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朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

ベスト8を突破し、いざ東京ドームへ! -日大三高野球部2021-

2021年07月30日 | 高校野球
東京オリンピックの陰(?)で、ひそかに日程を消化している夏の高校野球…あ、この書き出しは前回と一緒だ。
八王子球場での試合観戦後に食べたランチを紹介した、前回ブログに引き続き、
今回はランチの前に観戦した、母校野球部の試合について書くことにする。
6月下旬に実施された春季都大会の決勝では、関東一にボロ負けした日大三だが、それでも夏の西東京大会は第一シード。
3回戦からのスタートで、対戦相手は明学東村山。ただし、試合予定日は突然の雨に見舞われ、2日後に延期。

※延期が決まり、入場券の払い戻しに並ぶ観客たち

明学東村山は昨秋、私が偶然見かけた練習試合で、実績校の安田学園を9回無失点に抑えたチームだ。
守りが堅そうと思われたが、夏の初戦は、部員が9人しかいないチームに2点奪われている。
例年より迫力不足とはいえ、三高打線は2点で済むほど甘くはないぜ、と圧勝を見届けるべく、
2日後再び八王子に足を運んだ、我々三高ファンが見たものは…相変わらず迫力不足の打線(苦笑)。


3回戦 対明学東村山 (準々決勝まで、球場はすべて八王子)
明000000000→0
三12001000X→4


三高のヒット数は7本。失礼ながら、そんなにスゴイ投手とは思えず、4得点にはガッカリ。
小倉監督の談話では、「コロナ感染者が出たあとだったので、免疫を下げぬよう、追い込めなかった」とのこと。
活動再開以降も、キツイ練習はできなかったのか。ならば打てなくてもやむなし…とはいえ、このままでは困る。
今年は、勝ち進むのと調子を上げていくのを、同時進行でやってもらうしかない。

2戦目の相手は都市大等々力。この日は控えの林(背番号14)と浅倉(同20)をスタメンで起用。
打線のテコ入れに、いろんな選手を試すのも悪くはないが、林が4番、浅倉も5番と、主軸起用はマズいのでは。
例年より得点力が低いのは、クリーンアップが固定されていないのも原因だろう。
期待された林と浅倉だが、特に目立った結果は出せず、途中で山岡らに交代。主将がベンチスタートというのも…。
それでもこの日は、3番の井坪がホームランを放ち、12安打・12得点で圧勝
ベンチ入り20人中、18人を出場させるなど、相手には悪いが、調整試合の様相であった。


4回戦 対都市大等々力
三26130→12
都00000→0   ※5回コールド


3戦目=ベスト16の相手は明星。打線が強力らしく苦戦が噂されたが、案の定、初回から2失点。
先発の岡村は1回持たずに降板させられ、エース宇山が緊急リリーフ。
終始ボール先行で、内容は確かに悪かった岡村だが、もう少し投げさせてもよかった気がした。
まあ今年は、「2~3点くらい、いつでも取り返してやるよ」という打線ではないから、仕方ないのかな。
いずれにしても、結局エースの代役は見つからず、今後は宇山がひとりで投げ切るしかなくなった。
その宇山もピリッとせず、7回二死走者なし、あとひとりアウトにすればコールド勝ち、という場面から失点。
クソ暑い中、9回まで試合をするハメになり、その最終回にも1点を失い、締まらないまま終了。
ヒットの数は、明星も三高も11本ずつ。ただし三高は、この日3番に起用された富塚がひとりで5本。
しかも、ホームラン、3塁打、2塁打に単打2本でサイクルヒット! たいしたモンだ。
そんな富塚を紹介したいのだが、撮影することをすっかり忘れており、こんな写真しかなくてスマン。

※丸で囲っているのが、レフトを守る富塚

個人的には富塚の大活躍より、投手陣の不安が印象に残る試合であった。


5回戦 対明星
明200000101→4
三32030100X→9


試合内容はさておき、これで日大三は、西東京大会21年連続ベスト8進出!
つまり、21世紀は常にベスト8に進出していることになる。おそらく、全国では三高だけじゃないかね。
そのベスト8の相手は、シード校の創価。甲子園に何度も出場している強豪である。

三高は当然、エース宇山が先発。三振こそ奪えないが、なんとか抑えている。
一方の創価も、2年生エースが好投し、両チームとも無得点のまま7回へ。
「高校野球ドットコム」では“白熱の投手戦!”なんて報じていたけど、実際は退屈な貧打戦である。
均衡を破ったのは日大三。7回裏、一死二塁のチャンスで、7番鎌田がセンターオーバーの二塁打を放ち先制。
好守備でチームの危機を何度も救った、私のお気に入りの選手である鎌田だが、打撃は正直イマイチ。
普段は全然打たないが(失礼)、春大会準決勝の逆転タイムリーなど、「ここぞ!」という場面では頼りになる選手である。
8回にも、前の試合で大当たりだった富塚のタイムリーと、鎌田の押し出し死球で追加点。
宇山が9回まで投げ切り、創価打線を完封。鎌田・宇山サマサマである。


準々決勝 対創価
創000000000→0
三00000012X→3



※試合後の挨拶


※前回のブログでも紹介した、校歌演奏

八王子ブロックを突破し、準決勝からはいよいよ、夏の都大会では初使用となる、東京ドームでの試合となる。
準決勝以降の入場券はすべて前売りで、収容人数が少ないためか、すでに売り切れ。
こんなことなら、準々決勝の最終回あたりで、創価側の観客席をうろつき、大声で、
「準決勝のキップある方、お譲りくださ~い! みなさんはもう必要ないでしょ~?」
などと持ち掛けて、買い取ればよかった。そのあと、囲まれて痛い目に遭いそうだが

仕方なく、『チケットぴあ』のネットサイトでリセール、要するにキャンセル待ちを期待し、
以前紹介した「スタン・ハンセンのディナーショー」のときのように、一昨日からサイトに張り付いている。
大勢の人間が待機しているようで、「チケット発売中」と表示されても、すぐに誰かに横取りされる。
利用したことがないけど、昔のテレクラも、こんな状況だったのかな?
ようやく、購入までこぎつけたと思ったら、リセールの券はクレジット決済のみ、と判明。
私は、クレジットカードなんて使用しないし、そもそも持っていない…と一瞬嘆いたが、
だいぶ前に、ガラケーを買ったときに、ドコモに無理矢理作らされた「dカード」の存在を思い出し、
昨夜ようやく、決勝戦のキップを1枚入手できた。


本当は、即購入するつもりはなく、母校が準決勝を突破してから、お金を払って入手するつもりだったのだか、
クレジット決済って、申し込んだ瞬間に契約が成立し、強制的に買わされるのね。
いいトシこいて、「クレジット決済」の意味すらわかっていなかった自分を恥じると同時に、
学ぶ機会を与えてくれた高校野球と、母校日大三に感謝したい。我ながらナニ言ってんだか。

明日の準決勝のキップはあきらめ、テレビ観戦する予定。とりあえず、地元のドンキで酒類は購入済み(笑)。
日大三の相手は国学院久我山。早実や明大中野八王子などを、バント攻撃で撃破している、油断ならない相手だ。
とりあえず、決勝のチケットが無駄にならないように、明日は絶対に勝ってくれ!
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八王子球場観戦後のランチ

2021年07月29日 | 飲食店まとめ
東京オリンピックの陰(?)で、ひそかに日程を消化している夏の高校野球
すでに代表校が決まっている県もあり、私が注目する西東京大会は、昨日の7月28日に準々決勝を実施。
第一シードの母校日大三は、順当に勝利を収め、ベスト4進出を決めた。

※試合後の校歌演奏。校歌斉唱は時勢により禁止

試合の詳細などは後日改めるとして、今回は母校が試合をした、八王子市民球場の帰りに食べたランチを紹介する。
最近は、ネーミングライツで「スリーボンドスタジアム八王子」なんて呼ばれているようだが、
私は以前からの呼称である「八王子球場」で、今後も表記を統一する。
知らない方のために説明しておくが、球場は八王子市の冨士森公園内にあり、アクセスはよろしくない。
一番の最寄りは京王線の山田駅だが、この路線を走る電車自体が、東京にしては少ない(昼間は1時間に3本)。
JRでは西八王子駅が近いが、それでも徒歩15分ほどかかるし、八王子駅からはバスもあるが本数は少ない。
なので私は、毎回八王子駅から片道20分以上の距離を往復している。春や秋はともかく、真夏の炎天下はきつい。
今回のランチも、八王子駅付近の店舗、つまり球場からは全然近くない場所ばかりで、
八王子球場近辺のお店を探している方には、あまり参考にならないと思う。スマン。

今大会の日大三は、八王子球場で4試合を戦った。ただし初戦は、試合開始直前の降雨により中止となったため、
選手も我々ファンも、計5回球場に足を運んだ。つまり、今回紹介するランチも5食分である。
初戦中止後に訪れたのは、京王八王子駅の近くで最近オープンした『長浜らーめん』


こちらは八王子に本店があり、相模原などにも支店がある、豚骨ラーメン屋さんである。
似たような店名が多いため、看板の文字から「NAGAHAMA」と、ローマ字表記して区別することも。
本店は、以前はもっと球場から近い万町=現在、有名ラーメン店『もつけ』がある辺りに店舗があり、
今から20年以上前は、深夜に行列ができるほどの人気を誇り、私も熱心に通った。
その後、徒歩では行けない場所に移転したため、野球観戦の帰りに行けなくなってしまった。
今回訪れたお店は、どうもNAGAHAMA本店とは無関係らしいが、似たようなラーメンが食べられるとのこと。
期待しつつ、券売機で「長浜らーめん 塩」650円と「味玉」100円の食券を購入。
数分後、出てきたのがこちら。キクラゲが千切りでないのが特徴。


博多長浜ラーメン風の細麺と、豚骨に魚介風味が合わさる、博多長浜とは異なるスープは相変わらず。
コクがちょっと足りない気もしたが、それでも好きな味なので、「替玉」を注文。


ラーメンは少し値上げしたけど、替玉は今も昔も100円。チャーシューの端っこ部分のサービスも嬉しい。
昔は、必ず2回は替玉したけど、この日は苦しくなったため1回で退店。トシとったなあ。

【八王子ラーメン】といえば、世間的には「刻み玉ねぎが乗った醤油ラーメン」だろうし、
現在の八王子には、さっき名前出した『もつけ』や『大安』など、いろいろ名店もあるけれど、
私にとって八王子ラーメンとは、『桜島』(閉店)、『壱発』、『NAGAHAMA』の3店なんだよね。
「そのとおり!」と同意してくれる方も、世の中にきっといる…はず。
NAGAHAMAについては、そのうち拙ブログで語る予定だ。※紹介ブログは→こちら

母校野球部が改めて初戦を終えたあとのランチは、これまた京王八王子駅に近い『武州しこめん』
武州=武蔵野うどんのお店だが、お酒やそば、創作メニューも豊富なようだ。※酒類提供は現在休止
高温の中を歩いてきたので、店内にあったウチワを拝借。


注文したのは、お店オリジナルの「狐の嫁入りうどん」850円。


武蔵野風と聞いていたが、太く硬いうどんではなく平打ちの麺で、私の好きなタイプであった。


なお、商品名の由来は、丼の中央にあったお揚げの中に玉子を入れたモノ。私の好物でもある。


居酒屋のメニューでたまに見かける「玉子入りきんちゃく」だが、
お揚げ=キツネ、玉子=お嫁さんで「狐の嫁入り」とは、なかなか小粋なネーミングではないか。

次戦以降は、母校の勝利を願い「カツ」を食べ続けた。
まずは、八王子駅北口からすぐの『ほし野』へ。店の前は何度も通ったことがあったが、入店は初めて。
「とんかつ定食」は600円と、専門店にしては破格。しかも、つい最近まで500円だった模様。


おまけに、ご飯大盛無料なのもありがたい。喜び勇んで、「とんかつ定食・ご飯大盛」を注文。
少し待ったのち、到着。ランチタイムは揚げ置きらしいが、私のは運よく揚げ立てであった。


ご飯は確かに大盛だが、お茶碗が小さいので、300グラムくらいかな。


とんかつは、そんなに分厚くないけど、600円にしては上等だ。


コロナ禍ゆえ、店内の座席にはすべて、天井から「食事は無口で!」と書かれた札がぶら下がっている。


この日は私も含め、ひとり客ばかりだったので、全員静かに食べていた。むしろ静かすぎて不気味だったよ。
なお、とあるネットサイトで「ソースの容器が汚くて使う気にならず、醤油で食べた」と記していたが、
「ソースだけでなく、醤油の容器も汚かった」と追記しておく(苦笑)。私には許容範囲だけどね。

その次に訪問したのは、八王子駅北口の甲州街道を超えた先の住宅街にある、『グリル エスエム』


こちらは、おじちゃん兄弟が営む老舗洋食店で、30年ほど前からお世話になっている。
店名の由来は、店主のイニシャル(村木愉=ムラキ・サトル?)だと思われ、決していかがわしい店ではない。
久々に訪問したら、入口ドアに「従業員2名、ワクチン2回摂取済み」の貼紙があった。


この日はカレーの気分だったので「カツ カレーライス」1100円の大盛+100円をオーダー。
注文が入ってから、お兄さんが豚肉を叩き、粉を付け衣をつけ、弟さんが味噌汁の具材である豆腐を賽の目切りに…と、
ランチタイムでも、なるべく作り置きしないのがこちらのポリシーだ。
平皿によそられたご飯に、ポークカツ(お店の表記)が盛りつけられ、魔法のランプみたいな銀の容器にカレーが注がれ、
福神漬けなどのセットが配置され、「カツ カレーライス大盛」が完成!


これぞ日本の洋食、言い換えれば「昭和のごちそう」と崇めたくなる見栄えだ。
ポークカツは、ほどよい厚さと脂の乗り具合。半分はカレー、もう半分は卓上のソースをかけて食べた。


懐かしさと美味しさに感動しながら、カツやカレーライスと格闘している最中、
店主が話しかけてくれたので、ご兄弟と少し会話ができた。ふたりともお元気そうで何より。
実はこの日は、カツだけでなく「クリームコロッケ」も注文していた。なんか、以前よりウマくなった気がする。


昭和の有形文化財的名店であるグリルエスエムさんも、いつか拙ブログで改めてリポートしたい。
※しました。→こちらをクリック

最後の5食目は、昨日の準々決勝の試合後。京王線の狭間駅近くにある『そば処 長岡屋』
八王子球場からは徒歩だと推定50分はかかりそうなので、さすがの私も山田駅から京王線を利用。
こちらは普通のおソバ屋さんではなく、デカ盛り料理を提供するお店として、一部マニアから支持を集めている。
人気商品は「カツ丼」で、(並)はロースで900円、(上)はヒレで1300円。ロース好きの私は並を選択。
また、+100円で大盛にできるが、ただでさえ多い通常サイズの倍くらいになるらしいので、自重しておいた。
しばらくして、ホール担当のお姉さんが、冷たい麦茶が入ったポットと、カツ丼並一式を持ってきた。


玉子の半熟具合が素晴らしいカツ丼に、味噌汁、お新香、さらに野菜サラダも付いてくる。
こちらは横からのアングル。味噌汁のお椀は一般的なサイズなので、丼のバカでかさが際立つ。


これで(並)とは、甲子園球場近くの『大力食堂』の「カツ丼(小)」と同様、メニューに偽りアリである。
まあ、大食漢にとっては、どちらも喜ばしい「偽り」なのだが。
カツの幅はご覧のとおり。そこそこ分厚く切られたカツが計6切れ。ややツユだくの仕上がりであった。


しょっぱめの味付けで食が進み、カツ丼もサラダも味噌汁も一気にたいらげた。


繰り返しになるが、味噌汁椀と比べると、やっぱり丼がデカすぎる。次回は大盛に挑戦…は無謀か。
お会計を済ませると、お姉さんがわざわざ出口までお見送りしてくださった。いいお店ではないか。
窓ガラスには、下記のような「ミニ丼と麺類」というお得なセットメニューの貼紙もあるが、


長岡屋さんゆえ(笑)もちろんミニではなく、一般的なお店の通常サイズはあるはずなので注意。

最後に通常の2倍サイズのカツ丼を食べた。カツ×2ということで、我が母校野球部も、
残り2試合もカツ・カツで、ぜひ西東京大会を制してもらいたいものである。
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懐かしの「どさんこ」で食べる その2 府中『どさん娘』

2021年07月22日 | 中華食堂
かつては至る所に存在した、札幌ラーメンのチェーン店『どさん子』
1号店のオープンは1967(昭和42)年。すぐに話題となり、4年後には早くも500店に。
本州では珍しい、味噌ラーメンを出すお店が人気を集めたのは当然で、10年後には早くも1000店舗を突破!
ただ、大成功したことで、「現場で働くオレたちが、もっと儲かるよう、自分たちで(経営を)やろう!」と、
日本プロレス時代のアントニオ猪木(←わかりやすくない例え)のような、野心家たちの独立・裏切り(?)を招き、
『どさん子』は『どさん娘』『どさん子大将』と3つのグループに分派。
さらにその後は、ファミレス、コンビニ、ファストフードら競合店の隆盛により衰退。
現在では、どのグループもあまり見かけなくなったが、それでも全国各地に店舗が残っている模様。
今も続いているお店は、ファミレスらとの過酷な争いを生き残った、実力店と判断していいだろう。
以上、どさんこチェーンの歴史について、簡潔かつ乱雑(苦笑)にまとめてみた。乱雑じゃダメか。

拙ブログでは以前、どさん子HPでは多摩地区唯一の店舗となる、『どさん子西武柳沢店』を紹介した。
今回は独立組のどさん娘から、これまた多摩地区では唯一と思われる『どさん娘 府中寿町店』をリポート。


なお、前にも述べたが、どさん娘の読みは「どさんこ」ではなく「どさんむすめ」である。
『餃子の王将』と『大阪王将』の関係と同様、本家との裁判に負けたのが理由らしい。
お店の場所は、府中市民球場の近く。つい先日、母校野球部の試合(春季都大会決勝戦)観戦後に初訪問した。
入店すると「いらっしゃい」というおじちゃんの元気な声。厨房の奥にはおばちゃんの姿も。ご夫婦かな?
すでにお伝えしたように、日大三がボロ負けしたので、ヤケ酒代わりに「ビール」中瓶500円をオーダー。


お通しのメンマと好物の「餃子」350円で、ビールと一緒に敗戦の涙(?)をグイっと呑み干す。


餃子は小ぶりだが、しっかりと味が付いており、ビールに合うタイプだ。
ビールをお替わりし、その後シメのラーメン+カレーセットを追加。
商品名は「ヤングマンセット」。若くもないのに、西城秀樹さんのファンなので、つい頼んでしまった。


麺類は塩、醤油、ざるそば風(つけ麺)も選択できるが、どさんこ系列なら当然「みそ」だろう。


これにミニカレー、お新香、サラダがついて850円は、なかなかお得である。


表記こそ「ミニカレー」だが、実際は「ハーフカレー」程度の量はある。
ただしみそラーメンは、隣のおっさん客が食べているのと比較すると、通常よりひと回り小さい。3/4くらいか?


塩分多めのスープと中細麺、そしてメンマにモヤシにキャベツ少々。ひき肉やチャーシューがないのは残念。
次回はセット仕様ではない、普通のラーメンを食べようと決意し、お会計&退散。

他にも気になるメニューがいくつかあったので、数日後に早くも再訪。
前回もそうだったが、常連らしい客がテーブル席で、ビールや焼酎ボトルで、酒宴を楽しんでいる。
近所の方々にとってこちらは、食堂でもあり居酒屋でもあるのだろう。
実際、店舗裏側には下記の看板があった。「2階座敷席」とは、明らかに飲み客を歓迎している!


この時勢では難しいけど、いつかは座敷席で「どさん娘宴会」をやりたいね。
もちろん、相手側の了承があれば、「どさん娘合コン」でもOKだ(←いいトシこいて…)。
余計な願望はさておき、この日の私が注文したのは、ビールと「シューマイ」350円に、


「焼き肉」単品600円。メシが欲しくなるビジュアルである。


シューマイは既製品のようだったが、ちゃんと注文後に蒸していた。
一方の焼き肉は、おそらく「焼肉定食」(※表記ママ)800円のオカズと同内容だと思われるが、
甘じょっぱいタレが豚肉・玉ねぎと絡み、さらに焦げたような香ばしさが重なり合い、実にウマい!
家庭的なようでプロにしか出せない、これぞ「食堂の焼肉」だ!
昔はいくらでもあった、こういう焼肉定食を食べられる店が、今ではすぐには浮かばない。
「どさんこ」だけでなく大衆食堂も、ファミレス、コンビニ、ファストフードに駆逐されたと思うと悔しいね。

ビールを飲み干し、この日のシメとして「塩ラーメン」600円+バター50円をオーダー。


やはり、前回のヤングマンセットの味噌ラーメンと異なり、ちゃんとチャーシューが入っている。
横アングルがこちら。セットラーメンより丼サイズが大きい…というか、一般的なお店よりデカいではないか。


たっぷりのスープに沈んだ麺と、もやし、コーン、キャベツなどの具材をすくっていく。
塩バター風味のスープも当然おいしいが、焼き肉やビールでお腹イッパイなので、一向に減らない。
飲んだあとは、セットのラーメンくらいが適量かもしれない。結局、スープは少し残し、他はなんとか食べ切った。
なお、どさん娘はチャーシューが意外とウマいことを報告しておく。
失礼ながら、いかんせんオールドスタイルのお店なので、昭和時代のラーメン屋のように、
味もなくパサパサのチャーシューが出てくると思っていたので、いい意味で期待を裏切られた。

実はこの日、「手作りハンバーグ」を頼んだのだが、あいにくの品切れで、変更したのが「焼き肉」であった。
ラーメン屋さんでハンバーグ、しかも自家製。なんだか気になるではないか。
食事中、おじちゃんが玉ねぎを数個、厨房の奥から運んできた。ハンバーグの仕込みに使うらしい。
では次回こそハンバーグを…と心に決め、この日は退散。

そしてつい最近、もうひとつ気になっていたメニューがあったので、3度目の訪問。
いつものおじちゃんに「手作りハンバーグ単品」650円を注文。
4度目の緊急事態宣言が出たため、小声で「ビールはやってません…よね?」と無理を承知でたずねてみたが、
「ごめんなさい、今はダメなんですよ」と謝られてしまった。イヤイヤ、謝るのはこっちですよ!
こっそり酒を出している中華屋さんを知っていたので、つい期待してしまった私が悪い。
※上記中華店は、過去にこのブログで紹介した店ではありません

酒類提供禁止のため、いつもいる酔客の姿もなく、しばらくの間、客は私ひとり。
店内にはTVも有線などのBGMもなく、静寂だけが漂う。やかましいのはイヤだけど、静かすぎるのも困るね。
その後、何人か食事客が来店し、注文したハンバーグが、野菜用ドレッシングとともに運ばれてきた。


ハンバーグもソースも間違いなく自家製。ハンバーグは柔らかく家庭的な味。
ソースは、見てのとおりケチャップの割合が多く酸っぱい。酸味に弱い私にはツラかった。
こちらには「カツカレー」や「コロッケカレー」もあるが、ソースなしの「ハンバーグカレー」もイケると思う。
そして、もうひとつの気になっていたメニューとは、「白みそラーメン」750円。


こちら、普通の「みそラーメン」は600円で、塩、醤油、カレー、ざるそば風も同額。
150円高いこの商品に惹かれた理由は、壁メニューの説明にあった「幅広平打麺」の5文字!
最近自分が、一橋学園駅近くにある『むぎきり』のうどんのような、平打ち麺が好きだということに気付いた。
ハシで麺をすくってみると、おおっ、いかにも舌触りの良さそうな平打ち麺!


最初はちょっと硬かったけど、ハンバーグの野菜などを食べている間に、私好みの硬さになった。
ただ、白みそ使用のスープは、かなりしょっぱい。ワカメも入っているので、まるで味噌汁みたいであった。
あと、しつこいけどチャーシューがウマい。柔らかさも肉の旨味もちょうどいい。
次回は「チャーシュー」単品700円で飲むか、酒提供がNGならチャーシュー麺850円だな。麺はもちろん幅広平打麺で!
会計時、おじちゃんに確認してみたが、+150円で麺変更を承るとのこと。皆さんもぜひお試しあれ!
今夏の大会、日大三が試合するのは八王子球場と東京ドームだけだが(ドームは準決勝以降)、
もし今度、府中球場で試合があったら、帰りの祝賀会は、どさん娘さんでやるつもりだ。

懐かしの「どさんこ」シリーズ、残るは『どさん子大将』のみ。
私が住む多摩地区には店舗がないようなので、だいぶ先のことになりそうだ。



どさん娘 府中寿町店
東京都府中市寿町3-4-1
京王線府中駅より徒歩約5分 JR北府中駅から徒歩約9分、分倍河原や府中本町からも20分以内で行ける
営業時間 現在は11時半~14時、18時~20時 普段は22時まで
定休日 日曜、年末年始
※夜営業は、18時ちょっと前から開いている場合もある
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博多の味が楽しめる「立川球場」 『野球鳥』

2021年07月19日 | 居酒屋・バー
今もそうなのかは知らないが、数年前までは、西武球場でライオンズと戦うチームは、
試合後は球場がある所沢市ではなく、私の地元・立川市へ移動し、駅近くのホテルに宿泊するのが常であった。
チェックイン後の選手は当然、夜の街へ繰り出すため、市内での目撃情報は多数。
繁華街とは離れた場所に住んでいた私も、『松屋』に深夜1時過ぎに現れ、「牛めし弁当」を2個買って帰る伊良部秀樹さんや、
こってりラーメンの『天下一品』で、なぜか食事メニューを頼まずコーラだけ飲んでいた福浦和也さん、
さらに、私の声掛けを1度目は無視し、2度目は「はい?」と、返答した片岡篤史らを見かけたことがある。
この場合の「はい?」は、ドラマ「相棒」の右京さんが使うヤツに、さらに不快感を増した返答で、
訳すと「んあ!? なんだよメンドくせーな」となる。ムカついたので片岡だけ敬称略。

当時のパ・リーグは、ろくにTV中継もなく、今より全然マイナーだったので、
実績のある一流選手でも騒がれないためか、個室もなく小汚い…イヤ、庶民的な店で飲んでいたりする。
なので、立川駅周辺の個人経営のお店には、パ・リーグ選手のサイン色紙がよく飾ってある。
その中でも、特に色紙が多いと思われるのが、今回紹介する『野球鳥』さん。
立川駅南口を出て、ウインズ近くの細道に入る、ちょっとわかりづらい道に店舗はある。

※上記画像はだいぶ前に撮影

店内に個室はなく、いわゆる庶民的なお店だが、決して小汚くないので誤解のないよう。

店主は福岡の同名店で修業したそうだが、立川店ではなく『野球鳥 立川球場』と名乗っている。
お店の特徴は、「やきゅうどり」の店名どおり、野球ファンを歓迎していることの他、
福岡・博多風のやきとり=串焼きが食べられること、九州の料理や焼酎が用意されていること、
そして店主夫妻は、福岡の球団・ホークスの大ファンであることが挙げられる。


上記看板は、常連さんが作ってくれたものらしく、モデルの松田宣浩選手も公認しているそうだ。
プロ野球のシーズン中は当然、店内のTVで試合中継を放映しており、
スポーツバーのように、店主もお客も一緒になって、ホークスを応援するのではないか。
私はオリックス・バファローズのファンなので、その時期の入店は遠慮している(苦笑)。

なお、店主の出身は九州ではなく、東京の岩倉高校野球部のOBで、


桑田・清原時代のPLを破り、春のセンバツで全国制覇を遂げた代(1984年)の、ちょっと先輩にあたると聞いた。
店内にはホークスなど野球関連の書籍やグッズ、そして、大勢の選手のサイン色紙やボールが飾ってある。


上記画像はごく一部で、サインは壁一面に展示してある。選手の間でも有名なお店なのだろう。

メニューは、料理もお酒もいろいろ揃っているが、一部を野球用語で呼ぶのがユニーク。
たとえば串焼きメニューはこちら。左に野球用語、右に商品内容を記載している。


「ニューボール」=うずら卵や、「グラブ」=しいたけなどは、見た目から名付けたのだろう。
「ランダンプレイ」とは、野球を知ってる方はご存知だろうが、走者を複数の野手が挟んでアウトにする動きのことで、
鶏肉でネギを挟む、ねぎ間日向鶏は、なかなかうまいネーミングである。
その上の「早朝野球」=日向鶏ももはおそらく、新鮮な朝引き鶏、という意味ではないかね。
なお、注文するときは「うずらと鶏もも」などと、普通の呼び方でも大丈夫。
串焼きメニューだけでなく、男性用トイレに入ると下記の貼り紙も。


“イチローさんばりのレーザービームのピンポイントでお願い”とは、シャレが効いている(笑)。
要するに、1982年開幕戦の小林繫みたいなのはダメだってこと。いつもながら例えが古くてスマン。 
※知らない方は「阪神小林 開幕戦サヨナラ」で検索を

最初に出されるお通し(330円)が、博多の串焼店らしく生キャベツと、日替わりの一品。


このキャベツを、こちらでは「天然芝」と呼び、1度お替わりできる模様。
さっき書いたように、九州の焼酎は豊富に揃っているが、ビールやサワーなどもある。
特に瓶ビールは、キリン、アサヒ、サッポロと3種用意されているのが素晴らしい。
野球鳥さんには一応、15年ほど前から通っており、以下で最近注文した料理を紹介していこう。

まずは私の好物である「餃子」638円。九州の餃子はひと口タイプが多い印象だが、こちらのは大きめのが8個。


だが、小皿に柚子胡椒が付くのは、やはり九州風。味の方は、肉多めでビールに合うタイプだった。
続いては、お店自慢のやきとり→串焼き類。とある日は、下記の商品をオーダーした。


左から順に、
「タイムリーヒット」「サヨナラヒット(小)」「スリーボールたれ」「ランダンプレイ」「スリーボール塩」「代打一発屋」。
普通に書くと豚バラみそ、牛ハラミ串(小)、国産つくねたれ、ねぎ間日向鶏、国産つくね塩、ししとうベーコンとなる。
それぞれの価格は、さっきのメニュー表で確認してほしい。
どの串も満足できる味と焼き具合だったが、特に、博多ではよく食べられる豚バラはウマかったね。
あと、大好きな黄身ちゃんをもらったのは、つくねに付けて食べるため。もちろん、他の串物も付けて食べた。


濃厚な卵黄で、肉やタレの旨味をしっかり受け止めてくれる。
卵黄の価格は記憶にないが、次に訪問したときは「たまごやき」のプレーン748円を頼んでみた。


福岡で飼われている特別な玉子を使用しているそうで、やや割高でも納得。
チーズや納豆、博多らしく明太子入りもあるので、それらも試してみたい。

串焼きや玉子焼きと並ぶ、こちらの自慢メニューのひとつが、これまた九州名物である【もつ鍋】。
醤油味、味噌味、辛味噌味があり、注文は2人前から。私は「定番」と説明のあった醤油味を食べたことがある。
注文後、ガスコンロやお鍋は用意してくれるが、作り方の説明は特になし。


こちらは横からのアングル。2人前なので、野菜が山盛りである。嬉しいやら恐ろしいやら(苦笑)。


とりあえず自己流で、野菜を出汁に浸したり、アクを取ったりしながら、グツグツ煮込まれるのを待つ。
下記の状態になれば、「もつ鍋・醤油味2人前」完成!

※私が食べたときの価格は1280×2=2560円+消費税

たっぷりのキャベツと玉ねぎが主体だからか、味もそれほど濃くなく、上品な味わい。
牛もつだけでなく、つくねも入っており、ウマくて栄養があって身体も温まる、最高のツマミだ。


唯一の欠点は、ひとり客には量が多すぎること。まあこれは、地元に飲み仲間がいない私が悪い(泣)。
ある程度食べたら、シメとして「チャンポン麺」220円か「卵付き雑炊」440円を追加できる。
玉子好きの私は当然、雑炊をチョイス。こちらは客任せではなく、鍋だけ一度厨房に下げ、
女将さんが調理したのち、再度提供される。


もつ鍋の旨味を存分に吸い、溶き玉子も絡んだ雑炊はべらぼうに美味で、満腹なのも忘れて全部食べてしまった。
今度は味噌味も食べてみたい。ただし、ひとりじゃキツイので、一緒に食べてくれる方募集! 
※もつ鍋はテイクアウトも可能

その後、緊急事態宣言を受け、お店は臨時休業に。春先に一度、最近も数日間だけ再開したが、すぐに元どおり。
私が最後に訪問したのは、一時的に宣言が明けた4月の某日。
店に着いたのが18時半頃。19時で酒提供は終了なので、少しだけ飲めれば…と思い入店。
おつまみとして、ホワイトボードに書かれていた「とり天」638円をオーダー。


天ぷら自体は淡泊な味だが、右上の添付タレがウマい。お通しのキャベツも付けて食べた。
なお、とり天のタレのさらに右側に、チラッと写っているモノがある。
それは、さっき書いた店内にある野球関連書籍の中の一冊であり、
私が訪問するたびに読ませていただいている「さらば 大阪近鉄バファローズ」である。


ひとりで飲みに来て、常連客と店主夫妻の会話に混ざれず孤立しても、これさえ読んでいればさみしくない。
まあ、ホークスファンの集まる店で、バファローズの本なんか読んでいるから、孤立するのかもしれんが(苦笑)。
なお、店主は一見、不愛想な職人タイプに見えるし、私もあまり会話したことはないが、
会計後は厨房から出てきて、出口でお見送りしてくれるなど、実は温和で誠実な方である。
元々、こちらのお店を知ったのも、とある場所で店主にお会いしたのがきっかけで…この続きはまた改めて。

この日はビールを2本飲み終えたところで、19時を過ぎたのでお会計。
「次回は、じっくり飲ませていただきます」と挨拶して退散。その後は、再度の緊急事態宣言。
そして最近、何度目かの緊急事態宣言により、私は再訪できぬまま、野球鳥さんは8月22日まで休業となった。
なので、拙ブログを読んで「おお、この店行ってみたい!」と思ってくださった方には申しわけないが、
営業再開予定の来月22日まで、どうかお待ちいただきたい。待っただけの価値は絶対にあるので。

なお、こちらの店名とは無関係な、市営立川球場ではただいま、高校野球都大会の予選を開催中。
無論私は、どちらの「立川球場」も好きである。ガンバレ野球鳥、ガンバレ高校球児



野球鳥 立川球場
東京都立川市錦町2-1-21
JR立川駅から徒歩約4分、多摩都市モノレール立川南駅からはもっと近い
営業時間 以前は17時半~23時半 最近は20時閉店
定休日 最近は日曜、火曜
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競馬スーパースター列伝 vol.1 -ハヤチネ 後編ー

2021年07月16日 | ギャンブル
前回、驚くほど閲覧数が少なく、反響も皆無だった、新企画「競馬スーパースター列伝」。
企画自体は悪くなかったと思うのだが、やはり30年前の2勝クラスの馬に、興味をそそられる方は少なかったようだ。
それでも懲りず、忘れられぬ(注:私が)馬ハヤチネについて、前編で書ききれなかった分を、今回追記させていただく。
今回も、「ネット競馬ドットコム(netkeiba.com)」さんのデータを参考に、ハヤチネの激闘の足跡をたどることにする。

前編では、22戦目(新潟・NST賞)で2番人気に支持されるも、4着に惜敗したことまでを述べた。
以降は再び、根本康広が手綱を取りやがり…イヤ、取ることになり、900万下・芝2000m~2600mのレースを狙って出走するも、
4着、6着、4着、4着、3着、3着、5着、5着と、追い込むも届かぬ、歯がゆいレースが続く
当時の中央競馬は単勝、複勝、枠連しかなく、しかも売上の9割超は枠連であり、
馬券を買ってる側からすれば、2着に入らない馬は、厳しい表現をすれば「用ナシ」なのである。
まあ、1番人気になったのは1度だけだし、そんなに怒っているファンは少なかったはず。
仮に怒ったとしても、「根本が乗ってるんだから買う方が悪い!」と、逆に責められそうだし。

迎えた31戦目こそ、私が初めてハヤチネを生で観戦した競走であった。
日付は1990(平成2)年の5月27日で、東京・芝2400m・900万下条件特別。レース名はダービースタリオンズ・ステークス。
のちに発売された人気ゲームの名前に似ているが、「ダービースタリオンズ」の名のとおり、
父が海外ダービー馬か、日本ダービー5着以内の馬しか出られない珍しいレース。
ちなみに、ハヤチネの父モンテプリンスは、日本ダービー2着だ。
当時の新聞はないが、雑誌の「週刊競馬ブック」が手元に残っていた。
私の家ではスキャンなんてハイテクなこと(?)はできないので、紙面をデジカメ撮影したものを掲載する。アナログですまん。
これが出走馬登録一覧。ここから回避馬が出て、最終的には8頭しか出走しなかった。


一週間前の予想では、ハヤチネにそこそこ重い印が付いているのがわかる。
載っていたのは、日本ダービー特集号。そう、ダビスタSは、ダービーの前座レースだったのだ。

※表紙は、NHK杯(当時はダービートライアル)の勝ち馬ユートジョージ

個人的には、「この日のために 青春賛歌」のコピーがお気に入り。
この年のダービーは東京競馬場に、私を含め19万6517人という史上最多の観客を集めた。

900万下で実績あるハヤチネは、このレースでは相手関係に恵まれたこともあり、2番人気に支持された。
レースでは、道中は後方をトボトボ走り、直線に入ると大外に進路を取り、鋭く追い込んだものの、
先に抜け出していた、岡部幸雄騎乗の1番人気アマミオウジを、クビ差とらえきれず2着惜敗。
…というのが私の記憶であったが、ネット競馬ドットコムのデータによると、ハヤチネは道中7番手で、
勝ったアマミオウジは8番手。ハヤチネより後ろにいたのか! 
どうやら、直線入口でハヤチネに並びかけ、先に仕掛けてセーフティリードを保ったままゴールした模様だ。
クビ差という結果については、さすがは岡部と言うべきか、やっぱり根本と嘆くべきか…。
ただ、珍しいカタカナ4文字の馬が見せた、鮮やかな追込みはインパクトがあり、
「今日は2着惜敗も、ハヤチネは900万下では力量上位。今後も忘れず狙うべし」と記憶したのだが、
結果的にこのレースが、ハヤチネの生涯最後の連対になってしまう。

久々の連対に厩舎側も気を良くしたのか、ハヤチネは中1週で、東京開催の最終週に行なわれる石和特別に参戦。
しかも、騎乗実績のある、ベテラン菅原泰夫騎手に乗り換えて勝負に出た。
2番人気に推されたその石和特別、結果は…11着。敗因はおそらく、1600mという距離であろう。
それまでずーーーーっと芝の2000m以上ばかりを使ってきたのに、マイル戦に出すのは無謀でしょ。
翌週からは福島開催となるため、直線長い得意の府中コースで、勝っておきたかったのかな。

この夏、ハヤチネは函館に出張し、根本よりはマシと思われる鹿戸雄一騎手に乗り替わるも、勝利を挙げられず。
中央開催に戻ると、根本とのコンビが復活するが、やはり惜敗続き。
有馬記念当日に行なわれた、芝2500mのグッドラック・ハンデでは、5番人気6着と相変わらずの成績だったが、
走破タイムは2分34秒6。このあとの有馬記念に当てはめると、5着に該当する。
ハヤチネがGⅠ級の力があることを証明…ってのは無論冗談なので、本気にしないように。
有馬記念では、国民的人気馬のオグリキャップが引退レースで優勝し、有終の美を飾った。

同期のハヤチネも、年が明け6歳(現在の年齢表記)になり、3戦して4着、6着、7着。着差はわずかだが勝てないレースが続く。
そして、1991年3月23日、中山の芝2500m房総特別。通算44戦目のこの競走が、彼女の引退レースとなった。
オグリキャップが、ラストランで突如復活Vを遂げたように、ハヤチネも最後に激走するかも…と、
当時ウブだった私は復活を信じ、単勝と複勝を買ってしまった(たいした額ではなかったが)。
当日は、苦手な不良馬場となってしまい、12頭中9番人気と低評価。
レースでは、いつものように最後方を追走。しかも、馬場の悪い内側を避け、一頭だけ外を走っている。
コーナーを回るたびに前団との差が開いていき、残り600mを示すハロン棒通過時は、すでに勝負圏外。
ハヤチネ最後のレースは、前の馬を1頭も抜くことなく、最下位でゴールした。

生涯成績は43戦3勝。本賞金は1370万円で、獲得賞金は8029万円。獲得賞金とは、実際の賞金の合計額だが、
この他にも、JRAでは出走するたびに約35万円(当時の額、及び制度。以下同)もらえ、
さらに、6~8着までには1着賞金のそれぞれ8~6%分が特別手当として入り、
さらにさらに、5着以内の馬には父内国産馬手当、2000m以上の距離のレースには距離増し手当も出ていた。
父が内国産馬モンテプリンスで、2000m以上のレースばかり走り、だいたい5着に入っていたハヤチネは、
推定獲得総賞金額は、1億円を大幅に上回る、馬主孝行な娘だったわけである。
ただし、馬主の高津文博氏が、愛馬の単勝に大金をブチ込んでいた場合は、相当な損失が出ているが(笑)。
※2023年10月追記 デビュー当初の馬主は高津桂弘さんでした
いずれにしても、重賞どころか900万条件以上のレースに出走しなかった馬で、これだけ稼いだケースはまれなはずだ。

ハヤチネがそれだけ稼げた理由は、大きなケガがなかったことだろう。
デビューから引退まで、約48ヶ月で43戦。ほぼ休むことなく走り続け、もっともレース間隔が空いたときで約3ヶ月。
彼女自身のタフさもあるだろうが、橋本輝雄調教師率いる、厩舎関係者の尽力も大きかったはず。
その中でも最大の功労者が、私がここまで散々批判してきた、根本騎手ではないだろうか。

最近のJRAは、ほとんどの騎手が厩舎に所属せず、フリーで活動しているようだが、
30年前は逆に、フリーの騎手は半分以下で、しかも立場上はフリーでも、どこかの厩舎のお世話になっていたものである。
厩舎に所属するということは、レースの騎乗や調教だけでなく、馬の世話をすることだってある。
常日頃から馬と接していれば当然、レースにだけ乗るフリーの騎手よりも、体調の変化を敏感に察知できる。
月イチペースで出走していたハヤチネだが、ときには体調が悪いこともあったに違いない。
そんなときも、根本ならすぐに気づき、「今日はちょっと無理しないでおこう…」となるのではないかね。
実際、引退レースは明らかに、「無事にレースを終えること」を優先していたように見えた。

前編で、「根本ではなく岡部だったら、ハヤチネはもっと出世していた」のような持論を述べたが、
逆に、勝負に徹する岡部が騎乗していたら、ハヤチネは故障に追い込まれ、引退が早まった可能性もある。
なお、岡部の名誉のために追記するが、彼は馬に無理をさせない「馬優先主義」をモットーとしており、
直線の途中で勝利は無理と判断したら、平気で追うのをやめていた…それもどうかと思わされたが。
無論、勝てると思えば容赦なく追い、馬の力を存分に引き出す分、負担も大きかったはず。

これも前編で触れたが、ハヤチネの後方待機からの直線勝負、という戦法について、
根本は「ああいう競走しかできない」と語ったものだが、本当は、馬に無理させないためのウソだったのかも。
ワンパターンと批判され、私のような競馬を覚えたてのシロウトにも「ヘタクソ」呼ばわりされた根本だが、
実際は、馬の敗因をすべて自分が背負おうとした、心やさしい好漢だったのかもしれない。
付け加えると、最近の競馬でフリー騎手が多いのは、厩舎が騎手の受け入れを拒むから、との意見もある。
馬の世話だけでも大変なのに、騎手の育成なんて面倒だ。自厩舎で育てなくても、達者な騎手に依頼すればいい、というワケか。
日本人騎手が大成せずにやめていき、外国人騎手が勝ちまくる現状を、マズいと思わないのかね。
そんな中、時代に逆行するかのように、3人もの所属騎手を抱えている厩舎が関東にある。
その調教師とは、もうおわかりだろうが、騎手を引退した根本康広師である。

本稿の結論として、
○ハヤチネは競走馬としては成功だった 
○その最大の功労者は、主戦騎手の根本康広だった

ううむ、なぜだか当初の予定とは違う結論になっちまったな。
なお、わかっているとは思うが、私は根本とは会ったことも話したこともないし(ヤジったことはある)、
彼がハヤチネの体調を気遣い、手を抜いたウンヌンというのは、すべて私の妄想なので、本気にしないように。

以上、自分の思い出に妄想を交え、ダラダラと語ってしまったが、
次回の『競馬スーパースター列伝』は、もっと皆さんの興味を引くような、メジャーな馬について綴るつもりだ。
現時点では「幻の最強馬・ユーワアトラス」の予定。えっ、あんまりメジャーじゃないって!?
一応、1500万下(現3勝クラス)だったので、ハヤチネよりは格上なのだが…。
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朗らかな店主が打つ香川のうどん 高幡不動『咲楽』

2021年07月08日 | そば、うどん
以前やっていた、【近所の飲食店を巡る(ただし、近所=徒歩60分圏内)】シリーズ。
立川から47分ほど歩く高幡不動(モノレールなら10分)では、『四八天丼』で安ウマ天丼を食べた。
その、四八天丼さんのすぐ近くにあるのが、手打ちうどんのお店『咲楽』さん。
以前は、同じ日野市の多摩平という場所にあったが、2年前に高幡不動の駅前に移転。
前の店舗は、立川から徒歩だと推定54分ほどかかりそうなので、少し近くなったようだ(←だから歩くなよ)。

お店のHPには、下記のようなかわいらしい夫妻のイラストが掲載されている。


実際の旦那さん=店主は、もうちょっとコワモテだが(失礼)、イラストと同様、常に笑顔で明るい接客をしている。
お店ではご夫妻の他、二代目候補の息子さんも働いており、新規客の私にも声をかけてくれて、気分よく食事ができた。
元々、うどん店は気さくな店員さんが多い印象だが、咲楽の店主は特に愛想ヨシである。
初訪問時に注文したのは、「瓶ビール」660円(内税表記、以下同)と、「かしわ天」88円に「竹輪の磯部」165円、


そして牛丼好きの私が頼まずにはいられない「牛皿」330円。卵黄のサービスもありがたいね。


ビールは、生だとサッポロエビス770円、瓶は「赤星」の愛称で親しまれているサッポロラガーだ。
天ぷらは薄いコロモの上品な仕上がり。個人的には、もう少し厚いコロモで油っこい、下品な方が好みだ。
牛皿も、うどんに合うような薄口の味付け。黄身ちゃんをゆっくり崩して、肉と絡めて食べたよ。
ビールをもう1本飲んだあと、シメとしてうどんの「かけ」440円を、温かいのでオーダー。

※冷たいのも注文可能

黄金色のダシに、いかにもコシのありそうな麺。見ただけでウマいのがわかるうどんだ。
うどんは当然、店主が毎日打っており、四角い断面の麺は、他の讃岐うどん店と比べるとやや硬めか。
いりこが香るツユは塩分控えめで、力強い麺のコシと、小麦の風味を引き立てる。
数口食べたのち、いつものように残った肉と天ぷら少々、そして卓上にある揚げ玉を追加。


揚げ玉には味がついてなかったが、肉などから旨味が浸み出し、ツユの旨味が増幅。
当然のように、一滴残らず飲み干しお会計。「おいしかったです、また来ます」と告げて退店。

2度目の訪問時も、店主が声をかけてくれて、その後もお酒やうどんのことなど、いろいろと教えていただいた。
香川県で生まれ育った店主が作るのは、当然、讃岐スタイルのうどんだが、
店主が目指しているのは、香川県東部の製麺所のうどんだそうだ。
なるほど、うどん専門店ではなく、打ち立ての麺を安価で提供する、製麺所のうどんか。
とはいえ、香川県にすら行ったことのない、エセうどんファンの私には、あまり理解できないのが申しわけない。
また、塩も特別なモノを使っているそうで、「普通の店はアルカリ性だろうけど、ウチの塩は酸性なんだ」とのこと。
酸性とアルカリ性の違いや、酸性であることのメリットなどは、私にはもちろんわからないのだが、
無知だと思われるのを避け、質問できなかった(反省)。今度行ったとき、改めて聞いてみよう。
とにかく、原材料の小麦粉、塩、水は、品質はともかく、どの店もほぼ同じはずなのに、
打つ人によって見た目も形状も味わいもすべて異なる、うどんの奥深さには、驚かされるばかりだよ。

うどんと同じく、原材料はほぼ同じなのに、銘柄によって味がまったく違うのが日本酒。
私はビールやウーロンハイのような、アルコール度数が低く、安い酒をダラダラと飲み続けるのが好きなので、
日本酒やワイン、焼酎・ウイスキーなどのロックは、なるべく避けているのだが、
咲楽では、店主が笑顔でオススメしてくるので、ついつい頼んでしまう。
これは、名前が面白いので選んだ「恋するバナナ」。


バナナ麹を使用しているらしく、バナナの香りと色(薄目のイエロー)がお酒についている。
こちらは店主が「珍しいお酒です」と推奨してくれた「極超新星 HYPER NOVA」。

※酒をついだグラスが、写ってなくて失礼

ハイパー・ノヴァとは、昔の漫画「ゲームセンターあらし」に出てくる必殺技のような名前である。例えが古いか。
どちらも飲みやすい口当たりで、うどんの食前酒には適していると思うが、
よせばいいのに立川から徒歩で来ている私は、アルコールの吸収が早く、すぐに酔ってしまった(笑)。
なお、日本酒の価格はメニューには660円~と記載されているが、上記のお酒は880~990円くらいだと思われる。
店主も奥様もお酒好きらしく、日本酒は豊富に揃っているので、お好きな方はいろいろ試してみてほしい。
以降では、おつまみとうどんを紹介していく。

ビールに合う揚げ物もいろいろあり、こちらは「メンチカツ」と「野菜のかきあげ」、どちらも165円。


うどん出汁を使用した「水ギョウザ」440円。もちろん、ツユも残さず飲んだ。


メンチと餃子は、自家製ではないかもしれないが、かきあげの野菜は、自家農場で収穫したものらしい。
下記のおでんも、店内のお鍋で煮てある自家製だ。


左から時計回りに「牛スジ」200円、「平天」200円、「玉子」120円。
辛子みそを付けて食べるおでんは、日本酒や焼酎のロックに合いそうだね。

一方のうどんは、こちらが「ざる」で550円。


冷水で締められた例の四角いうどんを、濃口ツユでズルズルと啜っていく。
長さはちょうどよく、ツユの御猪口からハミ出ることはなかった。
盛りつけの見た目はいいけど、妙に長くて食べづらいざるうどんを出す店が、結構あるからね。
こちらは「ぶっかけ」の温495円。かけよりは濃い出汁を、温かい麺にかけて食べる。


苦手な大根おろしを抜いてもらうのを忘れていたが、麺とダシの相性を考慮すると、私はぶっかけが一番気に入った。

そして、3度目の緊急事態宣言が明けたつい先日、久々に飲みに行ってきた。
ご夫妻は相変わらず朗らかで、「生ビール(の樽)を開けた直後に、酒類販売が停止になって参ったよ」と苦笑い。
その樽は結局、「数日間かけて、家族で飲み切った」そうだ(笑)。おそらく、封の空いた日本酒も飲み干したのでは?
この日もまずはビール、そして店主ご推奨の日本酒「水芭蕉」990円(推定)を飲んでみた。う~む、また酔ってしまう…。


おつまみは以前も頼んだ「牛皿」と「コロッケ」132円。


コロッケは半分ソースで、もう半分は卓上のだし醤油で食べたら、意外とイケた。
シメには「釜玉」660円の大盛+110円を選択。ちなみに特盛は+220円だ。
約15分後、茹で立てのうどんが玉子と絡められて完成。


余った牛皿も乗せて「肉ぶっかけ」にした。大好きな黄身ちゃんも残しておいたので、玉子はダブルだ。


釜玉にしてはうどんが硬く感じたが、ズルズルと一気に啜って噛みしめ、「ごちそうさまです」。
ご夫妻の接客と、ウマいうどんやお酒に元気をもらい、いい気分になって退店。
さすがに帰路は歩かず、おとなしくモノレールに乗ったよ(乗車後、座席で即熟睡)。

そういえば、書き忘れていたが、ここ咲楽さんではだいぶ前から、
ウィルスを除去する機械を購入・使用している(下記画像右側)。商品名は…忘れてしまった。ゴメン。


上記画像、左側の貼り紙にあるように、こちらではうどんのお持ち帰りもやっているし、
さらに、私は未食だが、イナリ寿司と太巻き寿司というご飯メニューもある。
さらにさらに、午前10時まではきつねうどんなどが、通常よりお得なオール500円で食べられる朝サービスも。
そもそも、立ち食いソバ屋じゃないのに、開店が朝7時というのもスゴイよね。
今度は早朝ウォーキングしてから、咲楽さんで一杯やって(←いいのか?)、うどんで締めようかね。



手打ちうどん 咲楽(さくら)
東京都日野市高幡2-23
京王線高幡不動駅から徒歩約1分、多摩モノレールの駅からは徒歩約3分、立川駅からは徒歩約46分(高幡不動駅は通らず)
営業時間 7時~14時、17時~20時 時勢により変更の可能性あり
定休日 水曜
※今後の営業などの詳細は、HPでご確認ください
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数式を超えてくる「全チャン」 立川『らんぶる』

2021年07月03日 | ラーメン、つけ麺など
この1年、電車など公共交通機関の利用を減らし(ただし、自分比)、地元エリアの飲食店に足を運んでいた。
健康のため、自宅から片道60分ほど歩いたりもしたが(詳細)、当然、近所のお店も訪問した。
その中のひとつが、立川駅北口から少々歩いた場所にある、ラーメン店『らんぶる』
こちらのお店は、かつては『ホームラン軒』という屋号だった。
立川の南口や豊田駅近くにも支店があり、私も15年ほど前、南口店で食べたことがある。
母体が手を引いた際、当時の店主が経営権を継いで独立。店名も現状のものに変えたそうだ。
立川の地域情報サイトの取材によると、「らんぶる」とは“散歩するようにゆっくり歩くさま”という意味だそうで、
「散歩の途中で、のんびりしていってほしい」という思いが込められているとか。
それならば、と遠慮なく「日が沈む前の酒」を飲ませて頂いたのが、昨年の秋頃。

外観の写真はないが、黄色い看板に黄色いノレンは、有名ラーメン店『ホープ軒』に似ている。
ちなみに吉祥寺のホープ軒も、昭和40年くらいまでは『ホームラン軒』という屋号だった。
両者の関係は不明だが、提供しているのはホープ軒と同系統の、背脂やモヤシが入る醬油豚骨ラーメンだ。
店内にはカウンター席と、団体用の小上がり席がある。入口で消毒を済ませ、カウンターの端っこに着席し、
まずは「ビール」550円に、「餃子」350円と「つまみ豚角煮」470円をオーダー。
働いているのは母子と思われる男女で、接客がお母さん、調理は息子さん(店主)が担当。
お母さんが「はいおまち~」とビール中瓶を運んできた。ほのぼのとした雰囲気で落ち着く。
小上がり席の一角には、漫画本などに混ざり、バイク関連の書籍が多数積んである。
おそらく、息子さんの趣味だろう。若い頃はワルかったんだろうな(←余計な偏見)。

先におつまみ角煮がやってきた。豚肉の上にはネギ、下にはたくさんのモヤシが盛りつけてある。

※見えないが、お皿の奥には辛子が付いている

タレや角煮自体の味はそれほど濃くなく、分厚いチャーシューといった印象。
ただ、モヤシが多すぎて、食べても食べても減らないのには参った。
続いて餃子が焼き上がった。普通サイズが5個で、自家製なのかは不明だが、よくあるテイストだった。


瓶ビールが空いたので、ウーロンハイ370円にチェンジしたところ、
ドリンク担当のお母さんが、ジョッキにあふれるギリギリまで注いでくれて、感謝感激。


最近、お腹の許容量が減ってきたので、そろそろシメにする。
頼んだのは、「ラーメン」590円に、刻みニンニク90円を加えた「ニンニクラーメン」。


具材はモヤシ、メンマ、ネギ、大きなチャーシューにゆで玉子半分。
さっきも書いたが、背脂が浮いた豚骨醤油スープに、ニンニクが混ざっている。


スープをひと口啜ると、醤油と背脂と焦げたラードにニンニクが混ざる、ワイルド&レトロな味わい。
途中で、余っていたおつまみ角煮と、卓上に設置してある、秘伝の(?)赤い粉を追加。


ホープ軒でも「唐華」という粉があるが、あちらよりはサラッとしており、クセのない辛味。
スープは少し残したが、麺や具材は食べ切り「ごちそうさまです」。
前回紹介した、昭和6年創業時の味を守っている、荻窪『春木家本店』の「中華そば」ほどの歴史はないが、
ここのラーメンも、いわゆる「懐かし系」の部類に入るだろう。

それから数ヶ月後、緊急事態宣言で酒類提供が禁止となったため、純粋に夕食を食べに訪問。
前回訪問は16時頃だったので、客は少なかったが、18時台に入店したこの日は、途切れず客がやって来る。
ほとんどの客が常連らしく、メニューも見ずに「ラーメンに半チャン」などと注文している。
駅から少し離れた住宅街にあるお店だが、近隣住民の胃袋をしっかりつかんでいるようだ。
この日の注文は、ラーメン+100円の「みそ味」に、あとから来た客も頼んでいた「半チャーハン」360円。
店主が手際よく中華鍋を振り、まずは半チャーハンが登場。


飲んだシメには麺類を選択することが多く、これまでチャーハンを食べる機会が少なかった私だが、
らんぶるさんのチャーハン、ウマいよ!
玉子に焼豚などシンプルな具材と、油っぽくなく、ちょうどいい硬さに炒められたご飯が一体となり、
塩コショウを主体とした(私の好きな化学調味料も少々)、やや濃いめの味付けがベストマッチ。
半チャーハンにしたのが惜しまれる逸品であった。
その後に提供された「ラーメン+みそ味」690円は、背脂豚骨スープと味噌がなかなか好相性。


メンマの代わりに入った、キヌサヤの彩りもいい。こちらも途中で、例の辛い粉を入れたよ。
ここの味噌ラーメンもオススメできる商品だが、チャーハンが素晴らしすぎた。
らんぶるさんは半チャーハンだけでなく、珍しいことに半ラーメンもあるので、
次回は「全チャン」&「半ラー」にしようと決意。変な日本語で申しわけない。

つい最近、酒類販売解禁を受け、らんぶるさんに3度目の訪問。
当然のように「生ビール」450円と、例の並々「ウーロンハイ」をオーダー。
つまみは、「ネギチャーシュー」450円と、おつまみ用「味つけ玉子」110円だ。

※味玉はラーメンのトッピングなら90円

チャーシューは刻んでネギと和えるタイプではなく、ラーメンに乗せるのと同様、大きいまま。
肉の旨味がダイレクトに伝わるが…添えられた大量のネギが結構辛い!
チャーシュー1枚と辛口ネギが余っており、居酒屋ならば「ウーハイもう一杯」となるが、
シメが食べられなくなりそうなので、余ったおつまみはラーメンにあと乗せすることにした。
注文したのは、さっき予告したように、「半ラーメン」360円&「ニンニク炒飯」の並700円。
ちなみに、普通の「チャーハン」はカタカナ表記で590円だが、それが破格だということを、直後に知ることになる。
注文後に、店主がニンニクの皮をむき、油の入った中華鍋に投入して香りを移したのち、ご飯や具材を炒め…
数分後、ほぼ同時に半ラーメンとニンニク炒飯が提供された。


半ラーメンは、丼こそハーフサイズだが、大きなチャーシューやゆで玉子が付いてくるのがありがたい。


それよりありがたい…というか想定外なのがニンニク炒飯。明らかに量がおかしい!


半チャーハン×2=全チャーハンという一般的な数式を裏切り、3倍以上はあるではないか。
さっきの半チャン画像を再掲するが、レンゲとの比較で量の違いがわかるはず。これで700円は安い!


お腹にはすでに、酒2杯とネギチャーシューが収まっているが、気合を入れて全チャンに挑むことに。
ひと口食べると、ウホッ、大好きなニンニク臭が口中に広がる!
最近、ラーメンにすりおろしニンニクを入れて食べると、その後は胃腸の調子が悪くなるのだが、
ここのニンニクは、しっかり火が通っているからか、翌日以降も体調を崩さず、むしろ絶好調であった。
途中、スープ代わりに半ラーメンを啜る。残ったチャーシュー、ネギ、味玉も仲間入りさせた。


大盛チャーハンと背脂スープ(ここのはラーメンだが)といえば、国分寺『淡淡』さんを思い出すが、
らんぶるさんの場合、チャーハンの味付けが程よいからか、それほどクドさを感じないのが不思議。
結局、自分でも驚いてしまうほど短時間で、全チャン&半ラーをたいらげてしまった。
お会計時、厨房の店主に「チャーハン、ずいぶん多くないですか?」と聞いてみたところ、
「サラリーマンのお客さんは、半チャン・半ラーメンの注文が多いですよ」とのこと。
そうか、サラリーマンではないけど(ほぼ無職)、私のようなオッサンには、全チャンは無謀なのか!
確かに、半チャン&半ラーはどちらも360円。720円で両方味わえるのはお手頃だ
しかし、W炭水化物を愛してやまない私は、今後も全チャン&半ラーのセットに挑むつもりだ。
いっそのこと、さらに気合を入れて、全チャン&全ラーも…いや、それはさすがに危険か。
こちらのチャーハンは他にも、キムチ入りと高菜入りがあり全4種類。半チャンを含めれば8種類か。
これを読んだチャーハン愛好家の方は、ぜひ全チャンに挑んでいただきたい。
そういえば、麺類の大盛は100円増しだったけど、チャーハンの大盛は可能なのかな…(←やめとけ)。

なお、旧店舗の屋号「ホームラン軒」から連想したが、明日7月4日、夏の高校野球・東西東京都大会が開幕!
おそらく雨天延期だろうが(苦笑)、頑張れ高校球児たち!



らーめん らんぶる
東京都立川市曙町1-24-12
JR立川駅北口から徒歩約7分、多摩都市モノレール立川北駅からは徒歩約5分
営業時間 現在は11時半~20時 ※以前は23時半までだった
定休日 第2・第4日曜説もあるが、不定休

※残念ながら、2024年8月で閉店なさったようです
コメント
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