「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

部局調整費公文書から分った今年3月の県職員釜山視察の実態

2012-09-23 22:35:00 | 近況活動報告
以下は部局調整費の開示公文書からの報告である。
平成24年3月18日から20日にかけて県職員16名(青島直実、安部毅明、池谷廣、石井亘、海野薫代、小野一、勝山裕之、君塚秀喜、木村尚之、木村仁、栗田隆雄、鈴木章弘、高橋由利子、中村守男、平塚晴利、丸山佳孝)による「釜山物流関係調査団」が静岡空港発着の釜山チャーター便を利用する形で派遣された。

以下は、団に参加した港湾企画課の海野薫代による復命書の一部である。


さらに、以下は同じく団に参加した空港経営課の木村仁による復命書の一部である。


さらに、以下は団に参加した交通基盤部の経理監付・総務監付の事務職である青島直実、鈴木章弘による復命書の一部である。

見てのとおり、体裁は少し変えてはいるものの同じ内容を使いまわしたとみてよい。

そもそも、これほどの大人数で参加する必要があったのか疑問である上に、部署が畑違いの素人同然の職員を参加させる意味が分からない。

また、旅行費用もいずれも旅行会社「タビックスジャパン」による団体旅行にもかかわらず実負担額をこえる支給を受けて旅行している。
以下はその差額の例を示すものだが、ツアー代84,000円+バス代2,000円の実負担額に対し、税金から職員に支給された額は102,400円で、その差額16,400円は職員個人のャPットに入る仕組みとなっている。





そして、この旅行の表向きの目的からは決して見えない、視察と称する釜山市立博物館訪問や朝鮮通信使博物館訪問に加え、最終日には御丁寧にも専用車で「土産店に立寄り後、空港へ」と、入札などの競争なしの高い旅行費用で利用してくれるお得意様に旅行会社(タビックスジャパン)から心ばかりの手配がみてとれるのが「釜山物流関係調査団」の実態である。

平成24年度の県政世論調査で暮らし向きが苦しくなっていると感じている県民が44.7%となり5年連続で4割を超える中、最近、観光振興の名目なのか観光振興課から県職員に、タビックスジャパンから通常32,900円の2泊3日の韓国旅行を20,000円で提供するという案内が出された。
静岡空港のおかげで持ちつ持たれつの新たな関係が県民不在の中で構築されているのである。
県民生活そっちのけで空港予算がなぜ聖域化されるのか、いったい誰のための空港なのか、よく理解できるであろう。これが現実である。

3日がかりでの韓国訪問の成果のお粗末さ

2012-09-11 22:34:00 | 雑感
知事御一行が税金で韓国訪問することについては先日紹介したが、その成果というものが県から発表された。
<以下全文>
ソウル市内における知事トップセールスの成果
(要氏j
 平成24年9月6日からソウル市内に行われた知事のトップセールスの成果は次のとおりである。

(訪問の概要)
1 目的
(1) 富士山静岡空港に就航しているアシアナ航空及び大韓航空との連携強化による交流人口の拡大
(2) ソウル市内旅行代理店を対象とした旅行商談会開催によるインバウンド促進

2 行程
  9月6日(木) 静岡 → ソウル
  9月7日(金) 航空会社訪問、商談会開催等
  9月8日(土) ソウル→ 静岡

3 団構成
  川勝平太静岡県知事、文化・観光部長、静岡県理事(地域外交担当)ほか

4 成果

(1) 訪問した先々において両国の政治的に難しい時期に、静岡県は地方自治体間や民間交流、経済交流こそが相互の信頼関係の礎となると考え、あえて訪問したことを相手方から高く評価していただき、歓迎の意をいただいたこと。

(2) 韓国観光公社では、本県の豊かな観光資源についての理解を一層促進したとともに、本県のトップセールスについて同社社長のブログ等でのPRなどの広報協力を取り付けるなど、韓国へのアウトバウンド需要拡大にむけて更なる協力と連携を確認した

(3) 航空会社からは、本県の高いャeンシャルを改めて認識してもらい、路線の充実の必要性についても意見が一致した

(4) 観光商談会においては、静岡県側からは、10団体13人、ソウル側からは44社67人の参加をいただき、活発に商談が行われたこと。

以上が、県発表の全文であるが、かつて前知事の石川が行革にご熱心だったころに、評価指標はアウトプットからアウトカムにと盛んに述べていたのだが、それも今や昔、静岡県庁も石川以前の古い体質に逆戻りしたようだ。
県のホームページには石川時代の「数値目標を、「何をしたか(アウトプット指標)」から、その結果「どのように変わったか(アウトカム指標)」にすることで、施策の成果が分かりやすくなるようにしました。」(人づくり2010年プラン)の記述が残っているが、このアウトカム指標でこの韓国旅行を評価すればどうなるだろう。

目的である「富士山静岡空港に就航しているアシアナ航空及び大韓航空との連携強化による交流人口の拡大」「ソウル市内旅行代理店を対象とした旅行商談会開催によるインバウンド促進」に向けて「どのように変わったか(アウトカム指標)」を4つの成果で評価できるだろうか。
できない。
むしろ、「何をしたか(アウトプット指標)」でしかない。

たとえば、「路線の充実の必要性についても意見が一致した」なら現実にどれだけの路線がいつ増えるのか、「活発に商談が行われた」ならばその商談によってどれだけの成約があってどれだけ静岡県に貢献したのか、それこそが成果というものあろう。
そもそも、種を蒔いただけのものを子どもだって「成果」とは呼ばない。
大の大人が十数人も連れだってこれが地域外交ですとは、子どもの修学旅行の方がまだましだ。

7月10日付け異議申立の結末

2012-09-06 19:55:00 | 近況活動報告
もう先々月になりますが7月10日付けで経済産業部政策監の公文書部分開示決定について取り消しを求めた異議申立ですが、なかなか意見書の提出を求める文書が来ないと思っていたところ、本日郵送で前回の公文書部分開示決定を取消し新たな公文書部分開示決定を行ったとして通知書と墨塗りを一部改めた開示公文書が送られててきました。また併せて、異議申立の利益がなくなったとして申立却下の通知も送られてきました。

以下は今回の公文書部分開示決定です。
公文書部分開示決定0903.pdf
これを前回の公文書部分開示決定通知書と比較すると、非開示部分の根拠の記載が大幅に改善されたことが一目です。

しかも、前回非開示であった中部電力静岡支店長などの氏名も墨塗りが解除され、現場でよく見直した様子がわかります。
実はこの氏名の部分は意見書の段階で開示すべき事項として主張すべくネットで氏名などを調べ準備していたものですが、非開示にすべき事項でないと気づいて改善したようです。

よって、今回の決定はおおむね妥当と認められるため、これをもって受諾することとしました。しかし、先日の改善要請のことも含め、本当に開示する部署部署によって部分開示の記述や姿勢がバラバラという実態なので、今後も気を抜いた非開示については改善に向けて厳しく追求していきたいと思います。

静岡空港利用者の推移(開港4年目第3月)~展望なき低迷~

2012-09-05 19:30:00 | 静岡空港
静岡空港利用者数(搭乗者数)の推移

(注)開港初年については月ごとの発表のなかった上海便各月推計データを加味した上で3か年を比較したグラフです。
以下、開港4年目の3月目となる8月実績に基づき傾向を概観する。
<傾向等>
開港から4年目の3月目を迎えた静岡空港であるが、6月の対前年比111.1%、7月の対前年比112.8%を下回る対前年比109.8%にとどまった。
グラフを見れば分かるとおり、初年はもちろん2年目の実績にさえ遠く及ばず、震災の影響の色濃く残った昨年を1割程度上回る程度のトレンドである。
もちろん、県が開港前に示した費用便益比で費用を便益が上回るとされる86万人などは夢のまた夢である。

さて、個別の傾向を見るに、国内線の下落傾向は歯止めがかからず、昨年比81.4%、一昨年と比べても73.4%と底が見えない。好調に見える福岡線でさえ対前年比80.3%と2割も減少している。
一方、国際線にあっては昨年比169.4%と大きな伸びを見たが、震災前の同月を比べると、台湾路線が増えたにもかかわらず10.5%も減っており、国際線が成長しているというのがいかに根拠のない幻想であるかが分かる。
特に国際線需要の6割強を占めるソウル線が震災前と比較していまだ8割にも満たない状況が続いておいることが国際線が伸びない大きな要因となっている。
一方で、武漢まで延伸した上海線であるが、その効果は年間の最盛期8月にして、武漢線利用者数1,402人は全利用者数の3%程度(国際線で6%程度)に過ぎず、その効果には限界が見える。

知事は明日から「知事トップセールス団の韓国訪問」と称して、「富士山静岡空港仁川定期便の利活用を一層促進し、県内施設を利用した観光誘客を図るため、9月6日から8日にかけて、ソウル市内でエアライン各社と観光業者等に対し、知事トップセールスを実施する。」とのことであるが、以下の日程を見れば実質1日のために3日も要するという静岡空港のダイヤの不便さが際立つ。初日の午後は不便さを言い訳に税金観光でもして過ごすのだろうか。
いつものことだが、成果を出せないのならやめた方が良い。

1 時 期 平成24年9月6日(木)~8日(土)
2 場 所 韓国ソウル特別市
3 団構成 川勝平太静岡県知事
      文化・観光部長
      静岡県理事(地域外交担当)   ほか計10人
4 行 程
  ・9月6日(木)
    11:35 富士山静岡空港発
    13:45 仁川国際空港着
  ・9月7日(金)
    午前  韓国観光公社本社訪問
    午後  アシアナ航空本社訪問
      大韓航空本社訪問
      観光商談会・交流会
  ・9月8日(土)
    9:50 仁川国際空港発
    11:45 富士山静岡空港着


では、以下に今月の実績を記す。
<平成24年8月の実績:対前年同月比>
路線:搭乗者数対前年同月比(H24.7/H23.7):搭乗率[H24.7;H23.7]

札幌線:84.3%(8,485人/10,060人):[83.4%;80.9%]
福岡線:80.3%(7,819人/9,733人):[84.3%;67.5%]
沖縄線:95.3%(5,955人/6,249人):[88.6%;89.8%]
鹿児島線:49.4%(1,638人/3,314人):[82.9%;66.3%]

国内定期便計:81.4%(23,897人/29,356人):[84.9%;75.6%]

国内線チャーター便計:0.0%(0人/0人):[-%;-%]

ソウル線:135.8%(14,930人/10,997人):[78.4%;80.2%]
上海線:187.4%(4,660人/2,487人):[78.0%;58.4%]
台北線:-%(2,840人/-人):[69.1%;-%]

国際線定期便計:166.3%(22,430人/13,484人):[77.0%;75.0%]

国際線チャーター便計:252.9%(1,247人/493人):[67.1%;62.6%]

全路線計:109.8%(47,574人/43,333人):[80.5%;75.3%)]

夏休み開け

2012-09-04 21:57:00 | 雑感
前々回にお知らせのとおり、青森県弘前市で開かれた全国市民オンブズマン大会の後、同地を経て八甲田山系を巡ってリフレッシュしてきました。


さて、以前、地域外交課の「静岡県・浙江省友好提携30周年記念広報用エコバッグ」の購入(一般調達)に係る会計書類の開示漏れの件ですが、本日の昼休みに下田総合庁舎の2階の公文書閲覧室で一件書類の閲覧を行うことができました。
これは、当方の要求に合致した対応で、もちろん例外的なものです。
なお、現場対応は地域支援局の職員によって行われました。

以下は開示決定当初、そして、公開当日にも存在しないとされた物品取得伺です。

不存在を主張した職員(安藤洋行)の印も右上に認められますので、なぜそのように主張したのか今もって不可解です。

なお、以下は本件に係る支出票ですが、出先機関であれば、兼票になっており、さらにどの物品取得伺の分の支出かがわかるのですが、本庁の場合は異なるようで、作成の先後は解明できませんでした。


いずれにしても、存在する公文書を存在しないなどという嘘は二度と無いように徹底していただきたいものです。