明るく正しく強いブログ

朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

昭和99年の純喫茶 小川『待夢』

2024年08月30日 | 喫茶店
以前どこかで述べたが、私はコーヒーがあまり好きではない。
ランチなどに付いてくる場合はともかく、自分の意思ではコーヒーの注文どころか、缶コーヒーを購入した記憶もない。
唯一買うのは、ミルクと甘味を含み紙パックに入った、ブラックならぬブラウンコーヒー…要するにコーヒー牛乳である。

時間をつぶすとしても、喫茶店ではなく居酒屋に入り、コーヒーではなくウーロンハイを選ぶため、
喫茶店に入るとしたら、食事メニューかデザートを置いてあるお店に限られる。  ※詳細は拙ブログ喫茶店カテゴリーにて
そんな私が、何十年かぶりにドリンク目当てで入った喫茶店が、西武線小川駅近くの『待夢』(タイム)であった。

ネット情報によると、安価な価格でドリンクのみを提供している純喫茶らしい。
このとき紹介した、昭和の雰囲気漂う『ふじや食堂』さんでビールと食事をいただいた帰りに、
再び昭和の時代にタイムスリップすべく、ちょっと寄ってみることにした。

こちらがお店の外観。なるほど、「珈琲 待夢」という、コーヒーを漢字で表記した看板は、いかにも純喫茶という印象だが、


店頭には様々な置物があり、純喫茶というよりも、奇抜なリサイクルショップ(失礼)のようだ。


よく見てみると、自転車、赤電話、バイクの看板、ペコちゃん人形などに混ざり、
どくろ怪獣レッドキングや、宇宙忍者バルタン聖人など、私が大好きなウルトラ怪獣もいるではないか。


怪獣愛好家同士(?)ゆえ、お店の方にも受け入れてもらえそう、と都合よく解釈し、入口ドアの前に立つ。
ドアには「自動」と記されたシールが貼ってあるが、なぜか微動だにしない(汗)。
困惑している私に気付いた店内の女性店員が、ドアを手動で開けてくれた。

入店すると、照明は抑えめの落ち着いた雰囲気。奥にカウンター席、手前にテーブル席がいくつかあり、
厨房近く=店主たちとも近いカウンター席は、常連用と思われ、私は入口近くの空いていたテーブル席に案内された。

着席してメニューを見てみると、ご覧のとおり令和とは思えぬ安さ!


メニュー左上(見づらくてスマン)、基本の「待夢ミックスコーヒー」が260円で、他もすべて500円以下。
看板に「珈琲」と掲げているだけあり、ミックスの他にも、「アメリカンコーヒー」に「フレンチコーヒー」、
さらに下段には、「エチオピア モカ」や「キリマンジャロ」など、多種多彩なコーヒーが用意されている。
ただ、先述したように私はコーヒーが苦手なので、「バニラシェーキ」310円をオーダー。
数分後、清涼感ある純白のシェーキが、銀のロングスプーンとともに登場。


ひと口味わってみると、ハンバーガーチェーンの商品よりも、上品な甘さでくどくない。
バニラアイスも乗っていたので、ストローとスプーンの二刀流で飲んでいく。


順序が変だが、私が座ったテーブルの画像を掲載しよう。バニラシェーキとお水だけでなく、


右側には、「ビクターの犬」、イス、バイクなど、いろんなものが飾ってあるので、ひとりでもさみしくない(笑)。


対面にもイスがあるのだが、CDなどが置いてあるため着席は困難。つまり、このテーブルは、ひとり客専用らしい。


なお、対面イスの上にも、いろんなアーティストのCDが並び、その上には電気怪獣エレキングも立っていた。


シェーキを飲み終えたところで、お会計をお願い。応対してくれたのは、店主と思われる男性。さっきの女性は奥様のようだ。
怪獣が置いてある理由や、安すぎる価格についてたずねたかったが、初日なのでおとなしく退散。
店を出る間際、ご夫妻が丁寧に挨拶してくれたので、「絶対また来よう」と決意。 

数日後、前回紹介した『九州ラーメン いし』で飲み食いしたあと、酔い覚ましに訪問。


21時過ぎの入店だったが、こちらは遅くまで営業しているので大丈夫。
前回とは別のテーブルに案内され、「アイスココア」340円を注文。


ほろ苦い(注:私の基準では)ココアにクリームが溶け、徐々にまろやかになっていく。
先客はいるけど、あまり会話をせず静かだったので、私も音を立てないようにココアを啜った。
酩酊状態だったし、静寂かつ涼しくて快適な空間だったので、恥ずかしながら、短時間ウトウトしてしまった。
酔いも覚め、アイスココアも飲み終えたところで、そろそろ帰ろう…とその前に、
ウルトラ兄弟(ゾフィ、マン、エース)が視界に入ったので、撮影してから席を立ち、お会計をお願いした。


待夢さんで休んだお陰で、酔いと眠気が覚めて、気分も落ち着いた。
今さらだけど、酔ったあと喫茶店で休憩するのって、悪くないかも

さらに数日後。前回同様いしさんで飲み喰いしたあと、待夢さんで休んでいくことに。両店の距離は徒歩2分程度だ。
訪問3度目にして初めて、自動なのか手動なのか不明なドア(苦笑)を、店員さんの助けを借りずに開けられた。
今回も2度目と同じテーブルだったが、反対側の席に座ったので、景色が違う。
初訪問時に座った席は、ビクターの犬の隣にイノシシらしきモノが加わったようで、さらに使用可能領域が狭くなっていた(笑)。


3度目はせっかくなので、お店自慢のコーヒーを飲んでみることに。メニュー下段のCOFFEEから、
最高価格かつ、人生で初めて飲むと思われる、「ブルーマウンテン」を選択。最高価格とはいえ450円だけどね。

以前私が働いていた、喫茶店『銀座ゴッホ(仮名)』のコーヒーは、あらかじめ沸かして保温していたものを提供していたが、
私の席から厨房は見えないが、待夢さんは当然、マスターが客の注文ごとに、一杯ずつ丁寧に淹れているはず。
シェーキやココアよりも少し待ったのち、砂糖・ミルクと一緒に、ブルーマウンテンが運ばれてきた。


メニュー表のブルーマウンテン解説箇所をアップで撮影し、さらに拡大編集してみたが、明らかに失敗。


読みづらいだろうから、以下に転記する。
ブルーマウンテン(西インド諸島産) 産地ジャマイカ
珠のような滑らかな舌ざわりの総ての味に調和のとれた絶品です。
(ブルーマウンテンと呼べるのは、ジャマイカ島東部5000フィートの高地産のものだけなので、5000フィート以下のものをハイマウンテンと呼んでいます)
 
どうやら、私のようなコーヒー素人にはもったいないブランド豆(というのか?)の模様。
さっき、ネットで「ブルーマウンテン 1杯の価格」で検索してみたところ、普通のお店では1000円以上払うのが当然らしい。
待夢さんの450円は、驚安の価格(←私の好きな言葉)だったようだ。

せっかくのブルーマウンテンだが、私の感想は案の定、「ああ、コーヒーだ。苦いなあ」であった。珈琲マニアが聞いたら怒るだろうね。
そのまま飲むべきかもしれないが、せっかくなので、提供された砂糖をふたさじ投入。


さらに、私の好きなブラウンにすべくミルクも投入。なんだか、『ウルトラQ』のオープニングみたいになってしまった。


ウルトラQで思い出したが、棚の上にいた、円盤形態の宇宙竜ナースを発見。私にとってナースとは、女性看護師ではなくこの怪獣だ。


ブルーマウンテンに敬意を表し、時間をかけて少しずつ飲んだため、だいぶ酔いも覚めた。
裏側に「心にとけこむ、まごころの味」というコピーが躍る、伝票を持って席を立つ。


厨房前カウンターでは、ふたりの常連客が、店主夫妻と楽しそうに語り合っており、
店主が私に対しても、「何回か来てくださってますよね」と話しかけてくれたので、私からも質問してみることに。
店主はコーヒー通の頑固な職人かと勝手に想像していたが、気さくでユーモラスな方であった。

どの商品も、なぜこんなに安いのですか? という問いに店主は、
「開店した48年前から、価格を変えてないんですよ。まあ(自分たちが)暮らしていければいいかな、と」返答。
激安飲食店を何軒も知っている私だが、48年間値上げなしというお店は初めてだ。
ウルトラ怪獣が置いてある理由もたずねたところ、店主の趣味ではなく、
「怪獣だけでなく、他のグッズとかも、常連さんたちがどんどん持って来て、飾っているうちに増えちゃった」そうで、
「怪獣は、お子さん連れのお客さんにプレゼントすることもある」とのこと。子連れではないが、私もレッドキングが欲しい。
ここで、その場にいた常連客が会話に加わり、「あのカネゴンみたいに、貴重なのはあげないそうです」と教えてくれた。
カウンター席の上に、コイン怪獣カネゴンの人形があったが(撮影せず)、知る人ぞ知る高価商品らしい。

怪獣好きとはいえ、グッズには興味はないため、カネゴン人形の価値がわからない私だったが、
昭和時代の純喫茶の価格と雰囲気を守り続けている、待夢さんの価値は理解しているつもりだ。
昭和時代が始まったのは1926年なので、今年2024年は、昭和99年に該当する。
皆さんもこちらのお店で、コーヒーの香りだけでなく、来年で100年目を迎える昭和の芳香も感じとっていただきたい。

おまけ
お店とはまったく関係ないけど、REBECCAの5枚目のアルバム「TIME」は名盤だと思う。



待夢(タイム)
東京都小平市小川西町4-17-17
西武線小川駅西口から徒歩約30秒、JRなら新小平駅から徒歩約16分
営業時間 15時~23時くらいまで
定休日 水曜、その他年末年始?
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東京では初の「九州・福岡ラーメン」 小川『いし』

2024年08月24日 | ラーメン、つけ麺など
お盆前のとある土曜日の夕方。
西武線小川駅からほど近い、『百薬の長』で飲もうと思い、お店の付近まで行ってみたところ、店内の照明が消えている。 
どうやら、最近は水・土・日・祭が定休日になったらしい。 ※百薬の長・武蔵小金井店についてはこちら
実はその前に、萩山駅と八坂駅近くのお店にも足を運んだのだが、どちらも開いておらず(泣)。
クソ暑い中徒歩で移動したのに、3軒とも空振りという惨劇に落ち込んでいた、私の視界に入ったのが下記のお店。


ラーメン屋さんだけど飲み客が多い、『九州ラーメン いし』(←正式名)で飲ませてもらおう!
上記画像は、退店時に撮影したため空席が見えるが、入店時はほぼ満席で、ひとつだけ空いていた席に、なんとか入れてもらった。

先客の大半が飲んでいたので、私も心置きなく「ビール」700円と「餃子」500円を注文。
お店メニューは、厨房奥の壁に貼ってある。この他、夏季限定の「冷し中華」1000円もある。


あと、近くのおっちゃんが、「細切れチャーシューと紅生姜入りオムレツ」を食べていたが、あれは常連限定の裏メニューかな。

寺島進似(?)のダンディな男性店主が、アサヒの大瓶とコップを提供したのち、餃子を焼き始める。
キリン党の私だが、暑い中を歩き回った挙句、ようやく飲めたビールだ。ウマいに決まっている。
ちなみに、キリンもあるらしいが、この日はすでに売り切れていた。
数分後には餃子が焼き上がり、酸味のあるタレと一緒に登場。


1人前6個で、具材は野菜主体。自家製ゆえ、形がやや不揃いなのはご愛敬。


すぐにビールを飲み終えたため、メニューにはないが他のお客さんが頼んでいた、ウーロンハイを追加。
乙類焼酎で作るらしく、「麦と芋どっち?」と聞かれたので、麦でお願いしたところ、
いいちこのウーロン茶割りが出てきた。価格は「焼酎」や「ハイサワー」と同じ450円。


先客にもひととおり、ドリンクや料理が行きわたったようで、店主も端っこの席でひと休み。
こちらのお店に来たのは、このとき以来2度目だが、前回はラーメンを食べてすぐに退散したので、
せっかくなので今回は、店主といろいろとお話しさせていただいた。Qが私でAが店主だ。

Q「こちらは、東京で初めて九州ラーメンを出したお店になるんでしょうか?」
A「イヤ、新宿の『桂花』さんの方が先。ただ、あちらは熊本ラーメンだから、ウチとはちょっと違うね」
Q「そうでした。桂花が最初でしたね。では、久留米というか、福岡のラーメンはここが最初でしょうか?」
A「そうなるかな。創業した年? もうだいぶ前のことだから忘れちゃったよ(笑)」
調べたところ、開業は1973(昭和48)年。いずれにしても、数ヶ月前にここで取り上げた、
「九州・福岡スタイル」のラーメンを、東京で最初に出したのは『いし』さんのようだ

いしさんの歴史について簡単に説明。
ブリヂストンの東京工場が小平にできたとき、久留米の本社から、従業員が大量に引っ越してきた。
彼らは当然、故郷・久留米の豚骨ラーメンを欲したが、東京では出しているお店がない。
その頃、おなじく久留米から東京に出てきて、ブリヂストンとは別の仕事をしていた店主が、
知人に「久留米から来た従業員のためにラーメンを作ってくれませんか」と頼まれ、東京の福岡ラーメン1号店・いしを開業したそうだ。
屋号のネーミングは、店主の名字・石橋から。ブリヂストン創業者一族と同姓だが関係はないらしい。

Q「ラーメン作りの経験はあったのですか?」
A「奥さんの実家が久留米のラーメン屋さんで、学生時代、そこで4年間働いていた。
博多や長浜との違い? よく知らないけど、元祖は久留米だからね。自分が九州にいた頃は、長浜ラーメンはそんなに有名じゃなかった」
私も以前、福岡豚骨ラーメン発祥の地は久留米と聞いたことがある。

本場仕込みのラーメンは、久留米出身のブリヂストン関係者に大好評。次第に、九州豚骨になじみのない東京育ちのファンも増えていったそうだ。
A「最初にお店を出したのが、ブリジストン工場の近く。次に施設内のマーケットに移転して、今の場所が3軒目。
昔は朝から深夜まで、休む間もなくラーメン作っていたよ。おかげで遊ぶヒマもなかった」
まさにブリヂストンのタイヤと同様、客も回転しまくっていたのだろう(←ウマいこと書いたつもり)。

Q「東京向けに、味を変えたりしましたか?」
A「当初は久留米と同じように作っていたけど、匂いに苦情が出てね。だから途中から匂いを抑えるようになった。その分手間はかかるけど。
2度目の移転先となったここ(現店舗)も、近所の人に“匂いは大丈夫でしょうね”なんて釘を刺されたよ(苦笑)」
店内は確かに、独特の豚骨臭が漂っているが、提供しているラーメン自体に臭みはない。

別の客から、酒類の注文が入ったので、私もウーハイをお替わり。
ついでに、貴重なお話を聞かせていただいた、店主にも一杯飲んでいただこうと思ったが、その前に、
Q「営業中はお酒飲まないんですか?」
A「営業中どころか、酒はもう、50年くらい飲んでないよ」 
Q「そうなんですか! よかったら一杯どうぞ…と思ったのですが」
A「なんかの祝い事とかに呼ばれたときは、少しだけ口つけるけど、それ以外は本当に飲んでない。
ここのお客さんもオレが飲まないの知ってるから、誰も勧めてこないでしょ。若い頃は、ウイスキーなら一晩で1本半空けたけどさ」
そう言い終え、再び客席に戻ってきた店主は、ペットボトルの清涼飲料水で、喉を潤していた。

その後、常連客の団体から、「ラーメン4杯にチャーハン2皿」と、食事のオーダーが入り、店主は再び厨房へ。
このとき、店主と会話していた私に対し、「お話し中に悪いねー」と気遣ってくれた方がいて、「と、とんでもないです」と返答。
私の隣に座っていたお姉さまにも、「私たちうるさくてごめんなさい」と何度か謝られてしまい、恐縮してしまった。

居酒屋などで厄介なのが、テメエの店でもねえのに我が物顔で振舞い、新規客に自身が常連であることを誇示する客の存在。
そういう態度をとることよって、客が減って店がつぶれ、自分たちの居場所がなくなることに、気付かないのかね。
私の地元立川市は、そういう常連をたしなめるどころか、店側も一緒になって新規客を軽視する飲食店が多く、実に嘆かわしい。
その点、この日いしさんで飲んでいたお客さんは、ヨソ者かつ若輩者(皆さんよりは)の私を、邪魔者扱いするどころか親切に接してくれた。
「ウチに悪い客はいないよ。いたらオレが追い払うから」と語る店主さん自身も、気さくな好漢であり、
素晴らしい居酒屋に巡り合えて、久々に感激してしまった…あ、ここは飲み屋ではなくラーメン店だった(苦笑)。
ウーハイを何杯かお替わりし、酩酊してきた私も、シメのラーメンを作っていただくことに。

前回の注文は普通のラーメンだったので、今回はラーメン700円+大盛100円+生玉子100円にしてみた。
店主は麺を茹でる際、テボは使わず下記の平網(平ザル)を使う。


店主曰く、「麺は泳がすように茹でなきゃダメ。だからウチではテボは使わず、ずっとコレ(平網)」
「たまに、湯切りの時に声出したり、テボを振り回したりするお店があるけどさあ…」
以下は、店主が「ここだけのハナシな」とおっしゃったので割愛。まあだいたい想像はつくでしょ。
バカみたいなパフォーマンス(あ、書いてもうた)はせず、店主が真摯に作り上げた、久留米発祥の九州ラーメンがこちら。


具材はチャーシュー2枚、ネギ、紅生姜、茹で玉子のスライスに、追加の生玉子。
麺は、ストレートの細麺だが、一般的な博多・長浜ラーメンよりは太い。今回頼んだ大盛は、通常の1.5倍くらいか。


臭みのない豚骨スープは、粘度はないが旨味はしっかりあり、油が入るため熱々。紅生姜の周辺は、ピンク色に染まっていく。


白身が少し固まってきたところで、黄身ちゃんを崩し、麺に絡めて一気にすする。当然ながらウマい。


身体に悪いとはわかっているが、スープも飲み干し「ごちそうさまでした」。なぜだろう、初めて食べた時より美味く感じた。
大盛にしてバランスがよくなったのか、店主や周りのお客さんの温かさに触れたからか。おそらく後者かな。
私より先に来たのに、ずっと飲み続けている常連さんに「お先に失礼します」と挨拶し、店主にも「また来ます」と告げて退散。

そしてつい先日、今度は最初から、いしさん目当てに小川へ。
待望のキリンビールを注文したら、高菜のお通しもサービスに出てきた。


おつまみには「チャーシュ」500円を選択。チャーシュー6枚にネギ、おろし生姜、酸味のあるタレがかかっている。


この日も、店主とお話しさせていただき、彼はお酒だけでなく、東京の醤油ラーメンやうどんも食べたことはないと仰る。
「ラーメンはやっぱり、昔から食べている豚骨が好き。東京で食べたのは『どさん子』の味噌ラーメンくらいかな」とのこと。
昔の多摩地区には、『どさん子』や『どさん娘』の店舗が結構あったはず。  ※どさんこ両店についてはこちら

うどんも、地元福岡の柔らかいうどんが好きだそうで、「わざわざ九州から取り寄せて食べていた」そうだ。
小平周辺は、武蔵野うどんの名店も多いのだが、博多うどんとは相反する、ゴツゴツとした硬さが特徴だからねえ。
東京に出てきてから50年以上たっているが、店主の九州愛は変わっていないようだ。
その九州愛がもっとも表れているのが、こちらのラーメンなのだろう。
いろいろ質問してきた私に対し、店主は自身のラーメン哲学(?)について語ってくれた。
「匂いだけは出さないように変えたけど、スープの仕込み方も麺の茹で方も、すべて昔のまま。
久留米で習ったラーメンの作り方を、そのまま守り続けている。ただそれだけだよ
そんな店主のラーメンは、九州出身者だけでなく、多くの客の心をつかんできた。遅まきながら、私もそのひとりに加わった。

この日も、シメにラーメンをいただくことに。今回は並盛で、写真の茹で玉子を追加。


玉子の殻を剝き終え、完成したラーメンに投入(中央左)。さらに、残っていたお通しの高菜も加えた。


並盛にした理由は、メニューにはないけれど、店主が「できるよ」と教えてくれた、九州ラーメンでおなじみの「替玉」をするためだ。
最初の麺を食べ終え、紅生姜のピンク、高菜の黄色、そしてラー油の赤が混ざり、スープの色が混沌としてきたところに、


替玉が到着。価格はたぶん150円。推定1.5倍の大盛が+100円なので、適切価格である。


さきほど、「一般的な博多・長浜ラーメンよりは太い」と評した麺だが、太いだけでなく量自体も多い気がする。
なので、食べても食べても麺が減らず、酒も飲んでいたため、途中で満腹状態に。
それでも、残すことなく2玉の麺はたいらげたが、もったいないことにスープは残してしまった。
そんなワケないと思うが、「替玉って、最初の麺より多くないですか?」と店主にたずねたところ、「そんなワケねーだろ」と即答。あ、やっぱり(笑)。 
出っ張ったお腹をさすりながら、お会計を済ませ、この日もいい気分で店を出た。

数年前、いくつかの媒体の取材を受けた際、店主は「東京五輪までは頑張りたい」と語っていたようだが、
常連たちの熱烈な支持を受け、パリ五輪が終わった現在も、いしさんは昼から夜まで絶賛営業中である。
次のロサンゼルス、その次のブリスベンでも、常連客と談笑しながら真摯にラーメンを作り続ける、店主の姿が目に浮かぶ。



九州ラーメン いし
東京都小平市小川西町3-18-10
西武線小川駅より徒歩約3分 JRなら新小平駅から徒歩約18分
営業時間 11時~14時、17時~23時くらい
定休日 月、お盆、その他
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語り継ぎたい「チャーシューおこわ」 新宿『航海屋』

2024年08月21日 | ラーメン、つけ麺など
みんな大好き(かな?)ラーメンのお供、「チャーシューごはん」について語ったとき、
『航海屋』の名物メニュー「チャーシューおこわ」についても触れた。


余ったチャーシューの端っこを刻み、タレと一緒にお米と混ぜて炊いたもので、単品販売はなく、麺類を注文しないと頼めない。
かつては100円、現在は150円で、ランチタイムは無料。しかも2回お替わりできるので計3杯食べられる。私は当然、毎回3杯食べていた。
上記の画像はお店HPから拝借したものだが、近年は更新されていない。

航海屋さんは、いくつか支店があったが、私は阿佐ヶ谷店しか入った記憶がなく、最後に訪問したのが2018年。
その頃は、麺類との100円セットごはんが増えており、おこわではなく未食の「カレーライス」を選択した…までは前回記した。


ここからは、そのとき食べた商品を紹介。+100円のカレーも安いが、基本の「ラーメン」も、450円に値下げされていて驚く。


基本の鶏ガラスープ「基味」と、魚介風味が加わる「新味」が選べ、私は基味をセレクト。


普通のラーメンでも、やや小ぶりだがチャーシューが4枚も入る。
たくさんのネギとメンマも加わり、麺は私の好きな平打ちタイプだったが、以前は普通の中細麺だったはず。


鶏ガラ醤油スープに、チャーシューとネギの風味が移り、この店独自のテイストになっていく。
なお、カレーライスはこちら。味自体は平凡だったが、100円にしては量がある。


以上のラーメンとカレーで550円。6年前とはいえ、さすがに安すぎる
その後はコロナ禍もあり、足が遠のいてしまい、23年に阿佐ヶ谷店は閉店。
チャーシューごはんブログで、「名物おこわ(とラーメン)を、近日中に食べに行くつもりだ」と記したとおり、
数ヶ月後には、航海屋で唯一残った、新宿店を初訪問してきた。


その前に、航海屋さんについて簡単に説明。
開業したのが1993(平成5)年。開店当初は『丸信 航海ラーメン』という屋号だった。
私が初めて買った、1995年発行の下記ラーメンガイドによると、創業者は、


「たまたま入った那須のラーメン屋さんの味に魅せられ、他に本業がありながら修業を積んだ」と記載されているが、
実際は、「伝授料と称して200万円取られたが、ロクに指導してもらえなかった」と、お店HPの「航海日誌」という枠でボヤいていた(笑)。
修業はほとんどしていないようだが、創業者はラーメン作りの才能があったようで、数年後には人気店に。
20世紀末から21世紀初頭にかけて、発刊されたラーメン本では、航海屋さんがたびたび掲載されていた。
なので、最大5店舗あった支店が、現在は新宿にしかないと知ったときは、さみしく感じたものだ。

閑話休題。初訪問した新宿店の店内は、カウンター席のみで、HPによると全16席。店員さんは若い男性ひとり。
ワンオペで疲れているのか、なんとなく不機嫌そうで、私への「いらっしゃいませ」も、あまり心がこもっていない印象。
それでも、壁メニューの「17時以降ドリンク・おつまみALL300円」に、うっかり心奪われる私。


しかも、新宿店は一番安い「ラーメン」が750円なのだが、ドリンク+おつまみ+ラーメンで1150円というお得なセットもある。
当初の予定を変更し、軽く一杯やってからラーメンを食べ、余裕があったらチャーシューおこわを追加することに。
選んだのは、「ウーロンハイ」+「水餃子」+「とんそば」のセット。
とんそばというのは、要するに豚骨醤油ラーメンで、私は食べたことがなかった。ラーメンより50円高く、セット価格も1200円になる。
まずはウーハイが登場し、チビチビ飲んでいたところで水餃子が登場。


水餃子の提供時に店員さんが、「ラーメンはあとにしますか?」とたずねてきたので、「あ、じゃあそうしてもらえますか」と返答。
「いつでもお出ししますので、お声がけしてください」と告げ、厨房へ戻る。なんだ、意外と気が利く方ではないか。

水餃子は、たぶん自家製ではないよくあるタイプ。スープも薄味なので、おろしにんにくや黒胡椒を投入し食べた。


ウーハイを飲み終えたので、店員さんにお願いし、とんそばを作ってもらった。


丼サイズは、一般的なお店よりやや小さめに感じた。


具材は、阿佐ヶ谷店のラーメンと同じ、チャーシュー4枚にネギとメンマ。麺は昔ながらの中細ストレート。


ネーミングどおり、スープはちょいと豚骨臭がある。普段の鶏ガラ醤油スープの方が好きかな。
私がシメのとんそばを食べ始めた頃は、先客の大半が退店したが、ひとりだけ残っている中年男性がいた。
この男が、スマホの動画を見ながら行儀悪く食べていたのが、チャーシューおこわであった。
しかもこの男、しっかりお替わりもするのだが、店員さんに無言で茶碗を差し出す、憎たらしい振る舞い。
150円のサービス商品なのに、エラそうにお替わりしやがって…この日、店員さんが不機嫌だったのは、この男に原因があると見た。

ここまで書くのを忘れていたが、航海屋さんのウリは、チャーシューおこわではなく、チャーシューそのものであり、
脂の多い順に大トロ、中トロ、赤身の3種があり、好みを選べるのである。


HPから拝借した、チャーシュー画像がこちら。右から順に、大トロ、中トロ、赤身。


注文時に要望を出さなかった場合は、自動的に中トロになる。このとんそばのチャーシューも中トロだ。


私は過去に、3種とも食べたことがあるが、大トロは脂がきつく、おススメは中トロだね。
「チャーシューメン」950円にすると、8枚増えて12枚に。とんそばなど他のラーメンも、+200円でチャーシューを増やせる。
私が20年ほど前に食べた、「ダブルチャーシューメン」は1150円で、チャーシューが計20枚入る。画像がないのでまたまたHPから借りた。


お店が力を入れているチャーシューは、麺類やおこわに使うだけでなく、単品販売もしていた。


1本約200グラムで、阿佐ヶ谷店があった頃、近くに住んでいた飲み仲間の先輩がよく購入していた。
先輩は「切らずにそのままかじり、その日のうちに食べ切った」らしい。その豪快な食べ方、私もやってみたい。
セットを食べ終えたら、やはり満腹になってしまったので、チャーシューおこわは別の機会に。

それから数ヵ月後、新宿で飲んだ帰りに、航海屋新宿店に再訪問。
腹八分かつベロベロだったので、麺類+チャーシューおこわの双方を食べるのは無理そうなので、この日は麺類だけの注文。
選択したのは、これまた食べたことのない「つけめん」850円。具材は既述の麺類と同じ。


HPの説明によると、「ラーメンより濃いめのつけだれに 流水で締めた麺をからめて食べる」とのこと。
その後、「かつおの香りとネギ油が麺によくからみ(後略)」と続くが、酔っててネギ油に気付かず(恥)。
つけダレはそれほど濃くはなく、酸味を感じる昔流行ったタイプ。卓上の自家製辛味噌も入れて食べた。
つけ麺専用の太麺を使用しているらしいが、他店の極太つけ麺に慣れちゃうと、インパクトは薄い。
ただ、この日の中トロチャーシューは、ほど良く締まった肉質で、なかなかウマかった。


食後はスープ割りもできるそうなので、お願いすると、ポットに入ったスープが登場。


スープは透明で味はほとんどなし。清湯スープにしては透明すぎるが、醤油味のラーメンには合っているのだろう。


割りスープでつけダレも飲み干し、「ごちそうさまです」と告げて退散…する前に、
出口付近に設置してある、次回利用できるトッピング無料券の中から、


次回訪問時のために、「チャーシューおこわ無料券」を獲得。


店を出ると、両隣のもつ焼き屋と串カツ屋は大繁盛しているのに、航海屋さんは、例の男性店員ひとりで、余裕で回せる客入り。
店内壁には、来店した著名人のサイン色紙がたくさん貼ってあるが、色紙の日付を見ると、大半が20年以上前に書かれたもの。
このお店だけ、時代に取り残されている印象で、大きなお世話だろうけど、ちょっと心配になった。

そしてつい最近、航海屋さんのおこわが食べたくなり、お盆休みの情報がないかネット検索してみたら、
残念ながら、新宿店が7月で閉店していたことが判明!

似た味のラーメンは、修行先(?)の那須『丸信』で食べられるだろうが、チャーシューおこわは完全に幻の一品になってしまった。
航海屋さん、31年間の営業、お疲れさまでした
最近は行けてなかったですが、何度も満腹にさせていただいた、チャーシューおこわの御恩は忘れませんよ!



航海屋 新宿店
東京都新宿区新宿3-12-4
JR新宿駅から徒歩約5分、地下鉄新宿三丁目駅から徒歩約2分
営業時間 11時~0時、土曜は19時まで
定休日 日曜
※住所や駅からのアクセスは、お店HPからの転記ですが、JR新宿駅からは徒歩だと5分じゃ着きません

※※文中のとおり、残念ながら2024年7月に閉店しました
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「強打の三高」堂々の西東京準優勝 -日大三高野球部2024-完結編

2024年08月10日 | 高校野球
連日、日本代表の奮闘が報じられている2024パリ五輪。
開幕直後の7月28日、柔道の金メダル候補だった日本の女子選手が、予期せぬ敗戦を喫し、試合後に大泣きしたらしい。
泣いたことに対しては賛否両論あったようだが、彼女は、超一流のアスリートかつ武道家であるが、ひとりの人間でもある。
喜怒哀楽などの感情を露わにする行為は、人間らしさの証明であり、批判されるべき事柄ではないはずだ。

女性柔道家が、フランスで涙を呑んだ数時間前、遠く離れた東京でも、敗戦のショックで泣き崩れた男たちがいた。
高校野球西東京大会の決勝戦で惜敗した、我が母校・日大三高野球部の選手たちである。
中でも主将の土井は、試合終了からだいぶ時間がたった、準優勝の表彰式でも感情を抑えられなかった模様。

(C)週刊ベースボールオンライン

過去に何度か指摘しているように、決勝で負けたチームを表彰式兼閉会式に出すのは、やはり気の毒である。

私は表彰式どころか、試合終了時の挨拶すら目にすることなく、三高の敗戦が決まった瞬間に神宮球場をあとにした。
前回の高校野球ブログで宣言したように、大嫌いだった早実を憎むのはやめたつもりだが、
相手が早実だろうと他校だろうと、私は毎年、夏の敗戦時はすぐに球場から立ち去ることにしている。
場内に居残り、三高ナインに「よく頑張った。来年こそ頼むぞ!」などと激励するのが、真のファンかもしれないが、
心の狭い私は、他校の歓喜シーンなど目にしたくないし、ましてや母校の面々が悲しむ姿なんて、とてもじゃないが見ていられない。

ヤケ酒を飲み、帰宅後はフテ寝し、翌日もTVやネットのニュース閲覧を故意に避けたため、さっきの土井の画像を見たのは、2日後であった。
東京五輪から3年間、金メダルを目標に続けてきた努力が報われなかった、女性柔道家のショックも相当なものだろうが、
高校入学から約2年4ヶ月、甲子園と全国制覇を目指し、ひたすら野球に打ち込んできた、土井ら三高ナインの悲しみも大きかったはず。
しかも、柔道家には4年後にも五輪があるが、3年生部員には、もう甲子園に挑むチャンスはない。

今回は、「日大三高野球部2024」完結編として、結果的に今年度チームの最後の試合となった、西東京大会決勝戦を簡単に振り返る。
私が神宮球場に到着し、入場券を購入したのが、試合開始1時間20分前の8時40分頃。


先に入場し着席していた、常連観戦者と合流。決勝戦、しかも日曜日ということで、普段より明らかに客が多い。
その中には、来てほしくない客もいる。しかもよりによって私が座った席の近くに。
過去に何度か見かけたことがある男だが、名前は知らないし、知る気にもならない。
たいした知識もないのに、大声で支離滅裂な試合展開の予想、そして早実の悪口を語り続ける迷惑客だ。
同意を得たいのか、私や周囲の客にやたらと話しかけていたが、常に一方通行で、逆に話しかけた方は、ほぼいなかった。
早実の悪口を言い続けている、こんなバカに応援されては、勝利の女神も微笑んでくれないわな。
ちなみに、かつての私も、このブログ内だけでなく球場でも、早実を罵倒していた時期があった。
あのとき周囲にいた方、今さらながら反省しています、ゴメンなさい

耳障りな男、朝からの猛暑も不快だったが、もっともツラかったのはやはり、相手校である早実の強さであった。
初回にいきなり3点を奪われたときは、1イニング12失点した、準決勝の日大二を思い出したくらいだ。
それでも、三高打線も2回、二死無走者から連打で1点を返す。
得点はもちろん喜ばしいが、もうひとつ気になったのが、右打者が右方向へ打球を飛ばしていたこと。
今だから書けるが、三高のスタメンは、一番本間と九番の投手谷亀以外、全員右打者なのだが、
これまでの試合を観た限り、彼らはレフト方向に引っ張ることしかできない(あとはフライを打ち上げる)、と私は評価していた。
なので、七番飯田のライト前ヒットなど、右方向への打球が続いたことにも、「たまたま振り遅れたのかな?」と疑っていたのだが、
次の回、五番岡本がライトへ同点スリーランを放ち、ようやく振り遅れではなく、狙い打ちだったことが判明。
三高、やればできるじゃねえか! というか、5回戦以降も右打ちをしていれば、もっと楽に勝てたのに。
その後も、普段は守備要因の印象がある、松岡がタイムリー二塁打を放ち、最近は得点圏で凡退していた、本間にもタイムリーが飛び出す。
他の打者も、右へ左へ鋭い打球を放ち、四球もしっかり選び、毎回のように塁を賑わす。
私が待望していた「強打の三高」が、決勝戦でついに覚醒したのである。

3回終了時、すでに1時間5分も経過していたのに驚き、私にしては珍しく、試合中に撮影。


その後も、互いに得点を奪い、投手交代などもあったため、5回終了時には早くも2時間に到達。


1時間48分で終了した、去年の決勝・日大三-日大鶴ケ丘戦(※詳細)とは比較にならない、激しい試合になった。
クーリングタイム中、常連客と「1試合見たくらい疲れましたね」「もう前半の攻防とか忘れちゃったよ」などと語り合っていた。

三高はエース谷亀が、足をつったような素振りを見せ、5回途中で降板。早実の先発投手も、5回途中で交代。
以降は両校とも継投策に出るが、三高だけでなく、早実も打線が活発で、点の取り合いになる。
5回表に逆転した三高を、6回裏に早実が再逆転。7回表に三高が再々逆転すると、8回裏に早実が追いつく、東京野球史に残りそうなシーソーゲーム。
強打で圧倒し押し切るタイプで、接戦自体が不得手な印象のある、三高には苦しい展開だ。
一方の早実は、以前から接戦は得意な印象。いざとなったら「ワセバイア」もあるし。 ※かつては絶対にあった
なお、今回の決勝戦では、私が観ていた限りでは、早実寄りの判定はなかったと思われる。
岡本の死球が、「よけてない」と認められなかったのは不満だったが、直後に3ラン打ったし(笑)。

最終回、三高は一死二塁のチャンスを作るも無得点。本間のライトライナーが惜しかった。
その裏、早実は止めたバットに当たった打球がライト線に落ち、三高にとっては不運な二塁打に。
次打者のバントが野選になり、無死一、三塁となったところで、申告敬遠で満塁。
最後は三遊間にサヨナラヒットを放った、早実がサヨナラ勝ち。9年ぶりの甲子園出場を決めた。

7月28日 西東京大会決勝 対早稲田実業 (神宮球場)
三013030200→9
早310112011×→10


日大三は、2006年以来、18年ぶり12度目の夏大会準優勝。前回負けた相手も、ハンカチ王子のときの早実だった。

先述したように、試合後は即退場したため、スコアボードの画像はない。
代わりに、日刊スポーツの画像を拝借。サヨナラ打を打った早実・内囿と、打たれた三高・畠山。

(C)日刊スポーツ

三高ファンにとっては悔しい場面だが、勝者と敗者の明暗を的確にとらえた、残酷だが説得力のある写真である。
さっき、バーチャル高校野球の試合動画を視聴したが、敗戦が決まった直後は、三高は畠山だけでなく、何人もの選手が突っ伏していた。
試合後の整列では、三高はライトの本間が遅れて到着し、さらに遅れて、センター土井がよろけながらも、主将ゆえ最前列へ歩を進める。
そんな彼らの姿を見て、敗戦という結果を本気で悔やんでいることと、勝利を目指し全力で戦っていたことが、よく理解できた。
だからこそ、決勝戦は勝たせてあげたかった

無論、三高にも勝機はあったし、「このとき、もう一本出ていれば」という場面もあった。
たとえば7回表、土井が押し出し四球を選び逆転し、なおも二死満塁で四番織田、の場面。
結果はセンターフライだったが、あともう少し伸びてくれれば…と妄想したくなる打球であった。
この日の織田は、安打と打点はなかったが、早実も警戒していたようで、四球や打撃妨害などで3度出塁。
レフトの守備はさておき(笑)、甲子園で観たかった選手だったよ。

秋、春の都大会では、「弱いから負けた」三高だったが、この決勝戦は、「相手の早実が強かった」としかいえない。
プロ注目の早実・宇野は、全打席で出塁。三高投手陣も、逃げたわけではないのだが、際どいボールはすべて見極められた。
試合中、観戦者の私と同様、緊張していたように見えた三高ナインに対し、早実の選手たちはリラックスしているように感じた。
過去の選手もそうだったが、メンタルの強さが早実の特長だと、私は考えている。
明日11日、早実は甲子園初戦を迎える。三高及び西東京のためにも、どうか初戦負けは避けてほしい。
とはいえ、勝ち進まれてもシャクにさわるなあ…おっと、アンチ早実はやめたんだった。

秋・春の都大会での早期敗退や、敗戦続きの練習試合、さらには、以前指摘した試合中の覇気のなさや、
レフトとファーストの絶望的な守備力(苦笑)などから、21世紀では最弱と評価していた、今年のチーム。
ただ、最近の土井主将の談話で知ったことだが、負傷者が続出したり、団結力が薄れた時期があったらしい。
負傷者が出ると、戦力だけでなく士気も低下するし、負傷者自身の練習不足にも繋がる。
また、野球で最も大事なのは、投手力や打撃力ではなくチームワークであり、綻びのあるチームは、まず良績は望めない。
それらのハンデを克服し、夏大会では本来の実力を発揮し、ノーシードながら決勝進出した、選手たちの奮闘は尊敬に値する。
「21世紀最弱」といった、これまでの悪評を深くお詫びし、あのとき球場で伝えられなかった言葉を、ここで送らせていただく。
日大三高2024年度チームの皆さん、堂々とした戦いぶりでの準優勝、感動いたしました
小倉全由監督にとって、最後の教え子となった3年生は、今後の野球人生に幸あらんことを、
2年生以下の部員には、この悔しさをバネに、来年以降巻き返してくれることを願っております。
再び甲子園へ、そして全国制覇へ。栄冠目指し、ガンバレ三高!

※「日大三高野球部2025」につづく
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製麺一筋50年の名人直伝! 国分寺『紅葉』

2024年08月05日 | ラーメン、つけ麺など
このとき絶賛した、国分寺駅北口の豚骨ラーメン店『木村亭』。
その後も何度か通ったのだが、7月中旬くらいから、私の訪問時は毎回閉まっている。
ただし、近所には『甚五郎』『麺創研 紅』など、代わりになりうる、遅くまで営業しているお店がいくつもある。
その中のひとつが、紅の2軒隣にある、22時ラストオーダーのつけ麺専門店『紅葉』
開業は2006年で、私も過去に何度か食べたことはあるが、店頭に待ち客がいることも多い人気店である。

麺切れによる終了や、長い行列などにより、近年はなかなか入店できなかったが、数ヶ月前に久々の訪問。
私がご無沙汰している間に、メニューは変わったようで、現在提供している商品はこちら。

紅葉HPより

昼と夜でメニューが異なるが、昼夜ともに麺は、常に5~6種類用意している。

※同上

麺の見本がこちら。保存料・添加物は当然未使用。

※同上、以降の画像は私の撮影(なのでヘタ)

麺は種類だけでなく 量も小~特大盛まで、90グラムずつ増量の全6種類から選べる。価格も、並以上は+90円ずつ増額。


種類と量、双方を選べる紅葉さんの麺は、HPの説明によると、
「製麺一筋50年の麺づくり名人より、秘伝の打ち方を修業、直伝(中略)その技術を最大限に生かしたこだわりの自家製麺」とのこと。
この日は、「創業からのつけ麺」並盛950円の平打麺を選択し、製麺一筋50年の名人直伝の味を堪能した。

最初に、細切れチャーシュー、メンマ、ナルト、海苔、ネギが入った、つけスープが登場し、


直後に平打麺が提供される。ちなみに私は、太麺と縮れ麺は食べたことがある。


初めて食べる平打麺は、麺に粒々が見える。全粒粉使用なのだろう。 ※他の麺も入っていたかもしれないが、記憶にない


麺だけ食べてみると、ちゃんと小麦の味がするが、私の好みよりちょいと硬め。スープに浸し、少し柔らかくした方がいいかな。
歯応えが強く、噛みしめる回数が増えるため、並でもお腹いっぱいになる。
スープは、お店の説明によると「3日間炊き出し、動物系・魚介系・野菜と果物のジュースをブレンドしたトリプルスープ」で、
よくある魚介豚骨タイプより、ジュース由来の甘味と酸味を感じる。野菜嫌いでビタミンが不足がちな私には、ありがたいスープだ。

基本の麺とスープを楽しんでから、こちらのお店は、味変アイテムも充実しているため、途中で使ってみることに。
一味&七味に、追加タレ、特製生姜、七品目のあげ玉、


さらに粒胡椒、レモン酢、ジャスミン茶の濃縮液まである。せっかくなので、2杯目はジャスミン茶にした。


さらにさらに、店員さんにお願いすれば、冷蔵庫からおろしニンニクと刻み玉ねぎも持ってきてもらえる。


この日は、おさじ2杯の揚げ玉と、


血圧を下げる効果があるとされる、玉ねぎとニンニクに、胡椒も何度か振りかけた。


麺を食べ終えたあとは、つけダレを余すことなく味わうため、魚介ダシの割りスープをいただく。


薄まったスープを一気に飲み干し、満腹になったところで「ごちそうさまでした」。
久々に食べた紅葉つけ麺は、以前よりたぶん、麺もスープも進化している。
実際、最近のお店Xでは、麺の太さを変えたことを報告しており、お店の向上心と、麺への情熱がうかがえる。

数日後、隣の客が食べていて気になった、「和え麺」を食べるために再訪問。
この時期の和え麺は「自家製ミートソース麺」で、そのままでも食べられる模様。


前回と同様、創業からのつけ麺・並盛の食券を購入し、店員さんに「和え麺でお願いします」と告げる。
すぐに一式が登場。スープは前回とほぼ同じだが、麺のビジュアルが明らかに違う。


ミートソース麺は、一番人気の太麺に、ミートソースを乗せて粉チーズを振りかけたもの。
通常具材のチャーシュー、ナルト、海苔はなくなっている(+100円で入る)が、
ブロッコリー&自家製マヨネーズが付き、おろしニンニクとタバスコも一緒に提供される。


「半分位までは、そのままでお召し上がりいただき」との説明があるので、最初の数口は麺にソースを付けて食べ、
その後はよく混ぜ合わせ、麺全体にミートソースを絡める。結構ひき肉が入っているね。


さすがは50年の秘伝で作られた麺、パスタよりもミートソースに合う気がする。
このままでも美味しいが、「途中からつけ汁に付けて味の変化をお楽しみください」という指示に従い、
麺をスープに付けたところ、元々の甘味・酸味に、ミートソースの旨味と酸味が合わさり、衝撃的にウマい!


その後、特製生姜を初めて使ってみたら、紅生姜を細かく刻んだ、牛丼屋や家系ラーメン店とは異なる独自のタイプだった。


今回も刻み玉ねぎをいただき、ミートソース&つけスープとのブレンドを楽しみ、


麺がなくなったら前回と同様、割りスープをもらう。


先日はちょっと薄く感じたが、今回はひき肉や玉ねぎが残っており、最後まで濃厚なまま美味しくいただけた。


トマト風味が苦手なため、最初は不安があったミートソース麺だったが、そのままでもスープに付けてもウマく、
生姜や玉ねぎを加えても、スープ割りをしても、最後までミートソースらしさ(?)は失われず。
期間限定でなく、ぜひともレギュラー商品にしてほしいね。

そして昨夜の日曜、未食の油そばを目当てに紅葉さんに行ってみたら、残念ながら「スープ切れにより早期終了」。


念のため、木村亭にも寄ってみたら、この日もやはり謎の休業。ただの夏休みだといいのだが。


それでも私には、年中無休の『武道家』さんが残っている。最近は深夜3時までの営業らしい。


「ラーメン」(並)900円とお替わりOKの「ライス」100円を、いいトシこいてガツガツ食らう。
酩酊&満腹のいい気分で国分寺駅に向かったら、下記横断幕が視界に入ってしまい、一気に不機嫌に。


もちろんこれは、日大三高ファンのくせに、早実の地元を歩いた私が悪い。
紅葉さんがある界隈は、早実生の通学路であり、いい飲食店が揃う名店街でもある。
先述した油そばや、製麺一筋50年の名人から受け継いだ、別の麺も試してみたいので、紅葉さんには今後も通うつもりだ。
このエリアの飲食店を利用する際は、三高ファンであることは隠し、早実の悪口も控えるので(笑)、どうか温かく迎え入れてほしい。

地区大会の失点数、早実は全国49代表中49位とビリらしいが、西東京代表として、甲子園では頑張ってもらいたい。
あまり気は進まないが、次回は西東京大会の決勝戦を振り返ることにする。



つけ麺 紅葉
東京都国分寺市本町2-2-15
JR、西武線国分寺駅北口から徒歩約2分半
営業時間 11時15分~15時、17時半~22時半、ラストオーダー各30分前
定休日 月曜、土曜の夜
※売り切れ早じまいあり
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そろそろ、新小平の時代が来る!?

2024年08月02日 | 飲食店まとめ
個人的なことだが、ブログ開設から3006日目の今回、拙ブログは通算500回に到達!
今回は500回記念スペシャルということで、通算400回のときと同様、JR新小平駅から徒歩圏内にある飲食店を紹介。
第400回のタイトルは、「まもなく、新小平の時代が来る!」であったが、私の予想とは裏腹に、
約1年半たった現在も、時代が来ている気配はないので(苦笑)、今回タイトルの末尾には、クエスチョンマークを加えておいた。

せっかくの新小平特集なのだが、駅の外観などを撮影したことはない。駅で唯一撮影したのは、
「おお、こんなところに!」と、ついシャッターを押した、階段にいた小平市のキャラクター「ぶるべーくん」。

※ぶるべーくんのケーキは、『ナイトー洋菓子店』などで発売中

階段での撮影なんて、他の駅なら通報されそうだが、前回記したように新小平駅は利用者が少なく、このときも、私以外に階段利用客は不在。
とはいえ、新小平駅は周辺に有名な観光地こそないが、たくさんの西武線駅があり、
西武線からJRに乗り換えるユーザーや、西武線代をケチりたい私には、貴重な駅なのである。
今回も前回と同様、新小平駅から徒歩圏内で、下記地図で距離順に数字が付いている駅(新小平は01扱い)にある飲食店を紹介していく。


ただ、08の小平駅と09の久米川駅は、さすがの私も「新小平からの徒歩はツラい」と感じたため除外した。

まずは一番遠い、07の八坂駅からは、居酒屋兼食堂の『川島屋』をピックアップ。


ノレンに「酒店」と記してあるように、以前は酒屋さんだったようで、現在もドリンク類の種類は豊富。
おつまみも揃っているが、こちらの名物は、ソースかつ丼と、鶏肉の山賊焼き。
下記は「もも山賊」1100円。名称こそ山賊「焼き」だが、実際は揚げ物である。


鶏の唐揚げとチキンカツのいいとこ取りのような、噛み応えのあるボリューミーな逸品で、酒が進んだ。


男性店主も気さくな方で、初見の私にも話しかけてくれた。なので川島屋さんには、この後も何度か通っている。

続いては06の一橋学園駅。そもそも、私が新小平で下車する理由の大半は、一橋学園の『なにや』でチャーシューを買うためである。


一橋学園駅周辺では何度も食事をしているが、今回はその中の一軒、『れすとらん たいこう』を紹介。


店内はテーブル席のみ。厨房から男性シェフが出てきて、「いらっしゃい」と声をかけてくれた。


下記メニュー表から、ライス・味噌汁付の「ハンバーグ」850円を選択。


数分後、シェフが調理し自ら配膳する、ハンバーグセットが登場。お盆で提供されお箸で食べる、「日本の洋食」スタイルだ。


ご飯、味噌汁、たくわんが付き、ハンバーグには人参とピーマンのソテーにポテトフライが添えられる。


マッシュルーム入りソースがかかったハンバーグは、どこか懐かしさを感じる、派手さはないが真面目に作られたのがわかる味わい。


温厚そうなシェフに見送られて退店。昭和時代にタイムスリップしたような、落ち着いた時間を過ごせたよ。

05は、前回は食事したことがなかった萩山駅。つい先日、駅前の『じろえもん』というお店に行ってきた。


こちらも、食堂兼居酒屋のようなので、ランチタイムだったけど「サッポロ黒ラベル瓶」600円を注文。
つまみとして、下記定食メニューから、「ミックス3品」990円の単品をお願いしたのだが、


昼の部があと20分ほどで終了と気付き、あわてて定食に変更してもらう。ビールもやめればよかったか。
終了直前の入店にもかかわらず、気さくに迎え入れてくれ、しかも酒類の注文を拒まなかった、男性店主に好印象。
ビールを飲みながら待つこと数分、ミックスフライ3品の定食が完成。


ご飯と大根とお揚げの味噌汁、鶏唐揚げ、コロッケ、アジフライに、付け合わせはキャベツではなくレタス。


さらにポテサラ、ピリ辛こんにゃく、奈良漬けと副菜陣も揃っている。


ご飯はしっかり炊けているし、味噌汁の出汁加減や、フライの揚げ具合や味付けも、すべて絶妙。
奇をてらわぬ万人受けする定食であり、じっくり味わいたかったが、昼の閉店時間が迫っている(汗)。
店主さんは、あわてて飲み食いする私を見て、「(時間は)気にせずゆっくりお召し上がりください」と、2度声掛けしてくれた。
ではお言葉に甘えて…とゆっくり食べるほど、私も図々しくない。急いで食べたつもりだが、14時を少し過ぎてしまった。
会計時、「遅くまですみません」とお詫びし、「今度は夜、ゆっくり飲みに来ます」と告げて退散。
「ありがとうございます。またよろしくお願いします」と応じてくれた店主さんに会いに、近日中に飲みに行こう。

04も、行きつけの店がなく、前回はスルーした鷹の台駅。今回は、老舗洋食店の『ジュノン』で食事をしてきた。
なにやでチャーシューを買ってから寄ったのだが、この日、私が歩いた時間帯の小平市の推定気温は36度。
炎天下に新小平→一橋学園→鷹の台→新小平と歩いたので、帰りの武蔵野線内ではフラフラになってしまった。
皆さんも、暑い日は決して無理せず、西武線を利用しましょう(苦笑)。
瀕死の状態でジュノンに到着すると、ガムテープで補強された、味のある(?)看板が迎えてくれた。


入口ドアには、主要メニューが貼ってあるが、「カツライス」500円を筆頭に、お手頃価格の商品ばかり。


入店すると、13時過ぎなのに結構な混み具合。ひとつだけ開いていた2人用テーブル席に案内される。
「手ごねはんばーぐ」定食750円にしようと思ったが、「+生姜焼き」でも890円なので、そちらのセットを選択。
しばらくすると、おばちゃんがハンバーグ+生姜焼きセットを運んできた。


ハシを置いてみたが、お皿はそこそこ大きく、ハンバーグはチーズが乗ったのが2個。


横から見れば、主菜だけでなく生野菜もてんこ盛りなのがわかるはず。


ハンバーグは、ケチャップ主体と思われる酸味あるソースと、チーズのコクが好相性。
生姜焼きは、大ぶりの豚肉と玉ねぎに、甘じょっぱいタレが絡めてある、家庭的なテイスト。
ご飯はそこそこ量があったが、途中でなくなってしまったので、後半は野菜と一緒に添えられていたナポリタンを、ご飯代わりにして食べた。


ネット情報によると、働いているご夫妻は、たまに不機嫌な態度を露わにすることもあるそうだが、
おばちゃんは、食べ終わった私に話しかけてくれたし、悪い人には思えなかった。
500円のカツライスの他にも、気になる料理があるので、もう少し涼しくなったら、ジュノンさんにも再訪しよう。

03の小川駅は、前回読者さんにおススメされ、私も以前から気になっていた『ふじや食堂』。


まさに「昭和の食堂」という外観だが、店内は古臭さはなく、清掃も行き届いていた。
カウンター席はなく、テーブル席のみで、働いているのは、年配のご夫婦と娘さんと思われる女性の3名。
メニューは、壁に設置してある黒板と、


同じく壁のメニュー札から選択。黒板の方は、日によって一部商品が変わるようだ。


近所のご隠居風の先客がビールを飲んでいたので、私も「キリンビール大瓶」600円を注文。奥のテーブルにいるのは、休憩中のお母さん。


おつまみは、「肉どうふ」300円と「マカロニサラダ」160円に、「生玉子」80円を付けた。
まずはマカサラと生玉子が、割り箸と一緒に提供され、


肉豆腐があとからやってきた。調理担当は当然、お父さんだ。


いい色に味付けされた肉豆腐を、すき焼きのように溶き玉子に浸して食べる。ウマいのは書くまでもない。


マカサラは、酸味控えめのやさしい味。定食のお供にも最適だろう。
訪問時は日曜の午後で、常連客が代わる代わる入店し、ある客はビール+おかず、別の客はご飯+おかず2品などと、独自の組み合わせを楽しんでいる。
あとから来た男性客は、お母さんや私に「すみません、ゴルフ観ていいですか?」と断ったのち、店内TVのチャンネルを変えた。
別にTVは視聴していなかったが、私より年長の方に敬語で声掛けされ、なんだか気分がいい。
私のように、電車に乗って来る客は多くなく、地元密着タイプの店舗だと思うが、お客さんのマナーは良好なようだ。

ビールを飲み終えたのが16時20分頃。こちらは17時閉店なので、お酒はやめて、残ったおかずでご飯を食べることに。
ご飯は小~大まであり、私は「小盛ライス」210円を注文したら、漬物と温かいお茶も出てきた。


上記一式の他に紙片が置かれ、裏返してみたところ、お会計の額が記してあった。ビール大瓶付きでこの価格は安いよね。


食べかけで申しわけないが、この日私が食べた、「肉どうふ定食」の全容である。


ライス中央に残った溶き玉子を注ぎ、周辺にお肉や豆腐を乗せ、自家製肉豆腐丼を作り、ガツガツとたいらげた。
休憩を終えたお母さんが、お会計を担当してくれてたので、「ごちそうさまです」と告げて退散。
いかにも日曜の昼下がり的な、ゆったりとした時間を過ごせて、大満足である。
ところで、こちらは17時閉店のはずだが、16時45分頃でも新規客が来たりしているので、17時は入店可能時間なのかも。

02青梅街道駅は、駅から徒歩10秒の位置にある、中華食堂『あんちゃん』。
「ラーメン」や「チャーハン」、各種定食やセットメニューもあるが、私が頼んだのは好物の「餃子」と、中華屋さんでは珍しい「牛丼」。
最近の価格はわからないが、訪問時は牛丼560円、餃子が380円。ラーメンは490円だった。
カウンター席から調理作業を眺めていたが、牛丼は残念ながら自家製ではなく、パックに入った市販品を温め、玉子でとじていた。


元の商品が悪いのか、お肉も少なく味はイマイチ。せめて『吉野家』の冷凍具材を使用してくれれば…。


一方、自家製っぽい餃子の方は、小ぶりながら野菜多めで、私の好きな昭和タイプ。


この日はメニュー選択をミスったが、近いうちに再訪問し、炒め物か麺類を食べて、あんちゃんの真の実力を確かめたいものである。

最後に01扱いの新小平駅。駅から西北方面に歩いたところに、『サムライ』という以前から気になっていたお店がある。


入口看板では、「ステーキ ハンバーグ」など、洋食メニュー主体のレストランということがわかるが、 


別の看板では、「うどん・そば」が加わり、さらに「ファッション」「アクセサリー」など、飲食店とは異なる業態も手掛けている様子。


謎だらけのお店(?)に興味を持ち、ネットで調べたところ、洋食店兼居酒屋との情報があり、夜に何度か行ってみたが、近年は開いておらず。
今年の春頃、昼の時間帯に訪問し、お店の方にたずねたところ、現在は【ランチ営業のみの洋食屋さん】になったようだ。
もちろん、たずねるだけでなく、お食事もさせていただく。こちらがメニュー。


私は「ナポリタン」600円を注文したのだが、タバスコやフォークなどと一緒に、下記画像のお皿も運ばれてきた。


生野菜の周辺にトマト、竹輪、さつま揚げが盛られ、オシャレなんだかチープなんだかわからんが(笑)、前菜が付くとはスゴイ。
その後、ナポリタン本体が登場。色からもわかるように、味付けはそこそこ濃いめ。


横アングルも撮影。量もそこそこあり、ベーコンが多めなのも嬉しい。


食べた感想は、洋食屋さんというより喫茶店のナポリタンという印象だったが、美味しいのは間違いない。
食後には、なんとアイスコーヒーまで出てきたではないか。前菜・コーヒー付きで600円とは、相当安いよ。


勝手ながら、前回紹介した『風の色』とともに、新小平駅激安ランチの二大巨頭に推奨させていただく。

以上、新小平を含む7駅の7店を紹介してきた。こんなに素晴らしいお店が揃っている新小平駅エリアは、もっと注目されるべきだと思う。
ただ、さっきも書いたが、夏場は無理して歩かず、素直に西武線に乗ってほしい(笑)。
もうひとつ繰り返しになるが、今回で拙ブログは500回目を迎えました。読者の皆様に、深く感謝いたします
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