「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

訪中団の職員旅費の公文書を請求

2010-05-31 20:35:00 | 近況活動報告
「職員の出張費なども、100%県民の皆様にホームページ等で公開します。」
川勝平太のマニュフェストの一節だ。
ところが、100%どころか1年近くたった今もまったく公開されていない。
既に旅行命令簿は電子化されているため、やる気があるなら実施に1月もかからない公約だ。
そうこうするうちに、新潟県では6月から職員旅費については職員名とともに支出状況を公開するという。
新潟県いわく「説明責任を果たし、公金支出について透明性を確保したい」
今日は開示公文書の受け取りとともに新たな公文書開示請求のため静岡に行ってきた。
新たな開示とは5月に遂行された「ふじのくに3776友好訪中団第1団」の職員出張費その他の文書である。
旅費に関してはこれまでにも開示請求してきたが、もちろん職員名も明らかにされる。公務遂行上の職員名は非開示個人情報の例外だからだ。
当サイトでは県が公約を守らないのならせめて代わってということで、訪中団に係る職員名と個々の職員の旅行費用、旅行行程、成果を記した復命の概要などを一覧にして公開する予定である。
個々の職員が税金で支出された費用に対して十分な成果を持ち帰ったのか、その評価を県民に問いたい。

二つの観光圏の明暗

2010-05-30 23:14:00 | ノンジャンル
伊豆には国の認定を受け滞在型観光の促進を目指す二つの観光圏がある。
一つは熱海市と神奈川県西部の市町で構成する「熱海・あしがら観光圏」。
もう一つが伊豆東海岸沿いの伊東市、東伊豆町、河津町、下田市、南伊豆町で構成する「伊豆観光圏」である。
伊豆東海岸は今年からsuicaエリアに入り首都圏に軸足を向けた取り組みに走る好機を得、伊豆半島の渾然一体となった当たり障りのない振興策の呪縛から解き放たれるはずだった。
ところが、この伊豆観光圏に伊豆市を始めとする中伊豆、西伊豆を加えようとしているという。
過去の過ちをまた繰り返そうというのだろうか。
それぞれが異なる条件下にある地域は競争の中で切磋琢磨し発展すべきであって、規模を大きくし仲良しグループでやっていっては、個々に特化した大胆な変革は無理というものだ。
熱海が県境というこれまでの枠を超えて動いたのとはまったく性格が異なる。
石川前知事時代の伊豆全域での大型イベントの反省がなされないまま今を迎えているのが元凶だが、失敗を失敗とは言わない行政の責任も大きい。反省の機会を奪われてしまったのだから。

虚栄の成果で誤魔化し続ける行政が続けば続くほど成長の機会は奪われる。
空港もまた同じである。今もそしてこれから先も反省なき限り空港の負は引き継がれざるを得ない。

国政混乱の中、川勝独演会で幻想披露

2010-05-28 22:41:00 | 静岡空港
国政では注目の普天間移転問題での閣議決定。社民党党首が閣僚を罷免されるなど先行き不透明な混乱の中、本県では今日も知事独演会ともいわれる知事定例記者会見が行われた。
ここで知事は、昨日JALあてに搭乗率保証の支払いを拒否する文書を送ったことを明らかにした。
理由は信義則違反ということだが、(契約の存在を認めているからこそ信義則違反の主張があるはずで、相手方の請求の根拠はその契約にあるということ明白にもかかわらず)「請求の根拠が薄弱」という意味不明なことを言った上で「筋が通っていなければいけない。これは絶対曲げません。」と強硬だ。
一方で、訴訟への発展の可能性を問われ、「白黒つけるようなことでもない。どこかで責任者の方とお目にかかれれば」などと鳩山の県外移設発言にも似た幻想を披露。
一部の県民にはJALに支払わずに済むという期待を与えているだけあって、敗訴となれば沖縄問題と同じ様相もと危惧する向きもあるが、訴訟が結審するころには川勝公約の1期4年は過ぎていることだろう。

さらに今日は「エアメ[ト楽座」の建設にも言及。
来年度の予算化を目指すというが、空港にこれ以上の箱モノが必要なのだろうか。
一方で静岡市ともめているアリーナに関しては、「なぜ県が造らなければならないのか」と冷静。
理性とか理屈ではない空港事業への入れ込みぶりがよくわかる。
それもそのはず、海外への渡航と歓待も空港振興の名目があってこそだからだ。

さて、その「エアメ[ト楽座」をだれが建設し運営するかは未定とのことだが、役人のねらいはあわよくば別の天下り法人設立を、最低でも現存の天下り法人「富士山静岡空港株式会社」に、というところだろう。
その、「富士山静岡空港株式会社」だが、母屋の静岡県が名目(空港事業に要した費用の一部支出だけの比較)でさえ年間約5億円弱の赤字なのに対し、同社の赤字は平成21年度わずか138万円の赤字だったとのことだ。
4月5月は開港していなかったのでテナント収入はなかったことを考えると実質黒字体質ということである。しかも役員報酬をたくさんもらっての赤字なので、赤字とはいえ笑みを浮かべてインタビューに答える天下り役人社長には、その原資が貴重な税金という意識はないようだ。
これもすべて県が同社に支払う高額の賃料(http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/575.html)での黒字保証が元凶だ。
ビルを買い取って県営で運営した方が安上がりなことは、ビル管理に常勤役員4人も配している現在の会社の状況から見ても間違いないが、役人だけでなく出資の県内企業も一度手にした利権を無条件に手放すことはないだろう。
役人支配の現県政が続く限り、この構造は増殖することはあっても無くなることはないのである。

川勝平太、沖縄負担軽減のテーブルにもつかず全国知事会欠席

2010-05-27 22:19:00 | ノンジャンル
今日は鳩山総理が全国の知事に呼びかけて開催された全国知事会。
メインテーマは普天間問題を抱える沖縄の負担軽減問題。
知事会不要論をぶち上げた川勝が出席するかが注目だったが、やはり欠席した。

確かに内容は報道で伝えられたとおり、結論はもちろん進展のない集まりだったが、そういう集まりはいくらでもある。
実際「なぜ今この時に知事を招集したのか」「総花的な話じゃしょうがない。ばかな会合だ」「政府の交渉は最悪で無能としか言いようがない」などと集まりそのものに疑問を呈した森田、石原、松沢ら知事にあっても参加する前から想定していたはずであり、そういった苦言を呈するために参加したというのも一つの理由だろう。
しかし、もっとも考えるべきは同胞である沖縄県民の気持ちだ。
今一番つらい思いをしている同胞への共感無くしてリーダーが務まるのだろうか。
所管外だから他県のことなど知ったことかというのは国民としても人間としてもいかがなものだろう。
せめて、テーブルにつくくらいの誠意は見せててほしかった。
さらには、政府が無能、会議が無意味というなら逃げるのではなく自分で変えてやろうという意気を見せてくれれば何も言うことはないのだが。

とはいえ、川勝平太の性格からして全国という場面では居並ぶ著名な知事の中で発言さえ埋没するという屈辱には耐えられないのだろうという実情もよくわかる。
ゆえに結局、こういうおこちゃまを選んでしまった我々県民が彼に代わってこの後ろめたさに耐え次につなげていかなければならない。

改革進む大阪府と時代に取り残される静岡県

2010-05-25 21:49:00 | 川勝知事公約寸評
大阪府の予算の情報公開がすごいというので府のホームページから予算編成@\算編成過程公表内容平成22年度をクリックしてさらに追っていくとやはり「すごい」の一言が出てしまう詳細な情報が公開されていた。

予算要求の段階の積算根拠から段階を踏んだ査定の状況まで、それこそ個々の予算がどのようにしてその金額になったのか、どこの段階(知事、部長、・・)でその予算が削られたり復活したのかなど、事細かに公表されているのだ。
よほど結果に自信がなければ公表できない内容だ。
一方の静岡県のホームページでは、平成22年度予算についてはその「概要」だけしか掲載されていない。
毎年毎年、誰のため、何のためにやっているかを考えることなく漫然と前例踏襲で仕事をしている財政部局の姿勢を象徴している。
県の政策経費を査定する財政部局がこの有様だから各部局も本音では大胆な改革には消極的で、やることと言えば事業仕分けで廃止したはずの事業を名前を変えて新規事業にする誤魔化しや組織の名前を変えて改革気分に浸る自己欺瞞で取り繕うのが精いっぱいだ。

もちろん静岡県でも予算編成過程の情報の一部は公文書として残っている範囲で公文書開示請求によって入手できるが、日数もかかる上に有料だ。

川勝は公約で情報公開日本一にすると言ったが、未だに全くやる気も感じられない。
自身の公約も、担当部局のおおむね達成した(http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/568.html)という報告に浮かれてこれでお仕舞という気持ちなのだろう。

やはりこの差はトップの能力・姿勢の違いに尽きる。