明るく正しく強いブログ

朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

広島焼きがある激安立ち飲み店 高円寺『千吉良屋』

2018年10月22日 | 居酒屋・バー
都内屈指の飲み屋街・赤羽で、私が初めて昼酒を楽しんだのは、今から13年ほど前。
案内役の先輩が、1軒目に連れてってくれたのが、『いこい』という立ち飲み屋だった。
朝早くから営業しており、ツマミはどれでも当時は110円、串焼き3本で220円という安価。
ただし、「ハムサラダ」は1枚のハムを二等分してマヨネーズをつけただけだったり、
生ビールを飲んだあとに、ウーロンハイを追加注文したところ、
飲み終わった直後の、泡が残っているジョッキにウーロンハイを注がれたりと、
いろいろツッコミどころはあったのだが、メチャクチャ安いので文句はいえなかった。

そのいこいで働いていた方が創業したのが、立ち飲み店『晩杯屋(ばんぱいや)』。
いこい同様の激安価格と、いこいよりマシな接客や入りやすい店構えが受け、最近どんどん支店を増やしている。
さらに、その晩杯屋で修行した方、つまり始祖のいこいから見て孫弟子にあたる方が、
昨年夏に高円寺南口で開業したのが、今回紹介する『千吉良屋(ちぎらや)』さんだ。
こちらのお店も、立ち飲み・価格破壊・キャッシュオン(商品注文ごとに代金と引換)と、修行先と同様のスタイルだが、
店主の出身地の名物である、広島風お好み焼きがあるのが特徴。
しかも、1枚680円、1/2だと350円、1/4サイズでは180円と、ひとり客でも頼みやすいサイズがあるのがうれしい。

先日、初めて入ってみたとき、まずは生ビール410円と「マカロニサラダ」180円、「広島 お好み焼」1/4を注文。
酒類も焼酎類は250円~、ホッピーセット370円、ハイボールは290円~と安く、値段のわりにジョッキは大きめ。
すぐに生ビールのジョッキ、そして小皿に盛られたマカロニサラダが出てきた。


マカロニは、よくある穴の開いたものではなく、ねじれタイプ(名称わからん)を使用。
続いて、あらかじめ調理してあった1/4お好み焼きを温め直し、目の前の鉄板へ。


こちらのカウンターは、一部が鉄板になっており、焼きものメニューを頼んだ客のエリアだけ温めてくれる。
ただし、調理は目の前でなく、厨房奥にあるスペースの広い鉄板で行なわれる。
お好み焼きにはヘラも渡してくれるので、切り分けて食べた。広島焼きの厚さはこの通り。


決して薄っぺらではなく、180円では申し訳ないクオリティだ。
焼き置きとはいえ、私はたまたま注文したタイミングがよかったようで、
私のすぐあとに来た客も「1/4お好み」を注文したところ、店主は「30分くらいかかるよ」と返答。
ベースとなる小麦粉の薄い生地は焼いてあったが、ソバを茹で、豚肉を炒め、ソバを焼き…と、確かに時間はかかる。
この日は15分くらいで出てきたが、客の注文が重なったりすると、本当に30分かかってしまうかも。
もちろん、店主ひとりでの営業なので、私も他の客も、手が空いているときを選んで追加注文をしたつもりだが、
店主は終始、「あーあ、やってらんねーなー」と言いたげな表情を浮かべていた。
わかりやすくいえば、競輪で1着3着を喰らったときのような顔だ。わかりやすくないか。
激安店舗ゆえ、丁寧な接客をしろとはいわないが、あまりに不機嫌そうだと、客としては居心地よくないよね。
とはいえ、この日は料理2種と酒4杯で1730円。安さには勝てず、その後も数回通ってしまった。
以下で、これまで頼んだ中から、おススメのメニューを紹介していこう。
なお、店主はその後も常に不愛想だったが、あまり気にしないことにした。

壁に貼ってあるメニューは、一番上が「広島 お好み焼」、すぐ下にあるのが「鶏カレーもつ煮込み」180円。


うずらとラッキョウが入るのだが、苦手なラッキョウは抜いてもらった。食べてみるとなかなかスパイシー。
保温鍋からすくって、すぐに提供されるので、ファーストオーダーやお好み焼きを待つのに最適。
こちらは、私の大好きな「カニクリームコロッケ」130円。


自家製ではないと思うが、中のクリームが重すぎず、けっこう美味しい。
続いては、限定メニューなので今もあるかはわからないが、「海苔のポテサラ包みフライ」130円。


中身はこんなかんじ。海苔の存在感は薄いが、確かにポテトサラダが詰まっている。


食べた感触はコロッケに似ているが、ポテサラ独特の酸味があるので、やっぱりコロッケとは違う。
この海苔ポテサラフライもさっきのクリームコロッケも、2個注文すると200円と割安になるので、頼むなら偶数だな。
そして、個人的に一番おススメなのが、写真の「とん平焼き」250円。


玉子で豚肉、キャベツを包み、ソース、青海苔、マヨネーズをかける。シンプルだけど満足度の高い料理だ。
ソバを茹でたりする手間がないため、お好み焼きの注文はイヤがる(?)店主も、とん平焼きはすぐに焼いてくれる。
ただ、別の日に他の客がとん平焼きを頼んだところ、「焼き物は1回だけ」と断られていた。
お好み焼きを焼いた客には、とん平焼きの追加はダメなのかもしれない。

あと、ドリンク類からも、ちょっと変わったメニューを紹介しておく。
まずは「ビアタン生ビール」130円。名称通り、タンブラーグラスの小さなビールだ。


このビールとコロッケだけなら、「せんべろ」どころか「さんびゃくべろ」も可能だが、
店主がさらに不機嫌になりそうなので、もう少しお金を使った方が賢明だろう。
さらに、壁のメニューにも気になるドリンクが!


写真は撮ってないが、「コーヒー牛乳割り」は、甘くて美味しかった。悪酔いしそうだけど。
「ポカリ割り」は頼んだことはないけど、本当に悪酔いするので注意が必要だ。
迷信説もあるが、スポーツドリンクと酒を一緒に飲むと、吸収して酔いやすくなると聞いたことあるし、
実際に私は…じゃなくて、私の知人は2年ほど前、金宮焼酎のポカリ割りを飲んですぐに記憶をなくし、
さほど面識のない、隣席にいた女性の太ももをナデナデしていたらしい。よう知らんけど。
繰り返すけど、セクハラしたのは私ではなく知人なので、誤解のないように。
最後の「メロンソーダハイ(別皿にバニラアイス付きます)」は、ちょっと恥ずかしいけど頼んでみた。
あの、メロン果汁がまったく入らないメロンソーダが、ガキの頃から大好きだったので。
数分後、出てきたのがこちら。


クリームソーダに入るような、丸っこいバニラアイスが出てくると思っていたので、ちょっと意外。
飲んだ感想は、メロンソーダとバニラと焼酎はやっぱり合わない、だ。
ここで悲しいお知らせ。つい最近入店したとき、ポカリ割りとメロンソーダハイの箇所に横線が入っていた。
残念ながら、今では注文不可のメニューになってしまったようだ。残念がる客は少なそうだが。

以上、何度か通ったものの、千吉良屋店主とはいまだに、注文と会計以外はほとんど会話したことがない。
一部の常連客のように、フレンドリーに語り合える日は来るのだろうか。
私の場合、「いいトシこいて甘い酒を頼む、気持ち悪い客」と、陰でバカにされてそうだな。
いずれにしても、ちょっと時間が空いたときや、あと1杯だけ飲みたいときなどに重宝するお店だし、
とにかく安く飲めるので、今後も小銭を用意し、ちょくちょく通おうと思っている。



立呑み 千吉良屋
東京都杉並区高円寺南4-25-2
JR高円寺駅から徒歩約2分、地下鉄新高円寺駅からは徒歩約15分
営業時間 火~金15時半~25時 土、祝15時~25時、日15~23時
定休日 月曜
※営業時間は店頭の貼紙の情報より
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麺がおいしい駅至近の人気店 東小金井『くじら食堂』

2018年10月14日 | ラーメン、つけ麺など
中央線に乗っていたら、武蔵境駅の手前で見える、
「からしうどん」の看板が気になったので行ってみた、という日記を以前書いた。


-「からしうどん」の謎を追う! 武蔵境『大むら』-
https://blog.goo.ne.jp/shiyoudayuuji/e/09dfd73cb382f843eb7eab146d57c46d

だが、隣の東小金井駅近くには、おそらく「からしうどん」より有名だと思われる看板がある。
それは、色鮮やかな黄色が目を引く、写真の「ラーメン エフエフ 東小金井北口店」だ。


エフエフさんは、安くてメニュー豊富な中華食堂だったが、残念ながら数年前に閉店。
その後、空き店舗に入ったのが、今回紹介する『くじら食堂』である。
こちらは「食堂」と名乗ってはいるものの、定食などはなく、メニューはほぼ麺類のみ。
しかし、そのラーメンがおいしいと評判を呼び、開店してすぐ、連日大繁盛の人気店となった。
私も過去に、何度か入店を試みたが、毎回大勢の並び客を目の当たりにし、断念してきた。
そんなある日、深夜0時過ぎに行ってみたところ、さすがに行列はなく、スンナリ入ることができた。
飲んだ帰りに喰う深夜のラーメン…不健康だけどやめられないねえ!

こちらが券売機の写真。醤油、塩、油そばにつけ麺など、常時7種類くらいは用意されている。


まずはオーソドックスに、醤油か塩を選ぶのが正統派ラーメンファンだろうが、
泥酔していた私は、ナニをトチ狂ったのか、味が濃く具材の多い「特製油そば」950円の食券を購入。
しかも、店員さんに「大盛り無料ですがどうされますか?」と告げられたので、当然大盛りを選択。
カウンター席から調理作業を眺めていたところ、茹で上がった麺の入った丼に、具を盛り付けていき…
しばらくして、特製油そばが完成。


ウホッ、さすがは「特製」、予想以上に具だくさんではないか。
せっかく丁寧に盛り付けてもらったのだが、油そばなので、グチャグチャに混ぜて食べることに。


細いメンマや糸唐辛子、さらに低温調理っぽいピンク色のチャーシューを使用するあたり、
私の苦手なちょっと意識高い系(←根拠のないカテゴライズ)の商品かと思いきや、
味付け自体は淡麗ではなく濃厚。しかも大盛りだったため、最後の方はちょっと飽きちゃった。
ただし、店頭ポスターで「くじら食堂は麺が主役」と断言する自家製麺は、コシ・歯ざわりともに申し分なし。
この麺で、他のラーメンも食べてみたいと思い、その後も深夜や開店直後の空いてる時間帯に通いつめた。

その次に食べたのは、シンプルな「塩」750円。麺の量は並・大盛・特盛が選べるが、大盛にしておいた。


澄んだ色の塩スープは、旨味じゅうぶん。ちょいとしょっぱいくらいか。
「中太・平打ち・ちぢれ」麺の存在感が強いから、スープの味もあえて濃くしているのかな。

その次は、夜営業の開店直後に到着したものの、私が着席した時点で満席に。すごい人気だ。
この日はシラフだったので、びんビール500円と「おつまみ三種盛り」500円を注文。


三種盛りは、ゴロゴロチャーシュー、メンマ、味玉とネギ。ビールのお供にピッタリだ。
ただ、有名ブロガーの投稿では、もっと豪華だったはずだが…非常連&無名ブロガーゆえ仕方ない。
長居するのは待っている客に失礼なので、飲んでる途中で「醤油」750円の食券を店員に渡す。
数分後、完成した醤油ラーメンに、おつまみの残り(チャーシューと味玉半分)を追加。


麺の素晴らしさをアピールするため、ラーメンブロガーがよくやる「麺リフト」ってのをやってみたのだが、


湯気でレンズが曇ったり、手が震えたり、なにより恥ずかしいので、うまく撮れなかった。
「日本一醤油」という、スゴい商品名の醤油を使用したスープはやっぱり濃厚で、麺とよく絡んでウマかった。

その後に食べた商品を、以降で一気に紹介。
こちらは「つけ塩」850円。要するにつけ麺の塩ダレだ。麺はもちろん大盛りにした。


タレの底に潜む具材は、水菜に細メンマにチャーシューなど。


塩タレはもちろん、ラーメンスープ以上にしょっぱく、大盛りの麺でもグングン食べ進み、すぐになくなった。
くじら食堂の麺を味わうのならば、つけ麺が一番適しているかもしれない。

こちらは「担々麺」950円。辣香麺も選べるそうだが、「辣香」が謎だし、そもそも読めないのでやめておいた。


辛さはそれほどでもなく、ゴマ風味のマイルドな担々麺だった。辣香麺はもっと辛いのかね。
具材のひき肉が、意外と大ぶりだったので驚いた。そして、歯に挟まって痛かった。


こちらは「煮干し」780円。さっきの担々麺もそうだったけど、このふたつは細麺を使用している。


ベースの醤油スープに、煮干しの風味がたっぷり。これ、例の中太麺で食べたいけど、ダメかなあ。
以上、全6種のラーメンを紹介したが、他にも「生姜」や「醤油つけ」、さらに期間限定メニューもある。
どの商品も高クオリティで、何を食べてもハズレがないから、行列にめげず、何度でも通う価値があると思うよ。
また、どんなに混雑していても、店員さんたちは明るく丁寧に応対してくれる。これじゃあ、人気になるはずだよ。

ここまで、誉めちぎっておいてナンだけど、くじら食堂さんにひとつだけイチャモンを。
さっきも少し触れたが、こちらの店主は、常連客や著名ブロガーなどに、特別メニューを出すことがあるらしい。
客はみな平等に扱えとはいわないけど、そういうサービスはなるべく、他の客にわからねえようにやってほしい。
そもそも、「特別扱いされた自分」を調子こいてひけらかす、ブロガーもどうかと思うけどな。
特別扱いされたことのない、無名ブロガーのヒガミ・妬みはここまでにしておく(哀)。

くじら食堂さんはつい最近、東小金井駅構内の施設「nonowa」に店舗を移転。
今までは、駅から徒歩約90秒だったが、今度は約15秒とさらに短縮
今回のブログは、すべて以前の店舗で食べたものなので、現在の店舗には「担々麺」がなく、
代わりに「ブラック」や「焼売」があったりと、一部の商品や価格が異なる場合もあるけど、カンベンしてほしい。
新店舗は客席が増えたが、いかんせん駅至近なため、相変わらず長蛇の列ができているとか。
なお、旧店舗は現在休業中だが、新店舗が落ち着いたら再開するかも、とのこと。
くじら食堂のファンだが、かつてはエフエフのファンでもあった私としては、
エフエフ跡地で引き続き営業してもらえるのは大歓迎だ



くじら食堂・現店舗
東京都小金井市梶野町5-1-1 nonowa東小金井内
東小金井駅中央改札から徒歩約15秒
営業時間 11~15時、17~翌1時 日・祝は24時まで
定休日 無休
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最後の築地場内メシ

2018年10月06日 | 定食、食堂
本日2018年10月6日をもって、83年間の歴史に終止符を打った築地市場
最後にもう一度、場内でメシを喰っておこうと思ったが、最終日は大混乱必至だったので、
昨日、早起きして朝6時台の電車に乗り、「閉鎖前日の築地」を体感してきた。
今日ほどではないだろうが、この日も小雨が降り続く悪天候にもかかわらず、場内はやっぱり混雑していた。
なお、最初に断っておくが、私は生魚が喰えないので、
場内の寿司店には、ついに一度も入ったことはなかったし、今回のブログでももちろん紹介しない。
「サカナ喰えねえくせに築地に行くなよ」という批判が聞こえてきそうだな。

到着したのが7時45分頃。お目当てのお店は、すでに大行列ができており、
列の最後尾に並んだもののすぐにあきらめ、第二候補の『中栄』さんに向かった。

※並び客がいたため、店頭上の看板とノボリのみ撮影

こちらは、大正元年創業の老舗インドカレー店(お店のHPより)で、
17年前、私が初めて築地場内を訪れたとき、最初に利用した飲食店でもある。
提供しているのは印度(ポーク)、ビーフなどのカレーにハヤシ、あとはスープに味噌汁など。
カレーは600円~で、2種の味が楽しめる「合がけ」が700円。17年前から100円しか値上げしていない。
安くてウマくてボリューミーなカレー目当てのお客で、連日大繁盛しているが、
カレー店ゆえ回転が早い(飲み客も少ないしね)ので、そんなに並ばなくて済む。
この日、私が注文したのは、「印度」「ハヤシ」の合いがけ。


左が印度で右がハヤシ。千切りキャベツが付くのがこちらのスタイルで、横からの写真がこちら。


ソースが多くてわかりづらいだろうが、ライスの量もなかなか多い。
食べるのは実は数年ぶりなのだが、以前より印度の辛味とハヤシの旨味が増したような気がする。
ハシゴの1軒目にしては、量が多かったけど、ウマかったのだからこれで正解だろう。
観光客が増え、一見客も多数来店する中栄さんだが、かつては客の大半が市場関係者、つまり常連だった。
なので、カウンターの接客担当の方は、客の来店と同時に「おっ、○○さんおはよう!」と名前で呼びかけ、
その客が「いつもの」と告げると、「○○さん、並(印度)にキャベツ増し!」などと厨房にオーダーを通す。
他の客も「××さん、合がけでご飯少な目!」「△△さんはビーフにギョク落とし(玉子入り味噌汁)!」などと、
大部分の客の顔と名前と普段食べているメニューを暗記していた。スゲエ!
そんな、お店と客の強い絆(?)を懐かしみつつ、「ごちそうさまです」を告げて店を出る。

続いて向かったのが、さきほど一瞬並んですぐにあきらめた『天房』さん。


築地場内には寿司屋はたくさんあるのだが、天ぷら屋さんは実はここだけ。
さっきよりは列が短くなっていたので、今度はガマンして並ぶことにしたが、店内席数10に対し私の前に19人。
だが、どうも回転が悪いようで行列は全然進まず、あっという間に1時間が経過。
その間、私の真後ろにいた男女が、待ち時間の長さに彼女がふて腐れて雰囲気が悪くなり、
その後仲直りし、「んもー、でもそんなアヤコ(※実名)がかーわーいーいー」などと男がほざき、
密着してイチャツキはじめるという、ただでさえ長い待ち時間のイラ立ちが増幅する、地獄の有様。
「てめえら、公衆の場でナニやってるんだ!」と怒鳴ってやろうかと思ったが、
この後、4人テーブルで合い席にされる可能性が大だったため、耐え忍ぶハメに。
結局、1時間42分待ったところで、ようやく入店。バカップルはさらに待たされ、別の席になったのでひと安心。
あとバカップルの男、お前が終始「てんぼう」と呼んでいたこの店、正しくは「てんふさ」だからな。

天房で私がよく食べたのが、大きな穴子が2尾乗る「穴子天丼」1400円。10年前から200円ほど値上げしたかな。
この日の注文は、入口に天種が記されている「本日の天丼」1200円に、単品「穴子」600円を追加。


実際に出てきたのがこちら。貼紙にあった5種の他に、ししとう、なす、海苔も入っていた。


別アングルがこちら。大きな丼からハミ出す、穴子の存在感がいいよね。


揚げ立ての天ぷらに、江戸前風の甘辛くどいタレ(←ホメ言葉)をかけ、熱々ごはんに乗せて食べる。
こんなのウマいに決まってる!
他の天ぷらを食べ尽くし、最後まで残した穴子を、ご飯とともに堪能。


さっきカレーを食べたばかりだったが、最後までおいしく食べ切ることができたよ。
天房さんは、以前はそれほど混んでおらず、並ばずに入店でき、キスやメゴチなどの単品メニューも充実していた。
だが、観光客の増加で行列ができるようになってからは、単品メニューは、穴子や海老など一部に限定され、
さらに、ご飯お替り無料サービスも、「無制限」から「一杯のみ」に変わり、数年前にとうとう廃止されてしまった。
お替わりのご飯にも天丼タレをかけてくれたので、あの時代は天ぷらがなくても無限(?)に喰えたのに。
胃が小さくなった今ではお替わりはキツイし、基本的には一杯で満足できる量なので、なにも問題はない。

すっかり満腹だが、最後にもう1軒だけ立ち寄りたい店がある。
それは、築地場内で私がもっとも利用回数が多かった、喫茶店の『センリ軒』だ。


隣の海鮮丼の店は常に大行列だが、センリ軒さんはゆったりくつろぐことができた。
ただしこの日は、入口に数人並んでいたようだけど、私はいつものように裏口から入り、カウンター席へ案内された。
昨日並んでいた皆さん、結果的に横入りになってしまったようでスマン。
こちらでの私は、この日のように他店で食べてから来店し、デザートを頼んで休憩していくのが常だった。
築地場内では最後のセンリ軒では、「チーズケーキセット」600円をオーダー。


セットは、コーヒーor紅茶(ホットorアイス)、チーズケーキorアップルチーズパイをそれぞれ選べるのだが、
この日はホットコーヒーとアップルチーズパイにしてみた。最後はお店の看板商品であるコーヒーを飲まなきゃね。
なお、アップル~の中身はこのように、パイ生地にリンゴが混ぜてある。


最後の築地メシを提供してくださった、センリ軒の従業員の方にご挨拶でもしようかと思ったが、
この日の当店はいつも以上に忙しく、トースターを酷使したためか、何度かブレーカーが落ちる大混乱(苦笑)。
とても会話を楽しめる状況ではなかったので、お釣りのないよう100円玉を6個カウンターに置き、
「ごちそうさまです」と告げて退散した。「まいどー」と声をかけてもらえただけで充分だよ。
センリ軒については、拙ブログで改めて紹介したいと思っている。

今回紹介した3店舗は、豊洲移転が決まっており、お店がなくなるわけではない。
なので、私がセンリ軒で試みたような、店員に別れの挨拶を述べている客は、中栄でひとり見かけただけ。
一般客も場内関係者もみんな、いつも通りに食べて、帰っていったように感じた。
従業員の方々も、長年働いてきた築地の店舗には、思い入れは当然あるはずだが、
とにかく、早朝から途切れることなく押しかける客をさばくのに精いっぱいで、
とてもじゃないけど、感傷に浸っているヒマはなさそうだった。

ここで働いていたわけではなく、ごくたまに来場し、生魚以外のモノを食べてきた程度の私だが、
国内外から観光客が集い、大いに賑わってきた広大な施設が、消滅してしまうのかと思うと、やっぱりさみしい。
「築地市場よ、長い間ありがとう」
出口に挨拶した私は、悲しみを振り切るように背を向け、足早にその場を立ち去った…

…と、上記の文に出口の写真を添えてシメようと思ったのだが、撮影画像を再確認してみたところ、
私はいつもの出口ではなく、一般人は通行禁止の通用口を通っていたようだ。


最後の最後に、「関係者以外立入禁止」エリアを利用してしまうとは…築地よ、本当にゴメン!
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餃子と唐揚げがおいしい穴場食堂 三鷹『誠一郎本舗』

2018年10月04日 | 餃子
以前、拙ブログで『やみつき』という餃子店を紹介した。
-住宅街の隠れ家餃子店 三鷹『やみつき』-
https://blog.goo.ne.jp/shiyoudayuuji/e/7741ed440df0859076ccc58b553b870b

繁華街からは離れた住宅街にある店舗で、数種のオリジナル餃子を提供していたが、
  

こちらのお店はどこの駅からも遠く、私は三鷹駅から歩き、行きは迷って45分、帰りも30分かかった。
その点、今回紹介する『誠一郎本舗』さんは、同じく住宅街にあるのだが、
やみつきさんよりはアクセスよく、三鷹駅からは徒歩約15分。やっぱり遠いじゃねえかって?
しかし、こちらのお店も、歩いてでも食べに行く価値があるお店なのである。
一番わかりやすいルートは、三鷹駅南口を出て、左斜めに伸びた道をひたすら歩き、
早朝から営業の名店『いしはら食堂』を過ぎた先に、「アソシエイト」という黄色い看板がある。
そこから右に伸びた道を、さらに真っすぐ進んでいくと、そのうち下の看板がある店を発見できるはず。


「ギョーザと唐揚げの専門店」。この看板を見た私は、吸い寄せられるように入店したものだ。
店内はカウンター席と、奥に座敷席があり、厨房には作務衣を着用した、いかにも職人風の男性店主が。
主なメニューはこちら。当然のように、お店自慢の餃子と唐揚げが、上の方に記してある。


初訪問時のファーストオーダーは、生ビール470円と「焼ギョーザ」320円&「にんにくギョーザ」320円。
店主はおっかなそうな見た目に反し、注文の受け答えやビールの注ぎ方などが丁寧でひと安心。
不愛想で威圧的な店主なんて、評論家気取りの食べロガーと同様、一日も早く世の中から消えてほしいね。

しばらくすると、餃子が焼きあがった。1人前各6個。焼き色にムラがなく見栄えもイイ


確か、手前が普通の「焼ギョーザ」で、奥が「にんにく」だったはず。
皮はやや薄目で、中の具はシャキシャキ野菜が多めで、甘味を感じるやさしいタイプ。
にんにくギョーザは名前の通り、皮を開くとにんにくの粒がゴロゴロ出てきた。


粒のままのにんにくは歯応えがいいだけでなく、「おろし」や「刻み」より胃腸への負担も少ないそうなので、
ここのにんにくギョーザなら、何個でも食べられるので、スタミナついて困っちゃうね(←発揮する場所がないけど)。

お酒をウーロンハイ350円に変え、誠一郎本舗さんのもうひとつのウリである、「からあげ」も追加注文。
タレに付け込まれた鶏肉に粉を付け、しばし油で揚げたのちに出てきたのがこちら。

※からあげは4個で420円

おお、貝殻マドレーヌのような模様が。強面店主(失礼)、なかなか芸が細かい!
鶏肉もジューシーで味もしょっぱすぎず、ツマミとしてもオカズとしても、ちょうどいい塩梅。
餃子と一緒に、唐揚げを看板に掲げていたのはダテではなかった。
偶然入ったお店ながら、一発で気に入った私は、その後も餃子と唐揚げを求め、てくてく歩いて通うこととなった。

こちらは、昼も夜も定食を出しており、食事だけのお客もよく見かける。
食事メニューはこちら。ランチタイムはさらに100円引きらしい。太っ腹だね。


定食のおかずも、単品で頼めることもできるため、先日は「ハンバーグ」をオーダー。


チーズと目玉焼きも付いて、確か600円くらいだったかな。こちらのメニューは、なんでも安いね。
こちらは定番の「グラタンコロッケ」。大きめサイズが2個で400円。


ハンバーグ同様、自家製ではなさそう(違ったらゴメン)だが、子供の食べ物が好きな私は大歓迎だ。
先述のメニューの他にも、日替わり料理がいくつかあり、それは厨房内のホワイトボードか、
それをはみ出て、冷蔵庫にも直接書き出される(笑)


先日は「豚肉と玉子のラー油炒め」420円を頼んでみた。
KTI=きくらげ玉子炒めファンとしては、食べておかないとね。KTI、全然流行らねえけど
こちらが豚肉と玉子のラー油炒め。ラー油のオレンジ色が印象に残るね。


書き忘れたが、こちらは卓上のものとは別に、自家製ラー油があり、たぶん、それを使用したと思われる、
最初のひと口はほぼラー油味のみだが、徐々に肉や野菜の旨味や他の調味料が溶けだし、まろやかな味になってくる。
中華屋さんでも食べたことのない料理だけど、これはイケる。レギュラーメニューにすればいいのに。
残ったタレを、餃子に付けて食べてみたけど、なかなか美味しかったよ。

また、私は食べたことはないが、隣席の客が頼んだ定食をチラ見したら、
ごはん、味噌汁、お新香に小鉢(おでんの場合が多い)が付き、そしてキャベツ主体の野菜がたっぷり。
さっき載せた、ハンバーグに添えられた野菜の3倍以上は盛られているよ。
私も以前、シメに定食を頼もうと思ったが、あまりのボリュームに食べきれるか心配になり、断念してしまった。

冒頭で述べたように、誠一郎本舗さんは、駅からちょっと離れた住宅街に位置するため、
現在の主な客層は、近隣の住人や勤め人が大半だと思われるので、
大騒ぎする若者や、泥酔するダメ客はいない。あと、ウザい食べロガーも、夜はあまり来ていない模様。
安くてウマくて食事もできて、初見のひとり客でも店主は普通に迎えてくれて、居心地も悪くない。
隠れた名店が多い三鷹だが、ここは屈指の穴場ではないかな。



誠一郎本舗
東京都三鷹市下連雀4-6-15
三鷹駅南口から徒歩約15分
営業時間 11時半~13時、18時~22時半
定休日 月曜


※2024年1月追記 昨年閉店し、『江ぐち』系統のラーメン店に変わったようです
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10月1日はテンイチ=天下一品の日

2018年10月02日 | 天下一品
「ポタージュ」とも「煮込み」とも評される、ドロドロのスープがマニアから絶大な支持を集める、
京都発のラーメンチェーン『天下一品』のこってりラーメン。
ちなみに、煮込みと呼んでいる人間は、私以外では見たことない。周囲でも全然定着しねえし。
昨日10月1日は、年に一度のテンイチ=「天下一品の日」(正しくは“天下一品祭り”)として、
全国の天下一品店舗にて、ラーメン類を食べた客に、次回無料券を配布している。
この日だけは、普段はさほど混んでいない店舗にも、店頭に長い行列ができる。
タダ券目当てに長時間並ぶなんて、意地汚ねえヤツらだ、とあきれつつも、
列の最後尾に並んでしまう私。我ながら、意地汚さはまさに天下一品だ。

2年前は、拙ブログでも紹介したけど、府中中河原店にて、こってり+コーンを注文。


16時頃の到着ゆえ、すぐに入店できたが、会計時にはもう行列ができていた。
なお、この日の中河原店には、普段は見かけない美人店員が働いていた。
以降は見かけないし、10月1日だけ臨時で雇われたのかな。できればレギュラー勤務を希望(←余計なお世話)。

昨年は、立川店に14時過ぎに到着し、5分ほど並んで入店。ここでもこってりコーンを選択。


最近はそうでもないが、以前の立川店はスープが薄くて量も少なく、店員のやる気もなく、
おまけに客層もよろしくなく(これは「立川あるある」)、できれば利用したくない店だった。
この日のラーメンも、特に問題はなかったが、かつての悪印象が残っているのか、どうも満足できず。
実際、スープの濃度は、人気店と比較すると薄く感じたので、その日の夜に再び高円寺店へ。
さすがは本部直営の高濃度こってり提供店。0時を過ぎても15人くらい並んでいた。


終電を気にしながらも、この日2杯目のこってりは、トッピングにチャーシューを追加。


テンイチの普通のチャーシューは、薄くて旨味も皆無なのだが、並ラーメンだけでは悪い気がしてね。
「1日に2杯喰うなんて…」とあきれる方もいるだろうが、3年前は、高円寺店で1度に2杯喰った


途中で飽きないよう、こってりとあっさりの2種を注文。そういえば以前、立川店であっさりだけを頼んだところ、
「テンイチでこってりを頼まないとは…」「こいつおかしいんじゃねえの?」と周囲がざわついたのを覚えている。
立川店では、あっさりを選ぶと変質者扱いされるので気をつけよう(苦笑)。
とはいえ、高円寺店でも2杯同時に食べると、やっぱり周囲から冷ややかな視線を受けたけどね。

さて、今年のテンイチの日は、都内で仕事をしていたため、神田店で食べることに。
19時頃お店に向かうと、店頭には4人ほど並んでいる…と思いきや、その4人から離れ、角を曲がった通路に大行列が!
ヒマなので数えてみたところ…ちょうど50人! 神田店は座敷席もあり、飲み屋として利用するサラリーマンも多く、
他の店舗より回転が悪いので、51人目として並んでも入店まで何時間かかるかわからないので断念。
そこからふた駅先の水道橋店に行ってみたら、偶然行列も少なく、2分後にはもう入店できた。
ただし、店内は終始満席状態で、私が店を出たときは、外に20人ほどの行列ができていた。

ここ水道橋店は、酒のツマミも多く、だいぶ前に「牛すじ煮込み」を紹介したが、


かつては、こってりの上の「超こってり」があったり、さらにはエビフライ定食もあったので、
写真のようなこともできた。ただし、こってりスープとタルタルの相性は悪かったけどね。

※画像、古くて失礼

現在は、「スタ丼」のような丼メニューもあり、アタマ(具材)だけの注文も可能。
こちらの写真は、1年前に食べた「スタ玉丼定食」。カロリーは相当高そうだな。


この日はまず、生ビールと「スタ玉皿」を注文。スタ玉皿は確か330円だった。


さすがに、大混雑のテンイチの日でゆっくり飲むわけにもいかないので、ビールのお替りはせずシメのラーメン。
こってり並をオーダーし、スタ玉皿の残った具を自分でトッピング。


見た目はよろしくないけど、なかなか美味しかった。さらにもう1個、生玉子を落としたかったね。
ズルズルガツガツと食べ進め、すぐにお会計。並でライスもないと、食べ終わるのも早い。
酒類はともかく、なぜ大盛りやライスを追加しなかったというと、もう1軒行くつもりになったので。
なぜなら、この日のラーメン並、770円もしやがったんだよ!
つい先日、神楽坂店で食べたときは720円だったので、短期間で50円も値上げしたことになる。
この値上げが水道橋店だけなのか、あるいはこの10月1日だけなのか気になって、他店も確認したかったのだ。
候補は高円寺店か立川店だったが、その前に腹を空かせるため、行きつけの居酒屋で小休止。
ところが、テンイチの話題でガバガバ酒を飲んでいたら、さらに満腹になってしまった(←当たり前だ)。
結局、こってりハシゴは断念し、酩酊(泥酔)したまま帰宅。

翌日、私なりに調べたところ、地方の支店ではだいぶ前から、770円で提供しているらしい。
ただ、失礼を承知で書かせてもらうが、テンイチで770円は暴利だよ
この価格ではもはや、食材だけでなく食器や内装にもムダにこだわる「意識高い系ラーメン店」のようだ。
我々のような意識低い系ファンのためにも、テンイチには安価で頑張ってほしいんだけどなあ。
コメント
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