明るく正しく強いブログ

朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

カップ麺を出す中華食堂!? 高尾『リバティ』

2020年10月22日 | 中華食堂

昨年、母校野球部の試合を観戦するため、八王子球場に足を運んだ。
母校は快勝し、試合後は一緒に観戦した先輩と、西八王子駅近くのチェーン系居酒屋で祝杯。
いかにもチェーン店らしい、クオリティの低い接客と料理(案の定、すでに閉店した模様)に不満を抱き、
ひたすら安い酒をがぶ飲みし、結構酔っぱらったところでお会計。
先輩は帰宅したが、ろくにツマミを喰わず腹が減っていた私は、近くの中華食堂でメシを喰うことにした。
そのお店の名前は『リバティ』。西八王子駅から高尾方面へ、てくてく歩いていくと見つかる。


こちらお店を知ったのは、多摩地区のラーメン店を紹介している有名ブログにて。
そのブロガーが掲載したメニュー表に、ちよっと興味を引く商品があったのだ。
まずはメニュー表を掲載。初訪問以降、消費税率引き上げやコロナ禍もあったが、現在もこの価格を維持なさってる。


上記が麺類で、こちらはご飯ものや単品料理など。


メニュー表の上部分に、横山弁護士引っ越せおばさんの画像があるのも気になるが、


私が、先述のブログで注目したのは、表の一番下にあったメニュー。


セットにすると カップラーメン付で 150円増し!
要するに、ご飯ものに+150円でカップラーメンが付いてくるという、衝撃のセットなのである。
山小屋や海の家、あるいは私の人生初バイトである雀荘(←初バイトがここかよ)などでは、
カップ麺を提供することはあるが、中華食堂で出すとはビックリだ。

店内はカウンター席のみで、店主男性のひとり営業。
すでに酩酊していたくせに、びんビール500円と「餃子」450円を注文。
待っている間、多数の漫画が設置されたコーナーから、昔懐かしい「ビー・バップ・ハイスクール」を拝借。
このあたりは、いわゆる昔ヤンチャだった人種が多く、他の客にナメられないよう、この漫画を選択したのだが、
そもそも、いいトシこいて「ビーバップ」を読んでいる方が、かえってみっともない気がする。
まずはビールが提供され、しばらくすると餃子が焼き上がった。やや大ぶりサイズが5個。


正直、ビールのせいで酩酊から泥酔モードに突入したため、具材などはあまり覚えていないが、おいしかったことは保証する。
酔ってはいるけど、カップ麺の正体を確認すべく、「スタミナ丼」と「カップラーメンのセット」850+150円を追加注文。
日清「カップヌードル」か、それとも安っぽいマイナー商品か…不安と期待(?)の中、出てきたのがこちら。


カップラーメン=マグカップに入った自家製ミニラーメンであった。
考えてみれば、プロの中華屋さんが、カップ麺を出すはずないよな。
カップラーメンは、醤油スープに、ネギとモヤシと刻んだ肉に麺。読んでいたビーバップと一緒に記念撮影。


スタミナ丼は、肉多めの肉野菜炒めを、濃口のタレで味付けたものがたっぷりと盛られている。


写真がヘタでわからないだろうが、ご飯も具材もかなり多い。なので、咀嚼しているうちに、どんどん酔いが回ってきた。
酔って記憶をなくす前にと、先にお会計を済ませた。それぐらい、泥酔していたのだ。
時間はかかったが、大盛のスタ丼も、付属のカップ麺も、なんとか食べ終えた。
「すみません…お会計…」という私に、「もういただいてますよ」と笑顔で応じてくれる店主に、
「ああ、そうでしたね、すみません」と謝りながら退散。この日の私、酔いすぎだ。
さっき書いたように、店主も昔はワルかったかもしれないが(失礼)、丁寧な調理と応対をしてくれ、好感が持てた。
帰りも西八王子駅まで歩き、中央線に乗り込んだ途端に爆睡。西八王子から立川は約14分の距離だが、
当然のように寝過ごしてしまい、気づいたときは新宿。乗車から約1時間経過していた(泣)。

リバティのカップ麺(←この表現は誤解を招くか)の謎は解けたが、他にもウマそうなメニューがあったので、
最近もちょくちょく通っている。なお、さきほどは「西八王子駅から歩いてすぐ」のような記述をしたが、
それは大きな間違いで、シラフで歩いても26分かかった
帰りに高尾駅へ歩いてみたら約10分で着いたので、JR利用者はそちらのルートを推奨する。 ※一番近いのは京王線の狭間駅
最近はコロナ対策で、客席の間にアクリル板が設置されている。値段が変わってないのは先述のとおり。
以下で、最近食べたメニューを紹介していく。なお、繰り返すが撮影の技術が未熟なゆえ、
実際の料理は、画像よりもだいぶ多いと解釈していただきたい。

こちらは、カップではなく、丼に入った「チャーシューメン」880円。


カップラーメンのときは気づかなかった、背脂がたっぷりと入る、私好みのビジュアルだ。
大量の背脂の割には、スープ自体はそれほど濃くなく、むしろあっさりした味わい。
チャーシューの下に隠れた麺は、自家製のストレート。これが妙に量が多く、啜っても啜っても減らない。


チャーシューはもちろん美味しいし、食べ終えたあとは相当な満足感が得られる。
続いては、ビールのおつまみに頼んだ「とりとピーマン炒め」750円。


鶏肉、ピーマン、タケノコと、チンジャオロースに似た食材構成で、炒め具合や味付けも絶妙。
しかも、実はこのお皿がかなり大きく、『餃子の王将』で出す一品料理の1.5~2倍の量がありそう。
リバティさんは全体的に大盛りなので、ひとり酒には向かないかもしれない。

先日は「おつまみ唐揚」450円をオーダー。値段が手頃だしネーミングからも、そんなに多くないだろうと予測。
で、出てきたのがこちら。甘酸っぱいタレと刻みネギがかかるユーリンチー風…というか、やっぱり多い!


『日高屋』にも「おつまみ唐揚げ」というメニューがあり、これは普通サイズの唐揚げが3個(240円)。
一方、リバティさんのは、さっきの「とりピーマン」と同じサイズの鶏肉を流用していると思われ、
一般的なサイズより小さいが、おそらく30個分くらい使用している。推定、日高屋の唐揚げ10個分である。
ビールが3~4本空いてしまいそうな量だが、最近は飲んだあと食べられなくなっているので自重。
この日のシメは、お店の屋号がついた「リバティメン」830円。店主に「辛いですよ」と念を押された。
しばらくして、カップラーメンとは比較にならず、チャーシューメンよりもデカい丼がやってきたではないか。


汁なしタイプなので、例のマグカップに入ったスープがついてきた。
上からのアングルがこちら。人参、ニラ、玉ねぎ、シイタケ、豚肉を炒めたものに、刻み海苔が添えられる。


丼に顔を近づけてると、唐辛子を炒めたような辛い匂いがする。食べてみると、結構しんどいレベルの辛口だった。
だが、麺がかなり多いので、ちょっとの具材+たっぷり麺で食べ進めることが可能なのだが、今回もやはり麺が減らない。
チャーシューメンの倍、麺を2玉(普通の店の3倍に該当)使っているのでは? 丼がデカいワケだ。
マグカップスープに麺を付けたり、さっきのおつまみ唐揚を具材に加えたりして、なんとか全部食べ切った。
麺類は+100円(ご飯ものは+50円)で大盛りになるそうだが、私には絶対無理。

最後に紹介するのは、デザートの「杏仁どうふ」200円。ここでもマグカップが大活躍だ。


生クリームが注がれた杏仁豆腐で、油っこい料理の口直しに最適。値段が安いのもありがたいよ。

以上、リバティさんの料理をいくつか紹介してきたが、どれも味ヨシ量ヨシの逸品揃いである。
少なくとも、「カップ麺を出す変な店」という印象は薄れたはず…そんな失礼な印象を抱いていたのは私だけか。
店主は炒め物が得意なようなので、次回は「チャーハン」を食べたいが、「上海ヤキソバ」も気になるね。

そういえば、今月18日(前日が雨天で延期のため)から、秋季東京都高校野球の本大会が開幕。
我が母校日大三は、初戦を13-3(3点も取られるなよ…)で勝ち上がり、2回戦・ベスト32に進出。
次戦は今度の土曜24日、八王子球場で行われる予定なので、帰りに寄ってみようかな。
リバティさんも三高野球部と同様、末永く応援していきたいお店である



中華そば リバティ
東京都八王子市東浅川町528-7
JR高尾駅から徒歩約10分、西八王子駅からは約26分、八王子市民球場からは約36分 京王線狭間駅からは推定約5分
営業時間 11時半~14時、17時~23時
定休日 水曜、その他不定休あり
※夜の営業時間は、店主に教えてもらったので間違いないです


※※残念ながら、閉店なさった模様です
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駅から徒歩1分の奇跡 豊田『ふじ』

2020年10月17日 | 居酒屋・バー
以前、小平の焼鳥店『まっちゃん』を紹介したとき、「豊田の住民」と名乗る御方からコメントが寄せられた。
“中央線豊田の南口に「ふじ」という飲み屋があります。たぶん正田さん好みの店だと思うので、良かったら行ってみて下さい。”
豊田という地元・立川から、中央線でふた駅という近場にありながら、
未知のお店であった『ふじ』に、興味を抱いた私は、すぐにネットで情報収集。
だが、利用者の多い(後述)豊田駅の飲食店にしては、情報はほとんどなく、食べログに至っては投稿者ゼロ。
【食べロガーが寄り付かない店=いいお店】という持論に従い、
さっそく訪問する…つもりだったが、この直後あたりから、コロナ騒動がピークになる。
不要不急の外出が戒められた時勢に、地元密着型と思われ、しかも長時間滞在するお客が多そうな居酒屋に、
よそ者の私が入店することは、お店や常連客に余計な不安を与えると判断。
結局初訪問は、感染者(というか陽性者)はともかく、すでに重症者は激減していた、夏の終わり頃となった。

数少ないネットの情報をまとめたところ、
○豊田駅から徒歩1分 ○渋い外観 ○メニュー豊富な食堂 ○ただし、飲み客も歓迎
となる。駅1分ならすぐに見つかるだろうと、南口の駅階段を降りて、東側に歩を進めた途端、
すぐに「ふじ」の看板を発見! 本当に「駅チカ」だったよ。


看板から少し奥に入ったところに、店舗があった。


店内には先客2名、愛想のいいお母さんが「いらっしゃい」と迎えてくれた。
手を殺菌消毒してから、コの字カウンターの真ん中あたりに着席させていただく。
しばらくすると、昔懐かしい岡持ちを抱えたお父さんが帰ってきた。どうやら、近所に出前をしていたらしい。

※岡持ちは普段、この場所に2個重ねて置いてある

店内壁には、たくさんの固定メニュー(黒札)と、手書きメニュー(白い紙)が貼ってある。




毎度毎度のことながら、ヘタクソな撮影で申しわけない。
まずは「びんビール」600円を注文し、数多くのメニューから、好物の「餃子」と「ハンバーグ」を選択。
メニュー札に“自家特製”と書かれた「餃子」450円が最初に登場。いい焼き色である。


中身は野菜多めの私好みのヤツ。味付けは淡泊なので、醤油を付けた方がいいかな。
続いて、「ハンバーグ」650円と、マヨネーズが容器のままやってきた。


ハンバーグも、やはり自家製だと思われる、ふんわりと柔らかい家庭的なテイスト。
生野菜にマヨネーズをかけ、デミグラス風のソースと一緒に食べ進め、「ウーロンハイ」330円を追加したところ、
お母さんが「おニイさん、これサービスね」と下記のきゅうり漬けをくれた。ありがとうございます!

※商品名は「ざくっとキュウリ」でした

ふじさんは、昔からの常連っぽい年長者のお客が多いためか、私のようなオッサンも「おニイさん」扱いしてもらえる。
この日は時間の都合があったので、45分ほどの滞在で退散。お会計は内税だったので2030円。
ざくっとキュウリ以外にもお通しがあったのだが、それも無料らしい。
安く、美味しく、お母さんの愛想もよし。次回はもっと時間に余裕のあるときに来ようと誓い、退散した。
外はすっかり暗くなっており、下記画像の看板が目立っていた。


今回のブログのカテゴリー、「食堂・レストラン」か「中華食堂」かで迷っていたが、
雑飲屋という、ちょっと格好いい名称に添い、「居酒屋・バー」にしておく。

ふじさんの素晴らしさは、初訪問時でじゅうぶん理解できたが、それより驚かされたのが、
このような名店が、駅至近の場所にあること。私も含め、世間の人間はなぜ気づかなかった!?
食べロガーはしょせん、他人の敷いたレールしか走れないヤツが大半だから仕方ないが、
私自身の場合、豊田駅はせいぜい北口から徒歩で立川に向かう程度で、南口を歩く機会がなかった。
実は、私が豊田で下車するのは、深夜に乗り過ごし、上り電車がなくなったときのみである(恥)。
ちなみに、昨年の豊田駅の1日平均乗車数は約3万5千人。中央区の八丁堀と同レベルで、決してマイナーな駅ではない。
いずれにしても、徒歩1分の場所に、先述した「安く、美味しく、愛想よし」の隠れた名店が存在するとは、
ある意味豊田の奇跡と呼んでいいだろう。

数日後に再訪すると、お母さんが「ああ、この前のおニイさん…」と声をかけてくれた。
私のことを覚えてくれていたのかと思いきや、「この前食べたがってたポテトサラダ、今日もなくてゴメンねえ」だって。
「あ、それ私じゃないです(笑)」と応えると、「あらそうだった? ゴメンねえ(笑)」とやはり謝るお母さんであった。
蛇足だが、私はポテサラ派ではなく、マカロニサラダ派である。本当に蛇足だな。
この日はビールとウーロンハイの他、「豚バラ串焼き」180円と「ねぎま焼き」120円、


さらに、メニュー札に“スタミナ食”との説明がある「もつ煮込み」450円を注文。


豚バラは、大きな塊肉を厨房内のお父さんが解体し、1本1本串に刺していた。
串焼専門店じゃないのに、塊のバラ肉を仕入れて串打ちをする店は少ないはず。
「豚バラはラーメンのチャーシューにも使うからね」とお母さんが教えてくれた。なるほど。
こちらのお店には、「ポーク生姜焼」もあるが、おそらく新鮮な豚肉を使用しているのだろう。
もつ煮込みは、柔らかいモツをやや甘口の汁で煮込んである。定食630円もオススメのようだ。
シメは、豚バラチャーシュー入りの麺類にしようと思い、「ワンタンメン」680円を選択。


「ラーメン」は480円だし、「チャーシューメン」も680円。令和なのに安いよね。
具材はワカメ、ナルト、メンマに小さなバラチャーシューと、いわゆる昭和の中華そば
ワンタンに、ほとんど具材が入ってないのも昭和スタイルだ(笑)。


この日は、入れ代わり立ち代わりお客さんが来る状態だったが、私以外は全員顔見知りのようだった。
しかも、店内に設置されたテレビでは、プロ野球中継を放映していたのだが、
どうも全員巨人ファンらしく、ガキの頃からアンチ巨人の私は、ひそかに疎外感を抱いていた(苦笑)。
それでも、シメのワンタンメンをたいらげ、お会計済ませてお店を出るときは、
お母さんだけでなく、常連さんの何人かも「お疲れ様です」「お休みなさ~い」と声をかけていただき恐縮。
新参者の私にまで…いいお店だな。繰り返すがやはり、豊田の奇跡だ。

数日前に、3度目の訪問。日替わりメニューに「麻婆豆腐」400円があったので注文してみた。


市販の麻婆豆腐の素に、人参などを追加したのかな? ピリ辛でビールが進んだよ。
なお、日替わりメニューの白い紙は、大量にストックしてある様子。すべてを制覇するには、あと何度通えばいいのか。
麻婆豆腐でずいぶん酒を飲んでしまったので、シメのお食事として、「中華丼」700円を早くもオーダー。


海鮮やウズラなどはなく、野菜主体のシンプルなアンであった。ご飯を麺にすると「広東メン」になるそうだ。
シメのはずだったのに、口内で暴れる熱々のアンを冷ますためにウーロンハイを飲み、
塩味のアンがツマミになるため、さらにウーロンハイお替わりしてしまった。

この日、お母さんに教えてもらったのが、お店の創業が1972(昭和47)年であること。
数ヶ月前は存在していた、お店の道路向かいにあった家電屋さんが立ち退きになったこと(現在は空き地に)。
ここふじさんも、あと5~6年で立ち退きになる可能性があること、など。
失礼ながら、豊田駅の南口は確かに、開発途上に思える。
初めて来たとき、こちらの店舗だけでなく、周囲の風景も昭和そのものだったので、ビックリしたからね。
しかし、駅前開発が必ずしも、すべての住民が喜ぶ結果にならないことは、立川駅という悪い先例がある。
以前、『四つ角飯店』前編の冒頭部分で訴えたように、
見栄えが良くなったとしても、コンビニやドラッグストアで固められた街なんて、味気なくてゴメンだ。
開発後はどうなるのかは知らないが、ふじに代わるお店はない! と断言する。
どうか、こちらのご夫妻が営業継続を希望しているうちは、開発を中断してほしい。今さら、焦る必要もねえだろう。

立ち退き問題はさておき、とりあえずは今後も、私はふじさんに通い続けるのは間違いない。
素晴らしいお店を教えたくれた、「豊田の住民」さんに感謝いたします。
そういえば、コメントでは「お手洗いは必見です」とあったのを思い出し、入ってみた。


見た感じは、普通のトイレだが…ああなるほど。水洗ではない純和風なのね。
実は私の実家も、中学生くらいまでこのトイレだったので懐かしいよ。
今の時代は、スマホやらを落としたりして、大騒ぎになるんだろうな。

拙ブログでは今後も、隠れた名店などの情報をお待ちしております。



ふじ 
東京都日野市豊田4-36-29
JR豊田駅から徒歩約1分
営業時間 11時半~14時、17時15分くらい~23時
定休日 日曜
※上記の情報募集、ムカつく言葉遣いのヤツは無視しますので、あしからず
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マニア感涙! 都内屈指の豚骨臭 下井草『御天』 

2020年10月13日 | ラーメン、つけ麺など
前回紹介した『萬福本舗』さんが、バランスのいい豚骨ラーメン(あくまで私の基準だが)だとすると、
好き嫌いが激しく分かれそうなのが、下井草にある『御天』さん。正式名は『博多長浜とんこつラーメン 御天』だ。
その理由は、豚骨を強火でガンガン炊いたスープの強烈な匂い
ファンにはたまらない豚骨臭のキツさは、私の知る限り都内でナンバーワン。
初めて食べたのが、今から20年以上前。確か西武園競輪場の帰りに寄ったと記憶している。
当時は本格九州ラーメンに慣れていなかったせいか、味について、あまりいい印象はなかった。

こちらのお店は、環七の有名店『なんでんかんでん』出身と聞いていたが、約2年前に読んだ、信用できるネット記事によると、
出身どころか、なんでんかんでんの仕込みを担当、つまり味を作っていたのが、御天のオーナーだと知った。
東京に本場博多の味を広めた、名店(その後「迷店」になってしまったが)の味を築いた方のラーメン…
気になった私は数日後、代々木で友人と飲んだとき、シメに御天・千駄ヶ谷店へ立ち寄ることにした。
 
千駄ヶ谷店(最寄り駅は代々木)は、私は初訪問だが、友人は何度か利用したことがあるとのこと。
入店した途端に漂う豚骨臭に、テンションが上がるおっさんふたり(私と友人)。
まずはツマミで一杯やろうと、ウーロンハイと「博多鉄鍋餃子(2人前)」をオーダー。

※価格は覚えていないが、現在の下井草店では980円、以下同

九州らしい小ぶりな餃子はなかなかイケた。ただし友人は、「せん菜炒め」がなくなったことを残念がっていた。
せん菜炒めとは、かつて存在した「細いモヤシを大量に炒めたモノ」で、酒のツマミに最適だったそう。
帰宅後、ネット検索してみたら、御天のせん菜ファンが異様に多いことに驚かされた。
下井草店のメニューも、以前「せん菜炒め」が記されていたと思われる箇所は、「もやし炒め」に修正されていたが、
つい最近、下井草店で「せん菜ラーメン」と「せん菜炒め」が復活した模様だ。
2軒目なので、酒は2杯で済ませシメを注文。私は「ニンニクラーメン」を選択。


価格は、友人が頼んだ「ラーメン」が750円、「ニンニク~」は800円、ただし税別。ちと高い気がするね。
豚骨を骨の髄まで炊き、赤茶色に変色したスープからも、例の匂いがプンプン。
期待を胸に、まずはスープをひと口…おや? その直後、友人も私の丼にレンゲを突っ込み味見。
どうやら「オレのラーメンだけ変なのか?」と思い、私のも確かめたらしい。残念ながら、どちらも同じデキだ。
スープに臭みはあるが、豚骨ラーメンならではの旨味がなく、そのくせ妙に苦いのだ。
20年前の私の記憶とは当然ながら、近年まで食べていた友人との記憶とも異なる模様。
「なぜ苦いんだ…」「ま、こんなときもあるわな」と慰め合い、不本意な気持ちのまま退店。
ちなみに私は、文句を言いつつ、麺だけはしっかり食べ切っていたりして。

帰宅後、さきほども触れた、信用できるネット記事著者のブログで確認したところ、
「千駄ヶ谷店は周囲から苦情が来るため店でスープが炊けず、下井草店から運んだスープを温めなおす」とのこと。
で、温めなおす段階で焦がして苦くなったのかも…ということだが、苦くなるほど焦がすのは、プロとしてどうなの。
これは、本店で味を確かめるしかないと決意し、今度はひとりで、久々の下井草店へ向かう。
入店後、シラフだったのでまずはウーロンハイ430円と、「あったかネギチャーシュー」550円、

※「冷たい」バージョンもあり

さらに、豚骨ラーメン店なのになぜか置いてある、「ハンバーグ」500円もオーダー。


チャーシューは可もなく不可もないが、たっぷり盛られたネギがありがたい。
ハンバーグは自家製なのかは不明だが、なかなかウマい。個人的には付け合わせのマカロニがいいね!
ハンバーグはダブルで800円、トリプルで1000円と、複数頼んだ方がお得だが、ひとりじゃ無理だ(笑)。
ちなみに御天さんは、カレーライスにハヤシライスもあり、さらにつまみメニューも豊富なので、
居酒屋として利用するお客も多い。お店の地下には焼酎バーがあったと聞いたこともある。
サイズ2倍のお得サイズ・ウーロンハイ700円をお替わりしたのち、いよいよシメのラーメン。


千駄ヶ谷店と同じく、「ニンニクラーメン」を注文してみた。ビジュアルはほぼ一緒。


まずはスープ…苦みは少しだけ。けれどもやはり、豚骨スープ独特の旨味は、さほど感じられず。
それでもペロリとたいらげ、今度は卓上のタレを加え、「替玉」130円まで追加してみた。


替玉もしたし、スープもだいぶ飲んではみたものの、最後まで物足りなさは残ったままだった。
こちらは創業25年。「これぞ本物の味ばい」と言い放つ、熱烈なファン(語尾の「ばい」は創作)も多い店なので、
この日はたまたま失敗したのか、私の舌がおかしい、の二択しか考えられない。
どうも、後者の可能性の方が高い気がする(苦笑)ので、また日を改めて来ようと決意。
ちなみに、従業員は男性とバイト女性のふたりだったが、接客や提供スピードなどの応対は良かった。
男性の方は、おそらくオーナーだったと思うが、気難しい頑固職人タイプではなく、愛想のいい方だった。

御天下井草店を再訪したのは、前回から1年以上経過した、今年の2月頃。
営業時間変更のお知らせが提示してあったが、コロナと関係があったのかは覚えてない。

※最近は、さらに営業時間を短縮した模様。詳細は文末で

さきほど書き忘れたが、こちらの店舗はスープを炊いているだけあって、匂いは千駄ヶ谷店以上。
この日なんて、店舗まであと100mくらいの地点で突然、激しい豚骨臭に襲われた。
たまたま通りかかった、幼稚園児くらいのお子さんとお母さんがいて、
子供が「くちゃーい」と叫ぶと、お母さんも「そうね、くちゃいねー」と笑顔で応え、立ち去った。
この母子はおそらく、たまに通行する程度なので、笑ってられるのだろうが、近隣の住人は正直キツイだろうね。
そのエリアから、お店に近づくにつれて消えていった豚骨臭が、店内に入った途端ぶり返す。
匂いには慣れたので、まずは酒のツマミとして、以前頼んだ博多鉄鍋餃子とは異なる、「黒豚焼餃子」500円と、


期間限定メニューの「もつ煮」500円をオーダー。


餃子は失礼ながら、よくあるテイストだったが、もつ煮の方は、いろんな部位を使用してあり個性的。


途中で、卓上の紅生姜や辛口高菜も入れると、さらに酒がススム味わいに。おろしニンニクが卓上にあればなあ。


この日のシメは、「インド式ラーメン」1050円に「玉子」100円を追加。


インド式とは要するにカレー風味のラーメンで、他にもトムヤムクン風味の「タイ式」もある。
「博多式」、いわゆる基本のスープがもしハズレても、カレーが包みこんでくれると期待したのだ。
カレーペーストが、徐々に豚骨スープに溶け込んでいき、いい具合のカレーラーメンに変化していく。


玉子は、今どき珍しい固ゆでの完熟タイプ。これはこれで嫌いじゃないよ。
デザートに「手作り杏仁豆腐」200円も注文したが、品切れとのこと。それは残念。

先述したように、この日は安全策(?)に出て、カレーで味をごまかしたが、
いつの日か、マニアたちを感涙させた、こちらの絶好調時のスープに遭遇したいものだ。
あと、ハンバーグやもつ煮はなかなかイケルし、未食の「ホルモン炒め」や復活した「せん菜炒め」も気になる。
ラーメンも食べられる居酒屋として、御天さんは今後も利用させていただく。



博多長浜とんこつラーメン 御天 井草本店
東京都杉並区井草1-29-3
西武線下井草駅から徒歩約4分
営業時間 月~金11時半~14時、17時~22時 土日祝は中休みナシ
定休日 無休
※最近の営業時間はお店のインスタグラムで確認
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ベージュ色の絶品豚骨ラーメン 南阿佐ヶ谷『萬福本舗』

2020年10月09日 | ラーメン、つけ麺など
「ベージュってどんな色?」
無知だった若い頃の私(注:無知なのは今も)の質問に対し、「とんこつスープみたいな色」と返答してくれた女性がいた。
「教えてくれてありがとう」と感謝しながらも、「妙な例を出したな」という違和感を抱いたのは内緒(笑)。
最近は、豚骨+醤油の赤茶色したスープの「家系ラーメン」が流行っているが、
ベージュ色のスープと細く硬い麺、そして替玉という「九州式豚骨ラーメン」も、私は好きなのである。
ちなみに、家系なのにベージュ色したスープの店は、「ほぼインチキ」と決めつけていいと思う。

ベージュ色のラーメンに出会い、愛し続けて30年以上。初めて食べたのは、昨年閉店した八王子『桜島』かな。
本場博多・長浜の店舗や屋台にも足を運んだし、東京に進出してきた有名店や、評判倒れの店などでも食べてきた。
独特の匂いやこってり感が苦手な方もいる反面、豚骨臭がなければ納得しない、というマニアもいる。
好みが分かれる豚骨ラーメン店の中で、接客面や価格面も含め、「総合力ではここが一番」と思っているのが、
南阿佐ヶ谷駅からほど近い場所に店舗を構える『萬福本舗』さんだ。
私は開店当初から通っており、当時は唇がひっつくほどコテコテのスープだったが、徐々に万人受けする味に変わっていった。
個人的には、昔のコテコテの方が好みだが、今でもじゅうぶん美味しい。

接客担当の女将さんは愛想がよく、調理担当の旦那さんは、寡黙な職人タイプ。
とはいえ、旦那さんの物腰は柔らかく、客を叱ることはおろか、無礼な態度をとったことすら見たことがない。
カウンター席に座り、まずはおつまみとドリンク、シメにラーメン…というのが私のスタイル。
その前に、まずは萬福本舗さん自慢の一品「とんこつラーメン」の画像を。当初は600円で現在は700円だ。


具材はネギ、チャーシュー、キクラゲという、シンプルかつ王道の九州ラーメン。
食べログには「ひねりが欲しい博多ラーメン」なんて投稿しているバカがいたが、
こちらのラーメンは博多風ではなく、「久留米風」なのである。店主がそうおっしゃったのだから間違いない。
まあ久留米も博多も似てはいるが、エラそうな指摘をしておいて間違っているのが、さすがは食べロガーである。

厨房からは、豚骨臭がほのかに漂うものの、丼に注がれたスープからは、近年はそれほど匂わず。
けれども濃厚な旨味もあり、しっかりと油や脂が感じられ、コクがあるのにまろやか
市販のカレールウに「こくまろ」という商品があるが、こちらのラーメンも「こくまろ」という表現が的確かも。
九州から直送される麺は、基本「硬め」で茹で上げる。替玉は120円だ。
こちらの豚骨ラーメンは、もう何十杯も食べてきたが、上記画像の日は「ミニカレー」330円を追加していた。




お店の豚骨スープをベースにした、お肉がゴロゴロ入った絶品カレーで、当然のようにウマい。
食べたことはないが、レギュラーサイズもあり、目玉焼きが付いて750円だ。
ラーメンのトッピングは、味玉、海苔、高菜などいろいろ揃っており、どれでもオール100円。
私の一番のオススメで、毎回必ず頼んでいるのが、下記の「肉味噌」だ。

※右側に映っているのは「ウーロンハイ」380円

半分はお酒のツマミに利用し、残った半分をラーメンに加えると、味噌ラーメンも楽しめる。


替玉をする方は、最初の1杯目は普通にラーメンを食べて、あとから肉味噌を加えるのがベストだ。
先日は、初めてつけ麺スタイルの「つけとん」770円を食べたのだが、


つけダレには当然、肉味噌を加える。酸味よりしょっぱさを感じるタレは、麺が冷たいため、すぐにぬるくなる。


具材はネギ、高菜、海苔、チャーシューに柚子胡椒。シメにはスープ割も可能。


豚骨ラーメン店では珍しいこの「つけとん」、いつもの細麺を2玉使用しており「くっつきやすい」という意見も。
つけ麺好きの私だが、豚骨ラーメンはやはり、熱々の麺とスープで食べる方が好きだね。
といいつつも、こんな画像が残っている。よく覚えていないが、どうやら替玉をしたようだ


おそらく、茹でたての温かい麺とつけダレの相性を、試してみたかったのだろう。
この日は、別の店で飲んだ帰りだったのに、麺3玉とは我ながら喰いすぎだ。

先述したように、こちらは飲み客のためにおつまみも複数用意。
当初は「味玉」「チャーシュー」などラーメンの具材以外には、「チリビーンズ」がある程度だったが、
最近はそこそこ種類が増え、この他にも日替わりメニューまである。


食べたことないけど、「ジンギス豚」っていうのは、面白いアイデアだね。
さっきの「つけとん」の日にオーダーしたのが、瓶ビールと「焼きワンタン」350円。


ワンタンをまとめ焼きしたもので、中身は肉と野菜。食べてみると、私の大好きな焼き餃子とよく似ている。


さきほどの写真を再掲するが、この焼きワンタン相手にも、肉味噌は大活躍したのである。


こちらでは、ほぼ「とんこつラーメン」しか食べない私だが、豚骨が苦手な方のための醤油味「煮干しぶた」や、
具だくさんの「ちゃんぽん」、さらには、日曜限定の「自家製餃子」などもあったのだが、
コロナ騒動以降はメニューを絞っての営業となり、上記メニューはお休み中。
営業時間も、現在は
◎月~金11時半~14時、18時~21時半 ◎土11時半~21時、◎日11時半~16時
となっている。詳しくはお店のHPで確認してほしい。

コロナ後、初めての訪問となった先日。テーブル席にはアクリルの仕切り板があり、卓上から調味料が消えた。
紅ショウガなどの調味料は、頼めば出してもらえるが、おろしニンニクがなくなったようで残念。
女将さんが、換気や殺菌作業をこまめに繰り返しており、対策はバッチリだと思われる。

この日はまず、瓶ビール580円と、日替わりメニューの「自家製グラタン」400円をオーダー。


400円という安価ゆえ、ラーメンの前のひとり酒にちょうどいいサイズ。
中身はたっぶりのキノコ類に、ベーコンと玉ねぎ。マカロニなどは入ってないので、替玉を追加注文して混ぜる…のはダメかね。


シメは、ここ数年食べてなかった、「坦々麺」870円を頼んでみた。


いつもの豚骨スープに、ゴマペーストやラー油などを加え、白髪ネギと肉味噌をトッピング。
ほど良い辛さの「カラウマこくまろラーメン」だったので、うっかりスープまで飲み干してしまった。
そうえいば、さっきグラタンについて「ラーメンの前のひとり酒にちょうどいいサイズ」と記したが、
ビール+グラタン+坦々麺ツユまで全部の組み合わせは、
サイズ的にはともかく、カロリー的には明らかにアウトであろう。

お店のHPによると、今年の9月で営業開始から20年目に突入した模様。
そうか、もう20年になるのか。私もトシをとったもんだ…と感慨に耽っていたところ、
ひとりの女性が店の奥から姿を現し、そのまま店の外へ出て行った。
萬福本舗さんのオープン当初は、ご夫妻のお子さんたちはまだ小さく、
住居である店舗の二階からたびたび降りてきて、テーブル席で食事をしたり、遊んだりしていたのだ。
私も以前、会計時に目が合った、小さな女の子の頭をなでながら「パパのラーメンおいしかったよ」と告げた記憶がある。
会計時に女将さんにたずねたところ、さっきの女性はやはり、あのときの娘さんであった。
「おかげさまで、もう大学4年生になりました」と聞かされ、時の流れの速さに改めて震撼!
とにかく、20年間お店を守り続け、お子さんたちを立派に育て上げた、店主夫妻に敬意を表したい。
そのうち、成長したお子さんたちが、厨房やホールで働く姿を見ることがあるかも?
萬福本舗のみなさん、これからもおいしいラーメンをよろしく!



とんこつラーメン 萬福本舗(まんぷくほんぽ)
東京都杉並区阿佐谷南3-2-3
地下鉄南阿佐ヶ谷駅から徒歩約1分半(信号次第)、JR阿佐ヶ谷駅から徒歩約8分
営業時間 月~土 11時半~14時、18時~23時 土は通し営業 日 11時半~16時
定休日 不定休
※最近の営業時間は文中のとおり
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「絶賛営業中!」の隠れ家的洋食店 神楽坂『MARIO』

2020年10月02日 | 洋食屋さん
以前記したが、昨年まで私は、飯田橋方面で日雇い労働をしていた。
ランチで利用するエリアは、飯田橋、江戸川橋、神楽坂の各駅周辺。先日の立ち食いソバ店に続き、
今回は、神楽坂の表通りから脇に入った、隠れ家的洋食店『MARIO』さんを紹介する。

そもそも、神楽坂というのはハイソな地域で、下記画像のように、異様に高い飲食店も多々ある。


もちろん、こんな高級店ばかりではないが、やはり割高なお店が目立つ気がする。
ある日、どこかお安い店はないかな…と探索していたときに発見したのがMARIOさんだった。
昔ながらの喫茶店のような外観で、黒板に記載されているランチメニューの価格が安くて感激。


写真がヘタで見づらいだろうが、Aランチが650円で、最高値の生パスタ使用のGランチでも790円。
さっそく入店した私は、ワンパクな組み合わせの「ポークカツナポリタン」を注文。
    
※以前、こちらの冒頭で紹介済み

サラダとスープも付いて690円。味もボリュームも、期待どおりのクオリティだった。
愛想のいい女性が接客担当で、厨房にはいかにも腕のよさそうな男性シェフと、お母様と思われる女性。
ご家族で営む、いい意味で神楽坂らしくない、家庭的な雰囲気のお店であり、
気に入った私は、職場からは遠かったものの、その後も何度か利用させていただいたのである。

2度目の訪問で注文したのは、「ハンバーグナポリタン」690円。前回とほぼ一緒やんけ。
    

ハンバーグもポークカツも当然ウマいと思ったが、下のナポリタンも負けていない。
麺の茹で具合も、トマトソースの酸味と甘味もすべてが適度で、「ああ、これがプロの味だな」と感嘆。
名前は出さないけど、大盛ナポリタンのチェーンがあるでしょ。店員がかったるそうに、大量の麺を炒めている店ね。
あのナポリタンも嫌いではないが、店員の態度も含め、プロらしさというか「気品」が感じられないんだよね。
と、料理に気品を求めるくせに、自身は昔から下品なままなのは、我ながらけしからんね。
この日もやっぱり、口の周りを下品なオレンジ色に染めたまま、満足気にお店を出た。

3度目の訪問時は、ご飯が食べたくなって、定食メニューの「チキンの唐揚」680円をオーダー。


鶏唐揚げはサイズこそ普通だが、8個もやってきた。


あと、お皿の右上にちょこっと添えられた、ペンネが意外とウマかった。オレンジ色はケチャップ&マヨネーズ?
唐揚げ4個とペンネを1本、さらにスープを残してライスがなくなったため、お替わりを頼んでしまった。
会計時、女性店員に「申し訳ありません、ライスの追加料金をいただいてよろしいですか」と告げられて驚く。
追加ライスの有料なんて当然だし、「申し訳ありません」なんて、丁寧な言葉遣いは必要ないのに。
ひょっとしたら、私がお替わり分のお金を持ってないと思われたのかな(笑)。ちなみに追加ライスは120円だった。

あるときは、仕事を終えたあとのディナータイムにお邪魔してみた。
メニューに定食はなく、一品料理とパスタが主体。店内照明はランチタイムより暗めで、ちょっと厳かなムード。
どうも、私には似つかわしくないようなので(恥)、生ビール(確か500円くらい)を1杯だけ注文し、長居せず帰ることに。
注文した食事メニューは、ランチでは見たことがなかった、大好物の「カルボナーラ」950円。


クリーミーなソースが、スパゲッティとよく絡み、ガツガツズルズル…と勢いよく食べていたが、
店内の雰囲気で【洋食で音を出すのはNG】というマナーを思い出し、途中から音を立てずに食べることに。
皿に残ったクリームソースを、舐めまわしたいのをグッとこらえて(←当たり前や)、「ごちそうさまです」。
自家製と思われる麺は4種類あるようなので、次回は他の麺も試してみたいと思ったよ。


さっき「スパゲッティ」と書いたのも、別に気取ったわけではなく、上記メニューの表記に添ったのである。

「次回は他の麺も」と計画しておきながら、その直後に日雇い労働を辞めてしまい、
さらにコロナ禍が重なったため、神楽坂方面に足を運ぶ機会がなくなってしまった。
つい最近、「食べログ」でMARIOさんをチェックしたところ、なんと「掲載保留」になっているではないか。
掲載保留とは、要するに「閉店の疑い」である。こちらはHPもないしSNSもやっていない様子。
電話番号も知らないし、実際にお店に行って確かめるしかない…と久々に神楽坂へ向かったところ、
ちゃんと営業してるじゃねえか!


当初の予定では、他のお店で食事をするつもりだったのだが、閉店していなかったことが嬉しくなり、
さらに店頭看板の「ふわふわオムレツのナポリタン」がメチャクチャ気になったため、急遽入店することに。


お店に入ると、テーブル席の間に飛沫防止のアクリル板が設置してある以外は、以前と変わらぬ内装。
店員さんも、いつもの3人が変わりなく働いておられたので、ひと安心。
注文は先述の日替わりナポリタンを、スパゲッティ以外の麺=「全卵フェットチーネ」でお願いしてみた。
しばらくすると厨房から、玉子を溶く音や、フライパンで炒める音が聞こえてきた。
数分後、「ふわふわオムレツのナポリタン・全卵フェットチーネ版」980円がやってきた。


うほっ、カツやハンバーグにも劣らない、素晴らしいビジュアル!
こちらは横からのアングル。要望どおり、麺がフェットチーネになっている。


さっそく食べようとお皿に顔を近づけると、トマトソースオムレツのバターの匂いが重なり、なんとも香しい。
私の好きな「きしめん」似(←一緒にするな)のフェットチーネは、歯ごたえのあるタイプで、
同じナポリタンでも当然、スパゲッティで作られたモノとは異なる印象。
オムレツは、商品名に忠実で「ふわふわ」だけれど、ちゃんと中まで火が通っている。


とろ~り流れる黄身ちゃんもエロカワイイけど、個人的には、柔らかく固まったタイプの方が好きだったりする。
久々のMARIOだが、相変わらず美味しくて堪能したよ。
もし可能ならば、分倍河原『ハッスル』さんの「ハッスル丼」(下記画像)のように、


ハンバーグ、ポークカツ、オムレツを同時に盛りつけたナポリタンを作っていただきたいものだ。
お会計は、外税に変わっていたものの、フェットチーネ変更料は特になかった。
ついでに、「ちょっと失礼な質問ですが…」と前置きし、休業した時期があったか女性店員にたずねてみたところ、
「特に休んだ時期はございません」とのこと。つまり、食べログの「掲載保留」は誤報ということになる。
これって、食べログ運営側は、放置してはいけない事案だよね。

そもそも、お店の意思に関係なく店のデータを掲載され、バカどもの的外れで誤字脱字誤記だらけの駄文を添えられ、
さらに無礼極まりない点数評価をされるだけでも迷惑なのに、閉店扱いまでされては、お店が気の毒すぎるよ。
情報元の人物、あるいはその情報の確認を怠った食べログ関係者を処罰し、
MARIOさんの掲載ページには、お詫びの文書を掲載すべきだろう。
帰宅後、食べログに「掲載保留を解除しろ、営業妨害だ」というメッセージを送ってみたけど、
現時点(2020年10月2日、15時20分)ではまだ、掲載保留のままだ。まあ、確認に時間を要するだろうから仕方ないが。
追記 10月7日16時、「掲載保留」が解除されたのを確認

食べログ閲覧者は、ひと月あたり約9283万人とのこと。30で割ると1日あたり309万人以上になる。
…閲覧者の規模が違いすぎて、思わずため息が出る(泣)拙ブログゆえ、たいして効果はないと思われるが、
神楽坂『MARIO』さん、絶賛営業中です!
と最大フォントで表記し、今回のブログタイトルにもしてみた。
これを読んだ方もよかったら、食べログに「やってるよ!」メッセージを送ってみてほしい。
ついでに「食べロガーのくだらねえ口コミと点数を廃止しろ!」という希望も添えてくれればベストだ。



MARIO(マリオ)
東京都新宿区矢来町138
地下鉄神楽坂駅から徒歩約2分、牛込神楽坂駅から推定約10分、江戸川橋駅から徒歩約12分、JRほか飯田橋駅から徒歩約15分、
営業時間 11時半~14時半、18時~21時半(LO21時)
定休日 土、日、祝日
※夜の営業時間と定休日は、昨夜確認したので間違いないです
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