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明るく正しく強いブログ

朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

半チャンラーメンが安い荻窪の名店 『萬龍軒』

2025年07月23日 | 中華食堂
数日前にここで、現在は営業していない荻窪のラーメン店について語った。
私自身は、プロレス、プロ野球、競馬・競輪などの過去の名選手、名プレイ、名場面について語るのが好きで、
同様に、雑誌やネットの「かつてあった飲食店」記事も喜んで読むのだが、世間の方はそうでもないようで(苦笑)。
知人からも、「今行ける店を教えてくれ」と指摘されたことだし、今回は、同じ荻窪でも現在営業中の『萬龍軒』を紹介。
お店の場所は、駅北口から出てすぐの北口駅前通商店街内にあり、斜め前には『らーめん鳥繁』があった。


こちらのお店は、この前の冒頭で触れた、御三家と称される『丸信』、『丸福』、『春木屋』ほど有名ではないだろうが、
今年で開業から53年と、ラーメンの街・荻窪で長年支持を集めている、隠れた名店だったりする。

お店の存在は知っていたが、飲んだ帰りに店の前を通ると、既に閉店時間を過ぎていたし、
ラーメン本などでも取り上げられた記憶がなかったため(取材拒否してるのかな?)、入ることがないまま数十年。
今年、たまたま早く飲み屋を出た帰りに、お店の前を通ったらまだ営業中で、
さらに店頭右側、メニュー画像が提示してある看板の「半チャンラーメン」700円が気になったので、入ってみた。

※左側の下から2番目

店内はL字カウンター席のみ。そこそこお客さんが入っており、空いていたイスに着席。
温厚そうなお父さんのワンオペで、忙しそうだったので、お冷の提供と同時に半チャンラーメンを注文。
ついでに、卓上にあったメニューも掲載。こちらは麺の部。「ラーメン」550円は、今の時代ではずいぶん安い。


余談だが、「麺」という字は中国では、小麦粉で作る商品という意味らしいので、餃子も麺類の一種なのである。
裏側はご飯、セット、のみもの。さっきの御三家は、ご飯ものやお得なセットは置いてないはず。


ブログカテゴリーは迷ったが、御三家のようなラーメン専門店ではないので、「中華食堂」扱いにした。

しばらくすると、ラーメンが登場。醤油スープの正統派だ。


いつものように横アングルも撮影。価格は安いけど、丼はやや大きめ。


具材はチャーシュー、メンマ、モヤシにノリとネギで、麺はやや縮れた中太麺。


ラーメンを少し食べたところで、半チャーハンも完成したので、揃ったところを撮影。


一般的な半チャーハンより、私の基準ではやや多め、7割くらいかな。


具材はチャーシュー、玉子、ネギとシンプルだが、味付けはなかなか濃い。


ちなみに、ラーメンも結構しょっぱく(笑)、酔っていたのでウマく感じたが、シラフだとしんどいかも。

参考までに、荻窪ラーメン御三家の単品ラーメンは現在、丸信850円、丸福800円、春木屋950円らしい。
ちょうど前回、「全チャン(というか大盛)とラーメン」で500円という、八王子『萬友亭』を紹介した直後ゆえタイミングが悪いが、
ラーメン千円時代を迎えつつある現代において、半チャンラーメン700円はかなりお得
ただ、前回も繰り返したように、萬友亭は新規客を拒む営業方針だが、萬龍軒さんは当然、どなたでも入店OKである。

スープは少し残したが、他は全部たいらげ、丼のお店ロゴを記念撮影して退散。


隣席では、常連らしい若者客が楽しそうに飲んでいたし、お父さん店主の対応もよかったので、次回は私も飲ませてもらおうと決意。

数日後、夜営業の開店直後に訪問し、まずは「ビンビール」620円をオーダー。
まずアサヒの中瓶が出てきて、その後、冷水を注いで冷やしたコップ、さらにお通しのもやしサラダの順で登場。


おツマミとして、大好物の「餃子」400円と、「ワンタン」550円をお願いした。
注文後、店主がワンタンを包み始める。作り置きをしていないとは、期待が高まる。
その後、茹でたワンタンをスープに投入し、ラーメンと同じ具材を盛り付けて完成。


続いて、餃子も焼き上がった。自家製らしい、やや不揃いの縦長サイズが6個。


包みたてのワンタンには、もちろんお肉が入っている。サイズがわかるよう、餃子と並べてみた。


ワンタンは計11個入っており、メンマやチャーシューも、いいおツマミになる。


一方、餃子のアンは、お肉多めだがしつこくなく、自然な旨味が口内にあふれる、なかなか美味しい餃子である


ビールはすぐに飲み終えたが、私はアサヒがあまり好きではないので、追加するか迷っていたところ、
キリンやサッポロもある(ただし、日による)そうなので、大好きなキリンをお替わり。


「ラベルが剥がれててすみません」と謝罪してくれた、店主の誠実さが心を打つ。中身は一緒だし全然気にしないけどね。
瓶ビールの栓抜きは、下から引っこ抜くのが普通だが、ここの店主は、フタに栓抜きを引っ掛けて、持つところを上からポン、と叩いて開ける。
この一連の動作が、なかなか格好いいので、また見たくなって、このあとキリンをさらに追加。
ビールを3本飲んで酔ってきたし、ワンタンと餃子、さらにワンタンのスープで満腹になってきたので、シメは頼まず退散。

3度目の訪問では、最初にビンビールを頼んだら、キリン好きなのを覚えていてくれて感謝。

※お通しは枝豆だった

この日のアテは、「チャーシュウメンマのおつまみ(小)」350円に、「味付玉子」100円を乗せてもらった。


チャーシュー&メンマの上にはネギ、下には、たっぶりの千切りキャベツが敷かれ、醤油ラーメンのタレがかかっている。


前回学んだので、この日はビールは2本で止めておき、シメの食事として「味噌ラーメン」700円を選択。
出てきた味噌ラーメンがこちら。「キュウリが入るのは珍しいでしょ」(店主談)。


具材はチャーシューとメンマに、モヤシとキュウリにネギ。ついでに、おつまみの残り=味玉半分とチャーシュー1枚も加えた。


「神州一味噌」(を使っていた)ベースの味噌スープは、醤油ラーメンほどしょっぱくなく、マイルドな印象。
麺は、ラーメンのよりも太く平べったく感じたが、店主曰く「他の麺類と一緒だよ」とのこと。


あとから、「そういえば、今回の麺は少し太いかも」と訂正していたが、季節によって太さを変えるよう、製麺所にお願いしているのかな。
いずれにしても、味噌スープに絡んだ麺が美味しくて、すぐに食べ終えてしまった。きっと、「つけ麺 味噌」もウマいはずだ。

この日は、店主といろいろ会話させていただき、冒頭で記した「今年で開業53年目」や、「生まれが長野県」であることなどを教えてもらった。
蕎麦の名産地である長野県だが、有名な東池袋店の山岸さんを含む、丸長・大勝軒グルーブの創始者たちや、
先日前後編で紹介した『高社楼』の店主兄弟など、出身者が東京のラーメン店でも成功しているのが面白い。
全体的に安価な理由を質問したところ、「家賃もかからないし、そんなに儲ける気もないからね。そりゃあ、原価とかも上がっているけど、
お客さんに最後のサービス、ということで」。と笑顔で語る店主だが、「最後の」というワードが気になり、たずねてみると、
「(お店がある)この辺は区画整理で、もうすぐ立ち退きになるんだ」。えっ!?
い、いつ頃ですか…という私の問いに、「たぶん、営業できるのは年内いっぱい」。えええっ!?
同じ通路にあり人気を博していた、らーめん鳥繁さんの閉業も、それが理由だったのか。
新しくできる施設に入れるかもしれないが、「家賃がかかるだろうし、年齢的にも、この辺が辞め時かなあ、ってね」。
実年齢よりはだいぶ若く見える店主だが、我々客側が、無理強いすることはできない。
「今後もできるだけ通います!」と宣言し、この日はお店をあとにした。

そしてつい先日、早めに飲み屋を出て、シメを食べるために訪問。
注文したのは「どん玉」800円。こちらの名物メニューである、肉野菜をご飯に乗せる「菜肉丼」の玉子とじバージョンだ。
店主は相変わらず快活で、「今日は飲まないの?」と話しかけてくれたが、「明日早いので…」と遠慮しておいた。
しばらくして、どん玉とスープが登場。スープの器が結構大きい。


こちらがどん玉。ラーメン丼に盛られており、並盛でもじゅうぶん満足できるボリューム。


あとから、「出すのを忘れてた(笑)」とお新香も登場。繰り返しになるが、スープの器はつけ麺のタレに使うようなデカさ。


お新香の塩分は控えめで、口直しに最適。スープはラーメンやワンタンと同じではなく、酢が入るのか酸味を感じた。
どん玉の具材は、豚肉、キャベツ、人参、玉ねぎ、ニラに玉子。甘じょっぱいタレでご飯がススム。


ガツガツとたいらげ、一気に完食。会計時には「ごちそうさまでした、また来ます」と店主に告げて退散。

今回は、「荻窪で今も営業中のラーメン店」ガイドのつもりだったのに、来年には「かつてあった店」になってしまうとは(泣)。
それでも、萬龍軒さんという素晴らしいお店と、好人物の店主に出会えたことを感謝しつつ、閉店までできる限り通うつもりだ。



萬龍軒
東京都杉並区上荻1-6-1
JR荻窪駅北口から徒歩約1分
営業時間 12時~14時、17時半~22時
定休日 日曜、祝日
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ブログアップを迷った老舗中華 八王子『萬友亭』元横山町店

2025年07月08日 | 中華食堂
八王子市の情報を発信しているサイトで、中華食堂『萬友亭』が、6月で閉店したことを知った。
お店はJR八王子駅南口からすぐの場所にあり、私は6年前に訪問し、「餃子」や「カレー餃子」、「モツ煮込み」などで一杯やった。
餃子は、にんにく入りとしそ入りが選べる。私はもちろんにんにく入りだ。


こちらはカレー餃子の中身で、七味もかけて食べた。餃子類はどれも当時350円。


モツ煮込みは400円で、ラーメンスープを使用しているのか、独特の風味でウマかった。


コロナや臨時休業もあり、萬友亭さんには残念ながら再訪が叶わず、一期一会になってしまった。

萬友亭という屋号のお店は、市内にいくつか存在し、閉店した南口駅前のお店は、「子安町店」という別名があった。
今も残っているのは、楢原町の店舗と、八王子駅北口から10分ほど歩く、元横山町にある店舗の2軒。
今回はその、『萬友亭』元横山町店について語らせていただく。ただ、先に断っておくが、
こちらは、近隣の常連客のために営業しているお店であり、誰でもウエルカムではないことを頭に入れておいてほしい。

常連客ではない私だが、お店の存在自体は、30年以上前から知っていた。
八王子の友人宅へ遊びに行った際、以前紹介した洋食の『エスエム』か、萬友亭・元横山町店から、よく出前を頼んでもらったのだ。
いろいろとごちそうになったが、何を食べても美味しく、中でも餃子は絶品。
数年後、お店に訪問してみたところ、なぜか開いてなかった。ネット検索しても情報は少なく、勝手ながら閉店したと思っていた。

ところが近年、数自体は少ないけれど、食べログやグーグルへの投稿を見かけるようになった。
前回から20年以上ぶりにお店に行ってみたところ、建物も看板も残っていたが、営業をしているか判断できず。
それでも、なんとなく諦めきれず、さらに数年たった昨年6月、夕方頃に訪問してみたところ、ノレンが出ている!


政治関連のポスターがベタベタと貼られた入口からは、店内の灯りが漏れているものの、どうにも入りづらい。


なお、足元にはセット商品などを記した貼紙があったが、


「カレーチャーハン+タンメン」のように、ご飯もの+麺類で500円や、単品「カレーライス」350円など、どれも破格である。
入るべきか、そもそも入っていいのか、店頭で悩んでいたところ、高齢男性が近寄ってきて、
「ここに来たの? なら一緒に入ろう」と声をかけながらドアを開ける。どうやら常連客のようで、彼に続いて私も入店。

店内にいたのは、高齢男性の先客(以下、客Aと記す)と、体格のいい白髪の男性。彼が現店主のようだ。
正直、客席も厨房もエライ散らかりようで、カウンターには、酒や食材などいろいろなモノが置かれ、イスもなく着席は不可。
テーブル席がふたつあり、やはり散らかっていたが、店主が片付け、先客Aのいない方に座らせてくれた。
私と一緒に入った男性(同、客Bと記す)は、既に酩酊しているAの向かいに着席。
AもBも常連のようだが、顔を合わせるのは初めてらしく、年長のBに対し、Aが「先輩」と呼んでいた。
店内にはふたつテレビが設置してあり、そのうちひとつはカラオケ用らしく、しばらくするとAが歌い始めた。
ここまで読んでお気づきだろうが、夜の萬友亭・元横山町は、中華食堂ではなく地元客向けのスナックのような業態になる。
店内乱雑で席数が少なく、酔っ払い客との相席も必要で、繰り返しになるが、誰でもウエルカムなお店ではない。

Bも飲み始めたが、私はとっとと喰って帰ろうと思い、メニュー表も見ずに「ラーメンと餃子をください」と店主に注文。
店主が厨房に入り、私はAの歌やBとの会話を聞きながら、料理の完成を待つ。
AもBも70代らしいが、好々爺どころかガラが悪く、Aがケンカを売り、Bが応戦すると、Aが「先輩、オレが悪かった」と謝るのだが、
その後もやはり、Aがケンカを売って謝って…というやり取りを繰り返す。さすがは八王子市、幅広い世代にヤカラがいる(苦笑)。
調理を終えた店主が、ラーメンと、なぜかチャーハンも運んできた。


「頼んだのはラーメンと餃子ですが…」と告げると、「餃子も今持ってくるよ」だって。
よくわからないけど、強制的に「チャーハン+ラーメン」のセットになったらしい。
その直後に餃子が登場。そこそこ大きめなのが10個もある!


さすがの私も苦笑いし、「昔から一人前10個でしたっけ?」とたずねてみると、
店主は「以前は6個で450円だったよ。今は10個で480円」だって。+30円で4個増しとは、価格設定がおかしい(笑)。
ここで店主に、30年以上前に来店したことを告げると、「久々に来てくれたんだ、嬉しいね」と喜んでくれた。

ラーメンは、具材が刻みノリ、ワカメ、ナルト、ネギだけで、丼も小さく見えるが、ちゃんと一人前の量はある。

※少し食べてから撮影

ラーメン丼が小さく見えたのは、チャーハンのお皿がデカいからだ。


横アングルも撮影したが、一般的なチャーハンの2倍はある。


このセットに、1個40グラム(後日、店主から聞いた)と、『餃子の王将』の1.6倍サイズの餃子10個が加わる。
店主も、量の多さは承知しているようで、「残ったら持ち帰っていいよ」と、パックを持ってきてくれた。


実は、こちらに入店する前に、同じ市内の『美しょう』で濃厚ラーメンを食べていたため、「持ち帰り可」はありがたかった。

なお、バックの向こうに見えるメニュー表を、後日撮影したのでここで掲載。


現在は提供していない商品もあるようだが、「麻婆豆腐定食」、「ジャンボシューマイ」、「ネギラーメン」は、他の客が食べているのを見た。

ハナシを戻す。アンは野菜多めで、バリっと焼き上げた餃子は、若い頃に食べたのと変わらぬウマさ。


チャーシュー、玉子、ネギと、シンプルな具材のチャーハンは、濃い味付けで量も多く、なかなか減らない。
スープ代わりにラーメンをすすり、結構食べたが、3割ほど残しギブアップ。餃子3個と一緒にテイクアウトした。


店主が、ラップで包んでくれたので、ありがたく持ち帰って翌日食べた。
お会計は千円ちょうど。「ラーメン+チャーハンセット」500円と「餃子」480円で980円のはずだが、パックに包んでもらったし、
なにより、ラーメン、大盛チャーハン、餃子10個を千円で食べられる店は、今では貴重なので文句はない。
「よかったらまた来てよ」と、店主に見送られてお店を出た。

2度目の訪問では、軽く飲むつもりでお酒メニューをたずねたら、「ウイスキーと焼酎くらいしかない」そうなので、焼酎のお茶割りを注文。
店主がドボドボと焼酎を注ぎ作成。お茶の緑色が薄いのは、焼酎が濃いからである(笑)。それでも、1杯350円と安価だった。

※お通しは柿ピー

この日も私は、ここで触れた『高社楼』八王子店で食事したあとだったので、注文したのは「春巻」700円だけ。
ただし、餃子と同様に春巻もデカいサイズが4本。一般的なお店なら、千円くらい取られるはず。


中身は当然熱々で、竹の子や豚肉がゴロゴロと入っている。おかげで、濃いお茶割りが進んでしまった。


そしてつい先日、現在の業態になった萬友亭さんに3度目の訪問。
常連客が数名やってきたが、初回のようなメンドーな方(笑)はいなかった。
ビールがあるそうなので注文。サッポロラガーの大瓶で、会計から計算すると、価格はたぶん650円。ビールは1日1本しか用意しないらしい。

※この日のお通しはかりんとう

おツマミとして、「回鍋肉(キャベツ味噌辛炒め)」800円はできるそうなので、作ってもらう。
店主が冷蔵庫からキャベツを取り出し、刻んで炒めて…時間はかかったが、大皿に盛られた回鍋肉が登場。
卓上にあった、ボールペンと一緒に撮影したので、皿のデカさと量の多さがわかるはず。


油通しして柔らかくなった肉、キャベツ、ピーマン、ネギを、ゴマ油を含む濃厚味噌ダレで炒めてある。
すぐにビールがなくなり、例の焼酎お茶割りにチェンジ。「焼酎薄めで」とお願いしたが、あまり薄くなかった(笑)。
通常のお店の回鍋肉の2~3倍はあり、味もいいので、お茶割りがどんどん進んでしまった。

店主といろいろ会話させていただいたので、以下に掲載していく。
○お店のオープンは1958(昭和33)年9月
店主の親戚が開業し、さらに別の親戚もお店を出し…と、萬友亭というお店はかつて、市内に10軒以上あったそうだ。
「ここも昔は、出前専用の店員を雇っていたし、オレも配達をやった。○○さん(←私の友人)宅にも何度か行ったよ」。
今年で68周年なので、「この辺じゃ、結構古い方だよね」と店主は語るが、この辺どころか、八王子で最古の中華食堂ではないか。
○以前は月曜定休だったが、現在は滅多に休まない
「近所の常連さんが来るから、よほどの用事がない限り営業するよ」。驚いたことに中休みもなく、閉店時間も「成り行き」らしい。
○40年くらい値上げしていない
メニュー表を見て、昔から変わっていない気がしたが、やはり値上げしていなかった。
むしろ、さっきのチャーハン+ラーメンのように、今の方が安いメニューもある(以前は、半チャーハン+ラーメンで650円)。
理由をたずねたら、「お世話になっている皆さんに還元というか…今さら儲ける気もないしね」。
地域の常連に支えられ、長年営業を続けてきた、萬友亭さんとお客の結びつきは、想像以上に深いはずで、我々ヨソ者は、それを理解すべきである。
店主も「ウチは常連さん第一だからね」と断言しているし、訪問しづらい入口も、常連さん向け仕様なのだろう。

今回の記事は、アップすべきか相当迷った。こんなブログでも、そこそこ閲覧者はいるようだが、途中で読むのをやめるヤツも多いだろう。
そんなヤツらが、「ラーメン+チャーハン500円!」などの部分だけ目にして、配慮なくお店を訪れた挙句、
特殊な営業形態(←言葉選んでるよ)に耐えられず、ネットに批判を投稿するような結果になったら、私も不本意である。
何度でも書くけど、萬友亭・横山町店は、誰でもウエルカムなお店ではないので、
採点・批評目当ての食べロガーみたいな連中や、衛生面を気にする方、泥酔客(笑)を避けたい方などは来ないでくれ。

他にも、餃子のグラム数や使用している中華鍋のサイズ、店主が昔、柔道の実力者だったこと(なので今でも体格がいい)なども教えてもらい、
ビール大瓶に、濃い焼酎割りを6杯(会計で判明)飲み、やや酩酊気味であったが、シメのお食事を注文。
若い頃によく好んで食べていた、「カレーラーメン」650円を久々に食べるつもりだったが、
「カレーライス+ラーメン」500円の高コスパには抗えず、そちらのセットをオーダー。


初回のラーメンより、刻みノリなどの具材が多い。さっき書き忘れたが、スープは普通の醤油味ではなく、魚介風味も結構感じた。
カレーライスは、もちろんハーフではなく一人前。お肉もゴロゴロ入る自家製だ。


半チャンならぬ全チャンとラーメン、及び全カレーとラーメンで500円というのは、東京では最安かもしれないね。
ラーメンのスープは少し残したが、カレーは食べ切り、丼の「萬友亭」ロゴを撮影してお会計。


ご両親の跡を継ぎ、長年お店を守ってきた店主さんは、「この店も、あと10年くらいは頑張りたいなあ」と語っていた。
どんなスタイルでも構わないので、自分の好きなように営業してくだされば幸いである。
中休みなしと知ったので、この夏は八王子球場での観戦帰りに、ランチ&昼酒を飲ませてもらおうかな。



萬友亭・元横山町店
東京都八王子市元横山町1-23-10
JR八王子駅から徒歩約11分、京王線京王八王子駅からも歩ける
営業時間 11時くらい~不明 新規客の入店は21時くらいまでか
定休日 不定休だけど滅多に休まない
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屋号は故郷の名峰から 三鷹『高社楼』(後編)

2025年06月25日 | 中華食堂
先日の前編に続く、三鷹の人気中華食堂『高社楼』リポートの後編。
今回は、個人的に気になっていた未食の麺類や、お店の各種情報だけでなく、
店内カレンダーに掲載されていた、八王子店についても語っている。


三鷹界隈に来るたびに、高社楼さんを訪問していたのだが、三鷹駅からはそこそこ距離があるので、いいウォーキングになった。

まずは、前回の最後に、広東麺っぽいチャンポンメンを食べたので、今回は「広東麺」650円そのものをオーダーしてみた。
普段と同様、息子さんが茹でた麺と注いだスープが入った丼に、鍋振り担当のお母さんが、熱々アンをかけて完成。
期待どおりのビジュアルをした広東麺である。


麺はいつもの細縮れ麺で、醤油味ベースのスープに、肉野菜アンの熱気と旨味が加わる。


ここで、チャンポンメン520円の画像を掲載。アンやスープの色は共通している。


ただ、広東麺の方が具材は同じでも量が多く、キャベツ、人参、豚肉は大ぶりで、ナルトはなくなるが、ピーマンが加わる。


炒めたピーマンから、独特の味わいと芳香が生じて、具材と麺はもちろん、スープまで飲み干してしまった。

数日後に通算5度目の訪問。そのうち4度は今年なので、さすがに顔を覚えられてきた。
このときは、客席にいたお父さんに、気になっていた「特製ピリカララーメン」の内容をたずねてみたところ、
「醤油ラーメンの辛いヤツ」と教えてくれた。要約し過ぎている気もするが(笑)、醤油スープはワンタンで味わっているので、
未体験の味噌テイスト=「味噌ラーメン」500円を選択。ワンコインの味噌ラーメンも、今では貴重なはず。
味噌ダレを溶くのではなく、モヤシなどと一緒に鍋で仕上げるスタイルだった。


スープはほんのり甘口で、懐かしくも優しい印象の味噌ラーメンだ。
具材はモヤシに少々のニラと人参、ひき肉ではなく、タンメンや広東麺にも使用していた、細切れ豚肉が入る。
途中でラー油を加えて、一気に食べ終えてしまった。


お腹に余裕があったので、ピリカララーメンを追加しようかと一瞬迷ったが、以前も記したように、
ラーメン+かつ丼の注文や、ラーメンの替玉は平気なのに、ラーメンをもう一杯頼むのは、なぜか恥ずかしい。

というワケで、ピリカララーメンは日を改めて、6度目の訪問で注文することに。
この日は、久々に軽く飲むことにしたのだが、4月くらいから、ドリンク類だけ少し値上げした模様。


「ジュース」がなくなり、「コーラ」120円→150円、「日本酒」330円→350円、ビール大瓶が570→600円、ウーハイが300円→350円に。
もっと上げても全然問題ないし、4年以上変わっていないお食事メニューの価格は、嬉しくもあり心配でもある。
最初はビール、途中でウーハイに変えて、おツマミの「麻婆豆腐」520円をいただく。


底の深くないお皿に盛ってあり、あふれないよう、けれどもヤケドしないよう、慎重に口へ運ぶ。
最近のような痺れる激辛タイプではなく、甘辛く家庭的な味付け。
具材は豆腐の他、麻婆では珍しい玉ねぎと、ひき肉ではなく例の細切れ豚肉。


玉ねぎも他の炒め物で使うし、なるべく共通の食材を用いることで原価ロスを防ぎ、安価を維持しているのだろう。
麻婆豆腐は残っているが、シメの食事として、予定どおり特製ビリカララーメン600円を追加注文。
すぐに完成したのがこちら。確かに、激辛ではなくピリ辛っぽい見た目と匂い。


お父さんは「醤油ラーメン」ベースと仰っていたが、あまり醤油は感じず、けれども味噌や塩でもない、不思議な味のスープである。
具材は、今回何度も記述している細切れ豚肉に、青菜と輪切りのネギ。そこに特製(?)の辛味油が加わる。
豚肉やピリ辛風味が、麻婆豆腐と被ってしまったので、どうせならと、残りを全部丼にドボン。


こちらには、「マーボーラーメン」620円という商品もあるが、たぶん似たようなテイストではないかな。
麻婆が混ざったスープを、いつもの細麺と絡めてすすっていくと、ほどよい辛さ&ほろ酔いで、身体が熱くなってきた。
ウーハイを飲み干し、さらに冷水をコップ1杯(セルフで)いただき、ごちそうさま。
そういえば撮ったことがなかったので、丼とレンゲの「高社楼」の文字を、改めて撮影した。

※食器の高の字は、髙(ハシゴだか)だった

会計後、ご夫妻と少しだけ会話。
お店の名前は、長野県の高社山が由来であること、お父さんが育った実家は、高社山の麓にあったこと、
そして、お父さんの実兄さんが、八王子の高社楼を営んでいることなどを教えてもらった。
せっかくなので、数日後の夜、八王子店へも足を運んだ。

JR八王子駅北口から、そこそこ歩いた場所にお店はあった。三鷹店に負けず劣らず、渋い外観である。


入店すると、厨房には誰もおらず、高齢の男性がテーブル席で休憩していた。この人が、三鷹店のお父さんのお兄さんだろう。
私の存在に気付くと、お父さんお兄さん(以下、店主と記す)が笑顔を浮かべながら立ち上がり、調理の準備や店内の片づけを開始。
夜は来客が少ないのか、カウンターには食材や調味料の他、スーパーなどで売っている廉価シュークリームが2個放置してあった。
おそらく、あとで夫婦で食べるのだろうと思い、僭越ながら「冷蔵庫へしまった方がいいですよ」と助言。
営業中とはいえ、休憩をジャマしてしまった形になったが、店主は常に笑顔を絶やさない好々爺であった。

店主が調理準備している間に、八王子店のメニューを撮影。


三鷹店より少しだけ高いが、「中華そば」は500円で、最高値商品も「天津麺」などの800円と、こちらも昭和価格。
さっき書いた高社山は、「こうしゃさん」or「たかやしろやま」と読み、高井富士の別名もあるそうだが、
高井富士(たかいふじ)を由来にした兄弟のお店が、2軒とも「やすい」のが面白い。

注文したのは、ぺーシックな中華そばと、好物の「餃子」400円。三鷹店にはない「つけそば」も気になったけどね。
しばらくすると、お母さんもやってきて、厨房の店主さんを手伝う。
長年、大勢のお客さんを捌いてきた、夫妻の連係はダテではなく、それほど待つことなく商品が完成。


中華そばは、チャーシュー、メンマ、ノリにネギが入る、クラシカルな東京醤油ラーメン。


丼のサイズは、一般的なお店と同等だと思われる。


餃子は普通サイズのが6個。温かいうちに食べ始めよう。


店主さんはだいぶお疲れのようだし、中華そばの麺は『肉のハナマサ』で売っているモノだったりして、
正直、味はあまり期待していなかったのだが、ラーメンも餃子も意外とイケる!
スープは、薄味化と思いきや、ちゃんとコクがある。それもそのはず、
食事中、お母さんが寸胴から、豚のゲンコツらしき骨を取り出すのを目撃。麺はともかく、スープはお店でしっかり炊いているようだ。
あと、ハナマサの麺も結構美味しかった。さすがは「プロ仕様」と表示しているだけのことはある。


餃子は、三鷹店とは違い緑色ではなく、一般的な餃子に近い色合い。


焼きムラはあったものの、肉と野菜のバランスがよく、なかなか美味しい。
食べ終えたあとは、前回の三鷹店のように、レンゲと丼の「高社楼」ロゴを撮影してからお会計。


お母さんに、三鷹店でこの店を知ったことを告げ、少々会話してから退散。
ふたり営業は大変だろうけど、どうかいつまでもお元気で!

最後に、つい最近三鷹店に行ってきたので、そのとき知った情報も記しておく。

①冷やし中華が始まっていた
店内壁に、冷やし中華メニューが貼りだされていた。基本の「冷やし中華」に、五目とチャーシューの3品…もう一品、あったかも。
価格は、五目とチャーシューが780円と、三鷹店の最高価格メニューになる。しかし、普通の冷やしの価格を忘れてしまった。ゴメン。
ここ数年、撮影する分メモする機会が減り、年齢のせいか記憶力も劣化した気がする。そして、撮影しなかった理由は…

②店内撮影禁止になっていた
カウンターや壁のあちこちに、「撮影禁止!」と記されたステッカーのようなものが貼られていた。
私の知る限りでは、6月1日までそのステッカーはなく、以降に貼られたと思われる。
食べログには、そのルールを無視して撮影・投稿したバカ(しかも女)がいるが、私はとりあえず、遠慮しておいた。
「五目ラーメン」670円、具だくさんで美味しかったけど、お見せできずに残念。

③お店は今年で創業55年
会計後、お父さんとの会話で発覚。同じ三鷹市の『末広』は今年で56年目だが、どちらも最寄り駅は遠いのに、長年人気を維持している。
「55年!?」と驚く私に対し、お父さんは、「向こう(八王子店)に1年遅れた」と補足。八王子店は56年目らしい! 

④専用駐車場が2台分ある
お店を出て、十字路を挟んだ斜めの位置に、大きな駐車場があるのだが、その中の181番と182番が、高社楼専用駐車場だ。

※さすがに、撮影禁止のステッカーはなかった

私は徒歩で向かっているが、これからは気温も上がるので、免許と車を持っている方は、利用した方がいいかも。
繰り返すが、高社楼専用は181と182なので、お店の迷惑となる、他の場所への無断駐車は厳禁である。


前後編にわたって、私が知っている限りの高社楼さんの情報と魅力を記載してきた。
昭和の雰囲気を、価格面も含めて守り続ける奇跡のお店=高社楼さんの、今後のご多幸をお祈りすることで、この拙文を締めることにする。


高社楼 三鷹店
東京都三鷹市下連雀6-12-10
JR三鷹駅から徒歩約21分、京王井の頭線三鷹台駅からはもう少しかかりそう。篠原病院入口というバス停から徒歩約2分
営業時間 11時~14時半、16時~20時半くらい。少し早く閉める場合もある 
定休日 火曜

高社楼 八王子店
東京都八王子市元横山町2-20-7
JR八王子駅から徒歩約14分
営業時間 昼はわからない、夜は17時~19時くらいまで
定休日 火曜、その他不定休?
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何もかもみな懐かしい… 三鷹『高社楼』(前編)

2025年06月21日 | 中華食堂
今年2月、三鷹市下連雀6-12-10にある昭和チックな飲食店3軒、別名「下連雀の三連星」を紹介した。
その3軒の真ん中にある、中華食堂の『高社楼』は、夜も営業しているため、その後もちょくちょく通っている。
こちらのお店は、渋すぎる外観や店頭の食品サンプル、そして値段設定がいかにもザ・昭和の中華屋さんで、
下記画像は、2021年に撮影したメニュー表だが、2025年の現在も、この価格を維持している。

※外観やサンプルなどは、1行目の「下連雀の三連星」をクリックしてご確認を

食材から光熱費まで、何もかもが値上げしているこの時勢に、「ラーメン」は400円で、最高値商品が「叉焼ワンタンメン」の750円。
昭和時代と変わらぬ安価を守り続けておられる、お店の心意気には脱帽である。
入店するたびに、今が令和時代であることを忘れて、「何もかもみな懐かしい…」と、沖田艦長のようにつぶやきたくなる、
高社楼さんの魅力と商品を、以下で説明していこう。

4年ぶり2度目の訪問をしたのが今年2月。テーブル席もあるが、前回同様、この日もカウンター席に座る。
卓上には各種調味料の他、ご飯のお供になりそうな梅干しも置いてある。


梅干しは苦手なので食べたことはないが、こういうサービスも、やはり昭和チックである。

今回はキリンラガーの大瓶570円と、餃子は初回に食べているので、ビールのアテには「ワンタン」400円を選択。
こちらのお店は親子三人で営んでいるのだが、お母さんが中華鍋を振る、珍しい体制。
お父さんは調理補助と出前担当で、息子さんが麺茹でなどの補助に、配膳と会計などを担当している。
数分後に、息子さんがワンタンを運んできた。


醤油味のスープは、前回食べた開花丼の付け合わせスープと似ているが、こっちの方が醤油ダレが濃い。
スープの中には、チャーシュー、メンマ、ノリ、ネギが沈んでいて、「ワンタンメン」の麺抜きといった様相。


メインのワンタンには、少量だがちゃんとお肉が入っており、数えてみたら全部で11個。400円なのに太っ腹である。


ビールをお替わりし、ワンタンを食べ終えそうなタイミングで、シメのお食事を注文。
ワンタンで醤油スープを味わったので、今度は塩味スープの「タンメン」470円にして、「半チャーハン」370円も付けた。
さっき書いたように、チャーハンとタンメンの具材はお母さんが仕上げ、タンメンの麺とスープは息子さんが担当。
その頃ちょうど、出前を終えたお父さんが、お店脇のドアを開けて厨房に戻ってきた。
2月なので、冷たい風がカウンター席の私にも吹き付けたが(苦笑)、寒い中配達に出ていたお父さんの苦労を考えたら、これくらいは我慢だ。
昭和の時代は、大半の中華屋さんは出前をしていたが、配達料などの追加料金はなし。その記憶が残っている私は、
態度の悪い人間が食品を乱雑に扱い(※個人の感想です)、しかも余計に金を取られる、ウーバーイーツは一生利用しないだろう。

しばらくして、まずは半チャーハン、


続いて私の大好きな、薄緑色をした塩スープのタンメンも完成。


半チャーハンは一般的な量の3/5くらいか。麺類と合わせるのに(私の基準では)適した量だ。


具材はチャーシュー、玉子、ネギに、刻んだナルトも少々。全体の色が白いのは、塩主体の味付けだからだろう。


塩味がほどよく効いた白いチャーハンを見ると、2022年に閉店した、立川の良心的な中華屋さん『双葉食堂』を思い出す。

一方のタンメンは、普通サイズの丼に、炒め野菜が盛られている。さっきのワンタン丼も同サイズだった。


具材はキャベツ、人参、モヤシ、ニラ、豚肉。麺は、あまり黄色くない、柔らかな縮れ麺。


炒め野菜の香りと歯応えがよく、これぞ中華屋さんのタンメンだ。ウマかったので、麺と具はもちろん、スープも飲み干してしまった。
会計前にトイレを借りたら、下記の貼紙を発見。この標語(?)、似たようなヤツを東久留米の『珍来』でも見たな。


この日のお会計は2380円。ビール大瓶2本、ワンタン、半チャーハン、タンメンを頼んで、この金額で済むお店は貴重だ。

他にも食べたい料理があったので、3度目の訪問は、飲み仲間の先輩を誘って訪問。
初めてテーブル席に座り、まずは瓶ビールで乾杯。訪問したのは土曜日の16時台だったが、常連らしき客が次から次へとやってくる。
ファーストオーダーは、餃子、「シューマイ」300円、「焼肉」500円、「揚焼そば」650円。
餃子は、初回に頼んだときの画像を再掲載。


中身の具材は鮮やかな緑色。この緑色餃子は、私がガキの頃よく食べていた、立川の『友邦』(ゆうほう)というお店の餃子と似ている。


そのお店は、たぶん25年くらい前に閉店しており、「立川 友邦」でネット検索しても情報は皆無。
さっきの双葉食堂はまだしも、友邦を懐かしむ私に、同意してくれる人はあまりいなそうだね。

餃子とほぼ同時にシューマイが登場。『崎陽軒』よりやや大きめなのが5個。


餃子も焼売も300円で食べられるお店も、今では少なくなった。
焼肉は、玉ねぎと一緒に豚肉を甘じょっぱいタレで炒めたもの。


ビールのおツマミに最適だが、「ライス」150円との組み合わせを頼む客も多そうだ。
なお、私の友人がこちらで、「スタミナ肉丼」600円を食べた際、「ニンニクではなく甘辛味」とSNSに投稿していたので、

※友人の承諾を得て拝借した画像。なかなかウマそうである

スタミナ肉丼はたぶん、焼肉単品をご飯に盛り付けて、生玉子と紅生姜を乗せたのではないかな。
そして、おツマミにも食事にもなる、他店では「五目あんかけ焼きそば」とも呼ばれる揚焼そばが登場。


野菜や肉を炒め、スープを加えて片栗粉でとろみを付けた、熱々のアンが盛られている。


ラーメンの麺を流用するお店もあるが、こちらはおそらく、専用の太麺を揚げている。


中華アンは酢を含んでいるのか、ほのかに酸味を感じた。長崎皿うどんのようにソースを入れると、甘口で相殺される…ような。


ビールもお替わりし、メニュー表には載っていないが、壁に掲示してある「ウーロンハイ」300円にチェンジ。


焼酎は濃すぎず、ほろ酔い気分になれる。というか、なった(笑)。
その後、「ニラレバ炒め」450円と、先輩が「目玉焼き」250円を追加オーダー。
ほぼ同時に、ふたつの料理が運ばれてきた。目玉焼きは玉子2個と千切りキャベツ。この日はずいぶん、付け合わせのキャベツを食べた気がする。


こちらがニラレバ。他の商品もそうだけど、価格の割には量が多い。


目玉焼きは平凡だったが、ニラレバは、レバーはちょっと硬かったが、野菜がシャキっと炒められており、食べ応えがあった。
ウーハイも何度かお替わりし、そろそろシメのお食事を頼むことに。
先輩と相談し、私は「チャンポンメン」520円、先輩は「とんこつラーメン」500円を選択。
まずは、ベージュ色スープのとんこつラーメンが登場。


続いて、私のチャンポンメンがやってきた。一般的なちゃんぽんとは異なるビジュアルである。


食べていないので断言はできないが、先輩が頼んだとんこつラーメンは、お店でスープを炊いているとは思えず、
普通のラーメン用スープに、業務用の豚骨タレを加えたのではないかね。違ったらゴメンなさい。
一方、私のチャンポンメンは、醤油味と思われるスープにあんかけが乗る、いわゆる「広東麺」のような商品であった。
ちゃんぽんは、太い麺や魚介類を使用するお店が多いが、こちらはタンメンと同じ細麺で、


魚介類はナルトだけであった。まあ520円という安価で、海老やイカが入っていたら申しわけないけどね。
野菜の旨味たっぷりで、とろみのあるスープが絡んだ麺が美味しく、結構飲み食いしたあとだがスルスルと入っていく。
すっかり満腹になってお会計。料理8品にビール2本とウーハイ数杯で、お会計はひとり3千円程度。安すぎる!

帰り際、壁にお店の名前が入ったカレンダーがあるのに気付いた。


よく見ると、三鷹店だけでなく、八王子店の住所と連絡先も記されている。支店があったのか!


広東麺風だったちゃんぽんを味わったことで、「広東麺」も食べ比べしたくなったし、未食の麺類も多い。
さらに、高社楼・八王子店の存在も気になるではないか。
というわけで、当初の予定を変更し、高社楼さんは前後編に分けてリポートすることにした。次回後編に続く!


高社楼 三鷹店
東京都三鷹市下連雀6-12-10
JR三鷹駅から徒歩約21分、京王井の頭線三鷹台駅からはもう少しかかりそう。篠原病院入口というバス停から徒歩約2分
営業時間 11時~14時半、16時~20時半くらい。少し早く閉める場合もある 
定休日 火曜
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ここにもあったか名中華 三鷹『ゆたか』

2025年04月25日 | 中華食堂
ここ最近、飲み食いする機会が増えてきた三鷹エリア。
餃子の日に「三鷹は餃子がウマいお店が意外と多い」と書いたが、要するにこの地域は、中華の良店が多いのだ。
今回紹介するのも、そんな良店のひとつである、中華食堂『ゆたか』
最寄りの三鷹駅や、繁華街からは少し離れた場所にあり、お店SNSでは「三鷹の外れで営んでる」と称しているが、
料理自体はどれもハズレがなく、お客さんが途切れることなく訪れる人気店である。
なお、今回のタイトルは、駅名&店名と韻を踏んだだけで、深い意味はない。

こちらのお店は、友人から教えてもらい、昨年1月、夜の時間帯に初訪問。
町中華というよりも、居酒屋っぽい外観のドアを開けると、店内はカウンター席の他、テーブル席がふたつ。
 ※お店インスタより拝借

働いているのは、調理担当の男性店主と、接客・調理補助担当の女子バイトのふたり体制。
ゆたかさんにはこの後も何度か、夜の時間帯に訪問したが、毎回若い女の子が働いており、注文時に少々緊張している(恥)。

カウンター席に着席し、まずは「瓶ビール(大)」740円をオーダー。銘柄はサッポロのラガーであった。
卓上の料理メニューはこちら。撮影したのは昨年6月で、「ライス特大」など、現在はやっていないものもある。


飲み客も歓迎しているようで、ドリンクメニューも豊富。


おツマミとして、夜限定商品の「ギョーザ」450円と、「とりの唐揚げ」単品800円を注文。 ※定食の単品は100円引き、以下同
店主は、他の客が頼んだ炒め物や麺類に取り掛かっており、唐揚げはバイト女子が担当。
もちろん既製品ではなく、注文後に粉を付けて揚げる自家製で、数分後には、千切りキャベツと一緒に提供された。


一般的なサイズより大きめなのが5個で、しっかり油切りされていた。


見た目どおりサクッとした歯触りで、油分や味付けはしつこくなく、ビールだけでなくご飯にも合いそう。
付属のマヨネーズには黒コショウを振りかけ、唐揚にでっぷりと付けていただいた。


ビールをお替わりする頃、好物の餃子が焼き上がった。


標準サイズでムラなく焼き色がついたのが6個。まずは何も付けずに食べてみる。
皮は薄目で、具材の野菜と肉は半々。クセもなく万人受けする味で、調味料は胡椒だけ使用した。


ツマミ2種を食べ、ビールも飲み終えたので、シメとして「ラーメン」680円をオーダー。
なお、唐揚げとラーメンは現在の価格で、当時はもう少し安かった。
このときは未確認だったが、店主は麺類の注文が入ると、生麺を丹念に揉んでから、茹で湯に投入する。
手揉みで縮れた麺が、普通でも1.5玉入る、完成したラーメンがこちら。


チャーシュー、ナルト、メンマに、ノリとネギが入る、正統派の東京醤油ラーメンで、麺が多いので丼も大きめだ。


スープをひと口味わうと、しょっぱすきず旨味過多でもなく、じんわり染み入るような、ほどよいテイスト。
さっきの唐揚げ、そして後述する商品もそうだけど、ゆたかさんの料理は、濃すぎず適度な味付けである。
手揉み麺はコシがあり、しかも1.5玉あるため、食べ応えアリ。というか、食べても食べても減らず、途中で焦った。


なんとか食べ切ったが、当然のように満腹になり、お会計を済ませて退散。
今年に入り、ラーメンの麺は1玉になったようだが、私のようなナイスミドル世代(笑)には、ちょうどいい量である。

数ヶ月後、この店を教えてくれた友人とふたりで訪問。
社交性があり、既に店主と顔なじみの友人と一緒に飲み食いしていたため、私の顔も覚えてもらえたようだ。
まずは瓶ビールで乾杯し、友人が店主に一杯おススメしたが、「今は忙しい」とのことで3人での乾杯は叶わず。
この日は、友人との飲み食いと語りに夢中になったためか、あまり写真が残っていない。
お酒は、「ウーロンハイ」410円や「ふるふれ抹茶割り」660円と「中(焼酎)」210円などを頼んでいる。
料理も、餃子など5品くらい注文したはずだが、そのうち3品しか撮影していなかった。
その3品とは、私が大好きなKTIこと「玉子きくらげ肉炒め」単品930円と、 


中華の定番「麻婆豆腐」単品750円、


そして、黒板の日替わりメニューから、


シンプルな商品名の「塩レバー」600円であった。


KTI(こちらの商品名だとTKI)は、ゆたかさんらしく味付けは濃すぎず、玉子のふわふわ感や各素材の炒め具合も絶妙。
他店と違う特徴となるのが、ぶつ切りにしたネギで、見た目が鮮やかで歯応えもある。
麻婆豆腐は、辛いだけでなく痺れるタイプで、ついつい酒がススム。ちなみに友人は、「麻婆茄子」830円を推奨していた。
塩レバーは、新鮮そうな食感のレバーが、適度な塩分と炒めたネギの香ばしさが合わさり、平凡そうな見た目(失礼)に反し、めちゃくちゃウマい!
炒める具材の大きさや、火を通す時間、最適な塩の量と振りかけるタイミングなどなど、プロの技術がいくつも隠されている。
他の料理と違い、定食のオカズよりも酒のツマミ寄りのメニューだが、塩レバーはレギュラー化してほしいね。
散々飲み食いし、会計時に友人と一緒に店主に挨拶してから退散。

その後もゆたかさんへは、三鷹で飲んだ帰りに、ひとりで何度か訪問。
3度目の訪問時も、大勢のお客さんで賑わっていたため、入店後は黙って空いているカウンター席に座ったところ、
店主さんが調理で忙しい中、「この前はどうも」と挨拶してくれて恐縮。そういう声掛けは、私の方からするべきなのに…。

ここからは、3度目以降にオーダーした商品を紹介。なお、瓶ビールなど以前に注文したものは除外。
まずは、レギュラーメニューではないが、ほぼ毎回日替わりとして提供している「ニラ玉」440円。


ふわふわ玉子とニラを絡めた、あっさり塩味の逸品。比較的調理も早いし、前菜として最適。
こちらは、私は初見の料理「ベーコン玉子チリソース」単品800円。


その名のとおり、ベーコンやネギ入りの玉子焼きに、チリソースをかけたものである。


チリソースといえば、真っ先に海老が思い浮かぶが、実は炒り玉子も相性は良好である。

ドリンクは、瓶ビールを頼むことがほとんどで、先日は店主との乾杯にも成功。仕事中なのに付き合わせて申しわけない。
あとはウーハイや、写真のように、自分で割って飲む「レモンサワー」460円など、焼酎類が多い。


料理に戻ると、塩レバーと同じくらい私が推奨したいのが、「生姜焼」の単品800円。

※さっきのニラ玉と同時に頼んでいた

店主は、以前三鷹で中華食堂を営んでいた夫妻から、料理を学んだ経験があり、生姜焼きはそこの人気商品だったようで、
玉ねぎなどは混ぜず、豚肉だけを炒めたものを、キャベツ・マヨと同じお皿に盛り付ける、提供スタイルも一緒。
私自身は、元祖のお店で食事したことがないので、味も同じなのかは不明だが、この生姜焼きが美味なのは間違いない。
タレは甘さやくどさはなく、醤油由来の塩味と生姜の香りが、柔らかな薄切り豚肉とベストマッチ。
油通しして肉の旨味を封じ込める、中華ならではの技法を生かした生姜焼きで、当然「ビールお替わり!」となる。
キャベツ用のマヨも絡めて、お肉をワシワシと噛みしめ、ビールをゴクゴクと飲み干した。


ゆたかさん及び店主のファンは、私以外にも多いようで、だいぶ前にはインスタで、常連客の娘さんからの手紙を紹介していた。
そこには、「たけしさんいつもおいしいラーメンありがとう」のような感謝の言葉と、かわいいイラストが描かれていた。
こんな手紙をもらえて、店主さんも感激しているだろうな…と思いながらも、「たけしさん」って誰? という疑問が生じた。
どうやら、店主の名前は「ゆたか」ではなく「たけし」さんらしい。そして、屋号『ゆたか』の由来は、
店主奥様の名前の頭文字「ゆ」、たけしさんの「た」、そして、ふたりの愛犬「からし」ちゃんの「か」らしい。
みんなの名前を組み合わせるなんて、家族愛あふれる素晴らしい屋号ではないか。
ますますお店のファンになった私は、今後もゆたかさんに通い、店主にビールを勧めるつもりだ(←やめとけ)。

<おまけ>
ゆたかさんと同じ並びには、『庄屋』という中華屋さんがあるのだが、その店頭にはなぜか、謎の黄色い人形が飾ってある。


人形の正体を探るべく、近いうちにこちらのお店にも入ってみよう。



ゆたか
東京都三鷹市上連雀6-4-4 高橋ビル1F
JR三鷹駅から徒歩約15分、お店近くに「変電所前」というバス停あり
営業時間 11時半~14時、17時半~21時(20時半ラストオーダー)
定休日 日曜、その他不定休あり
※定休日などはお店インスタグラムでご確認を
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メニューもお通しも豊富な中華屋さん 北府中『大楽フーチン』

2025年03月03日 | 中華食堂
以前から指摘しているように、和洋中を問わず個人経営の食堂が年々減っているこの時代に、
東京都多摩地区の府中市には、素晴らしい食堂が多数残っている
その中のひとつが、JR北府中駅からちょっと歩いた場所にある、町中華の『大楽フーチン』


ファサードに「中華居酒屋食堂」と記してあるように、飲み屋として利用する客も多いが、
近くには高校や大学があり、食事目当ての若者など幅広い世代から支持を得ており、客層は決して悪くない…はず。

初訪問は昨年の夏。定休日の月曜に行ってしまい(苦笑)、数ヶ月後に改めて足を運んだ。 ※店頭画像はそのとき撮影
中休みナシとの情報から、夕方17時頃到着。店内は小上がりも含め、テーブル席のみで約30席。
先客がふた組おり、どちらも飲んでいたので、私も店主らしきおばちゃんに、「中瓶ビール」600円をお願いしたところ、
店名が印刷された箸袋と一緒に、お通しもやってきた。


ニンニクの芽と豚肉を炒めたもので、熱々ではないがビールのいいアテになった。
メニューは豊富で、どれを選ぶか迷うほどだが、おツマミには大好物の「焼餃子」500円と、
壁紙のメニューから、「ねぎチャーシュー ふわふわ玉子炒め」650円をチョイス。


それまで客席で休んでいた、おばちゃんが厨房に入る。18時まではおばちゃんのワンオペだ。
こちらのお店は、上記画像の「学生ラーメン」=麺2玉で500円や、大盛無料などの学生限定サービスを実施しているが、
我々呑兵衛にも、ありがたいサービス(?)が用意されていたので後述する。

まずは、大皿に盛られた、ねぎチャー玉子炒め(略称)が登場。


要するに、刻んだネギとチャーシュー入りの玉子焼きだが、塩味が効いていて、いいおツマミになる。


続いて餃子も焼き上がった。具が詰まって丸みを帯びた形状のが5個。


中のアンは、肉が多めだが臭みはなく、自家製ならではの味わいで美味しい。


ビールを飲み終え「ホッピーセット」500円に変更したところで、先述の飲み客向けサービスを紹介。
1.ホッピーのナカが濃い
中華屋さんでは珍しく、ナカの割合が多い。焼酎の銘柄は不明だが、1杯でそこそこ酔った。


2.お通しが再登場
さきほどの炒め物小皿だけでなく、キュウリの漬物と焼いた鮭まで出てきた。


メニューブックに、「アルコール注文した客はお通し代200円」のような表記があったが、そんな安価なのに太っ腹である。
再度確認してみたら、これはまさか、200円ではなく200 0円→2千円!?


本当に2千円だったら笑えるが、お会計時に他の料理との差額から、お通し代は350円と判明。
焼き鮭は、黒板の日替わりメニューによると380円くらいだったので、それなら許容範囲である。
料理2品とお通し3品で、ビールと濃い焼酎×2(ナカお替わり250円)を飲んだら、結構酔ってきたのでシメのお食事を頼む。

満腹でもあったので、麺類の中からシンプルそうな「塩ラーメン」600円を選択。
18時からは息子さんが厨房に入り、下記の塩ラーメンも彼が調理した。


スープは透明だが、町中華でよく見るタイプとは異なり、結構油が浮いているが、塩分は控えめ。
チャーシュー、メンマ、ナルト、ネギという構成の具材に、やや縮れた麺の組み合わせ。


すっかり満腹になり、お会計を済ませお店を出ると、一気に酔いが回ってきた。
近くの居酒屋『それはそれ』で、もう少し飲もうと向かったのだが、普通なら5分くらいで着く距離なのに、
酔って立っていられなくなり、途中の公園やテニスコートのベンチで休んだため、到着まで1時間かかってしまった(恥)。
なお、それはそれマスターの“大楽フーチンおススメ料理”は、四季を問わず注文可能の「冷やしチャーシューメン」だそうだ。

2度目の訪問は、今年1月。ここで紹介した、新年初丼となる「唐揚げ丼」550円を食べた。
実はそのとき、唐揚げ丼と一緒に「野菜スープ餃子」550円も注文していた。


この画像ではわかりづらいが、焼餃子と同様、茹でた餃子が5個入っている。


今年から、餃子は全品50円値上げしたが、野菜とスープが付くのに他と同価格とはありがたい。


唐揚げ丼に移動させて食べたりしたが、中のアンは、焼餃子と違い野菜がほとんど見当たらず。だから同価格なのかな?


大楽フーチンさんの餃子はなかなか美味しいが、「もっともお得なのはスープ野菜餃子」と記しておく。

メニューブックを撮影したので、以下で掲載していく。
まずは麺類。「ラーメン」550円から、つけ麺、焼きそば、冷やし類と、とにかく種類豊富。


さっき食べた塩ラーメンは現在650円、冷やしチャーシューメンは1200円だ。
こちらは、+200円で定食にできる一品料理の数々。オール千円以下という価格設定が素晴らしい。


「一品料理はちょっと多い」という、ひとり飲みのおっさん客には嬉しい、お酒のおつまみ類も用意。


ドリンク類は、ビールやサワー類だけ50円上がった。ホッピー中の(おかわり2回まで)の注意書きには納得。


上記画像には、「海老チリ」や「麻婆豆腐」のハーフサイズ写真もあるが、残念ながら現在は、ハーフ料理はやってないらしい。
他にも、「炒飯」や「中華丼」など、ご飯ものメニューのページもあったが、激しいピンボケで掲載を断念。スマン!

先月、大楽フーチンさんに3度目の訪問。
また早い時間だったので、ワンオペのおばちゃんに中瓶ビールを注文。この日のお通しは刻んだ唐揚げだった。

※銘柄はキリンラガー

一品料理から、これまた好物の「肉と木くらげの玉子炒め」900円をオーダー。


肉は大ぶり、味付け濃いめで、しっかり火が通ったハードな仕上がり。


現在のメインシェフである息子さんが作った、きくらげ玉子炒めも食べてみたいものである。
ビールをお替わりしたら、この日もやはり、大根の煮物にキュウリ漬けと、お通しが2品追加された。


申しわけないが、私は大根と漬物は苦手である。ちなみにこの日のお通しは、200円のままであった。

手が空いたおばちゃんが、客席で休憩していたので、少しお話しさせていただいた。
まず、気になっていた屋号「フーチン」の意味をたずねたら、「中国語で、旦那さんやお父さんとか、そういう意味」と教えてくれた。
おばちゃんによると、お店を始めたのは今から45年前で、当時の屋号は『大楽』だったそう。
市内で何度か移転し、『フーチン』というお店の廃業後に居抜きで入ったため、現在の『大楽フーチン』という屋号になったらしい。
息子さんは、有名な中華料理店で修業していたそうで、おばちゃんも信頼している模様。
昼から夜遅い時間まで、営業時間は長いため、夕方は息子さんが休憩し、おばちゃんが頑張っている。
私は、さほど混雑せずのんびり飲める、夕方のアイドルタイムが好きである。

ビール2本目を飲み終えたが、前々回はホッピーセットで悪酔いしたので、今回は「ウーロンハイ」350円にし、


さらに、ツマミとシメを兼ねた「麻婆炒飯」950円を追加。18時を過ぎたので調理は息子さんだ。
ちなみに、この日も退店後はフラフラに。気付かなかったが、ウーハイの焼酎も濃かったようだ。

しばらくして麻婆炒飯が完成。醤油味の中華スープも付く。


本来はお新香も付くのだが、上記画像の「お通しお新香」の4倍くらいデカい器に盛られたのが来たので、遠慮しておいた。
麻婆豆腐から食べてみたが、いわゆる麻婆らしい辛さと、痺れる辛さの双方を感じる、過去に食べたことのないウマさ!


一方の炒飯も、焼豚、玉子、ナルトと具材こそシンプルだが、これまたウマい!


おそらく、米の炒め具合とか、醤油や塩コショウの加減が、私好みだったのだろう。
どちらも、そのまま食べても美味しいが、一緒に食べても互いを消し合わず、さらに旨味が増幅。
あまり食べたことがない商品だが、ここの麻婆炒飯は世界一ウマい!
と、日本から出たことのない私が訴えても説得力はないが、大楽フーチンさんの麻婆炒飯が絶品だということはわかってほしい。

一気に食べ終え、お会計をお願いした際、おばちゃんに最後の質問。
メニューブックの最後に「飲み喰い放題で3000円より」という魅惑のコースがあったので、


飯田橋『雲仙楼』のように、なにを飲んでも食べても3千円なのかたずねたら、
さすがにそうではなく、一部のメニューだけらしいが、「皆さん満足してくださいますよ」とのこと。
次回訪問時は、そのメニューについても詳しく聞いて、可能ならばそのままコースで飲み食いしたいが、ひとりは不可かな?

冒頭の繰り返しになるが、とにかく個人経営の良店が多い府中市。
ネタのストックはまだあるので乞うご期待! というか、自分の地元・立川市をもっと探索するべきかな…。



大楽(だいらく)フーチン
東京都府中市晴見町3-17-3
JR北府中駅から徒歩約11分、京王線なら府中駅から推定20分以内
営業時間 11時~24時 23時ラストオーダー
定休日 月、その他不定休あり
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令和の時代にラーメンが190円! 北坂戸『らーめんランド190』

2024年11月20日 | 中華食堂
前回紹介した、西八王子『あづまかん』さんでは、現在でも「ラーメン」の価格は450円である。
拙ブログでは、「ラーメン」350円の八坂『宝来屋』や、 同じく「ラーメン」400円の吉祥寺『のぶちゃん』(現在は450円らしい)など、
安価なラーメンを出すお店を何軒か紹介してきたが、過去最安のお店が、今回のテーマである北坂戸の『らーめんランド190』
今回タイトル、そして屋号でもわかるように、こちらは令和の時代にラーメンを190円で提供している。


今どき190円のラーメンというものを、自分の目と舌で確かめたくなり、往復1670円の交通費をかけてお店に行ってきた。
ラーメン8杯分以上の交通費を費やしてまで、個人的に未踏の地である北坂戸まで足を運んだ理由は、
食材だけでなく、光熱費などの価格も上がり続け、千円以上するラーメンも珍しくなくなりつつあるこの時勢に、
頑なに廉価なラーメンを出している、ストイック(?)な店主に興味を持ったのと、
僭越ながら、そんな店主を応援すべく、お店でガバガバ飲み食いし、少しでも売上に貢献したかったからである。
食べログを見たら、どいつもこいつも、ラーメンなどの安い商品ばかり喰ってやがるけど、
3.0とかエラそうに採点してねえで、薄利多売で頑張っているお店に、もっとお金を落とせよ。

埼玉在住の飲み仲間を誘い、東武東上線に乗り、北坂戸駅に着いたのが17時ちょっと前。
18時まで中休みなので、駅前の居酒屋で軽く飲み、時間を潰してからお店に向かう。
店名が記された看板は見当たらなかったが、入口ガラスには「らーめんランド」のロゴがあった。

※退店時に撮影

屋号は「らーめんランド」のような気もするが、ネットサイトではすべて「190」が付いているので、こっちが正式名なのだろう。
夜営業が始まって間もない時間帯だったが、常連らしい先客が数名いて、全員酒を飲んでいる。
我々もコの字カウンターの端に陣取り、カウンター内の厨房にいる男性店主にご挨拶。
卓上にメニュー表などはなく、向かい側の壁のメニュー札を見ながら注文する。
そちらエリアは常連さんが飲んでいたので、彼らが退店したあと、店主の許可を得てメニューを撮影した。
まずは、冒頭に載せた画像の全体図。「餃子」240円、「チャーハン」400円と、他の商品も安い


上記画像の続き。おつまみ類や、左の方は切れてしまったが、定食類もある。


まずは、私も友人も「焼酎お茶割り」300円を頼み、料理も数品オーダー。


お茶割りの氷は、製氷機ではなく、店主が注文ごとに割ったものを入れてくれる。
最初にお通しとして、オクラに鰹節を振りかけたものが提供される。


数分後、私が頼んだ「チャーシュー」200円が登場。


千切りキャベツの上に、タレがかかった脂身の少ないチャーシューが5枚。
200円では安すぎるが、それより安いラーメンを出していることを忘れてはいけない。
続いて、友人が頼んだ「空豆」150円が出てきた。値段の割には量も少なくない。


今調べたら、あの『日高屋』でさえ、空豆は220円する。価格破壊もここまでくるとスゴイ。
緑茶割りをお替わりした頃、大好物の餃子が焼き上がった。


野菜主体の具材で、クセがなく軽い食感で、醤油と胡椒を少々付けたら、いくらでも食べられそう。
中身を撮影しようと皮を開いたら、毎度のごとく失敗し、ひどい画像になってしまった。


王将や満洲などの大手餃子チェーンが、1皿300円台になった時代ゆえ、240円という価格には、本当に頭が下がる。
続いて、こちらも240円の「スープ餃子」が完成。


餃子は焼いたのと同じだが、塩味のスープに浸っているので、調味料は不要。
緑茶割りをさらにお替わりし、友人が「キムチ」150円を追加。こちらも、値段の割には量がある。


私は、食堂でよくやる“定食のご飯ナシ”を発注。選んだのは「焼肉定食」580円の単品。
店主が肉と野菜を手際よく炒め、千切りキャベツの上に盛り付ける。価格は500円だった。


玉ねぎ、人参、ニラと豚肉に、甘辛いタレをかけて強火で炒める、中華屋さんらしいおツマミだ。

我々が飲み食いしている間に、先客の常連たちが退店し、さらに別の客がやってくる。
その中には、定食を食べて帰る、若い女性ひとり客もいたりする。想像していたより客層が広い。
結構飲んだので、トイレに行ったところ、このとき紹介した、東久留米『珍来』さんのトイレと同じ標語(?)が貼ってあった。


店主の手が空いたところで、いろいろお話しさせていただいた。
お店を開いたのは今から40年前で、かつてはらーめんランドの支店もいくつかあったが、現在はここ北坂戸店だけらしい。
予想どおり、ラーメンの値段は開業から40年間変えていなかった
「なぜ値上げなさらないんですか?」という、これまで何度もされたと思われる質問に対しては、
「お客さんに喜んでもらえれば、いいじゃない」と即答。
開業から数年で、お店を出した際の借金を完済したようで、「以降はマイペースで」営業しているとか。
そういえば、開業から48年間お値段そのままという、よく似た価格設定の喫茶店・小川『待夢』のマスターも、
「最初の数年間は朝昼晩働いていたけど、店舗のローンが終わってからは無理しなくなった」と語っていた。

無論、ラーメンだけでは利益は出ないだろうが、「最近は常連さんが結構飲んでくれるから」、どうにかやっていけるそう。
「今のお客さんを大事にしたい」という理由で、いかなる媒体の取材も拒否している。
確かに、190円のラーメンなんて、絶対にマスコミが飛び付くはずなのに、私もつい最近まで、この店の存在を知らなかった。
常連さん曰く「店主はネットも嫌い」らしい。なので、ブログで紹介するのも、本来はNGだろうが、
どうしても伝えたいことがあったので、あえてマスターの意思に反し、今回記事をアップさせていただいた。
上記については後述するので、締めで食べた、お店名物の激安ラーメンを紹介する。

さっきメニュー札を掲載したが、「チャーハン」や「カレーライス」も400円と安価だが、
190円のラーメンとセットにすると、550円とさらに40円お得。


友人が「Aセット」にしたので、私は「Bセット」を選択。
驚いたことに、カレーは作り置きではなく、注文後に調理していた。
最初に、Aのチャーハンが登場。玉子やネギの他、人参も入っている。


ひと口もらったが、パラパラの仕上がりで塩分もほど良い、まさにプロが作るチャーハンであった。
少したってから、スプーンに福神漬けが添えられた、Bのカレーが提供される。


こちらは、玉ねぎを炒めてカレー粉とスープ(あるいは水?)を加えて作る、中華屋さんの手法ながら家庭的なテイスト。
具材が玉ねぎだけなのはちょっとさみしいが、量が多くシャキシャキで、結構食べ応えがあった。


その直後に、待望のラーメンが2杯同時に完成。


丼の大きさは、一般的な量のラーメンとさほど変わらず。


小さめチャーシュー、メンマ、ワカメにネギと、最低限の具材が入っている。
やさしめの醤油味スープと、縮れが入った中細麺が好相性で、散々飲み食いしたあとなのに、ハシが止まらず。


正直、もっとチープな商品だと予想していたが、いい意味で期待を裏切る、高コスパなラーメンであった。
私も友人も、チャーハンとカレー、そしてラーメンまでたいらげ「ごちそうさまです」。気分よく飲み食いしたため、お会計は6000円チョイ。
お通しが無料だとしたら、緑茶割りをふたりで12杯飲んだ計算になる。二次会にしては飲み過ぎだかな。
「遠いところをわざわざありがとうね」と告げてくれた、店主に最敬礼してからお店を出た。

最後に、さっき記した、らーめんランドさんの「どうしても伝えたいこと」を発表したい。
40年間営業を続けていた店主だが、近年は目の調子がよくないそうで、ついに引退を決意したそうだ。
ただしお店は閉めず、「さっき帰ったお客さん、彼が継いでくれるんだ」と、常連エリアに座っていた客が後継者になる模様。
本当は、今月くらいに辞める予定だったそうだが、後継者の都合もあり、「あと半年は自分が頑張る」と語ってくれた。
つまり、らーめんランドで現店主の味が楽しめるのはあと半年、ということになる。
味や値段は「引き継いだ方に任せる」そうなので、値上げする可能性は大きい。というか、現状の価格では後継者さんが大変だろう。
現店主に会いたい方や、190円のラーメンを食べたい方は、半年後=推定来年の4月末くらいまでに、訪問してほしい。
私も、店主が引退する前に、もう一度お店を足を運び、「長い間お疲れさまでした」と挨拶をするつもりである。

おまけ
最初に寄ったのは、『和喜あいあい』という居酒屋だったが、こちらもいいお店だった。
北坂戸を訪れる方には、らーめんランドさんとのハシゴを推奨したい。



らーめんランド190 北坂戸店
埼玉県坂戸市末広町8-4
東武線北坂戸駅から徒歩1分ちょい
営業時間 11時半~15時、18時~21時くらいまで
定休日 日曜
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メインは中華、たまにカレー 西八王子『あづまかん』

2024年11月17日 | 中華食堂
五目チャーハンが有名な高尾の街中華、『つるや食堂』さんで飲み食いした帰り、最寄り駅の高尾ではなく、
あえて西八王子に向かっていたとき、黄色い外観のちょっと気になるお店を見つけた。


屋号は『あづまかん』で、ファサードには赤字で中華料理と記してあるが、スパイスカレーも提供している模様。
西八王子に行く機会は少ないが、10月には高校野球秋季都大会があり、八王子球場での母校の試合後に、寄ってみることに。 
なお、球場からお店までは歩くと結構かかるので、クソ暑い夏の西東京大会では訪問を自重した(苦笑)。

前回通過時は、閉店後なので出ていなかった、「ラーメン」と「スパイスカレー」(撮影は裏表逆だが)のノボリが店頭にある。


スパイスカレーは、店主の息子さんが調理しており、週末の土日どちらか、あるいは両日に提供。 
お父さんのお店を間借りしている形式なので、お店Xでも「あづまかん間借りカレー」と名乗っている。 ※開催日などの詳細もXでご確認を
私の訪問時は、カレー販売日に該当しており、下記の看板が掲示してあった。

※特に「入りづらい」とは感じなかった

入店し、カウンター席に腰を下ろす。奥にはテーブル席もあった。
壁に貼ってある中華メニューも確認したが、この日はせっかくなので、スパイスカレーを注文。
カレーは「チキン」「牛すじ」「もつ」の3種と、2種の「あいがけ」もあり、価格はすべて1000円。
もつカレーも気になったが、オーソドックスなチキンと牛すじのあいがけを選択。
厨房には親子らしい男性がふたりいて、カレー担当の息子さんが調理を開始。
数分後、スパイスカレーの2種あいがけが完成。


横アングルも撮影。ライスもカレーも結構多い部類に入るはず。


サフランライスにアチャール各種、両側のソースにも装飾品(?)が乗る、華やかなピジュアルである。
まずは、カレーソースから口にしていく。こちらがチキンで、


こちらが牛すじ。どちらのお肉も柔らかく煮込まれていた。


辛さは控えめで、油っこさもなく、以降はライスと一緒に、最後はチキンと牛すじも混ぜて食べ切った。
身体にも良さそうな商品だし、あいがけで1000円というのもリーズナブルだと思うが、
スパイスカレーの経験が少ない私には、感想を述べるのが難解なテイストであった。
私はやはり、辛さやウマさがダイレクトに伝わる、とろみのある黄色いソースを白米にかける、日本式カレーの方が好きだ。

さっき記載したお店のXは、息子さんが管理しているため、情報はスパイスカレー関連に限られている。
最近は、食べログ投稿もカレーの写真ばかりだが、既述したように、カレーはほぼ週イチの提供で、
他の5日間(木曜定休)は、中華料理のみの営業。今回タイトルどおり、あくまでメインは中華なのである。

数日後、今度は母校野球部に関係なく、温厚そうなお父さん店主が作る中華をいただくために再訪問。
注文したのは、ラーメンと半チャーハンの「Aセット」800円。ランチサービスではなく、一日中この価格だ。
半チャーハンはメニューにないが、普通の「チャーハン」は700円。そして、「ラーメン」単品は450円という昭和価格。
普段の営業は店主のワンオペらしいが、注文後にチャーハンの具材を刻み始めるなど、手抜きをヨシとしない職人魂を感じた。
しばらくして、ラーメン&半チャンがほぼ同時に登場。


ラーメンは、安価ながらじゅうぶんな量があり、


半チャンは、確かにハーフサイズで、パラっとした仕上がり。


まずはラーメンスープから啜ると、醤油の旨味がくっきりと出た、予想に反して結構な濃い口。
具材は、小さめチャーシューに、メンマ、ナルト、ノリ、ネギという、クラシカルな東京醤油スタイル。
麺は、やや縮れた中細麺で、醤油スープとの絡みも良好。


繰り返しになるけど、安価な割には高品質で、店主に思わず「450円じゃ安すぎますよ!」と伝えてしまった。
半チャンは玉子、チャーシュー、ネギに、ナルトの細切れも加わる。


味付けは薄味で、濃いめの醤油ラーメンと合わせると、ちょうどいい塩梅かも。
一番安いラーメンが900円以上する店が増えている中、半チャン付きで800円のラーメンとは、本当にありがたいよ。
会計を済ませ、次回は夜の時間帯に飲みに来ようと決意し退散。

そしてつい最近、あづまかんさんに3度目の訪問。カウンター席に座り、まずはドリンクを注文する。
「ビール」550円は、アサヒしかないようなので(以前はキリンもあった模様)、「ホッピー」400円を選択。
外ホッピーは黒で、焼酎の濃さは、普通の店より多めかな。


ここで、店内壁のメニューを紹介。まずはドリンク類だが、ピンボケ失礼。


こちらは、メインの料理各種。麺類やご飯類の他、定食類もある。


さらに、ホワイトボードの日替わりメニューも。右側上、「ピザ」があるのが面白い。


あと、右下から二番目の「豚肉とキャ別みそ炒め」は、回鍋肉に似た料理だと思われるが、「キャ別」表記は珍しいね。

私が選んだツマミは、大好物の「餃子」400円と、「焼売」400円の点心コンビ。
お通しとして冷奴が出てきた(無料)。餃子などを待つ間にちょうどいいサービスだ。


しばらくして、焼き上がった餃子が平皿で、


蒸し上がった焼売がせいろで登場。


「餃子は業務用の冷凍物」という食べログ投稿があったが、店主曰く「餃子は自家製」とのこと。
冷凍イコール業務用という浅い知識で、お店の評判を落とす、このような食べロガーはネット使用禁止にできないものか。
そもそも、他では食べたことのない味だから、ひと口食べれば手作りなのはわかるはずだけどな。
ちなみに中身はこのとおり。粗めに刻まれた野菜の歯触りがよく、私は調味料不要だった。


餃子「は」とおっしゃったように、焼売は自家製ではないようだ。
餃子と比較するとやや小さめで、肉の臭みがない、柔らかくて甘味を感じるタイプで、少し醤油を垂らして食べた。


すぐに黒ホッピーを飲み終え、「焼酎 お茶割り」(ウーロン)400円にチェンジ。


2杯目のウーハイを頼んだところで、もうひとつの点心メニュー「春捲」400円も追加。
日本では「春巻」表記が一般的だが、競輪ファンとしては捲りを連想させる春捲の方がお気に入り。
数分後、レタスにケチャップと辛子が添えられた春捲が登場。そこそこ長めのサイズが4本。


中身の写真はうまく撮れなかったので割愛するが、具材の豚肉が、チンジャオロースのように細長かった。
最初の1本はそのまま、続いて醤油、ラー油を付けて食し、最後の1本はケチャップも試してみた。


東久留米『珍来』の揚げ餃子のときも思ったが、春捲もケチャップを付けると、ラビオリみたいになるね。
4本の春捲を食べ終え、そろそろシメのお食事を頼むことに。

お店の名前がついた「あづまかんラーメン」700円も気になったが、【辛いラーメン三種】カテゴリーに入っているので、
最近辛さに弱くなっている私は注文を避け、これまた好物である「あんかけ焼きそば」800円をチョイス。
店主が、あんかけ部分を調理しながら麺も同時に焼き、
しばらくすると、店内に香ばしい匂いが立ち込めて、あんかけ焼きそばが完成。


あんかけの下の麺は、柔らかい部分、硬い部分、香ばしい匂いの理由である(苦笑)黒い部分と様々。まあ、この程度の焦げは許容範囲だ。


熱々のあんと麺を絡め、舌をヤケドしないように食べていく。
具材は、白菜、竹の子、人参、インゲン、ネギ、豚肉、ハム、ナルトなどなど。


どの野菜にも、しっかり火が通っていて、ちょうどいい歯応えに仕上がっているのはさすが。
ベースは醤油ラーメンのスープと同じなのか、ちょっとしょっぱかったので、この焼きそばでも酒が飲めそう。
最後の1本まで麺をたいらげ、「ごちそうさまでした」。

あづまかんさんは、息子さんが作る本格的なスパイスカレーも人気を博しているようだが、
豊富なキャリアを持つ、お父さん店主が腕によりをかけた中華料理も、皆さんに味わっていただきたいね。
次回は、辛い料理もイケる友人と訪問して、あづまかんラーメンに挑戦してもらおうかな。

おまけ
お店のすぐ隣には、下記看板のように塩豚骨ラーメンをウリにした、大分ラーメンのお店がある。


すごく気になるのだが、営業は昼間だけだし、年齢的に連食もキツいので、まだ入ったことがない…。



あづまかん
東京都八王子市並木町14-15
JR西八王子駅から徒歩約15分、高尾駅からは徒歩約21分、京王線めじろ台駅からも徒歩圏内
営業時間 11時~14時、17時~20時くらいまで
定休日 木曜
※次回のスパイスカレーは11月23日の予定
コメント (2)
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愉快な五目チャーハン 高尾『つるや食堂』

2024年06月19日 | 中華食堂
一風変わった五目チャーハンを出すお店が、高尾にあると知ったのが数年前。
最近は山歩きをしなくなり、高尾駅で下車するのは、このとき語った日野駅と同様、酔って寝過ごしたときだけ(苦笑)の私ゆえ、
なかなか行く機会がなかったが、今年ようやく、高尾にもう1軒気になるお店があったので、まとめて訪問してきた。  ※もう1軒のお店はこちら

お店の名前は『つるや食堂』。私の好きな外観のお店である


61-と電話番号がふたケタから始まるのが、長年営業を続けている証明である。 ※現在は3ケタの661-

ドアを開けて入店すると、おばちゃんから「いらっしゃい」と声がかかる。店内はカウンター席はなくテーブルのみ。
卓上にメニュー表などはなく、壁の商品札を見て注文する。こんな写真しか撮れなくてゴメン。


いつものように、メニューの詳細は、食べログなどで各自確認してほしい。

このあと、もう1軒寄るので酒類は頼まず、大好物の「ギョーザ」500円と、お目当ての「五目チャーハン」900円を注文。
オーダーを聞いたおばちゃんが、自ら厨房に入り調理を開始し、中華鍋でチャーハンを作り始める。
しばらくすると、出前に行っていたらしいおじちゃんが戻ってきて、
大きな岡持ちをテーブルに置くと、すぐに厨房に入りおばちゃんとチェンジ。


店主兼料理長兼出前運びと、ひとり三役のおじちゃんが仕上げた、五目チャーハンと餃子が同時に提供された。


これが噂の五目チャーハン。大胆かつ斬新、というか愉快な盛り付けである。


横アングルも撮影。チャーハンの上に、チャーシュー、ナルト、カマボコ各2枚に、茹で玉子半分が、そのままの形状で乗っている。


だいぶ前に紹介した、「玉子を切るのがメンドーだからそのまま出した」説がある、神楽坂『龍朋』の冷やし中華を思い出させる。

※商品名は「冷中華」。以前はGW明け、現在は6月から販売開始

味も一応説明すると、チャーシューはしっとりとした歯触りの薄口で、ナルト、カマボコ、茹で玉子は、まあごく普通の味だ。

下のチャーハンは、刻んだチャーシューにナルト、炒り玉子とネギという構成。カマボコを合わせれば確かに五目だ。


チャーハン自体は、適度な塩コショウと炒め具合で、上の具材がなくても(笑)じゅうぶん美味しい。
スープは醤油味で、「ラーメン」と同じものかな。煮干しが効いた塩分控えめのさっぱりテイストだ。

餃子は一人前5個で、大きさは標準。自家製だと思われる。


具材の野菜は細かく刻まれており、老舗中華屋さんでは珍しく、しっかり味付けされており、醤油ナシでもOK。


卓上には、各種調味料の他にマヨネーズも用意されているので、


五目のアタマ部分と一緒に、マヨを付けて食べることに。こうして見ると、酒のつまみみたいだね。


おじちゃんは、私の注文した二品を仕上げると、すぐに別の料理に取り掛かり、再び配達に出ていく。
おばちゃんも接客・配膳だけでなく、出前電話の応対や調理補助と、これまた結構忙しそう。
一瞬手が空いたのを確認し、お会計をお願いしたら、おばちゃんがわざわざ入口まで見送ってくれて感謝。

数日後に二度目の訪問。オーダーしたのは、大好きな麺類のひとつ「五目そば」800円。
この日は先客がいて、近隣住民と思われる、お年寄り4名が酒宴を開いており、なかなか賑やか。
さっきの卓上写真に灰皿が写っていたように、こちらは非禁煙店でもあり、酔客やタバコが苦手な方は、行かない方がいい。
こちらのお店だけでなく、長年営業している食堂は、お店と常連客との信頼関係や独自のルールがあって当然だし、
それを理解しようとせず、匿名でネットに文句を書き込むような一見客は、訪問を控えるべきである。
そもそも、批判と採点ありきの客、たとえば食べロガーたちは、絶対に来ないでほしい。
空腹や心を満たす幸福な時間であるべき食事を、不満を探す機会にするなんて、哀れな人生だよな。

さて、私の幸福な時間がやってきた。五目そばの完成である。


予想はしていたが、一般的な五目そばの上に、例の愉快な彼ら=チャーシュー・ナルト・カマボコ各2枚・茹で玉子半分が乗っている。
スープは、塩味というか、独特のテイストをした、やや濁りのあるタイプ。


中細の縮れ麺とも好相性で、多彩な具材の風味が溶け込み、さらにウマくなる。


具材は、先述の4種の他、白菜、きくらげ、人参、竹の子、ピーマン、豚肉、玉ねぎなど。


チャー・ナル・カマ・玉(略称)は、普通の五目そばに入っていてもおかしくない具材だ。
ひょっとして五目チャーハンは、五目そばを食べた常連の「これのチャーハン版を作ってくれ」という要望から誕生したのかも?
飲んでいる先客がうらやましかったので、次回は私も一杯やろうと決め、この日は退散。
帰りは健康のため、隣の西八王子駅まで歩くことに(結構かかるよ)。
お店の反対側、中央線の南側ルートを選んだのだが、数年前に紹介した『リバティ』が、跡形もなくなっていたのが悲しかった。

3度目の訪問は、別の店で軽く飲み、腹六分&酩酊状態で訪問。
「焼酎 ウーロン割」400円と、飲み食いしてからシメ、は無理そうなので、食事とつまみを兼ねそうな「五目固やきそば」800円を注文。
まずはウーロン割が、お通しのポテトサラダと一緒にやってきた。


焼酎は甲類で、居酒屋より濃いめ。ポテサラは逆に、お通しらしく薄めの味付け。
スポーツ新聞を読みながら待っていると、既視感のある愉快なビジュアル(笑)の五目固やきそばが登場。


「つるや五目アタマセット」(←勝手に命名)の下には熱々の中華アン、そして香ばしく揚げ焼きされた麺。


具材は、モヤシが加わる以外は、五目そばとたぶん同じ。中華アンが冷めず食べるのが遅れたため、麺がアンを吸って膨らむ。
というわけで、腹六分状態で挑んだ五目固やきそばは、ウーロン割も2杯飲んだためか、完食までかなりの時間を費やしてしまった。
なお、五目固やきそばの味自体は、具だくさんでもあり、アンの旨味を吸った麺が、硬い&柔らかいの双方が楽しめて、
空腹でなかったにもかかわらず、かなりウマかった! と報告しておく。

食事中は、近くに座った常連客のおじいさんと、手が空いていた店のおばちゃんと、店内TVの野球中継を一緒に観戦。
ふたりとも巨人ファンらしいので、アンチ巨人であることを隠し、私も一緒に応援…のフリ(笑)。
おじいさん「なぜ大城を使わないんだろうな」 私「今、二軍なんですよ」 ※訪問当時
おばちゃん「今、打ったのは誰?」 私「萩尾っていう若手ですよ」などと、持論を述べず解説に専念。一応、スボーツライターなので(笑)。
まだ三度目の訪問なのに、野球を観ながらくつろいでしまった。それだけ、お店の雰囲気が気に入ったのだ。
お会計を済ませ、おばちゃんに「また飲みに来ますね」と告げて退散。

帰りはこの日も、酔い覚ましを兼ねて西八王子駅まで歩くことに。今回はお店を出てそのまま東進する、中央線の北側ルートを選択。
「カレーライスもあったので、あのアタマセットを乗せた“五目カレー”とか作ってもらえないものか…」
なとど妄想しながら歩いていたら、下記の気になるお店に遭遇。次回はここに寄ってみようかな。

※上記店舗のブログはこちら

もちろん、つるや食堂さんにも引き続き通うつもりである。皆さんも、高尾山登山の帰りにでも、ぜひ寄っていただきたい。

おまけ
つるや食堂さんの店内では、カレンダーを6つほど掲示している。常連客や関係者からもらったのかな。
そのうちひとつが、なぜかヌードカレンダーである(苦笑)。おじちゃん店主の趣味か?


いつもどおりヘタクソな撮影だが、鮮明な画像だとgooブログに怒られそうなので、ちょうどいいか。



つるや食堂
東京都八王子市東浅川町986
JR高尾駅北口から徒歩約7分、西八王子駅からは約29分
営業時間 11時~14時、17時~20時くらいまで、夕方の常連はたぶん、17時前から入っている
定休日 月曜
※出前もやっているので、商品提供が遅れる場合もありますが、のんびり待ちましょう
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東京の野球強豪校とは無関係 拝島『三高飯店』

2024年04月09日 | 中華食堂
数週間ほど前、例のごとく酔って記憶をなくし、下りの中央線で寝過ごしてしまった。
豊田や高尾だったら「ああ、またやってもうた」で済むのだが、よりによって青梅行きに乗ってしまったようで、
気付いたのが終点ひとつ前、私にとって未知の駅である東青梅。時刻は0時50分、当然戻る電車はない。


いつものように、タクシーには乗らず、酔った自分に罰を与えるため、徒歩で立川市の自宅に向かう。
途中、逆方向に進んだり、えずいて立ち往生しながらも、ひたすら歩き続けていると、下記の看板を発見。


『中華料理 三高飯店』。深夜に歩き続ける日大三高出身の私を、勇気づけてくれるような看板である。
この屋号のお店は知らなかったし、自分が今、どこを歩いているのかも不明だが、改めて再訪しようと決心。
看板の激励(?)のお陰で、数時間後には帰宅できたが、翌日は下半身全体が筋肉痛になり、歩くのも苦労する状態。
悶絶しながらも、パソコンで「青梅線沿線 三高飯店」で検索したところ、看板のお店は昭島市で、最寄り駅は拝島と判明。
前回紹介した『品香園』が、日大三高野球部御用達のお店であり、今回も三高関連の飲食店かと思いきや、
残念ながら、三高の読みは「みたか」であり、どうやら無関係のようだ。

数日後、足の痛みも治まったので、青梅線に乗り拝島へ。駅自体は何度も通過しているが、下車した記憶はほとんどない。
南口に出て20分ほど歩き、国道16号線らしい大きな道路に出ると、
例の看板が見つかる。明るい時間帯だと、みたかの読み仮名がはっきりわかるね。


こちらがお店の外観。さっそく入ってみることに。


店内は、厨房前のカウンター席と、テーブル席が3つ。先客がふたり、カウンターとテーブルに分かれて座っている。
ふたりの間に会話はないが、瓶ビールを飲んでくつろいでおり、どちらも常連なのは間違いない。
私はカウンター席に座り、とりあえず「ビール(中)」550円と「餃子」400円を注文。
厨房にはベテラン風の男性店主のみ。彼がひとりで営んでいるようだ。

こちらが卓上のメニュー。この他に、日替わり定食やラーメン+半チャーハンセットなどを記したホワイトボードがある。


入口脇の棚には、多数の漫画(表紙がない状態が多い)が乱雑に積んでおり、店内も決して綺麗とはいえないのだが、
客席には調味料と一緒に植物が置かれ、目の前には熱帯魚の水槽が置いてある。


ブルーの色合いが目にやさしく、注文を待っている間、バカみたいに凝視していた。

まずはスーパードライの中瓶と、お通しらしい、小皿に盛られたキムチが登場。


数分後、餃子が焼き上がる。左端のは、やや形が崩れちゃったね。


食べてみると、具材はよく練られて、しっかり味も付いており、醤油は不要。
お酢が合いそうだが、私は苦手なので使わず、コショウとキムチを添えて食べた。


カウンター席の先客Aは、ビールを飲み終わると、メニュー表にないウーロンハイをオーダー。
テーブル席の先客Bには、あんかけの具材が乗った麺料理(広東麺?)が運ばれたが、しばらく手を付けず、お店の漫画雑誌に集中。
地元に根付いたお店らしい、ゆる~い雰囲気の中、店主はひとり黙々と働いている。

私もウーロンハイを注文し、さらに「ワンタン」550円を追加。
しばらくして、ウーハイがやってきた。自家製らしい丸っこい氷が入っている。


使っている焼酎の銘柄は不明だが、クセがなく飲みやすいタイプで、かつて私が愛した「大五郎系」(笑)ではないのは確かだ。
会計から導き出したウーハイの価格は、たぶん1杯400円で、私は2杯飲んだ。
1杯目の途中でワンタンが完成。醤油ラーメンの麺をワンタンにしたバージョンだと思う。


ワンタンは薄皮で、ちゃんと肉が詰まったものが計8個入っており、いいツマミになる。


具材はモヤシ、メンマ、ネギ、海苔、チャーシュー。小さいけれど2枚入っていたチャーシューは、自家製らしく意外と美味しい。


具材を食べ切り、2杯目のウーハイも飲み終えたので、シメのお食事に。
ホワイトボードには「ラーメンセット」があり、①は餃子3個と半ライス、②が半チャーハン、③は半カレーが、麺類に付いてくる。
価格は、醤油と塩(メニューにはない)が850円で、味噌だと900円。味噌だけなぜか、九〇〇円と漢数字表記だった。
私は味噌+②のセットを選択。さっそく店主が調理を始める。
厨房内には、餃子専用の鉄板の他、中華鍋が3つ設置してあり、ひとつはチャーハン専用、
あとのふたつは、チャーハン以外の炒め物に使用し、一番右側が、麺類やワンタンを茹でる専用。


チャーハンの調理と麺茹でを同時に進め、まずは半チャーハンが提供される。


確かに、一般的なチャーハンのハーフサイズで、油多めのしっとりタイプ。
具材は玉子とネギに、細切れチャーシュー。さっき書いたように、チャーシューがウマい!


ふた口ほど食べたところで、鍋でスープを煮込んで仕上げた、「みそラーメン」が完成。単品価格は750円。


メニューにない半チャーハンは、「チャーハン」700円の半額350円だとすると、セット価格の900円はかなりお得である。
横アングルも撮影。炒め野菜がたっぷり盛られている。


満腹になる前に食べ始める。麺は、味噌ラーメンとは好相性な縮れタイプ。


具材は、モヤシ、玉ねぎ、人参、ニラ。ひき肉などは入ってなかったと思う。
味噌スープは結構しょっぱめ。店主から「七味使いますか?」とたずねられたが遠慮しておいた。
昭和の時代によく食べた、チャーハンと味噌ラーメンに満足し、「ごちそうさまでした」。
他の客が帰ったあとだったので、会計後に少し、店主と会話させていただいた。

さっきの「七味使いますか?」の声掛けからもわかるとおり、店主は明らかに年下の私にも敬語を使う、腰の低い温厚な方である。
冒頭で記したように、「東青梅まで乗り過ごし、歩いて帰る途中でこちらの看板を発見した」と告げたところ、
「それは大変でしたねえ」と同情してくれ、「今日はわざわざ来ていただき、ありがとうございます」とお礼まで言われてしまった。

最初の方で掲載した、お店看板に「PM5:00~AM1:30」と記されていたように、こちらは夜間営業のお店なのだが、
遅い時間帯に来る、昭島市の客なんて、ガラの悪い輩も多いはず。 ※あくまで個人の感想です
そんな、荒くれ者相手の商売人ゆえ、店主も気性が激しい方かと想像していたので、いい意味で裏切られた。
「さんこう飯店」と読み間違えたことを告白すると、店主も「そう読む人が多いです」とのこと。だから看板にフリガナを振ったのかな。
「気をつけてお帰りください」という言葉に従い、昭島のチンピラに絡まれないよう、警戒しながら拝島駅に向かった。
さきほどから、昭島市民をかなり侮蔑しているが、私も同じく、民度の低い立川市民なので、許してほしい。

そして昨日、昭島市内の某店に寄り、態度の悪い店員(昭島市民なのかは不明)にウンザリしながら飲み食いしたのち、
気分直しに三高飯店さんを再訪問。結構満腹になっていたので、アルコールはなしで。
注文したのは、初回訪問時に気になっていた「オムカレー」850円。満腹なのにヘビーな選択である。
待っている間は、既述した漫画コーナーから、個人的には最近あまり見かけなかった、「週刊漫画ゴラク」を拝借。


国立『餃子王』のときにも書いたけど、私の印象では、食堂の漫画雑誌といえば、ゴラクとビッグコミックオリジナルが二強だった。
部数はだいぶ落ちているだろうけど、青年(というかおっさん向け)漫画誌の老舗として、まだまだ頑張ってもらいたい。
ゴラクを読んでいるうちに、オムカレーが完成。そこそこ大きめのお皿に、カレーソースがたっぶり注がれている。


薄焼き玉子の中身は、ケチャップライスorカレー風味のピラフかと思いきや、まさかの白米?


イヤ、厨房では確かに、玉子以外の何かを炒めていた。いざ食べてみると、予想外のバターライスであった!
カレー、オムレツ、バターライスと、中華要素が皆無のメニューだが、これはこれで面白い。
ちなみに、バターライスは具ナシで、カレーも具材は玉ねぎのみ。低カロリー(そうか?)でいいね。
店主は、私が前回そこそこ飲み食いしていたのを覚えていてくれて、「足りますか?」と心配してくれた。
「じゅ、じゅうぶん足りてます!」と返答。もちろん、一般的な感覚でも全然少なくない量である。
どこかで食べた、懐かしくもスパイシーなカレーが食欲をそそり、一気に食べ切った。

「今日は他店で飲み食いしてきたので、一品だけですみません」と謝罪しながらお会計。
無論、店主さんは、「イヤイヤ、気にしないでください」と敬語で返答してくれる。
日大三高とは無関係だろうと、私はここ三高飯店を、そして店主を気に入った!
そういえば、屋号の由来を聞いていなかったので、たずねてみたところ、
「私の名前が高○三○で、名前の三と名字の高で、三高飯店にしたんです」と教えてくれた。
プライバシーの問題もあるので、一部伏字にしたが、「なるほど!」と思わせる命名理由だった。

深夜1時半まで営業しているようなので、私も今度、遅い時間に訪問してみようかな。
帰りの青梅線がなくなったら、歩いて帰ればいいし。どうせ立川まで、ほんの80分くらいだろう…。



三高(みたか)飯店
東京都昭島市緑町3-23-11
JR青梅線拝島駅より徒歩約14分、昭島駅からは約21分
営業時間 17時~翌1時半
定休日 水曜
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