明るく正しく強いブログ

朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

ラーメンの街で蕎麦をすする 荻窪『春木家本店』

2021年06月25日 | そば、うどん
最近はそうでもないが、TVや雑誌で【ラーメンの街】と紹介されることが多かった荻窪。
提供しているのは、真っ黒な醤油味のスープに中細麺を泳がせ、メンマやチャーシューなどが乗る、
東京スタイルの正統派醬油ラーメンであったが、それでも行列のできる店がいくつかあった。
21世紀に入ると、新たなラーメンが次々と誕生し、某人気店の脱税が発覚したりして、やや勢いが衰えたが、
それでも、「荻窪ラーメン」ブームの牽引役を担っていた、『春木屋』さんは常に高い人気を維持。
つい最近まで、店頭には常に行列ができていたし、コロナ禍の今でもたまに、並んでいる人を見かける。
私が食べたのは20年以上前。単なる醤油ラーメンではない旨味とコクがあり、味自体は満足できたが、
価格は1杯750円。当時にしてはやや割高で、「ウマいけど高いな」という感想を抱いてしまった。
 ※春木屋HPより拝借

上記「中華そば」は、現在850円。20年で100円しか値上げしていないのは、良心的といえる。
ただし、うっかり「ちゃーしゅーわんたん麺の大盛」を頼むと、1900円という驚愕プライスになるので注意。

春木屋さんは駅近くの青梅街道沿いにあるのだが、そこから少し歩いた住宅街の中に、
今回紹介する『春木家本店』がある。経営は別だが、店主は親戚同士とのこと。
そもそも、春木屋はラーメン専門店だが、春木家本店はお蕎麦屋さんなのである。
荻窪にはかつて、やはり親類が営んでいた「餃子の春木家」もあったが、数年前に廃業した模様。
春木家本店にも、だいぶ前に入店し、当時たしか600円くらいの「中華そば」を食べた。
春木屋とは味が違ったが、「フツーの味だな」と思った記憶しかない。

あれから数年後。荻窪在住の先輩から「春木家本店で昼酒を飲もう」というお誘いをいただいた。
大好きな日が沈む前の酒、しかも蕎麦屋で飲むなんて、粋でカッコいいではないか。
野暮でカッコ悪く単純な私は、喜んで荻窪に駆けつけたのであった。

店内はテーブル席と小上がり席があり、我々(3名)は小上がり席で飲ませていただくことに。
最初はビール…ではなく、いきなり「麦焼酎 吉四六」のボトル4000円を注文。
これを、蕎麦湯(無料)で割って飲んだら、短時間でいい気分になれる。
蕎麦湯も、チェーン店『富士そば』のは、ほぼ「ただのお湯」で無味無臭だったが、
こちらは専門店だから、ちゃんと白く濁って粘度があり、蕎麦の香りもしっかりついている。
ここまで書いておいて、焼酎ボトルと蕎麦湯の写真を、撮り忘れてしまい申しわけない。
一応、最初にやってきたおつまみの「もつ煮込み」520円の左端に、びんの一部が映っている。


もつ煮の味は、特にクセのないタイプ。自家製ではないのかもしれない。
ひとり酒ではよく頼む一品だが、いかんせん3人で分けるのは難しい。3品頼むべきだったか。
と、お店の方も思ったのが、これまた私が希望した、中華そばのトッピング「煮卵」。いわゆる味玉だ。
「3つにしましょうか」と提案されたので、そうしてもらった。1個100円×3。


この、細工包丁によるギザギザ模様がいいね。包丁じゃなく糸でやったのかな?


黄身はほどよい柔らかさで、味付けもちょうどよく、素晴らしい煮卵であった。ひとりで3個喰いたくなった。
ここからは、撮影した順番に紹介していく。こちらは「砂肝」550円。


砂肝の旨味をまとった焼きネギが、香ばしくてイケる。
こちらは「角煮あんかけ」800円。わかりづらいが、かなり大きめのお皿で登場。


醤油ベースのあんかけが、大小様々な形状の国産豚肉と絶妙に絡む。
焼酎にも当然合うが、ご飯のオカズにもなるはず。結構な量なので「ハーフ」の注文も可能らしい。
あとは、メニューには載っていないが、お蕎麦屋さんらしいおつまみの「そば味噌」480円に、


同じくメニューになく、壁の貼り紙にあった「刺身ゆば」380円。


我々のために三等分してくれたようで、「形が崩れてゴメンなさい」と店員さんは謝ってくれたが、
こちらこそ、わざわざ手間をかけていただき、感謝しかない。

ちょうど麦焼酎のボトルが空いたので、そろそろシメのお食事に。
せっかくだからソバを食べよう、ということになり、先輩たちは普通のもりそば「せいろ」650円、


私はお店自慢の「粗挽十割蕎麦」850円をオーダー。先輩より高いモノを頼むなっつーの。


店員さんの説明によると、せいろとは麺だけでなくツユも異なり、薬味に大根おろしも付くそうだ。


焼酎が効いたのか、酩酊していたので、ヘタクソな写真(←いつもじゃねえか)でわかりづらいが、
せいろソバが白っぽいのに対し、粗挽十割蕎麦は、白滝のようなやや黒ずんだ透明。
すすったときの印象を文字にすると、せいろがツルツルだとしたら、こちらはズズズズ…となる。
繋ぎを使用していないからか、歯応えがあるのだが、ちょっと食べづらい感も。
お店には悪いが、私のバカ舌には、せいろの方が合っているようだ。

食べ終わったのが、入店してから約90分。当時は規制がなかったので、その後もダラダラ談笑していたが、
「飲食店での滞在時間90分」という、よくわからんルールが作られた最近の東京では、
春木家本店での昼飲み、相当オススメだよ。

なお、我々が飲んでいる間も、常連っぽい客が次から次へと訪れ、食事していたのだが、
彼らの食べている「中華そば」や「タンメン」が、妙にウマそうでね。
次回はひとりで訪問し、食事も楽しもうと思ったのだが、その後は忌々しきコロナ禍があり、
さらには毎度のごとく、臨時休業に遭遇したりで(泣)、なかなか入店できず。
 ※日頃の行ないが悪い私には、よくあることである

ようやく食事ができたのは、緊急事態宣言が一瞬だけ解除された、今年の3月。
入口で殺菌消毒を済ませ、「中華そば」720円に、前回気に入った「煮卵」を追加。
壁のポスターには(一応撮影したが、激しいピンボケのため掲載を断念)、
「現存する 最古の東京ラーメン 昭和6年…… これだけは変わらない 原点回帰 醤油ラーメン」
という宣伝コピーが誇らしげに記されている。ちなみに、ラーメン専門の春木屋は、昭和24年創業だ。
昭和6(1931)年より前に開業したとされるお店もあるので、本当に最古なのかは疑問だが、
長い歴史があるのは間違いない。伝統の中華そばが運ばれてきた。


チャーシュー、メンマ、三角状のノリにネギ。クラシックな東京ラーメンである。
自家製の麺は、これまた泣かせる細ちぢれ麺。スープは油を含んでいるのか、意外と熱々。


思わず「ああ、ウマい…」とつぶやきたくなる、滋味あふれるラーメンだ。
若かった頃の私には、ケレン味のないこのラーメンの真価が理解できず、「フツー」と感じたのだろう。
変わらない味を守り続けるという、春木家本店さんの心意気が、丼内のロゴからも感じさせられた。


スープも全部飲み干し、お会計時に「とても美味しかったです」と告げて店を出ようとしたところ、
会計を担当したお母さんに「あ、帰る前にちゃんと消毒しなさい」と注意された。
おっさんになると、他人に叱られることはほぼなくなるため、なんだか子供の頃に戻ったような感覚。
確かに、入店時は忘れないが、退店時に消毒することは、今までなかった。皆さんもそうじゃない?
昔風の中華そばを食べたあとだし、なんだか懐かしい気分になったところで、改めて退店。

3度目の訪問は、ソバとラーメンは食べたし、今度はうどんだ! と「なべ焼き」1250円を注文。


鍋焼きと言いつつ、実際は「鍋煮込み」程度のお店が多い中、さすがは老舗・春木家さん。
高温で鍋を焼き続けた模様で、うどんがいつまでもグツグツ状態。この土鍋、よく壊れないな。


具材はカマボコ2枚に海老天、生玉子、しいたけ、ナルト、お麩、絹サヤにネギなど。
鍋のフチに触れて、あまりの熱さに声にならない叫びを上げたのち(本当)、小皿にうどんを移し、食べ始める。


通常のうどんにはあまり入らないお麩だが、噛み締めるとおツユがジュワッと浸みだし、なかなかおいしい。
生だった愛しの黄身ちゃんは、半熟に仕上げたかったが、ちょいと熱が通り過ぎたか。


そばやラーメンと同様、うどんも自家製とのことだが、さすがの熱量で、ずいぶん柔らかくなっていた。
あと、楽しみに取っておいた海老天もやはり、「コロモふにゃふにゃ」の残念な状態になってしまった。
具だくさんでお腹は満足したけど、熱々の鍋焼きうどんって、食べるの難しいね。

昔ながらのお蕎麦屋さんゆえ、麺類だけでなく「カツ丼」や「天丼」もある春木家本店。
出前も利用したことがある先輩によると、「カツカレー」もオススメらしい。
ご飯ものだけでなく、さっきも書いた「タンメン」や、うどんのコシがわかる「冷やしたぬき」も食べたいし、
豊富なツマミと一緒に、麦焼酎でゆっくり昼酒も楽しみたい
春木家本店さんには、今後もいろいろとお世話になりそうだ。



春木家本店
東京都杉並区天沼2-5-24
JR、地下鉄荻窪駅から徒歩約6分
営業時間 11時~15時、17時~21時 現在は20時まで
定休日 木曜、その他臨時休業もあり
※ラーメンの『春木屋』は東京都杉並区上荻1-4-6
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梅雨の合間に、春季都大会決勝戦 -日大三高野球部2021-

2021年06月22日 | 高校野球
東京では3度目となる、緊急事態宣言発令により延期となった、高校野球春季都大会決勝戦。
決勝に進出した日大三と関東一は、東京代表として、今年は山梨県で開催される、春季関東大会に出場。
くじ引きで東京1位代表となった、三高の初戦の相手は、神奈川2位の桐光学園。
球場は富士北麓公園野球場。背景に富士山を拝める、日本一風光明媚と噂される球場である。

(C)Sports Camp Guide Yamanashi JAPAN

当然、生観戦の予定を立て、朝早く起きて、電車やタクシーで球場に駆けつける予定だったのだが、
直前になって無観客開催になってしまった。試合後に立ち寄る、吉田うどんのお店まで調べていたのに…。
なお、5月15日に行われた、試合結果は以下のとおり。
春季関東大会 2回戦 富士北麓公園野球場 
対桐光学園(神奈川)
桐光000503500→13
三高001222011→9


神奈川の強豪相手に、15安打で9得点。都大会では出なかったホームランも、林と齋藤が1本ずつ打ったらしい。
貧打呼ばわりされていた、攻撃陣の躍進は喜ばしいが、13点も取られちゃ勝てねえよな。
エース宇山ら投手陣の乱調だけでなく、手痛いエラーもあった様子。

初戦敗退は不本意だが、関東大会は5日間で4~5戦やらされるハードな日程なので、
選手にケガや疲労がないまま、東京に帰ってこられるのはよかった…
と安心した直後、三高野球部からコロナ陽性者が出たことが発覚。
ただし、陽性者はひとりだけで、周囲は全員陰性。当事者も軽症だったのは不幸中の幸い。
5月20日から6月4日(3日説もあり)まで約2週間、対外試合だけでなく練習自体も中止となり、
28日に神宮球場で予定されていた都大会決勝も、6月21日・府中球場に再延期となった。
相手に申しわけないので、もう三高の棄権=関東一の優勝でいいよ、と個人的には思ったが、
あくまで東京都高野連は決勝戦の実施、しかも有観客での開催に執着。
球児ファーストなのか、入場料金で儲けたいのかは微妙であるが。

初戦敗退の三高に対し、関東一は関東大会で準優勝とのこと。スゴいね。
そもそも、昨秋だか今春に行なった練習試合では、完封負けしたと聞いた。
公式戦でリベンジしたいところだったが、思いっきり返り討ちに遭ってしまった。まずは結果から。
春季東京都大会 決勝 府中市民球場
日大三0-5関東一



Rが0でHは2。要するに2安打完封負けである。昨秋の都大会決勝、対東海大菅生戦でも2安打1得点だったのに。
夏大会の開幕を控えた段階での惨敗に、観戦していた私もかなりのショックを受けた。
ここで順序が逆であるが、この日のスタメンを掲載。


2ヶ月前は3番を打っていた2年生の富塚に代わり、3年生の土屋がレフトで5番。
そして、背番号7の主将山岡はファーストで、背番号3の林がベンチスタート。
ただし山岡はこの日も、4番打者なのに7回表に代打を出された。いまだにスタメンが確定していないのか。
両チームともエースが先発。どちらも四球はなし。死球は宇山が2個ぶつけてしまった。
関東一の市川は、府中球場のスピード表示によると、私の見落としがない限り(以下同)、
この日の最高球速は140kmで、常時134~6km。球速以上にスピードが出ているように見えた。
140kmは3度記録したが、そのうち1球が9回二死。最後まで球威が衰えず…というか、気分よく投げさせてしまった。
一方、日大三の宇山はMAX133km(4回の1球のみ)で、常時124~6km。残念ながら、速度と同等の球威であった。
変化球でも空振りを奪えず、直球もイマイチでは、関東一には通用しない。
6回被安打9の5失点で、奪三振はわずか2個。失策も2度あったが、初回以外は毎回走者を出す苦しいピッチング。
下位打線の8番打者と9番打者に、それぞれ2打点ずつ記録されたのも痛かった。
結局登板しなかったが、私の目の前で投球練習をしていた、背番号10の岡村の方が、いい球を投げていた気がする。

打線も相変わらずフライが多く工夫なし。星が第3打席で10球粘ったが、他の打者は淡泊だった。
ベンチの指示だろうが、ほとんどの選手がミート主体の途中で止めるスイングだったのも不満。
どうせフライアウトや三振で凡退するのなら、強打の三高らしく豪快に振り切ってほしいね。
とにかく、走攻守すべての面で完敗だったのは間違いない。心配なのが、心技体のダメージだ。

大人でさえ、コロナ禍による日々の抑制や政府の対応に、不満や苛立ちを隠せないのに、
人生経験の浅い球児たちが、昨年から何度も大会の中止や活動自粛に見舞われ、
今年も2週間とはいえ、自分たちだけ再び練習中止。そりゃあ、花の精鋭・三高健児とはいえ、
「やってらんねえや!」とやけっぱちな気分になるだろうよ。
また、アスリートが2週間の休みを取り戻すには、諸説あるけど、3倍の6週間を要するとか。
もちろん、部員たちは各自で、素振りや筋トレはやっているだろうから、「完全な休み」ではないが、
内野の連係プレイなどの練習は不足のはずだし、技術面、体力面は本来の調子ではなかったはず。
と、フォローもしてみたが、昨日の決勝戦は、繰り返しになるが完敗だった。

※試合後の両チーム整列

さっきの「やってらんねえや!」は当然私の推測だが、昨日の結果を受け、
「ちくしょう、もうやるしかねえぞ!」と切り替え、一致団結して西東京大会に臨んでくれるのを願うばかりだ。

なお、その西東京大会であるが、クジ引きが19日に行われ、本日22日、使用球場と試合開始時間が決定。
第一シードの日大三は3回戦から登場。準々決勝までの4試合はすべて八王子球場で、
準決勝と決勝は、今年は神宮球場ではなく、東京ドームで行われる。
昨秋と今春の都大会は、日大三、東海大菅生、関東一、二松学舎と、ベスト4の顔ぶれは一緒だった。
この4校が、夏の東西都大会の軸となるのは間違いないが、この中でやや見劣るのは…三高だろう。
二松学舎には2連勝したが、失礼だけどあれは、向こうの采配ミスで、実力は二松学舎の方が上だと思う。
どちらの大会も準優勝とはいえ、秋大会では都立小山台に1-0、都立小岩にも5-0と、都立校に苦戦。
春の日大鶴ヶ丘戦でも、スコアこそ4-2だが、フライアウト20個という珍記録を作った。
21世紀以降、夏大会は格下に不覚を取らない(秋大会はしょっちゅう)三高だが、今年はどうかね。
ただ、ベスト8で当たりそうな第4シードの創価までは、特に手強い相手は見当たらず。クジ運はよかった模様。
初戦は7月15日10時から、相手は大東学園と明学東村山の勝者。
ここで、たぶんどの媒体でも発表されていない、明学東村山野球部の情報を。
昨年の11月、昭島球場にて、明学東村山は安田学園と練習試合を行い、9回表まで0-0の好試合!


昭島の『大山家』で食事したあと、徒歩で立川へ帰る途中、たまたま両校が試合しているのに気づいたのだ。
わかりづらいが、先攻が安田学園、高校が明学東村山。時刻は20時頃で、気温は低かった。
明学はともかく、夜遅い時間に昭島から学校のある両国方面、東京の西から東に帰る安田側は大変だね。
ほんの10秒ほど、球場外から眺めた程度なので、試合内容は不明であるが、東東京ではそこそこ強豪の安田学園と、
0-0の接戦を演じた明学東村山って、意外と侮れない相手なのでは?
9-9とかの乱打戦でなく、ロースコアの試合というのも、守備陣や投手陣の安定を示しており不気味だ。
なお、くどいけど試合を観たのはほんの数秒で、距離もあるので選手たちの顔も判別できなかったし、
「明学東村山-安田学園OB・定例交流戦」のような、おっさん同士の草野球だったらゴメン。
いずれにしても、我が母校野球部には、油断せず一戦一戦、確実に勝ち抜いてもらいたい。

昨日の試合後は、球場近くのなつかし系ラーメンチェーン『どさん娘』府中寿町店に初入店。
ちょうどアルコール提供が解禁となったので、軽くヤケ酒をあおったのち(苦笑)、シメのお食事を。
注文したのは、ラーメンにミニカレーとサラダとお新香がつく「ヤングマンセット」850円。


飲んだあとなので、正直お腹がキツかったが、西城秀樹さんのファンゆえ、つい頼んでしまった(?)。
こちらのお店については、後日改めて紹介する。 ※しました→こちらをクリック

ヤングマンといえば、全国の高校球児たち。夏の栄光を目指し、さあ立ち上がれ!
どの都道府県の大会も無事に行われることと、すべての球児たちの奮闘を願い、今回の結びとしよう。
なお、毎年書いているように、日大三と対戦するチームは、あんまり奮闘しなくていいからな(笑)。
コメント (2)
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競馬スーパースター列伝 vol.1 -ハヤチネ 前編ー

2021年06月20日 | ギャンブル
ちょっと前に、所沢の素晴らしき中華食堂『早池峰亭』さんを紹介したとき、
 ※オススメ商品の「シュウマイ」

文末にて、競走馬のハヤチネについても、そのうち書かせていただくと予告した。
「有言実行」は私のモットーなので(←本当か?)、誰も望んでいないと思うが、
今回はいまから約30年前、競馬ブームの黎明期を駆け抜けた、一頭の名馬について記させていただく。

ここでいきなりお詫びを。
非競馬ファンには申しわけないが、以降では、競馬好きなら知ってて当然と思われる用語、
たとえば「牝馬」や「上りタイム」について、いちいち“メス馬”や“最後の600メートルの走破時計”といった説明はしない。
また、競馬ファンの方でも、約30年前のことなので、見知らぬワードも出てくるだろうが、
それらの詳細については、各自で調べてほしい。とはいえ、「オグリキャップ」や「岡部幸雄」はともかく、
「ベルクラウン」に「小迫次男」などは、ネット検索しても謎のままかもしれないが(笑)。
要するに、普段のように“家系ラーメンとは、横浜発祥で濃厚豚骨スープに鶏油を…”といった解説はしない、ということだ。

さらにもうひとつお詫び。
今回のタイトルは、巨匠・梶原一騎&原田久仁信先生の「プロレススーパースター列伝」が元になっているが、
ハヤチネは、現在でいう2勝クラスで終わったので、全然スーパースターではない
さっきの「~を駆け抜けた、一頭の名馬」という箇所も、誇大表現にあたるだろうが、お許し願いたい。
あと、梶原一騎と原田久仁信の両先生、勝手にパクってごめんなさい。
ここからは、一部を除き敬称略で、ハヤチネ号について語っていく。

ハヤチネは1985年生まれの牝馬。父モンテプリンス、母ラッキースイトピー、母の父ファバージ。
さっきも書いたが、最終的には2勝クラス、当時の表記では900万下条件で、生涯成績は43戦3勝。
所属は美浦(関東)で、調教師は橋本輝雄。主戦ジョッキーは、橋本厩舎所属の根本康広。
彼こそが、ハヤチネが2勝クラスで終わった原因、と私は認識している。
私の周囲にはいないが、20代くらいの若い競馬ファンに、根本の印象を聞いてみたいのだが、
「藤田菜七子の師匠」であり、「騎手時代はダービーや天皇賞を制覇」という情報から、
まさか偉大なホースマン扱いなんてされてないよね?

確かに、“メリーナイスで制した1987(昭和62)年の日本ダービーは6馬身差の圧勝”だったし、
“85年の天皇賞秋では、人気薄のギャロップダイナで、当時無敵のシンボリルドルフを撃破”と、
競馬史上に残る大仕事も遂げているが、その反面、マヌケなミスもいくつかやらかしている。
先述のメリーナイスで挑んだ87年の有馬記念では、スタート直後に落馬し、一瞬で何億円もの損害をファンに与えたし、
89年の札幌記念では、圧倒的人気のレインボーアカサカに騎乗予定だった、安田富夫騎手が前日に負傷したため、
急きょ根本に乗り替わったところ、スタートで大きく出遅れ(約20馬身)、大差のビリに敗れた。
当時、まだ競馬に手を染めていなかった私には、根本に乗り替わった事情が不明のため、
「もっとマシな騎手がいただろう!?」との疑念が強く残る。

この2大事件(?)は、根本本人も反省しているようだが、普段のレースでも、出遅れや仕掛けミスはしょっちゅうで、
申しわけないが、信頼度に欠ける(←言葉選んでるよ)ジョッキー、という評価が一般的であった。
根本は、道中じっくり脚を溜めて直線勝負、というのが主流だった、当時のヨーロッパ競馬に憧れていたらしく、
追込みで戦うケースが増え、直線に入ると、欧州の騎手を模倣した、身体を激しく動かす追い方を披露。
本人が「豪快アクション」と自負していたそのスタイルは、競馬マスコミは「タコ踊り」と嘲笑していた。
馬に乗ったことがない私でさえも、失礼ながら「なんだかムダな動きだな…」と感じたものである。
ハヤチネも例に漏れず、後方待機のレースを強いられ、さらに勝負処では大外を回るロスもあり、惜敗を重ねた。
私は今でも、ハヤチネが好位キープから直線で抜け出す競走をしていれば…具体的にいえば、
鞍上が岡部幸雄なら、900万下なんてとっくに卒業していたと思っているのだが。

ネット時代になり、あらゆる情報が簡単に入手できる世の中であるが、ハヤチネの画像は、見つけることができなかった。
岩手大学馬術部に、昨年までハヤチネという乗馬が在籍していたようだが、年齢的に同名異馬だと思われる。
しかし、競走馬としてのデータは、便利なサイト「ネット競馬ドットコム(netkeiba.com)」で確認できる。
ハヤチネのような条件馬の全成績は、かつては「競馬四季報」でしか見られなかった。いい世の中になったものだ。
全43戦の足跡は、無断転記はダメだろうから、ここをクリックし、各自確認してほしい。

デビュー戦はいきなり出走取消。その後のハヤチネ号の、ツラい道のりを暗示しているかのようだ(苦笑)。
2戦目は東京のダート1200m。「芝の長距離」向きの血統ゆえ、案の定16頭立ての13着に惨敗。
だが、勝った馬も芝の中・長距離向け血統で、数ヶ月後に日本ダービーで2着となる、メジロアルダンだったりする。
ハヤチネは、メジロアルダンにサクラチヨノオー、そしてサッカーボーイ、スーパークリーク、ヤエノムテキ、
さらに競馬ブームの立役者といえる、芦毛の怪物・オグリキャップらの同期であった。
私が競馬ファンだったのは8年ほどであったが、この85年生まれのメンバーこそ、最強世代と評価している。
別の年に生まれていたら、ハヤチネもクラシック路線に乗っていた、というのは過言だろうか……過言だね。
ネット競馬ドットコムの記録は、ほぼ正確だと思われるが、一部レースの上りタイムが変なのはなぜだろう。
ハヤチネのデビュー戦の上りは、52.3と記載されているが、いくらなんでも遅すぎる。
おそらく4ハロンのタイムなのだろうが、理由を知っている方、教えてちょうだい。

取消を除き、東京で2戦したものの勝つことができず、迎えた3戦目は新潟。
騎手が根本から小迫次男に乗り替わり、初の芝レースで2着に好走すると、次戦では3番手から抜け出し待望の初勝利。
血統的に、ダートから芝への変更がプラスになったのは間違いないが、
小迫騎手が根本のように後方待機ではなく、好位追走の戦法に変えたことも勝因だろう。
ハヤチネの生涯連対数は8回だが、その決まり手は逃げ0先行2差脚2追込4。2度の先行はどちらも小迫である。

この数年後、根本はブリザードというオープン馬にも出会うが、あるレースで人気を裏切り敗れた際、
「以前乗っていた、ロードキルターやハヤチネに似てるね。前半からもっと前に付けたいんだけど、
押っ付けても全然反応しないし、そのあとは直線で全然伸びないんだもの…」
というようなことを語っていた。
要するに、「気性面の問題か、好位に付ける器用さがないから、後方待機策しかできない」と弁明しているのだが、
小迫騎乗時のハヤチネは、好位から差す競馬もこなせていたのである。
その後、再び根本を鞍上に迎えると、以前のような中団ないし後方から差す戦法に転換。
再び敗戦を重ねたものの、ハヤチネにとって12戦目、根本とのコンビでは10戦目にして、ようやく2勝目を挙げた。
条件は東京の芝2300m。以降、彼女は引退まで、ほぼ芝の2000m以上しか出走しなかった。

900万クラスに上がり、2着や3着はあっても勝ちきれないレースが続いたが、
またまた新潟で、ベテラン菅原泰夫に乗り替わると、単勝1.7倍という圧倒的支持に応えて快勝。
乗り替わった理由は、小迫の場合と同様、ただ単に根本が新潟にいなかったから(北海道遠征のため)である。
おかげで、菊花賞連覇など大レースを何度も制している、名手菅原が乗ってくれたのだから、
馬主や厩務員ら厩舎関係者たちも、普段と違い1着賞金が入ったため、喜んでいたかもしれない(?)。

次戦も同じく新潟で、夏場のクラス変更により、引き続き900万下条件のレースに参加。
再度菅原が手綱を取り、2番人気に推されたものの、4着に惜敗。
前走は牝馬限定の7頭立てだったが、今回は牡馬混合の16頭と大幅にライバルが増え、捌くのに手間取ったと思われる。

上記レースが、ハヤチネにとって22戦目。全43戦だから約半分だ。
すぐ書き終わるだろうとタカをくくっていたが、意外と文字数が増えてしまった。これでも、
15戦目でハヤチネを破ったスマイルオンユーと、16戦目の勝ち馬ベルクラウンは、
のちに中山のブラッドストーンS(芝3200m、オープン)で対戦し、両馬で1・2着。
あのとき私は、2着ベルクラウンの複勝と、スマイルオンユーとの連複を買っていたから、結構儲けてねえウへへへへ…

というような、対戦した馬についてのウンチクや馬券自慢も、かなり削ったんだけどね。

30年前の2勝クラスの馬について、こんなに語ることがあったとは、自分でも驚いた。
ここから後半の21戦について触れ、さらに私個人のハヤチネへの思い入れ(←気持ち悪い)なども含めると、
かなり長くなってしまうので、申しわけないが予定を変更し、前後編に分けることにする。
次回、「競馬スーパースター列伝 vol.1 -ハヤチネ 後編ー」をお見逃しなく!
昔の少年ジャンプの欄外キャッチコピー風に書くと↓
令和の時代に、ハヤチネの詳細を綴ったコラムを読めるのは当ブログだけ!
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ここの餃子はやっぱりウマい! 千歳船橋『ヤマタニ餃子店』

2021年06月07日 | 餃子
今回のブログタイトル、ひねりがなくて申しわけないが、
過去にも何度か述べてきたように、『ヤマタニ餃子店』の餃子はウマいのである。
こちらのお店のオーナーは、国分寺で『ぴぐもん』という居酒屋も経営しており、
当店の人気メニューであった、「餃子」の専門店を、世田谷区の千歳船橋でオープンしたのが2016年。
その後、ぴぐもんは閉店したが、ヤマタニ餃子店は隣駅の経堂と祖師ヶ谷大蔵にも支店を出し、現在に至る。
「餃子の大将」を自称する(山下清さんを意識)ほど餃子を愛し、いろんなお店で食べてきた私が、
一番好きなお店は高円寺『赤天』なのだが
一番ウマいと思っているのが、ぴぐもん=ヤマタニ餃子店なのである。

ここで、ぴぐもん紹介時にも載せた、ヤマタニ餃子店のレギュラー商品「特製餃子・焼」の画像を再掲。


写真は2人前で、1人前は現在429円。「にんにく・にら」の有無を選べ、私は当然「あり」を選択。
普通よりやや大きめで、丁寧に包まれた皮の中身となるアンは、よく練り込まれた肉が主体。
けれども臭みやしつこさはなく、口に含むと旨味が充満。餃子は野菜多めが好みだが、ここだけは例外。
また、しっかり味も付いているので、調味料ナシでもイケる。
シソ、チーズ、海老入りなどもあるが、基本のアンが優れているので、どの具材とも合う。
以上、ここの餃子について解説してきたが、ぴぐもんのときも、同じようなことを語っているので、
気になる方は、そちらも見ていただきたい→こちらをクリック

とにかく素晴らしいヤマタニ餃子だが、いかんせん、私が小田急線に乗る機会が少ないため、
お店で食べた回数はごくわずか(持ち帰りはよく買っていた)。国分寺にあれば、頻繁に通うんだけどねえ。
ここからは、数年前に経堂店で食べたときの様子をお伝えする。
訪問したのは夕方16時台、私の大好きな日が沈む前の酒+餃子だ。
まずはメニューから。現在は少し値上げし、さらに税込表示になっている。




まずはホッピーセットの白を注文すると、お通しのキャベツサラダが出てくる。

※お通し220円、酒類注文客のみ

振りかけられた、オレンジ色の人参ドレッシングがおいしい。当然、お店のオリジナルだ。
しばらくすると、まずは「まるごと海老餃子・水」が完成。


一尾丸ごと入った海老と肉々しいアン、そしてチュルンと歯触りのいい皮との組み合わせが秀逸。
続いて、「特製餃子」と「チーズ餃子」が焼き上がった。


あまり美しくないが、皮をめくった中身の画像を。こちらが基本の「特製」。肉のピンク色が鮮やかだ。


こちらが「チーズ」。ベースは特製と同じ。チーズが濃厚な旨味をさらに増幅させる。


ホッピーもお替りし、別の餃子も食べたりして、すっかり酩酊&満腹で「ごちそう様です」。
この日の餃子は、オーナーではなく若手の社員が焼いていたように、部下も順調に育ってきた印象。
その後も経堂店は、テイクアウトの購入で何度か利用したが、オーナーとは会えずじまい。
既出したように、祖師ヶ谷大蔵にも支店を出したし、経堂店は部下に任せ、そちらで働いていたのだろう。

以降は、忌々しいコロナ禍もあり、最後の訪問から、約2年ほど空いてしまった。
最近のヤマタニ餃子店さんは、経堂店は臨時休業、他の2店舗も時短かつ酒なし営業を続けている。
そんなお店を応援するため…というか、あの餃子がモーレツに食べたくなったため、先日、千歳船橋店を訪問。
この日は、オーナーのひとり営業。コの字カウンターの店内席は、イスの数を減らし間隔を空けていた。
あと、おつまみメニューを絞り、定食や油そばなど、食事客向けのメニューが増加。


「どうもご無沙汰してます」と店主に挨拶し、さっそく餃子2種と油そばをオーダー。
以前は大勢の客でにぎわっていた千歳船橋店だが、この日の客は私だけ。
さすがのヤマタニさんでもこうなるか…とさみしく感じたが、その後は食事や持ち帰りの客が次々と訪問。
全盛期ほどではなかったが、店主はひとり回しのため、調理、接客、(持ち帰り注文の)電話応対と、忙しそうであった。
お酒を注文した客も何人かいたが、提供できないことを店主が詫びると、納得したのかソフトドリンクに変更していた。
揉めないのはさすが世田谷区民…というか、この辺の人は「都内の酒提供禁止」を知らないのか(苦笑)。
ノンアルコールビールなどもあるようだが、私は「ウーロン茶」330円を注文。
無論、「ちょこっと焼酎を入れてください…」といった、お店を困らせる要求はしない。
ちなみに、現在はドリンク注文は必須ではないようで、食事客にはジョッキ入りの冷水が提供される。

さてハナシは戻り、久々のヤマタニ餃子を味わうことに。まずは、「特製餃子・にんにくにらあり」429円。


個人的には、店主が焼いたのを食べるのは、約4年ぶり。相変わらずイイ焼き色である。
ひと口かじれば、焼き立てならではの熱気とともに、強烈な肉の旨味が口内にあふれ出す!
感想はただひと言、「やっぱりウマい!」だ。
ただ、ヤマタニ餃子をシラフで食べるのは、たぶんこの日が初めて。濃い味付けゆえ、酒が欲しくなった。
こんなにウマい餃子を、酒ナシで食べるなんて、ツラすぎるよ…。

もうひとつの餃子は、最近メニューに加わったと思われる「お好み焼風餃子」462円。


「紅しょうが餃子」に、ソース、マヨネーズ、削り節、青海苔をかけ、お好み焼き風に仕上げたもので、

※わかりづらいが、アンには紅ショウガ入り

以前紹介した、八王子の餃子専門店『餃子のパプア』にも、同様のメニューがある。
それから数分後、これも初めて食べる「しょうゆ油そば・並」726円が完成。


当初は、祖師ヶ谷大蔵店のランチタイム限定商品だったのだが、千歳船橋店でも提供されるように。
こちらは横からのアングル。スープ付きが嬉しいよ。


具材は、大きめカットのチャーシューに、メンマ、かいわれ、ネギ。底のタレと、よく混ぜ合わせてから食べる。
いざ麺をすすってみると、タレの風味が独特で、シンプルなようで複雑な、クセになるテイストだ。
醤油タレには、メンマの旨味のようなものが溶け込んでいるのだが、バカ舌の私には、もちろん味の正体はわからない。
味の濃さもほどよく、いずれにしても、麺150グラムの並では足りないウマさであった。
次回は300グラムの大盛か、もうひとつの「麻辣油そば」に挑戦だな。
なお、付け合わせのスープも、ショウガ風味でウマかった。つけ麺風にして食べればよかったかな。

最後に、もうひと皿だけ餃子が食べたくなり、「しそ餃子」429円を追加注文。

※ニラと区別つかないだろうけど、刻んだシソが入っている

焼肉屋でミント味のガムを噛むかのように(←全然違うのでは?)、お口を爽やかにしてからお会計。
「相変わらず美味しかったです」とオーナーに告げて退店。マスク内のにんにく臭が、実に心地いいね。

美味しかったのは事実だが、ヤマタニ餃子は、異様に酒が欲しくなるという危険性(?)に気付いてしまった。
餃子+ビール、あるいは餃子+ホッピーという、麻薬のように魅力的な組み合わせを味わうためにも、
次回は酒類販売OKの時期に行かなくては。



ヤマタニ餃子店 千歳船橋店
東京都世田谷区経堂4-7-8
小田急線千歳船橋駅から徒歩約1分
営業時間 現在は11時半~20時 19時半ラストオーダー
定休日 月曜(祝日は営業し、翌日火曜が休み)
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「具だくさん」の美学

2021年06月02日 | 飲食店まとめ
前回紹介した、西国分寺の人気カレー店『すぷーん』の「具だくさん+ご飯大盛」1160円。


見た目は素晴らしいし、食後の満足感も相当なものだが、私が気に入ったのはネーミング。
スペシャルやデラックス、特選あるいは特別選抜(←これは競輪のレースだ)なども悪くないが、
どんな状態なのか、お子様でも理解できる、具だくさんという商品名は秀逸だと思う。
だいぶ前、テレビ東京系の番組内で、大盛メシを紹介する「大盛りの美学」というコーナーがあったのだが、
今回の拙ブログでは、追加具材の多い料理から、【具だくさんの美学】を表現してみたいと思う。

ブログ右上の検索欄に、「具だくさん」と入力し、過去に紹介した該当メニューを探ったところ、
豚汁、味噌汁、煮込み、五目ソバ、まぜそば&油そば、八宝菜、あんかけ焼きそば、ナポリタン…と次から次へと出てくる。
いくらお気に入りワードとはいえ、さすがに多用しすぎだろう、と反省。
こちらは、新秋津の立ち食いソバ店『木曽路』の「天ぷら+玉子+コロッケ+きつねうどん」530円。


ただ、こちらは天ぷらうどん380円に、50円トッピング(安い!)3種を乗せたカスタム商品で、お店のメニューではない。
あと、自分で注文しておいて書くのもナンだが、あまり美しい盛り付けではないね(苦笑)。
「うどん部門」で、具だくさんといえば、方南町『御利益』の「ざる 天ぷら付き」1100円。
3年前に惜しまれつつ閉店した、こちらのお店の天ざるには、14種15個の天ぷらが付いてきた。


 ※別アングル



うどん自体もウマく、具材の野菜も厳選したものを仕入れていたそうで、まさに美学を感じられた。

「具だくさん」は麺類と相性がよく、ラーメン店では全部乗せというネーミングの商品もよく見られる。
こちらは家系ラーメン・国分寺『武道家』の「全部のせ」1000円。食べたのは今年の元日だ(笑)。
 ※お替わり自由ライス50円付き

ただ、うどんやそばが、コロッケや天ぷらといった、比較的温かい食材を入れるのに対し、
ラーメンの場合は、野菜やチャーシューなど低温食材の方が多いため、「スープが冷めやすい」という欠点がある。
なので、油そばのような汁なしタイプ=東小金井『くじら食堂』の「特製 油そば」980円(注:最近の価格)や、


『立川マシマシ』立川店の「すごい冷やし中華」1000円(同上)のような冷麺系の方が、具だくさん向きの料理といえる。


そういえば先日、お持ち帰りチャーシューを買うため、定期的に通っている、
一橋学園『なにや』で、初めて「冷やし中華」を食べてみた。


自宅でもしょっちゅう食べている、絶品チャーシューが3枚も入るのが嬉しい。
こちらは別アングル。海藻類が多くヘルシーである。価格は日によって異なるが、この日は1500円。


麺は、お店オリジナルのエメラルド色した翡翠麺。冷製なので普段よりコシがある。


以前は、もっと多くの具材でカラフルだったのだが、最近は時短営業のため、仕入れを絞っているのだろう。
下記画像は、なにやファンの知人女性が、3年前に撮影したもの。
 

ブランド品のマンゴーなどを使用しているため、価格は2000円だったそうだ。ウマそうだけどさすがにお高い!
フォローするわけじゃないけど、なにやさんの店内で販売している、チャーシューや豚肉は安くてウマいぞ。

8月28日 重要なコト(?)を思い出したので追記 
なにやさんの「冷やし中華」のタレには、高級砂糖「和三盆」を使用しており、値段が張るのは当然である。
和三盆は店内でも販売していたが、価格が万単位で、私にはとても買えなかった…(涙)。

さて、ここまで「具だくさん商品」をダラダラと紹介してきたが、最近、私がもっとも感銘を受けたのは、
コアなファンが多い立川のラーメン店、『パワー軒』の「全部入り」である。
券売機にボタンは見当たらないが、「全部入り +600円」と記された貼り紙を発見。
お店一番人気の「燕三条らーめん」830円の食券に、現金600円を添えてオーダー。

画像を載せる前に、個人的なボヤキにお付き合いいただきたい。
SNSの影響により、飲食店で提供される商品は、見た目を重視したモノが増えた。
ある意味、具だくさんメニューも、その系統に当てはまるケースが多いが、
中には、明らかに間違ったベクトルへ向かっている店も見受けられる。
具材の組み合わせが悪かったり、そもそも味がイマイチだったり、量が多すぎたり、値段が高すぎたり。
その結果、マズくて、食べ切れず残して、お金を損して、といった不愉快な思いをしても、
投稿した料理画像に「イイネ!」をもらえたら満足、というバカな客が一定数存在するのも事実だ。嘆かわしい。

その点、パワー軒の「全部入り」は、流行りや金儲けには、さして興味はないと思われる店主の、
お客さんを喜ばせたい、という純粋な感情、言い換えれば美学が込められている気がする。
こちらがその、「燕三条らーめん・全部入り」、計1430円の画像だ。


掲載するまで焦らした割には、さほど豪華には見えないラーメンであろう。それは撮影者の私にも原因がある。スマン。
だが、この丼の中には、お店の美学…ではなく、たっぷりの具材が詰まっているのだ。
大きなチャーシューが3枚に見えるが、実際は海苔などの下に、普通サイズも2枚ほど隠れている。
チャーシューの下には、大量のワカメ、キクラゲ、刻み玉ねぎ、左側には半熟味玉も見える。


さらに別のチャーシューの下には、たくさんのメンマと燕三条系らしく背脂がギッシリ!


もちろん、具材の底には熱々のスープと、極太ちぢれ麺が待機している。あと、ほうれん草も少し入っていたはず。


「ほら、ウマいモンたっぷり喰って元気出せよ。値段もまけとくからよ。インスタ映え? 興味ねえな!」
という、店主の誇らしげな声が聞こえてきそうな、具だくさんラーメンである。
なお、上記青字部分は私の妄想なので、本気にしないように。※そもそも、店主はそんな口調ではない
通常バージョンと比較すると、海苔5枚、巨大チャーシュー3枚(実質8枚分)、味玉1個追加。
さらに大量のワカメとキクラゲが加わり、玉ねぎとメンマが倍増されている。メンマは3倍増かもしれない。
これで+600円は破格。そして、おっさんのお腹には過酷(泣)。
頑張って食べたが、ワカメとメンマを少々、そして背脂スープを残してしまった。無念である。

繰り返される緊急事態宣言による自粛要請で、多くの飲食店が苦しんでいる。
お世話になっているお店の売上に、少しでも貢献しようと、昼酒などをやむなく(←ウソ)追加してきたが、
3度目の今回はとうとう、「酒類の提供一切禁止」のお達しが出てしまった。
なので最近の私は、少しでも高額な商品を注文する、というささやかな戦術に方針を変えた。
これを読んでるみなさんも、なくなったら困る、お気に入りの店はあるはず。
そのお店を助けるためにも、ぜひとも「具だくさん」メニューなどを積極的に注文し、お金を落としていただきたい。
それこそ、コロナ禍における、我々客側の美学ではないかね。
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