昨年11月、巣鴨に用事があったので、ついでにどこかで食事をしようと、飲食店を検索したところ、
今回タイトルどおり、山手線沿線とは思えぬ、激安価格の洋食屋さん『フクノヤ』の存在を知った。
価格について説明すると、商品はすべて千円以下で、スパゲティの「ナポリタン」「ミートソース」が650円、
さらに「日替わり」定食に「オムライス」、カツやチキンカツ、カニコロッケなどが乗るカレー類も650円!
カレーチェーン『CoCo壱番屋』の具なしカレーが646円もする時代に、カツカレー650円は、まさに大盤振る舞いである。
駅至近の好立地ゆえ、お店はすぐに見つかった。レトロな外観のいわゆる街洋食である。

店内はカウンター席と小さなテーブル席が3つ。気さくなおじちゃんがワンオペで頑張っておられた。
壁に貼ってあるメニュー表を掲載。こちらは定食、鉄板焼き、単品、盛り合わせ。

もうひとつのメニュー表には、カレー、オムライス、スパゲッティーが記されている。

どの商品も破格だが、これでも「心苦しかったですが、10月にやむなく値上げして」(店主談)おり、
さっき記載した日替わり、スパゲティ2種、オムライスにカレー各種の650円メニューは、すべてワンコインの500円であった!
ただし、食べログには昨年10月の値上げ以降にも、旧500円時代のメニュー画像を投稿したバカがおり、
初訪問時の私も、カツカレーは500円だと思い込んでいたため、650円という価格に一瞬戸惑ってしまった。
食べロガーは、ヘタクソな文章なんて書いてないで、撮影した画像だけをとっとと投稿しろよな。
戸惑ったとはいえ、今の時代、カツカレーは650円でもじゅうぶん安いので(※ココイチの「ロースカツカレー」は998円)、
カウンター席に座った私は、当初の予定どおり、カツカレーと「カニコロッケ」単品200円を注文。
白飯とガーリックライスを選べるそうだが、普通のご飯にしていおいた。
店主の調理作業を眺めていたら、カニコロッケは注文後に、写真のバットからタネをすくい、成型してから揚げている。

安価かつワンオペなのに、なるべく作り置きをしない店主の姿勢に、出てくる料理の期待も高まる。
完成したら、まずは紙ナプキンで包んだスプーンとフォークが提供され、

続いてカツカレー&カニコロッケが、一緒に盛られて登場。

逆側がこちら。カニコロッケに、千切りキャベツ、ケチャップスパゲティ、ポテサラまで付いてくる。

ついでに横アングルも撮影。カレーたっぷりでカツも大きく、650円とは思えぬボリュームである。

ブラウン色した、サラサラというよりトロトロに近いカレーソースは、
店主が牛乳でのばしているのを見たが、それでもしっかりコクがある。ライスはもちろん、カツに付けても美味しい。
カツ自体は、ミラノ風のように細く刻まれていたが、厚み自体はそこそこあった。

カニコロッケは、塩分こそ控えめだが、バターなど乳成分由来の香りがして、まったりクリーミーな味わい。

付け合わせも充実しており、ひと口サイズのポテサラは、すぐに食べてしまったが、
当時は高かったはずのキャベツが結構多く、味なしタイプが主流のスパゲティも、ここのはトマトソースがたっぷり絡んでいる。

最後の方で気づいたが、カレーにもご覧のような、大きなビーフの肉片が入っていた。

カツカレーだと、肉が入らない店だってあるのに、実に良心的なお店である。
会計時、ちょうど店主の手が空いていたので、人見知りのくせに珍しく、話しかけてしまった。
「美味しくて安くて驚きました。でも、どうしてこんなに安いんですか?」という、誰もが感じる疑問に対し店主は、
冒頭で触れたように、10月にやむなく値上げしたことを教えてくれたが、現在の価格でも儲けは少ないはず。
「大変だけど、(先代店主の)母もずっと安価でやっていたし、お客さんに喜んでいただけたらいいんです」と、
微笑みながら語る店主に感動した私は、今後も巣鴨エリアに来た際は、絶対フクノヤさんで食事しようと決意し退散。
帰宅後、ネットで情報を集めてみたら、創業は1963(昭和38)年。今年で62年目とは、なかなかの老舗だ。
お店自慢のカレーソースは、3日間以上煮込んでいるとか。濃厚なわけである。
以前は「ビフテキ定食」や「肉野菜炒め」に、「サバ塩焼き」なども提供していたそうだ。
つい先日、巣鴨にある、プロレス・格闘技グッズ専門店『闘道館』に用事があり、

その帰りに、フクノヤさんに、待望の再訪を果たした。
店主に挨拶し、前回撮り忘れた、厨房側の壁に貼ってあるメニュー札を撮影。

「生卵」や「目玉焼き」の他、かつては納豆や冷奴、日本酒やハイボールなどもあったらしい。
さっき記したサバ塩焼きもそうだけど、洋食屋さんではなく、大衆食堂として利用した客も多かったのだろう。
大好きな「キリンラガービル中瓶」があるので、私も次回は「ハンバーグ」をツマミに一杯やろうかな。
この日の注文は、さっきの画像右側に写っていた、「日替わり定食」650円。

前回同様、カウンター席で調理を見学したかったが、「空いてるのでどうぞ」と、店主に勧められテーブル席に。
少し待ったのち、おかず3種+αの定食一式が完成。

ロース生姜焼、カニコロッケ、目玉焼きの他、千切りキャベツ、トマト、ポテサラも付く。

平皿に盛られたご飯と、青菜と白菜入りの熱々味噌汁。冷めないうちにいただこう。

まずは豚ロースの生姜焼きから。薄切り肉ではなく、ソテータイプをひと口サイズに切り分けられている。
カツカレーのカツも細く刻まれていたが、巣鴨という土地柄、歯の悪い高齢客への心配りかもしれない。
前回、カレーと一緒に食べたカニコロッケは、今回の方がカニの風味を強く感じた。
キャベツは相変わらず、価格の割に多く、そしてポテサラと思っていた半球体が、実はマカポテサラダだった。

どのおかずも美味しく、食べ始めてすぐ、ご飯が足りないと気付く。+130円で「ライス大盛」にすべきだった。
お替わりだとご飯が余りそうなので、「すみません、ナポリタンを追加でお願いします」。
テーブル席に座ったんだから、ふたり分は食べなくては…そんなルールはないけどね。
ナポリタン用に、目玉焼きとコロッケ半分を残し、他のおかず、ご飯・味噌汁をたいらげた直後に、

※トマト残してごめんなさい
鉄板に盛られたナポリタンが登場。久々にオレンジ色文字を使ってみた。

具だくさんで華やかなビジュアルだったが、鉄板上部分に予想外の付け合わせがあるではないか。

食べてみると、サフランライス…ではなく、ガーリックライスとカレーで、私の大好きなダブル炭水化物だ!
ネットで見た「巣鴨フクノヤ ナポリタン」画像では、こんなおまけはなかったので、厨房の店主にたずねてみると、
「女性だったら野菜を付けるけど、お客さんはよく食べるみたいだから」と、特別に追加してくれたようだ。
ありがたいサービスだが、いいトシして「腹ペコ学生」のような気遣いを受ける、己の食い意地を少々反省(笑)。
ナポリタンの麺は、茹で置きの柔らか仕上げという予想に反し、中心に芯が残るような、ちょうどいいアルデンテ。
玉ねぎ、ピーマン、スナップエンドウ(?)などの野菜類はシャキっとした歯応えで、ベーコンも香ばしく、
トマトソースの味付けは適度と、さすがはフクノヤさん、高品質のナポリタンであった。
写真を取り忘れたが、残ったコロッケと目玉焼きを乗せており、途中で黄身ちゃんを崩し、トマト風味とのマリアージュを楽しむ。

定食との連食だったが、フォーク&スプーン(ガーリックライス用)は止まらず、残すことなく食べ切った。
お会計をお願いすると、店主が笑顔で「どーもありがとうございます!」と応えてくれた。
こちらこそ、「1300円でこんなに食べさせてもらい、ありがとうございます」である。
さすがに食べ過ぎたので、退店後はすぐ電車に乗らず、消化を促すため、隣の大塚駅まで歩いてみた。
この日の気温は低かったが、フクノヤさんのお陰で胃も心も満たされたため、体重はともかく(苦笑)足取りは軽かった。
東京の西側に住んでいるため、なかなか行く機会のない巣鴨だが、いい雰囲気の飲食店や飲み屋をいくつか見かけたので、
一度じっくり探索してみたいものである。有名なとげぬき地蔵の縁日も、ちょっと見てみたいし。
無論、既述したように、探索の途中でフクノヤさんにも立ち寄るつもりである。

※最近の営業時間
フクノヤ
東京都豊島区巣鴨2‐9‐4
JR巣鴨駅から徒歩2分ちょい、地下鉄の巣鴨駅からはもっと近い模様。大塚駅からも徒歩13分くらい
営業時間 11時~13時45分、17時30分~20時
定休日 日曜、その他不定休
今回タイトルどおり、山手線沿線とは思えぬ、激安価格の洋食屋さん『フクノヤ』の存在を知った。
価格について説明すると、商品はすべて千円以下で、スパゲティの「ナポリタン」「ミートソース」が650円、
さらに「日替わり」定食に「オムライス」、カツやチキンカツ、カニコロッケなどが乗るカレー類も650円!
カレーチェーン『CoCo壱番屋』の具なしカレーが646円もする時代に、カツカレー650円は、まさに大盤振る舞いである。
駅至近の好立地ゆえ、お店はすぐに見つかった。レトロな外観のいわゆる街洋食である。

店内はカウンター席と小さなテーブル席が3つ。気さくなおじちゃんがワンオペで頑張っておられた。
壁に貼ってあるメニュー表を掲載。こちらは定食、鉄板焼き、単品、盛り合わせ。

もうひとつのメニュー表には、カレー、オムライス、スパゲッティーが記されている。

どの商品も破格だが、これでも「心苦しかったですが、10月にやむなく値上げして」(店主談)おり、
さっき記載した日替わり、スパゲティ2種、オムライスにカレー各種の650円メニューは、すべてワンコインの500円であった!
ただし、食べログには昨年10月の値上げ以降にも、旧500円時代のメニュー画像を投稿したバカがおり、
初訪問時の私も、カツカレーは500円だと思い込んでいたため、650円という価格に一瞬戸惑ってしまった。
食べロガーは、ヘタクソな文章なんて書いてないで、撮影した画像だけをとっとと投稿しろよな。
戸惑ったとはいえ、今の時代、カツカレーは650円でもじゅうぶん安いので(※ココイチの「ロースカツカレー」は998円)、
カウンター席に座った私は、当初の予定どおり、カツカレーと「カニコロッケ」単品200円を注文。
白飯とガーリックライスを選べるそうだが、普通のご飯にしていおいた。
店主の調理作業を眺めていたら、カニコロッケは注文後に、写真のバットからタネをすくい、成型してから揚げている。

安価かつワンオペなのに、なるべく作り置きをしない店主の姿勢に、出てくる料理の期待も高まる。
完成したら、まずは紙ナプキンで包んだスプーンとフォークが提供され、

続いてカツカレー&カニコロッケが、一緒に盛られて登場。

逆側がこちら。カニコロッケに、千切りキャベツ、ケチャップスパゲティ、ポテサラまで付いてくる。

ついでに横アングルも撮影。カレーたっぷりでカツも大きく、650円とは思えぬボリュームである。

ブラウン色した、サラサラというよりトロトロに近いカレーソースは、
店主が牛乳でのばしているのを見たが、それでもしっかりコクがある。ライスはもちろん、カツに付けても美味しい。
カツ自体は、ミラノ風のように細く刻まれていたが、厚み自体はそこそこあった。

カニコロッケは、塩分こそ控えめだが、バターなど乳成分由来の香りがして、まったりクリーミーな味わい。

付け合わせも充実しており、ひと口サイズのポテサラは、すぐに食べてしまったが、
当時は高かったはずのキャベツが結構多く、味なしタイプが主流のスパゲティも、ここのはトマトソースがたっぷり絡んでいる。

最後の方で気づいたが、カレーにもご覧のような、大きなビーフの肉片が入っていた。

カツカレーだと、肉が入らない店だってあるのに、実に良心的なお店である。
会計時、ちょうど店主の手が空いていたので、人見知りのくせに珍しく、話しかけてしまった。
「美味しくて安くて驚きました。でも、どうしてこんなに安いんですか?」という、誰もが感じる疑問に対し店主は、
冒頭で触れたように、10月にやむなく値上げしたことを教えてくれたが、現在の価格でも儲けは少ないはず。
「大変だけど、(先代店主の)母もずっと安価でやっていたし、お客さんに喜んでいただけたらいいんです」と、
微笑みながら語る店主に感動した私は、今後も巣鴨エリアに来た際は、絶対フクノヤさんで食事しようと決意し退散。
帰宅後、ネットで情報を集めてみたら、創業は1963(昭和38)年。今年で62年目とは、なかなかの老舗だ。
お店自慢のカレーソースは、3日間以上煮込んでいるとか。濃厚なわけである。
以前は「ビフテキ定食」や「肉野菜炒め」に、「サバ塩焼き」なども提供していたそうだ。
つい先日、巣鴨にある、プロレス・格闘技グッズ専門店『闘道館』に用事があり、

その帰りに、フクノヤさんに、待望の再訪を果たした。
店主に挨拶し、前回撮り忘れた、厨房側の壁に貼ってあるメニュー札を撮影。

「生卵」や「目玉焼き」の他、かつては納豆や冷奴、日本酒やハイボールなどもあったらしい。
さっき記したサバ塩焼きもそうだけど、洋食屋さんではなく、大衆食堂として利用した客も多かったのだろう。
大好きな「キリンラガービル中瓶」があるので、私も次回は「ハンバーグ」をツマミに一杯やろうかな。
この日の注文は、さっきの画像右側に写っていた、「日替わり定食」650円。

前回同様、カウンター席で調理を見学したかったが、「空いてるのでどうぞ」と、店主に勧められテーブル席に。
少し待ったのち、おかず3種+αの定食一式が完成。

ロース生姜焼、カニコロッケ、目玉焼きの他、千切りキャベツ、トマト、ポテサラも付く。

平皿に盛られたご飯と、青菜と白菜入りの熱々味噌汁。冷めないうちにいただこう。

まずは豚ロースの生姜焼きから。薄切り肉ではなく、ソテータイプをひと口サイズに切り分けられている。
カツカレーのカツも細く刻まれていたが、巣鴨という土地柄、歯の悪い高齢客への心配りかもしれない。
前回、カレーと一緒に食べたカニコロッケは、今回の方がカニの風味を強く感じた。
キャベツは相変わらず、価格の割に多く、そしてポテサラと思っていた半球体が、実はマカポテサラダだった。

どのおかずも美味しく、食べ始めてすぐ、ご飯が足りないと気付く。+130円で「ライス大盛」にすべきだった。
お替わりだとご飯が余りそうなので、「すみません、ナポリタンを追加でお願いします」。
テーブル席に座ったんだから、ふたり分は食べなくては…そんなルールはないけどね。
ナポリタン用に、目玉焼きとコロッケ半分を残し、他のおかず、ご飯・味噌汁をたいらげた直後に、

※トマト残してごめんなさい
鉄板に盛られたナポリタンが登場。久々にオレンジ色文字を使ってみた。

具だくさんで華やかなビジュアルだったが、鉄板上部分に予想外の付け合わせがあるではないか。

食べてみると、サフランライス…ではなく、ガーリックライスとカレーで、私の大好きなダブル炭水化物だ!
ネットで見た「巣鴨フクノヤ ナポリタン」画像では、こんなおまけはなかったので、厨房の店主にたずねてみると、
「女性だったら野菜を付けるけど、お客さんはよく食べるみたいだから」と、特別に追加してくれたようだ。
ありがたいサービスだが、いいトシして「腹ペコ学生」のような気遣いを受ける、己の食い意地を少々反省(笑)。
ナポリタンの麺は、茹で置きの柔らか仕上げという予想に反し、中心に芯が残るような、ちょうどいいアルデンテ。
玉ねぎ、ピーマン、スナップエンドウ(?)などの野菜類はシャキっとした歯応えで、ベーコンも香ばしく、
トマトソースの味付けは適度と、さすがはフクノヤさん、高品質のナポリタンであった。
写真を取り忘れたが、残ったコロッケと目玉焼きを乗せており、途中で黄身ちゃんを崩し、トマト風味とのマリアージュを楽しむ。

定食との連食だったが、フォーク&スプーン(ガーリックライス用)は止まらず、残すことなく食べ切った。
お会計をお願いすると、店主が笑顔で「どーもありがとうございます!」と応えてくれた。
こちらこそ、「1300円でこんなに食べさせてもらい、ありがとうございます」である。
さすがに食べ過ぎたので、退店後はすぐ電車に乗らず、消化を促すため、隣の大塚駅まで歩いてみた。
この日の気温は低かったが、フクノヤさんのお陰で胃も心も満たされたため、体重はともかく(苦笑)足取りは軽かった。
東京の西側に住んでいるため、なかなか行く機会のない巣鴨だが、いい雰囲気の飲食店や飲み屋をいくつか見かけたので、
一度じっくり探索してみたいものである。有名なとげぬき地蔵の縁日も、ちょっと見てみたいし。
無論、既述したように、探索の途中でフクノヤさんにも立ち寄るつもりである。

※最近の営業時間
フクノヤ
東京都豊島区巣鴨2‐9‐4
JR巣鴨駅から徒歩2分ちょい、地下鉄の巣鴨駅からはもっと近い模様。大塚駅からも徒歩13分くらい
営業時間 11時~13時45分、17時30分~20時
定休日 日曜、その他不定休