明るく正しく強いブログ

朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

500円で食べられる家系ラーメン 三鷹『せい家』

2021年09月27日 | ラーメン、つけ麺など
あるラーメン店の女性オーナーが、ツイッターに投稿した内容が、一部で話題になっている。
「ラーメン評論家の入店お断りします」「マイナスしかない」。彼女によるとそいつらは、
影響力を誇示してのサービス強要や、上から目線のマウンティング発言、さらにセクハラもやらかしたらしい。
そんな輩は迷惑と思い距離を置くと、裏で悪評を流されるなどの被害も受けたそうだ。
ツイートで「出禁」扱いされた、ラーメン評論家や関係者数名が反発しているが、
サービスの強要やセクハラなどについては、誰も否定していないので、女性店主の告白は真実だった様子。
※追記 「オレはやっていない」というヤツはいた ※追記2 該当者が「泥酔してた」「覚えてない」などと言い訳
女性店主が「ラオタ」と呼ぶ、一部のマニアやブロガーの中には、そういうクズがいるのは知っていたが、
評論家連中も、そのような嫌がらせをしていたとは…トップ食べロガー(嘲笑)の「うどんが主食」と同類ではないか。

店主のツイッターによると、9月27日の早朝、TV番組で詳細を語るそうだ。原文の一部を転記させていただく。
グッド!モーニング/テレビ朝日 7時より7時30分の間の5分間程 
ラーメン評論家の出入り禁止 癒着、セクハラ、パワハラについて(中略)
明日の放送で伝えきれない部分についてはネット記事で全て公開致します


「伝えきれない(=TV局がカットする?)部分はネットで全公開」とは、決着をつける気マンマンだね。
きっと、眠れぬ夜を過ごしている評論家もいることだろう。実にいい気味である。
そもそも、若い女性店主に対する、年長男性からのパワハラや、癒着の要求などは想像できるが、
ラーメン店でセクハラって、どうやってやるんだよ!?
店主を応援する意味でも、彼女が営む神奈川県大和市のお店『八雲』へ、ラーメンを食べに行こうかな。
可能ならば、食後は店主に直接、「業界浄化のためにも、頑張ってください」などと激励したい。
ついでに、記念として握手を求めたりして…あっ、これがセクハラか! ※絶対にしませんので

私自身は、ラーメン店でセクハラなんぞしたことはないが、過去には「逆セクハラ」を受けたことがある。
そのお店が、今回のブログタイトルとなった『せい家』さんだ。いつも以上に、長い前フリで申しわけない。
ここまで文字ばかりだったので、基本の「らーめん」の画像を掲載しておこう。


せい家さんは、濃厚スープに太麺を合わせた豚骨醤油ラーメンを出す、いわゆる家系のチェーンである。

もう10年以上前、阿佐ヶ谷駅近くにあったお店を利用したときのこと。
昨春に閉店してしまったが、ここ阿佐ヶ谷店にはお得なセット(後述)もあり、飲み食いで何度も利用している。
ある日、ひとりで訪問したところ、アジア系の若い女性店員に「イラサイマセー、ココドウゾ!」と、席に案内された。
まだ日本語は不慣れな様子で、ちょっと口調が乱暴であった。
乱暴なのは言葉だけでなく、店内をドタバタと駆け回り、商品提供時は、音を立てて置いていく。
私が座らされたカウンター席の右隣には席がなく、厨房からホールへ商品を渡すエリアとなっていた。
ラーメンが完成するたびに、例の女性が取りに来るのだが、毎回、隣席の私にぶつかってくる。当然、謝罪はない。
謝罪はないが、彼女のバストが必ず、私の右肩に押しつけられていくため…抗議できず(恥)。男ってバカな生き物だよな。
そんなサービス…じゃなくて逆セクハラにも屈せず、今も通い続けている、
せい家さんの魅力について、以下で語っていく。

こちらのウリは、らーめん1杯500円という価格。家系では破格で、普通のラーメン店と比較しても安い。
自分の店でスープを炊かない、エセ家系チェーンでさえ、690円くらい払わされるのに。
ただし、数年前からやむなく外税になったため、実際の価格は550円なのだが、
せい家HPには今でも、「せい家は、500円」と大きな文字で、(税抜)の文字は小さく表示しているので、
今回のタイトルも文中も、それに倣うことにした。
2023年4月追記:さすがのせい家さんも、昨年とうとう、1杯650円に値上げ。
その後も、HPでは「せい家は、500円」のコピーを残していたが、最近ようやく、その表記も消した模様


らーめん500円は共通だが、お店独自のメニューやセットがあったりする。
麺の量は、一般的な家系より少なく感じたこともあったが、安価ゆえの印象かもしれない。
支店がいくつかあり、一部店舗は他店のスープを利用しているそうだが、大半の店は、自分の店でグツグツと炊いている。
私が入ったことがあるのは、さっきの阿佐ヶ谷の他、高円寺、下高井戸、三鷹の店舗。
上記店舗は、過去に拙ブログで紹介した『武道家』『大山家』『ぱたぱた家』ほどではないが、満足できる濃さである。
最初に載せたらーめんの画像は三鷹店のもので、食べたのは数年前の深夜0時近く。
日によってブレがあるのは否めないが、このときは遅い時間でよく煮込まれていたのか、最高にウマかった。
ニンニクとショウガをたっぷり入れて、麺はもちろん、スープも一滴残さず飲み干したものである。


最近は三鷹店しか行ってないので、以下で紹介するのも、すべて三鷹仕様である。

もうひとつ、せい家さんの特徴として、家系では珍しく「細麺」と「替玉」がある。
細麺も価格は一緒で、替玉は細麺オンリーで100円。太麺と違い、茹でる時間が短いからね。
こちらは「らーめん」細麺バージョン500円。麺以外は特に変わっていないはず。


こちらが麺。さっきの太麺バージョンと比べると、明らかに細い。


チラリと見えるメンマと玉子は、らーめんの前に一杯やったツマミの残りだ。
ここで、三鷹店のメニューの一部を紹介。撮影したのは、酒類が一時的に解禁された今年の春。
こちらは主な麺類。具だくさんの「せい家スペシャル」1350円は、らーめんが安い分、割高な印象。


こちらは追加トッピングやおつまみ類。この日、私が注文したのは「おつかれ様セット」220円である。


チャーシュー1枚にネギ、味玉半分、メンマ3本にほうれん草。豪華なようでチープだが、まあ220円だしね。


阿佐ヶ谷店には「ビールセット」というのがあり、生ビール中ジョッキにお疲れ様セットとほぼ同内容の具材が付いて、
480円というサービス価格で提供していた。普通の居酒屋で生中だけ頼んでも、それくらいするでしょ。
現在の三鷹店のアルコールメニューは、「生ビール」が500円で、「瓶ビール」550円、「酎ハイ」300円など。

こちらは同じ日に頼んだ「肉汁餃子」3個270円。5個だと450円なので、単価は90円。


阿佐ヶ谷や昔の高円寺店では、餃子は1人前、6個200円だった記憶がある。ただし、味は今の方がおいしい。
一時期販売を中止していた、1個から頼める「から揚げ」は100円、新商品の「はるまき」は1本150円。


どちらの味も悪くはないが、どこかで食べたことのあるテイストだった。
私の大好きな「家系丼」を作るためのご飯は、三鷹店では半ライス100円、並が150円。阿佐ヶ谷は60円で食べ放題だった。

せい家さんは「つけ麺」もやっている。らーめんと同様、こちらも600円と安い。


よくある豚骨魚介タイプだったが、ちゃんと家系らしさも感じられる。
もうひとつ、最近加わったと思われるのが、「昆布水つけ麺」750円。


いくつかのラーメン店で提供しているのは知っているが、食べるのは初めて。なにも、家系のお店で試すこともないと思ったが。
出てきたのがこちら。一見すると、普通の「つけ麺」と、さほど変わりはない。


普通のつけ麺より150円高い理由は、麺に注がれた「昆布水」だ。
北海道羅臼産の昆布を使ったその昆布水は、麺全体ではなく、底の方に1/3くらい溜まっていた。


最初に麺だけを食べてみたが、特に味の違いはわからず。ところが、温かい汁に浸して食べると昆布の香りが!
今度は、昆布水だけを口に含んでみた。やはり味を感じないが、つけ汁と合わせると昆布が出てくるのか不思議。
なお、あとから食べる麺の方が、昆布水に浸かっていた部分や時間が多いため、昆布の風味がより強まるのも面白かった。
ただし、豚骨主体のスープを基にしたつけダレは、昆布との相性はあまり良くない気がした(苦笑)。
やはり家系のお店では、素直に普通のラーメンを食べた方が賢明なようだ。

競合店が値段を上げていく中、500円という価格を守る、せい家さんの経営方針は素晴らしい。
ラーメン評論家は、まず取材に来ないと思われるお店だが、若い女性に訴えられるようなヤツらに見せつけるべく、
清く正しく美しい商売を、今後も続けていただきたい。
最後に、しょーもない逆セクハラ体験を紹介したことを、お詫びさせていただくことで、本稿の締めとする。



せい家 三鷹店
東京都三鷹市下連雀3-33-3 ※3並び!
JR三鷹駅から徒歩約4分
営業時間 11時~翌2時半 ※9/30までは20時まで
定休日 なし
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地価は高いのに、安すぎて心配になるお店 東京駅『アルプス』

2021年09月24日 | カレー、ハヤシ
今から10年ほど前まで、私は中央区の八丁堀で働いていた。
一応説明すると、八丁堀は東京駅からJR京葉線でひと駅、地下鉄だと、築地や茅場町が隣駅。
京橋、銀座、有楽町、日本橋、人形町、ちょっと遠いが門前仲町あたりまでが徒歩圏内。
休憩時間は、日替わりでこれらの地域に足を伸ばし、いろんな飲食店を巡ったものである。
一期一会の店が大半だが、中には複数回通った、お気に入りのお店もあった。
その中のひとつが、八重洲地下街の端っこにあるカレー店『アルプス』
東京駅を出てすぐ、という好立地ゆえ、家賃は相当高いはずだが、提供している商品は異様に安い

今、東京の地価公示価格(令和2年)を調べてみたら、1平方メートルあたりの価格だと、八重洲は2340万円。
いまいちピンとこないが、私が住む立川市は16万~535万だって。地域によって差があるが、ケタが違う。
ちなみに最高価格は、銀座4丁目の5770万円で、丸の内、新宿、大手町などに次ぐのが八重洲。
とにかく、八重洲の地価はべらぼうに高いということを頭に入れてから、以下の文を読み進めてほしい。

さっき、大文字で表記したように、アルプス最大の魅力は安さである。基本のカレーライスの価格は…いくらだっけ?
思い出せない理由は、ここで普通のカレーを、普通の価格で食べた記憶がないから。
こちらのお店は、15時~19時まではタイムサービスで、カレーが290円になるのである(初訪問時は280円だった)。
高地価の八重洲でこの価格。しかも、サービスタイムが長い!
普通はアイドルタイムの17時くらいまでで、18時台のディナータイムは含まないでしょ。

2年前、築地方面での仕事帰りに、久々にアルプスに寄ってみた。タイムサービスは継続中。


しかもこのサービスカレー、具ナシのいわゆる「プレーンカレー」ではなく、
コロッケ、チキン、チーズの3種から具材をひとつ選べるのである。


上記ポスターの「えっ!? 東京駅でこの値段???」のキャッチコピーは、言い得て妙である。

食券を厨房の店員に渡し、トレイに乗ったカレーを受け取り、席まで運ぶセルフ方式。
どんな時間帯でもどんなメニューでも、すぐに提供される。スピーディーな提供時間もこちらの魅力。
休憩時間が残りわずかだったりして、急いでいるときには大助かりだ。
この日、私が頼んだ下記の具だくさんカレーも、15秒くらいで出てきた。さすがの早さである。


入店時はサービスタイムに該当していたが、昔さんざん食べたので、ぜいたくにも上記のカレーを注文したのだ。
こちらは券売機全体図。私が選んだのは「BIGカツ」570円に、「トッピング唐揚げ」110円、


券売機にボタンがなく、店員さんに直接払う「目玉焼き」50円。「ぜいたくにも」と記したが、総計は730円。安い!
カツカレーでもこの短時間で出せるのは、万全の準備体制(要するに揚げ置き)のたまものであろう。
あと、上記券売機では、期間限定メニューだったと思われる、「カレー焼きそば」550円が気になるな。
下記の画像は、どんな意図で撮影したのか忘れた。カツの厚さを伝えたかったのか? 伝わらないけど。


ビッグなカツも唐揚げも、揚げてから時間がたっているが、温かいカレーソースと一緒に食べれば気にならない。
過去には、入店から食べ終わって退店するまで、5分かからなかったこともあるが、
この日はさすがに、具材が多かったので食べ切るのに10分ほどかかったよ。
私だけでなくほとんどの客が、とっとと喰ってとっとと帰るため、滞在時間が短い。
時間帯によっては行列ができるアルプスさんだが、回転が早いので、そんなに待たないで済むはずだ。

730円のぜいたくカレーを食べた数ヶ月後、またまたアルプスさんを訪問。
実は、別の店で食事をしたのだが、どうも物足りなかったので、デザート代わりに入店したのだ。
タイムサービス以外にも、曜日によってご飯大盛などのサービスがあり、
この日は「BIGマンデー」だったようで、570円のBIGシリーズがすべて500円。※最近は実施していない模様


前回カツを食べたので、今回は「BIGハンバーグ」を選択。なお、券売機のメニューや位置は、頻繁に変わる。


今回もやはり、10秒くらいで登場。目玉焼き付きで500円は安いよね。


カツカレーのときに説明し忘れたが、アルプスではナイフやフォークは使わず、
昔給食で使用した、懐かしい先割れスプーンを使用する。カツもハンバーグも、ちゃんと切り分けられるよ。


目玉焼きの黄身ちゃんを、ハンバーグやカレーソースと絡め、スプーンで一気に書き込んだ。

それから2年。コロナ禍もあり、なかなか行けなかった八重洲や東京駅で、先日久々に買い物をした。
せっかくなので、どこかで食事をして帰ろうと思い、目指したのがアルプスさん。
「久々の八重洲なら、もっと高い店で喰え」とツッコミが入りそうだし、自分でもそう思ったが(苦笑)初志貫徹。
テイクアウトのボタンや、新商品やトッピングも増え、既存メニューも少しだけ値上げしたようだが、
「タイムサービス」は300円と、わずか10円の値上げ。しかも14時~19時と、1時間長くなっていた。

※一番安い基本のメニューは「チキンカレー」420円と判明

購入した食券は「タイムサービス」300円のみ。「もっと金を使え」とツッコミが入りそうだし…以下同。
アルプスさんはこれまで何度も利用してきたが、サービスカレーだけの注文は、さすがに記憶がない。
女性客ならまだしも、図体のデカいおっさんが、激安カレーしか食べないのは恥ずかしいからね。
10年以上前には、サービスカレーをふた皿同時に食べたことはあったが、今思うと、あれはあれで恥ずかしいな。

カウンターで食券を渡し、選べる具材は「コロッケでお願いします」と告げると、
「福神漬けは?」と聞かれた。以前は卓上に置いてあったが、この時勢ゆえ、個別に提供するようになったのだろう。
「いりません」と応えると、数秒後にはトレイにコロッケカレーが乗せられた。
こちらが、アルプスの名物メニュー「タイムサービス」カレーだ!


横アングルはこちら。一般的なお店のカレーより、やや少なめの盛り具合。


2年ぶりのアルプスカレーは、おおっ、意外と辛い!? 
見た目は以前と同じ、ドロッとしたソースで、スパイシーさよりコクを感じるタイプだが、ちょっと辛味が増した印象。
とはいえ、ヒリヒリと残るタイプではないので、辛いのが苦手な人でも大丈夫。
ご飯はお茶碗一杯分くらい、推定200グラムくらいかな。こちらも昔より減ったような…。
なお、辛さもご飯の量も、あくまで私個人の感想なので、実際はずっと同じかもしれない。
コロッケにはグリンピースも入っていた。自家製ではないと思うが、カレーソースとの相性はいい。


いずれにせよ、300円でコロッケカレーが食べられるのはうれしい。何度も繰り返すが、ここは家賃の高い八重洲なのである。
余計なお世話だろうが、利益が出るのか心配になるよ(←じゃあ、もっとカネを落とせ)。
申しわけないので、勝手ながら、新メニューの宣伝をさせていただく。
 ※お店のツイッターより

「2色そぼろのカレー丼」、9月28日より発売開始!
まあ、このブログは閲覧者が少ないので(泣)、宣伝効果はなさそうだが…。

なお、すぐ隣には立ち食いそばチェーンの『梅もと』もある。
こちらも立ち食い店とはいえ、「かけ」や「もり」は250円と、八重洲らしからぬ低価格で頑張ってらっしゃる。
そばだけでなく、「かきあげ丼」の他、「穴子丼」や「まぐろたたき丼」など、ご飯メニューも充実している。
ただ、立ち食い店ではよくある、「カレーライス」や「カレーうどん&そば」が見当たらない。
調べたところ、梅もとの他の支店では、カレーを販売している。というか、カレーがないのは八重洲店だけ。
隣のアルプスさんに気を遣っているのか、あるいは圧力を受けたのか?
カレーが安い理由も、店主が地主の弱みを握っていて、家賃をタダにさせているとか!?
まさかアルプスの店主は、八重洲界隈を牛耳る影のボスだったりして…そんなワケないか。

私のくだらない妄想はさておき、1969年の開業以来、52年にわたって安価なカレーを提供し続けている、
アルプスさんの企業努力には、頭が下がる思いだ。
私は今後も、近くに来たときは利用させてもらうつもりだし、
次回はもう少しお金を使うので(笑)、どうか温かく迎え入れていただきたい。



カレーショップ アルプス
東京都中央区八重洲2-1 八重洲地下街北1号
東京駅八重洲口から徒歩約2分 JR八丁堀駅からは徒歩約20分
営業時間 月~金 9時~20時 土日は11時から ※以前は21時半までだった
定休日 元日
※土日は19時半まで?
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漁港の街で出会った巨大プリン 焼津『カントリーロード』

2021年09月14日 | 喫茶店
9月に入り、秋の訪れを感じさせる、今日この頃。
今年の夏も、とうとう旅行できなかった。そもそも、一番遠くに出かけた場所が、都内の水道橋だし。

東京ドームで高校野球観戦…ただし途中退場

一時期はほぼ毎年、夏シーズンには関西方面へ遊びに行っていた。
最大目的は甲子園球場での高校野球観戦だが、大阪の安ウマ飲食店を巡るのも楽しかった。
そんな関西への交通手段として、私がよく利用しているのが、青春18きっぷ&鈍行列車
時間はかかるが、飛行機や新幹線より断然安く、高速バスの狭い座席よりは快適。
乗り降り自由だから、途中下車できるのも嬉しい。「青春18きっぷ」の魅力については、改めて語りたいね。

過去には、京都、浜松、大垣などで下車し、観光や食事を楽しんだことがある。
大垣の『朝日屋』さんで食べた、珍しい見た目の「カツ丼」は、こちらで紹介済み。


そして、静岡県の焼津で食べたのが、今回タイトルの「巨大プリン」である。

ガキの頃に抱いた、デカいプリンを食べてみたいという大いなる野望を、実現させたのは4年前の夏。
「プリン 巨大」でネット検索し、『カントリーロード』というお店で提供していることを知る。
最寄りの焼津駅は、東海道線が通っていたので、関西旅行の途中で下車し、立ち寄ってみた。

焼津といえば漁業が盛んで、焼津港はカツオの水揚げ量が、当時も今も日本一で、マグロの漁獲量も多いそうだ。
町の名物は当然、新鮮な魚介類。専門店も多いようで、駅から出てすぐの場所、
東京なら立ち食いソバやファストフードの店が入る位置に、鉄火丼を出す店舗があった。さすがだね。
そんな魚介自慢の焼津市で、プリンだけ食べてすぐに立ち去った私は、相当珍しいのではないか。
焼津出身の方に、「何を召し上がりましたか?」とたずねられて、プリンと答えたら殴られそうだ(苦笑)。

さて、カントリーロードの場所は、焼津駅からまっすぐ進んだ先、普通に歩けば20分ほどで着くはず。


看板どおり、「昔なつかしい喫茶店」というビジュアルの建物である。
ここ数年、更新していないようだが、お店のHPによると、開店時間は10時。
到着したのは11時少し前くらいで、営業中の札は出ていたが、店内に人の気配がない。
ドアを開けて「すいませーん」と声をかけたら、奥から男性店員があわてて出てきた。この人が店主?
まだ開店準備の途中だったのか、「今、冷房付けますね」だって。そういえば、店内が異様に暑い。
午前中とはいえ、真夏の東海地区。駅から歩いてきて冷房ナシはしんどかった!
ウッディな内装は、店名どおりカントリー風(←テキトー)で、壁には、いろんなメニューの写真があったが、


私の注文は最初から決まっていた。「スーパープリン2色アイスアラモード」2000円である。
要するに、巨大プリンにアイスなどが添えられたもので、アイスは抹茶、ストロベリーなどから2種が選べる。
私はオーソドックスな「バニラ」と、甘さで飽きないよう、苦さを含む「チョコ」を選択。
普通サイズ(一般的には大きめ)の「プリン」は800円、アイスなしの「スーパープリン」単品は1600円。
提供に時間がかかると思いきや、すぐに登場。これこそ、私がガキの頃から望んでいた、
巨大プリン(スーパープリン2色アイスアラモード)である!


毎度のごとく、写真がヘタで、大きさが伝わっていないかもしれないが、
一緒に映っているポッキーとの比較で、デカさを判断してほしい。
バケツみたいな容器に作っているのだろうが、どうやって取り出すんだろう。プッチンプリン方式?
プリンの総重量は約1キロとのこと。ここで裏側のアングルも掲載。


撮影を終えたらいよいよ、静岡の象徴・富士山のようにそびえ立つ、スーパープリンに挑む。

表面にブツブツがあるのでおわかりだろうが、食感はけっこう硬め。硬くしないと固まらないからね。
個人的には、杏仁豆腐はとろけるタイプが好きだが、プリンは硬いタイプの方が懐かしくていいね。
ほどよい甘さのプリンと、ほろ苦いカラメル。幼少期に連れて行ってもらった、レストランで食べたヤツだ(涙)。
感動しつつ食べていき、5分経過したのが下記の状態。ちょっと汚い画像でゴメン。


このあと、急にスプーンが止まる。理由はカラメルの予想以上の苦さであった。
実は私、プリンは黄色い部分だけでいいと考えている、カラメル否定派である。
大量のほろ苦カラメルのせいで、愛しのプリン本体まで苦くなってきたのは誤算だった。
先述した、甘さを抑えるためのチョコアイスも失敗。苦み対策にストロベリーアイスを選ぶべきであった。
それでも、バニラアイスや生クリームの力も借り、1キロのスーパープリンは無事完食。
激闘の直後(?)ゆえ、冷水をいただき、少し休憩させていただいてからお会計。

退店後、店舗から少し離れた場所で、メニューサンプルを掲示しているのを発見。


入店後、すぐに例のプリンを注文したから、メニューブックみたいのを見せてもらえなかったが、
デザート以外にも、スパゲティやカレー、トーストなどの洋風メニューも豊富なようだ。
ただ、あとで調べたら「はちみつ」や「チョコレート」など、奇妙なスパゲティもあったらしい。
ペヤングじゃあるまいし…とはいえマニアとしては、喰っておくべきだったか。 ※奇妙なペヤングはこちら

あれから4年、コロナ禍により全国の飲食店が苦境に立たされるとは、当時は想像もできなかった。
さっき書いた、焼津駅で鉄火丼を出していた店。今調べたら、そちらは居酒屋だったらしく、
あの日はたまたま、ランチで鉄火丼を出していたようだが、つい最近廃業したとのこと。
カントリーロードさんもやはり苦戦中で、今年1月には、クラウドファンディングで資金を募った様子。
建物の老朽化(改装費用?)などを理由に、1500万円募集したが、1万円しか集まらなかったみたい(出資者もひとりだけ)。
焼津市や静岡県の皆さん、もうちょっと協力してあげなさいよ(笑)。え、ならばお前がやれって?
私は、クラウドファンディングには悪い印象しかない(原因:キングコング西野)ので、出資は絶対にしない。
仮に出資するとしても、まずはウチの近所にある、行きつけのお店からでしょ。

カントリーロードさん、そんなに危機なのかなあ。ネット検索したら、店主は某番組に出演したとき、
「プリンで1億円儲けた」って語っていたらしいし。
こんな時期なので、再訪は難しいけど、次回はスーパープリンはお持ち帰りを購入し、
お店では、怪しいスパゲティメニューを試したい、と思っている。店主さん、それまでどうかお元気で!



カントリーロード
静岡県焼津市西小川1丁目3-3
JR焼津駅から徒歩約18分
営業時間 HPでは10時~22時半だが、現在は11時~21時?
定休日 水曜? 不定休あり
※営業時間や定休日は、お店に直接問い合わせてください
※持ち帰りスーパープリンは、容器代+100円で計1700円
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「街洋食」の名店を発見! 一橋学園『きっちんコバヤシ』

2021年09月09日 | 洋食屋さん
数ヶ月ほど前、いつも愛読しているブログと、たまにチェックしているブログが、同じお店を紹介していた。
持ち帰り専門の餃子屋さんで、住所は小平市だが住宅街の中にあり、どの駅からもそこそこ歩く距離。
一番わかりやすいのは、JR新小平駅からまっすぐ南下し、玉川上水を渡るルート。

ある日、その道順で餃子を買いに向かったところ、途中で気になるお店を発見。


黄色い軒先テントに、“ランチ&定食”と“おいしさとボリューム”の文字が躍る。
お店の名前は『きっちんコバヤシ』。昭和の香りがプンプン漂う洋食店だ。
我慢ができず、当初の目的を変更し、吸い寄せられるように入店。
店内はテーブル席主体の計12席。上品なお母さんに「いらっしゃい」と声をかけられる。
壁のメニューを確認すれば、期待どおりの昭和価格。というか、むしろ安すぎる。


毎度のことながら、店内照明が映ってしまう、ダメな撮影で申しわけない。
見えづらいだろうから説明すると、「カレーライス」とスパゲティ「ミートソース」が500円、「オムライス」は550円。
ライス、スープ付きの定食類では、「カキフライ」が680円で、一番高価な「ポークソテー」でも1000円。
上記以外にもメニュー表があり、そこには「BEST8」の記載とともに料理が8品。
おそらく、お店自慢の8大メニューなのだろう。※撮影は大失敗したため未掲載
その8品の一番上に記載されていた「きっちんランチ」650円を注文。名称はランチだが、いつでも頼める模様。
お母さんが厨房にオーダーを告げ、寡黙なお父さんが調理を開始。
数分後、まずはお箸と紙ナプキンが用意され、続いてきっちんランチが登場。


メインのハンバーグとカニクリームコロッケに、目玉焼き、たっぷり生野菜、ライスと味噌汁。
本来はポタージュスープが付くのだが、この日は品切れのため味噌汁に変更とのこと。

ハンバーグとカニコロは、大きいのが1個ずつ。特にコロッケは大きめで、650円はお得。


デミグラスソースがかかったハンバーグは、脂肪分こそ少なめだが、肉々しさを感じる仕上がり。
しかもその下には、私の大好きなマカロニサラダも! これは嬉しい隠れキャラだ。


このマカロニだけでメシ全部喰える、と言いたいところだが、ライスも結構多いので全部は無理(笑)。
カニコロの中身のホワイトソースはやや硬め。酸味を抑えたタルタルソースもウマい。


途中でレモンを絞ったら、バターか生クリーム由来と思われる、乳製品の濃厚な風味がさらに際立った。
さすがにお店の名前を付けたランチ。すべてがウマい! と箸が止まらぬまま「ごちそうさま」。
外の“おいしさとボリューム”の文字に偽りはなく、あまつさえ“安さ”にも感激させられた。
久々の新規開拓は大正解、なにより美味しいモノをたっぷり食べられて、実にいい気分である。
ゴキゲンな足取りで退店し、再び当初の目的だった餃子店に向かい歩き出したところ、すぐに銭湯の煙突を発見。


残念ながら昨年廃業なさったようだが、近所には、たい焼き屋や私好みの中華食堂もあった。
往時には、風呂上がりに洋食や中華で一杯、お土産にたい焼き、なんてお客もたくさんいたんだろうね。
その数分後、閉店間際だったが餃子屋さんに無事到着。このお店も、改めて紹介する。 ※追記 こちらで紹介

それから少し日にちが空いたが、きっちんコバヤシさんに2度目の訪問。今度はランチタイムだ。
前回品切れだった、ポタージュスープが付くメニューの中から、「エビピラフ」500円をチョイス。
まずは、紙ナプキンとスプーン・フォークに調味料、そしてカップのポタージュが提供された。


自家製と思われるポタージュは、いつまでも熱々で、なおかつ濃厚であった。


しばらくすると、メインの「エビピラフ」がやって来て


さらに、一緒に頼んでいた「ナポリタン」500円も登場。さっき、タバスコとチーズが来たのは、このためである。


普通の人は、「今日はたくさん食べたい」「腹が減った」などの理由で注文するのだろうが、
私の場合、「あ、この料理安い。ならばもっと食べられるな…」と、腹具合より懐具合を優先することがある。
この日も、どちらも500円という安価に惹かれ、「エビピラフ」と「ナポリタン」を同時にオーダーした結果、
想像以上のボリュームの商品が提供され、悶絶するハメになったりする(苦笑)。


ナポリタンなんか、生野菜だけでも100グラム以上あるし、計500グラムはあるはず。なぜ500円なんだ!?


トマト風味もほど良く、普段は絶対に使う粉チーズの存在を忘れるくらい、一気に食べ進めてしまった。
エビピラフの方も、バター臭さを感じさせない仕上がり。福神漬けが乗るのも珍しいかな。
そもそも、エビピラフもエビチャーハンも、500円で出すお店は、今では貴重だよ。
あと、細かいことだけど、昼間の忙しい時間帯でも、調理担当はお父さんひとり。
そんな中、ふたつのフライパンを同時に振り、ピラフとナポリを同時に仕上げる技術は見事である。

ポタージュも含め、総計1キロ近いはずのダブル炭水化物を、なんとか食べ切りお会計。
この量、味、品質が、千円札1枚で済むのが申しわけない。
お店を出て裏口の方に回ると、出前用のバイクとヘルメットが置いてあった。


昭和のお店らしく、きっちんコバヤシさんは、今も出前をやっているのだ。近隣の方がうらやましい。
なのでお父さんは基本、コック用白衣などは着用せず、いつでも飛び出せるよう、襟付きシャツとジーパン姿が多い。

その後は腹ごなしも兼ねて、周辺をちょっとお散歩することに。
私が定期的にチャーシューを買いに行く『なにや』さんは、緊急事態宣言下は休業とのこと。

※追記 9月30日まで休業とのことです

なにやチャーシューが入手できないため、最近は自宅でラーメンを食べる機会も減ったよ。
なお、隣の『むぎきり』さんの店頭にも、緊急事態宣言下は休業の貼紙があった。再開が待ち遠しいね。
同じ通りの和菓子屋さんで買い物をし、再びきっちんコバヤシさんの付近に戻ってきたところ、
ちょうどお父さんが、バイクで出前に行くところだった。※後ろ姿をこっそり撮影


厨房での立ち仕事だけでなく、バイクに乗っての出前まで。失礼ながら私よりだいぶ年上だと思うけど、お元気だよ。

「日本の洋食屋さん」と聞いて、みなさんはどの料理を思い浮かべるだろうか。
私のような昭和生まれは、カレー、ハンバーグ、スパゲティがトップ3だろう。
あとは、意見が分かれそうだけど、コロッケ、カツ、ピラフ、スープ、ステーキあたりかね。
今挙げた洋食料理8種が、きっちんコバヤシさんでは全部食べられるのがスゴイ。
※追記 こちらのお店のメニューにもある、「オムライス」を忘れてた! 
というワケでつい最近、上記の中では未食だったカレーとカツ=「カツカレー」目当てに3度目の訪問。
残りのステーキ(ポークソテー)は、緊急事態宣言が明けたら、ビールのおつまみに頼もうかな。※現在は当然酒類提供中止
カツカレーは600円とやっぱり安く、申しわけないので大盛にしたが、差額は+70円だって。
注文後、厨房内をチラッとのぞいたら、お父さんが豚肉を切り分けるところだった。
揚げ置きどころか、肉にコロモを付けるところから始めるとは! 手を抜かない職人魂が嬉しい。
しばらくたって、お母さんが味噌汁と一緒に、カツカレー大盛を運んできてくれた。


予想はしていたが、大盛はちょっと身構えるレベルの迫力。


ナポリタンと同様、生野菜もたっぷり。カツと合わせたら総計1キロは超えてそう。


大盛はライスだけ増えるのかと思いきや、明らかにカレーソースも多い。+70円ではお店が損なのでは?
壁のメニュー表によると、カレー類には味噌汁は付かないはずだが、サービスだろうか。
あと、エビピラフに福神漬けが付くのに、カレーには乗らないのも面白い。個人的に、漬物類は苦手なので問題ないが。
まずはカレーをひと口…ううむ、スパイスよりコクを重視した、シチューっぽい洋風カレーだ。
ソースに具材はなかったが、溶け切らなかった牛肉片が残っていたし、野菜類も相当煮込んでいそう。
きっちんランチのときに書き忘れたが、ご飯も当然、しっかり炊けている。味噌汁の具材はワカメと豆腐とネギ。
ロース肉使用のトンカツは、スプーンでもカットできる、ちょうどいい厚さ。


カレーとライスはもちろん、カツ、野菜、味噌汁などもすべて食べ切り、この日もお腹が苦しくなった。
会計時、「先日のナポリタンとピラフもですが、安すぎませんか?」と話しかけたところ、
お母さんは「これでも少し値上げしたんですよ…」と申しわけなさそうに返答。
あとで調べたら、カツカレーは数年前より20円だけ値上げしていた。ほぼ税率上昇分である(笑)。
おいしくてボリューミーでしかも安い。こんなに素晴らしいお店、なかなかないよ。
次は「生姜焼定食」か、未知の料理「ビクトリア」(メンチカツのようなモノらしい)か。
両方食べられた若い頃に、きっちんコバヤシさんに出会いたかった。

「街中華」という言葉は一般的になったが、こちらのお店はさしずめ「街洋食」か。
いろんなお店で飲食を楽しんできた私だが、ここを超える安ウマ洋食店は……なかなか浮かばないではないか。
いきなり最高峰に達してしまった可能性もあるが、街洋食の探索はこれからも続けていきたい。お店の情報大募集!
もちろん、きっちんコバヤシさんに今後も足繁く通うのは、言うまでもない。



きっちんコバヤシ
東京都小平市学園西町2-9-20
西武線一橋学園駅から徒歩約10分、鷹の台駅からも徒歩圏内、JR新小平駅から徒歩約12分
営業時間 11時~13時半、16時半~19時
定休日 日曜
※定食類はライスなしの単品注文も可
コメント (2)
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ペヤング・パスタ3種を食べてみた。

2021年09月06日 | ペヤング
相変わらず、新商品の発売ラッシュが続いているペヤング(というか『まるか食品』)。
ファンとはいえ、最近の激辛モノや大容量シリーズは、さすがに手が出せない。
そんな中、6月中旬に同時リリースされたパスタ風の3種は、久々の正当派路線(←そうか?)。

※上記画像は、Twitterの「ペヤングソースやきそば【公式】」より拝借

だいぶ時間がかかったが、3種とも食べ終えたので、それぞれの感想を述べることにする。
ペペロンチーノとナポリタンは、かつて似たような商品があったため(後述)、私の最注目はカルボナーラであった。
以前、アップルパイ味を紹介したとき、「そのうち“カルボナーラ味”や“クリームソーダ味”も出すらしいぞ」と記したところ、
数ヶ月後にTV出演した、ペヤングの幹部が「社長がクリームソーダ味を提案した」と明かしていてビックリ。
詳細はこちらの後半部。クリームソーダ味の実現を願い、併せてカルボナーラ味も再希望したところ、
3ヶ月後に、カルボ味がリリースされたではないか。私の願いを、社長が叶えてくれたようでとても嬉しい。
ペヤング社長、どうもありがとうございます! こんなブログ、絶対見てないだろうけど。

私が最初に食べたのもカルボナーラ味。正式名は「ペヤング カルボナーラ風やきそば」。
定価は、パスタ3種共通で212円。私は地元のドンキで188円くらいで買った記憶がある。
フタを開け具材を投入。ベーコンらしき肉片と、玉ねぎらしき白い粒。


捨てた包装紙を拾い、原材料を確認。やはり「かやく」は、ベーコン、香辛料、タマネギであった。


麺はいつものタイプで、おそらくパスタ3種とも共通。量も90グラムで通常サイズと同じ。
お湯を捨て、チーズなどを含んだソースを混ぜ、パセリ、黒コショウのふりかけを乗せて完成。


食べた感想は想像どおり、「カルボナーラとはちょっと違う」であった。
ソースの味が薄く、ベーコンが小さく、ふりかけのパセリも味がない(そもそもパセリなのか?)。
なにより、ペヤング独自の細ちぢれ麺が、カルボナーラの再現度を下げているのだが、
あの、揚げ油の匂いがする麺じゃなきゃ、ペヤングじゃないからねえ。
途中で、卵黄と黒コショウを追加してみたが、可能ならば、ベーコンとチーズと生クリームも追加したい。


さらに可能ならば、パスタも追加したいところだが、それはもはや、ペヤングではなく本物のカルボナーラだ。
玉ねぎとパセリをなくし、その分ソースに、チーズとクリームなどの乳成分を加えた方が、カルボっぽくなる気がした。

数日後、今度は「ペヤング ナポリタン風やきそば」を食べてみることに。
価格は、カルボと同時購入したので188円だったはず。ドン・キホーテ立川店様、いつもお世話になっております。
こちらが熱湯投入前の状態。カルボと同様のベーコン&玉ねぎに、グリンピースが加わった。


湯切り後、添付のトマトソースを加える。ソースは濃厚タイプでドロッとしている。
そのトマトソースが、ハート型に見えたので、いいトシこいてSNSに投稿しよう…と思い撮ったのが下記画像。


とはいえ、私はツイッターもインスタグラムもラインもやっていないため、
今さらながらmixiに投稿したところ、「イイネ!」を2個獲得(笑)。
閑話休題。ソースを最後の一滴まで出し切った、事故現場のような見栄えの悪い画像を経て、


よ~く混ぜたのが下記の状態。オレンジ色でナポリタンらしく見える。


食べてみたら、「麺が細い以外は、結構ナポリタンっぽい」気がした。
各種旨味成分を配合した、濃厚トマトソースの貢献度が高いと思われる。
かつて、ペヤングは「ナポリやん」という商品を出したが、※調べたら2014年だった
そちらはソースが妙に甘く、あまり気に入らなかったのだが、今回のは悪くないよ。
しいて不満を挙げるとすれば、カルボと同様、具材のベーコンたちの存在感が薄い。
あと、個人的にはグリンピースより、ピーマンを入れてほしかった。
『赤城乳業』の「ガリガリ君 ナポリタン味」は、ちゃんとピーマンの味がしたからね。ウマいかどうかはさておき(笑)。


残りの「ペヤング ペペロンチーノ風やきそば」は、当初は地元ドンキで見当たらず、後日購入。価格は忘れた。
ペペロン風のペヤングも、かつて2013年に発売しており、調べたら商品名も今回のと一緒だった。
その過去作品の感想は「まあまあ」だったが、今度はどうかね。
「かやく」はキャベツ、赤唐辛子、フライドガーリック。なかなか具だくさんだ。


みたらし団子の色をした、謎のしょっぱいソースを注ぎ、


混ぜ合わせると完成。結構ニンニクの香りがするよ。


味の第一印象はズバリ、「ピリ辛のニンニク風味」で、ペペロンらしさは感じる。
パスタ3種の中では、もっとも元の料理に近い気がする。
というか、揚げ麺・湯戻し方式で、カルボナーラやナポリタンを再現するのは難しいよね。
さっき書いたように、ペヤング独自の細ちぢれ麺を生かすならば、パスタ方面ではなく、
ビーフンやそうめんに寄せたメニューの方が、うまくいくかもしれない。
中華風に味付けしたペヤングは過去にもあったし、ビーフン風も可能なはず。
麺を一度湯切りして、さらに冷水にさらして締めてから、かつお出汁で食べるそうめん風…はメンドくさいか。

最後に、私の「ペヤング・データベース」(仮)、要するに過去の食事記録から、パスタつながりで洋風メニューを紹介。
ただ、該当したのはひとつだけ。2019年発売の「ペヤング チーズMAXやきそば」。定価は193円。

(C)Amazonより拝借

洋風要素はチーズのみ、しかも、普通のペヤングに粉チーズを足しただけだったりする。


とはいえ、そのチーズの袋(右下の赤紫のヤツ)がソースよりもデカい。MAXの商品名は伊達ではない。
湯切り後&チーズふりかけ後がこちら。白いのが粉チェダーチーズ。


うまく混ざらず、ダマができてしまったのが残念。


味の方は、「ソースとチーズが合わなかった」である。以前、とろけるタイプのチーズを試したこともあったが、
そのときも、あまり気に入らなかった。ペヤングソースは、マヨネーズとは好相性なんだけどねえ。

今回は洋風(?)ペヤング4種をリポートしたが、次回ブログでは、街の洋食屋さんを紹介したいと考えている。
「街中華」以上に減少している感がある「街洋食」だが、それでも良店はまだまだ存在する。
無論、私が気に入ったお店なので、安価で入りやすいお店である。乞うご期待!

最後にペヤング社長へ。クリームソーダ味の完成、お待ちしてますよ!
あと、「ウナギの香り味」や「ウナギのタレ味」などもご一考を。
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1103=いいお店 武蔵村山『弘華飯店』

2021年09月02日 | 中華食堂
「ラーショ」の愛称で、一部マニアから支持を集める『ラーメンショップ』。
ある日、西武線青梅街道駅近くにある小川店の前を通ったら、
ランチタイムの13時10分の時点で、早くもシャッターが下りていた。
以前の営業時間はわからないが、最近は朝早くから開けている様子。今日の分は売り切れかな。
早朝開始と判明した理由は足元の看板。翌日は朝5時56分オープン。早い! というか中途半端(笑)。


私が愛読しているブログによると、「6時13分開店」の日もあった。毎日違うのかな。
最後に店の前を通ったのは7月20日だが、「しばらく休業」の貼紙があり、その後は不明。
再開したらラーメンをいただき、ついでに店員さんに、開店時間の謎を聞いてみたい。
※追記 ラーショ小川店、閉店した模様です

開店時間の謎といえば、個人的に気になっていたのが、武蔵村山市にある『弘華飯店』さん。


真っ赤な軒先テントに記された営業時間は、AM11:03~PM9:38
場所は村山団地近くの団地西通り沿いにあり、最寄り駅は多摩都市モノレールの上北台駅になる。
実はこちらのお店も、さっき記した愛読しているブログの作者さんに教えていただいたのだ。
オススメは、他の店では「排骨」、カタカナで「パイコー」や「パイクー」などと呼ばれる、豚肉の中華風揚げ。
こちらのお店では「大肉」と書いて「チャップ」と読む。大肉体型の私は共食いである(泣)。

初訪問は昨年の夏頃。メニューに酒類が見当たらず、ランチタイムで混んでいたので飲酒はあきらめ、
好物の「餃子」550円と、お店も推している「大肉麺」935円を注文。
数分後、餃子が焼き上がり、


ほぼ同時に大肉麺(チャップそば)もやってきた。


丼サイズがなかなか大きく、大食漢には嬉しい。


餃子は、皮がモチモチしていて野菜少なめ。日本式というより、中華式の餃子だと思う。


こちらの店主は若い頃、横浜中華街での修業経験がある腕利き。
さっき載せた店頭写真の看板に、「上海料理」「横浜中華街の味」と記されているのを確認してほしい。
お店自慢の大肉は、カレーのようなスパイスが香り、かじるとパリッとした歯応えのあと、肉の旨味がジュワっと広がる。
薄味の清湯スープと、柔らかめの中細麺が、主役の大肉を引き立てている。


お店自慢の大肉メニューは、麺、飯、炒飯があり、それぞれに豚肉の中華風揚げがどーんと乗るようだ。

※価格は当時のもので、現在はそれぞれ+50円に外税

食後のお会計時、接客担当のおばちゃんに、「お酒はないんですか?」とたずねたところ、
「お酒はなくてビールしかない」と返答。そうか、おばちゃんの年代だとお酒=日本酒か。
「今度は夜、ビールで一杯やらせていただきます」と告げると、「はぁいよろしく」とおばちゃん。
ぶっきらぼうなようだが、実際は温かみを感じる声のトーンであった。

その後は緊急事態宣言もあり、ヨソ者の私は訪問を避けていた。
今年の夏、一瞬だけ酒類が解禁された期間の夕方に再訪し、念願のビール+中華を楽しむことができた。
注文したのは「水餃子」550円と「八宝菜」1540円。ビールは大瓶で、どこにも記載はないが、たぶん700円。

さっきも触れたが、ここ弘華飯店の店主は、本格中華のシェフなので、
「老麺(ラーメン)」660円、「炒飯」800円と、麺類・ご飯類は普通の価格だが、
一品料理になると、「古老肉(酢豚)」1540円、「干焼蝦仁(エビチリ)」1870円など、そこそこする。

※上記価格に+外税

だが、酢豚やエビチリなどは、かつてラーメンが300円台だった時代から、1000円超が当たり前だった。
近所には、だいぶ前に紹介した大盛り中華食堂『忠豊』もあるが、あちらのエビチリは2000円を超える。
『バーミヤン』などの廉価チェーンに慣れると高く感じるが、本来はこれくらいが適正価格なのかもしれない。

しばらくすると、まずは水餃子が登場。焼き餃子とは違い、ショーロンポーのような形状。


中身は一緒かもしれないけど、皮の食感がよく、水餃子の方が私は好き。


さらに数分後、具だくさんの八宝菜(別表記:五目うまに)が完成。

※ビールはキリンのラガー

エビ、イカ、豚肉、ウズラ、キクラゲ、キャベツ、竹の子、ピーマン。まさに八つの宝で作った菜(オカズ)だ。


大きめのエビが5尾、イカは大小合わせて8個くらいと、一般的なお店より海鮮の割合が多い。
ウズラも2個と通常の倍だし(笑)、味付けも濃すぎずちょうどいい塩梅。お値段分の価値はあるよ。
ビールを飲み終え、さて、シメの食事は…と悩んでいたら、厨房からおじちゃん店主が登場。
「どうもどうも。ゆっくりしていってくださいね」と、私に声をかけると、外のノレンを片付け始めた。
あれっ、ひょっとしてもう店じまいですか!? とたずねたところ、
おばちゃんが「最近は18時くらいで終わりなの」だって。しまった、20時までかと思ってた!
コロナ禍以降、20時までの短縮営業を強いられ、中休みをなくした弘華飯店さんだが、
以前も書いたように、夏場の中華厨房は地獄。11時(11時03分?)からの通し営業は、
おじちゃんが「もうトシだからしんどい」らしく、お客さんが途切れる18時頃に閉店するそうだ。
あわてて帰ろうとしたら、おじちゃんが再び「ゆっくりしてって」とおっしゃってくれたので、
せっかくなので図々しく居座り、客席で休憩しているご夫妻と、いろいろお話しさせていただいた。
ついでにビールも、もう1本お替わりし、おじちゃんにもごちそうした(おばちゃんは飲めないそうだ)。

おじちゃんが調理の世界に入ったのが、今から52年前。
「今と違って、あの頃の中華街は、まともな店しかなかったよ」と語る、横浜の中華街で修業。
その後は、立川市の栄町で、出前専門の中華屋さんを開業。
「近所の高校や会社が、しょっちゅう出前を頼んでくれてね。結構忙しかったなあ」。
近所の高校とは、現在の昭和第一学園のことだろう。コンビニがない時代ゆえ、生徒も出前を頼んだのかな?
繁盛していたようだが、おばちゃんはひとつ不満があったようだ。おじちゃん曰く、
「オレが競輪大好きでね。つい現場に行っちまうんだ」。ああ、ここにも同志がいた(笑)。
栄町から立川競輪場は目と鼻の先。出前専門店ということは、おじちゃん自らお客さんに料理を運びに行き、
受け取った代金を店に持ち帰らず、そのまま競輪場へ…なんてコトもあったのでは。
当時の競輪についても語りたいけど、おばちゃんが不機嫌になりそうなので(笑)、また今度。

立川市での営業を10年続け、その後は武蔵村山市に移転し、現店舗を構えたのが今から40年前らしい。
「バブルの頃はすごかった。夜12時過ぎても客が途絶えないんだから」と回顧するおじちゃん。
バブル時代だと、まだモノレールもないはずですが、どこから客が来るんですか!? と質問したら、
「近くの(村山)団地の人たちだよ。昔はこの辺も、居酒屋や雀荘がたくさんあって、帰りにウチに寄ったんだ」。
そうか、近隣の人たちが深夜まで遊んでいたのか。おじちゃんも「オレも営業終了後は飲みに行ったよ」だって(笑)。
今では居酒屋も雀荘もほとんど廃業し、当時の客も年齢を重ね、来店機会は減ったそうだが、
それでも弘華飯店さんには、常連がまだ多数存在し、お持ち帰りの注文電話も頻繁にかかってくる。
「それは、この人(店主)の腕がいいから。他では食べられない味だし」と、おばちゃんが誇らしげに語る。

昔は深夜まで営業していたのか…と、ここで営業時間の謎を思い出した。
店頭に書いてある11時03分から9時38分までって、なぜあの営業時間なんですか? 
という私の質問に、おじちゃんは微笑みながら「ああ、あれは特に意味はないんだ」。えっ!?
1103でイイオミセとか、いろいろ考えたんですが…と私の想像を述べてみたが、
「いやいや。変わった時間(表記)の方が、人の目に付くだろうと思っただけで、意味はないの」だって。
確かに、私の目にはバッチリ付いた(←変な日本語)し、実際に「1103=いいお店」だったので問題はない。
何年前から表示しているのかは聞かなかったが、かなり先鋭的な宣伝方法ではないかね。
あと、一応、9:38の語呂合わせも考えてみたけど、「9喰って 3騒いで 8バンザイ」…イマイチか。

帰り際、おばちゃんに「お食事したかったのに(店じまいで)悪かったね」といわれたので、
「いえいえ。また次回の楽しみにしておきます」と告げてお店を出た。
次回といいつつ翌日、さっそく再訪したが…16時台なのにもう閉まってる!
店頭でしょんぼりしていた私を、たまたま外出から帰ってきたおばちゃんが発見。
「ゴメンねえ。明日から休みなんだけど、あの人は残ったモン使うの嫌いだから」。
ああ、なるほど。最近は月火が定休で、この日は日曜。食材ロスを嫌い、仕込みを減らしているのか。
失礼ながら、3日前の食材を使用する中華食堂なんて、いくらでも存在する。
だが、おじちゃん店主は、それをヨシとしないのだ。さすがは横浜中華街で腕を磨いた職人である。

それからちょっと日にちが過ぎ、最近ようやく、3度目の入店を果たし、ご夫妻にご挨拶。
酒類提供禁止なのでお食事だけ。前回も頼んだ水餃子と、夏限定の冷やし中華をオーダー。
具材はチャップ、トリ、くらげの3種で、価格はすべて税込990円。同額ならチャップ一択でしょう。


まずは水餃子(画像ナシ)、続いて「大肉冷やし中華」がやってきた。


具材はキュウリと大肉だけだが、それだけで充分。自家製ダレの酸味が、揚げた豚肉とマッチ。


大肉のコロモがタレに浸みて、柔らかくなったり、酸味が加わり甘味が増したりと、いろいろ変化するのが面白い。
短時間でツルっと食べ切り「ごちそう様です」。ますます大肉=デブになっちまうな。

武蔵村山で開業し、村山団地の住民たちの胃袋を支えて約40年。
長い歴史の分だけ、ご夫妻もお年を召されたはずだが、おふたりとも実年齢より若く見えるのが幸い。
これからも、可能な限りお店を続けていただきたいし、私も当然、せっせと通わせていただく。
とりあえず、おじちゃんを元気づけるためにも、競輪選手たちのさらなる奮闘を願う(←関係あるのか?)。



上海料理 弘華飯店
東京都武蔵村山市学園3-58-2
多摩都市モノレール上北台駅から徒歩約13分、桜街道駅からは約19分 JR立川駅からは徒歩約82分…
営業時間 現在は11時~18時くらい、日曜日は早く閉まる 通常は11時3分~21時38分(中休みあり)
定休日 現在は月、火
※提供まで時間がかかるときもありますが、のんびり待ちましょう
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