明るく正しく強いブログ

朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

過去の損失を取り戻す! 「ケイリングランプリ2023」

2023年12月29日 | ギャンブル
電話・ネット投票が主流になり、売上はともかく、入場客数は減少している競輪業界。
特に、私のホーム立川は、ここ数年で一部観客席を解体し、売店や飲食店が減っていき、各種サービスも取りやめるなど、
ファンが減るどころか明らかに入場を拒んでいる。昨年もここで書いたが、競輪のキャッチコピーは「こんなスポーツ、他にないだろ?」だが、
「こんなにひどいプロスポーツの施設、他にないだろ!?」と訴えたいのが、近年の立川競輪場である。
そんな、明るい未来が見えないバンクで開催される(苦笑)、今年のケイリングランプリ2023
ちなみに、今回もJR立川駅改札口付近には、下記のような広告が出ていたが、


大部分の利用客は気にもとめず、黙々と踏んでいくのが悲しい。広告費がいくらかは知らんが、費用効果はあるのかなあ?


無駄な広告費(暴言?)を捻出する立川競輪場らしく、今年の優勝賞金は競輪史上最高額となる1億3700万円。
そんな大金を目指し覇を競う、出場メンバーは以下の9名。

1 古性優作  100大阪
2 佐藤慎太郎 78福島
3 松浦悠士  98広島 
4 眞杉匠   113栃木 
5 深谷知広  96静岡
6 山口拳矢  117岐阜
7 清水裕友  105山口 
8 新山響平  107青森
9 脇本雄太  94福井 

並び予想⑧2-⑨1-⑦3-④、⑥、⑤

ここで、拙ブログ開設以降のグランプリ予想を振り返ると、
7年前→新田祐大本命→誘導員早期追い抜きで失格
6年前→諸橋愛本命→最終4コーナーで落車失格
5年前→平原康多本命→最終2センターでまたまた落車
この頃は、そのうち自分が買った選手がレース中に死ぬんじゃないかと、ビビッていたものである。
4年前→平原康多本命→後方から追い込むも3着惜敗
3年前→平原康多本命→番手絶好も、捲り選手を張り自身も外に膨れて5着
2年前→古性優作本命→4番手追走から最終バックで捲り、優勝、そして的中!
そして昨年は、松浦悠士本命で勝負。北日本勢分断に出た松浦だったが、残念ながら競り負け5着
ただし、脇本雄太-古性優作の組み合わせも押さえており、+5600円と一応黒字。古性が差していれば、もっと儲かったのだが。
ちなみに、グランプリは過去33度挑戦し、黒字になったのはわずか4度。トータルはいまだに大幅マイナスだ。
それでも、チョイ浮きとはいえ、2年連続のグランプリ的中は、私の人生では初の快挙。
空前絶後(←大げさ)の3年連続的中を目指す、自称スポーツジャーナリスト・正田祐司の本命は…5番車深谷知広!
深谷選手、並びに深谷ファンの皆様、ゴメンなさい。

理由は、【グランプリは“なんでコイツが…”と思う選手が勝つことが多い】のと、単に【深谷ファンだから】の二点。
グランプリは実際、年間通して活躍した選手が勝つのはまれで、過去37回(中止除く)で、一番人気で勝ったのは、
第3回の滝澤正光、第8回の吉岡稔真、第18回の山田裕仁、第30回の武田豊樹、昨年の脇本のわずか5人。
シンザン、トウショウボーイ、シンボリルドルフ、ナリタブライアン、テイエムオペラオーなどの人気馬が勝ちまくる、
JRAの有馬記念とは大違いだ。最近の競馬を知らないため、古い例ばかりでスマン。
今年の深谷が大レースで目立ったのは、優勝した青森共同通信社杯と、決勝戦で逃げて9着の小倉競輪祭のみ。
脚力を考慮すると物足りないし、もしグランプリで勝ったら、「深谷かよ…」と落胆するファンも多いはず。

S級昇格から数年間は“21世紀の怪物”と称される快進撃を見せ、
高原永伍や中野浩一ら、競輪史に残る偉人たちの全盛期に間に合わなかった私を、「ついに伝説の生き証人になれた」と喜ばせた深谷だったが、
以降の大レースでは、準優までは圧勝続きも決勝で敗れる、当時同地区だった、先輩の小嶋敬二と同様、効率の悪い競走(笑)を繰り返す。
 
※競輪HPより拝借した、小嶋の画像

過去のグランプリで、私は小嶋でも何度か大勝負したが、2着惜敗などで大金を喪失している。
結局、グランプリ制覇を果たせなかった小嶋の分まで、深谷には頑張ってもらいたいし、
小嶋でスッた分まで、私に儲けさせてほしい。今年はそのチャンスだ。

一応、展開予想すると、最近は前受けからの突っ張り先行が多い新山だが、マーク佐藤の援護は期待薄で苦しそう。
3番手は獲り合いになりそうだが、清水や脇本は、確保できなかった場合は早めに巻き返し、
仮に彼らが出切れなくても、松浦や古性が番手から飛び出し、単騎勢も前々へと踏み込むはず。
単騎3車ではもっともキャリアの長い深谷だが、位置取りはもっとも不得手そうで、おそらく後方に置かれるだろうが、
大外ブン捲っての強襲劇を期待する。理想は、2013年の立川ダービー準優での走りだ。
このレースで深谷は、最終バック8番手から強引に捲り、上がり10.6のバンクレコードで快勝。
そのシーンを生観戦し、三連単を的中(2着が6番車で好配当)させた私としては、あの再現を望まずにはいられない。

ここ数日は、深谷の5番車=黄色の勝利を願い、黄色い物を積極的に口にしている。
先日は、飲んでからの帰宅後、東洋水産の「カレーうどん」を作って食べたのだが、
牛乳を入れたので、通常よりもスープが黄色いはず。チャーシューは拙ブログでおなじみ、一橋学園『なにや』のもの。


テーブル(?)も、「鳩サブレー」の黄色い缶なので、ダブルイエローである。 
昨夜は忘年会があり、レモンサワーをお替わりしまくったため、グラスはレモンだらけに。


結構酔ったため、案の定帰りの電車で寝過ごしてしまい、隣の日野駅であわてて下車。
上りの終電が残っていたため、待ち時間に券売機で缶コーンポタージュを購入。寒いホームですする温かいスープはウマいね。


極めつけは、私が大好きな黄色いお菓子、「治一郎のバウムクーヘン」。


形状が二重丸◎=本命みたいだし、中央に穴が開いているのも、穴党の私にはゲンがいい。

気になる5番車の前売りオッズは、意外と売れており、29日19時台では、車単では1番人気の古性と双璧。


今年も当然、三連単と車単の総流しをするので、明日までにもっと配当が上がるのを期待している。
※22時台でも、車単では万シュウがなく、いまだに2番人気

予想印を付けると、◎深谷〇古性×脇本△松浦▲山口「注」佐藤となる。
一昨年のグランプリでお世話になった古性と、実力ナンバー1の脇本は無視できないし、松浦の「直前の扁桃腺腫れ」は影響のない三味線と判断。
単騎では眞杉より高配当の山口、仕事はしないが番手有利な佐藤も見限れない。
深谷以外の押さえは、現時点での配当ならば、脇本からの古性外しが最適だと思うが…明日までじっくり検討しよう。

最後に毎年恒例となっている、本命選手画像と、インタビューの抜粋(一部偽装)を、競輪HPから転記。
5番車 深谷知広


「本番まで計画どおりに練習ができたので、状態は悪くないと思います。
グランプリで単騎になるのは初めてですが、地元の正田さんが応援してくれるので、
しっかり気合を入れて、優勝できるよう頑張りたいと思います」

小嶋、そして深谷で負けた過去の分まで、今回すべて取り戻す! 頑張れ深谷!


※グランプリのレースの模様は、16時頃から日テレ系で放送予定

追伸 深谷よ、来年以降のグランプリでも、優勝するまで買い続けるぞ!
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戦いが終わり、年が開ける。

2022年12月31日 | ギャンブル
年々、月日が経つのを早く感じる。2022年も、あっという間に大晦日になってしまった。
私の場合、だいぶ前から実質的な大晦日は、競輪グランプリが行われる12月30日である。
前日29日は、決戦に備え自宅でレース研究…などはせず、行きつけのお店の忘年会に行ってきた。
長時間飲み続け、途中居眠りしちゃったりして、「もう帰れ」となったので、大人しく退散。
帰宅後、テレビの電源を入れると、たまたま映った番組に、元スワローズの八重樫幸雄さんが出演していた。


若い頃の我々は、草野球やソフトボールの授業などで、彼のオープンスタンスをマネしたものである。
「八重樫さん、ちょっと痩せたけどお元気そうで…」と思った直後の記憶がない。どうやら寝てしまったらしい。
朝方、スポーツジャーナリストの務めとして、競輪グランプリの原稿を書き上げるも、二日酔いがきつく二度寝。
なお、原稿とは前回ブログのことなので、もちろん報酬はない(嘆)。

昼頃、さすがにもう家を出なくては…と布団から出るも、前夜の酒が残っており、まともに歩けない。
トイレに駆け込み、便器に向かって数回えずいたあと、ようやく自宅を出る。外の空気が冷たくて気持ちいい。
今年のグランプリは平塚開催だが、入場制限あるし交通費かかるしで、当初から行く予定はなく、
私のホームバンクである、立川競輪場の場外発売を利用することに。
 ※撮影は12月31日

さすがはグランプリ。普段は閑古鳥の場内にも、大勢のファンが詰めかけていた。
二日酔いなので、まずは医務室で胃薬をもらおう…としたが、入口に鍵がかかっている。
私に気付いた女医(というかバアさん)があわてて出てきたが、「胃薬? ないです」と即答し、すぐに入口ドアを閉める。
年々、ファンサービスの質が低下している立川だが、とうとう胃薬もくれなくなったか。
近年の立川競輪場で働いている職員は、客を歓迎するどころか、明らかに迷惑がっている。
今年の競輪CMのキャッチコピーは、「こんなスポーツ、他にないだろ?」であるが、
ファンの来場を拒む立川競輪場こそ、「こんなプロスポーツの施設、他にないだろ?」である。
ただ、客の受け入れを嫌がっている場は、立川以外にもありそうなのが、競輪愛好家としてツラい。

グランプリの車券を購入し終え、逃げるように競輪場から立ち去る。
相変わらず体調不良だが、まだ帰宅はせず、立川屈指のパワースポット『パワー軒』に足を運び、勝利を誓う。
ちなみに、競輪場からパワー軒は、徒歩だとシラフでも30分以上かかる。
正門から出るルートを選び、来春まで公演中の「木下大サーカス」のテントを横切り、


多摩都市モノレールの本社近くを通過中、点検中らしきモノレールが、社内の敷地を徐行運転しているのを発見。


向こう側の歩道からの撮影、しかもヘタでわかりづらい画像だが、地上を走るモノレールの姿は貴重である。
なんだか、ドクターイエローに遭遇したような、幸運に恵まれそうな予感。しばらくすると、パワー軒に到着。
さっそく、長年食べ続けている「塩豚骨らーめん」(並)830円の食券を購入し、「ワンタン」150円を現金で追加注文。
二日酔いでも迷わず、券売機に“超こってり”と記載してあるメニューを選ぶ、自分が誇らしい。
しばらくして、塩豚骨ワンタンメンが登場。どうも、普段よりスープがこってりしている。


体調悪く、量が少ない(小)にしようかとも思ったが、さすがのウマさ。並で正解…イヤ、(中)にするべきだったか。
ワンタンは小ぶりだが、全部肉入りで計7個。150円では安すぎるクオリティだ。


あと、ワンタンの奥に見えるチャーシューが、肉の厚みも脂の乗りも史上最高レベル。シラフで食いたかった(苦笑)。
こってりスープはさすがに残したが、麺と具材は完食。パワースポットでパワーみなぎるラーメンを食べ終え、
競輪グランプリの的中を確信し、意気揚々と帰宅。
パワー軒さん、今年も1年、ありがとうございました。

昨日のブログの予告どおり、私の◎は5番車松浦悠士。9人中6番人気と、人気薄なのもありがたい。
ただし、○の1番車古性優作や、×の9番車脇本雄太らも購入。手本引きでいえば、
松浦が大(大勝ち)、古性が中(やや勝ち)、脇本が止(チョイ浮き)か角(取りガミ)だ。
「手本引き」の説明はしないので、知らない方は身近な大人に聞いてね。詳しい人はたぶんロクデナシだけど(笑)。

レースでは、松浦が周回中から北日本分断策に出る。見知らぬ展開に、競輪初心者はさぞビビったに違いない。
残念ながら、松浦は守澤太志に絡まれ失速(守澤は失格)。早めに巻き返した脇本が、その横を通過していく。
新田祐大を捲り切り先頭に立つと、直線ではマーク古性との一騎打ちに(注:私の目には郡司浩平の姿が入っていない)。
「踏めぇ~!!」「差せ~!!」
古性の1着を願い、上記最大フォント級の絶叫で後押しするも、脇本の末脚は最後まで鈍らず、押し切ってのV。
ゴール後は思わず「(脇本)強えぇぇぇ…」と感嘆の声が漏れた。そんなファンが全国に大勢いたはずだ。
脇本よ、素晴らしいレースをありがとう。個人的には2着の方がよかったが。
わずか数分間、されど濃密すぎて酸欠になりそうな、数分間の激闘が終わった。
酸欠にはならなかったが、喉が裂けるほど叫んだので、一日たった今も、ラッシャー木村のようなかすれ声だ(苦笑)。

そして本日、脇本の1着も押さえていたので、再び立川競輪場へ。結果はプラス5千円チョイ。まあ負けなくてよかった。
払い戻し機の脇には、どこかのバカが捨てたハズレ車券の山があった。


こんな車券、来るはずねぇじゃねえか…とあきれる買い目ばかりだが、
私も今回、ほぼありえない三連単5-3-全通りなどを購入しているので(恥)、他人を笑う資格はない。
払い戻し後は今年もまた、バンクで練習している選手たちを見学していくことに。


上記、バイク誘導しているふたりのうち、前を走るのは女子選手だった。
バンク中央には、男女の選手が待機している。大晦日でも、競輪選手は休まず練習するのだ。


相変わらず顔と名前が一致しないが、彼ら彼女らが、来年も活躍してくれることを願ってやまない。
おっと、来年もっとも活躍してほしい「競輪界の王者」に、祝福のエールを送らなくては。
脇本雄太選手、グランプリ優勝&年間賞金王、おめでとうございます。
 
※競輪HPより拝借、隣は藤原紀香さん

最後に、今年も拙ブログをご覧いただき、ありがとうございました。来年もよろしくお願いします。
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今年も当たれ! 「ケイリングランプリ2022」

2022年12月30日 | ギャンブル

今から20年以上前、宝島社から発売された競輪のムック本に、ファン同士の座談会記事が掲載されていた。
その中でグランプリについて、「中止になった年なんか、これじゃあ年越せないって、怒ってた奴がヤマほどいたからな」
という意見に対し、「あるから、年越せない人もいるんじゃないの(笑)」と突っ込んだ方がいた。正論である。
グランプリのせいで大金を失い、わびしい年始を迎える羽目になるファンもいる。私もそのひとりだ。
そんな、過去に何度も泣かされてきた競輪グランプリが、今年も本日、平塚競輪場で行われる。

拙ブログ開設以降のグランプリ予想を振り返ると、
6年前→新田祐大本命→誘導員早期追い抜きで失格
5年前→諸橋愛本命→最終4コーナーで落車失格
4年前→平原康多本命→最終2センターでまたまた落車
3年前→平原康多本命→後方から追い込むも3着惜敗
2年前→平原康多本命→番手絶好も、捲り選手を張り自身も外へ膨れてしまい、無念の5着
そして迎えた昨年。正直さほど自信はなかったが、お気に入りの選手・古性優作を本命視。
関東勢を追走し、最終バックから捲りを放つと、直線では後続を引き離す完勝劇での優勝、そして的中!
翌日のブログでは、「最終2センターの時点で、彼(青・4番車)の勝利を確信」と記したが、
なにせ的中に慣れていないので、一瞬身体が固まってしまい(苦笑)、絶叫したのは直線に入ってから。
グランプリ32度目の挑戦で、4度目の払い戻し。そのうち1回は取りガミなので、黒字になったのは3度目。
私自身は33度目だが、中止を除くと開催自体は37度目となる今年のグランプリ。出場メンバーは以下の9名。

1 古性優作  100大阪
2 郡司浩平  99神奈川
3 新山響平  107青森 
4 守澤太志  96秋田 
5 松浦悠士  98広島  
6 平原康多  87埼玉
7 新田祐大  90福島 
8 佐藤慎太郎 78福島
9 脇本雄太  94福井 

並び予想③748-⑨1-②、⑤、⑥

北日本ラインは、これまでなら佐藤が、同県新田の後位を主張していたはずだが、守澤に譲って4番手。
新田が早めに自力に転じれば、前を走る守澤が佐藤のためにも仕事せざるを得ないため、4番手でもチャンスありと読んだのか。
あるいは、守澤が4番手だと北日本を裏切り、郡司マークを主張しかねないから、それを防いだのかもしれない。
近畿両者の前後と、残る3車が単騎なのは予想どおり。
逃げるのは新山だろうが、昨年の関東3車+古性のように、4車でスンナリ出切ることはないはず。

レース展開もいろいろと考えてみたが、はっきりとした結論は出ないため、つい先日ヒントをもらいに、
コロナ禍以降ご無沙汰していた、下高井戸のうどん店『JAZZ KEIRIN』に久々の訪問。


上記画像はお店HPより拝借。なお、ジャズケイリン年内の営業は終了、年明けは6日(木)から。
以前紹介しそびれた6番車、「緑の煮込みうどん」の豚肉バージョン930円を食べたあと、

※商品名は「白緑の煮込みうどん」。豚肉使用の「白肉うどん」+鶏肉の「緑の煮込みうどん」が由来

ウーロンハイ450円を飲みながら、ジャズと競輪を愛してやまない店主と、グランプリについて語った。
我の強い競輪愛好家同士ゆえ、異なる見解や予想もあったが、共通したのが以下の3点。
○脇本の早めの巻き返しはありそう
小倉競輪祭の予選のような、「8番手に置かれて不発」はさすがにないはず。
○別線の飛び付きは番手ではなく、3番手もありうる
実際、今月25日の伊東温泉記念決勝では、九州ライン3番手を奪った野原雅也が優勝している。
○単騎勢で最初に動きそうなのは松浦
平原は以前のようなタテ脚はなく、郡司は動かずに脚を溜めそうな印象。
店主は上記理由で、「郡司が狙い目かも…」とおっしゃってた。無論、本番で予想を変えるかもしれないが。
私も昨年、直前で平原のアタマを追加した。結局、余計な出費になったのだが。

ジャズケイリン店主との活発な意見交換(?)を経て、導いた私の結論は、北日本ラインの優勝はない、だ。
赤板で新山がスパートするが、単騎勢や近畿コンビは引かず、イン競りや追い上げで分断を狙うだろう。
間違っても、深谷知広がバカ逃げし、番手の金子貴志があっさり勝った、グランプリ2013(立川)のようなことはないはず。
タイミング的に、飛び付かれそうなのは、新田ではなく3番手の守澤のような気がする。
現在、追込みで戦っている守澤は、最大の武器はタテ脚の鋭さで、ヨコはそんなに強い印象はない。
また、ペースを緩めたら、脇本か単騎の誰かのカマシもあり得るので、新山は緩めず踏み続ける。
新田も、自分のために駆けてくれた新山に報いるためにも、早めに仕掛けざるを得ない。
競輪祭決勝の新山と同様に最終2コーナー、あるいはもっと前から飛び出すかも。
そんなに長い距離を踏めば、さすがに末脚が鈍る。そのとき、新田後位から直線で末脚を伸ばすのは、
持久力のある松浦かなあ…と考えている。
1年間、あっ旋を休まずこなし、競輪祭のあとも、他の8人はグランプリに直行したのに、
松浦だけは地元広島記念に参戦し、しっかり結果(優勝)を残してきた。
こういう選手こそ、誰よりも報われるべきだし、最後の最後ににイイ思いをさせてやりたいのだが、
毎年、どうでもいいヤツが勝つのがグランプリだからねえ。

私の展開予想を改めて。①新山逃げるも誰かが飛びつく。松浦ではなく、他の単騎ふたりかもしれないし、
ひょっとしたら、脇本が前受けで突っ張り、古性が新田か守澤をどかし、脇本を迎え入れるかも。
②新山の番手が発進。一応、新田だと思うが、飛び付いた誰かの可能性も。
③直線に入り番手が失速。3番手か、その後ろあたりで脚を溜めていた選手が、一気にゴールへ駆け抜ける。
その選手こそが、松浦ではないかと私は予想。印を打てば、
◎松浦○古性×脇本△新田▲郡司「注」平原となる。

実力日本一の脇本だが、好位で脚を溜めて直線勝負…は考えられず、早めに新山か新田を叩きそう。
さすがに、このメンバーの二段駆けを捲るのは容易ではなく、マーク古性が恵まれるはず。
昨年、儲けさせてもらったし、松浦だけでなく、古性からも買いたい気持ちはある。
もちろん、西武園オールスターのように、脇本が古性を寄せ付けず、圧勝してしまうケースもある。
さっきから、新田や守澤の苦戦を予想しているが、北日本勢結束からの二段駆けは、成功率が高い傾向にある。
逆に南関東の場合は、全滅するケースが多い気がする(笑)。統計を取ったわけではなく、あくまで私の主観であるが。
スンナリ番手回りの可能性もある、新田はさすがに無印にはできず、△評価に。
下半期、もっとも安定していたのは郡司だが、単騎戦では勝ち切るまでには至らないと判断。
グランプリ13度目の挑戦となる平原は、頑張ってほしいので「要注意」扱い。今年こそ、1着では買わない予定だが…。

最近は4番車が3年連続優勝しているため、守澤も人気になりそうだが、先述したように狙われそうな位置だし、
先輩佐藤の分まで仕事もしなくてはならないため、個人的には危ないと思っている。
佐藤は下半期はやや不調だし、マーク屋の4番手はキツイ。新山は昨年の吉田拓矢と同様、逃げてビリになるだろう。

車券は5番松浦から三連単全通り56点…ではなく、今年は3番の新山だけ抜かし、42点にしようかな。
去年は車単も押さえておいたので、3着郡司が無印だったけど、儲けることができた。
今年もオッズを凝視し、松浦-古性の車単5-1なども押さえるつもりだ。

最後に毎年恒例、私の本命選手・松浦悠士の画像と、インタビューの抜粋(一部偽装)を転記。


「練習の感じが良かったので、仕上がりの不安はなくなりました。平塚は軽くて走りやすいバンクという印象です。今年は単騎戦になり、相談できる仲間もいないし不安はありますが、正田さんが応援してくれるし、作戦をしっかり考えたいと思っています」

古性も買うけど(苦笑)、一番期待しているのは松浦だ
初のケイリングランプリ2年連続的中のためにも、精一杯応援するぞ!

数日前には、『一ツ橋大勝軒』で大盛ラーメンを食べてきた。

※「チャーシューワンタンメン・味玉付き」1580円

そして当日は、今年も立川屈指のパワースポット『パワー軒』で食事をする。これで大勝利間違いなし!
下記画像は、先日食べた「長浜ラーメン」650円+「味噌味」100円。

※写っていないが、「うずら玉子」120円と、長浜らしく「替玉」100円も追加した

ついでに、パワー軒のツイッターに載っていた、年末年始の予定も転記しておく。


終わりよければすべてヨシ! 今年も当たれ、ケイリングランプリ!!

※グランプリのレースの模様は、本日16時頃から日テレ系で放送予定
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もう当たってもいい頃だ。 「ケイリングランプリ2021」

2021年12月30日 | ギャンブル
先日、行きつけのお店で飲んでいたときのこと。
隣同士で座っていた、初対面の若い女性ふたりが、お互い関西出身のお笑い好きと判明し意気投合。
席も世代も(泣)離れているので、会話には加われなかったが、片方の女性がつぶやいた、
「毎年、M-1グランプリが終わると、喪失感がハンパない」という意見には賛同できた。
私も毎年、グランプリのあとはぐったりしているからね。
ただ、私のグランプリは競輪だし、喪失するのは大金なのだが。

年末恒例、自称スポーツジャーナリストの正田祐司が送る、競輪グランプリ予想。
毎年、何点も購入しているのに、31年間で的中したのはわずかに3回と、抜群の悪相性。
しかもその内訳は、中儲け、ちょい浮き、取りガミと、大儲けはいまだゼロ。

このブログを始めて以降のグランプリ予想を再録すると、
○5年前→新田祐大本命→誘導員早期追い抜きで失格
○4年前→諸橋愛本命→最終4コーナーで落車失格
○3年前→平原康多本命→最終2センターでまたまた落車
○2年前→平原康多本命→後方から追い込むも3着惜敗
本命選手が久々に、無事にゴールにたどり着いたが、車券自体は当然ハズレ。そして迎えた昨年。
○1年前→平原康多本命で3度目の正直を狙い、最終2センターまで番手絶好の展開も、
捲ってきた清水裕友を張ると、平原自身も外へ飛んでいってしまい、無念の5着
と、景気の悪い予想を並べたあとに、今年のグランプリメンバーを紹介しよう。

1 松浦悠士 98広島
2 郡司浩平 99神奈川
3 平原康多 87埼玉 
4 古性優作 100大阪 
5 佐藤慎太郎 78福島   
6 守澤太志 96秋田
7 吉田拓矢 107茨城
8 宿口陽一 91埼玉
9 清水裕友 105山口 

並び予想⑦83-②56-⑨1-④

関東は平原が3番手回り。普段から宿口が前なので当然ともいえるが、
GPという大舞台で、主導権濃厚なラインの番手は、宿口にはさすがに荷が重くないか!?
中国コンビは、今年は清水が前。北日本コンビは郡司マークで勝負。

某雑誌に連載中のコラムでは、「今年1年追いかけると宣言した、吉田拓矢で勝負」と書いた。
それから連日、GPのレース展開をいくつか予想してみたものの、吉田が勝つ場面がどうしても浮かばない。
清水か郡司がカマシ、吉田が番手にハマり、後位がもつれる…なんて奇跡は起こらないだろうし、
だいぶ前のことだが、99年の立川グランプリは、若手扱いだった太田真一が逃げ切ったのだが、
あれは番手の神山雄一郎が、別線を張りまくったお陰であり、宿口では無理だろうしね。
おそらく、数年前の稲垣裕之のように、逃げて9着になるんだろうが、
吉田からはダメ元で、三連単全通り56点を200円ずつ=計11200円購入予定。
こんなことなら、小倉競輪祭の決勝で大勝負しておくべきだったな。

ここで、さっき触れたGPの展開予想を述べてみよう。
逃げるのは吉田で間違いない。郡司か清水のカマシを恐れ、打鐘前から緩めることなく全力疾走だろう。
別線の反撃に対し、宿口は3番手平原のためにも迷わず番手発進、という作戦が濃厚だが、
昨年の平原のようにブロック、つまりタテではなくヨコに踏んだらどうなる?
宿口が牽制→不慣れなので大きく膨れる→別線混乱、そしてストップ→その瞬間、逃げる吉田と膨れた宿口との間を、
平原が一気に踏み込む→悲願のGP初制覇に向けひた走る平原を→
ゴール寸前、古性が差し切ってしまう というのが私の予想だ。
印を打つと、◎古性○平原×松浦△佐藤▲宿口「注」吉田となる。

清水と郡司は、関東ラインを追うのに脚をロスすると判断したため、無印にした。
守澤はやはり、広島記念の落車負傷・全治90日では、さすがに無理だろう。
吉田からの車券も、守澤の2着だけ車単200円にしようかと思っているくらいだし。

本命に推した古性は、以前から応援していた選手だし、GⅠタイトルを獲得し格も上がってきた。
大金を失っても悔いはない…じゃなくて、大金を賭けるにふさわしい実力者だと思うし、
吉田と同様、彼のアタマでも三連単を全通り買う。本線は平原との4-3で、もちろん100円単位じゃないよ。
古性は単騎の競走にも慣れているし、関東4番手追走の可能性が高く、ヨコも強いし落車の不安はない。
むしろ、相手を落として失格になる心配がある。×松浦と◎を入れ替えようかな。
松浦も怖い存在だが、彼のアタマまで買ってしまうと、カネが足りない。
いずれにしても、今回も平原は2着までと予想し、アタマでは購入しないつもりだが、
私が買うのをやめた途端、いきなり勝たれたらシャクに触るなあ。

最後に毎年恒例、競輪HPから拝借した、古性優作の画像と、インタビューの抜粋(一部偽装)を掲載。


「今年は、脇本雄太さんと別で戦うことになっても、しっかり勝負できるようにと、
課題を持ってやってきたのが良かったのかなと思います。競輪祭のあとは、いつも通りトレーニングできた感じです。
グランプリは初出場となりますが、正田さんのためにも頑張ります」

私のGPの連敗も、そろそろ止まっていい頃だろう。頼むぞ古性!!

今日は、立川競輪の場外発売を利用する予定。
その前にゲン担ぎとして、立川市屈指のパワースポット(?)である『パワー軒』に立ち寄り、
絶品ラーメンとパワーをいただいてから、GPの車券を買いに行こうと思っている。
画像は、最近始めた「味噌+豚骨ラーメン」。正直、今まで食べた味噌ラーメンの中で、一番ウマかったかもしれない。

※味噌味の提供は14時以降

ちなみに、立川駅→パワー軒→立川競輪場というのは、大幅な遠回りになるので、おススメはできない(苦笑)。


※グランプリのレースの模様は、16時頃から日テレ系で放送予定


追伸 展開はともかく、予想は当たった!
ありがとう競輪、ありがとう古性優作!!
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競馬スーパースター列伝 vol.1 -ハヤチネ 後編ー

2021年07月16日 | ギャンブル
前回、驚くほど閲覧数が少なく、反響も皆無だった、新企画「競馬スーパースター列伝」。
企画自体は悪くなかったと思うのだが、やはり30年前の2勝クラスの馬に、興味をそそられる方は少なかったようだ。
それでも懲りず、忘れられぬ(注:私が)馬ハヤチネについて、前編で書ききれなかった分を、今回追記させていただく。
今回も、「ネット競馬ドットコム(netkeiba.com)」さんのデータを参考に、ハヤチネの激闘の足跡をたどることにする。

前編では、22戦目(新潟・NST賞)で2番人気に支持されるも、4着に惜敗したことまでを述べた。
以降は再び、根本康広が手綱を取りやがり…イヤ、取ることになり、900万下・芝2000m~2600mのレースを狙って出走するも、
4着、6着、4着、4着、3着、3着、5着、5着と、追い込むも届かぬ、歯がゆいレースが続く
当時の中央競馬は単勝、複勝、枠連しかなく、しかも売上の9割超は枠連であり、
馬券を買ってる側からすれば、2着に入らない馬は、厳しい表現をすれば「用ナシ」なのである。
まあ、1番人気になったのは1度だけだし、そんなに怒っているファンは少なかったはず。
仮に怒ったとしても、「根本が乗ってるんだから買う方が悪い!」と、逆に責められそうだし。

迎えた31戦目こそ、私が初めてハヤチネを生で観戦した競走であった。
日付は1990(平成2)年の5月27日で、東京・芝2400m・900万下条件特別。レース名はダービースタリオンズ・ステークス。
のちに発売された人気ゲームの名前に似ているが、「ダービースタリオンズ」の名のとおり、
父が海外ダービー馬か、日本ダービー5着以内の馬しか出られない珍しいレース。
ちなみに、ハヤチネの父モンテプリンスは、日本ダービー2着だ。
当時の新聞はないが、雑誌の「週刊競馬ブック」が手元に残っていた。
私の家ではスキャンなんてハイテクなこと(?)はできないので、紙面をデジカメ撮影したものを掲載する。アナログですまん。
これが出走馬登録一覧。ここから回避馬が出て、最終的には8頭しか出走しなかった。


一週間前の予想では、ハヤチネにそこそこ重い印が付いているのがわかる。
載っていたのは、日本ダービー特集号。そう、ダビスタSは、ダービーの前座レースだったのだ。

※表紙は、NHK杯(当時はダービートライアル)の勝ち馬ユートジョージ

個人的には、「この日のために 青春賛歌」のコピーがお気に入り。
この年のダービーは東京競馬場に、私を含め19万6517人という史上最多の観客を集めた。

900万下で実績あるハヤチネは、このレースでは相手関係に恵まれたこともあり、2番人気に支持された。
レースでは、道中は後方をトボトボ走り、直線に入ると大外に進路を取り、鋭く追い込んだものの、
先に抜け出していた、岡部幸雄騎乗の1番人気アマミオウジを、クビ差とらえきれず2着惜敗。
…というのが私の記憶であったが、ネット競馬ドットコムのデータによると、ハヤチネは道中7番手で、
勝ったアマミオウジは8番手。ハヤチネより後ろにいたのか! 
どうやら、直線入口でハヤチネに並びかけ、先に仕掛けてセーフティリードを保ったままゴールした模様だ。
クビ差という結果については、さすがは岡部と言うべきか、やっぱり根本と嘆くべきか…。
ただ、珍しいカタカナ4文字の馬が見せた、鮮やかな追込みはインパクトがあり、
「今日は2着惜敗も、ハヤチネは900万下では力量上位。今後も忘れず狙うべし」と記憶したのだが、
結果的にこのレースが、ハヤチネの生涯最後の連対になってしまう。

久々の連対に厩舎側も気を良くしたのか、ハヤチネは中1週で、東京開催の最終週に行なわれる石和特別に参戦。
しかも、騎乗実績のある、ベテラン菅原泰夫騎手に乗り換えて勝負に出た。
2番人気に推されたその石和特別、結果は…11着。敗因はおそらく、1600mという距離であろう。
それまでずーーーーっと芝の2000m以上ばかりを使ってきたのに、マイル戦に出すのは無謀でしょ。
翌週からは福島開催となるため、直線長い得意の府中コースで、勝っておきたかったのかな。

この夏、ハヤチネは函館に出張し、根本よりはマシと思われる鹿戸雄一騎手に乗り替わるも、勝利を挙げられず。
中央開催に戻ると、根本とのコンビが復活するが、やはり惜敗続き。
有馬記念当日に行なわれた、芝2500mのグッドラック・ハンデでは、5番人気6着と相変わらずの成績だったが、
走破タイムは2分34秒6。このあとの有馬記念に当てはめると、5着に該当する。
ハヤチネがGⅠ級の力があることを証明…ってのは無論冗談なので、本気にしないように。
有馬記念では、国民的人気馬のオグリキャップが引退レースで優勝し、有終の美を飾った。

同期のハヤチネも、年が明け6歳(現在の年齢表記)になり、3戦して4着、6着、7着。着差はわずかだが勝てないレースが続く。
そして、1991年3月23日、中山の芝2500m房総特別。通算44戦目のこの競走が、彼女の引退レースとなった。
オグリキャップが、ラストランで突如復活Vを遂げたように、ハヤチネも最後に激走するかも…と、
当時ウブだった私は復活を信じ、単勝と複勝を買ってしまった(たいした額ではなかったが)。
当日は、苦手な不良馬場となってしまい、12頭中9番人気と低評価。
レースでは、いつものように最後方を追走。しかも、馬場の悪い内側を避け、一頭だけ外を走っている。
コーナーを回るたびに前団との差が開いていき、残り600mを示すハロン棒通過時は、すでに勝負圏外。
ハヤチネ最後のレースは、前の馬を1頭も抜くことなく、最下位でゴールした。

生涯成績は43戦3勝。本賞金は1370万円で、獲得賞金は8029万円。獲得賞金とは、実際の賞金の合計額だが、
この他にも、JRAでは出走するたびに約35万円(当時の額、及び制度。以下同)もらえ、
さらに、6~8着までには1着賞金のそれぞれ8~6%分が特別手当として入り、
さらにさらに、5着以内の馬には父内国産馬手当、2000m以上の距離のレースには距離増し手当も出ていた。
父が内国産馬モンテプリンスで、2000m以上のレースばかり走り、だいたい5着に入っていたハヤチネは、
推定獲得総賞金額は、1億円を大幅に上回る、馬主孝行な娘だったわけである。
ただし、馬主の高津文博氏が、愛馬の単勝に大金をブチ込んでいた場合は、相当な損失が出ているが(笑)。
※2023年10月追記 デビュー当初の馬主は高津桂弘さんでした
いずれにしても、重賞どころか900万条件以上のレースに出走しなかった馬で、これだけ稼いだケースはまれなはずだ。

ハヤチネがそれだけ稼げた理由は、大きなケガがなかったことだろう。
デビューから引退まで、約48ヶ月で43戦。ほぼ休むことなく走り続け、もっともレース間隔が空いたときで約3ヶ月。
彼女自身のタフさもあるだろうが、橋本輝雄調教師率いる、厩舎関係者の尽力も大きかったはず。
その中でも最大の功労者が、私がここまで散々批判してきた、根本騎手ではないだろうか。

最近のJRAは、ほとんどの騎手が厩舎に所属せず、フリーで活動しているようだが、
30年前は逆に、フリーの騎手は半分以下で、しかも立場上はフリーでも、どこかの厩舎のお世話になっていたものである。
厩舎に所属するということは、レースの騎乗や調教だけでなく、馬の世話をすることだってある。
常日頃から馬と接していれば当然、レースにだけ乗るフリーの騎手よりも、体調の変化を敏感に察知できる。
月イチペースで出走していたハヤチネだが、ときには体調が悪いこともあったに違いない。
そんなときも、根本ならすぐに気づき、「今日はちょっと無理しないでおこう…」となるのではないかね。
実際、引退レースは明らかに、「無事にレースを終えること」を優先していたように見えた。

前編で、「根本ではなく岡部だったら、ハヤチネはもっと出世していた」のような持論を述べたが、
逆に、勝負に徹する岡部が騎乗していたら、ハヤチネは故障に追い込まれ、引退が早まった可能性もある。
なお、岡部の名誉のために追記するが、彼は馬に無理をさせない「馬優先主義」をモットーとしており、
直線の途中で勝利は無理と判断したら、平気で追うのをやめていた…それもどうかと思わされたが。
無論、勝てると思えば容赦なく追い、馬の力を存分に引き出す分、負担も大きかったはず。

これも前編で触れたが、ハヤチネの後方待機からの直線勝負、という戦法について、
根本は「ああいう競走しかできない」と語ったものだが、本当は、馬に無理させないためのウソだったのかも。
ワンパターンと批判され、私のような競馬を覚えたてのシロウトにも「ヘタクソ」呼ばわりされた根本だが、
実際は、馬の敗因をすべて自分が背負おうとした、心やさしい好漢だったのかもしれない。
付け加えると、最近の競馬でフリー騎手が多いのは、厩舎が騎手の受け入れを拒むから、との意見もある。
馬の世話だけでも大変なのに、騎手の育成なんて面倒だ。自厩舎で育てなくても、達者な騎手に依頼すればいい、というワケか。
日本人騎手が大成せずにやめていき、外国人騎手が勝ちまくる現状を、マズいと思わないのかね。
そんな中、時代に逆行するかのように、3人もの所属騎手を抱えている厩舎が関東にある。
その調教師とは、もうおわかりだろうが、騎手を引退した根本康広師である。

本稿の結論として、
○ハヤチネは競走馬としては成功だった 
○その最大の功労者は、主戦騎手の根本康広だった

ううむ、なぜだか当初の予定とは違う結論になっちまったな。
なお、わかっているとは思うが、私は根本とは会ったことも話したこともないし(ヤジったことはある)、
彼がハヤチネの体調を気遣い、手を抜いたウンヌンというのは、すべて私の妄想なので、本気にしないように。

以上、自分の思い出に妄想を交え、ダラダラと語ってしまったが、
次回の『競馬スーパースター列伝』は、もっと皆さんの興味を引くような、メジャーな馬について綴るつもりだ。
現時点では「幻の最強馬・ユーワアトラス」の予定。えっ、あんまりメジャーじゃないって!?
一応、1500万下(現3勝クラス)だったので、ハヤチネよりは格上なのだが…。
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競馬スーパースター列伝 vol.1 -ハヤチネ 前編ー

2021年06月20日 | ギャンブル
ちょっと前に、所沢の素晴らしき中華食堂『早池峰亭』さんを紹介したとき、
 ※オススメ商品の「シュウマイ」

文末にて、競走馬のハヤチネについても、そのうち書かせていただくと予告した。
「有言実行」は私のモットーなので(←本当か?)、誰も望んでいないと思うが、
今回はいまから約30年前、競馬ブームの黎明期を駆け抜けた、一頭の名馬について記させていただく。

ここでいきなりお詫びを。
非競馬ファンには申しわけないが、以降では、競馬好きなら知ってて当然と思われる用語、
たとえば「牝馬」や「上りタイム」について、いちいち“メス馬”や“最後の600メートルの走破時計”といった説明はしない。
また、競馬ファンの方でも、約30年前のことなので、見知らぬワードも出てくるだろうが、
それらの詳細については、各自で調べてほしい。とはいえ、「オグリキャップ」や「岡部幸雄」はともかく、
「ベルクラウン」に「小迫次男」などは、ネット検索しても謎のままかもしれないが(笑)。
要するに、普段のように“家系ラーメンとは、横浜発祥で濃厚豚骨スープに鶏油を…”といった解説はしない、ということだ。

さらにもうひとつお詫び。
今回のタイトルは、巨匠・梶原一騎&原田久仁信先生の「プロレススーパースター列伝」が元になっているが、
ハヤチネは、現在でいう2勝クラスで終わったので、全然スーパースターではない
さっきの「~を駆け抜けた、一頭の名馬」という箇所も、誇大表現にあたるだろうが、お許し願いたい。
あと、梶原一騎と原田久仁信の両先生、勝手にパクってごめんなさい。
ここからは、一部を除き敬称略で、ハヤチネ号について語っていく。

ハヤチネは1985年生まれの牝馬。父モンテプリンス、母ラッキースイトピー、母の父ファバージ。
さっきも書いたが、最終的には2勝クラス、当時の表記では900万下条件で、生涯成績は43戦3勝。
所属は美浦(関東)で、調教師は橋本輝雄。主戦ジョッキーは、橋本厩舎所属の根本康広。
彼こそが、ハヤチネが2勝クラスで終わった原因、と私は認識している。
私の周囲にはいないが、20代くらいの若い競馬ファンに、根本の印象を聞いてみたいのだが、
「藤田菜七子の師匠」であり、「騎手時代はダービーや天皇賞を制覇」という情報から、
まさか偉大なホースマン扱いなんてされてないよね?

確かに、“メリーナイスで制した1987(昭和62)年の日本ダービーは6馬身差の圧勝”だったし、
“85年の天皇賞秋では、人気薄のギャロップダイナで、当時無敵のシンボリルドルフを撃破”と、
競馬史上に残る大仕事も遂げているが、その反面、マヌケなミスもいくつかやらかしている。
先述のメリーナイスで挑んだ87年の有馬記念では、スタート直後に落馬し、一瞬で何億円もの損害をファンに与えたし、
89年の札幌記念では、圧倒的人気のレインボーアカサカに騎乗予定だった、安田富夫騎手が前日に負傷したため、
急きょ根本に乗り替わったところ、スタートで大きく出遅れ(約20馬身)、大差のビリに敗れた。
当時、まだ競馬に手を染めていなかった私には、根本に乗り替わった事情が不明のため、
「もっとマシな騎手がいただろう!?」との疑念が強く残る。

この2大事件(?)は、根本本人も反省しているようだが、普段のレースでも、出遅れや仕掛けミスはしょっちゅうで、
申しわけないが、信頼度に欠ける(←言葉選んでるよ)ジョッキー、という評価が一般的であった。
根本は、道中じっくり脚を溜めて直線勝負、というのが主流だった、当時のヨーロッパ競馬に憧れていたらしく、
追込みで戦うケースが増え、直線に入ると、欧州の騎手を模倣した、身体を激しく動かす追い方を披露。
本人が「豪快アクション」と自負していたそのスタイルは、競馬マスコミは「タコ踊り」と嘲笑していた。
馬に乗ったことがない私でさえも、失礼ながら「なんだかムダな動きだな…」と感じたものである。
ハヤチネも例に漏れず、後方待機のレースを強いられ、さらに勝負処では大外を回るロスもあり、惜敗を重ねた。
私は今でも、ハヤチネが好位キープから直線で抜け出す競走をしていれば…具体的にいえば、
鞍上が岡部幸雄なら、900万下なんてとっくに卒業していたと思っているのだが。

ネット時代になり、あらゆる情報が簡単に入手できる世の中であるが、ハヤチネの画像は、見つけることができなかった。
岩手大学馬術部に、昨年までハヤチネという乗馬が在籍していたようだが、年齢的に同名異馬だと思われる。
しかし、競走馬としてのデータは、便利なサイト「ネット競馬ドットコム(netkeiba.com)」で確認できる。
ハヤチネのような条件馬の全成績は、かつては「競馬四季報」でしか見られなかった。いい世の中になったものだ。
全43戦の足跡は、無断転記はダメだろうから、ここをクリックし、各自確認してほしい。

デビュー戦はいきなり出走取消。その後のハヤチネ号の、ツラい道のりを暗示しているかのようだ(苦笑)。
2戦目は東京のダート1200m。「芝の長距離」向きの血統ゆえ、案の定16頭立ての13着に惨敗。
だが、勝った馬も芝の中・長距離向け血統で、数ヶ月後に日本ダービーで2着となる、メジロアルダンだったりする。
ハヤチネは、メジロアルダンにサクラチヨノオー、そしてサッカーボーイ、スーパークリーク、ヤエノムテキ、
さらに競馬ブームの立役者といえる、芦毛の怪物・オグリキャップらの同期であった。
私が競馬ファンだったのは8年ほどであったが、この85年生まれのメンバーこそ、最強世代と評価している。
別の年に生まれていたら、ハヤチネもクラシック路線に乗っていた、というのは過言だろうか……過言だね。
ネット競馬ドットコムの記録は、ほぼ正確だと思われるが、一部レースの上りタイムが変なのはなぜだろう。
ハヤチネのデビュー戦の上りは、52.3と記載されているが、いくらなんでも遅すぎる。
おそらく4ハロンのタイムなのだろうが、理由を知っている方、教えてちょうだい。

取消を除き、東京で2戦したものの勝つことができず、迎えた3戦目は新潟。
騎手が根本から小迫次男に乗り替わり、初の芝レースで2着に好走すると、次戦では3番手から抜け出し待望の初勝利。
血統的に、ダートから芝への変更がプラスになったのは間違いないが、
小迫騎手が根本のように後方待機ではなく、好位追走の戦法に変えたことも勝因だろう。
ハヤチネの生涯連対数は8回だが、その決まり手は逃げ0先行2差脚2追込4。2度の先行はどちらも小迫である。

この数年後、根本はブリザードというオープン馬にも出会うが、あるレースで人気を裏切り敗れた際、
「以前乗っていた、ロードキルターやハヤチネに似てるね。前半からもっと前に付けたいんだけど、
押っ付けても全然反応しないし、そのあとは直線で全然伸びないんだもの…」
というようなことを語っていた。
要するに、「気性面の問題か、好位に付ける器用さがないから、後方待機策しかできない」と弁明しているのだが、
小迫騎乗時のハヤチネは、好位から差す競馬もこなせていたのである。
その後、再び根本を鞍上に迎えると、以前のような中団ないし後方から差す戦法に転換。
再び敗戦を重ねたものの、ハヤチネにとって12戦目、根本とのコンビでは10戦目にして、ようやく2勝目を挙げた。
条件は東京の芝2300m。以降、彼女は引退まで、ほぼ芝の2000m以上しか出走しなかった。

900万クラスに上がり、2着や3着はあっても勝ちきれないレースが続いたが、
またまた新潟で、ベテラン菅原泰夫に乗り替わると、単勝1.7倍という圧倒的支持に応えて快勝。
乗り替わった理由は、小迫の場合と同様、ただ単に根本が新潟にいなかったから(北海道遠征のため)である。
おかげで、菊花賞連覇など大レースを何度も制している、名手菅原が乗ってくれたのだから、
馬主や厩務員ら厩舎関係者たちも、普段と違い1着賞金が入ったため、喜んでいたかもしれない(?)。

次戦も同じく新潟で、夏場のクラス変更により、引き続き900万下条件のレースに参加。
再度菅原が手綱を取り、2番人気に推されたものの、4着に惜敗。
前走は牝馬限定の7頭立てだったが、今回は牡馬混合の16頭と大幅にライバルが増え、捌くのに手間取ったと思われる。

上記レースが、ハヤチネにとって22戦目。全43戦だから約半分だ。
すぐ書き終わるだろうとタカをくくっていたが、意外と文字数が増えてしまった。これでも、
15戦目でハヤチネを破ったスマイルオンユーと、16戦目の勝ち馬ベルクラウンは、
のちに中山のブラッドストーンS(芝3200m、オープン)で対戦し、両馬で1・2着。
あのとき私は、2着ベルクラウンの複勝と、スマイルオンユーとの連複を買っていたから、結構儲けてねえウへへへへ…

というような、対戦した馬についてのウンチクや馬券自慢も、かなり削ったんだけどね。

30年前の2勝クラスの馬について、こんなに語ることがあったとは、自分でも驚いた。
ここから後半の21戦について触れ、さらに私個人のハヤチネへの思い入れ(←気持ち悪い)なども含めると、
かなり長くなってしまうので、申しわけないが予定を変更し、前後編に分けることにする。
次回、「競馬スーパースター列伝 vol.1 -ハヤチネ 後編ー」をお見逃しなく!
昔の少年ジャンプの欄外キャッチコピー風に書くと↓
令和の時代に、ハヤチネの詳細を綴ったコラムを読めるのは当ブログだけ!
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5月9日は、日本選手権競輪・決勝戦!

2021年05月08日 | ギャンブル
たまには、本業である(?)競輪について書いてみる。
興味ない方には、チンプンカンプンかもしれないが、どうかお許しを。

現在、東京都の京王閣競輪場にて、「日本選手権競輪」という大レースが開催されている。
年に6度ある競輪のGⅠ競走の中では、もっとも歴史があり賞金も高い大会である。
戦いは6日間にわたって繰り広げられ、5日目の本日が準決勝、最終日の明日、決勝戦が行われる。

過去には何万人もの観客を集めた大会だが、今の時勢ではそれもはばかられる。
“1日に入場できるのは、抽選で当たった5千人を上限”と決定されたのが、確か3月の中旬。
どうせ当たらねえだろう、と思いつつも抽選に応募し、すっかり忘れていた4月21日、京王閣から封筒が届いた。
歓喜のあまり、ハサミも使わず、封筒を手で引き裂いたところ(←原始人か)、
中には「当選のお知らせ」を記したお手紙と、入場許可証が入っていた!
 
※上の方に亀裂アリ(苦笑)



地元で行われる大レースを、生観戦できる権利を得たことは素直に嬉しいし、
そもそも、私のムダに長い人生において、このような抽選に当たったこと自体が少ないため、
許可証が届いたときは、本当に嬉しかった。京王閣よ、どうもありがとう!
ただ、上限5千人のはずなのに、私の周囲の競輪ファンたちも、結構当選している。
入場者数なんて、いくらでもごまかせるし、ファンサービスのため、全員当選させたのでは…?
いずれにしても、京王閣のためにも開催中はせっせと通い、車券をジャンジャン買って、売上に貢献するぞ。
…と誓ったのもつかの間、東京では3度目となる、緊急事態宣言の発令が決定。
京王閣と同じ東京にある、立川競輪場は、早々と入場禁止と日本選手権の場外発売中止を発表。
中央競馬のウインズにあたる、場外車券販売場のラピスタ新橋も、同様の措置を取った。
さらに宣言の出ていない埼玉の大宮と西武園、神奈川の川崎なども続き、
そして、当選の封筒が届いてから5日後の4月26日、主催者の京王閣競輪場も「無観客開催」を発表。
楽しみにしていた、私を含む5千人(もっといる?)の競輪ファンを落胆させた。

数日後、またまた京王閣から、入場不可を詫びる手紙が届いた。郵送代もバカにならないだろうに。
まだ入場料なども払っていない、ただの応募者たちに、こんなお手紙は不要だと思うのだが、
なんせ競輪ファンってのは、ロクデナシだからね。このようなお知らせがなかったら、
大会当日に現場へ押しかけ「無観客開催? そんなの聞いてねえ。いいから中に入れろ」と騒ぎ出し、
「オレは北海道から来たんだ。入れねえなら交通費をよこせ(※九州、四国などのバージョンもあり)」などと、
近所に住んでいるくせに多額の交通費を要求する、理不尽な輩が現れるかも…それは30年以上前のことか。
あの頃の競輪客は、世の動向なんて関知しない輩ばかりで、コロナ騒動にも気づかなかったかもしれない(苦笑)。
私も、どちらかといえば、そのような旧世代に属するファンなので、金銭の請求まではしないけど、
競輪場の入口に押しかけ、「中に入れてくれ~車券も売ってくれ~」と、お願いしたい欲求はある。
無論、私を当選させてくれた、恩義ある京王閣に、迷惑をかけるような行為はしないけどね。

さっき「抽選に当たったこと自体が少ない」と書いたように、私のクジ運はよろしくないが、
数少ない例外がもうひとつ。「滝澤正光選手のサイン色紙」も当たったことがある。
滝澤というのは、競輪ファンなら知らない者はいない偉大な選手で、現役時代は多くのタイトルを獲得。
勝負の世界では珍しく、人間的にも素晴らしい方で、現在は競輪選手養成所の所長を務めている。
プロ野球でいえば、同じく千葉出身の長嶋茂雄さんレベルの大スターである。
こちらがその色紙。「夢」の一文字が、実に趣がある。


こちらの色紙は、もう20年くらい前に、とあるプレゼント企画で当たったものなのだが、
その企画主こそが、これまた京王閣競輪場だったのである。京王閣よ、本当にありがとう!
感謝しておいて言うのもナンだけど…このサイン、本当に滝澤本人が書いたのかな?
全日本プロレスでは、テリー・ファンクのサイン色紙は、別の誰かが書いていたそうではないか(笑)。
テリーは左利きなのに、サインの文字は明らかに、右利きの人間によるものだったらしい。
練習熱心でご多忙だった滝澤選手が、千葉競輪ならまだしも、東京の競輪場のためにサインを書くかなあ…
おっと、またもやよからぬ疑いをかけてしまい、同志の京王閣に申しわけない。
勝手に同志にされては迷惑だろうが、私が京王閣に親近感を抱いているのは事実なので、許してほしい。

今年の日本選手権競輪も、明日がいよいよ最終日。
現場の京王閣だけでなく、近隣の競輪場などでも販売を中止しているし、
先述した旧世代のアナログファンゆえ、いまだ電話・ネット投票もできない私だが、
売上に貢献すべく、なんとしてでも車券を購入してやるぜ!

ここまでの文章は、公営ギャンブル専門誌・『週間レース』誌上で連載している、
本家「日が沈む前に飲む酒はウマい」の第162回(5/5発売分)と、ほぼ同内容である。
どちらも読んでくれた奇特な方のためにも、書き下ろしというか新規部分として、
明日の決勝戦の見解を、以降で記していくことにする。

5月9日 京王閣競輪 第11R 日本選手権競輪決勝戦
1 平原康多  87埼玉
2 郡司浩平  99神奈川
3 松浦悠士  98広島 
4 武藤龍生  98埼玉
5 浅井康太  90三重   
6 松岡健介  87兵庫
7 清水裕友  105山口
8 眞杉匠   113栃木
9 佐藤慎太郎 78福島 

並び予想⑧14-⑦2-①9-⑤-⑥

過去のグランプリ予想と同様に、1→白、2→黒、3→赤…と、車番とユニフォームを同色に表記したため、
1の白文字が白い背景と重なり、見えなくなっているのはご愛敬。

大レースの常連6名と、売り出し中の新鋭に、場違いなふたり(失礼)の組み合わせとなった決勝戦。
ラインは関東3車、中国コンビ、郡司に佐藤、単騎両者の変則五分戦。
人気は中国コンビの番手松浦か、それとも関東二段駆けの平原か。郡司もそこそこ支持を集めそうだ。

3車の比較で、軽視したいのが郡司。GⅠ全日本選抜競輪など、今年はホーム川崎で2回優勝しているが、
深谷知広や松井宏佑ら、南関の目標がいない他場所の決勝では、コロコロ負けている
ラインの先頭で、後位は義理のない佐藤。人気の割には危なっかしいし、買うのはやめておく。
平原は、初日のゴール後落車が気がかり。4日たったけど「落車の痛みは日ごとに増す」というし。
また、2月の高松記念決勝では、今回と同じ眞杉の番手から発進するも、最後は松浦にキッチリ交わされた。
別線の飛びつきもあるかもしれないし、グランプリでは3年連続で買っているが、今回は控えようかと。
残る松浦は、自転車競技組を除けば、現在もっとも強いと思われる選手。
今回の大会を目標に、数ヶ月前から調整してきたらしいし、盟友・清水が先導するのも魅力。
なにより、ここまで3走して➋➋③と、1度も勝ってないのがまたいい

他の6人では、眞杉はさすがに、決勝戦では引き出し役で終わるだろう。
松岡は「松浦君の後ろも考えたけど単騎」とのことだが、素直に松浦マーク主張ならば、2着で買ったのに。
武藤は明らかに格下で、準決勝も前の落車に恵まれた印象だが、こういう幸運な選手が3着に来ちゃうのが競輪。
車単の4-1も、穴場で後ろに並んでいるヤツに見られないよう(見られたら素人だと思わるので)こっそり買っておきたい。
佐藤は、2走目が浅井、3走目が松浦、明日は郡司と、連日他地区の選手をマーク。昔の俵信之みたいだな。
郡司が不発でも、勝負処では内からスルスルと伸びてきそうで怖い。
浅井は、郡司以上に目標不在だとたいしたことない選手、というのが最近の印象。
しかし、図々しさは天下一品(←ホメ言葉)なので、松浦後位に収まっていそうで要注意。
清水は、松浦の前を走ったときは、ほぼ大敗しているし、眞杉を叩くのは容易ではないだろうが、
2年前の松戸ダービー決勝では、松浦を連れて渾身の捲りを放ち、あわやの準優勝。
あのときよりは松浦も成長しているが、それは清水も同じ。穴なら彼のアタマかも。

以上、明日の競輪の大レースについて、グダグダと語ってきた。
今年の日本選手権競輪、前夜の時点で出した結論は、私の◎は3番松浦! 
以下、○浅井、×清水、△平原で、▲佐藤、注が武藤。好配当の松浦-武藤は、絶対に買う。
無論、当日の流れやオッズ、自身の懐具合(笑)で、予想を変える可能性もじゅうぶん。
「カネがねえから、ダメ元で武藤から全通り…」とならないよう、前半のレースで儲けなくては。


追記 3から買ったけど、2だけやめました。微差で1着3着2着とは…(嘆)。
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そろそろ当たれ! 「ケイリングランプリ2020」

2020年12月30日 | ギャンブル
スポーツジャーナリストを自称する、わたくし正田が自信を持って(ウソ)送る、年末恒例の競輪予想。
私が初めて競輪の車券を買ったのが、坂本勉が優勝した「グランプリ'90」。予想はカスリもしなかった。
それから30年。グランプリで払い戻しを受けたのはわずかに3回。そのうち1回は取りガミだ。
毎年何点も購入しているのに、それらの目を絶妙にすり抜け、きっちりハズレる。我ながらたいしたモンだ、と感心する。
車券デビュー30周年を迎えた今年は、そろそろいいコトあってもいいのではないかね。

ただし、このブログを始めて以降のグランプリ予想は、ひどい有様で。
○4年前→新田祐大本命→誘導員早期追い抜きで失格
○3年前→諸橋愛本命→最終4コーナーで落車失格
○2年前→平原康多本命→最終2センターでまたまた落車
3年連続で、応援している選手がアクシデントに見舞われる奇跡。正直、自分が恐ろしくなったが、昨年ようやく、
○1年前→平原康多本命→後方から追い込むも3着惜敗
本命選手が完走した! まあ車券自体は不的中なのだが。
ここで、今年のメンバーを紹介しよう。

1 郡司浩平 99神奈川
2 脇本雄太 94福井
3 松浦悠士 98広島 
4 和田健太郎 87千葉 
5 清水裕友 105山口   
6 守澤太志 96秋田
7 平原康多 87埼玉
8 新田祐大 90福島
9 佐藤慎太郎 78福島 

並び予想②7-③5-①4-⑧96

別々に走ると思われた2番脇本と7番平原が、地区を越えて連係することを表明。
表明せずに、レースの流れで「たまたま連係することに」なるのを望んでいた私はガッカリである。
そう、私の本命は、3年連続で平原康多であった。
さほど売れないと踏んでいたのに、脇本マークを宣言したため、7-2が一番人気になってしまった。

大レースをいくつも制した実力者である平原だが、グランプリには過去10度挑戦しながら、優勝はゼロ。
今回は、負傷明けとはいえ主導権は譲らない脇本の番手回りゆえ、チャンスはじゅうぶん。
同じくグランプリ(での大儲け)に縁のない私と一緒に、今年こそは勝利をつかみたいものだ。
勝利だけでなく、平原が優勝賞金1億円を獲得するなら、私もその100分の1くらいはもらいたい。
対抗には、ライン3車と有利な新田。脚力上位ゆえ捲り一発が怖い。
脇本は2着が精いっぱいと見て、単穴には松浦の後回りとなった清水を選択。その松浦も、妙に人気薄で不気味。
印を打つと◎7平原 ○8新田 ×5清水 △2脇本 注3松浦となる。
地元の郡司は、人気になりすぎている気がする。佐藤は去年のVで腹イッパイだろう。
和田と守澤は、力量的に苦しいだろうが、こういう選手が上位に来ちゃうのがグランプリだ。
車券は平原のアタマで三連単56点総流し。もちろん百円ではない。
当然7-8や7-5、低配当の7-2は追加する。ただし理想は、現時点でも2000倍以上つく7-6-4だ(笑)。
あとは新田のアタマ8-7なども購入。人気薄の清水からも、車単を押さえておこうかな。
いずれにしても、もっとも来てほしいのは7番車・平原である。

昨夜、例のごとくほろ酔いで帰宅途中、写真のように「みかん祭り」と称し、みかんを安売りしているお店を発見。


みかん=オレンジ=7番車の勝利を願い、購入してみることにした。
ビニール袋いっぱいのみかんで、価格は400円。数えたら15個入っていた。


ただし、下記画像のように、質はあまりよくない気がした(苦笑)。食べたけどちっとも甘くないし。


ゲン担ぎになったのかは不明だが、初志貫徹で、みかん色の7番に大金をブチ込むつもりだ。

最後に毎年恒例、競輪HPから借りてきた、本命平原の画像と、インタビューの抜粋(一部偽装)を掲載。


「今年はコロナで走れない時期があり、さらに落車も続いてしまい、持ち直すのが大変でした。
本番に備え、練習と休養をしっかりし、体作りはできたと思います。
五輪代表で世界で1、2を争う脇本雄太をマークしたいという自分の気持ちと、ファンの声が合致しました。
結果はどうあれ、今年こそ正田さんに儲けていただけるよう頑張ります」


色々あったこの1年。最後は笑って終わりたい。ガンバレ平原!!


※グランプリのレースの模様は、16時頃から日テレ系で放送予定
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今年こそ完走してくれ! 「ケイリングランプリ2019」

2019年12月30日 | ギャンブル
私を含めた、国民のごく一部の愛好家が熱狂する、
年末の大一番ケイリングランプリの日がやってきた。
今年は3年ぶりに、発祥の地であり、わたくし正田の地元でもある、立川競輪場で開催される。

主催する立川市も、グランプリの売上で市の財政を賄うべく、そこそこ張り切っているようで、
例年よりCMや広告が多い気がする。たとえば、JR立川駅の東口改札付近では、
床に「ケイリングランプリ」の広告がプリントされていた。


私がこの広告を知ったのは、数日前の深夜1時台。時間的に、利用客が少なかったため発見できたが、
人の行き来の多い日中は、まったく気づかなかったし、気づかない人の方が多いと思う。
また、仮に目に入ったとしても、この広告を見て、グランプリの車券を買う気になった方はいるのか。
いたとしても、競輪場に行ったり電話投票会員になるのは…「面倒だからヤメた」となるのではないかな。
立川駅に、広告費をいくら払ったのかは知らないが、もったいないと思う。
やっぱり、JRの切符券売機を車券購入機に替えるなど、その場で買える状態にしなくては。
いっそのこと、みどりの窓口で車券を売ればよかったのに。
私に窓口をひとつくれれば、アドバイザー(要するに予想屋)として、1口100円で予想を売ってやるぞ。

といいつつも、数ある競輪競走の中で、私が一番苦手なのがグランプリ。
過去に29回挑み、的中はわずかに2回。特に、このブログを始めてからは、
○3年前→新田祐大本命→誘導員早期追い抜きで失格
○2年前→諸橋愛本命→最終4コーナーで落車失格
○昨年→平原康多本命→最終2センターでまたまた落車
ひとりも満足に完走していない、まさにデスノート予想
周囲の競輪ファンからは、「オメエはもうグランプリは買うな!」という批判まで出ている始末だ。

ここで、今日のグランプリの出走メンバーを紹介。
12月30日 立川競輪場 第11R ケイリングランプリ2019

1 中川誠一郎 85熊本
2 松浦悠士 98広島
3 脇本雄太 94福井
4 佐藤慎太郎 78福島
5 清水裕友 105山口   
6 郡司浩平 99神奈川 
7 新田祐大 90福島
8 平原康多 87埼玉
9 村上博幸 86京都 

並び予想③9-⑤2-⑦4-⑧-⑥-①

実力ナンバー1と思われる3番脇本と、その脇本より自転車競技では強いらしい、
7番新田が人気を集めている。この両者は、来年の東京オリンピックの日本代表でもある。
つまり、ふたりの真の目的は五輪での金メダル(世界一)であり、グランプリ制覇(日本一)ではないはず。
優勝賞金1億円がかかっているグランプリは、年内最後のレースということもあり、
どの選手も多少ムチャをしてでも勝ちにいく傾向にあり、ほぼ毎年、落車などの事故が起きている。
そんな危険な優勝争いに巻き込まれ、ケガでもしたら五輪に悪影響が…というのが彼らの本音ではないか。
脚力は断然だし、あっさり勝ってしまう可能性もあるが、目標が先にある彼らは、思い切って軽視することにした。
私が気合入れて買ったことで、落車=ケガさせちゃったら悪いからな(苦笑)。
他の選手も、欠場が多くムラがあったり、番手の仕事をしなかったり、グランプリはまだ早いと思う若手だったり、
オレが買うと来ねえとか(←それは自己責任)、そもそも昔から好きじゃねえとか(←それはワガママ)、
どうにも買いたくないヤツばかり。

やはり、年間を通して頑張った選手に、1億円と日本一=賞金王の称号を与えてやりたい。
そうなると…2番の松浦がふさわしいかな、と思う。
グランプリ直前の12月以外は、ほとんど欠場せずレースに参加し、小倉競輪祭で待望のビッグ初V。
連係する清水との相性もいいし、逃げ、捲り、差しに競り。どんな戦法でもこなせるのが強みだ。
というわけで、今年の私の◎は松浦…の予定だったのだが、レース前夜の今、ちょっと悩み始めている。

昨年大会で落車し、私の車券を紙クズにした、8番平原が気になって仕方がない。
松浦と違い、タイトルこそ獲れなかったが、彼も1年間各地で人気を背負い、健闘してきた選手だ。
好位を取る技術は天下一品だし、逃げる脇本の3番手には、彼がいそうな気がする。
実力低下も危惧されるが、オールスターでは二段駆けの新田より一瞬前に出た。まだまだ脚はあるはず
だいたい、松浦より平原の方が、配当的には儲かるし…って、その理由はダメだよな。
これは余談だが、11月に亡くなった競輪ファンの実父が、身体の大きい選手が好きだったことを思い出した。
松浦も買うけど、父の買い目も加えた分、平原を多く買おうと思う。

印を打つと、
◎8平原 ○2松浦 ×3脇本 △5清水 注9村上
平原からの三連単全通りと、松浦からも全通り。額は平原の方を多く。印をつけた選手との組み合わせを厚めに。
あとは、脇本から平原と松浦も押さえる。新田の無印は、我ながら危険だと思うよ。

最後に、毎年やっているように、競輪ホームページから拝借してきた画像と、
自転車競技サイトに載っていたコメントを、一部省略・抜粋・改ざん(?)して掲載。


「今年は悔しいレースばかりでしたが、オールスターで北日本と力勝負できたことが印象的です。
10日間くらいオフにして身体をリセットし、そこからはかなりハードに体を作り直しています。
“ここ”と決めたところでしっかり仕掛け、正田さんに昨年の分まで儲けてもらいたいと思います」


そうか平原よ、よく言ってくれた! ※注:当然言ってない
正直、あんまりヤル気なかった今年のグランプリだが、レース前夜を迎え、ようやく気合が入ってきた。
終わりよければすべて良し。ガンバレ平原!
とりあえず、今年は完走してくれ…。

※グランプリのレースの模様は、16時頃から日テレ系で放送予定
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オレの競輪の師匠 【週間レース出張版】

2019年11月26日 | ギャンブル
知ってる方もいると思うが、私は『週間レース』という雑誌で、コラムと称する拙文を連載している。
タイトルは、このブログの旧名と同じ、「日が沈む前に飲む酒はウマい」だ。
内容は、昼酒とギャンブルを愛し、ロクに仕事もせずダラダラと過ごしている主人公=私の日常をつづったもの。
このブログとほぼ同様だが、週間レースが競馬、競輪、ボートにオートといった、公営競技の専門誌であるため、
どうしても、私の大好きな競輪について語るケースが多くなる。
なので、競輪を知らない人が読んでも、意味がわからない部分が多く、正直面白くはないと思う。
※競輪を知っていても、たいして面白くないとの説もあり

連載を始めてから5年ほどたったが、先日、「その文章を読んでみたい」とおっしゃってくれた方が、
通算でようやく10人を超えた(5年間でこの少なさ!)ので、このブログで紹介してみることにした。
ちょうど最新号のヤツは、競輪を知らなくてもほぼ理解できそうな内容なので、
こちらをコピペ(一部、加筆&修正)し、数ヶ所の注釈(青文字)をつけたものを掲載する。
なお、文中での主人公の一人称は「オレ」であり、顔はこんなかんじ。

※パソコン画面のカットを撮影&編集、以下同

イラスト担当で、競輪漫画「ギャンブルレーサー」の作者である、田中誠先生が描いたいくつかの候補の中から、
週間レース編集部が「これにしよう」と推した顔が採用された。
オレ…じゃなくて私は、実際はもっとイイ男なのだが(?)、最近は自分でも、この顔に似てきた気がする…。
タイトルロゴがこちら。ペンネームも、編集部の意向で、「正田ユージ」となった。


個人的には、本名の正田祐司か、「タイガー・ジェット・正田」などにしたかったのだが。
以下から本文である。実際のレイアウトは、1行14文字×125行=文字数は1750文字くらい。
途中で小見出しが2本と、田中先生のカット2枚が入る。

日が沈む前に飲む酒はウマい 
第130回 オレの競輪の師匠


【男なら競輪をやれ!?】

競輪業界の長年の課題である、新規客の開拓・獲得。
これは主催者側だけでなく、我々ファンも考えなくてはならない問題であろう。
たとえば中央競馬の場合、職場などのグループ内には必ず愛好者がいて、
初心者には競馬の基本情報などをレクチャーしてくれ、頼めば競馬場にも連れて行ってくれるはず。
一方の競輪は、職場や仲間内にあまり愛好者がいなそうだし、
そもそも、会社勤めをしている競輪ファンが少ない(笑)、ってのは言い過ぎか。
つい数年前まで、競輪場は危険な雰囲気が漂っており、若者やシロウトには入り辛い空間であった。

ただ、オレの場合は、一緒に競輪場に同行し、レースや選手などについて解説してくれる指南役がいたため、
競輪という競技の理解が早まり、場内への抵抗もなくなった。
オレが立派な(?)競輪ファンになれたのは、その指南役、というか師匠がいたからなのだ。
そのお方は、競輪歴60年を超えるベテランで、オレと同じ名字で、恥ずかしながら血もつながっていて…
要するにオレの師匠とは、実の父親であった。

誰でもそうだと思うが、年頃になると親をうっとうしく感じ、避ける傾向にある。
高校時代のオレも、父とは普段、ほとんど会話してなかったのだが、あるとき向こうから、
「お前、未成年のくせに、最近競馬やってるらしいな」と、珍しく話しかけてきた。
※注 今も昔も、高校生は馬券を買ってはいけません
うるせえな、文句あるのかよ、と反論したところ、
「バカヤロー、男なら競輪をやれ!」という、予想外の言葉が返ってきた。
自分がファンだからとはいえ、どこの世界に、息子の競馬を叱るどころか、
競輪への鞍替えを勧める親がいるんだよ(苦笑)。


父の助言(?)は無視したが、漫画「ギャンブルレーサー」の影響で興味を抱き、
グランプリだけは買いに行ってみたものの、場内の濃い~雰囲気にビビってしまった。
だが、それから数年後、成人したオレは競馬に飽きてきて、なんとなく競輪のヒラ開催にも足を運ぶようになると、
※注 ヒラ開催とは、スター選手が出場しない地味な開催のこと。基本、コアな客しか来ない
案の定、とある日の立川競輪場で父と遭遇
その日も、そしてそれ以降も一緒に打つようになり、
ふたりでヤジってスッてヤケ酒を飲む、奇妙な師弟関係が始まった。

父に車券仲間も大勢紹介してもらったため、どの競輪場にも必ず顔見知りがいるようになり、現場へも行きやすくなった。
実生活でも、それまでは相変わらず接点のなかった親子だったが、
内容はほとんど競輪とはいえ、家庭内での会話が増えた。
信じられないだろうが、ウチの家族は、競輪のお陰で円満になったのである(笑)。
 
【オレも打ち続けるぜ!】

父をマークし、時にはガードした親子連係も、今年で23年目。
※注 マークもガードも競輪の追込み選手の戦法。本来の意味とほぼ同じ…かな
先述の通り、キャリア60年超の父は、年齢を重ねるとともに、競輪場に通う回数が減ってきた。
最近は、急激に体調が悪くなり、歩行や会話もしんどそうで、時折、意識もモウロウとするようになってきた。
そんな父に対し、「来年は東京五輪もあるし、年末には立川グランプリもある。死ぬのはまだ早いぜ」
と励ましたところ、父は弱々しい視線をオレに向けながら、何かをつぶやいた。
聞き取れなかったので、もう一度言ってくれよと頼んだら、「今月は…競輪祭だ…」だって。
※注 11月に、小倉競輪祭というビッグレース(特別競輪)があったんです
絞り出すような小さな声ではあったが、特別競輪の日程は忘れてねえのかよ、と呆れつつも、ちょっと安心した。
まさか、それから数時間後に、あの世へ旅立っちゃうとは思ってもいなかったよ。
今でも立川競輪場に行けば、いつもの場所でクダを巻く父に、会えそうな気がしてならない。

世間的にはロクデナシかもしれないが、亡くなる直前まで開催を気にかけていた、我が父親の競輪愛には脱帽である。
今頃はあの世の競輪場で、車券仲間や往年の名選手たちと、再会していることだろう。
愚息のオレは、あと60年くらいしか生きないが(←図々しい)、師である父の遺志を継ぎ、
「死ぬまで競輪を続けるぞ!」
とこの場で決意表明しておく。


とりあえずは、生前の父が楽しみにしていた、小倉競輪祭で打ちまくるとするか!
※注 小倉競輪祭、見事にヤラれました

連載文は以上です。よかったら、感想などをお聞かせください。
週間レース、毎月5日と20日に発売中!
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