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朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

なぜか勝ち残った春季都大会 -日大三高野球部2021-

2021年04月29日 | 高校野球
夏大会のシード権をかけ、東西のチームが激突する、高校野球春季東京都大会
参加するのは、秋大会のブロック予選を勝ち抜いた64校。勝ち抜けなかった残りの約200校は、
例年ならば、3月中に一次予選を戦い、4月開幕の本大会を目指すのだが、今年はコロナのせいで一次予選が中止に。
秋大会で早々と敗退したチームは、春大会には出る機会すら与えられなかったのだが、
数年前までは、一次予選という名の敗者復活戦はなかったし、そもそも、昨年は春大会自体がなかったわけで。

我が母校・日大三は、今大会はすべて八王子球場での試合となり、初戦は4月3日。


球場がある冨士森公園では、まだ残っていた桜など、色とりどりの花が迎え入れてくれた。




この時勢ゆえ、部外者の私は練習試合の観戦も遠慮したため、母校野球部を観るのは昨秋以来。
常連観戦者たちと挨拶を交わし、試合前の守備練習を目にすると、「球春到来!」と気分が高まってくる。


グラウンドの選手に、激励の声をかけたいところだが、今大会も観戦中の大声や飲酒は禁止。
競輪ファンでもあり、ヤジと酒が大好物の私にとっては、つらいルールである。
初戦の相手は都立松原高校。緊急事態宣言により、公立校は部活動を禁止された影響か、守備練習不足の様相。
この試合、記録上では三高は15本安打、うち9本が長打になっているが、そのほとんどは平凡なフライ。
フライ打ち上げる→相手捕れず→グラブに触れていなのでヒット扱い→打者、その間に2塁or3塁に到達、
というプレイが何度もあり、ニセの安打と長打を重ねた結果、3回裏には13点も入ってしまった。
そんなピンチ(注:相手の)を救ったのが、キャプテンの山岡。
他の打者が出塁しまくる中、キッチリと相手内野の正面にゴロを放ち、併殺打に倒れるなど、
着実にアウトカウントを稼ぎ、試合を進行させる、接待ゴルフならぬ接待打撃を披露(苦笑)。
なお、5回表に1点を失ったが、これは接待投球ではなく実力である。しょうがねえなあ。
春季東京都大会 1回戦
日大三20-1都松原 ※5回コールド


昨秋大会、屈辱のスタメン落ちを経験した山岡だが、四番スタメンで復帰した春大会初戦も、結果を出せず途中交代。
まあこの試合に限っては、打線は全員、イマイチだったけどね。

2回戦は初戦から3日後。公園内の桜はだいぶ散ってしまっていた。




相手は、現東東京の堀越。かつて西東京だった時代は、何度か煮え湯を飲まされた相手だ。
最近はやや低迷しているが、今年のチームはなかなかやる、と聞いていたが、
エラーが5個も飛び出し、それがことごとく三高の得点に繋がってしまった。
堀越の四番打者は、身体がデカくて(体重100キロ超)、迫力あったんだけどね。
春季東京都大会 2回戦
日大三10-0堀越 ※6回コールド

※堀越のE(エラー)表記は4になっているが、最後のエラーが加わっておらず、5が正しい

この日の山岡は、2安打を記録したが、どちらも詰まった当たりのポテンヒット。
三高の四番ということで、外野が後方に下がっていたのも幸いしたが、3打席目には相手も気づき、外野が前進(笑)。
その打席は内野ゴロに倒れ、次の打席では、初戦同様に代打が出されてしまった。

3回戦からはベスト16で、この16校が夏の東西大会でシード=3回戦スタートになる。
相手は兄弟校の日大鶴ヶ丘。3年前の夏大会決勝でも接戦だったように、楽に勝った記憶がない。
この日も案の定、エース温存で登板させた(?)、背番号11の控え投手に、打線が翻弄され大苦戦。
8回裏までの24アウトのうち、20個がフライという奇跡を起こした! 奇跡というか失態か。
初戦ではフライも安打になったが、日鶴はそんなに甘くない。特に、6回以降の9者連続フライアウトには失望した。
ただ、「8回裏までの24アウト」ということは、9回裏は攻撃していない→つまり、勝ったのは三高である。
春季東京都大会 3回戦
日大三4-2日大鶴ヶ丘


あまりのフライの多さに腹を立てた私は、試合後に『ココイチ』で、揚げ物3種を追加した、
「フライ・バカ盛りカレー」を食べてしまった…というのは、この日記の冒頭で記述済み。


なお、山岡はこの試合ベンチスタートも、代わりに4番を務めた林に代わり、5回から出場。
安打はなかったが、最初の打席で貴重な犠牲フライを放ち、久しぶりの打点を記録した。

ここまで、ピッチャーに触れてなかったが、1回戦は背番号20栃原→11福地のリレー、
2回戦と3回戦は、今大会から1番を背負った、左腕エース宇山の完投。
迎えた4回戦は、背番号10ながら球速は宇山を上回る、サウスポー岡村が先発。
相手の明大中野八王子に、初回いきなり四球を連発も、幸運な走塁ミスがあり無失点。
その裏、三高もチャンスをつかむが、相手のミスを繰り返すかのような走塁ミスで無得点。
3回表、ライトが落球、バントで2塁に送られたところで、岡村から宇山に交代。被安打0での降板は気の毒。
その後は、センターも落球2個(記録はヒット)、まともなヒットも打たれ、いきなり3失点。
この日は妙な風が吹いたのか、両チームとも外野守備のミスがいくつか見られた。
試合は3回裏に三高がすぐ追いつき、中盤に突き放す。宇山も毎回走者を出したが、なんとか逃げ切った。
春季東京都大会 準々決勝
日大三6-3明大中野八王子


山岡は最後まで交代することなく、4打席のうち四球と2塁打がひとつずつ。
キャプテンが途中で引っ込むと、士気に影響しそうだからねえ。

迎えた準決勝は、東海大菅生-関東一に、日大三-二松学舎と、秋季大会とまったく同じ組み合わせに。
日大三は第二試合なので、この日はメシを喰ってから球場入りすることに。
食べたのは、何度か拙ブログで紹介した、八王子『壱発ラーメン』の「チャーとろラーメン」1000円。


たっぷりの刻みとろろと柔らかいチャーシューが入る、栄養満点のラーメンだ。
これを食べ終えた数時間後、我が母校も「とろろ」のように、粘り強く戦ってくれたのである。

試合前の守備練習では、いつもの三木部長が不在で、珍しく小倉監督がノックバットを握った。


私自身は初めて見た、小倉監督の試合前ノック。さすがに手慣れたもので、捕球できなかった選手には、
「どうしたぁ!」「ヘタクソコラぁ!」といった、愛のある叱咤を飛ばす。
ネット裏の観客は笑っていたが、こんな声にもいちいち「パワハラだ」と騒ぐバカもいるらしい。イヤな時代だねえ。
ちなみに、監督のノックが効いたのか、この日の三高守備陣はエラーがなかった。

試合は三高が宇山、二松学舎が秋山と、両校ともエースが先発。後述する、翌日の決勝延期も影響したか。
秋大会では7回まで無安打に抑えられたが、この日の三高打線は、序盤からヒットを重ねる。
4回には山岡のヒットを足掛かりに2点を先制。7回には彼のタイムリーも飛び出した。
山岡のタイムリーヒットは、いつ以来か思い出せないが(昨年秋のブロック予選?)、貴重な追加点となった。
三高のエース宇山も奮闘し、4回までノーヒットに抑える、前回の対戦とは真逆の展開。
5回一死の状況で三高側がタイム。どうやらセンターの星が、太陽光を気にしたらしく、サングラスを要求。
プレイ再開直後、センターへ平凡なフライが飛び、サングラスを装着した星が、絵に描いたような落球(笑)。
星は、素晴らしいファインプレイや好走塁をたびたび見せるし、打者としても優秀なのだが、
準々決勝の走塁死や落球2連発など、たまにマヌケなミスもやらかす。憎めないヤツだぜ
この回は無失点で切り抜け、3点リードで8回裏へ。7番からの下位打線だったが、いきなり三塁打、四球、四球。
その後2点を返され、なおも一死満塁のピンチで、セカンド真正面へのゴロ。
併殺でチェンジかと思いきや、セカンドの前でイレギュラーし、外野へ抜けていく。
二者が生還し、ワケがわからんうちに逆転。そういえば前回の対戦は、三高が8回裏に逆転したんだっけ。
それでも9回表、まずは先頭打者がヒットで出塁。バントで送ると、続く山岡が2本目のタイムリー。
この日の山岡は、4打数3安打2打点(四球1)の活躍。それでこそ三高のキャプテンだ。
その後二死となり、迎えたのが、私がひいきにしている六番鎌田。
今大会、何度も好守を披露しているが、打撃の方は正直イマイチ…だったのだが、この場面でレフト線への二塁打!
一塁から山岡が一気に生還し、三高逆転。さすがは鎌田。信じていたぞ(←本当か?)。
裏の守りは宇山が踏ん張り、二松学舎を返り討ち。秋大会に続き、決勝進出を決めた。
春季東京都大会 準決勝
日大三5-4二松学舎


試合後の整列


場内校歌演奏(斉唱は相変わらず禁止)


大会序盤の試合ぶりでは、まさか決勝進出できるなんて、思ってもいなかった。
ここまでホームラン0というのは珍しいが、全員で繋ぐ野球に徹すればいい。
とりあえず、フライを打ち上げず、ゴロを転がす練習をしてくれ。

第一試合で菅生を破った関東一との決勝戦は、準決勝の翌日に行なわれる予定だったが、
その日は4月25日、つまり東京では緊急事態宣言が発令されるため、しばらく延期となった。
決勝戦は、宣言が解除される、5月下旬から6月くらいに実施する予定らしい。
東京都高野連は、わざわざ延期してまで有観客開催にした理由を、
「球児たちの成長を、親御さんや大勢のお客さんに観てほしいから」と語ったそうだが、
本音は「親御さんや大勢の客からの入場料がほしいから」だろう。今大会から千円に値上げしやがって…。
高野連の強欲ぶりにあきれつつ、決勝戦も必ず応援に行く。ガンバレ三高!
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最近食べた『天下一品』新メニュー

2021年04月23日 | 天下一品
2019年秋、チェーン店にもかかわらず、790円という意識高い系価格に値上げしてしまった『天下一品』
東京ではバイトの最低賃金が1000円を超えるなど、人件費が異常に高騰したため、仕方ないのかもしれないが、
その割には、私の地元(あえて名前は明かさないが、このあと何度か出る)にある店舗は、従業員のレベルは以前のままだ。
店員の意識は低いのに、価格だけは意識高い系ってのは残念だよ。
そのような不満もあり、さらにはコロナ禍も重なったことで、最近はテンイチでの食事回数はだいぶ減った。
以下で紹介する新メニューがなかったら、もっと少なかったかもしれない。

テンイチは、新商品の開発にはあまり積極的ではない印象だが、値上げ以降は珍しく、2種の新メニューを発表。
ひとつは2020年9月に登場した「味噌ラーメン」。店舗によって値段が異なると思うが、立川店は890円。


チャーシューやメンマはなく、具材はひき肉、もやし、ネギのみ。これで890円とは、やはり意識高い。
麺はいつものヤツだと思うが、「こってり」をベースにした味噌スープはなかなかおいしく、
辛子みそと辛子ニンニクとの相性も良好。個性的な味噌テイストで、味自体は満足できた。


おそらく、「コーン」のトッピングや、ご飯を入れて食べる「味噌おじや」もウマいと思う。

もうひとつは、新商品というか、一部店舗限定販売の新トッピング「赤ん粉」(あかんこな)


赤唐辛子と山椒をブレンドした赤い粉で、「1辛」が50円で、「2辛」100円、「3辛」150円となる。
年齢とともに辛さへの耐久性が弱ってきたので、1辛にしておいた。
下記画像は、赤ん粉がかかった「こってり」に小ライスがつく、立川店限定の「サービス定食」850円。

※小ライス100円+こってり790円=890円なので、40円お得

「1辛」=+50円にしては意外と辛く、スープをすすったらムセてしまった。
私は絶対に無理だと思うが、辛いのが好きな方は、「3辛」をぜひお試しあれ。
個人的に、辛さよりツラかったのが、この日の麺の茹で具合。
すぐにくっつき固まる、珍しい(というかヒドイ)状態だったので、いわゆる「麺リフト」画像を撮影してしまった。


ギャル曽根さんなら、ひと口で食べちゃいそうだ。これで790円は、やっぱり値段に見合ってない気がする。

本部直営で、私も大好きな高円寺店では、最近、焼売やアジフライなどが登場したと聞いた。
ウマいかどうかはさておき(笑)、選択肢が増えるのはいいことだ。
最近は高円寺店にもなかなか行けず、最後に訪問したのが、値上げ直後の19年10月。
確か「おつまみ3点盛り」でビールを飲み、シメに頼んだのは、高円寺限定(?)の「天津飯定食」988円。


1年半前のことなので、ブログタイトルの【最近食べた新メニュー】には該当しないかもしれないが、一応紹介しておく。
天津飯は、私の苦手な酸味がきついタイプではなく、醤油ベースでクセのない味わい。


最初は普通に食べ進め、途中で当然のようにこってりスープを注ぐ。


見た目はよろしくないが、さすがは世界三大スープのひとつ(注:私個人の認定)。
ズルズルと一気にすすり、ラーメンともども完食。そういえば、以前はこってりラーメンのことを「煮込み」と呼んでいたが、
誰もマネしてくれないし(泣)、私自身も忘れていたので(嘆)、煮込みと呼ぶのはしばらくやめる。

最後は、昨年11月にオープンした、中野店の新メニューを紹介。
こちらは、東京では唯一の提供となる(関西ではよく見かける)「ニラにんにくラーメン」や、
「スープ増し」よりお得な、やかんで提供する「追いスープ」なんてモノもある。
 ※グルメサイト「えん食べ」より拝借

以前から、こってりラーメンの麺抜きで一杯やりたいと思っていた私にとって、待望の新商品だが、
残念ながら、ラーメンを注文せずやかんスープだけ頼むのはダメらしい(小ライスとのセットはある)。
そんな中野店に、先日、初めて訪問してきた。目的はやかんスープではなく、
紙コップに注がれた、テイクアウト専用のこってりスープだ。


正式名は「コップdeこってり」で、価格は150円。個人的には「de」の表記がちょっと恥ずかしい。
すぐ出てくると思ったが、「そちらの席でお待ちください」と告げられる。そうか、小鍋で温める手間があるのか。
待っている間、中野店のメニューを見ていたら、以前紹介した、高円寺限定「チーズパンラーメン」もあった。


数分後、ようやくコップスープが完成。「熱いのでお気をつけください」と手渡されたが、
紙コップが薄いのか、本当に熱い! 
持ち切れずに落としてしまった客もいるのではないか、と思わせる、罰ゲームレベルの熱量であった。
下記の画像2点も、熱さに耐えながら紙コップを持ち、苦労して撮影(笑)したものだ。




こってりスープには少々の青ネギと、薄~いチャーシューの切れ端が、ほんの少しだけ入っている。
肝心の味は、いつものこってりスープ…とはちょっと違い、妙なケモノ臭さがある。
麺の入っていない状態のスープを飲むのは初めてだが、これが本来のこってりスープの味なのだろうか。
豚骨ラーメンも好きな私は許容範囲だが、純粋に「テンイチこってり」の味を求める方にはどうかなあ。
ただし、スープ単品を150円というお手頃価格で売るのは、なかなかいいプランだと思った。
行きつけの居酒屋や友人宅などへ、お土産として持参したいが、熱くて持てないし、フタがないのも困る。
こってり臭+ケモノ臭のするコップを持ったまま移動するのは、さすがに恥ずかしい。電車やバスにも乗れないし。
なお、帰宅後に調べてみたところ、フタが+10円で付けられることを知った。
一時期、タピオカミルクティーが爆発的ブームとなり、歩きながら飲んでいる姉ちゃんたちをよく見かけたが、
この熱さと女性受けしないテイストでは、持ち帰りテンイチスープが支持を得ることは、まず無理だろうな。

マクドナルドと不二家がコラボし、ミルキー味のマックシェイクを売り出したように、
天下一品グループもそのうち、他の業種と組んで、斬新な商品を発表するかもしれない。
私の好きな「ペヤング」のまるか食品や、「ガリガリ君」の赤城乳業あたりと提携し、
「こってりペヤング」「こってりアイス」を出してほしいが…売れねえかなあ。



天下一品 中野店
東京都中野区新井1-9-3
中野駅北口から徒歩約5分
営業時間 11時~翌3時  
現在は20時閉店、今後は不明
定休日 基本無休
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初めてうどんをウマいと感じた店 下高井戸『JAZZ KEIRIN』

2021年04月19日 | そば、うどん
このブログでも何度か取り上げている「うどん」
興味を持つようになったのは、今から4年前。きっかけとなったのは、吉祥寺の『うどん白石』さん。

※写真は「ざるうどん」

こちらで食事をして以来、他のお店も巡るようになり、
讃岐、武蔵野、博多に伊勢など、それぞれの地域やお店で味やスタイルが異なる、
うどんの魅力や奥深さ、なにより美味しさに感銘を受け、現在に至る。

うどんを初めて好きになったお店は、うどん白石で間違いないが、
うどんを初めてウマいと感じた店は、たぶん下高井戸の『JAZZ KEIRIN』だと思う。
屋号からもおわかりのように、ジャズと競輪を愛する店主が開業したうどん店だ。
ジャズの知識は乏しいが、競輪なら詳しい私が、吸い寄せられたのは当然であった。

初訪問は、今から10年ほど前。競輪の車番と同様、9色のうどんがあるようだが、


当時はよくわからなかったので、一番無難そうな「ざるうどん」を注文。
ガラケー画像しか残っていないが、綺麗に盛りつけられたうどんは、見た目だけでなく味もよかった。

※現在、ざるうどんの提供は中止

【東京さぬきうどん】と称するうどんは、私が体験したことのない歯応えとのど越しで、
「讃岐うどんってウマいんだなあ」と、好印象を抱いたものだった。
食後、店主にうどんの感想を述べつつ、自分も競輪好きであることを明かし、意気投合。
以後も何度か通ったが、目的は店主との競輪談義であり、
アルコールとつまみだけ注文し、うどんは食べないときすらあった。失礼だね。
その後、ジャズケイリンさんが都内屈指の名店であることを知って以降は、うどんを必ず味わい、
ときにはうどん→飲み→シメうどんと、2回食べることもある。

こちらのウリは、さっき書いたように9種・9色の「創作うどん」
メニューの一部を撮影(いつもながらヘタクソ)したが、季節によって提供商品が異なり、毎回9種揃うわけではない。




あと、メニュー内の説明にもあるように、「青ぶっかけ」は水菜やわかめが入るうどんで、真っ青ではないし、
お店では紫扱いの「温玉・冷玉ぶっかけ」や「地鶏つけ麺」なども、決してパープルではないので、念のため。
それでも、カラフルで独創的なうどんは、発表した当初は話題となり、他のうどん屋店主たちが勉強に来たとか。

以下で、私が食べたうどんを、競輪の車番とユニフォームの色→1白2黒3赤4青5黄6緑7橙8桃9紫の順で紹介していく。
まずは1番車の白から、「白カレーうどん」900円。


HPの説明では“スリランカ仕込みの辛口”とある。 ※以下も“”内は、HPやメニューの説明を抜粋したもの
店主はかつて、東南アジアでタワシの商人をしていたそうだ。うどん屋さんにしては珍しい経歴だね。
白の由来は、ストライプ柄に振りかけられた生クリームかな? 辛さが和らぐよ。
うどんはもちろん、熱々のカレースープにも負けない、なめらかでコシの強い麺だ。

お次は2番車、「黒カレーうどん」のつけ麺スタイル「ひやあつ」900円。


“和風出汁に黒胡麻の風味”のカレーうどんに、やはり黒ゴマペーストで模様づけ。


ベースのカレーも、白とは異なるらしい。仕込みが大変だろうが、さらにもう1種、
ココナッツミルクとチーズが入る、「Cカレーうどん」930円という商品もある!


私は「玉子」50円も追加し、さらにまろやかに。名前の由来は、ココナッツとチーズの頭文字「C」かな?
どのカレーも個性があり、酒のツマミとして、カレーだけもらいたいくらいだ。

続いて3番車は、冬場の人気商品「赤の煮込みうどん」930円。写真は「辛い」バージョンだ(価格同じ)。


“5種類の味噌をブレンド、肉と野菜たっぷり”の赤煮込みうどんに、唐辛子をプラス。
ほどよい辛さと野菜の甘味が合わさった味噌スープは、最後の一滴まで飲んでしまうこと必至。
店主は特にうどん店などでの修行経験もなく、すべてのメニューが自己流と聞いた。
さっきのカレーの味付けやストライプ模様もだけど、センスがあるんだろうね。
※訂正及び追記 店主はうどん店で働いたことはあるが、作り方は習っておらず、見て覚えたとのこと

4番車「青ぶっかけ」は野菜嫌いゆえ未食、5番車はさっきの「Cカレー」の他、「木の実ぶっかけ」もある。
6番車は店主一番の自信作、“野菜たっぷり煮込みました、当店一番人気”の「緑の煮込みうどん」。
数年前に食べたが画像はない。ゴメン。緑といっても、人参やカボチャなども入っていた。

7番車は、夏期限定の「オレンジぶっかけ」930円。


オレンジ色した“コチュジャンベースのすっぱ辛い出汁”に、ナスの素揚げやゴーヤの天ぷらなど、夏野菜を飾る。
水菜や鶏肉も入っており、うどんにたどり着くのが大変なくらい具だくさんだった。

8番車は、うどんでは珍しいピンク色のメニュー、「桃雪うどん」880円。最近、冬場の提供はお休み。


桃色の正体は、明太子と山芋を混ぜ合わせたもの。せっかくなので別アングル画像も。


斬新かつビジュアルも美しい商品ゆえ、数年前に某店が「新メニュー登場!」と称し、堂々とパクったらしい。
さぞ不快だったはずだが、模倣されるということは、素晴らしい商品の証明にもなるだろう。
私は大根おろしと明太子が苦手なので、あまり満足できなかった(←じゃあ頼むなよ)。

最後の9番車は、さっき触れた「地鶏つけ麺」880円。1日5食・春秋限定だったかな。


紫=醤油という発想だろうか。醤油を使用したつけ汁に、大山鶏の旨味がしみ込み、抜群にウマい。


ラーメン店の「つけ麺スープ割り」のように、ダシの入った容器も提供してくれるので、
うどんを食べ終えたあとは、つけ汁にダシを加え、余す濃くなく飲み干す。
ジャズケイリンさんでは、私は地鶏つけ麺が一番のオススメだ

もちろん、最初に紹介した「ざるうどん」もそうだが、創作メニュー以外のうどんも美味しい。
こちらは温かい「かけうどん」660円。透き通ったダシ汁に、ネギ、ワカメ、天かすが入る。


こちらは冷たい「かけぶっかけ」660円の大根おろし抜き。ざるうどん好きの私は、ぶっかけの方が好みかな。


店主は創作うどんを推すけれど、基本のうどんもウマいのだから仕方がない。
夜はおつまみも提供しているが、私が好きだった「バラ肉味噌焼き」500円は、今はやっていないようだ。残念。


ボリューミーなお肉の下には、素揚げしたナスが隠れている、ビールがすすむ逸品だったのに。


他のおつまみは、揚げた自家製豆腐を、特製タレで食べる「参豆腐」400円や、


「ちくわ天」160円や「かしわ天」270円といった、うどんトッピングの天ぷらなど。


こちらのお店の一番のツマミは、最初の方で書いたように、店主や常連客との競輪談義だね。
お酒はビール小瓶、ウーロンハイ、日本酒にお酒など。昔は「宮杯サワー」のような、競輪にちなんだ商品もあった。

店内BGMは、通常はジャズを流しているが、夜の時間帯は、ナイター競輪の中継を流すこともある。
それに対し、ネット投票で車券を買っている常連客が「差せ!」だの「バカヤロー!」だのと叫ぶことも。
なので時間帯によっては、競輪を知らないお客さんは、居心地が悪いと感じる場合がある…かもしれない。

お店HPの「能書き」というコーナーでは、店主の主張が記されているのだが、
飲食業が低く見られていること、無礼な客が多いことを問題視しておられる。
“準備中の札がかかったドアを開け「ねえ、もう終わり?」と聞く客には「終わり」とそっけなく答えることにしている”
と、相手の口調に合わせただけで、“食ベログに「接客の基本がなっていない」などと書かれてしまう”と嘆いている。
テメエの無礼を棚に上げやがって。だから食べロガーは嫌いなんだ!
実際、ネットでは「店主の態度がよくない」という書き込みは見かけるが、そりゃあ失礼な客には当然でしょ。
とはいえ、確かに素っ気ないというか、ちょっと口調が厳しく感じられるときもあるかも。
こちらのお店は基本、昼は混雑していて、夜は店主ひとり営業。声をかけるタイミングさえ注意すれば、
店主も普通に応対してくれるし、イヤな思いはしないはず…だけどなあ。
この4年間、いろんなうどん店を訪問していくうちに、ファミリー層の客が多いことに気付いたのだが、
ジャズケイリンさんは家族客が少なく、特にお子さん連れはほとんど見かけない。
まあ、私みたいな競輪客が集まるのだから、お子さんの教育上、避けるのは当然か(苦笑)。

ちょいとコワモテで、しかも競輪ファン(笑)と、第一印象はとっつきにくいと思われそうな店主だが、
基本的にはマジメな職人であり、18年間にも及ぶ営業実績があり、飲食業界や競輪界の未来を憂う常識人である。
多少クセはあるけれど、うどん好きならぜひ足を運んで、各種うどんを味わってみてほしい。
競輪好きならなおさら、である。



JAZZ KEIRIN(ジャズケイリン)
東京都世田谷区松原3-30-17
京王線下高井戸駅から徒歩約2分
営業時間 11時半~14時、18時~21時(ラストオーダーは30分前だが土日だけ45分前)
現在は20時完全閉店です
定休日 木曜、年末年始ほか
※売り切れによる早じまいあり
※詳細はお店のHPで→http://www.jazzkeirin.com/index.html
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安価で頑固な(?)本格カレー 神保町『仙臺(せんだい)』

2021年04月14日 | カレー、ハヤシ
夏の大会の前哨戦となる、高校野球・春季東京都大会が開幕。
母校日大三は、ここまで3勝を挙げ、ベスト8に進出しているが、試合内容は正直冴えない。
先日の3回戦では、8回までの24アウトのうち、20個がフライアウトという奇跡(?)を起こした。
フライばっかり打ち上げる野球部を嘆き、試合後のランチは揚げ物を食べまくろうと決意。発想が単純だね。
高円寺『あげもんや』は、八王子球場からはちょいと遠いので、ココイチこと『CoCo壱番屋』で妥協。
「ポークカレー」普通サイズに、「ロースカツ」「フィッシュフライ」「クリームコロッケ」を乗せた。


いいトシこいて、バカ丸出しのオーダーである。計算してみたところ、総カロリーは1766だと。
カロリーよりも気になったのが価格。1176円とはずいぶん高くなった…あ、それは追加トッピングのせいか。
とはいえ、基本のポークカレーも、現在は514円に。昔は400円くらいだったはず。
日本で一番有名なカレーチェーンでさえ514円なのに、自家製の本格カレーを、さらに安価で提供する個人店もある。
そのお店は、神保町の『仙臺』さん。「せんだい」と読むらしいが、もちろん私は知らなかった。


場所は神保町駅からほど近い、うどん『丸香』や担々麺『五ノ井』のある通り。マニア垂涎のストリートだね。
以前、この辺で日雇いをしていた帰りに寄ったが、コロナ禍もあり、最近はご無沙汰している。
以下で、過去に私が食べたメニューを、順に紹介していこう。

あるネット記事によると、こちらの店主はかつて、レストランの料理長やカレー店の社長も務めた、一流シェフらしい。
いかにも頑固オヤジ風で、眼光も鋭い(ダジャレではない)シェフとは、最低限の会話しかしたことがない。
とはいえ、店内はカウンター席のみだし、カレーだけでなく他の料理もお手頃価格なので、気安く入れるお店である。
最初の入店時、私はまず「生ビール」を頼み、「ビーフシチュー」をツマミに飲むことにした。
生ビール400円を飲みながら、カウンター越しに、頑固オヤジ殿の調理作業を見学させていただく。
ビーフシチューは、調理済みのものを温めるだけかと思いきや、
鍋にバターを溶かし、牛肉を炒め、野菜を煮込み…と、注文後に完成させるタイプであった。
数分後、手元にナイフとフォークが用意された。店構えはカレースタンド風だが、立派な洋食店のようだ。


数分後、高級店で使用しそうな、白くて四角いお皿に盛り付けられた、「ビーフシチュー」がやってきた。


第一印象は「想像と違う…」だ。なぜなら、これで980円だから。もっと取られそうなビジュアルである。


牛肉は柔らかく煮込まれていたので、不慣れなナイフとフォークは使わず、ハシとスプーンで食べた。
バターを加えたシチューのベースは、店主自慢のデミグラスソース。「ハヤシライス」も絶対にウマいだろう。
ビーフ以外の具材はポテト、人参、ピーマン、玉ねぎ、キノコ類、そしてブドウの実まで入っている。


ソースにはワインも使っているだろうから、原料のブドウを入れるのは、理にかなっているのかも。
スプーンを駆使し、余すことなくシチューをたいらげたのち、
シメのお食事として「ポークカレー」を追加。こちらはすぐに出てきた。


ハヤシライスのようなこげ茶色をした、じっくり煮込まれた欧風カレーが、なんと450円!
大きな豚肉がいくつか入っており、なかなかボリューミー。コクだけでなく、野菜由来と思われる甘味も感じた。
ご飯の量も、ココイチと同じ300グラムと、決して少なくないが、美味しかったのですぐに食べ終えた。


店主とは対照的に、温厚そうなお母さんにお会計をお願いし、「ごちそうさまでした」。

ちょっと店主は怖いけど、また食べにこよう、と決意した仙臺さんだが、
いかんせん、神保町界隈はウマい店が多いので、再訪したのは数ヶ月先となった。
この日もビールと一緒に一品料理。選んだのは、最高値の「牛たんやき」1400円。
最初の方で、お店の外看板の画像を掲載したが、そこに「牛たん」の文字があったのを覚えていただろうか。
店主は仙台出身で、屋号の「仙臺」は旧字らしいし。そして仙台といえば、牛タンが名物
値段以上の価値はあるだろうと期待し注文。今回も、店主の調理を眺めながらビールを飲む。
仕上げに、助手(息子さん?)の方が、たんに切れ込みを入れ、牛たんやきが完成!


ソテーされたピーマンとキャベツに、辛口の薬味2種、そして分厚い牛タンが4枚。


おそらく、大半の方が満足するのだろうが、貧乏性かつ、最近歯が悪くて硬い食品がツラい私は、
「タンは薄い方がいい」という結論に至ってしまった。頑固店主、ゴメン。
なお、最初にビールと牛たんやきを注文した際、店主に「お食事は?」とたずねられたので、
「あ、あとでカレーか何かを追加します」と返答したのだが、そのひと言が反映されたのか、
追加オーダー時、助手の方に「もうカレーしかできません」と告げられてしまった。
ラストオーダーの時間が近かったため、フライパンなどの後片付けを済ませてしまったようだ。
カレーか何かの「何か」には、オムライスも含んでいたのに…仕方なく「カツカレー」を注文。
牛たんやきを調理し終えた店主が、とんかつを丁寧に仕込んでいたのを眺めていたが、
自家製らしい柔らかそうなパン粉をつけたとんかつが、実にウマそうだったので。
数秒後、カツカレー680円がもう出てきた。安いのはありがたいが、カツは明らかに揚げ置きだ。


だいたい、フライパンを片付けたということは、油も落とした=揚げ物不可に決まっている。
どうやらさっきの「柔らかパン粉とんかつ」は、翌日に使う分の仕込みだったようだ。
カレーはともかく、揚げ置きのカツは、やっぱりイマイチだったね。


その後、仙臺さんを紹介した別のネット記事を目にした。それによると、
【店主は常に不機嫌】そうか、私の前だけじゃなかったんだ。
【長居する客は叱る】それは当然。私も飲食店勤務時代、混雑時は容赦なく長居客を追っ払った。
【夫婦仲はいい】店主が奥様に指示を出すときは、ちょっとドライな印象だが、不仲でないならよかった。
私が入店した時間は、そんなに混んでなかったので、ビールを飲んでゆっくりしたのだが、それもダメなのかなあ。

ネットでは、店主の態度を非難するコメントをたまに見かけるが、私はそれほど気にならない。
ニラまれたことはあるけど、理不尽に怒られたこともないし、彼のような職人気質は嫌いじゃない。
私が嫌いなのは、修行経験も料理の腕もなく、ラーメンしか作れねえくせに、妙にエラそうなバカ店員や、
調理、接客、お店の運営・経営、文章執筆などの経験もねえくせに、妙にエラそうな食べロガーだ。
店主自身も、ネット記事やTV番組などで、「頑固職人」扱いされているのは知っていたようだが、
態度を改める気はないらしい。私も今のままで、問題ないと思うよ。
あ、前回訪問時、ラストオーダー前なのに「カレー以外の注文不可」だったのは残念だったな(苦笑)。
というワケで、3度目の訪問では、「オムライス」を頼むことに。こちらが、最終訪問時のメニュー表。


昨年春頃、「さすがに安すぎた」と気付いたのか、少々値上げしメニュー数も絞った。
なお、昼と夜ではメニューが異なるが、昼は食事関係に限定しているだけで、価格自体は昼も夜も同じである。
ポークカレーは500円に改定されたが、それでもまだココイチより安い
カツカレーは730円、ビーフシチューは1200円、牛たんやきは1600円になったが、一般的には安価な部類だろう。

オムライスは、別に焼いたオムレツを、あとから乗せたり巻いたりするタイプもあるが、
こちらは、フライパンで炒めながら、オムレツでケチャップライスを包む、昔ながらの調理法だ。
数分後、頑固店主が慣れた手つきで、オムライス800円を完成させた。


この日はちょっと、包むのに失敗したのか、オムレツの中央部分が裂けたのを、ケチャップで隠し…


イヤ、これはきっと、猫舌の私が食べやすいように、密封を避けてくれたんだろう。ありがとうシェフ。
まあ、腹に入ってしまえば同じことだからね。実際、味自体は文句なかったし。
あと、付け合わせのかき玉スープが、意外とウマかったことも報告しておく。


お会計を済ませ、店主にも「ごちそうさまです」と告げると、「どうも~」と返事してくれた。
幡ヶ谷『スパイス』の親父さんと同様、こちらのシェフも、頑固かもしれないが決して偏屈ではない。
だいたい、あんな手の込んだカレーを、安く食べさせてくれる御方は、いい人に決まっている!
頑固職人の安価な本格カレー、近いうちにまた食べに行くぞ。



仙臺(せんだい)
東京都千代田区神田神保町1-64-1
地下鉄神保町駅から徒歩約5分、JR御茶ノ水駅から徒歩約9分、水道橋からは徒歩約8分
営業時間 11時~15時、15時半~21時 土曜は昼営業のみ
現在は20時閉店だと思われます
定休日 日曜、年末年始
※早めの店じまいあり
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『不二家』のケーキ食べ放題に挑戦してきた。

2021年04月04日 | スイーツ、おやつ
世の中には、美味しいケーキ屋さんが多数存在することは承知しているが、
前回の日記でも書いたように、トリュフの味がわからない、貧乏舌の私は、
普通にウマくてお値段も手頃な、不二家のケーキでじゅうぶん満足だ。
「不二家かよ…」とバカにするヤツには、「じゃあお前、あれ以上のケーキ作ってみろ」と言ってやりたい。
ケーキ作りって、けっこう難しいからね。

学生時代、仲間の誕生日を祝うために、友人たち(全員男)とケーキを作ったことがある。
クックパッドもインターネットもない時代の、素人男子の調理ゆえ、当然のように失敗。
しかも、コンビニには誕生日用ロウソクは売ってなく、買ったのは「青雲」のようなお仏壇用のもの。
よせばいいのに、その仏壇用ロウソクを立てたので、なんとも縁起の悪いケーキに。
味自体もよくなかったが、気心知れた仲間と調理や飲み食いに費やした時間は、青春(笑)のいい思い出になったものだ。
そんな、我々がこしらえた「縁起悪ケーキ」を食べたあとだと、不二家のスゴさがよくわかる。※そもそも比べるのが失礼
クリームのほどよい甘さと、スポンジの軽い口当たり。これは素人にはマネできない。
「ミルキーはママの味」だけど、ケーキはまさにプロの味だった!

そんな不二家のケーキに、【食べ放題プラン】があるのを、つい最近知った。
 ※お店のメニューより

実施しているのは、『不二家レストラン』を併設する店舗で、HPによると東京では3軒のみ。
その中から、自宅から一番近い、福生市の「福生田園店」に行ってみることにした。
最寄り駅は、立川からJR青梅線で6個先の牛浜駅。乗車時間は15分くらい。
南口から出て10分ほど歩くと、不二家の看板が見えてくる。


道路を挟んだ向こう側には、以前紹介した所沢『カッパハウス』の系列店『カッパ64』もあるので、


ケーキのあとにラーメンが食べたくなった方は、ハシゴしてみては。まあ、そんな余裕はないだろうが。

入店したのが16時35分頃。夕方のお客が少ない時間帯で助かった。
自意識過剰かもしれないが、いいトシこいたおっさんが、ひとりでケーキを食べまくっていると、
不二家レストランの主な客層と思われる、近所の有閑マダム…というかオバハン集団には笑いものにされ、
女学生たち(←古い表現)にはキモイと思われ、ガキどもにはうらやましがられと、妙に注目を集めそうな気がしたので。

お水とおしぼりを持ってきたのが、都合のいいことに男性店員だったので、
「あ、あの…おっさんのくせに申しわけないんですけど、ケ、ケーキ食べ放題お願いします…」と小声で告げる。
だが、彼は不慣れだったのか、奥から出てきたベテラン女性店員と交代。恥ずかしいなあ。
彼女が注意事項などを説明し、「頑張ってください!」と、激励までしてくれた。恐縮です…。
ここで、食べ放題ルールを簡単に記しておく。
○お値段はドリンクバー付きで大人1980円、制限時間は60分
○ショーケース内のケーキが食べ放題、ただしホールケーキやマカロンなどは対象外
○ショーケースの前で専用のカードを提示し、ケーキを受け取る
○注文は2個まで、食べ終えたらお皿を持参し、再度新しいケーキを選ぶ

「では今の時間からスタートです」と、店員さんが告げたのが16時38分だったが、
専用カードには「17時50分まで」と記入してある。10分以上サービスしてくれたのだ。


ここからは、私が食べたケーキをひたすら紹介していく。
味の感想は、すべて「甘くておいしい」なのでほぼ省略。表現力が乏しくてスマン。
1回目のオーダーがこちら。


定番の「三角ショートケーキ」400円と、 ※商品名と価格は不二家HPより、以下同


おっさんが口にするのは恥ずかしい商品名の「コロコロくまさん」410円。


ドリンクバー(通常、ケーキとセットで290円)で「アイスティー」を確保し、さっそく食べ始める。
まずはショートケーキから…と、フィルムを取り除く際、うっかりクリームごと剥がしてしまった。
これが自宅なら、フィルムを舐めまわすところだが(←子供か)、今日は食べ放題。クリームなんかいくらでも舐められる。
久しぶりに食べた不二家のショートケーキは、これぞ王道のケーキであった!
くまさんの耳と顔部分は、チョコで作成されており、かじりついたら意外と硬く、歯に響いた。
これは、くまさんからの「あんまりガツガツするんじゃねえぞ」という警告(?)だろう。

すぐに食べ終えてしまい、お替わりのためショーケースに向かう。
店員さんに、フィルムや食べ終えた容器が残ったお皿を渡すと、新しいお皿に次のケーキを乗せてくれる。
2回目のオーダーはこちら。


こちらも定番の「しっとりスフレチーズケーキ」390円と、


春の新商品らしい「苺のカスタードパイ」440円。


苺パイは、透明な容器に入っていて食べづらかったので、取り出して食べた。


4個食べ終わったが、オマケしてもらったためか、時間はまだまだ残っている。
アイスティーをお替わりし、次のオーダーへ。当然、アイスティーに甘味料は入れない。
3回目のオーダーがこちら。


甘いモノが続いたので、ほろ苦い(←そうか?)「チョコ生ケーキ」390円と、


お腹がキツくなってきたので、軽めの商品ということで「プレミアムカスタードプリン」200円を選択。


甘いモノばかり食べていたからか、プリン・カラメルのかすかな苦みを感じ取れた。味覚が鋭敏になったか!?
途中で休憩も兼ねて、卓上に置かれている「不二家レストラン・グランドメニュー」を眺める。
ハンバーグ、スパゲティ、オムライスの他、パフェ類などのデザートも豊富。
ダメ元で店員さんに「食べ放題にパフェは含まれますか」とたずねたところ、やっぱり「不可」であった。
限界が近づいてきたので、4回目のオーダーは1個だけにしておいた。
ただしその1個は、一番大きなサイズで、しかも一番高価な「イタリアンショートケーキ」650円だ。


フィルムを剥がした状態も撮影したけど、どうも大きさが伝わらないダメ写真なので、


HPから見本画像を拝借してきた。とにかく、立派なケーキなのはわかってほしい。
 (C)不二家フードサービス

この日のメインに位置づけしていた商品だが、すでに6個もケーキを食べていたため、あまり味がわからず。
最初に食べた、普通のショートケーキよりは、クリームが濃厚に感じたけれど、断定はできない。
なお、こちらの食べ放題で、「絶対に元は取りたい!」という意地汚い方には、
「イタリアンショートケーキ2個+その他1個」を推奨しておく。ドリンクバーを含めれば、1980円を超えるはずだ。

食後は、ドリンクバーで「ワイルドベリー紅茶」というのを選び、


飲み終えたところでお会計しよう…と思ったら、なんだかもう少しイケそうな気がしてきた。
これが本当に最後、と選んだ5回目のオーダーがこちら。


本当は、3回目に頼んだ(店員さんが普通のチョコと間違えた)、「ホワイトチョコ生ケーキ」390円と、


さっきのプリンと同様、普通に売られている「ペコちゃんのほっぺ」108円。


もう8個目になると、ホワイトチョコと普通のチョコの違いが、わからなくなっていた。
ペコちゃんのほっぺは、チョコ味や苺味もあるが、私が一番好きなカスタード味にした。


上記を食べ終えると、今度こそお腹いっぱいで「余は満足じゃ」状態。
というか、これ以上食べたら吐くかもしれないので、さっさとお会計。

※レシートでは16:32になっているが、実際は16:38だった

「おっさんキモイ税」などの追加料金を請求されることもなく、1980円のままであった。
帰宅後に計算したら、デザート9個+ドリンクバーで、通常価格だと3668円。ずいぶんお得ではないか。
不二家福生田園店さん、どうもごちそうさまでした!

ガキの頃からの夢だったケーキ食べ放題だが、1970年代生まれのおっさんには、挑戦するのが遅すぎた。
3個目のチーズケーキくらいで、早くも甘さがキツくなってきたからね。
せっかくのケーキ食べ放題なのに、「こんなに食べて、血糖値とか糖尿とか大丈夫かなあ」と、心配したりして。
甘さがツラかった分、苺パイの生地がしょっぱく感じられて、いい口直しになったのだが、
「塩分摂るのも、高血圧にはヤバいよなあ」とやっぱり不安になる、哀れな中年。トシはとるモンじゃねえなあ。
若者よ、ケーキ食べ放題は健康なうちにやっておけ!

ケーキをたらふく食べた満足と、なんだか後ろめたい感情の双方を抱いたままお店を出たら、
笑っちゃうくらいに雲行きが怪しい


スイーツを食べまくった天罰で、雷にでも打たれるのかと一瞬ビビったが、小雨程度で済んだ。
傘は持っていなかったが、降り注ぐ春の雨は、意外と心地よかったね。



不二家レストラン 福生田園店
東京都福生市北田園1-7-7
JR牛浜駅から徒歩約10分、熊川駅からも推定徒歩15分
営業時間 10時~24時 現在は21時まで
定休日 なし
※ケーキ食べ放題は19時ラストオーダー
※不二家レストランのHP→https://www.fujiya-fs.com/
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日伊合作の餃子と麺類 西武柳沢『一八亭』

2021年04月02日 | 餃子
数年前のことだが、友人がSNSで、ちょっと変わったラーメン店を紹介していた。
お店の名前は『一八亭』といい、屋号自体は奇抜ではないのだが、
イタリア人のシェフがいて、生ハムやチーズを使用した、餃子や麺類を提供しているらしい。
調べてみたところ、シェフはお店の娘婿らしく、ローマ出身の彼が働くようになってから、
イタリア~ンな中華メニューが加わったようだ。
最寄り駅は西武新宿線の西武柳沢だが、私は電車代をケチって、JR三鷹駅から徒歩で向かった…疲れた。

到着したのは夕方。外観はごく普通だが、確かに、イタリア人らしき方が働いている。
 ※お店のHPより拝借

店内に入ると、厨房を囲むようにカウンター席があり、奥には団体客向けのテーブル席も。
厨房は意外と広いのだが、この時間はシェフのひとり回し。そのせいか、少しお疲れの様子。
私が入店したときも「お好きな席へどうぞ」と小声だったし、オーダー時の受け答えも、うなずくだけでほぼ無言。
イタリア人は全員陽気だと思い込んでいた私は、ちょっとカルチャーショック。
だが、こちらのお店は、通常は11時~翌朝4時半まで営業している。やっぱり疲れてるのかな。
その後、友人に教えてもらったのだが、昼の時間帯はイタリア人旦那、夜は日本人奥さまが店番だそうで、
夜になっても旦那(本名は「ジャンニ・ジャンマリオリ」さんらしい)は退店せず、客席で晩酌を楽しんでおり、
忙しくなると、席を立って奥さまを手伝うとか。やはり、お店には長時間滞在しているようだ。
ちなみに晩酌は、メニューにない洋風おつまみとワインだって。「洋風おつまみ」、気になるな。

さて、初訪問時の私が最初に頼んだのは、びんビール550円と餃子3種。
ドリンクは他にも、サワー類やハイボールなどの定番や、ワインも当然、白と赤の2種を用意。
また、ここ一八亭さんは料理メニューも多彩で、特に餃子などの点心類は豊富。
今回のブログカテゴリーも、「中華食堂」や「居酒屋・バー」かで悩んだ挙句、「餃子」にしてみた。
最初に完成したのが、茹でるタイプの「モッツァレラの水餃子」。通常は590円だが、3個だと330円。


モッツァレラチーズを包んだ皮に、トマトソースとチーズをかけた、ビールに合う餃子だ。
「ビールお替わり」の注文と同時に、「焼き餃子」430円(ハーフ230円)と、


「海老にら餃子」550円が焼き上がった。


こちらの創業は1985年。イタリア旦那が働く前から存在したと思われる焼き餃子は、当然イタリア風ではなく、
和風タイプ…イヤ、厳密には中国風になるのか。とにかくオーソドックスな餃子だ。
海老にら餃子は大きめのが4個。中には小エビがいくつも入っている。

※できれば、鉄板に残った汚れを取り除いてから盛りつけてほしかった

途中でウーロンハイ370円に変えて、餃子3種を食べ終わったところで、シメのお食事を注文。
選択したのは、お店の一番人気らしい「油そば」730円。


自家製の太麺にタレを絡め、削り節とネギ、そしてチーズを振りかける。
日本(たぶん多摩地区)発祥の油そばに、イタリア産パルメジェーノチーズを加えた、日伊合作メニューだ。
なお、「パルメジェーノ」という表記は、お店HPに従ったもの。イタリア風の正しい発音なのかな?
油そばなので、よく混ぜてから食べることに。さっきの画像では見えなかったが、チャーシューもちゃんと入っているよ。


チーズは入るものの、油そば自体の味が濃いので、さほど気にならなかった。もっと個性的なテイストを期待したのだが。
カルボナーラ風の「ローマのまぜそば」や、トマトソースの「トマトのまぜそば」にしておくべきだったか。

それから数ヶ月後、三鷹から歩くのはしんどかったので、西武柳沢駅からのルートで再訪。
ただし、駅近くの『どさん子』でラーメンを食べたあとだったので、食事はせず軽く飲むだけに。
友人に聞いたとおり、夜の時間帯は奥様がひとり回しで、旦那さんは客席で飲んでた(笑)。
注文したのはびんビールと、おつまみ「3点盛り」630円、そして「サルシッチャ餃子」550円。
ラーメン店の「3点盛り」でよく使われるのは「チャーシュー」「メンマ」「味玉」で、店によってはザーサイやキムチも。

狛江『狸小路』の「とりあえず三点盛」350円

ところが、一八亭さんは、さすがはイタリア人シェフがいる(そして飲んでる)お店。
3点盛りが「カポナータ」「生ハム」「チーズ」と、イタリアン仕様だ!


本当はビールより、ワインの方が合うんだろうけど、私はワイン飲むと悪酔いしちゃうので…。
しばらくすると、サルシッチャ餃子が焼き上がった。


一見、「おやき」みたいだが(?)、中にはお肉の塊とモッツァレラチーズが詰まっている。


中身のイタリアンソーセージ(お店メニューの表記より)は、肉々しいけどハーブなど調味料も効いており爽やか。
濃厚チーズとの相性も最高だし、一八亭さんの餃子では一番のおススメだ。

緊急事態宣言などいろいろあり、久々となった3度目の訪問は、先述した友人と一緒に昼間から飲みに行った。
せっかくなので、こちらの餃子・点心類をすべて制覇すべく、未食メニューを注文させてもらった。
こちらが「水餃子」430円。さっき書き忘れたけど、焼き餃子はニンニク入りだが、水餃子はなし。


シンプルだけど旨味が強く、皮の歯応えもヨシ。餃子ではサルシッチャの次にオススメだ。
こちらは「焼売」550円。自家製らしく形が不揃いだが、それがまたイイ。


最後の紹介は、世界三大珍味のひとつを使用した、「トリュフわんたん」690円! 


ただ、私自身はいいトシこいて、トリュフを食べた記憶がない。誰かの結婚式で出たかもしれないけど。
トリュフと思われる黒い粒々を、生ハムと一緒に味わってみたが…残念ながら、私の苦手な味であった。


口に含んだ瞬間、「お前はやめとけ!」と、脳内から命令がきた。なので、残りは全部友人に食べてもらった。
無論、原因はお店でもトリュフでもなく、私の貧乏舌のせいである。
トリュフが苦手でない方は、ぜひ食べてみてほしい。

他にもいろいろ一品料理を頼み、結構長い時間飲み食いしたため、我々以外のお客さんがいなくなってしまった。
イタリア旦那も、休憩したそうなので(推測だが当たってるはず)、シメを食べて帰ることに。
私がオーダーしたのは、飲んだあとに最適な「塩らぁめん」690円。


油そばのときにも記したけど、こちらは自家製麺を使っている。滋味あふれるスープも、当然自家製だろう。
結局、実は満腹だったのに、残さず食べてしまった。ここのラーメン、ウマい気がする

失礼ながら、一八亭さんのことは、イタリア風のメニューがある変わったお店だと捉えていたが、
普通の商品もしっかりしている。先代(娘さんの父親?)は腕のいい職人だったのだろう。
もちろん、現店主も頑張っていらっしゃる。友人が頼んだのは、イタリア旦那の母国の味を取り入れた、
味噌ラーメンにカポナータとリコッタチーズを加えた、日伊合作商品「味噌ポナータ」890円!


友人も結構飲み食いしたはずなのに、しっかりたいらげていたから、味には満足しているようだ。
こちらには他にも、ラグーが入る「味噌ラグー」や、バジル使用の「ジェノベーゼ」などもある。
これからも、イタリア旦那と日本人奥様による、新たな日伊合作メニューに期待したい。
「汁なしケチャップ炒めそば」とか作ってほしい…って、それはただのナポリタンだ。

日が沈む前に飲める、「イタリアンバル兼ラーメン店」は、私にとって貴重な存在。
食べていないメニューも多いし、一八亭さんには今後も通い続ける予定だ。
なお、店内には漫画本もたくさん置いてあり、ひとり酒でもさみしくないよ…たぶん。



一八亭(いっぱちてい)
東京都西東京市柳沢2-1-23
西武線西武柳沢駅から徒歩約7分、三鷹駅からは徒歩約45分、近所に「東伏見稲荷神社」というバス停あり
営業時間 火~土、祝日、祝前日 11時~翌4時半 日 11時~23時半
定休日 月(祝日の場合は11~23時半)
※現在は毎日、21時閉店です
※くわしくはお店のHPにて→https://ippachitei.com/
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