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「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

県の事務事業によるCO2排出量大幅減のからくりと不誠実

2010-09-18 22:42:00 | ノンジャンル
県が自信をもって記者提供したものの取り上げられなかった「県の事務事業に伴い排出される温室効果ガス排出量」。
21年度も大幅削減として、基準年の平成2年比8.2%の前年度からさらに3.6%減少させ平成2年比11.8%減少にまで達したというものだが、これにはからくりがある。
強調文字で成果を誇るその中に、「対象範囲 県直営の事務及び事業」とあるのだ。
つまり、事業をそのままアウトソーシングしただけでも減少するのである。

実際、昨年は静岡空港が開港して大幅に排出量が増えたはずなのになぜというのが誰しもの疑問であろうが、県の事業として作ったまでは良いが空港ビルは民間と称する天下り運営会社、航空機を飛ばすのは航空会社なので、県直営の事務及び事業によるものではないのである。
ちなみに、県が大幅に削減したとする平成21年度温室効果ガス排出量は98,168t-CO2であるが、空港ができたことによる排出量の増加を加えると基準年の平成2年の排出量111,364t-CO2を軽く超えてしまう。
簡略化のため概算をすれば、1人を1Km運ぶ排出量は航空で111g-CO2(運輸・交通と環境2007年版)であるので、これを100とし、平成21年度の利用者数を50万人、距離は一番旅客の多かった福岡便の720kmを参考に700kmとすれば、これだけで35,000t-CO2に相当するからだ。(実際は海外路線などもっと距離が大きいわけで、距離の短い小松便を考慮してもこれよりも多い。)

JRなどの鉄道とは異なり、県が誤った需要予測を根拠に推し進め、未だ補助金・人件費を含めれば40億円近い税金(http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/576.html)で支えている空港のために温室効果ガス排出量が増加しているわけであり、とても削減などと自慢できないのが普通の感覚なのではないのか。

まさに、大本営発表と同じ不誠実な体質が県庁を覆っているということの証左だ。