明るく正しく強いブログ

朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

昭和99年の純喫茶 小川『待夢』

2024年08月30日 | 喫茶店
以前どこかで述べたが、私はコーヒーがあまり好きではない。
ランチなどに付いてくる場合はともかく、自分の意思ではコーヒーの注文どころか、缶コーヒーを購入した記憶もない。
唯一買うのは、ミルクと甘味を含み紙パックに入った、ブラックならぬブラウンコーヒー…要するにコーヒー牛乳である。

時間をつぶすとしても、喫茶店ではなく居酒屋に入り、コーヒーではなくウーロンハイを選ぶため、
喫茶店に入るとしたら、食事メニューかデザートを置いてあるお店に限られる。  ※詳細は拙ブログ喫茶店カテゴリーにて
そんな私が、何十年かぶりにドリンク目当てで入った喫茶店が、西武線小川駅近くの『待夢』(タイム)であった。

ネット情報によると、安価な価格でドリンクのみを提供している純喫茶らしい。
このとき紹介した、昭和の雰囲気漂う『ふじや食堂』さんでビールと食事をいただいた帰りに、
再び昭和の時代にタイムスリップすべく、ちょっと寄ってみることにした。

こちらがお店の外観。なるほど、「珈琲 待夢」という、コーヒーを漢字で表記した看板は、いかにも純喫茶という印象だが、


店頭には様々な置物があり、純喫茶というよりも、奇抜なリサイクルショップ(失礼)のようだ。


よく見てみると、自転車、赤電話、バイクの看板、ペコちゃん人形などに混ざり、
どくろ怪獣レッドキングや、宇宙忍者バルタン聖人など、私が大好きなウルトラ怪獣もいるではないか。


怪獣愛好家同士(?)ゆえ、お店の方にも受け入れてもらえそう、と都合よく解釈し、入口ドアの前に立つ。
ドアには「自動」と記されたシールが貼ってあるが、なぜか微動だにしない(汗)。
困惑している私に気付いた店内の女性店員が、ドアを手動で開けてくれた。

入店すると、照明は抑えめの落ち着いた雰囲気。奥にカウンター席、手前にテーブル席がいくつかあり、
厨房近く=店主たちとも近いカウンター席は、常連用と思われ、私は入口近くの空いていたテーブル席に案内された。

着席してメニューを見てみると、ご覧のとおり令和とは思えぬ安さ!


メニュー左上(見づらくてスマン)、基本の「待夢ミックスコーヒー」が260円で、他もすべて500円以下。
看板に「珈琲」と掲げているだけあり、ミックスの他にも、「アメリカンコーヒー」に「フレンチコーヒー」、
さらに下段には、「エチオピア モカ」や「キリマンジャロ」など、多種多彩なコーヒーが用意されている。
ただ、先述したように私はコーヒーが苦手なので、「バニラシェーキ」310円をオーダー。
数分後、清涼感ある純白のシェーキが、銀のロングスプーンとともに登場。


ひと口味わってみると、ハンバーガーチェーンの商品よりも、上品な甘さでくどくない。
バニラアイスも乗っていたので、ストローとスプーンの二刀流で飲んでいく。


順序が変だが、私が座ったテーブルの画像を掲載しよう。バニラシェーキとお水だけでなく、


右側には、「ビクターの犬」、イス、バイクなど、いろんなものが飾ってあるので、ひとりでもさみしくない(笑)。


対面にもイスがあるのだが、CDなどが置いてあるため着席は困難。つまり、このテーブルは、ひとり客専用らしい。


なお、対面イスの上にも、いろんなアーティストのCDが並び、その上には電気怪獣エレキングも立っていた。


シェーキを飲み終えたところで、お会計をお願い。応対してくれたのは、店主と思われる男性。さっきの女性は奥様のようだ。
怪獣が置いてある理由や、安すぎる価格についてたずねたかったが、初日なのでおとなしく退散。
店を出る間際、ご夫妻が丁寧に挨拶してくれたので、「絶対また来よう」と決意。 

数日後、前回紹介した『九州ラーメン いし』で飲み食いしたあと、酔い覚ましに訪問。


21時過ぎの入店だったが、こちらは遅くまで営業しているので大丈夫。
前回とは別のテーブルに案内され、「アイスココア」340円を注文。


ほろ苦い(注:私の基準では)ココアにクリームが溶け、徐々にまろやかになっていく。
先客はいるけど、あまり会話をせず静かだったので、私も音を立てないようにココアを啜った。
酩酊状態だったし、静寂かつ涼しくて快適な空間だったので、恥ずかしながら、短時間ウトウトしてしまった。
酔いも覚め、アイスココアも飲み終えたところで、そろそろ帰ろう…とその前に、
ウルトラ兄弟(ゾフィ、マン、エース)が視界に入ったので、撮影してから席を立ち、お会計をお願いした。


待夢さんで休んだお陰で、酔いと眠気が覚めて、気分も落ち着いた。
今さらだけど、酔ったあと喫茶店で休憩するのって、悪くないかも

さらに数日後。前回同様いしさんで飲み喰いしたあと、待夢さんで休んでいくことに。両店の距離は徒歩2分程度だ。
訪問3度目にして初めて、自動なのか手動なのか不明なドア(苦笑)を、店員さんの助けを借りずに開けられた。
今回も2度目と同じテーブルだったが、反対側の席に座ったので、景色が違う。
初訪問時に座った席は、ビクターの犬の隣にイノシシらしきモノが加わったようで、さらに使用可能領域が狭くなっていた(笑)。


3度目はせっかくなので、お店自慢のコーヒーを飲んでみることに。メニュー下段のCOFFEEから、
最高価格かつ、人生で初めて飲むと思われる、「ブルーマウンテン」を選択。最高価格とはいえ450円だけどね。

以前私が働いていた、喫茶店『銀座ゴッホ(仮名)』のコーヒーは、あらかじめ沸かして保温していたものを提供していたが、
私の席から厨房は見えないが、待夢さんは当然、マスターが客の注文ごとに、一杯ずつ丁寧に淹れているはず。
シェーキやココアよりも少し待ったのち、砂糖・ミルクと一緒に、ブルーマウンテンが運ばれてきた。


メニュー表のブルーマウンテン解説箇所をアップで撮影し、さらに拡大編集してみたが、明らかに失敗。


読みづらいだろうから、以下に転記する。
ブルーマウンテン(西インド諸島産) 産地ジャマイカ
珠のような滑らかな舌ざわりの総ての味に調和のとれた絶品です。
(ブルーマウンテンと呼べるのは、ジャマイカ島東部5000フィートの高地産のものだけなので、5000フィート以下のものをハイマウンテンと呼んでいます)
 
どうやら、私のようなコーヒー素人にはもったいないブランド豆(というのか?)の模様。
さっき、ネットで「ブルーマウンテン 1杯の価格」で検索してみたところ、普通のお店では1000円以上払うのが当然らしい。
待夢さんの450円は、驚安の価格(←私の好きな言葉)だったようだ。

せっかくのブルーマウンテンだが、私の感想は案の定、「ああ、コーヒーだ。苦いなあ」であった。珈琲マニアが聞いたら怒るだろうね。
そのまま飲むべきかもしれないが、せっかくなので、提供された砂糖をふたさじ投入。


さらに、私の好きなブラウンにすべくミルクも投入。なんだか、『ウルトラQ』のオープニングみたいになってしまった。


ウルトラQで思い出したが、棚の上にいた、円盤形態の宇宙竜ナースを発見。私にとってナースとは、女性看護師ではなくこの怪獣だ。


ブルーマウンテンに敬意を表し、時間をかけて少しずつ飲んだため、だいぶ酔いも覚めた。
裏側に「心にとけこむ、まごころの味」というコピーが躍る、伝票を持って席を立つ。


厨房前カウンターでは、ふたりの常連客が、店主夫妻と楽しそうに語り合っており、
店主が私に対しても、「何回か来てくださってますよね」と話しかけてくれたので、私からも質問してみることに。
店主はコーヒー通の頑固な職人かと勝手に想像していたが、気さくでユーモラスな方であった。

どの商品も、なぜこんなに安いのですか? という問いに店主は、
「開店した48年前から、価格を変えてないんですよ。まあ(自分たちが)暮らしていければいいかな、と」返答。
激安飲食店を何軒も知っている私だが、48年間値上げなしというお店は初めてだ。
ウルトラ怪獣が置いてある理由もたずねたところ、店主の趣味ではなく、
「怪獣だけでなく、他のグッズとかも、常連さんたちがどんどん持って来て、飾っているうちに増えちゃった」そうで、
「怪獣は、お子さん連れのお客さんにプレゼントすることもある」とのこと。子連れではないが、私もレッドキングが欲しい。
ここで、その場にいた常連客が会話に加わり、「あのカネゴンみたいに、貴重なのはあげないそうです」と教えてくれた。
カウンター席の上に、コイン怪獣カネゴンの人形があったが(撮影せず)、知る人ぞ知る高価商品らしい。

怪獣好きとはいえ、グッズには興味はないため、カネゴン人形の価値がわからない私だったが、
昭和時代の純喫茶の価格と雰囲気を守り続けている、待夢さんの価値は理解しているつもりだ。
昭和時代が始まったのは1926年なので、今年2024年は、昭和99年に該当する。
皆さんもこちらのお店で、コーヒーの香りだけでなく、来年で100年目を迎える昭和の芳香も感じとっていただきたい。

おまけ
お店とはまったく関係ないけど、REBECCAの5枚目のアルバム「TIME」は名盤だと思う。



待夢(タイム)
東京都小平市小川西町4-17-17
西武線小川駅西口から徒歩約30秒、JRなら新小平駅から徒歩約16分
営業時間 15時~23時くらいまで
定休日 水曜、その他年末年始?
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団地商店街の喫茶店 一橋学園『BuFuUu』

2024年02月08日 | 喫茶店
昨年夏に紹介した、西武線一橋学園駅からちょっと歩いた場所にある、『ナイトー洋菓子店』
初訪問時は、食べログのデータに騙され定休日だったのだが、そのとき発見したのが、すぐ近くにある『BuFuUu』


お店のレシートではBu Fu Uuと字間が空いているが、店頭表記はBuFuUuなので、拙ブログでもそちらを採用する。
ノボリに記されているように、手作りサンドイッチのお店らしいので、ケーキの代わりにお土産として買うことにした。

ショーウインドーを眺めていたら、愛想の良さそうなおばちゃんに「いらっしゃい」と声をかけられた。
品数はなかなか豊富で、ドーナツやバターロールなどもある。


少し悩んだが、やはりサンドイッチの王道(?)である、「たまご」と「コロッケ」を選択。価格はどちらも220円。


玉子はともかく、サンドイッチの王道はコロッケよりも「ハム」かな?
ラップを外し、さっそく食べ始める。左右入れ替えた理由の記憶はなし。


玉子もコロッケも、マヨネーズやソースは控えめで、ほどよい塩分。
自家製で無添加のパンも、時間がたったのに柔らかく、耳も残っていることも含め、いかにも手作りの味、という印象。


なお、こちらのパンは一般的な四角形ではなく、上の部分がふんわりと盛り上がる、山型パンを使用している。


その後、うっかり定休日を勘違いし、ナイトー洋菓子店さんに来てしまったときも、


近所にBuFuUuさんがあるお陰で、無駄足にならずに済んでいる。というか、定休日を覚えておけよ、オレ。
サンドイッチは何度か購入しており、こちらは、「白身魚フライ」250円。


ご覧のとおり、タルタルソースが玉子多めで、フィッシュ&玉子サンドのようでお得感あり。
こちらは、「ベーコンエッグ」270円と「テリヤキチキン」290円。


キュウリ入りのベーコンエッグに、ほのかに甘い照り焼きチキン。味については文句はないが、
さっきも書いたが、パンが相当柔らかいので、カバンに詰めて帰るとだいたい変形し、変な写真ばかりになってしまった。
写真はないが、砂糖をまぶした「あげパン」100円も買ったことがある。昔の給食でたまに出てきた、懐かしい味であった。

ある日、普段は調理担当として厨房にいる、旦那さんがレジを担当したときに、ポイントカードをいただいた。


パン類を200円購入ごとに、ブタさんのハンコを1個押してもらい、15個たまると100円割引になるそうだ。
最近は、「入店時にアプリ起動で1ポイント」なんて店も増えたが、このような手製ポイントカードの方が、アナログな私にはありがたい。

ここBuFuUuさんは、実はイートインスペースもあり、しかもサンドイッチ以外の食事メニューが豊富。
実はこちら、サンドイッチ屋さんではなく喫茶店なのである。 ※ブログタイトルでわかっただろうけど 
今回の執筆にあたり、「喫茶店」のカテゴリーを新設し、八幡山『ルポーゼすぎ』などのお店を移動させた。

イートイン初利用は昨年の春。13時台で、ランチを食べ終えたおばちゃん集団が、お店のおばちゃんを交えて会話を楽しんでいる。
全員顔見知りのようで、見知らぬ客(私)の入店で、一瞬静かになったものの、すぐに会話を再開。皆さん、どうぞご遠慮なく。
空いていたテーブル席に座り、メニューを確認。こちらは各種定食やカレーなどだけでなく、


スパゲティやピラフもあり、他のページには、トーストやピザも載っていた。


喫茶店なので、ドリンクやデザートもある。今気づいたが、「缶ビール」や「グラスワイン」など、アルコール類も頼めるんだね。


“やっぱ これっしょ!”と赤字コピーで強調している「ナポリタン」も気になったが、
“半熟卵と生クリームとカリカリベーコンで、上品な味わい”の「カルボナーラ」950円をチョイス。
さらに、売っているサンドイッチも店内で食べられるので、「とんかつ」サンド280円も一緒に注文。
まずはサラダとフォークなどが運ばれてきて、


その後、カルボナーラとコンソメスープがやってきて、


ほぼ同時に、等分されてお皿に盛られた、とんかつサンドも登場。


カルボナーラは、説明どおりの上品なテイスト。もっとクリームや塩分多めの下品な味が好みなので、粉チーズをバシバシかける。


とんかつサンドは対照的に、分厚いカツにたっぷりソースのわんぱく仕様、要するに私好みの味である。


スープもサラダもたいらげ、結構満腹になり「ごちそうさまです」。
レジにはアメちゃんが置いてあり、「よかったらどうぞ」のお言葉に甘え、ひとついただいた。


このような、昭和の時代ではよくあったサービスも、このお店らしくていいね。

その後も、既述したように何度かサンドイッチを購入し、つい先日は、『なにや』さんの買い物帰りに、久々に店内でランチ。
前日飲み過ぎて、昼頃まで寝ていたため出発が遅れ、BuFuUuさんに到着したのは14時過ぎで、おばちゃん集団は不在。
【二日酔いにはカレーのスパイスが効く】説を信用している私は、迷うことなく「ビーフカレー」930円をオーダー。
前回は、周囲にお客さんが多くて気付かなかったが、屋号がブーフーウーなだけあって、店内のあちこちにブタさんの人形や造形物が置いてある。


知らない方のために説明しておくが、「ブーフーウー」とは、かつてNHKで放映していた人形劇の作品名であり、
登場するこぶた三兄弟の名前でもある(長男ブー、次男フー、三男ウー)。

カレーは意外と時間がかかり、先にフォーク、サラダ、そしてスープとラッキョウが提供され、さらに数分後、


ランプみたいな容器に入ったカレーソースと、ライスがやってきた。


メニューには“玉ねぎを たくさん 炒めて炒めて炒めて この味と色が できます”と記載してあるし、
しかも、グレイビーボートと呼ぶらしい容器に入った、いい意味で喫茶店らしくない本格的なカレーが出てきて驚いた。
3~4個くらいかと予想したビーフも、ご覧のようにゴロゴロと入っており、計8個確認できた。


少し食べてから、マナー的に正しいのかは知らないが、ソースを全部かけてしまった。


カレーソースは、玉ねぎ由来なのか甘味が強く、辛味はほとんどなし。
途中で、粉チーズのような酸味をかすかに感じたが、具材は溶け込んでしまったのか、牛肉以外は確認できず。
さっき触れ忘れた、サラダはゴマ風味のドレッシングがかかっており、コンソメスープは熱々だが、たぶん自家製じゃないと思う。
カレーも、イチから手作りではないと思うが、手間が加わっているのは間違いない。
一式を食べ終えたあと、写真のかわいいブタさんから爪楊枝を1本いただき、お会計をお願い。


スパイス効果なのかは不明だが、来店前は二日酔いで気持ち悪かったのに、食後はだいぶ楽になった。

ナイトー洋菓子店さんのときにも記したが、このあたりは「団地北口通り」と呼ばれる、小平団地の北側にある商店街である。
他の地域の団地商店街と同様、人口減少に比例し衰退が顕著で、つい最近も、すぐ近くの食堂が廃業した模様。
今回タイトルの元ネタになった(気づいた?)、ガロの「学生街の喫茶店」の歌詞のように、時は流れているけれど、
早朝からサンドイッチを販売し、ランチタイムは近隣住民の憩いの場となっている
BuFuUuさんには、まだまだ踏ん張ってほしいものである。
私も、ポイントカードが埋まるまで、サンドイッチ類を買うつもりなので、今後もよろしくお願いします!



BuFuUu(ぶーふーうー)
東京都小平市学園東町3-2-43
西武線一橋学園駅より徒歩約9分、青梅街道駅、小平駅からも徒歩圏内
営業時間 7時~19時 ※イートインは9時からとの情報あり
定休日 月、火
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真心を込めて50周年 八幡山『ルポーゼすぎ』

2023年06月17日 | 喫茶店
今でこそ、定食チェーン『やよい軒』など、ご飯お替わりし放題の店は珍しくなくなったが、
私が若い頃は、バイキング形式の店舗を除き、そんなサービスを実施している飲食店は見かけなかった。
記憶に残っている、初めての【ご飯お替わりOKのお店】は、下高井戸駅近くの『ルポーゼすぎ』
お店の場所は、現在の『ジャズケイリン』付近にあり、利用したのは1990年代初頭。
ランチタイムに仲間たち5人くらいと、「ご飯お替わり無料」の貼紙を見て、嬉々として入店したのであった。

約30年前のことなので、正しい商品名や価格は覚えていないが、私の注文はハンバーグ&ホワイトソース定食。
ハンバーグひと切れとホワイトソース少々と漬物だけで、最初のご飯を食べ終え「お替わりください」。
以下、付け合わせの人参とポテトとソースだけでお替わり、ハンバーグふた切れめとスープでさらにお替わり…と、
私は4回お替わりし、計5皿のご飯を食べた。同席した連中も、何皿か追加したはず。
周囲の客は、自分たちより年長の落ち着いた方ばかりで、ご飯をバクバク食べる、若く騒がしい我々は、たぶん浮いていた。
ハンバーグなど料理自体も美味しいお店だったが、初回のお替わり連発のせいか、
その後の訪問時は、今でいうアウェイ感が否めず(苦笑)、数回通ったのみ。
それから月日は流れ、下高井戸のお店はなくなったが、同じ京王線沿線の八幡山駅近くに移転(後述)したことを知った。

ここまでの内容だと、大衆食堂という印象を受けるルポーゼすぎさんだが、実際の業態はカフェなのである。
こちらは、お店の外観画像。2階の居酒屋の「飲み放題」広告が目立つ、相変わらずのヘタクソな撮影でゴメン。


一応、店名ロゴのアップも撮影。正式名は『Reposè Sugi』?


ルポーゼは日本語で「安息」、すぎは…わからん。ちなみにオーナーの名前は小林さんらしい。
ついでに、店内の画像を、お店HPから拝借。


HPのトップには、お店のポリシーと思われる、「一杯の水にも真心を込めて」の一文が記されている。
私も以下で、こちらのお店について、真心こめてリポートしていく。

訪問したのは今年の春頃、世田谷区の烏山図書館で本を借りたあと、ふた駅先のこちらに寄ってみた。
以前紹介した、隣駅の芦花公園にあるラーメン店『きつね』は、駅から徒歩20秒だが、
ルポーゼすぎは、八幡山駅からさらに近く、改札を出て10秒でたどり着ける。
ただし、私は電車賃をケチり…ではなく、健康のため千歳烏山駅から徒歩で移動したが、20分チョイで着いた。

カウンター席が埋まっていたため、ひとり客なのに広々としたテーブル席に案内された。
お店のメニューについては、こちらをクリックして、HPを確認してほしい。
現在の八幡山店は、コーヒーや飲み物、ホットケーキなどの喫茶メニューが主流で、
サンドイッチなどの軽食以外の【お食事メニュー】は、「オムライス」「ポークジンジャー」など基本4種。
ポークジンジャーは、いわゆる豚肉の生姜焼き定食だが、ご飯のお替わりは有料である(笑)。

この日注文したのは、お食事メニューから好物の「ナポリタン」980円に、
指定のドリンクとデザートから2種を選べる「Bセット」600円をプラス。 ※Aセットは1種で350円
私は温かい「レモンティー」と「自家製プリン」にした。単品だと570円と550円だから、ずいぶんお得。
まずはスプーンとフォーク、そしてタバスコ、チーズ、サラダがやって来た。


訪問前に、ネットで料金を調べたとき、「フォーク20円」と記されたメニュー表を、食べログで見かけた。
フォークにお金は払いたくないが、素手でナポリタンを食べるのは、さすがにみっともない。
どうするか決めかねていたため、フォークが運ばれてきてひと安心。20円に翻弄される哀れな中年(苦笑)。
ちなみに、「フォーク20円」はテイクアウト時の料金であった。また食べロガーに騙された(←これは自分の確認ミス)!

その後、レモンティーが運ばれ、


メインのナポリタンが登場。


白く大きなお皿に盛られているため、一見少なそうだが、決してそんなことはない。


ナポリの具材は、ベーコン、玉ネギ、ピーマン、マッシュルームと、オーソドックスな組み合わせ。
途中で、粉チーズをかけたあと、小エビも入っていたことに気付く。


ケチャップ由来の甘味や塩分はほどよく、老若男女に愛されそうなテイストであった。
ナポリタンを食べ終わるとほぼ同時に、自家製プリンがやってきて、空いたお皿を下げてくれる。


お客の食事するペースを、ちゃんと確認してくれているようで、ありがたい。
ひょっとしたら、「いいトシこいてプリンを喰う怪しい客」として、監視されていたのかもしれんが(泣)。

プリンは、柔らかめの甘さ控えめタイプ。お子ちゃま口の私には、ちょっとカラメルが苦かったかな。


プリンを食べ終えたが、まだ紅茶が残っているし、待っているお客さんもいなかったので、その後ものんびりさせていただいた。
普段、喫茶店はあまり利用しない私だが、たまにはこうして、図書館で借りた本を読みながら、
ゆっくりくつろぐというのも、優雅でいいね。ただし、書籍の内容は、優雅ではなく濃厚だが(笑)。

※瑞佐富郎・著 「永遠の闘魂―アントニオ猪木 最後の日々と激闘62年の秘史」 

紅茶を飲み終え、お会計をお願いするためレジに向かう。
対応してくれた女性店員に、下高井戸店のことについてたずねたが、うまく意思疎通ができず。
忙しそうだったので、質問はまたの機会にして、退散。

ここで触れたように、立川市民の分際で世田谷区の烏山図書館で本を借りた帰りには、
世田谷区内の飲食店などでお金を落とすことにしている。だが、八幡山という土地は世田谷区内なのだが、
八幡山駅やルポーゼすぎさんの住所は杉並区であった! 世田谷の皆さん、ゴメンなさい。

約2週間後、借りた本を返した帰りに、八幡山店を再訪。
今回はお店の名物商品である、【ホットケーキ】の「プレーン」700円をオーダー。
飲み物は、先述した350円の「セット」には含まれていない、【フレッシュジュース】の「イチゴ(季節限定)」700円を選択。
カウンター席に座れたので、職人さんが調理する様子も、すべてではないが見学できた。

まずは生の苺を、牛乳と一緒にミキサーに入れて作る、イチゴジュースが登場。


アタマの部分には生クリームがデコレートされた、いわゆる映えるドリンクである。


昭和時代の家庭で、専用スプーンで潰しながら飲んだ、イチゴ入り牛乳を洗練させたような味であった。
数分後、職人風の男性が、銅板でじっくり丁寧に焼き上げた、プレーンホットケーキが提供された。


いかんせん、パンケーキの写真なんて滅多に撮らないので、どのアングルが正解なのかわからん。


とにかく、焼き色が綺麗でマーガリン(らしい)も華やかな、美しいホットケーキであることは理解してほしい。
なんとなく、ドラ焼きっぽくも見えるので、裏返してメイプルシロップをかけたときの画像も1枚。


上記ビジュアルの方が、我々の世代がガキの頃に食べたホットケーキっぽいよね。
たっぷり用意されていたので、マーガリンやシロップも使ったけれど、素朴な甘味があるので、そのままでも美味しかった。
立川市の『四つ角飯店』が、毎月5日、15日、25日は「餃子」を半額で販売するように、
こちらのホットケーキも、毎月5の付く日は「ケーキデー」として、200円で提供している。 ※別途ドリンク注文必須
もちろんサービス価格でも、職人さんは手を抜くことなく、1枚1枚丁寧に焼いてくれるはずだ。

現存の八幡山店を取材したネット記事によると、「1973年に下高井戸で創業、75年に現店舗に移転し、現在に至る」とある。
今年で50周年とはめでたいが、75年に移転どころか、90年代にも下高井戸店は存在していた。
私が八幡山店の初訪問時に、レジで店員さんに質問したのが、上記についての疑問であった。
再訪時も、ラストオーダー直前だったため、皆さん閉店準備で忙しく、質問なんてできなかった。
いかんせん人見知りかつ緊張しがちで、取材が苦手な私(←自称ジャーナリストのくせに)ゆえ、
3度目の訪問でも、質問できるかは怪しい。そんな私が選んだ方法は、お店のSNSに質問であった。

突然かつ、見知らぬ男からの質問にもかかわらず、お店の方がわざわざ時間を割いて、返答してくれた。
「一杯の水にも真心を込めて」のポリシーどおり、一通の怪しげなメッセージにも、真摯に回答してくださり、誠に感激である。
お店からのメッセージによると、どうやら記者の書き方が悪かったようで、
○かつては八幡山店も下高井戸店も、同時に営業していた
○本店は下高井戸で、以前は経堂にも店舗があった
○当時のオーナーは引退し、現在は娘さんが継いでいる

と教えてくださった。当然、すぐにお礼のメッセージを返信した。
なお、回答してくださった方は、現オーナーの旦那さんらしい。あのホットケーキを焼いていた職人さんかな?
さっき書いたように、人見知りかつ緊張しがちな私だが、ネット上だけでなく実際にお礼を伝えるべく、
近日中にルポーゼすぎさんに再訪するつもり。今度はアイスクリームが乗る「バニラホットケーキ」930円を食べたいね。



ルポーゼすぎ Repose Sugi
東京都杉並区上高井戸1-1-11 京王リトナード八幡山1F
京王線八幡山駅改札から徒歩約10秒、千歳烏山駅からは徒歩22分くらい
営業時間 9時~19時 ラストオーダーは18時半
定休日 不定休 6月27日はメンテナンスのため休業
※モーニングサービスあり、「お食事メニュー」は11時半~
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古都でたしなむ愉快なパフェ 京都三条『からふね屋珈琲』

2022年08月14日 | 喫茶店
甲子園に出場した、母校野球部を応援するため、2泊3日の関西出張に行ってきた。


結果は敗退であったが、よく頑張ったと思う。試合については、別の機会に改めてリポートする。

※お土産に買ったシャーペン1100円とボールペン650円。意外と高え!

4年ぶりの関西ゆえ、母校の応援と同様、飲食店巡りにも精を出し、多くの名店・迷店を訪問。
最終日の最後に立ち寄ったお店が、京都の喫茶店『からふね屋珈琲』三条本店であった。
創業は1972(昭和47)年。今年で50年目を迎えた老舗の喫茶店で、名物は水から抽出するダッチコーヒー。
他の飲み物や軽食も充実しており、さらには、前回日記の最後に紹介したように、
お店のHPでは「おもしろ系」と称している、愉快なパフェもいくつか提供している。


上記画像の下段に陳列している、エビフライやポテトフライなどが乗ったパフェが該当商品である。
こちらのお店では、常時140種類のパフェを用意しているが、おもしろ系は下記の6種。
 ※HPより拝借

私が食べたのは、このうち4つ。以下で順に紹介していこう。
まずは前回紹介した、「からあげパフェ」900円。ひと口サイズの鶏唐揚げが4個乗っている。


こちらは別アングル…のつもりだったのだろうが、あまり変わらないね。


最初の画像でお気付きだろうが、飾り切りされたリンゴなど、いたってマジメに作られている
食べた感想として、「熱々の唐揚げが、果物とクリームに絡み、なかなかアンニュイな味わい」
とのメモ書きがあった。なにがアンニュイだよ、当時のオレ(恥)。
ただ、唐揚げは確かに熱々ジューシィで、味付けも控えめ。当然、油切りはバッチリ。
キウイやリンゴなどの果物はフレッシュだし、クリームもほどよい甘さと、すべて手抜きなし。
器の下部分にはヨーグルトが入っており、ほどよい酸味が果物やクリームの甘さを引き立てる。
唐揚げも、甘いクリームとも意外と合うし、ヨーグルトとの相性も悪くなかったが、


たぶん別々に食べた方がもっとおいしい。「それを言っちゃぁおしまいよ!」だろうけど。
以降のパフェも、個々のパーツは素晴らしいが、「一緒にしなくても…」と思わせる商品ばかりであった。

からふね屋さんで最初に食べたのが、「さくさくロースかつパフェ」940円。

※スポーツ紙と指がジャマである

これは、逆側からのアングルかな。だいぶ前の写真なんで、撮影した意図を覚えていない。


さっきの唐揚げもそうだが、ロースかつはパフェ専用ではなく、食事メニューとしても提供しているためか、
失礼ながら、想像以上に「上等なかつ」であった。ここよりダメなとんかつ専門店、いくつか知ってるぞ。
クリームや2種のアイスの下には、唐揚げパフェと同様、コーンフレークとヨーグルトが隠れていた。
ハシを使用し、とんかつにクリームやヨーグルトなどを付けて食べてみた。


コーンフレークと生クリームは合うのだから、同じサクサク食感のとんかつも、合って当然…でもないか。
ただ、アイスクリームの甘さに飽きた頃、ソース味のとんかつを食べるのは、いい箸休めになったと思う。

【愉快なパフェ】シリーズで、唯一違和感があったのが「最強エビフライパフェ」1020円。


大きめサイズで歯応え抜群のエビフライを2本使用しており、甘いパフェとの相性も悪くないのだが、
エビフライに添えられたタルタルソースは、酢の酸味がバッチリ効いており、スイーツには余計。
以前友人に、からふね屋さんの揚げ物系パフェの秀逸さを説明しながらも、タルタルソースは不要かも、と補足したら、
「タルタルだけじゃなく、エビフライもとんかつも唐揚げもパフェには不要だろ」と、全否定されてしまった。ガッデム!
フォローするワケではないが、中央の求肥(「雪見だいふく」の外側みたいなヤツ)は舌触りがよく、
さっきの写真手前の紅芋味のアイスとは別に、下に隠れていたイチゴ味のアイスは、なかなかおいしかった。


さらにイチゴアイスの底には、コーヒーゼリーも潜んでおり、最後まで楽しめるパフェといえよう。

4度目の訪問となった今回は、卓上のメニューなども撮影してきた。
私は、ここ三条本店しか入ったことがないが、系列店は11店舗あり、各店でオリジナルパフェがある模様。


三条本店では50周年記念「シャンティーローズパフェ」を販売中。ただし、期間はわからん。

こちらはパフェの【人気ベスト5】で、


こちらは約3人前の【ジョッキパフェ】と、要予約の約5~25人前の【ジャンボパフェ】シリーズ。


上記の画像2枚は、HPでも見られるので確認してほしい。毎度毎度ヘタな写真でスマン。
今回頼んだのは、「魅惑のアメリカンドッグパフェ」1020円。先頭の「魅惑の」が、個人的にお気に入り。


こちらが横からのアングル。コーヒーゼリーなどの隠れキャラはない模様。


主役だけど食べるのにはジャマ(笑)な、アメリカンドッグは取り分け用のお皿に移す。

※串に果物が刺さっているため、指が汚れるのは必至

アメリカンドッグの下には、エビフライパフェでも見かけた紅芋アイスと、水色のラムネ味アイス。


このラムネアイスには、粒々のラムネも含まれており、爽やかなテイストであった。
さて、主役のアメリカンドッグだが、周囲のコロモが甘いため、パフェとの組み合わせも問題ナシ。
ただ、酸味の強いトマトケチャップと、塩分がある中身のソーセージは、やはり合わないかな。
別皿でアイス2種を乗せてみたけど、やはりイマイチであった。


ソーセージは肉々しい豚肉よりも、独特の甘味がある魚肉の方が、マッチするような気がする。

ここまで4種のパフェを食べてきたが、オーダー時はさすがに、おっさんだし変なパフェだし(あ、書いちゃった)で、
少々恥ずかしいのだが、店員さんは毎回、「○○パフェですね」と注文確認するだけで、ごく普通に接してくれる。
周囲の常連らしき客も、変なパフェを喰うヨソ者に対し、冷ややかな視線を向けたりはしない。
京都人は裏表があるそうだし、陰で笑われている可能性もあるが、私が気付かなければそれでいい。

最後に、お店入口に展示してある、ジャンボパフェシリーズの画像を掲載。


こちらが、ジャンボパフェの最高峰「ル・レーヴ」。約25人前でお値段55000円!


こんなにデカいのは無理だが、約3人前のジョッキパフェは、気合次第では食べられるかな。
先日、ラーメン店なのにパフェを出す、京王八王子『飛騨の高山らーめん』が閉店してしまったので、
私でも入店可能な(←これ大事)、大きなパフェを出すお店がなくなってしまった。
からふね屋さんは上記条件を満たしているけど、京都はさすがに遠いからねえ…。



からふね屋珈琲 三条本店
京都府京都市中京区河原町通三条下ル大黒町39
地下鉄京都市役所前駅、京阪線三条駅から徒歩約5分(以上、HPより)、阪急線京都河原町駅からも徒歩約8分
お店の近くにバス停もあり
営業時間 月~木、日祝9時~22時 金土は23時まで
定休日 なし
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漁港の街で出会った巨大プリン 焼津『カントリーロード』

2021年09月14日 | 喫茶店
9月に入り、秋の訪れを感じさせる、今日この頃。
今年の夏も、とうとう旅行できなかった。そもそも、一番遠くに出かけた場所が、都内の水道橋だし。

東京ドームで高校野球観戦…ただし途中退場

一時期はほぼ毎年、夏シーズンには関西方面へ遊びに行っていた。
最大目的は甲子園球場での高校野球観戦だが、大阪の安ウマ飲食店を巡るのも楽しかった。
そんな関西への交通手段として、私がよく利用しているのが、青春18きっぷ&鈍行列車
時間はかかるが、飛行機や新幹線より断然安く、高速バスの狭い座席よりは快適。
乗り降り自由だから、途中下車できるのも嬉しい。「青春18きっぷ」の魅力については、改めて語りたいね。

過去には、京都、浜松、大垣などで下車し、観光や食事を楽しんだことがある。
大垣の『朝日屋』さんで食べた、珍しい見た目の「カツ丼」は、こちらで紹介済み。


そして、静岡県の焼津で食べたのが、今回タイトルの「巨大プリン」である。

ガキの頃に抱いた、デカいプリンを食べてみたいという大いなる野望を、実現させたのは4年前の夏。
「プリン 巨大」でネット検索し、『カントリーロード』というお店で提供していることを知る。
最寄りの焼津駅は、東海道線が通っていたので、関西旅行の途中で下車し、立ち寄ってみた。

焼津といえば漁業が盛んで、焼津港はカツオの水揚げ量が、当時も今も日本一で、マグロの漁獲量も多いそうだ。
町の名物は当然、新鮮な魚介類。専門店も多いようで、駅から出てすぐの場所、
東京なら立ち食いソバやファストフードの店が入る位置に、鉄火丼を出す店舗があった。さすがだね。
そんな魚介自慢の焼津市で、プリンだけ食べてすぐに立ち去った私は、相当珍しいのではないか。
焼津出身の方に、「何を召し上がりましたか?」とたずねられて、プリンと答えたら殴られそうだ(苦笑)。

さて、カントリーロードの場所は、焼津駅からまっすぐ進んだ先、普通に歩けば20分ほどで着くはず。


看板どおり、「昔なつかしい喫茶店」というビジュアルの建物である。
ここ数年、更新していないようだが、お店のHPによると、開店時間は10時。
到着したのは11時少し前くらいで、営業中の札は出ていたが、店内に人の気配がない。
ドアを開けて「すいませーん」と声をかけたら、奥から男性店員があわてて出てきた。この人が店主?
まだ開店準備の途中だったのか、「今、冷房付けますね」だって。そういえば、店内が異様に暑い。
午前中とはいえ、真夏の東海地区。駅から歩いてきて冷房ナシはしんどかった!
ウッディな内装は、店名どおりカントリー風(←テキトー)で、壁には、いろんなメニューの写真があったが、


私の注文は最初から決まっていた。「スーパープリン2色アイスアラモード」2000円である。
要するに、巨大プリンにアイスなどが添えられたもので、アイスは抹茶、ストロベリーなどから2種が選べる。
私はオーソドックスな「バニラ」と、甘さで飽きないよう、苦さを含む「チョコ」を選択。
普通サイズ(一般的には大きめ)の「プリン」は800円、アイスなしの「スーパープリン」単品は1600円。
提供に時間がかかると思いきや、すぐに登場。これこそ、私がガキの頃から望んでいた、
巨大プリン(スーパープリン2色アイスアラモード)である!


毎度のごとく、写真がヘタで、大きさが伝わっていないかもしれないが、
一緒に映っているポッキーとの比較で、デカさを判断してほしい。
バケツみたいな容器に作っているのだろうが、どうやって取り出すんだろう。プッチンプリン方式?
プリンの総重量は約1キロとのこと。ここで裏側のアングルも掲載。


撮影を終えたらいよいよ、静岡の象徴・富士山のようにそびえ立つ、スーパープリンに挑む。

表面にブツブツがあるのでおわかりだろうが、食感はけっこう硬め。硬くしないと固まらないからね。
個人的には、杏仁豆腐はとろけるタイプが好きだが、プリンは硬いタイプの方が懐かしくていいね。
ほどよい甘さのプリンと、ほろ苦いカラメル。幼少期に連れて行ってもらった、レストランで食べたヤツだ(涙)。
感動しつつ食べていき、5分経過したのが下記の状態。ちょっと汚い画像でゴメン。


このあと、急にスプーンが止まる。理由はカラメルの予想以上の苦さであった。
実は私、プリンは黄色い部分だけでいいと考えている、カラメル否定派である。
大量のほろ苦カラメルのせいで、愛しのプリン本体まで苦くなってきたのは誤算だった。
先述した、甘さを抑えるためのチョコアイスも失敗。苦み対策にストロベリーアイスを選ぶべきであった。
それでも、バニラアイスや生クリームの力も借り、1キロのスーパープリンは無事完食。
激闘の直後(?)ゆえ、冷水をいただき、少し休憩させていただいてからお会計。

退店後、店舗から少し離れた場所で、メニューサンプルを掲示しているのを発見。


入店後、すぐに例のプリンを注文したから、メニューブックみたいのを見せてもらえなかったが、
デザート以外にも、スパゲティやカレー、トーストなどの洋風メニューも豊富なようだ。
ただ、あとで調べたら「はちみつ」や「チョコレート」など、奇妙なスパゲティもあったらしい。
ペヤングじゃあるまいし…とはいえマニアとしては、喰っておくべきだったか。 ※奇妙なペヤングはこちら

あれから4年、コロナ禍により全国の飲食店が苦境に立たされるとは、当時は想像もできなかった。
さっき書いた、焼津駅で鉄火丼を出していた店。今調べたら、そちらは居酒屋だったらしく、
あの日はたまたま、ランチで鉄火丼を出していたようだが、つい最近廃業したとのこと。
カントリーロードさんもやはり苦戦中で、今年1月には、クラウドファンディングで資金を募った様子。
建物の老朽化(改装費用?)などを理由に、1500万円募集したが、1万円しか集まらなかったみたい(出資者もひとりだけ)。
焼津市や静岡県の皆さん、もうちょっと協力してあげなさいよ(笑)。え、ならばお前がやれって?
私は、クラウドファンディングには悪い印象しかない(原因:キングコング西野)ので、出資は絶対にしない。
仮に出資するとしても、まずはウチの近所にある、行きつけのお店からでしょ。

カントリーロードさん、そんなに危機なのかなあ。ネット検索したら、店主は某番組に出演したとき、
「プリンで1億円儲けた」って語っていたらしいし。
こんな時期なので、再訪は難しいけど、次回はスーパープリンはお持ち帰りを購入し、
お店では、怪しいスパゲティメニューを試したい、と思っている。店主さん、それまでどうかお元気で!



カントリーロード
静岡県焼津市西小川1丁目3-3
JR焼津駅から徒歩約18分
営業時間 HPでは10時~22時半だが、現在は11時~21時?
定休日 水曜? 不定休あり
※営業時間や定休日は、お店に直接問い合わせてください
※持ち帰りスーパープリンは、容器代+100円で計1700円
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