「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

空気を運ぶ空港連絡バスに税金垂れ流し

2010-07-29 20:28:00 | 静岡空港
昨年の事業仕分けで糾弾された「空港需要拡大事業」。
事業の名前を変えてごまかした上にムダづかいもパワーアップというべきか、県が今年度始めた静岡空港と浜松との連絡バス運行が悲惨な状況であることが判明した。

今朝の毎日新聞によれば、バス1台平均の乗車実績は平均2.6人だそうだ。
何人乗りのバスかというと約50人というから、搭乗率に例えれば5%程度ということになる。
もちろん収支は赤字であり、バス会社には委託料として支払われる税金で赤字補てんされるのにもかかわらず、原資が税金や次世代負担の借金で痛みも感じられない県はダイヤを見直せば・・などと言いながら、まだ続けるらしい。
県政の聖域である空港の前に、税金垂れ流しは一向に止む気配がないばかりか、むしろ追い銭状態だ。これが、地方自治の実態だ。

一方国政はというと、良くも悪くも動きがない膠着状態で何も決まらない。
そうしているうちに国民の声とは裏腹に菅内閣も短命に終わりそうな情勢だ。
敵の敵は味方であるとか、政界における怨念とは実に恐ろしいものだ。
国の在り方そっちのけのパワーゲームで何がしたいのか。
地方の自治に任せても最悪、国政の在り方も陳腐、・・困ったものだ。

3776友好訪中団(第1団)復命書

2010-07-27 22:01:00 | 近況活動報告
今日、友好訪中団の復命書類が開示された。
一般の方には聞きなれないだろうが、復命書とは出張の成果の報告書というべきものである。

そして、上記は先日紹介の3名(http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/612.html)の復命書の最後のページ、いわば総括部分であるが、これをさすが優秀な公務員、約45万円かけただけのことはある、という県民が多いのか、その逆かは県民各位の判断だが、これはかわいい方だ。
観光振興課長さんの復命書の最後のページでは「料理もおいしくなく、あまりいいレストランではなかった。」とさすが県の観光振興の責任者らしいコメントも。
後ろめたいこともないのなら、こういうごりっぱな成果は積極的に公開して苦しい生活費の中からコツコツと分納している納税者の皆さんにも見ていただいて納税意欲を高めていただいた方がよいのではないか。
川勝平太に会う機会がある方がここを見ていたなら、旅費だけでなく復命書も是非公開してくださいよと、伝えていただきたい。

県議会議員定数削減は誰のため何のため

2010-07-26 21:53:00 | ノンジャンル
明日調整を行うとされる県議会議員定数削減問題。
自民改革会議の7人減から共産党の4人増まで主張はばらばらだ。

この問題を審議している県議会選挙区等特別調査委員会は削減することでは一致しているというが、問題は県民への説明責任だ。
そもそも、その減員は誰の何のために行われるべきなのかが不明だ。
経費削減といえばリストラ(人員減)だという短絡的な理由で民主主義の根幹であるべき議会の在り方を語れるだろうか。

経費削減というならば、現在1人当たりの報酬等(報酬9,984,000円+期末手当3,739,840円+政務調査費5,400,000円)計19,123,840円を削減することで定数削減と同様の効果が得られる(7/26静岡新聞朝刊)という主張は問題の本質を突いた疑問といえる。
すなわち、誰の何のための削減かという出発点への疑問だ。

順序は、まず、本県の県議会がどうあるべきかの議論から出発すべきだ。
広い県土の多くの行政需要についてきめ細かくというならそれにふさわしい人数とした上で報酬削減で経費を削るべきであるし、それが理にかなう。
県議会が先陣を切れば付随して公務員の人件費削減にも道が開けよう。

県民が期待しているのは、お手盛り水準を維持したまま人数を減らして特権階級維持なのか、政治家や公務員の目線を県民に近づける方向での経費削減なのか、もっとしっかり議論して県民に問うべきであろう。
自らの在り方を問わないままでは、知事翼賛的議会不要論は収まるどころか拡大しかねない。

川勝 VS JR東海

2010-07-22 22:03:00 | 静岡空港
余りに悲惨な空港の現状を打開しようと、需要予測の幻想を再びといわんばかりに石川嘉延譲りの新幹線空港地下駅構想を言い始めた川勝平太。

昨日のJR東海社長の定例会見でJRは「基本的に無理な話。事実上不可能」(時事通信)と一蹴した。
「お客は空港利用者だけで採算が合わない。静岡県内の短い区間で駅が増えることになり、全体のダイヤ編成をゆがめる」(毎日新聞)というのが理由だ。
JRの主張は石川前知事の時から一貫している。
需要に対する疑問とそのような低需要駅が短区間にできることによる全体的利便性低下だ。

静岡県や石川前知事は非科学的ともいえる根拠で過大需要の幻想をふりまいていた(http://www2.ocn.ne.jp/~sizuoka1/kuron4.html)が、JRはさすがに冷静で事業者としてもプロだ。需要がないことを熟知していたことは疑いない。

プロを説得するには徹底した合理性・科学性がなければ無理だ。
川勝や県にそういうものがあるかといえば、ない。あるのは願望とこじつけだ。
新駅によって、一体何人の需要が生まれ、どれだけのコストが発生し、全体最適性をゆがめないか等々JRを説得できる合理性を示すことはできまい。
なにしろ、過大な需要予測というよりも需要願望の破綻という前科が払しょくできていない。信用を損ねたのは自業自得だという自覚もない。
反省からスタートするどころか、再び願望から出発した川勝の判断がもたらしたつけは大きいと知ることもできないだろう。

自ら希望という外堀を埋めていく中で静岡空港の命運やいかに。
まして昨日紹介の羽田の国際化などでより明暗ははっきりしてくる。
リニアができるころには・・・

成田と都心36分、羽田の国際化もあと3カ月後に

2010-07-21 22:41:00 | ノンジャンル
政治のねじれで政治も経済も閉塞感の漂う中、数少ない明るいニュースといえるのが、成田スカイアクセスと羽田の国際化だ。

東京都心と成田空港が36分で結ばれるというのは都心生活者にとっては羽田とのそん色もかなり薄まると期待され利用者増につながると思われるが、さすがに静岡からではそれほどの大きな誘因とはならないだろう。

一方約3か月後に迫った羽田の国際化は静岡県、とりわけ県東部にとっては大きな影響がある。
羽田からは、ソウル、上海に加え北京、台北、香港、バンコク、シンガメ[ルといったアジアだけでなく、ホノルル、サンフランシスコ、ロサンゼルス、デトロイト、ニューヨーク、パリにも就航予定で、24時間空港のメリットを生かして欧米便では現地に朝着できるような午後10時半以降の出発という便利な便もできるようだ。
これなら、前泊しなくてもよいし、楽な日程が組めそうだ。

羽田は全国の地方空港からの路線が集中するメリットを生かしてハブ機能を果たすことが見込まれるが、それだけではなく、静岡県東部の旅客もより羽田に利用が集まるものと思われる。

そういう意味でも、静岡県が静岡空港の利用者増にと西部の旅客増にターゲットを絞ったのは現実的だが、理由は教えられないが、今のやり方ではうまくはいかないだろう。

羽田国際化は運よく民主党政権下で始まるが、これが唯一の成果だったと言われないようにと願うところだが、マニュフェストの目玉というよりも政権交代の目玉のはずの国家戦力局がとん挫した今、一刻も早い政界再編をこそ望んでしまうのが本音だ。
あれが欲しい、これが欲しい、こういうレベルの妥協の政治は見たくない。