「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

懸念された事態、魚、貝、海藻から規制値超える放射能

2011-05-27 23:29:00 | ノンジャンル
日本政府に公式に海洋汚染状況調査を申請したものの認められなかった国際環境NGOグリーンピースが、地元漁師らの魚介類サンプル提供により入手した検体を複数国の第三者検査機関に検査を依頼した、その検査結果が昨日発表された。
http://www.greenpeace.org/japan/Global/japan/pdf/Final_seafood_data.pdf
http://www.greenpeace.org/japan/ja/news/blog/staff/blog/34986
結果は、「放射性物質は海で希釈される」として詳細かつ継続的調査を怠ってきた政府の希望的観測とは裏腹に、甘いとされる国内の暫定規制値を大きく上回る汚染状況が明らかになった。

調査対象はいずれも福島近海で採取されたものであるが、これまでここでも述べてきたが、魚は一か所に留まるわけではないのであって、さらに出港した漁船がその近海で漁をするとも限らない。

お茶の放射能汚染問題も同じだが、検査して検出した地域だけの問題ではない。
買わなければいい、飲まなければいいというが、ペットボトルのお茶のように加工されれば日本中が同じリスクにおかれる。
実際飲料メーカーに紹介したところ、規制の対象となった足柄の茶葉などは使っていないというだけで、静岡の茶葉や検査未実施地域の茶葉については使って問題ないと考えているようだ。

そして、加工されれば魚介類も同じ。

いまや、日本人そのものが人体実験の対象である。

原発に近い国民から遠くの国民まで、これまでの健康状態との比較でどのような経年変化が見られるか、距離や食生活など多くのデータの採集が行われるのだろう。
特にチェルノブイリで見られた放射線との因果関係があるとされる甲状腺がんや白内障など統計的に顕著な増加がみられる地域住民がどこまでの範囲で広がるか・・、まさに壮大な実験場にされてしまった。

国民は自身のことは自身で決めるという自由がある。
しかし国や地方自治体の多くは、不安を煽るから検査をしない、検査しても部位を特定するなどオリジナル、情報をなかなか公開しない。
これでは、国民は何も判断できないし、決められない。
この点では独裁国家と異なることがないではないか。

その能力も信頼もないにもかかわらずパターナリスティックな干渉をし続ける政治・行政の姿勢が国民の成長と自律を妨げ、ひいては今日のこの国の危機を招いたという事実を自覚しければ、この国には真の再生も復興もない。

暫定規制値を超えないから安全という根拠はないのに安全宣言の怪

2011-05-18 19:44:00 | ノンジャンル
検査したら規制値超えそうだから荒茶の検査をしたくない(http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/776.html)というだけでも呆れる話だが、今日は静岡空港アピールで熊本訪問し戻ったばかりの知事が、かつての菅のカイワレパフォーマンスを彷彿させるお茶がぶ飲み安全宣言を茶娘十数人とともに法被姿で行った。

既に静岡市で生葉から138.77Bq/kgの放射線セシウムが検出されていることは県自体が公表の事実である。
だいたい、福島の原発事故後に設定された我が国の暫定規制値500Bq/kgを下回ったことと「安全」とが同視できるものなのか。

そもそも、WHOの基準では野菜が10Bq/kg、水は1Bq/kgが基準だ。
500Bq/kgというのはWHOの「餓死を避ける為に緊急時に食べざるを得ない非常事態時の数値」1,000Bq/kgの半分であって、知事の「安全」と言い切る根拠がまったく不明だ。(発がんとの因果関係が不明ということと安全であるということとは別である。)
さて、県は相変わらず他の農産物はもちろん懸念が広がる海産物、特に海藻類でさえ検査しようとしない。
環境モニタリングが異常値を示さないからというが、大気中の値と土中・水中の値は別物、これではもう1回福島で爆発がない限りしないというに等しい。
既に拡散している可能性が高いのだから調べるべきである。
最近の調査の中にはセシウムは検出されているが要素が検出されていない例が多々見られるが、これなどは半減期の極めて短いヨウ素だけが検出値以下となったとも読み取れる。すなわち、検査の時期を失したということだ。
刻一刻と行政の不作為による被害が広がっていく。生命への危険の除去を最優先としないとは、いったい何のため、誰のための行政なのだろう。

<参考リンク>
http://icbuw-hiroshima.org/wp-content/uploads/2011/04/322838a309529f3382702b3a6c5441a31.pdf
「評価の根拠に不確実性があるため、乳児、子ども、青少年に対しては、1kg あたり4Bq 以上の基準核種セシウム137 を含む飲食物を与えないよう推奨されるべきである。成人は、1kg あたり8Bq 以上の基準核種セシウム137 を含む飲食物を摂取しないことが推奨される。」(ドイツ放射線防護協会)

静岡県、検査をすると規制値超えるので放射能検査対象から除外するよう国に要望

2011-05-18 07:30:00 | ノンジャンル
まったく呆れる。

昨夜のネットの毎日新聞社のニュースで、国(厚労省)が16日に安全管理のため荒茶(加工後飲用前の段階の茶葉)も検査対象にとしたことに静岡県が反発したというものだ。

荒茶にすると生葉の放射性物質が濃縮(約5倍といわれる)され規制値を超えることが見込まれるための反発だ。
県は、
「荒茶は消費者が直接口にするものではない」
「生葉と飲用茶で規制値を下回った茶葉が、荒茶で規制値を上回る矛盾が生じる」
というが、
生葉に比べれば荒茶の方こそ消費者に近いものであり、
荒茶で上回るのは理であり科学的事実であって、矛盾ではない。

見ざる言わざる聞かざるで、なにか問題が起きない限り農水産物を検査しないという静岡県の本性をみたような出来事だ。

こんなことでは、静岡県の検査自体の信頼も揺るごう。

英断もかすむ愚行へ、今こそ真の民間準拠になぜできないのか

2011-05-17 22:55:00 | ノンジャンル
政府は今日、国家公務員給与の1割削減に向けた具体案を労組に提示した。
内容は若年層には配慮し5%、8%、10%と累進的に削減するという案だが、国民が支持した平時の民主党の公約でさえ2割削減であるのにこの国難に際してこれだけ?と思うのは多くの国民の共有するところではないだろうか。

大阪府の橋下知事が「緊急時だから3割ぐらいはカットしないと、平時に2割カットなんてできない」と批判したのももっともなことだ。

そもそも、標準報酬月額ベースで見た官民格差は民間より4割上も高いことが知られているが、「公務員の給与はなぜ民間より4割高いのか」の著者北見昌朗氏の分析によれば年齢構成別に見た比較では民間よりも急カーブで給与が上昇していく構造が分かる。
そういう意味では今回の累進的な削減の発想は評価できるのだが、問題はその率である。

公務員と同じで結果責任さえ他人事の、いわばお役所的な東電の役員が7600万円の年収というのも驚きだが、それを50%削減するといっても3600万円だ。一方で現場の作業員にとっては1割といえどもその影響は大きい。
最大1割などではなく民間実態との乖離を踏まえた削減率とすべきだ。
それこそが、名実ともに削減の根拠となる。

今、この国に求められるべきは、既得権益を一曹オ国民の近くに政治と行政を戻すべく、本来あるべき民間準拠の給与体系に向けて大胆な決断をすることである。

今年はまだ人勧を行うことになっているが、震災の影響で遅れるも込みという。
ここで、これまでの誤魔化し(http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/717.html)を改めさせる英断がなければ、菅の浜岡原発で見せた英断も露と消えよう。