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朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

「強打の三高」沈黙… -日大三高野球部2024-

2024年04月29日 | 高校野球
健大高崎が、春の甲子園では群馬勢初の優勝を飾った、今年のセンバツ高校野球。
大会終了後、東京ではさっそく、夏大会のシード権がかかる春季都大会が始まる。
出場するのは、秋季都大会に出場した64校と、その他の高校同士の予選を勝ち抜いた48校の計112校。
そのうち、秋季大会でベスト16に残った16チームがシード校となり、2回戦からのスタート。
我が母校日大三は、前回の高校野球ブログで記したように、二松学舎大附に2回戦=ベスト32で敗れてしまったため、
春大会はノーシードとなり久々の1回戦スタート。3回勝つとベスト16=夏のシード権がもらえる。

その前に、冬合宿を経ての成長ぶりを確認すべく、3月2日に2024年初の練習試合・対関東一戦を観に行ったところ、
開始時間が普段と異なったようで、三高グラウンドには誰もいない…というのは、このときにも記した。


試合は観戦しなかったが、結果をマスコミが報じていたので、ここでも掲載する↓
3月2日 練習試合 三高グラウンド 日大三5-8関東一(東東京)

今春から、いわゆる「飛ばないバット」を使うことになった高校野球界だが、三高は主将の土井と織田が本塁打を放った模様。
敗れたとはいえ、春の甲子園に出る関一相手に5点を奪った、打線はホメていいのではないかな。
もう一試合、マスコミが報じた練習試合の結果がこちら↓
3月9日 練習試合 健大高崎グラウンド 日大三2-12健大高崎 ※7回コールド

※サンスポの記事より拝借、投げているのは石垣元気投手

冒頭で触れたように、相手の健大高崎は、数週間後に全国制覇を遂げた。
全国の強豪相手に、1試合平均わずか1.4失点(5試合で計7失点)という鉄壁の投手陣から、
2点をもぎ取ったということは、今年の三高は全国屈指の強力打線…とホメるのはさすがに苦しいか。
練習試合、しかも相手が強かったとはいえ、冬を越してのコールド負けはアカン!
ちなみに、健大高崎野球部HPによると、その日はダブルヘッダーで、二試合目も3-13で完敗した模様。
健大高崎とは昨秋も練習試合を行なっており、そのときは5-6、8-8と接戦だったのに、ずいぶん差が付いてしまった。
練習試合は他にも実施しており、観戦した方によると、「三高、全然成長してないかも?」とのこと。
私も自分の目で確認したかったのだが、いいトシこいて酔ってすっころんでヒザを打ち、歩行がかったるくなったりして、
結局、練習試合を観戦することなく、春季都大会を迎えてしまった。

1回戦の相手は、予選を勝ち抜いた文京区の駒込。今調べたら、萩本欽一さんの母校だった。
最近の三高が試合するのは、八王子球場ばかりで、たまには他の球場でやってほしいと思っていたら、
今回の春大会は、江戸川、上柚木、立川、駒沢と、近年は訪れる機会のない球場が目白押し。
初戦の江戸川球場は、地下鉄西葛西駅からほど近く、アクセスは良好なのだが、
私の地元立川からは、果てしない距離があり(←オーバー)、しかも平日10時開始ゆえ、朝の通勤ラッシュと重なってしまう。
ここ数年、経験していない満員電車に耐えられる自信がなく、どうせ楽勝だろうからと、観戦をサボってしまった。
結果は予想どおりだったが、己の三高野球部愛が希薄になっているのを反省。

4月2日 春季東京都大会1回戦 江戸川球場 日大三13-1駒込 ※7回コールド

三高の先発投手は、今春からベンチ入りした2年生左腕の細谷周平。代わって、私の推し選手・近藤がベンチ外に。残念!
試合は、1回表に先頭打者の本間がホームランを放つ、幸先の良いスタート。
その後も得点を重ね、終始優位な展開だったようだが、どうせなら5回で終わらせてほしかった。

2回戦の相手は、秋大会ベスト8のシード校・早大学院。
ベスト8とはいえ相手に恵まれた印象だし、総合力は三高の方が上と予想。さすがにこの試合は、観戦に出かけた。
上柚木球場に来たのは、帰りに橋本の『よしの食堂』に寄った、2017年秋以来。


周辺では桜が咲き始めていたが、朝から降っていた小雨のせいで、花見気分にはなれず。


雨天によるグラウンド調整のため、予定より遅れて始まったこの試合、
1回表のマウンドに立ったのは、昨秋のブロック大会以降登板していなかった、背番号1の谷亀であった。
練習試合で投げたとの噂は聞いた気もするが、エース候補の公式戦復帰を、私も素直に喜んだ。
ただし、この試合に限っては、球威も変化球の切れも以前と変わらず。案の定、相手打線に捉えられてしまった。
7回1/3を投げ、被安打9の失点3。奪三振と四死球はともに4。
畠山がリリーフし、二者連続三振で切り抜け、その裏にコールド勝ち。
4月5日 春季東京都大会2回戦 上柚木球場 日大三10-3早大学院 ※8回コールド


こちらは試合後の挨拶。


さっき書き忘れたが、初戦はエラーが2個、そしてこの試合も2個と、守備は相変わらずイマイチの様子。
打線は11安打10得点と及第だが、気になったのが、スクイズを含め送りバントが8個もあったこと。
不器用な印象のある三高打線が、すべて成功させたのは快挙だが、結局バントをしなかったのは、最終回となった8回のみ。
毎回安打は何度も見かけたが、7回までとはいえ、毎回バントを目にしたのは初めてだ。
湿ったグラウンドや、後述する飛ばないバットを考慮に入れての作戦かもしれないが、
この日の空模様と同様、どうにもスカッとしない試合展開であった。

2日後の3回戦は、私の地元立川球場での試合。この日は気温が高く、桜はほぼ満開で、球場近くの河原沿いには、花見客が多数。


外野席の客は、向きこそ反対とはいえ、花見と試合観戦を同時に楽しめそう。


対戦相手は、2020年夏の独自大会で敗れた佼成学園。三高と同様ノーシードだったし、あまり警戒していなかった。
試合後は、どこかで缶ビールを買い、花見客に混ざって祝杯を挙げるつもりだったのだが…。

三高の先発は背番号10の畠山。一昨日は好リリーフだったが、彼もあまり成長していないような。
佼成が得点し、三高が追いつく展開。三高は6回からエース谷亀にスイッチし、2-2の同点のまま8回を終了。
ここまで、ヒットの数は佼成8本、三高はわずか4本。安打の数も含め、佼成ペースの印象。
9回表、二死二塁で佼成の一番打者が、二塁走者の生還を防ぐべく前進していた、レフトの頭上を越えるタイムリー三塁打を放つ。
彼はこの試合、それまで二塁打を2本放っており、一塁が空いていたのだから、勝負しなくても…と思ったものだ。
谷亀は、さらに次打者にもタイムリーを浴び、2点差で裏の攻撃へ。

三高も、相手エラーと死球で一、二塁のチャンスを作った。
2012年以降の佼成戦では、最終回に3度の逆転経験があったが、今年は後続が断たれ、試合終了。
4月7日 春季東京都大会3回戦 立川球場 日大三2-4佼成学園


試合後の佼成ナインは、打倒三高を果たし大騒ぎ。そこまで喜んでもらえると、三高ファンの私も光栄である。
近年の東海大菅生なんて、三高に勝っても淡々としているからな。まったく憎たらしい。
敗れた日大三は、春大会ベスト16進出を逃し、夏の西東京大会はノーシードで挑むことになった。
ちなみに、前回ノーシードだったのは2012年で、そのときは決勝まで進出し、佼成相手に逆転勝ちを収めている。
上記決勝戦は私が、人生でもっとも感激した試合なので、いつかじっくりと語らせていただく。
試合後は缶ビールを飲むことなく、球場の横を流れる、根川沿いの遊歩道を歩いて帰宅。
満開の桜が美しい分、母校の敗戦が余計に悲しくなった。


この日の敗因は当然、今回タイトルにもした三高打線の沈黙である。
佼成の左腕投手は、制球力もあり悪い投手ではなかったが、いくらなんでも4安打はひどい。
それでも、相手がこのあとも勝ち進んでいけば、「実は相手投手がよかった」になるのだが、
佼成は次戦で、帝京に1-6とあっさり敗退。どうやら「単純に三高が弱かった」ようだ。

打線沈黙の原因は、私に言わせれば、「前の試合でバントばっかりやってるからだ!」である。
「飛ばないバット対策として、確実に走者を進めるための作戦」なんて言い訳は認めない。
選抜甲子園で、スタンドに入った本塁打は、31試合でわずか2本。確かにバットの影響はあるようで、
長打が出にくくなったことで、走者を進めるためのバントや打撃、盗塁などを重視するチームは増えてきそうだ。

ただ、三高野球部のスタメンは、秋とほぼ同じ面々で、バントなどは不得手だが、パワーはありそうなタイプばかりの印象。
事実、練習試合を含め、三高打線はそこそこホームランを打っており、遠くに飛ばせる打者が揃っている。
おそらく、今年度のチームも例年どおり、バントよりもヒットを打つための練習に時間を割き、
飛ばないバットでも、速く鋭い打球を遠くに飛ばせるよう、筋トレや素振りなどの鍛錬を繰り返してきたはずである。
無論、「打つだけではダメだ、バントも使っていかねば」と、方針を変えるのは悪いことではないが、
それならばまず、練習試合や紅白戦などで、そのような戦法を試すべきで、  ※試していたらゴメン
公式戦でいきなり、「強打」の印象が強い三高がバントを繰り返したら、なんだか相手をバカにしているようにも見える。
そもそも、バントばっかりやらされては、選手たちの気合も入らないだろう。
気分が上がらぬまま臨んだ佼成学園戦で、4安打しか打てなかったのは、偶然ではなく必然だったのかもしれない。

個人的な意見だが、バントというのは、1イニングに3個しか許されないアウトのひとつを、相手に簡単に与える行為である。
だいたい、バットを振らずに投球をちょこんと当てて、相手守備陣のいない場所に転がすなんて、なんだか卑怯なプレイではないか?
野球経験者で作家の伊集院静さんも、生前に連載していたエッセイで、上記と同様のことを指摘していた。
バントよりもフルスイング、それが私の理想であり、選手もそっちの方が得意なはず。

前任の小倉全由監督が、野球部OBたちの批判を受けながらも、それまでのスモールベースボールを捨てて、
打撃力の強化を貫き、三高を甲子園常連校、そして全国区の強豪に育て上げたのは周知のとおり。
三木現監督も、そんな小倉野球を受け継いでいるはずで、だからこそ、春季大会の結果は残念だった。
無論、今回の敗戦を無駄にせず、新たな戦略を練っているのは間違いなく、
夏大会までには必ず、練習試合を観戦し、チームの新たな戦いぶりを確認しておきたい。
そういえば、退任後もたびたび、三高野球部の試合に足を運んでいた小倉さんだが、今年からU-18日本代表の監督に就任。
4月は彼らの強化合宿に参加しており、球場には来られず。小倉大明神が見守っていなかったのも、敗因のひとつかもしれない。

夏の甲子園をかけた、西東京大会の開幕まで、あと2ヶ月少々。今年はノーシードゆえ、例年より早く初戦を迎える。
どんな戦略で挑むのかはさておき、今年もまた、下記画像の校舎空白部分に、


 硬式野球部 甲子園出場」のような垂れ幕が提示されるのを願ってやまない。ガンバレ三高!
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三人がかりで挑むべき大盛カツカレー 西府『とんきち』

2024年04月24日 | カレー、ハヤシ
昨年の秋頃から始めた、【府中市内の個人食堂を巡るシリーズ】。今回は、西府駅からほど近い『とんきち』をリポート。
店舗は甲州街道沿いにあり、以前紹介した『ナミノアヤ』の並びだが、歩道橋に隠れており、車からは見えないかも。


こちらは、今回のタイトルにした、大盛カツカレーのお店として以前から知っており、何度か訪問したことがあったのだが、
定休日や満席、さらにはこのときみたいに夜だけ臨時休業だったりと、なかなか訪問できず。


あとで知ったのだが、上記看板が出ていた時期の前後に、店主兼シェフの旦那さんが、お亡くなりになったようだ。
その後は、神楽坂『五芳斉』と同様、奥様が料理長になり、営業しているそう。
そんな「お母さん食堂」を応援すべく、なにより噂のカツカレーに惹かれて、今年ようやく初入店。

店内は、テーブル席3つに、小上がり席がふたつ。カウンター席もあるが、現在は使用していない模様。
テーブルも小上がりも4人席だが、相席はさせない方針のようで、すぐに満席になる。
実際、提供する料理の器が大きく、場所をかなり取るので、知らない客同士の相席は気を遣うと思う。

接客担当である女性店員に、テーブル席へ案内される。厨房のお母さんシェフからも、「いらっしゃい」の声がかかる。
まずはメニューを紹介。なお、今回カテゴリーは「カレー、ハヤシ」だが、こちらはとんかつ屋さんである。


上の画像が定食類で、こちらはカレーなどご飯ものに、単品料理。


3年前の臨時休業時、外に貼ってあったメニュー表には、ハンバーグやホルモン焼きの定食があった。
価格は少し上がったが、量や質を考慮すれば、今でも破格である。
注文は、当初から決めていた、「カツカレー(ロース)」950円と、「クリームコロッケ」の単品580円。
カレーのサイズは、「ジャンボ!」や「ジャンボ!大盛」まであるが、最初なので無理せず、普通の量にしておいた。
メニューには酒類が見当たらないが、床にはビールの空き瓶が並んでいるので、頼めば出してくれそうだ。


先にクリームコロッケが登場。大きめサイズが2個で、付け合わせの生野菜もたっぷり。


横アングルも撮影。デミグラスソースに生クリーム、ピンク色のサウザンドレッシングなど色鮮やかである。


ハシで割ってさっそくひと口…おほっ、期待どおりの熱さ、そして美味しさ!


中のホワイトソースは、とろ~りではなくやや硬めで、臭みのない油でサクッと揚げてある。
カニよりも乳製品由来の旨味が強いと思っていたら、具材にとろけるチーズも入っていた。


直後にカツカレーもやってきた。大きさを表すため、割りバシを置いてみた。


他店より明らかに大きいのに、これでも普通サイズだ。
横アングルだと、カレーソースが、あふれんばかりに注がれているのがわかる。


さらに、カレーにはお揚げの入ったお味噌汁も付いてくる。


本来ならサラダもあるようだが、コロッケの野菜と重複するので省いたのだろう。野菜嫌いの私には問題なし(笑)。
食べかけとはいえ、クリームコロッケとのセットは、なかなか壮観である。満腹になる前に食べなくては。


カレーのソースから口に含むと、果物か野菜由来の甘さのあとに、辛味や酸味がやってくる。
先代シェフは、洋食経験者だったそうで、ジャンル分けすれば欧風カレーになるのだろう。


そもそも、とんかつ屋さんのカレーは、業務用に少し手を加えただけのような、平凡なものが多い印象だが、
とんきちさんは自家製で、手間がかかっているのがわかる、他では食べられない個性的なカレーだ。
無論、本職であるカツも手抜きはなく、ロース肉は柔らかく、火の通り方も申し分なし。


やや厚めのコロモは薄黄色に色づいており、溶き玉子をたくさん使用したと思われる、串カツ愛好家の私好みのコロモだ。
クリームコロッケは、元々のデミソースと卓上のとんかつ用ソース、そしてカレーにも付けて食べてみた。

※カツにもソースをかけた

店員さんの「コレもお使いください」の助言に従い、途中でチリペッパーも加えてみた。


女性店員は外国の方で、日本語は不慣れなようだが、仕事は真面目にこなしていた。
途中、空いたコップに冷水を注いでくれたのだが、カレーソースと同様、たっぷりと継ぎ足してくれたのがおかしかった。


量だけでなく味も良い、カツカレーとコロッケを食べ終え、「ごちそうさまでした」。
当然満腹になったが、苦しさよりも美味しいものを食べた喜びが上回り、お会計も安く大満足である。
ここのカツカレー950円がどれだけ安いか、比較のためカレーチェーン『CoCo壱番屋』で換算すると、
カレー591円+ご飯推定量450グラムで165円+味噌汁110円(注:店舗限定)+手仕込みとんかつ502円+ヤサイサラダ140円で1508円になる。
そんなロースカツカレーをとんきちさんは、3年前まで670円で提供していた。儲けが出ていたのか心配である。
次回は、隣の小上がり席で若者客が食べていた、ワンランク上のサイズにしようと決意し、この日は退散。

初入店から1ヶ月以上空いた先日、コンディションが整ったので再訪問し、「ジャンボ!カツカレー(ロース)」1350円に挑戦。
まずは、ハムが2枚入ったサラダ、味噌汁、漬物などのサイドメニュー一式が登場。


味噌汁椀との比較で、サラダの大きさはわかってもらえるはず。
ちなみに、この日の味噌汁は、前回よりダシが効いており、抜群に美味しかった。
先客の常連風じいさんは、味噌汁をお替わりしていたが、あれは無料サービスなのだろうか。
数分後、大きな楕円形のお皿に盛られた、ジャンボ!カツカレーが登場。


前回のカレー画像を再掲するが、ハシとの比較で、お皿の大きさを理解してもらえるだろうか。


とあるネット記事によると、同じサイズのチキンカツカレーが、総重量1700グラムだそうで、ロースもそれに近い量だと思われる。
ただ、カレーソースは皿全体にかかっているが、ご飯は中央部のみなので、なんとかイケそうだ。


ご飯:カレーを1:2くらいの割合でスプーンに乗せ、飲むように啜っていく。ご飯の量は650~700グラムくらいか。
合間に味噌汁・サラダを挟み、前回より大きく感じたロースカツも噛みしめていく。
途中、現店主の女将さんから、「ご飯足りなかったから足しますよ」と、まさかの提案を受ける。
「だ、大丈夫です」と遠慮しておいたが、「コイツは残さず食べそうだ」と認めてもらえたのならば光栄である、
とはいえ、クリームコロッケがなかった分、今回の方が余裕があったのも事実。
前回は試さなかった、カツ+醤油もやってみた。カレーが甘口なので、意外と合っているかも。


到着から約20分後、見事ジャンボ!カツカレーの攻略に成功! 


「ジャンボ!」を乗り越えたのならば、次は当然、「ジャンボ!大盛」に挑戦したいところだが、
店員さんが見せてくれた大盛用のお皿は、通常の倍くらいあるジャンボよりさらにデカい。
許可をもらい、私が食べ終えたお皿と、楕円形でなく完全な円形の大盛用皿を並べて撮影したのだが…
遠近法を無視し、奥に置いてしまったため、あまり差がなく見えるではないか。ああ、オレのバカ!


ここで店員さんが、「大盛はご飯4合ね」と教えてくれた。約1300グラムとは、やはりジャンボの倍量だ。
「次回頼んでみる?」という問いかけには、「あ、いや…無理です」とギブアップ宣言し、お店をあとにした。

ご飯が1300グラムということは、総重量2キロ超えは必至。興味はあるが、残すのは申しわけない。
以前紹介した、甲子園球場近くの『大力食堂』さんは、名物だった大盛カツ丼の提供をやめた。
理由は、「写真だけ撮って残して帰る客ばかりでイヤになったから」だ。店主がそう語っている映像を見たけど、本当に無念そうだった。
すでに、とんきちさんの食べログにも、「2回頼んで2回とも残した」というバカの投稿があった。2回目は「少なめ」で頼めよ!
頑張っているお母さん店主と店員さんが悲しむことのないよう、興味本位で注文し、残して帰るような迷惑客には来ないでほしい。

私が「ジャンボ!大盛カツカレー」を頼む場合は、友人とふたりで訪問…イヤ、3人は必要だな。
「とんきち」と聞けば、「ちんぺい」「かんた」と答えるのが、昭和時代の常識(そうかな?)。
近日中に、トン吉、チン平、カン太のようなトリオで訪問し、デカ盛りカレーに挑みたいものである。

※ 東映アニメーション「魔法使いサリー」サイトより拝借



とんきち
東京都府中市本宿町2-17-26
JR西府駅から徒歩約5分、分倍河原駅や京王線の府中駅、中河原駅も徒歩圏内
営業時間 11時半~14時、18時くらいから~21時 
定休日 月、火、祝日
※店のすぐそばに「本宿町二丁目」のバス停がある
※※混雑時は「準備中」の札が出る場合あり
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私のボディの礎となった角煮ラーメン 西荻窪『ひごもんず』

2024年04月21日 | ラーメン、つけ麺など
今から約1年前のこのとき、「チャーシュー麺」を紹介した『ひごもんず』


上記商品も悪くはないが、“ひごもんずではやはり、「角煮ラーメン」の方がおススメかも”と記したように、
私がこちらに訪問した際は、角煮が入るラーメン(複数あり)を頼むことが大半である。
その角煮ラーメン及び、ひごもんずのルーツは、新宿などにある熊本ラーメンのお店『桂花』だ。

桂花が東京に初進出したのは、今から50年以上前の1968(昭和43)年。
そのとき、目玉商品として開発されたのが、角煮入りのラーメン「太肉麺」で、読みは「ターローメン」。
ターローとは中国語や熊本の方言ではなく、桂花オリジナルの造語らしい。
私が初めてターローメンを食べたのは、今から30年ほど前の1990年代初頭。
ほどよくニンニクが香る濃厚スープに、中細でコシのある麺と、とろけるような角煮がマッチし、「これはウマい!」と感動。
ニンニクなどから作られるマー油を入れるのが、熊本ラーメンの特徴であることは、当時の私はもちろん知らない。
また、信じてもらえないだろうが、かつての私は脂身の塊が苦手で、それまで角煮なんて口にしたことがなかったのだが、
このラーメンでウマさを知り、大好物となった。お陰で現在、私のボディは脂身だらけである(苦笑)。
当時はヤング(笑)で、まだ体脂肪が少なかった私を魅了した、角煮及びターローメンの画像を、桂花HPから拝借。


30年前、800円くらいだったターローメンは、10年ほど前、最後に食べたときは950円になっていた。こちらがそのときのガラケー画像。


HPによると現在は1150円らしい。この時勢ゆえ仕方ないとはいえ、さすがに高くなったなあ、という印象。
それでも、マー油のニンニクは香るが、獣臭さは感じない、濃厚だけれど食べやすい熊本ラーメンに、
さらに角煮を乗せちゃう、桂花風熊本ラーメンは、素晴らしい麺料理だと思う。

桂花のあとに誕生し、角煮入り熊本ラーメンを提供するお店もいくつかあった。
そのお店とは、一年前にも名前を出した『山水亭』『永柳』『肥後のれん』『てっぺん』のことで、現在はすべて閉店している。
このうち、肥後のれんは桂花の近所に店舗があったため、30年前は交互に利用していた。
私はどちらも好きだったが、しいていえば、雑居ビルの二階という、ちょい怪しげな立地(確か)で、
お店の雰囲気だけでなく、味付けもややワイルドだった、肥後のれん派だった。
記憶があいまいなので、さっき書いた「ターローメンを初めて食べたのは、90年代初頭」というのは間違いないが、
「初めて食べた角煮入り熊本ラーメン」は、ひょっとしたら、肥後のれんの方かもしれない。
残念ながら写真はないが、肥後のれんの角煮ラーメンは、「ぱーこーめん」という商品名だった。

東京の熊本ラーメンの始祖だった桂花も、いろいろあって一度倒産したが、別会社の支援もあり、現在でも数店舗が都内で営業中。
現在、角煮入りの熊本ラーメンを提供している都内のお店は、私が知る限りでは桂花とひごもんずだけだ。
こちらが、ひごもんずの「角煮ラーメン」。シンプルなネーミングである。価格は現在1030円。

ひごもんずHPより拝借

ターローメンに一番近い商品は、角煮が2個で味玉が半分入る、「特製ラーメン」1120円か。

※同上

茎わかめはないが、その分チャーシューが入るし、ターローメンより30円安くてお得。

ひごもんずは、桂花で長年働いていた長谷川氏が1997年、西荻窪駅至近の好立地で開業。
以前は武蔵小金井や品川などにも支店があったが、現在HPに載っているのは西荻窪店のみ。三鷹にも店舗があるが、無関係なのかな。
キャッチコピーは「コクありアッサリくさみなし」で、桂花よりも食べやすいマイルドな豚骨スープが特徴。
さっき掲載した角煮ラーメンは、角煮3個にキャベツが付くが、昨年、久々に訪問した際は、角煮2個でキャベツなしの「○角ラーメン」920円を注文。


横アングルも撮影。角煮ラーメンより110円安く、キャベツが不要な私にはちょうどいい(←野菜喰えよ)。


やや小ぶりだが、甘じょっばく煮込まれた角煮は、味も歯応えも抜群。白米と食べても絶対にウマいはず。


桂花にはない、ひごもんずさん独自のサービスとして、卓上には生ニンニクとクラッシュする道具がある。
上記の文じゃわかりづらいだろうから、Amazonサイトより画像を拝借。正式名は「ガーリックプレス」らしい。


せっかくなので、ニンニク2個をプレス。マイルドなスープがワイルドに変貌する。


久々の桂花風…イヤ、ひごもんず風角煮ラーメンは美味しかった。次回はつまみで飲んでから麺で締めようと決めて退散。

それから数ヶ月空いてしまい、その間に大半のメニューが数十円値上げ。なので、前回撮ったメニュー画像を撮り直しするハメに。
日にちを空けて、何度か通ってから投稿する、拙ブログではありがちな手間である。
こちらのお店では、メニューは壁に貼ってある。まずは麺類・ご飯もの。この他、お得なランチセットもある。


○角ラーメンは、前回食べたときは870円だった。食べたことはないが、「角煮ご飯」はいいサイドメニューだね。
あと、「細麺(さいめん)」というのはだいぶ前に食べたが、追加の「ゴマ油orオリーブ油or背脂」は知らなかった。「全部入り」はダメなのかな。

こちらはトッピング類。キャベツは60円から40円アップ、角煮も390円→420円になった。1個あたり140円の計算か。


くまモンらしきイラストが描かれた、飲み物&つまみメニュー。


角煮はトッピング420円だが、おつまみだと520円。確か、ネギか何かが加わった記憶があるけど、私は100円安い角煮だけでじゅうぶん。
それより、以前も疑問を呈した「黒豚入り焼売」の価格が、現在は5個290円に対し、3個だと170円。計算すると、3個の方が少しだけお得である。


私はこういう設定が気になるタチ(ケチ?)なので、3個180円への改定をお願いしたい。余計なお世話か。
この日はさっき書いたように、軽く飲ませていただいた。ちょうどハッピーアワーの時間帯だったので、


通常540円の「生ビール」を290円で飲ませていただく。やっぱりオレ、ケチなんだろうな。


おつまみには焼売と、トッピングの「煮玉子」130円を選択。焼売は当然3個の方だ。やっぱりオレ…以下同。
「餃子」340円も頼みたかったのだが、麺類とセットだと170円になるそうなので、あとで麺と一緒に追加することに。やっぱり…以下同。
小ぶりな焼売は、レンジでチンされての登場。煮玉子は、昔から非半熟タイプ。以前は「ルータン」と、台湾風の呼称だった記憶がある。


すぐにビールを飲み終え、やはりサービス価格290円の「レモンハイ」(通常440円)を追加。やっ…以下同。


だいぶ前、上記画像に映っている高菜を手に乗せ、それをつまみに飲んでいた客を見たけど、さすがの私もそこまでケチではない。
焼売などを食べ終えたので、麺類と餃子もオーダー。この日は「○得ラーメン」890円をチョイス。
普通のラーメンに+60円で、チャーシューは1枚減るが、角煮1個と煮玉子半分が加わる。


臭みのないベージュ色スープをすすり、加水率少なめの麺をすすっていると、餃子も到着。


見た目は業務用っぽいけど、変な甘みや油っこさがなく、ちゃんと野菜の風味がする。自家製かな?
今回もニンニクを1個だけクラッシュし、半分はラーメンに、半分は餃子に使用した。


レモンハイを飲み終え餃子を食べ切り、大事に取っておいた角煮にかぶりつく。


うっかり(?)スープも全部飲み干し、「ごちそうさまでした」。
安い商品ばかり追加注文した私に、毎回丁寧に応対しくれた女性店員(美人)さんに感謝し、お店をあとにした。

角煮入りのラーメンを出す店はいくつかあるが、もっとも相性がいいのは、熊本ラーメンだと思う。
たまに無性に食べたくなる、熊本角煮ラーメンを目当てに、ひごもんずさんは今後も利用したいし、
だいぶご無沙汰している、新宿の桂花さんにも行ってみなくてはな。一昨日買ったカップ麺には、角煮は入ってないし…。



熊本ラーメン ひごもんず
東京都杉並区西荻北3-19-13
JR西荻窪駅から徒歩約20秒
営業時間 11時~翌2時 LO1時半 
定休日 なし
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東京の野球強豪校とは無関係 拝島『三高飯店』

2024年04月09日 | 中華食堂
数週間ほど前、例のごとく酔って記憶をなくし、下りの中央線で寝過ごしてしまった。
豊田や高尾だったら「ああ、またやってもうた」で済むのだが、よりによって青梅行きに乗ってしまったようで、
気付いたのが終点ひとつ前、私にとって未知の駅である東青梅。時刻は0時50分、当然戻る電車はない。


いつものように、タクシーには乗らず、酔った自分に罰を与えるため、徒歩で立川市の自宅に向かう。
途中、逆方向に進んだり、えずいて立ち往生しながらも、ひたすら歩き続けていると、下記の看板を発見。


『中華料理 三高飯店』。深夜に歩き続ける日大三高出身の私を、勇気づけてくれるような看板である。
この屋号のお店は知らなかったし、自分が今、どこを歩いているのかも不明だが、改めて再訪しようと決心。
看板の激励(?)のお陰で、数時間後には帰宅できたが、翌日は下半身全体が筋肉痛になり、歩くのも苦労する状態。
悶絶しながらも、パソコンで「青梅線沿線 三高飯店」で検索したところ、看板のお店は昭島市で、最寄り駅は拝島と判明。
前回紹介した『品香園』が、日大三高野球部御用達のお店であり、今回も三高関連の飲食店かと思いきや、
残念ながら、三高の読みは「みたか」であり、どうやら無関係のようだ。

数日後、足の痛みも治まったので、青梅線に乗り拝島へ。駅自体は何度も通過しているが、下車した記憶はほとんどない。
南口に出て20分ほど歩き、国道16号線らしい大きな道路に出ると、
例の看板が見つかる。明るい時間帯だと、みたかの読み仮名がはっきりわかるね。


こちらがお店の外観。さっそく入ってみることに。


店内は、厨房前のカウンター席と、テーブル席が3つ。先客がふたり、カウンターとテーブルに分かれて座っている。
ふたりの間に会話はないが、瓶ビールを飲んでくつろいでおり、どちらも常連なのは間違いない。
私はカウンター席に座り、とりあえず「ビール(中)」550円と「餃子」400円を注文。
厨房にはベテラン風の男性店主のみ。彼がひとりで営んでいるようだ。

こちらが卓上のメニュー。この他に、日替わり定食やラーメン+半チャーハンセットなどを記したホワイトボードがある。


入口脇の棚には、多数の漫画(表紙がない状態が多い)が乱雑に積んでおり、店内も決して綺麗とはいえないのだが、
客席には調味料と一緒に植物が置かれ、目の前には熱帯魚の水槽が置いてある。


ブルーの色合いが目にやさしく、注文を待っている間、バカみたいに凝視していた。

まずはスーパードライの中瓶と、お通しらしい、小皿に盛られたキムチが登場。


数分後、餃子が焼き上がる。左端のは、やや形が崩れちゃったね。


食べてみると、具材はよく練られて、しっかり味も付いており、醤油は不要。
お酢が合いそうだが、私は苦手なので使わず、コショウとキムチを添えて食べた。


カウンター席の先客Aは、ビールを飲み終わると、メニュー表にないウーロンハイをオーダー。
テーブル席の先客Bには、あんかけの具材が乗った麺料理(広東麺?)が運ばれたが、しばらく手を付けず、お店の漫画雑誌に集中。
地元に根付いたお店らしい、ゆる~い雰囲気の中、店主はひとり黙々と働いている。

私もウーロンハイを注文し、さらに「ワンタン」550円を追加。
しばらくして、ウーハイがやってきた。自家製らしい丸っこい氷が入っている。


使っている焼酎の銘柄は不明だが、クセがなく飲みやすいタイプで、かつて私が愛した「大五郎系」(笑)ではないのは確かだ。
会計から導き出したウーハイの価格は、たぶん1杯400円で、私は2杯飲んだ。
1杯目の途中でワンタンが完成。醤油ラーメンの麺をワンタンにしたバージョンだと思う。


ワンタンは薄皮で、ちゃんと肉が詰まったものが計8個入っており、いいツマミになる。


具材はモヤシ、メンマ、ネギ、海苔、チャーシュー。小さいけれど2枚入っていたチャーシューは、自家製らしく意外と美味しい。


具材を食べ切り、2杯目のウーハイも飲み終えたので、シメのお食事に。
ホワイトボードには「ラーメンセット」があり、①は餃子3個と半ライス、②が半チャーハン、③は半カレーが、麺類に付いてくる。
価格は、醤油と塩(メニューにはない)が850円で、味噌だと900円。味噌だけなぜか、九〇〇円と漢数字表記だった。
私は味噌+②のセットを選択。さっそく店主が調理を始める。
厨房内には、餃子専用の鉄板の他、中華鍋が3つ設置してあり、ひとつはチャーハン専用、
あとのふたつは、チャーハン以外の炒め物に使用し、一番右側が、麺類やワンタンを茹でる専用。


チャーハンの調理と麺茹でを同時に進め、まずは半チャーハンが提供される。


確かに、一般的なチャーハンのハーフサイズで、油多めのしっとりタイプ。
具材は玉子とネギに、細切れチャーシュー。さっき書いたように、チャーシューがウマい!


ふた口ほど食べたところで、鍋でスープを煮込んで仕上げた、「みそラーメン」が完成。単品価格は750円。


メニューにない半チャーハンは、「チャーハン」700円の半額350円だとすると、セット価格の900円はかなりお得である。
横アングルも撮影。炒め野菜がたっぷり盛られている。


満腹になる前に食べ始める。麺は、味噌ラーメンとは好相性な縮れタイプ。


具材は、モヤシ、玉ねぎ、人参、ニラ。ひき肉などは入ってなかったと思う。
味噌スープは結構しょっぱめ。店主から「七味使いますか?」とたずねられたが遠慮しておいた。
昭和の時代によく食べた、チャーハンと味噌ラーメンに満足し、「ごちそうさまでした」。
他の客が帰ったあとだったので、会計後に少し、店主と会話させていただいた。

さっきの「七味使いますか?」の声掛けからもわかるとおり、店主は明らかに年下の私にも敬語を使う、腰の低い温厚な方である。
冒頭で記したように、「東青梅まで乗り過ごし、歩いて帰る途中でこちらの看板を発見した」と告げたところ、
「それは大変でしたねえ」と同情してくれ、「今日はわざわざ来ていただき、ありがとうございます」とお礼まで言われてしまった。

最初の方で掲載した、お店看板に「PM5:00~AM1:30」と記されていたように、こちらは夜間営業のお店なのだが、
遅い時間帯に来る、昭島市の客なんて、ガラの悪い輩も多いはず。 ※あくまで個人の感想です
そんな、荒くれ者相手の商売人ゆえ、店主も気性が激しい方かと想像していたので、いい意味で裏切られた。
「さんこう飯店」と読み間違えたことを告白すると、店主も「そう読む人が多いです」とのこと。だから看板にフリガナを振ったのかな。
「気をつけてお帰りください」という言葉に従い、昭島のチンピラに絡まれないよう、警戒しながら拝島駅に向かった。
さきほどから、昭島市民をかなり侮蔑しているが、私も同じく、民度の低い立川市民なので、許してほしい。

そして昨日、昭島市内の某店に寄り、態度の悪い店員(昭島市民なのかは不明)にウンザリしながら飲み食いしたのち、
気分直しに三高飯店さんを再訪問。結構満腹になっていたので、アルコールはなしで。
注文したのは、初回訪問時に気になっていた「オムカレー」850円。満腹なのにヘビーな選択である。
待っている間は、既述した漫画コーナーから、個人的には最近あまり見かけなかった、「週刊漫画ゴラク」を拝借。


国立『餃子王』のときにも書いたけど、私の印象では、食堂の漫画雑誌といえば、ゴラクとビッグコミックオリジナルが二強だった。
部数はだいぶ落ちているだろうけど、青年(というかおっさん向け)漫画誌の老舗として、まだまだ頑張ってもらいたい。
ゴラクを読んでいるうちに、オムカレーが完成。そこそこ大きめのお皿に、カレーソースがたっぶり注がれている。


薄焼き玉子の中身は、ケチャップライスorカレー風味のピラフかと思いきや、まさかの白米?


イヤ、厨房では確かに、玉子以外の何かを炒めていた。いざ食べてみると、予想外のバターライスであった!
カレー、オムレツ、バターライスと、中華要素が皆無のメニューだが、これはこれで面白い。
ちなみに、バターライスは具ナシで、カレーも具材は玉ねぎのみ。低カロリー(そうか?)でいいね。
店主は、私が前回そこそこ飲み食いしていたのを覚えていてくれて、「足りますか?」と心配してくれた。
「じゅ、じゅうぶん足りてます!」と返答。もちろん、一般的な感覚でも全然少なくない量である。
どこかで食べた、懐かしくもスパイシーなカレーが食欲をそそり、一気に食べ切った。

「今日は他店で飲み食いしてきたので、一品だけですみません」と謝罪しながらお会計。
無論、店主さんは、「イヤイヤ、気にしないでください」と敬語で返答してくれる。
日大三高とは無関係だろうと、私はここ三高飯店を、そして店主を気に入った!
そういえば、屋号の由来を聞いていなかったので、たずねてみたところ、
「私の名前が高○三○で、名前の三と名字の高で、三高飯店にしたんです」と教えてくれた。
プライバシーの問題もあるので、一部伏字にしたが、「なるほど!」と思わせる命名理由だった。

深夜1時半まで営業しているようなので、私も今度、遅い時間に訪問してみようかな。
帰りの青梅線がなくなったら、歩いて帰ればいいし。どうせ立川まで、ほんの80分くらいだろう…。



三高(みたか)飯店
東京都昭島市緑町3-23-11
JR青梅線拝島駅より徒歩約14分、昭島駅からは約21分
営業時間 17時~翌1時半
定休日 水曜
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名将が舌鼓を打った街中華 淵野辺『品香園』

2024年04月02日 | 中華食堂
「名将」→すぐれた武将。名高い大将。また、野球やサッカーなどのすぐれた監督。  ※goo辞書より
歴史上の武将や、スポーツの名監督は多いけれど、私がもっとも尊敬している名将は、
拙ブログではおなじみ、我が母校・日大三高の硬式野球部前監督である、小倉全由さんである。

※令和5年高校野球東西東京都大会・出場校選手名簿より

小倉監督は、自宅に帰ることはほとんどなく、学園内にあった野球部の寮で、部員たちと共同生活を送っていた。
野球漬けの日々を過ごす中、生徒たちには時々、お菓子をふるまったり、休日を与えていたように、
小倉さんも自身も、たまには高校野球を忘れ、一杯やりたいときもあったはず。
そんなとき、監督が足を運んでいたのが、日大三高と同じ町田市にある中華食堂『品香園』


スポーツ報知の記事によると、小倉さんが初めて訪れたのは2001年とのこと。
この年、三高野球部は春夏連続で甲子園に出場し、夏には全国制覇を遂げている
訪問した時期は不明だが、マスコミ取材が殺到し、OBからは激励や(余計な)叱咤を受け、監督が多忙だったことは間違いなく、
こちらのお店で飲み食いすることで、活力をチャージしていたのかもしれない。
その後、常連となった小倉さんは、部員と一緒に訪問したり、冬合宿の打ち上げで、総勢50人を連れてきたこともあったらしい。
小倉さん及び三高野球部のファンである私が、彼ら御用達の中華食堂を訪れるのは、必然であった。

初訪問は昨年の秋。店内はなかなか広く、厨房を囲むカウンター席の他、テーブル席や座敷席もある。
カウンター席に座り、とりあえず「瓶ビール(中)」620円を注文。すぐにキリンラガーが運ばれてきた。
卓上のメニューを撮影。まずはドリンク類とおつまみ。


こちらは一品料理とスープ。「ギョーザ」は、6個入りの方が少しだけ割安。


麺類も豊富で、基本の「ラーメン」は650円だが、ハーフサイズの「1/2ラーメン」380円や、倍量の「4/2ラーメン」1000円もある。


最後に、定食・丼などのご飯もの。メニュー豊富で席数も多いが、働いているのはご夫妻と息子さんの3名体勢。


お客さんも結構入っていたが、親子3人の好連係により、待たされることはなかった。
最初に注文したのは、ギョーザ6個と「豚肉とキクラゲの玉子炒め定食」900円の単品750円。どちらも私の大好物だ。
息子さんが餃子を焼き、お母さんが食器を並べ、旦那さんが鍋を振り…大勢の注文をさばいていく。
私が頼んだKTI=キクラゲ玉子炒めも、すぐに提供された。


全体の量自体がやや多めだが、ご覧のとおり、キクラゲの割合が他店より明らかに多い。


味付けは濃くなく、印象に残るのはやはり大量のキクラゲ。竹の子も入るため、どこを食べても歯応えがある。
しばらくして、ギョーザも到着。きれいに形が揃っていてイイね!


自家製の餃子は、野菜と肉が6:4くらいか。バランスがよく、誰もが好きなテイスト。


ビールを飲み終え、「ウーロンハイ」430円に替え、餃子とKTIをガツガツと頬張り、シメの食事を注文することに。
ベーシックな醤油味のラーメンは選ばず、塩味カテゴリーから、これまた大好物の「五目ソバ」870円をチョイス。
ほとんど待つことなく、五目ソバが完成。繁盛店の鍋をひとりで担っているだけあって、旦那さんの手際の良さは抜群。


具材は、白菜、キクラゲ、人参、竹の子、絹さや、焼豚、カマボコ、海老、うずら、ゆで玉子、カイワレなどなど。
いろんな旨味が融合した塩味スープの中で、黄色い細縮れ麺が踊る。


ここまで結構飲み食いしてきたので、五目ソバを食べ終わったあとは、結構満腹になった。
会計を済ませたのち、お店の方に許可をいただき、もう1枚だけ、撮影をさせていただくことに。
品香園さんには、数年前バナナマンの日村さんがロケで来たらしく、壁には彼のサインと番組ステッカーが提示してあるが、
私が撮ったのは、別の場所に貼ってあった、下記の画像。


小倉監督のモットーである、「練習は噓をつかない」のメッセージが入った、三高の校章入りミニタオル(?)だ。
書いたのも当然、ご本人である。撮影後は、両手を合わせて拝ませていただいた。なにかご利益がありそうだ(笑)。

旦那さんは、ほぼ目の前にいたけれど、ほとんど話せず。実際、他の客とも会話はしていないが、
無言で調理に専念している様子が、いかにも腕利きの職人みたいで、そういうスタンスは嫌いではない。
高校野球の名将・小倉さんもきっと、字は違うが中華の名匠である、旦那さんを敬っていたに違いない。

年が明け3月に入ると、高校野球の対外試合も解禁になる。
3月2日、選抜甲子園に出場する関東一との練習試合を観戦しに、三高グラウンドへ行ったところ…誰もいない(嘆)。


普段は午前10時くらいから始まるのに、この日の試合は午後開始だった模様。
母校キャンパスは丘の上にあり、3月上旬だとまだ寒いので、午後まで待たず退散し、11時開店の品香園さんに向かう。

開店時間になり、ノレンが出てきて入店を許される。私のあとからも、客がどんどん入ってきた。
飲酒などで長居はせず、この日注文したのは、とろみカテゴリーの「肉ソバ」950円と、「半チャーハン」380円。
相変わらず、旦那さんの鍋捌きは軽快で、ふたつの料理をほぼ同時に完成させていた。


肉ソバは、「豚肉と玉ねぎの甘辛あんかけ煮込み」を、具ナシ醤油ラーメンに乗せたもの。


半チャーハンは、たしかにハーフサイズの量で、麺類とのセットだと330円になる。


まずは肉ソバのあんかけを避け、基本のスープをすすってみたところ、おお、魚介ダシだ!
街中華のラーメンは、いわゆる昔ながらの醤油スープが出てくる場合が多いのだが、
こちらのスープは、今風にアレンジされた魚介テイストで、かなりウマい。
肉あんかけとの相性も悪くなく、とろみスープが麺とよく絡む。


一方のチャーハンは、元々のご飯が柔らかいのか、パラパラタイプとは対照的な、しっとりタイプ。
近年、「チャーハンはパラパラタイプが正統」みたいな風潮があるけど、私は「ウマけりゃどっちでもいい」派である。
無論、品香園さんのチャーハンは、油っこくなく味付けも適度で美味しい。グリンピースがいい脇役だ。
いつものようにお行儀悪く、「肉あんかけチャーハン」にしたりして、双方ともすぐに食べ切った。


会計時、小倉監督がよく食べていた料理をお母さんにたずねたところ、「肉野菜炒めかな…」と教えていただいた。

尊敬する小倉さんが、舌鼓を打った料理を堪能すべく、数日後に3度目の訪問。
「肉野菜炒め定食」880円のおかず単品730円に、初回と同様、瓶ビールを合わせる。
つい先日、「今後は、食事の際は酒を控えようと決意」したのだが(詳細はこちらの冒頭)、この日も酒の誘惑に負けてしまった。
ビールを飲み始めると同時に、旦那さんが調理を開始。あまり待つことなく、肉野菜炒めが完成。


横アングルも撮影。野菜不足の私に最適な、ボリューミーかつ彩り鮮やかな一品である。


他店との違いは、キャベツが細かく刻まれていることと、油通しされた豚肉が、意外と多いことか。
濃いめのテイストでビールが進み、今回も途中でウーロンハイにチェンジ。肉野菜炒めが残りわずかになったところで、
厨房の旦那さんにも、小倉さんがこちらのお店で、何を食べていたのか聞いてみた。
普段は寡黙で、ちょっと怖そうに見える旦那さんだが、私が監督のファンと知ると、表情が柔和になった。
「小倉さんはねえ、まず餃子と肉野菜炒め、さらにツマミを頼んでラーメンで締めることが多かったかな」。
結構食べているし、「ツマミ」ということは…? 「ええ、お酒も飲んでましたね」。
最近、酒のあとにメシが入らなくなった私よりも、年長の小倉さんがそれだけ飲み食いするのはスゴイ! 
だからこそ、孫みたいな世代の部員たちと一緒に、練習で身体を動かせるのだろう。
そんな監督に負けじと、私も【小倉全由フルコース】を味わってみることに。

肉野菜炒めとビールは注文済み。餃子は以前頼んだので、「春巻」1本140円を2本追加。
さらにウーハイのお替わりと、小倉さんが酒のアテによく頼んでいたらしい、「つまみチャーシュー」500円もお願いした。
先に春巻が揚がった。ハシで等分してからかぶりつく。


具材は豚肉、竹の子、椎茸で、甘口の味付けが印象に残る。他ではないテイストゆえ、春巻も自家製かな? 


続いて、生野菜の上に盛りつけられた、つまみチャーシューが登場。


上記画像を見て、タレだけでなく、魔法の白い粉がかかっていたのに気づいた。
ここのチャーシューの脂身は、冷たくてもしつこくない。野菜も付いてきたし、むしろヘルシーだろう。

春巻もチャーシューもウマく、3杯目のウーハイも飲み干し、そろそろ酩酊してきたので、シメのラーメンを注文。
あとで聞いたら、「小倉さんは1/2ラーメンでしたよ」とのこと。私も半分サイズにすればよかった…イヤ、
さっき書いたように、スープが美味しいので、フルサイズで正解だろう。
小さめのチャーシューにメンマと海苔、ネギとカイワレが乗った、シンブルだけど奥深いラーメンが登場。


前2回の訪問時に、ラーメン丼の横アングルを撮ってなかった。


残ったつまみチャーシュー2枚を加え、いざ食べ始める。


お酒と料理でお腹一杯のはずだが、絶品スープのお陰で、麺がスルスル入っていく。
よせばいいのに、スープも残さず飲み干し、小倉さんのフルコースを完食!
酩酊&満腹状態だったが、監督のパワーを授かったのか、淵野辺駅まで徒歩20分以上の帰路も、苦にならなかった。

最後に個人的な話題を少々。
実は、このお店のすぐ近くに、かつて高校の同級生が住んでおり、学校帰りや休日に、よく遊びに行ったものだった。
たまに、彼の家で中華の出前を取ってくれたのだが、そのお店は、ここ品香園だったのではないか。
会計後にご夫妻に、だいぶ前ですが、○○(←友人の名字)さんの家に出前しませんでしたか? とたずねたところ、
「もう40年くらい営業しているから、記憶はあいまいだけど、○○さん宅には何度か配達したと思う」と、お母さんが教えてくれた。
結果的に、品香園の料理は、高校野球の名将・小倉監督だけでなく、ボンクラ高校生の私も味わっていたようだ。

友人とはもう20年以上会っておらず、彼の実家も引っ越してなくなっていたが、品香園さんは今も元気に営業中
今後も、母校での試合観戦後などに寄らせていただき、小倉さん直筆のメッセージを眺めながら、飲み食いしたいと思っている。



品香園
東京都町田市根岸町2-26-32
JR淵野辺駅より徒歩約22分、日大三高からも同じくらい。店の前にバス停留所「下根岸」あり
営業時間 11時~15時、17時半~21時
定休日 水曜
※駐車場が12台分あり、詳細はこちらのお店HP
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