明るく正しく強いブログ

朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

日本のカレーライスが好きだ。 幡ヶ谷『スパイス』

2020年11月19日 | カレー、ハヤシ
いまだに子供のような、ピュアな心(嘲笑)と味覚を持つ私は、当然カレーは大好物である。
ライスはもちろん、うどんやパン、カレー風味の料理も含め、キレンジャーのごとく食べまくっている。
近年は、水分多めのカレーをナンやサフランライスに添える、インド風のカレー店が増えているが、
私はやっぱり、とろみのあるソースを白いご飯にかけて食べる、日本風のカレーライスが好きだ。
そんな「日本のカレー」を出すお店で、もっともお気に入りなのが、渋谷区幡ヶ谷の『スパイス』さん。


喫茶店のような店構えのこちらのお店、創業は1973年。


私の初訪問は、今から30年ほど前。先輩に連れていかれ、ランチで利用したのだが、
安くてウマくて感激し、おまけに量が多くてビックリさせられた。
普通サイズでもじゅうぶん大盛で、食欲旺盛だった若い頃の私でさえ、大盛を頼むのは躊躇したくらいだ。
メニューは「ポーク」「ビーフ」「チキン」のカレー3種に、2種を組み合わせた「ミックス」、そして「大盛」。
あとは2種の「サラダ」とドリンク類のみで、トッピングも「たまご(生・ゆで)」だけで、カツやコロッケなどはない。
最近、コロナの影響でテイクアウト弁当が加わったが、初訪問時からほとんどメニューは変わっていない。
少数精鋭の品揃えながら、47年間も営業を続けていることが、こちらのカレーの美味しさを証明している。

下記が最近のメニュー表。「エッグカレー」はゆで玉子がゴロンと入る。「お子様カレー」は当然未食だ。

※以前はさらにハイグレードな「サラダC」もあった

はっきりとは覚えてないけれど、30年間で100円くらいしか値上げしていないのでは。
この日のオーダーは、甘口のポークと、辛口のチキンの合い盛り(ミックス)700円を大盛160円で。
まずは、コロナ以前は卓上に設置してあった、福神漬けとピーマンの漬物が小皿で出てきた。


緑と赤のコントラストが美しい…と見とれているうちに、待望のミックスカレー・大盛が登場。
喫茶店風の外観とは裏腹な、危険な盛り具合がわかるよう、3種のアングルで撮影してみた。
まずは真横から。ご飯はもちろん、カレーソースもあふれんばかり!


そして真上から。左がチキンで、右がポーク。色が違うのがおわかりだろうか。


最後に正面から撮影。ブームになるだいぶ前から、スパイスさんはダムカレーを出していたのだ。


表面張力で器のスレスレに盛り上がった、カレーソースの下にもご飯が隠れているので、相当な量である。
しかもこちらのカレーソースは、いつまでも熱々なので、食べ進めるのにも苦労する。
中には大きめの豚肉と鶏肉が入っており、特に豚肉は、噛みしめるとカレー以外の旨味も広がる。


ポークは(甘口)と記載されているが、ちゃんと辛味もあり、甘いというかマイルドな印象。
小麦粉を炒めたような香りがして、黄色っぽくて粘度がある、家庭的で懐かしいタイプのカレーである。
チキンは(辛口)という表記どおり。むしろ激辛と思う方もいるはず。
サラッとしたソースは、たまにセロリのような香味野菜を感じる。某カレールウのCMではないが、爽やかな辛さだ。
私は、いかにも「日本のカレー」らしい、ポークが一番好きなのだが、店主のオススメはチキンらしい。
ご飯もカレーも、熱々かつ大盛だったが、やっぱり味がイイので、難なく食べ切ることができた。

ついでに、2年前に食べたビーフとポークのミックス・大盛も紹介しておく。


奥に見える、紙ナプキンで巻かれたスプーンも懐かしいね。





(中辛)のビーフは、デミクラスソースのような褐色をしており、辛さよりもほろ苦さを感じる。
ちなみに、こちらのお店を取材した、伊丹由宇さんの著書「こだわりの店 乱れ食い」にて、
「ポークはポタっと、ビーフはトロッと、チキンはサラッと仕上げる」
「カレーこそが、俺の命。根っからのカレー好き」という店主の言葉が紹介されている。

さっきのポーク&チキンは、食べ終えた証拠写真がなかったので、このときの画像を掲載。 
シルバーのお皿が昭和チックでいいね!


実は、2年前の方が食べるのに苦労したので、完食したとき嬉しくなり、つい撮影してしまったのだ。
さらに、10年以上前にガラケーで撮影していた画像も掲載しておく。画質の悪さはカンベン。
こちらは、普通のチキン&ビーフに、ポークのソース単品350円と、三冠を達成(?)したときの画像。


わかりづらいが、普通サイズでもご飯の量は一般的な店の大盛レベルである。
そしてこちらは、ポークカレーの大盛。ミックスじゃなくてもご飯は山盛りだ。


実は数年ぶりの大盛で、かなり苦戦したため、会計時に「前からこんなに量多かったですか?」とたずねたところ、
お店のお母さんが「開店以来、味も量も変えてませんよ」教えてくれた。値段もあまり変わっていないのは先述したとおり。
私が久々の入店だったからか、「胃が小さくなられたのでは?」なんて心配されてしまった。
胃が小さくなったのかを確かめるために、以後は毎回大盛を頼み続け、現在に至っているワケだ。
そもそも、幡ヶ谷付近を訪れる機会が減ったため、久々にスパイスに来たのだから腹イッパイ食べておこう!
という意地汚い動機もあったりする。もちろん、まだ残したことはない。
ただ先日食べたときは、日が空けて食後から約19時間経過しても、お腹がキツかったことを告白しておく(悶)。

味や見た目だけでなく良心的な価格、さらに銀のお皿やスプーンの紙ナプキンなど、
私が愛する「日本のカレー屋さん」に当てはまるスパイスさんだが、もうひとつ特筆したいのが、店主夫妻の存在。
接客担当のお母さんは、いつでもやさしい笑顔で、丁寧な応対をしてくれる。
一方、調理担当のお父さんは、ちょっとコワモテの頑固職人風。かつては厨房から出ることは珍しかった。
なので私は、言葉を交わした機会は少ないのだが、学生時代のある日、先輩と食後に麻雀のハナシをしていたら、
珍しくお父さんが「おい、麻雀やるのか?」と混ざってきて、自身の過去の経験などを語ってくれ、
最後に「まあ、あんまり派手にやるなよ」と忠告してくれたことがあった。
それほど厳しい口調ではなかったため、我々も「ハイ、わかりましたー」と笑いながら応じたのだが、
今振り返ってみると、お父さんの「派手にやるなよ」というのは、麻雀自体もそうだが、
勝ち負けの他に、低額とはいえ賭け金の移動にも触れていた、我々の会話にも向けられていたのだろう。
今さらながら、世間知らず(注:今も)でケツの青い若造だった、当時の私の非礼をお詫びしつつ、
そんな私を、人生の先輩として叱ってくれた、お父さんこと渡辺店主に感謝したい。
上記のような、店主と客のやり取りも、日本のカレー屋さんというか、昭和の飲食店の特徴だよね。

最近は二代目が厨房に入り、お母さんの代わりに、お父さんが配膳や接客をやるときもある。
ご夫妻は変わらず元気だし、カレーの味や店内の雰囲気も、以前と変わらぬまま。
なので私は今後も、若造だったあの頃に戻り、山盛りご飯に緊張しながら、絶品カレーにパクつくことにする。
スパイスさんにはいつまでも、「日本のカレー」を守り続けてほしい



カレーの店 SPICE(スパイス)
東京都渋谷区西原2-28-2
京王線幡ヶ谷駅から徒歩約2分半
営業時間11時~20時 
定休日 月曜
※最近は時短営業で、11~19時となっていますが、以前から19時には売り切れていました
※早じまいなどの情報はお店のTwitterで確認を→twitter.com/spice_1973
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超(×6)大盛の陰でまたまた問題作が! ペヤング「豚骨臭やきそば」

2020年11月11日 | ペヤング
一部マスコミでも話題になった、ペヤングの新作「超超超超超超大盛ペタマックス」。
通常サイズの約7.3倍となる、麺量660グラム、総カロリー4184という規格外の商品だ。
発売日が11月2日。直後は見かけなかったが、3日後に地元のコンビニに置いてあるのを発見。


ヨコだけでなく、実はタテの幅も広いため、まるでホールケーキが入る箱のよう。
左隣に並んでいる、通常のカップ麺8個分ほどの設置面積を必要とする、お店泣かせの商品である。
せっかく見つけた新作であったが、今回の商品は買う気になれず、そのまま店を出た。
理由のひとつが、前回のペヤングブログでも危惧した塩分の量。
食塩相当量24.6グラムというのは、高血圧の私にとって命とりになり、主治医が激怒するレベルである。
何回かに分ければいいのでは、という意見もあるだろうが、こういう商品は一気に喰わなくては意味がない。
だいたい、分けて食べるのならば、通常の2倍サイズ「超大盛」を4個買えばいいし、そっちの方が安価である。
超大盛はコンビニで230円くらい、私が愛するドン・キホーテ立川店では、いつでも200円以下で販売している。

※この日の税抜158円は、通常サイズの定価より安い!

一方のペタマックスの定価は、豪華ボックス仕様(?)のためか、税抜980円とカップ麺にしては高額。
税込だと千円を超えるため、230×4=920円のバラ買いの方が、断然お得である。
以上ふたつの理由から、高血圧かつドケチの私はペタマックス購入を断念し、もうひとつの新作を探すことに。
その新作こそ、今回のブログタイトルである、ペヤング豚骨臭やきそばであった!

正式名は「モノホントンコツMAXやきそば」定価205円。


製造元のまるか食品HP(上記画像もここから借りた)の商品説明では、
「九州豚骨ラーメンのような豚骨臭」、さらに「※風通しの良い所での調理をおススメします」という気になる文言が。
ペヤングは今年5月にも、私が未食の「豚脂MAXやきそば」という商品を発表しており、パッケージはよく似ている。
今回は「豚骨臭」を前面に押し出した商品らしい。ペヤングめ、相変わらずマニア心をくすぐりやがる。
発売日はペタマックスと同日の11月2日。こちらも地元では見当たらず、6日後の8日にようやく、荻窪のドンキで発見。
そして昨夜の深夜、匂いで迷惑をかけぬよう、家族が寝静まった頃を見計らい、こっそり調理・実食してみた。
麺はいつもの揚げた香りのするヤツ。具材は先述の豚脂MAXと同じと思われる、ネギ、メンマ、ナルト。


開封した時点では、気になる匂いはない。右のオレンジ色した「ソース袋」が、悪(?)の根源だろう。
具材を投入し熱湯を注ぎ、箱の上にソースを載せて温める。3分たったらお湯を捨て、

※意外とナルトが多い

ひとまず自分の部屋に戻る。キッチンでソース袋を開封すると、豚骨臭が残り迷惑がかかると思ったのでね。


液体が飛び散ったときの対策にタオルを敷き、万全の状態で、いよいよ豚骨臭タレをぶちまけた。


茶褐色のソースは、確かにちょっと匂うが、この程度なら他社のカップ麺でも嗅いだ記憶が、と油断していたところへ、


湯気と一緒に臭気がダイレクトに襲いかかってきた途端…うおっ、確かにくせえ!
ただし、以前紹介した、下井草の豚骨ラーメン店『御天』ほど強烈ではない。
まあ、長時間煮込んだ豚骨臭を、3分で再現できるわけはない。というか、自宅部屋で再現されたら困る
それでも、カップ麺では史上最狂レベルの臭さだろう。よ~く混ぜてからいよいよ実食。


食べてみたところ、臭さよりも油(脂)の多さが気になった。
ソースの原材料で、最初に記載されている(=最も多く含まれる)のがラードで、容器の下には結構な量が溜まっている。


味は九州豚骨ラーメンというか、一時期東京で流行した、背脂ギトギトラーメンのよう。

※惜しまれつつ閉店した、池袋『一秀』の「特製ラーメン」

九州ラーメンということで、おろしニンニクを追加してみたのだが、元の匂いが強くほとんど感じられず。


混ぜ方が足りなかったのか、時折、猛烈に臭い部分に当たったりして、悶絶しながらも完食。


ご覧のとおり、食べ終えたあとの容器にも、大量の油が残留。総カロリーは694だが、不健康なのは間違いない。
ラードのお蔭で食後は唇プルプル。しばらくリップは要らないが、匂いがバッチリ部屋に残ったため、消臭剤が必要に。
「ファブリーズ」も効果がなく、深夜のクソ寒い時間帯に、窓を開けて換気するハメになった。

結論:「モノホントンコツMAX」は、オススメできない。
個人的には、下記画像の「チョコレートやきそば ギリ」に次ぐワースト2位。「豚骨臭+やきそば」って、無意味だからね。


チョコ味の詳細は、最初の方でも触れた、前回のペヤングブログの後半部でご確認を。

ここからは、前回文末で「次回紹介する」と約束した、「超超超大盛 GIGAMAX 関西風天かす」のリポートを。


今年7月の発売で、定価は429円。総カロリー1939の危険物だが、なんとかひとりで食べ切ったよ。
中身はこちら。ソース、キャベツ、大量の揚げ玉。関西風天かすというネーミングゆえ、揚げ玉が主役のようだ。


「GIGAMAX」らしく麺は300グラム。通常(さっきのモノホントンコツも)は90グラムなので3倍以上の量になる。
こちらが湯切り&ソース混ぜ直後。具材がキャベツだけなのは不満だが、甘口ソースがいい香り。


そこへ、「後入れかやく」の揚げ玉をドバっとぶちまける。


揚げ玉には、青海苔と刻み紅生姜が含まれており、存在感あり。ただ、これって「関西風天かす」なの?
さっきも書いたが、原材料に果物を使用したソースが甘く、私好みの味であったが、途中でちょっと飽きた。
なので、おろしショウガと紅生姜も加えてみた。たぶんマヨネーズも合うと思うよ。


その前に食べた「超超超大盛ガーリックパワー」と比較すると、難なく食べられた。
ただ、私もいいトシなので、通常の3倍以上の「GIGA」シリーズからは、もう引退かな…。

最後にもう一度、「モノホントンコツMAX」について。
私自身は気に入らなかったが、味ではなく「匂い」をフィーチャーした、
ペヤングの狙い自体は面白いと思った。ただ、匂いの選択と発する匂い自体が悪すぎただけで(笑)。
今後は「ペヤング うなぎ屋さんの店頭の匂いやきそば」など、まともな香りの商品を出してほしい。意外と売れるのでは?
間違っても、食品からはかけ離れた、「体操着の匂い」や「脱ぎたてブーツ臭」といった、
マニアックかつ変態チックな商品だけは、絶対に販売しないでほしい。
ちなみに私の好みの匂いは……少ないブログ読者がさらに減りそうなので、やめておこう(苦笑)。
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球場で観戦できる喜び -日大三高野球部2021-

2020年11月09日 | 高校野球
夏の西東京大会、母校日大三は準々決勝で敗退。
最後のミーティング(当該日記後半部参照)を終えたら、落ち込んでる間もなく、
1~2年生部員による、2021年度チームが発足。
9月には秋季東京都大会予選が開幕し、来春のセンバツ甲子園出場を賭けた戦いが始まる。

その前に、8月の夏休み期間中には、全国各地の強豪チームと練習試合を行う。
例年ならば私も、母校グラウンドへ足を運び、新チームを激励(ヤジの割合多し)しながら戦力を確認するのだが、
この時勢ゆえ、練習試合の観戦は断念。選手情報をほとんど知らぬまま、都大会・ブロック予選を迎えることとなった。
ただし、ブロック予選は、各校のグラウンドで、あるいは近隣の野球場を借りて実施されるのだが、
一般客どころか父兄も入場不可の無観客開催となり、試合の結果は、東京都高野連のHPで確認するしかなかった。

ブロック予選 1回戦 日大三30-0帝京大高 ※5回コールド
初回に11点、2回に10点取り、記念すべき新チームの初公式戦は圧勝。
ブロック予選 決勝 日大三5-0都立小岩
5回終了時で0-0。初戦に点を取りすぎて腹イッパイだったのか、都立校相手に意外な苦戦。
とりあえずはブロック予選を突破し、勝ち抜いた64校による本大会進出が決定。
なお、本大会は条件付きながら、一般客の観戦も可能となった。
私自身は、昨年秋大会準々決勝、神宮第二球場最後の試合となった、帝京戦以来の生観戦になる。
観戦の条件とは、○入場は5千人が上限 ○マスク着用 ○球場入口で検温、アルコール消毒 ○連絡用アドレスの登録
さらに○鳴り物での応援禁止 ○大声での声援も禁止 ○おまけに飲酒までも禁止だと。
最後のふたつ、大声=ヤジと飲酒が禁止というのは、まるで「お前は来るな」と勧告されたようで不愉快である。
まあ、私もそれほど非常識な人間ではない(と思う)ので、上記条件を守り、おとなしく観戦することにした。

1回戦は諸事情により観戦に行けず、またまた高野連HPで試合経過を追っていた。
秋季東京都大会1回戦 日大三13-3明法


いきなりの3失点はけしからんが、その裏打線が爆発し、主導権を握ったのがよかった。
2回戦は私も生観戦すべく、1年ぶりとなる八王子球場へ。
外野側に場所を移した、球場入口で消毒し、検温も済ませ場内に入る。


ヘタクソな写真で申しわけないが、「ああ…やっぱり球場はいいなあ」と感嘆。
バックネット裏の席に陣取り、試合中はヤジはもちろん大声も出さず(多少ボヤく程度)、拍手を送ったのみ。
この日の先発は、1年生の矢後。初めて見たけど、なかなかいいピッチャーであった。


「なかなかいい」理由は、ボールが先行しなかったこと、変化球でもストライクが取れたこと、
そしてひとりもランナーを出さなかったこと。5回とはいえ完全試合は立派だ。
打線は9安打で3塁打が3本。盗塁も何度か成功させるなど、足を使った攻めが目立った。
結果は10-0と文句のない快勝。やはり私が観戦していると、選手も気合が入るようだ(?)。
2回戦 日大三10-0都立千歳丘


こちらは試合後の挨拶。三高はやはり、体格のいい選手が多い。


試合後は、生ビール販売員のように、背中にアルコールを背負った係員が、場内を消毒していた。ご苦労様です。


母校の快勝はもちろん嬉しいが、それよりも、球場で試合を生観戦できる喜びがそれを上回ったよ。

次の3回戦は、昨年秋も敗れた帝京との再戦が濃厚であった。
帝京も別の球場で、三高と同じ時間帯に2回戦に臨んでおり、観戦仲間が途中経過を何度も確認していた。
仲間「帝京、1点先制された」。私「おっ、いいね。楽に勝ち上がられてはたまらないからね」。
仲間「帝京、追加点を奪われた」。私「ヒヒヒ、そのまま負けてもいいぞ」。
仲間「試合終了。帝京は都立小山台に0-10の5回コールド負け」。私「なんだそりゃ!?」
試合巧者の前田監督が率いる、東京屈指の強豪である帝京との対戦はもちろんイヤだが、
その帝京を10-0で破った都立校なんて、もっとイヤな相手である。

一抹の不安を抱えたまま迎えた3回戦。入場時に偶然、小倉監督も一緒になったので「監督、今日もお願いします!」と挨拶。
監督は「ああどうも」と軽く会釈すると、すぐに準備運動をしている選手たちの方に向かい、指示を出していた。
どんなに風体の冴えない人間でも、決して無視せず応対する小倉監督を、私は尊敬してやまない。

※囲みの中が小倉監督

この日の三高は、背番号10だが実質エースの宇山が先発。都立小山台も、帝京を5回無失点に抑えたエースが登板。
初回からチャンスは作るものの得点できない三高。一方の小山台も、序盤の好機をつぶし、互いにゼロ行進。
5回裏二死から、相手の2連続エラーのあと、6番川島のタイムリーで三高が先制。
だがその後は、小山台のファインプレイや三高の凡打(苦笑)が重なり、追加点を奪えず。
元々、部員も父兄も大勢いる小山台側スタンドの方が、応援人数は多かったのだが、
球場全体の雰囲気もやはり、判官びいきで都立の小山台をあと押しするムードだった。
1点差で迎えた7回表、小山台は3番からの好打順。ここで三高守備陣に、ビッグプレイが出たのである。
吹奏楽や声援は不可能でも、大きな拍手でプレッシャーをかける小山台スタンドに対し、黙々と投げ続ける宇山。
そんな宇山のストライクに対し、ショートの鎌田が「ナイスピー!」と激励。さらにその直後、周囲の内野陣に対し、
「声出して(い)こうぜ!」と発破をかける。そのひと言を、私は何年も待ち望んでいた!

3年前、エース櫻井(現:ベイスターズ)の孤軍奮闘に、内野陣が声を出さないことを嘆いて以来(詳細はこちら)、
ピンチや劣勢の時に沈黙してしまう、選手たちの姿勢に、私は常々不満を抱いてきた。
声を出して投手や味方を鼓舞することなんて、そんなに難しいことではないだろう。
当たり前のことを当たり前にやる。そしてそれを周囲にもうながす。鎌田よ、よくぞやってくれた。
実際その後は、「ナイスボール!」「こっちこーい!」「おりゃー!」などと、内野陣の声掛けが活発に。
「こっちこーい」って叫んだ某選手には、「お前、ちゃんと捕れるのかよ」とツッコミたかったが、それは言わぬが花(笑)。
結局この回は、クリーンアップを三者連続三振に仕留め、勝利を一気に手繰り寄せる。
最終回も逆転のランナーを出すピンチを招いたが、奮起した宇山が相手4番から再度三振を奪い、なんとか逃げ切った。
3回戦 日大三1-0都立小山台


残塁12はいただけないが、帝京に大勝した相手を破ったのだから文句はいえまい。
対都立戦の連勝記録を163(たぶん)に伸ばし、準々決勝に進出。相手は系列校の日大豊山だ。
鎌田のビッグプレイに感動した3回戦に、文字数を費やしてしまったので(笑)、こちらは手短に。
準々決勝 日大三6-2日大豊山


2点を先制された直後、鎌田の走者一掃3塁打で逆転。その後も得点を重ね主導権を奪った。
鎌田はショートの守備でも何度か好プレイを見せ、チームの危機を救ってくれた。
彼の写真を載せてやりたいが、見つからないので、代用画像を掲載しておく。
 
※日本スポーツ新聞社「週刊ゴング増刊号 世界最強タッグ戦名勝負100」より

プロレスファン、しかもだいぶ昔のマニアしかわからないボケで申しわけない。
カマタ、いや鎌田の攻守にわたる援護を受け、この日もエース宇山が完投勝利。
打線は6点を奪ったものの、またまた残塁12。2試合連続ふたケタ残塁はいかんね。
4番でキャプテンの山岡が、私の目の前では無安打なのも心配。2回戦の3塁打も、実際は相手外野手の落球だし。
いい当たりは飛ばしているので、準決勝以降の爆発を期待している。

この日の試合後は、八王子球場から八王子駅まで歩き、北口にある『麺屋土竜(もぐら)』でランチ。
注文したのは、お店の名前がついた「土竜つけ麺」1000円。 ※「ライス」40円も追加


麺の上には味玉、チャーシューの他、大きな人参、玉ねぎ、サツマイモ、モヤシ、キャベツ、紫キャベツ、青菜など、
色とりどりの野菜を盛りつけた、「映える」メニューである。実は野菜嫌いの私であるが、全部残さずたいらげたよ。
次の準決勝は14日土曜日、神宮球場にて。相手は東東京の強豪・二松学舎だ。
三高野球部の諸君も私を見習い、ランナーを残さず、キッチリ生還させてほしいものである。
繰り返しになるが、球場で観戦できる喜びを決勝戦でも、そして来春の甲子園でも味わいたい。ガンバレ三高!
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鬼滅の刃で休んだのは、家系ラーメンの実力店 西国立『ぱたぱた家』

2020年11月02日 | ラーメン、つけ麺など
漫画だけでなく映画も大ヒットし、社会現象になっている「鬼滅の刃」。
世間からズレている私は、この作品ついての知識は、恥ずかしながら皆無である。
ネットニュースで、“店主が映画「鬼滅の刃」を観るため、臨時休業した店がある”
と報じられても、こんなこともニュースになるのか、という感想しか抱けなかったし、
ましてや、「これは仕方ない」「気持ちはわかる」と、賛同する意見が多かったのには驚かされた。
とにかく鬼滅の刃が、世間から絶大的な支持を得ていることだけは理解できた。

店を休むことの是非については、私自身も高校野球や競輪の観戦を理由に、仕事をサボることが多々あるので、
店主の気持ちはよ~くわかる。仕事と同じくらい、自分の趣味も大事だぞ
そういえば、このお店はどこにあるんだろう? どうやらラーメン店らしいが…と、
ネット記事を読み進めたところ、西国立の『ぱたぱた家』と判明。
おお、この店は知ってる。というか、何度か足を運んでいるぞ!
下記がその証拠。こちらはお店発行のカードだが、「ラーメン1杯でスタンプ1個」に、6個の押印があるだろう。


ついでに、こちらがカードの裏側(こっちが表か?)。「ぱたぱた家」のロゴがかわいらしい。


上記カードに記載されているように、こちらは私の大好きな家系ラーメンのお店である。
なお、店主も一緒に働いている方も、ロゴの印象とは相反する(?)、立派な体格をした無骨そうな男性である。
そんな彼らが、力いっぱい豚骨をかき混ぜて炊くスープは当然、男らしい濃厚なテイストである。
問題のネットで取り上げられたお店のツイッターがこちら。

※右下に小さく、お店のロゴがある

「1か月ぶりの休み」と記されているように、ぱたぱた家さんは開業以来、休日を定めず営業中。
なので休業日は当然、前もって店主ツイッターや店内貼紙などで発表している。
話題になった「鬼滅の刃定休日」も、数日前からお知らせしていた様子。
なお、お店の開業は今年3月。店主ツイッターに「緊急事態宣言の翌日」と記してあるように、
オープンしていきなり試練を迎えたのだが、今では客待ちが発生するほどの人気店になった。
私も「徒歩で行ける家系ラーメンのウマい店」として重宝し、せっせと通い、スタンプを集めている。
もっと早く、こちらのお店をブログで取り上げていれば、ネット記事で興味を持った、多くの方が閲覧したはずなのに…。
まあ、訪問者の大半は、「前置きが長い」「メンドくせえ」と、途中で読むのをやめるだろうけど(泣)。

さてここからは、今まで私が食べてきた、ぱたぱた家さんの商品を紹介していこう。
開店からまだ数ヶ月だが、麺やチャーシュー、具材などを、何度か変更している。
現状に満足することなく、さらなる品質向上を目指す、店主の熱意がうかがえるね。
初訪問時のオーダーは、「ラーメン」700円に期間限定トッピング「玉ねぎ」100円、そして「ライス」50円。


ライスは、私が一番好きな家系のお店『武道家』と同様、50円で食べ放題。
卓上には家系定番のおろしショウガ&ニンニクに、豆板醤ではなく練り赤唐辛子、他にはタバスコ、一味、胡椒など。 

※この日はニンニク、ショウガ、一味、胡椒を使用

まずはスープをひと口すすってみると…おおっ、しっかり濃厚だけど、ちょうどいい!
豚骨などから出るコク、脂や油の旨味、醤油の塩分などが、それぞれバランスよく配合されている。
武道家のように濃厚でしょっぱい、尖ったタイプが私の好みだが、スープはこちらの方が万人受けしそう。
具材も家系定番のノリとホウレン草に、丼半分ほどの大きめチャーシュー。麺はやや硬めな茹で上がりに感じた。
トッピングの玉ねぎは、シャキシャキとした歯応えで、スープのいい口直しになる。血圧も下げるらしいしね(←ムダな抵抗)。
さて、絶品スープをライスにぶっかけて、バクバク食べてやろう…と思ったのだが、ひとつ残念なお知らせ。
ぱたぱた家さんのライスは、ちゃんと炊けているのである。
もちろん、ちゃんと炊けている=ふっくらモチモチとした歯触りのご飯は、飲食店としては正解である。
だが、家系スープをかけて食べるには、もっと水分の少ないパサパサご飯の方が、スープを吸ってよりウマくなるのだ。
ライスはやっぱり、刑務所のメシのように硬い、武道家の方が勝っているかな。
なお、武道家は炊くのがヘタなのではなく、わざと硬めに仕上げているはずなので、誤解のないように。
あと、わかってるとは思うけど、私は刑務所に入ったことはないので、念のため(※2020年11月2日現在)。

さきほど、「チャーシューなどをたびたび変更」と書いたが、数ヶ月後には、「ロース」と「バラ」を選べるようになり、
さっき掲載した特大サイズから、普通サイズ2枚に変更。ラーメン+200円の「チャーシューメン」だと3枚増える。
こちらは「チャーシューメン・バラ」900円に「味玉」100円。チャーシューが5枚入っている。


味玉の剥き方が雑なのは残念だが、店員さんの無骨さが表れているのでヨシとする。しちゃダメか。


なお、バラ肉チャーシューは旨味が豊富で、たくさん食べられて満足であった。

こちらは、「チャーシューメン・ロース」900円に、さらに「チャーシュー・バラ」200円を追加したもの。


ロース5枚にバラ3枚が入り、実に壮観…というか、バカ丸出しのオーダーである。
それでも、店員さんはいたって普通に対応してくれた。私以外にも、こういう注文したヤツがいるのか?
ただし、この日のロースは硬めの仕上がりで、私の好みではなかった。バラ8枚にすればよかったかな(←よくない)。

続いては、サイドメニューのご飯ものを紹介。
ネギと細切れチャーシューを乗せた「ミニ丼」がレギュラーで、他にも期間限定(?)商品があり、どれも250円。
こちらは、家系スープでご飯を炊き、お店の名前をつけた「ぱた飯」。ありそうでなかったメニューだ。


注文(食券購入)してから、いつも喰ってる「スープかけご飯」と変わらないのでは? という疑念を持ったのだが、
食べてみたらさすがに違った。炊きこむことで塩分や油分などの̚カドが取れ、ご飯と調和している。
いつものライスと同様、海苔で巻いて食べてみたりした。現在は販売していないのが惜しまれる。


なお、こちらのサイドご飯も、2杯目からは普通のライスになるが、お替わり自由だ。
こちらは最近食べた「タルタル丼」。注文後に味玉を崩し、シャキシャキ玉ねぎのタルタルと合わせ、提供される。


ひと口食べてみたが、単体では味が薄い。お店のおススメはタバスコらしいが、私は醤油が欲しかった。
卓上に醤油はないので、ラーメンの完成を待ち、到着と同時に家系スープをレンゲですくい、ぶっかけた。
タルタルと家系スープの組み合わせもいいけど、ホウレン草もなかなか合うよ。
あと、書き忘れていたけど、タルタル丼の右隣にある飲み物は、お店特製の冷たいお茶(セルフサービス)。
ジャスミンの他にいろいろと混ざっているようで、ちょっとクセのある、独特の味わいである。

そういえば、こちらの普通の「ラーメン」の画像を載せていなかった。
こちらが、最近のぱたぱた家さんの「ラーメン・バラ」700円。


チャーシューは特大1枚→中2枚→大1枚へと進化を遂げた。大の方が特大より分厚いため、重量はほぼ一緒だろう。
スープは日によって状態が変わるようだが、毎回、最初のひと口が抜群にウマい
この日、スープ本来の味を壊さないよう、ニンニクは少量にした方がいいかもしれない、と感じた。
豚骨系ラーメンにはニンニク、という固定観念が、30年目にして覆った。※トシを取っただけ、との説あり

最初は、コロナ禍という未曽有の事態に開業した、不運なお店を応援する意味で通っていたが、
いつの間にか、応援どころかウマいラーメンにハマり、率先して求めるようになっていた。
店員さんたちは一見おっかなそうだし、決して愛想ヨシではないけれど、最低限の挨拶はしてくれるし、
仕事や応対もそこそこ丁寧。なにより、客への威圧的な態度など、見たことない。
立川駅周辺に腐るほどある(ホントに腐って消えてほしい)、態度の悪い飲食店と比較すると、
味の面でも接客面でも、ぱたぱた家さんは間違いなく良店だし、人気になるのも当然。
冒頭のネット記事により、ぱたぱた家さんの知名度はアップし、今後はさらなる繁忙が予想されるが、
自由業の私は、なるべく空いてそうな時間帯、夜営業の開始直後の17時台とかを狙い、
これからも、バランスの良い家系ラーメンに、舌鼓を打つつもりだ。
とりあえずは、早急にスタンプを10個貯めて、1杯サービスしてもらわなくては(笑)。



ぱたぱた家
東京都立川市羽衣町2-45-11
JR西国立駅から徒歩約2分、立川駅からは17分くらいか
営業時間 11時~15時、17時~21時 日曜は昼の部のみ
定休日 不定休(月イチくらい?)
※売り切れによる早じまいあり


※2022年7月、『ぱったぱた』に屋号変更しました
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