「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

新型インフルエンザ流行時の最大入院患者数推計

2009-09-13 20:43:00 | 新型インフルエンザ
昨日はテニスの試合の予定が突然の雨で中止に。
そこで、以下の推計を行ってみたので公開する。

厚生労働省から平成21年8月28日付けで発出された「新型インフルエンザ患者数の増加に向けた医療提供体制の確保等について」(厚労省HPに原文あり)で示された「新型インフルエンザ(A/H1N1)の流行シナリオ」。
ここで、中位推計で国民の20%が、高位推計で国民の30%が発症するとの前提の下、
全国で重症化した入院患者のために必要な病床数(最大入院患者数)は、
中位推計時で46,400人分、
高位推計で69,800人分
が必要との試算が示されている。
この厚労省の資料をもとに、昨日、私的に本県における県内市町単位の必要病床数(一人5日間の入院を要するとして推計された「(時点)最大入院患者数」)を試算したのが以下のHP上の試算である。
http://hp1.cyberstation.ne.jp/shizuoka/suikei.htm

静岡県は全国に比べ入院率の高い高齢者と15歳未満の子どもの構成比率が高いため、
高位推計時、
全国で10万人当たり54.5人の最大入院患者数が、
静岡県では、10万人当たり55.1人
と、高くなっていることが分かる。
市町単位でも、高齢化率の高い地域で比較的最大入院患者数が多くなる傾向が認められる。
さて、川勝県政の下、果たして十分な体制が取れるのか?見鰍ッ唐オにならなければいいのだが。

よりよき未来のため、行動をためらうことなかれ

2009-09-04 21:33:00 | 新型インフルエンザ
思って何もしなければ何も変わらない。
そんなことは分かっているというかもしれないが、分かっていると思っているだけの方が多いのも事実だ。

今日の静岡新聞の新型インフルエンザ特集記事に、人工呼吸器の不足と公的補助を求める意見が多いことが紹介されていた。
今回の新型インフルエンザが問題になる直前の4月24日、県庁で新型インフルエンザの県行動計画に係る担当者会議が開催されたのだが、危機感も切迫感もないのんびりしたものだった。
というのも、すでに昨年来現場レベルでは問題点は明らかで、私は「人工呼吸器が不足するが県はどうするのか」「医療機関は民間であって経営の問題もある」等々述べた上で「そもそも県は医療機関からの要望にこたえる努力をしているのか。航空会社に(搭乗率保証などの)インセンティブを与えるくらいなら医療機関にもインセンティブを与えるくらいのことはしてもらいたい」と会議の中で意見を述べたが、国に要望しているだとか要望にこたえなければ話が進まないわけではないとか現実離れした回答でがっかりした。まるで徒手空拳で議論だけで暴漢と戦えと言っているに等しいものだったからだ。
そして今、弱毒型という新型インフルエンザでさえ人工呼吸器が足りないときている。
これが、本来想定されていた強毒型だったらと想像するとぞっとする。
役人の議論というのは常に県民よりも身内の立場を慮るのがスタイルになっている。これが、県民不在の行政の由縁である。

その人工呼吸器は1台当たり約400万円。
8月末までの搭乗率保証額が約6300万円だから、3カ月弱で15~6台の命が救える整備ができた計算だ。
月5台の人工呼吸器と搭乗率保証の継続とどちらを優先したいと考えるのか?
結果として8月27日に川勝平太の出した結論は保証継続だったということなのである。
そのことを、重く自覚してほしいのだが、どうやら無理なようだ。

県は今日、県が現在行っている事業の必要性や、その事業を本当に県が実施すべきかどうかについて、外部の専門家と県民が議論する「事業仕分け」を行うとして、県民委員を募集を発表した。http://www.pref.shizuoka.jp/soumu/so-030a/jigyoushiwake.html
もしこれが空港事業に適用されていたら面白かったろうが、無駄な事業や優先順位が劣後する事業はまだまだたくさんある。
県を変えていこうと真に思う県民の皆さんには、是非これに応募して思うところを述べてほしい。
主役は県民なのである。

インフル相談者急増と役所の縦割り

2009-08-21 20:23:00 | 新型インフルエンザ
患者の急増、重症患者の発生などを受けてマスコミが取り上げた結果、保健所には再び相談電話が増えてきた。
ただし、前回の流行時から情報が断絶している人が多く、誤解が多い。
今は、新型インフルエンザであるか否かは原則として検査しないということを知らないのだ。
これは同じ県組織の中の所管外部署でも同じ。
「職員自身が新型インフルエンザと診断された場合は病気休暇」と取り扱うとの通知が出されたが、通常そんな診断は出ない。出るのは「インフルエンザA型」までだ。
メールで最終確認と銘打ってまで念押ししたのだが、結局はインフルエンザくらいでは出勤命令は解除されないということ、休みたいなら年次有給休暇を請求しなさい、家族から出ても同じ、とのことだ。
罹患情報についても、「新型インフルエンザも疑いがあると診断されたら」連絡とあるが、さきに述べたとおり、「新型インフルエンザも疑いがある」などという診断名はないので、要するにインフルエンザくらいで一々連絡しなくていいから仕事しろ、ということのようだ。

役所がこんなレベルだから、一般の人が「新型インフルエンザの検査がしたい」というのも無理はない。
「今は原則として検査しないんですよ。治療方法も変わりませんから。患者さんが一気に増えて医療機関が対応できなくなることのないように学校の集団感染時などにサンプル的に検査するだけですよ。皆さんはインフルエンザにかかったら新型だと思って感染を広げないように注意してください。」というのだが、皆初めて知ったという有様だ。

縦割り組織というのは、本当に恐ろしい。
特に知事川勝の現場主義とは自身の興味のないことは現場丸投げ・おまかせという意味のようで・・・。
これでは、一方で感染拡大防止をいう中で、もう一方の部署では県イベント開催で十分な予防策も取らずに感染拡大の場を提供、というのも十分あり得るだろう。

夏なのに増加傾向なぜ?

2009-08-07 23:11:00 | 新型インフルエンザ
嵐のような年度当初と打って変わり秋までは落ち着いて仕事が出来るのかと思いきや、この暑いジメジメした時期に何故か新型インフルエンザ患者の発生が全国的に増加している。
今日の静岡新聞の小さな記事にこのことが載っていたが、マスコミはあまり報じなくなって関心が薄れた人も多い中で、あなたも突然患者になるかもしれない。
もっとも、新型といっても一般の人にとっては季節性と同じ症状、同じ治療なので特段の心配は要らないのだが、行政は未だに振り回されている。
先週来、管内でも検査事例が増え、その度に検査機関のある静岡まで検体搬送をしなければならない。
実は今日も出勤と同時に静岡までの搬送となって、溜まった仕事を夜間残業で片付けるという1日だった。
幸い今は学校が夏休みで集団感染が爆発的に広がる心配はないが、9月になれば・・・

そんなわけで、充電のため8月の内になるべく休むこととしたい。ここも。

静岡県内初の患者が静岡市で

2009-05-27 00:50:00 | 新型インフルエンザ
いつ出るか、どこで出るかといわれていた県内初の新型インフルエンザ患者が静岡市で見つかった。
とはいえ、フィリピンからの入国者で国内でのヒトヒト感染の疑いは希薄。
県内では大きな騒ぎとはならないだろう。

さて、振り返るが、先週金曜日の厚生労働省の対策見直しは期待はずれだ。
季節のインフルエンザ並みにするのかと思えば、結局中途半端。
未発生地域での負担は変わらない。
舛添厚労相の理由があきれてしまう。
「手を抜いて死んだらどうするのか」ときた。

彼は、季節性インフルエンザでどれだけの人が死んでいるのか知らないのだろうか。
基礎疾患のある人は季節性インフルエンザであっても同様に重症化しやすい。

彼の中途半端さは景気をもずるずると引き下げる。
引き際を見誤ったつけはいずれ大きく払うことになるだろう。

もうすぐ深夜1時。帰宅した時点で日が変わった。
土日がなかったので、明日は休みにしてもらった。
過労死ラインの80時間はとっくに超え、桁も一つ上がった。
疲れると体力よりも頭の方に影響が出るのか、物忘れというか言葉が出にくくなることがわかった。電話のかけ方のように普段はミスするはずもないミスも。
明日はゆっくり休みたい。疲れた。