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朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

ベージュ色の絶品豚骨ラーメン 南阿佐ヶ谷『萬福本舗』

2020年10月09日 | ラーメン、つけ麺など
「ベージュってどんな色?」
無知だった若い頃の私(注:無知なのは今も)の質問に対し、「とんこつスープみたいな色」と返答してくれた女性がいた。
「教えてくれてありがとう」と感謝しながらも、「妙な例を出したな」という違和感を抱いたのは内緒(笑)。
最近は、豚骨+醤油の赤茶色したスープの「家系ラーメン」が流行っているが、
ベージュ色のスープと細く硬い麺、そして替玉という「九州式豚骨ラーメン」も、私は好きなのである。
ちなみに、家系なのにベージュ色したスープの店は、「ほぼインチキ」と決めつけていいと思う。

ベージュ色のラーメンに出会い、愛し続けて30年以上。初めて食べたのは、昨年閉店した八王子『桜島』かな。
本場博多・長浜の店舗や屋台にも足を運んだし、東京に進出してきた有名店や、評判倒れの店などでも食べてきた。
独特の匂いやこってり感が苦手な方もいる反面、豚骨臭がなければ納得しない、というマニアもいる。
好みが分かれる豚骨ラーメン店の中で、接客面や価格面も含め、「総合力ではここが一番」と思っているのが、
南阿佐ヶ谷駅からほど近い場所に店舗を構える『萬福本舗』さんだ。
私は開店当初から通っており、当時は唇がひっつくほどコテコテのスープだったが、徐々に万人受けする味に変わっていった。
個人的には、昔のコテコテの方が好みだが、今でもじゅうぶん美味しい。

接客担当の女将さんは愛想がよく、調理担当の旦那さんは、寡黙な職人タイプ。
とはいえ、旦那さんの物腰は柔らかく、客を叱ることはおろか、無礼な態度をとったことすら見たことがない。
カウンター席に座り、まずはおつまみとドリンク、シメにラーメン…というのが私のスタイル。
その前に、まずは萬福本舗さん自慢の一品「とんこつラーメン」の画像を。当初は600円で現在は700円だ。


具材はネギ、チャーシュー、キクラゲという、シンプルかつ王道の九州ラーメン。
食べログには「ひねりが欲しい博多ラーメン」なんて投稿しているバカがいたが、
こちらのラーメンは博多風ではなく、「久留米風」なのである。店主がそうおっしゃったのだから間違いない。
まあ久留米も博多も似てはいるが、エラそうな指摘をしておいて間違っているのが、さすがは食べロガーである。

厨房からは、豚骨臭がほのかに漂うものの、丼に注がれたスープからは、近年はそれほど匂わず。
けれども濃厚な旨味もあり、しっかりと油や脂が感じられ、コクがあるのにまろやか
市販のカレールウに「こくまろ」という商品があるが、こちらのラーメンも「こくまろ」という表現が的確かも。
九州から直送される麺は、基本「硬め」で茹で上げる。替玉は120円だ。
こちらの豚骨ラーメンは、もう何十杯も食べてきたが、上記画像の日は「ミニカレー」330円を追加していた。




お店の豚骨スープをベースにした、お肉がゴロゴロ入った絶品カレーで、当然のようにウマい。
食べたことはないが、レギュラーサイズもあり、目玉焼きが付いて750円だ。
ラーメンのトッピングは、味玉、海苔、高菜などいろいろ揃っており、どれでもオール100円。
私の一番のオススメで、毎回必ず頼んでいるのが、下記の「肉味噌」だ。

※右側に映っているのは「ウーロンハイ」380円

半分はお酒のツマミに利用し、残った半分をラーメンに加えると、味噌ラーメンも楽しめる。


替玉をする方は、最初の1杯目は普通にラーメンを食べて、あとから肉味噌を加えるのがベストだ。
先日は、初めてつけ麺スタイルの「つけとん」770円を食べたのだが、


つけダレには当然、肉味噌を加える。酸味よりしょっぱさを感じるタレは、麺が冷たいため、すぐにぬるくなる。


具材はネギ、高菜、海苔、チャーシューに柚子胡椒。シメにはスープ割も可能。


豚骨ラーメン店では珍しいこの「つけとん」、いつもの細麺を2玉使用しており「くっつきやすい」という意見も。
つけ麺好きの私だが、豚骨ラーメンはやはり、熱々の麺とスープで食べる方が好きだね。
といいつつも、こんな画像が残っている。よく覚えていないが、どうやら替玉をしたようだ


おそらく、茹でたての温かい麺とつけダレの相性を、試してみたかったのだろう。
この日は、別の店で飲んだ帰りだったのに、麺3玉とは我ながら喰いすぎだ。

先述したように、こちらは飲み客のためにおつまみも複数用意。
当初は「味玉」「チャーシュー」などラーメンの具材以外には、「チリビーンズ」がある程度だったが、
最近はそこそこ種類が増え、この他にも日替わりメニューまである。


食べたことないけど、「ジンギス豚」っていうのは、面白いアイデアだね。
さっきの「つけとん」の日にオーダーしたのが、瓶ビールと「焼きワンタン」350円。


ワンタンをまとめ焼きしたもので、中身は肉と野菜。食べてみると、私の大好きな焼き餃子とよく似ている。


さきほどの写真を再掲するが、この焼きワンタン相手にも、肉味噌は大活躍したのである。


こちらでは、ほぼ「とんこつラーメン」しか食べない私だが、豚骨が苦手な方のための醤油味「煮干しぶた」や、
具だくさんの「ちゃんぽん」、さらには、日曜限定の「自家製餃子」などもあったのだが、
コロナ騒動以降はメニューを絞っての営業となり、上記メニューはお休み中。
営業時間も、現在は
◎月~金11時半~14時、18時~21時半 ◎土11時半~21時、◎日11時半~16時
となっている。詳しくはお店のHPで確認してほしい。

コロナ後、初めての訪問となった先日。テーブル席にはアクリルの仕切り板があり、卓上から調味料が消えた。
紅ショウガなどの調味料は、頼めば出してもらえるが、おろしニンニクがなくなったようで残念。
女将さんが、換気や殺菌作業をこまめに繰り返しており、対策はバッチリだと思われる。

この日はまず、瓶ビール580円と、日替わりメニューの「自家製グラタン」400円をオーダー。


400円という安価ゆえ、ラーメンの前のひとり酒にちょうどいいサイズ。
中身はたっぶりのキノコ類に、ベーコンと玉ねぎ。マカロニなどは入ってないので、替玉を追加注文して混ぜる…のはダメかね。


シメは、ここ数年食べてなかった、「坦々麺」870円を頼んでみた。


いつもの豚骨スープに、ゴマペーストやラー油などを加え、白髪ネギと肉味噌をトッピング。
ほど良い辛さの「カラウマこくまろラーメン」だったので、うっかりスープまで飲み干してしまった。
そうえいば、さっきグラタンについて「ラーメンの前のひとり酒にちょうどいいサイズ」と記したが、
ビール+グラタン+坦々麺ツユまで全部の組み合わせは、
サイズ的にはともかく、カロリー的には明らかにアウトであろう。

お店のHPによると、今年の9月で営業開始から20年目に突入した模様。
そうか、もう20年になるのか。私もトシをとったもんだ…と感慨に耽っていたところ、
ひとりの女性が店の奥から姿を現し、そのまま店の外へ出て行った。
萬福本舗さんのオープン当初は、ご夫妻のお子さんたちはまだ小さく、
住居である店舗の二階からたびたび降りてきて、テーブル席で食事をしたり、遊んだりしていたのだ。
私も以前、会計時に目が合った、小さな女の子の頭をなでながら「パパのラーメンおいしかったよ」と告げた記憶がある。
会計時に女将さんにたずねたところ、さっきの女性はやはり、あのときの娘さんであった。
「おかげさまで、もう大学4年生になりました」と聞かされ、時の流れの速さに改めて震撼!
とにかく、20年間お店を守り続け、お子さんたちを立派に育て上げた、店主夫妻に敬意を表したい。
そのうち、成長したお子さんたちが、厨房やホールで働く姿を見ることがあるかも?
萬福本舗のみなさん、これからもおいしいラーメンをよろしく!



とんこつラーメン 萬福本舗(まんぷくほんぽ)
東京都杉並区阿佐谷南3-2-3
地下鉄南阿佐ヶ谷駅から徒歩約1分半(信号次第)、JR阿佐ヶ谷駅から徒歩約8分
営業時間 月~土 11時半~14時、18時~23時 土は通し営業 日 11時半~16時
定休日 不定休
※最近の営業時間は文中のとおり
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