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朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

「強打の三高」堂々の西東京準優勝 -日大三高野球部2024-完結編

2024年08月10日 | 高校野球
連日、日本代表の奮闘が報じられている2024パリ五輪。
開幕直後の7月28日、柔道の金メダル候補だった日本の女子選手が、予期せぬ敗戦を喫し、試合後に大泣きしたらしい。
泣いたことに対しては賛否両論あったようだが、彼女は、超一流のアスリートかつ武道家であるが、ひとりの人間でもある。
喜怒哀楽などの感情を露わにする行為は、人間らしさの証明であり、批判されるべき事柄ではないはずだ。

女性柔道家が、フランスで涙を呑んだ数時間前、遠く離れた東京でも、敗戦のショックで泣き崩れた男たちがいた。
高校野球西東京大会の決勝戦で惜敗した、我が母校・日大三高野球部の選手たちである。
中でも主将の土井は、試合終了からだいぶ時間がたった、準優勝の表彰式でも感情を抑えられなかった模様。

(C)週刊ベースボールオンライン

過去に何度か指摘しているように、決勝で負けたチームを表彰式兼閉会式に出すのは、やはり気の毒である。

私は表彰式どころか、試合終了時の挨拶すら目にすることなく、三高の敗戦が決まった瞬間に神宮球場をあとにした。
前回の高校野球ブログで宣言したように、大嫌いだった早実を憎むのをはやめたつもりだが、
相手が早実だろうと他校だろうと、私は毎年、夏の敗戦時はすぐに球場から立ち去ることにしている。
場内に居残り、三高ナインに「よく頑張った。来年こそ頼むぞ!」などと激励するのが、真のファンかもしれないが、
心の狭い私は、他校の歓喜シーンなど目にしたくないし、ましてや母校の面々が悲しむ姿なんて、とてもじゃないが見ていられない。

ヤケ酒を飲み、帰宅後はフテ寝し、翌日もTVやネットのニュース閲覧を故意に避けたため、さっきの土井の画像を見たのは、2日後であった。
東京五輪から3年間、金メダルを目標に続けてきた努力が報われなかった、女性柔道家のショックも相当なものだろうが、
高校入学から約2年4ヶ月、甲子園と全国制覇を目指し、ひたすら野球に打ち込んできた、土井ら三高ナインの悲しみも大きかったはず。
しかも、柔道家には4年後にも五輪があるが、3年生部員には、もう甲子園に挑むチャンスはない。

今回は、「日大三高野球部2024」完結編として、結果的に今年度チームの最後の試合となった、西東京大会決勝戦を簡単に振り返る。
私が神宮球場に到着し、入場券を購入したのが、試合開始1時間20分前の8時40分頃。


先に入場し着席していた、常連観戦者と合流。決勝戦、しかも日曜日ということで、普段より明らかに客が多い。
その中には、来てほしくない客もいる。しかもよりによって私が座った席の近くに。
過去に何度か見かけたことがある男だが、名前は知らないし、知る気にもならない。
たいした知識もないのに、大声で支離滅裂な試合展開の予想、そして早実の悪口を語り続ける迷惑客だ。
同意を得たいのか、私や周囲の客にやたらと話しかけていたが、常に一方通行で、逆に話しかけた方は、ほぼいなかった。
早実の悪口を言い続けている、こんなバカに応援されては、勝利の女神も微笑んでくれないわな。
ちなみに、かつての私も、このブログ内だけでなく球場でも、早実を罵倒していた時期があった。
あのとき周囲にいた方、今さらながら反省しています、ゴメンなさい

耳障りな男、朝からの猛暑も不快だったが、もっともツラかったのはやはり、相手校である早実の強さであった。
初回にいきなり3点を奪われたときは、1イニング12失点した、準決勝の日大二戦を思い出したくらいだ。
それでも、三高打線も2回、二死無走者から連打で1点を返す。
得点はもちろん喜ばしいが、もうひとつ気になったのが、右打者が右方向へ打球を飛ばしていたこと。
今だから書けるが、三高のスタメンは、一番本間と九番の投手谷亀以外、全員右打者なのだが、
これまでの試合を観た限り、彼らはレフト方向に引っ張ることしかできない(あとはフライを打ち上げる)、と私は評価していた。
なので、七番飯田のライト前ヒットなど、右方向への打球が続いたことにも、「たまたま振り遅れたのかな?」と疑っていたのだが、
次の回、五番岡本がライトへ同点スリーランを放ち、ようやく振り遅れではなく、狙い打ちだったことが判明。
三高、やればできるじゃねえか! というか、5回戦以降も右打ちをしていれば、もっと楽に勝てたのに。
その後も、普段は守備要因の印象がある、松岡がタイムリー二塁打を放ち、最近は得点圏で凡退していた、本間にもタイムリーが飛び出す。
他の打者も、右へ左へ鋭い打球を放ち、四球もしっかり選び、毎回のように塁を賑わす。
私が待望していた「強打の三高」が、決勝戦でついに覚醒したのである。

3回終了時、すでに1時間5分も経過していたのに驚き、私にしては珍しく、試合中に撮影。


その後も、互いに得点を奪い、投手交代などもあったため、5回終了時には早くも2時間に到達。


1時間48分で終了した、去年の決勝・日大三-日大鶴ケ丘戦(※詳細)とは比較にならない、激しい試合になった。
クーリングタイム中、常連客と「1試合見たくらい疲れましたね」「もう前半の攻防とか忘れちゃったよ」などと語り合っていた。

三高はエース谷亀が、足をつったような素振りを見せ、5回途中で降板。早実の先発投手も、5回途中で交代。
以降は両校とも継投策に出るが、三高だけでなく、早実も打線が活発で、点の取り合いになる。
5回表に逆転した三高を、6回裏に早実が再逆転。7回表に三高が再々逆転すると、8回裏に早実が追いつく、東京野球史に残りそうなシーソーゲーム。
強打で圧倒し押し切るタイプで、接戦自体が不得手な印象のある、三高には苦しい展開だ。
一方の早実は、以前から接戦は得意な印象。いざとなったら「ワセバイア」もあるし。 ※かつては絶対にあった
なお、今回の決勝戦では、私が観ていた限りでは、早実寄りの判定はなかったと思われる。
岡本の死球が、「よけてない」と認められなかったのは不満だったが、直後に3ランを打ったし(笑)。

最終回、三高は一死二塁のチャンスを作るも無得点。本間のライトライナーが惜しかった。
その裏、早実は止めたバットに当たった打球がライト線に落ち、三高にとっては不運な二塁打に。
次打者のバントが野選になり、無死一、三塁となったところで、申告敬遠で満塁。
最後は三遊間にサヨナラヒットを放った、早実がサヨナラ勝ち。9年ぶりの甲子園出場を決めた。

7月28日 西東京大会決勝 対早稲田実業 (神宮球場)
三013030200→9
早310112011×→10


日大三は、2006年以来、18年ぶり12度目の夏大会準優勝。前回負けた相手も、ハンカチ王子のときの早実だった。

先述したように、試合後は即退場したため、スコアボードの画像はない。
代わりに、日刊スポーツの画像を拝借。サヨナラ打を打った早実・内囿と、打たれた三高・畠山。

(C)日刊スポーツ

三高ファンにとっては悔しい場面だが、勝者と敗者の明暗を的確にとらえた、残酷だが説得力のある写真である。
さっき、バーチャル高校野球の試合動画を視聴したが、敗戦が決まった直後は、三高は畠山だけでなく、何人もの選手が突っ伏していた。
試合後の整列では、三高はライトの本間が遅れて到着し、さらに遅れて、センター土井がよろけながらも、主将ゆえ最前列へ歩を進める。
そんな彼らの姿を見て、敗戦という結果を本気で悔やんでいることと、勝利を目指し全力で戦っていたことが、よく理解できた。
だからこそ、決勝戦は勝たせてあげたかった

無論、三高にも勝機はあったし、「このとき、もう一本出ていれば」という場面もあった。
たとえば7回表、土井が押し出し四球を選び逆転し、なおも二死満塁で四番織田、の場面。
結果はセンターフライだったが、あともう少し伸びてくれれば…と妄想したくなる打球であった。
この日の織田は、安打と打点はなかったが、早実も警戒していたようで、四球や打撃妨害などで3度出塁。
レフトの守備はさておき(笑)、甲子園で観たかった選手だったよ。

秋、春の都大会では、「弱いから負けた」三高だったが、この決勝戦は、「相手の早実が強かった」としかいえない。
プロ注目の早実・宇野は、全打席で出塁。三高投手陣も、逃げたわけではないのだが、際どいボールはすべて見極められた。
試合中、観戦者の私と同様、緊張していたように見えた三高ナインに対し、早実の選手たちはリラックスしているように感じた。
過去の選手もそうだったが、メンタルの強さが早実の特長だと、私は考えている。
明日11日、早実は甲子園初戦を迎える。三高及び西東京のためにも、どうか初戦負けは避けてほしい。
とはいえ、勝ち進まれてもシャクにさわるなあ…おっと、アンチ早実はやめたんだっけな。

秋・春の都大会での早期敗退や、敗戦続きの練習試合、さらには、以前指摘した試合中の覇気のなさや、
レフトとファーストの絶望的な守備力(苦笑)などから、21世紀では最弱と評価していた、今年のチーム。
ただ、最近の土井主将の談話で知ったことだが、負傷者が続出したり、団結力が薄れた時期があったらしい。
負傷者が出ると、戦力だけでなく士気も低下するし、負傷者自身の練習不足にも繋がる。
また、野球で最も大事なのは、投手力や打撃力ではなくチームワークであり、綻びのあるチームは、まず良績は望めない。
それらのハンデを克服し、夏大会では本来の実力を発揮し、ノーシードながら決勝進出した、選手たちの奮闘は尊敬に値する。
「21世紀最弱」といった、これまでの悪評を深くお詫びし、あのとき球場で伝えられなかった言葉を、ここで送らせていただく。
日大三高2024年度チームの皆さん、堂々とした戦いぶりでの準優勝、感動いたしました
小倉全由監督にとって、最後の教え子となった3年生は、今後の野球人生に幸あらんことを、
2年生以下の部員には、この悔しさをバネに、来年以降巻き返してくれることを願っております。
再び甲子園へ、そして全国制覇へ。栄冠目指し、ガンバレ三高!

※「日大三高野球部2025」につづく
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西東京大会三連覇に王手! -日大三高野球部2024-

2024年07月27日 | 高校野球
全国各地で代表校が決定している、第106回全国高等学校野球選手権大会(←正式名称)。
我が母校日大三が所属する西東京大会は、明日28日に決勝戦が行われる。
今年、12年ぶりにノーシードで挑んだ三高は、4回戦でシード校の国士舘を撃破。
なので今回の拙ブログは、5回戦以降の試合について語っていく。初戦から4回戦までの軌跡は、こちらを参照してほしい。

5回戦の相手は、都立府中工科。前回ブログでも追加訂正したように、私は試合開始を12時半と思い込んでおり、11時半と気付いたのが当日朝。
あわてて出かける準備をしながら、地元ケーブルTVで中継している、三高の前に行なわれる第一試合を観ていたら、
東海大菅生が拓大一相手に1イニング10失点しているではないか(笑)。あ、つい(笑)マークを記してしまった。

球場到着時は9回裏で、拓大一が10-6とリード。スコアボードの4回表「10」が異彩を放っている。


菅生も第一シードの意地を見せ、連打で得点を返すも、併殺打があったため、あと一死に追い込まれる。
平凡なサードゴロで試合終了…と思いきや、悪送球だかファーストの落球だか、よくわからないが打者セーフになり、10-9と1点差に。
拓大一、この回はキャッチャーフライの落球もあり、金星目前での緊張は隠せない。
それでも、菅生最後の打者がセカンドゴロに倒れ、薄氷の逃げ切り勝ち。
拓大一とは縁もゆかりもない私だが、試合終了の瞬間、思わずガッツポーズ。


優勝候補が敗れる異様なムードの中、第二試合が始まる。
1回裏、先頭打者本間がいきなりライトへホームラン。さらに、2回裏には二打席連続ホームランを放ち、三高が4-0とリード。
前回の高校野球ブログで、「三高打線で一番期待しているのは本間」と記した、私の眼力をホメてほしい。
ところが、他の打者も「オレもホームラン打ちてえ」と思ったのか、初戦の私立武蔵戦と同様、フライアウトを連発。
たまにゴロを打てば併殺打となり、追加点を奪えぬまま、残塁の山を築く。
フォローすると、満塁のチャンスで西鍛治がレフト線に打球を放ち、判定はファウルも実はフェアで、その後併殺打…などの不運もあった。
三高先発は右腕11の伊藤だったが、中盤に1点を返されると、谷亀に交代。エースは温存したかったけどね。
8回にようやく追加点を奪い、5-1で勝利を収めたが、不完全燃焼な内容。


7月20日 5回戦 対都立府中工科 (八王子球場)
府000001000→1
三13000001×→5


三高はヒット11本で残塁が13。下記画像は、「しょっぱい試合ですいません!」と相手に謝罪するナイン(に、見えなくもない)。


それでも三高は、夏大会24年連続ベスト8進出と、対都立174連勝を達成。
正直、今年はどちらかが途切れるかと思ったけど、なんとか来年度チームにバトンを繋ぐことができてよかった。

4回戦の国士舘が第一関門だとしたら、第二関門かつ最大の難敵が、準々決勝で当たる予定だった東海大菅生だが、
先述のとおり5回戦で敗れたため、第二関門突破(笑)。準々決勝の相手は拓大一となった。
昨年も対戦し、序盤からリードを奪うも途中で反撃され、最後はエース安田を投入し、7-4と逃げ切っている。
ベスト8からは、試合は神宮球場で行われる。近年、私の自宅近所ではセミの声がほとんど聞こえないのだが、
神宮に向かう国立競技場付近は、セミの大群が鳴いており、夏本番を感じさせた。


早朝8時半開始ながら、メタクソに暑い中での試合となった準々決勝は、
本間の二試合連続先頭打者ホームランなどで、三高が初回に4点を奪う。
「三高打線で一番期待しているのは本間」と記した、私の眼力を…しつこくてゴメン。
ちなみに本間は、準決勝はノーヒットだし、得点圏に走者がいる場面では、ほとんど打ってない(苦笑)。
三高先発は畠山で、6回途中1失点で谷亀に交代。谷亀は今大会4度目の登板ゆえ、休ませてあげたかった。
途中、普段は立ったまま組む円陣を、珍しく座ったまま実施。これはこれで、人工芝が触れるケツが熱いと思うのだが。


試合は、三高ペースで進み、8回にも追加点を奪い、昨年に続き拓大一に快勝。


7月22日 準々決勝 対拓大一 (神宮球場)
拓000010000→1
三40001002×→7


試合後の両チーム挨拶に続き、


ベスト8からは校歌斉唱が実施される。音痴の私は歌わなかった。


この日はフライアウトは少なく、併殺打もなかったが、残塁は12と相変わらずの二ケタ残塁。
ただ、ゴロを打ったことで相手エラーを誘い、ラッキーな得点をもらった。やはり高校野球は、転がさなきゃダメだ
もっとも、拓大一はエースの先発回避(なので初回に4点取れた)など、2日前の激闘で相当消耗しており、三高はツキもあった。

迎えた準決勝、三高の相手は第三シードの創価。
準々決勝では、春に三高がコールドで勝った、早大学院と接戦だったので、たいしたことねえな、と思ったのだが、
よく考えたら早大学院は、三高が春に負けた佼成学園に夏大会で圧勝と、グーチョキパーの三すくみ関係なので、油断はできない。

試合はやはり、三高得意の先制攻撃に失敗し、両チームの先発投手が踏ん張り接戦になった。
4回表、五番岡本の弾丸ライナー本塁打で先制すると、創価は軟投派の左腕に投手交代。
5回表、再び岡本のタイムリーで追加点も、次打者が併殺で1点どまり。ビッグイニングになるかと期待したのだが。
序盤は谷亀に抑えられていた創価打線も、徐々にヒットが出るようになり、6回には連打と内野ゴロで1点返した。
三高が7回に、織田の浅い犠牲フライで1点追加すると、8回に創価も、三高のエラー絡みで1点取るも、あと1本が出ず。
6回と8回のピンチに動じることなく、最少失点で切り抜けた、三高エース谷亀の精神力の強さが勝因だろう。


7月26日 準決勝 対創価 (神宮球場)
三000110100→3
創000001010→2


試合後は互いの健闘を称え合い、その後は前の試合と同様校歌斉唱。


観客席にいた小倉全由前監督に、周囲から勝利を祝う声が飛び、小倉さんも律儀に応じていた。

※モザイクの仕方を忘れたので、こんな画像になってしまった

この日の三高打線は、9安打と二ケタには届かず。ただし残塁は10と、きっちり二けたを維持(嘆)。
近年、応援席から「盛り上がりが足りない!」という掛け声が流行っているが、三高の攻撃は明らかに工夫が足りない
バントや右打ちなど、進塁打は滅多に見られず、足を使った攻めも少ない。サインは「打て」しかないのではないか。
それでも、決勝進出できたのは、以前私が指摘した、「伝統の力」だろうか。

普段は三高の試合だけ観て帰る私も、準決勝の第二試合は引き続き観戦。
ただし、途中で大差がついてしまったので、3回裏の時点で球場をあとにした。


決勝戦の相手は、兄弟校の日大二を5回コールドで下した、早稲田実業に決定。
さっき触れた、伝統の力が通じない相手であり、よりによって私がもっとも嫌っているチームである。
今年のチームは、準優勝でも「よくやった!」と称賛するつもりだったが、相手が早実ではハナシが変わってくる。

早実は第四シードで3回戦からのスタート。初戦の明大八王子戦は、最終回までリードを許すも逆転勝ち。
準々決勝の国学院久我山戦では、9点差を追いつかれたものの逆転は阻止し、最後は14-13と辛勝。
何度かTV中継で試合を観たが、身体のデカい選手が揃っており、打戦の迫力は三高以上。
エースも谷亀より球速があり、守備と走塁も三高より上。というか、守備で三高より劣るチームは滅多にない(泣)。
負けてほしくないが、三高が上回っている部分は少ないように思える。
準決勝の3回表、日大二から12点を奪った猛攻を目の当たりにして、「あさってはウチがこうなるかも…」と震えたものである。
そのため、この日の帰路は、母校が決勝進出を決めたにもかかわらず、悶々とした状態で歩くハメになった。

昨日から、私なりにいろいろ考えて導いた結論は、「憎むのをやめましょう」だ。某日本人大リーガーのセリフに似ているな。
私が早実を嫌うようになった理由は、マスコミがやたらと持ち上げること、それが理由か、審判が早実寄りの判定を下すこと、
2006年の西東京決勝で、早実選手が三高のサードに危険な走塁を仕掛けたこと、そんなクズが翌年チームの主将になったこと、
さらには、2018年春に、三高の投手が負傷したとき、それを嘲笑するようなヤジを飛ばした早実ファンがいたことなど、たくさんある。
ヤジについては、私も身に覚えがあるが、ケガした選手に追い打ちをかけるような罵倒は絶対にしない。
とはいえ、悪いのは過去の選手や周辺の人間であり、現在のチームの選手たちは、憎むべき行動はしていない。
だから私も、今さらながら心を改め、早実への憎悪を捨て、明日の試合で仮に三高が敗れたとしても、
「早実野球部の皆さん、優勝おめでとう。甲子園では、三高の分まで頑張ってきてください」と祝福したいと思っている。

実際、早実は凄いチームであり、昨年秋には、主力投手が盗撮で逮捕されたのに、活動自粛するどころか、
当該選手を退部させて以降は、事件を報じた週刊文春の取材に監督はシラを切り、何事もなかったように部活動を続け、
春の都大会ではシード権を獲得、夏大会では決勝まで進出するのだから。早実の選手・関係者の不屈の闘志は素晴らしい!
皮肉みたいに聞こえるだろうけど、本当にそう思うよ。もし、三高の選手が逮捕されたら、
監督や部長が責任を取って辞職し、残された選手たちは動揺し、チームは崩壊しているに違いない。
そんな素晴らしい相手ゆえ、負けても悔いはない…わけはなく、三高には絶対に勝ってほしいが、正直苦戦は免れないだろう。

ユウウツな気分で球場から出て、私が向かった先は、準決勝勝利後は恒例となっている、幡ヶ谷のカレー店『スパイス』
今年も懲りずに、母校勝利のゲン担ぎとして、<ミックスカレー>の「ポーク&チキン」800円の「大盛り」+200円に挑戦。
昨年より20円値上げしたが、それでも安いと思わせる、このボリューム。


大きな銀皿からこぼれるギリギリまで、カレーソース2種が注がれて、中央には大量のライスが盛られている。


外は暑く、カレーも熱々で量も多いが、美味しいカレーを提供してくれた、店主ご夫婦のためにも、残すわけにはいかない。
時間はたったが、今年もどうにか完食。食後はお腹パンパンで、夕飯が喰えなかった。


毎年書いているが→オレも頑張った、だから頑張れ三高野球部!

明日の決勝は、これまで本領発揮に至らなかった、「強打の三高」の覚醒を期待したい。
どうか、ここまでミスが少なかった、三高守備陣の崩壊による、大量失点だけは避けてほしい(笑)。笑いごとではないが。
泣いても笑っても、明日はいよいよ決勝戦。両チームの奮闘を願うが、本音は当然、三高の勝利を強く願っている。
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西東京大会、第一関門を突破! -日大三高野球部2024-

2024年07月19日 | 高校野球
今月6日に開会式が行われた、第106回全国高等学校野球選手権・東西東京大会。この書き出しは、前回高校野球ブログとほぼ一緒だ。
地元ケーブルTVで、開会式の模様を中継していたので、視聴しながら画面に映った三高部員を撮影。
行進直前の三高選手たち。プラカードを持つ女子マネージャーのすぐ後ろに、優勝旗と土井キャプテン。


マネージャーが微笑んでいるのは、土井と会話でもしているのか。高校時代、女子と話す機会がほぼなかった私には、うらやましい限りである。
その後、優勝旗返還セレモニー(?)の時間になり、前年度西東京大会優勝校・日大三のキャプテンが呼ばれ、


優勝旗を一時返還。翌日から、この旗と優勝を目指し、西東京124チームが戦いを繰り広げることになる。


ノーシードの三高は、10日には早くも初戦を迎える。舞台は上柚木球場で、相手は私立武蔵。
私立武蔵といえば、開成と並ぶ都内屈指の名門校だが、学業はともかく、硬式野球ならば、日大三が負けることはないだろうと楽観視。
上柚木球場は、京王線南大沢駅から徒歩15分チョイ。途中、下記画像のような緑豊かな遊歩道もある。


三高の先発投手は、背番号20の山口。4回までひとりも走者を許さぬ完全試合ペースも、5回に初ヒットを許し、エース谷亀と交代。
代えた理由は、試合の流れを変えるためであろう。なぜなら、三高打線も、4回まで1安打無得点だったから。
5回終了時のスコアボードがこちら。三高はここまでわずか2安打、15アウトのうちフライアウトが12(嘆)。


5回コールド勝ちを予想していた私は、かなりイライラしていたが、三高首脳陣もやはりイラついていたようで、
ベンチからは何度か、選手たちに対して檄、というか罵倒が飛ぶ、ちょっとイヤなムード。
前監督の小倉全由さんも試合中、「なーにやってんだよ~」などと怒鳴ることはあったが、
小倉さんの声や口調は、厳しさの中に温かさがあるというか、ちょっとユーモラスでもあったが、
現首脳陣のは、厳しく救いのない怒号で、選手を委縮させる効果しかないように感じる。
この日、私が座った席の近くに、元プロ野球の著名投手・現スカウトのKさんがいたのだが、
私と同じことを思ったようで、「三高、ベンチの雰囲気悪いですねえ」と話しかけてきた。
彼は、三高の試合もよく観に来ているし、私と違い、三高の監督やコーチとも顔見知りのはず。
そんなKさんがあきれるほど、首脳陣がベンチの雰囲気を悪くしていたのだ。

5回終了後のクーリングタイムに、どんな指示が与えられたのかは不明。どうせ「しっかりしろバカ野郎!」のような恫喝だけだろう。
それでも6回裏、三高の先頭打者本間が、「うるせえなあ、打ちゃあいいんだろ」といわんばかりに(←すべて私の妄想)、右中間三塁打を放つ。
彼の当たりが起爆剤となり、この回2点、7回には4点を奪い、ベンチからの怒鳴り声は収まった。
あと1点でコールドの8回裏には、チャンスを作るも無得点で、結局最終回までやってしまった。


7月10日 2回戦 対私立武蔵 (上柚木球場)
武000000000→0
三00000240×→6


前回触れた中京大中京との練習試合と同様、選手たちは相変わらず声が小さく、元気がないように感じた。
その原因は、現代ではパワハラに該当するような叱責を繰り返す、指導者側にあるのでは?
部外者の私には、選手たちがどう感じたのかはわからないが、少なくとも、我々観客が不快に感じたのは事実である。

2戦目は、立川球場にて、相手は都立桜町。初戦と同様、普通にやれば負けない相手である。
試合開始前に到着したので、球場内をぐるっと回ってみたのだが、立川球場はバックスクリーンの横に柵があり、
レフト側からライト側へ(その逆も)行けないので気をつけよう。余計な柵を設置しやがって…。


三高の先発は背番号19で、今回初のベンチ入りとなる、2年生の川上幸希。初戦の山口と彼が、来年度チーム投手陣の軸となるのか。
1回の表、三高打線はいきなり繋がり、四者連続タイムリーなどで、4点を先制。
気付けばベンチの選手たちも、打者や走者に激励の声を飛ばし、得点が入るたびに喝采。いいムードだ。
得点が入ったからベンチが活気づいたのか、ベンチが活気あるから得点が入ったのか。
「ニワトリと卵」のように、どちらが先かはわからないが、このような雰囲気になるのを待っていた!
その後も三高打線は得点を重ね。守っても、レフト織田の珍しいファインプレイもあり、相手に得点を許さず。
4回は背番号11の伊藤、5回は10番の畠山が登板し、守備でもスタメン選手を下げ、控え選手の出場機会を作る、余裕の采配でコールド勝ち。

※最後まで守備位置も変わらなかったのは、二遊間の清水と松岡だけ

7月14日 3回戦 対都立桜町 (立川球場)
三42143→14
桜00000→0  ※5回コールド


初戦とは一転、打って守って声も出て、非の打ち所がない勝利である。
首脳陣が叫んだのも、私が気付いたのは一度だけで、それも耳障りな罵倒ではなく、「気を抜かずにいけよ!」のような叱咤激励。
選手だけでなく三木監督たちも、初戦の内容を反省し、この試合に臨んだのだろうか。
試合後、球場外で三高ナインと遭遇。快勝直後ゆえ、みんないい表情をしていた。
唯一、「立川では9の0だよ…」とぼやいていた選手がいた。私は選手の顔を知らないのだが、たぶん本間だろう。
彼はこの日が4打数無安打、春大会の佼成学園戦が5タコで、立川球場では通算9打数0安打である。
ただし、私が三高打線で一番期待しているのは本間であり、今後の試合で打ちまくってくれるはずだ。
一方、抽選会のTVインタビューで、主将の土井が「最も期待する打者」として名前を挙げた、四番の織田はこの日、2打数2安打2打点に2四球と活躍。
前回はスカウトのKさん、そしてこの日は、織田の知人らしい高校生(中学の同級生?)が、近くに座っており、何度か会話したのだが、
彼によると、「織田は字が綺麗」らしい。野球のプレイは大雑把なのに(笑)。
先述のとおり、この日は難しいフライも好捕し、試合後は本人もゴキゲンだったが…。

ここまでは勝って当然の相手だったが、3戦目の相手は、シード校の国士舘。最初の難敵である。
去年の対戦では、三高の方がシード校で、16-2と圧勝したが、昨年のスタメンは全員卒業している。
試合前の練習では、リベンジを誓う国士舘ナインの気迫が勝っているように見えた。
舞台となる八王子球場は、厚い雲に覆われつつも日差しが強い、妙な天気であった。

1回表、三高の攻撃は、土井が併殺打に倒れ無得点。
三高の先発はエース谷亀。四球とバントでピンチを作ると、次打者のレフトフライを、織田がグラブに当てるも捕球できず失点。
高校野球ゆえ、記録は二塁打になったが、プロ野球ならエラーである。
その後二死二塁となり、ファーストゴロでチェンジ…と思いきや、ファーストがモタモタこいて内野安打に。
しかもその間に、二塁走者が一気にホームを陥れる好走塁で、2点を先制される。
守備に難があるのは知っていたとはいえ、四球、レフトフライ、ファーストゴロで、2点も取られちゃたまらんよ。
国士舘の攻撃が終わり、ナインがベンチに戻ってくると、織田がうつむきショボンとしている。
そんな姿を見かねた主将の土井が、「元気出せよ!」とばかりに、彼の大きな背中をバチーンと叩く。
185cm・95kgという立派な体格の織田だが、達筆だったりエラーして落ち込んだりと、見た目に似合わず繊細なのかもしれない。
とりあえず、以降の試合では、彼をヤジるのはやめておこうと決意(苦笑)。

2回の表、織田は凡退も、岡本二塁打、飯田タイムリーで1点返すが、その裏も、四球とバントでタイムリーを浴び、1-3と再び2点差に。
3回の表、二死一、二塁のチャンスで織田に回り、大きな打球を飛ばしたが、センターに捕られ得点ならず。
3回裏、相手クリーンアップを三者凡退に抑えると、急に雨が降り出し、試合は一時中断。


三者凡退のいい流れを攻撃に繋げたかったし、そもそも、カサも雨具も持参していない私は、びしょ濡れで不愉快である。
30分後くらいには雨脚が弱まり、グラウンドを整備し試合再開。4回表、三高は無得点で、裏の国士舘も、一死二塁の好機に無得点。
5回表、先頭の谷亀が二塁打を放つ。彼は投手ながら打撃もいいので、登板しないときもスタメンで使ってほしい。
続く本間はデッドボール、清水がバントで送り一死二、三塁となり、続く土井はショートへのゴロ。その間に三塁走者がホームイン。
さらに、二塁走者の本間が挟まれるも、国士舘の送球ミスがあり、彼も生還し同点。その間に土井も三塁に到達。
迎えた四番織田は、これまたショートゴロ。それでも三塁走者土井が、ダッシュよく生還し、三高が4-3と逆転した。
織田は、スタンドの部員たちにガッツポーズを披露していたが、タイムリーヒットではなくアウトの分際で、喜びすぎである。
二死無走者となったが、この後も攻勢は続き、西鍛治のタイムリーや、谷亀のこの回2本目の二塁打などで、3点を追加し7-3に。
その裏、国士舘は一死一、三塁のチャンスに内野ゴロ併殺で無得点。その後も、国士舘は2度の併殺で流れを掴めず。
三高も追加点を奪えなかったが、9回表、岡本がレフトへのホームランを放ち、待望の追加点。
岡本は初回の守備で、失点の原因となるミスをやらかしたが、二塁打2本に本塁打と、長打を3本打ったので帳消しだ。
その後、飯田がこの日2本目のタイムリーを放ち、スコアは9-3に。その裏は谷亀が三者凡退で切り抜け、試合終了。


7月17日 4回戦 対国士舘 (八王子球場)
三010060002→9
国210000000→3


試合後の挨拶を撮ろうとしたのだが、ちょっと遅れてしまった。


まずいプレイもあったものの、自慢の打線が機能し、シード校の国士舘を撃破。第一関門突破である。
次の5回戦は明日の土曜20日、八王子球場で11時半くらいから、  ※7/20追記 当初、12時半と記載しましたが、11時半の誤りでした
相手は都立府中工科。ここまで3試合連続コールド勝ちと、勢いに乗っている。
実は、同じくノーシードだった12年前も5回戦で対戦し、三高が初回に8点を奪い、10-1で勝った。
ぜひ返り討ちにし、24年連続ベスト8進出を決めたいところだ。
問題はその準々決勝。相手はたぶん、第一シードの東海大菅生だろう。第二関門というか、ある意味最大の山場である。
一昨年の決勝のように、劣勢でも集中力を切らさず戦えば、勝機が見えてくるはずだが、果たして。

試合後は、母校の大勝利(かな?)を記念し、八王子駅南口の『中華そば専門店 大勝軒』でメシを喰うことに。


ここの大勝軒は永福町系なので、並盛でも麺は2玉入るため(1.5玉の注文も可)、丼が洗面器のように大きい。 

※永福町系については、ここで簡単に説明している

食べてみると、永福町系ならではの煮干し風味は控えめで、しょっぱさが足りない気がする。
だが、食べ進めていくと、徐々に塩分が濃くなってきた。どうやら、タレが底に沈み、混ざっていなかったようだ(苦笑)。
最初はイマイチで、途中から濃く、ウマくなっていくのは、当日の三高の試合と一緒である。
なお、スープは途中で味が変わったが、ラードを含んでいるため、最後まで冷めることなく熱々だった。
三高の選手たちも、途中で諦めることなく、最後まで熱い気持ちを保ち、戦い抜いてほしい
と、強引にこじつけたところで、今回はおしまい。栄冠を目指し、ガンバレ三高!
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高校野球・西東京大会がもうすぐ開幕…してしまう! -日大三高野球部2024-

2024年07月02日 | 高校野球
今週6日に開会式が行われる、第106回全国高等学校野球選手権・東西東京大会
先月15日の抽選会の結果、我が母校日大三は、10日に初戦を迎える。
抽選会の模様は、地元ケーブルTVで中継していたのだが、
番組の冒頭で司会者が、「西東京の注目は何といっても、ノーシードの日大三ですね!」と発言。
確かに、大会連覇中の三高がどの位置に入るかは、他の高校も気にしているだろうけど、
都大会では秋も春もベスト32止まりだったチームなので、あまり注目はしないでほしい。

先に東東京がクジを引き、そのあとが西東京。まずはシードされた8校が引き、トーナメント表の四隅や真ん中あたりに入る。
その後、どうやって決めたのかは知らないが、頭文字が「ふ」の高校、たとえば都立富士森高校がクジを引き、以降はあいうえお順に、
「へ」「ほ」「ま」…「わ」まで行ったら「あ」に戻り、「い」「う」…の高校が抽選するため、「に」の日大三は、相当あと回しになる。
比較的楽なブロックは、他校に引かれてしまい、入ったのは結局、左上下(わかりづらい?)の国士舘ブロックであった。
※東京都高野連HPのトーナメント表はこちらをクリック

三高は二回戦からのスタート(シード校は三回戦から)で、初戦とその次は、まず負けることのない相手なのだが、
四回戦はたぶん、シード校の国士舘と対戦。そこを突破し五回戦に勝ったとしても、準々決勝の相手はおそらく、第一シードの東海大菅生。
昨年大会も、初戦が国士舘、ベスト8で菅生と対戦予定だったため、「21世紀では最悪のクジ」と嘆いたものだが、
今年は、五回戦の相手になりそうな桐朋にも好投手がいるらしく、去年以上にしんどいクジである。
悪いクジを引いた戦犯(←言い過ぎ)の土井キャプテンは、中継の最後にインタビューを受けていた。
注目選手をたずねられ、「四番打者の織田です」と応え、「エース谷亀を中心に、一戦一戦頑張っていきます」と宣言した。

抽選会の翌日、母校グラウンドにて、愛知の強豪・中京大中京との練習試合があったので、観戦してきた。
ここまで文字ばかりだったので、以前も載せた、学校近くで咲いていたあじさいの画像を掲載。


6月は中京大中京だけでなく、千葉の志学館も来校し、変則ダブルの練習試合を実施するのが、毎年恒例になっている。
志学館は春季千葉大会でベスト8、秋の千葉大会は初戦のベスト32で敗退。
一方の中京大中京は、高校野球ファンなら誰でも知っている、全国区の名門校だが、特に今年は強いようで、
昨秋の愛知大会は3回戦(ベスト16)敗退も、春季愛知大会で準優勝、同東海大会では優勝を飾っており、
今年は2017年以来となる、夏の甲子園出場を視野に入れているようだ。

三高と中京大中京は毎年、春に愛知、6月に東京と、それぞれの地元で練習試合をやるのだが、
6月の三高グラウンドでの試合は、近年は三高が圧倒しており、私の観戦時は全勝している。
毎年ではないが、昨年までの三高グラウンドで、私が観戦した日大三-中京大中京の結果を転記する。
2010 三高5-4中京
2012 三高9-2中京
2013 三高7-3中京
2016 三高14-6中京
2018 三高12-5中京
2019 三高12-5中京
2023 三高11-3中京

ご覧のとおり、2010年以外は三高の圧勝。無論、両チームともベストメンバーで臨んでいるはず。
観戦していないのでスコアは不明だが、中京大中京が夏に全国制覇を遂げた2009年も、練習試合では三高が勝ったらしい。
2018年は、下記のように試合結果をブログに掲載し、


試合後は町田で、パイナップルつけ麺を食べている。つけ麺の詳細はこちらで。


非公開の試合結果は明かさないのが拙ブログのポリシーだが、ついさっき、球歴ドットコムというサイトに結果が載っていたのを確認したため、
以降で今年の中京大中京戦について、簡単に説明していく。試合内容を明かすのも、本来はダメなんだろうけどね。
私は第一試合の三高と中京の試合だけ観戦して帰ったが、上記サイトによると、中京3-1志学館、三高8-7志学館だったらしい。

三高の先発はエース谷亀。一回表は四球ふたつにサードゴロエラーで、いきなり1点を失う。
ゆる~いゴロだったのに、三塁手は怠惰な動きで後逸。最低でも身体で止めて、二塁走者の生還を阻止してほしかった。
無論、追い込んでから四球を出し、守備のリズムを崩した、谷亀およびバッテリーの配球もいただけない。
谷亀は5回裏に代打が出て降板したが、四球と失点は初回のみで、奪三振3、被安打1の失点1とまとめた。
6回からは、私が初めて見る2年生投手が登板したが、投じた球は、ど真ん中の速くないストライクか、外角に大きく外れるボールのみ。
しかも、先頭打者のレフトフライを、レフトが余裕の脚運びで追いながら捕球できず。昨秋から何度か見たシーンである。
その後、ホームラン、四球、安打などで3失点。別の日の練習試合や、紅白戦では結果を出しているのかもしれないが、
この日のピッチングは、失礼ながら一軍レベルではなかった。 ※なので投手の名前は出さない
彼の不甲斐ない投球は残念だったが、もっと腹が立ったのが、まったく声をかけない内野陣及びベンチ。
2年生投手が苦しんでいるのに、3年生野手は声をかけて励ますこともなく、我関せず、といった様子。
無言なのは守備だけでなく、攻撃時も同様。常に声を出しているのはサードコーチャーだけで、ベンチからの声も単発。
相手の中京ベンチは、複数の選手が終始声を出していたため、三高の静かさが余計に目立った。

守備よりはマシだと思われる打撃陣は、エース中井ら中京投手陣の継投を攻略できず、ヒット6本の三振9。
3人目左腕(名前記録せず)から、二番打者の清水が本塁打を放ったが、同じ投手と対戦した他の打者は、6人中5人が三振。
四球もいくつかもらい、チャンスを作ったのだが、ライナーを含め4度の併殺。
5回の一死満塁からの内野ゴロ併殺はともかく、初回の一死一、三塁でのショートゴロは、ボテボテの詰まった当たりだったので、
併殺崩れで1点取ったと思いきや、打者が一塁で余裕のアウト。あのゴロで併殺になるとは…鈍足なのか走る気がなかったのか。
主将が期待した四番織田は、2打数無安打1四球で、7回で交代。初回のショートゴロ併殺は彼である。
試合の結果は、球歴ドットコムでも伝えているように、中京大中京4-1日大三


三高グラウンドでは初めて見る、中京戦の敗戦もショックだったが、さらにショックだったのは、
相変わらずの低レベル守備、力量不足だった投手の登板、攻守ともに闘志なき選手、という惨状。これでは相手にも失礼である。

攻撃陣は4度の併殺と運に恵まれなかったし、エース谷亀は5回自責点0、3番手の畠山も3回を投げ無失点。
東海チャンプにこの内容は上出来かもしれないが、覇気が感じられない選手たちの態度は、観ていて不愉快であった。
とにかく声が出ていないし、淡々とプレイし淡々と敗れた印象。試合後も別に悔しそうではなかった。
元気がなく見えたチームは過去にも存在したが、今年のように秋春早期敗退でノーシード、
練習試合でも敗戦続き(の模様)と、実績も覇気もないチームは、21世紀では初めてだ。
どんな事情があるのかは知らんが、ヘタクソなんだから、せめて声くらい出せよ!

声を出さない事情、たとえばチーム内での揉め事とか、試合に集中できない理由があるのか。
実際、過去には選手同士の不和が原因で、夏の甲子園出場を逃したとされる代があった。
不和になった原因は、選手たちではなく、一部の関係者にあったと私は考えている。
確固たる証拠がないので詳述は避けるが、どこの組織にも、成功を妬み足を引っ張るクズはいるものである。
前回ノーシードだった2012年のチームも、いろいろあって結束していない時期があったが、
春大会の敗戦で、選手たちはいい意味で開き直り、夏大会前にはチームもまとまり、
初戦から全戦コールド勝ちで準々決勝に進出し、その勢いのまま、西東京代表の座を勝ち取っている。

中京大中京戦の翌週は、神奈川県の某校と試合し敗戦、一昨日の日曜は、同じく神奈川の平塚学園に7-8で逆転負けと、連敗している。
今年の練習試合は、例年より黒星が多い気がするものの、相手も他県の強豪ゆえ、接戦を演じた実力は、西東京でもトップクラスのはず。
負けに慣れることなく、何かきっかけをつかみ、一致団結してくれれば、西東京三連覇を目指せるのだが、
夏大会の初戦まであと8日。さすがに時間がなさすぎる!

断言はできないが、ここ数年は、開幕式直前の平日に、同じ東京の強豪・帝京との練習試合が組まれている。
昨年は開会式の前日に行ない、最終回に2点差を追いつき、10-10で引き分けた(詳細)。
守りのミスもあったが、帝京ベンチからヤジらしき声が飛んだことに触発され、三高ベンチも声を出し、活気ある試合となった。
今年もやるのか、そして今週いつやるのかは知らないが、東東京の第一シード・帝京との試合で、気合を注入されることを願っている。

最後に毎年恒例、今夏の西東京大会を、競輪式の印で予想する。
◎日大三 ○日大鶴ケ丘 ×東海大菅生 △国士舘 「注」日大二
本命は当然、勇往邁進・不撓不屈・OB優秀な三高である。ここで、さっきとは別の色のあじさい画像を掲載。


いろいろと不満も記したが、紫あじさいの花言葉(※他にもあるが)「辛抱強い愛」と同様、私の母校愛は揺るがない。
対抗は当然、第一シードの菅生だが、昨年の予想と同様、決勝の相手には絶対にならないため、反対のブロックから日鶴を指名。
昨夏準優勝で、第二シードである日鶴と、三高と同様ノーシードだが、昨秋大会はベスト4に進出した日大二、兄弟校にも期待。
菅生か国士舘は、どちらかが三高を破りそうなので、当然有力候補に。とりあえず、たとえ三高が敗退したとしても、
部員の盗撮事件を隠蔽し、秋大会の出場を続け、その後も自粛せずシレっと春大会に出場し、夏のシード権まで獲得しやがった、
W稲田実業の優勝だけは阻止してほしい。あんな高校を甲子園に出したら西東京の恥である。

泣いても笑っても、西東京大会はまもなく開幕。今年も、大会直前では恒例のエールを送ることにする。
甲子園と栄光を目指し、頑張れ高校球児たち!
無論、毎年書いているように、三高の対戦相手はあまり頑張らないでくれ(苦笑)。
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「強打の三高」沈黙… -日大三高野球部2024-

2024年04月29日 | 高校野球
健大高崎が、春の甲子園では群馬勢初の優勝を飾った、今年のセンバツ高校野球。
大会終了後、東京ではさっそく、夏大会のシード権がかかる春季都大会が始まる。
出場するのは、秋季都大会に出場した64校と、その他の高校同士の予選を勝ち抜いた48校の計112校。
そのうち、秋季大会でベスト16に残った16チームがシード校となり、2回戦からのスタート。
我が母校日大三は、前回の高校野球ブログで記したように、二松学舎大附に2回戦=ベスト32で敗れてしまったため、
春大会はノーシードとなり久々の1回戦スタート。3回勝つとベスト16=夏のシード権がもらえる。

その前に、冬合宿を経ての成長ぶりを確認すべく、3月2日に2024年初の練習試合・対関東一戦を観に行ったところ、
開始時間が普段と異なったようで、三高グラウンドには誰もいない…というのは、このときにも記した。


試合は観戦しなかったが、結果をマスコミが報じていたので、ここでも掲載する↓
3月2日 練習試合 三高グラウンド 日大三5-8関東一(東東京)

今春から、いわゆる「飛ばないバット」を使うことになった高校野球界だが、三高は主将の土井と織田が本塁打を放った模様。
敗れたとはいえ、春の甲子園に出る関一相手に5点を奪った、打線はホメていいのではないかな。
もう一試合、マスコミが報じた練習試合の結果がこちら↓
3月9日 練習試合 健大高崎グラウンド 日大三2-12健大高崎 ※7回コールド

※サンスポの記事より拝借、投げているのは石垣元気投手

冒頭で触れたように、相手の健大高崎は、数週間後に全国制覇を遂げた。
全国の強豪相手に、1試合平均わずか1.4失点(5試合で計7失点)という鉄壁の投手陣から、
2点をもぎ取ったということは、今年の三高は全国屈指の強力打線…とホメるのはさすがに苦しいか。
練習試合、しかも相手が強かったとはいえ、冬を越してのコールド負けはアカン!
ちなみに、健大高崎野球部HPによると、その日はダブルヘッダーで、二試合目も3-13で完敗した模様。
健大高崎とは昨秋も練習試合を行なっており、そのときは5-6、8-8と接戦だったのに、ずいぶん差が付いてしまった。
練習試合は他にも実施しており、観戦した方によると、「三高、全然成長してないかも?」とのこと。
私も自分の目で確認したかったのだが、いいトシこいて酔ってすっころんでヒザを打ち、歩行がかったるくなったりして、
結局、練習試合を観戦することなく、春季都大会を迎えてしまった。

1回戦の相手は、予選を勝ち抜いた文京区の駒込。今調べたら、萩本欽一さんの母校だった。
最近の三高が試合するのは、八王子球場ばかりで、たまには他の球場でやってほしいと思っていたら、
今回の春大会は、江戸川、上柚木、立川、駒沢と、近年は訪れる機会のない球場が目白押し。
初戦の江戸川球場は、地下鉄西葛西駅からほど近く、アクセスは良好なのだが、
私の地元立川からは、果てしない距離があり(←オーバー)、しかも平日10時開始ゆえ、朝の通勤ラッシュと重なってしまう。
ここ数年、経験していない満員電車に耐えられる自信がなく、どうせ楽勝だろうからと、観戦をサボってしまった。
結果は予想どおりだったが、己の三高野球部愛が希薄になっているのを反省。

4月2日 春季東京都大会1回戦 江戸川球場 日大三13-1駒込 ※7回コールド

三高の先発投手は、今春からベンチ入りした2年生左腕の細谷周平。代わって、私の推し選手・近藤がベンチ外に。残念!
試合は、1回表に先頭打者の本間がホームランを放つ、幸先の良いスタート。
その後も得点を重ね、終始優位な展開だったようだが、どうせなら5回で終わらせてほしかった。

2回戦の相手は、秋大会ベスト8のシード校・早大学院。
ベスト8とはいえ相手に恵まれた印象だし、総合力は三高の方が上と予想。さすがにこの試合は、観戦に出かけた。
上柚木球場に来たのは、帰りに橋本の『よしの食堂』に寄った、2017年秋以来。


周辺では桜が咲き始めていたが、朝から降っていた小雨のせいで、花見気分にはなれず。


雨天によるグラウンド調整のため、予定より遅れて始まったこの試合、
1回表のマウンドに立ったのは、昨秋のブロック大会以降登板していなかった、背番号1の谷亀であった。
練習試合で投げたとの噂は聞いた気もするが、エース候補の公式戦復帰を、私も素直に喜んだ。
ただし、この試合に限っては、球威も変化球の切れも以前と変わらず。案の定、相手打線に捉えられてしまった。
7回1/3を投げ、被安打9の失点3。奪三振と四死球はともに4。
畠山がリリーフし、二者連続三振で切り抜け、その裏にコールド勝ち。
4月5日 春季東京都大会2回戦 上柚木球場 日大三10-3早大学院 ※8回コールド


こちらは試合後の挨拶。


さっき書き忘れたが、初戦はエラーが2個、そしてこの試合も2個と、守備は相変わらずイマイチの様子。
打線は11安打10得点と及第だが、気になったのが、スクイズを含め送りバントが8個もあったこと。
不器用な印象のある三高打線が、すべて成功させたのは快挙だが、結局バントをしなかったのは、最終回となった8回のみ。
毎回安打は何度も見かけたが、7回までとはいえ、毎回バントを目にしたのは初めてだ。
湿ったグラウンドや、後述する飛ばないバットを考慮に入れての作戦かもしれないが、
この日の空模様と同様、どうにもスカッとしない試合展開であった。

2日後の3回戦は、私の地元立川球場での試合。この日は気温が高く、桜はほぼ満開で、球場近くの河原沿いには、花見客が多数。


外野席の客は、向きこそ反対とはいえ、花見と試合観戦を同時に楽しめそう。


対戦相手は、2020年夏の独自大会で敗れた佼成学園。三高と同様ノーシードだったし、あまり警戒していなかった。
試合後は、どこかで缶ビールを買い、花見客に混ざって祝杯を挙げるつもりだったのだが…。

三高の先発は背番号10の畠山。一昨日は好リリーフだったが、彼もあまり成長していないような。
佼成が得点し、三高が追いつく展開。三高は6回からエース谷亀にスイッチし、2-2の同点のまま8回を終了。
ここまで、ヒットの数は佼成8本、三高はわずか4本。安打の数も含め、佼成ペースの印象。
9回表、二死二塁で佼成の一番打者が、二塁走者の生還を防ぐべく前進していた、レフトの頭上を越えるタイムリー三塁打を放つ。
彼はこの試合、それまで二塁打を2本放っており、一塁が空いていたのだから、勝負しなくても…と思ったものだ。
谷亀は、さらに次打者にもタイムリーを浴び、2点差で裏の攻撃へ。

三高も、相手エラーと死球で一、二塁のチャンスを作った。
2012年以降の佼成戦では、最終回に3度の逆転経験があったが、今年は後続が断たれ、試合終了。
4月7日 春季東京都大会3回戦 立川球場 日大三2-4佼成学園


試合後の佼成ナインは、打倒三高を果たし大騒ぎ。そこまで喜んでもらえると、三高ファンの私も光栄である。
近年の東海大菅生なんて、三高に勝っても淡々としているからな。まったく憎たらしい。
敗れた日大三は、春大会ベスト16進出を逃し、夏の西東京大会はノーシードで挑むことになった。
ちなみに、前回ノーシードだったのは2012年で、そのときは決勝まで進出し、佼成相手に逆転勝ちを収めている。
上記決勝戦は私が、人生でもっとも感激した試合なので、いつかじっくりと語らせていただく。
試合後は缶ビールを飲むことなく、球場の横を流れる、根川沿いの遊歩道を歩いて帰宅。
満開の桜が美しい分、母校の敗戦が余計に悲しくなった。


この日の敗因は当然、今回タイトルにもした三高打線の沈黙である。
佼成の左腕投手は、制球力もあり悪い投手ではなかったが、いくらなんでも4安打はひどい。
それでも、相手がこのあとも勝ち進んでいけば、「実は相手投手がよかった」になるのだが、
佼成は次戦で、帝京に1-6とあっさり敗退。どうやら「単純に三高が弱かった」ようだ。

打線沈黙の原因は、私に言わせれば、「前の試合でバントばっかりやってるからだ!」である。
「飛ばないバット対策として、確実に走者を進めるための作戦」なんて言い訳は認めない。
選抜甲子園で、スタンドに入った本塁打は、31試合でわずか2本。確かにバットの影響はあるようで、
長打が出にくくなったことで、走者を進めるためのバントや打撃、盗塁などを重視するチームは増えてきそうだ。

ただ、三高野球部のスタメンは、秋とほぼ同じ面々で、バントなどは不得手だが、パワーはありそうなタイプばかりの印象。
事実、練習試合を含め、三高打線はそこそこホームランを打っており、遠くに飛ばせる打者が揃っている。
おそらく、今年度のチームも例年どおり、バントよりもヒットを打つための練習に時間を割き、
飛ばないバットでも、速く鋭い打球を遠くに飛ばせるよう、筋トレや素振りなどの鍛錬を繰り返してきたはずである。
無論、「打つだけではダメだ、バントも使っていかねば」と、方針を変えるのは悪いことではないが、
それならばまず、練習試合や紅白戦などで、そのような戦法を試すべきで、  ※試していたらゴメン
公式戦でいきなり、「強打」の印象が強い三高がバントを繰り返したら、なんだか相手をバカにしているようにも見える。
そもそも、バントばっかりやらされては、選手たちの気合も入らないだろう。
気分が上がらぬまま臨んだ佼成学園戦で、4安打しか打てなかったのは、偶然ではなく必然だったのかもしれない。

個人的な意見だが、バントというのは、1イニングに3個しか許されないアウトのひとつを、相手に簡単に与える行為である。
だいたい、バットを振らずに投球をちょこんと当てて、相手守備陣のいない場所に転がすなんて、なんだか卑怯なプレイではないか?
野球経験者で作家の伊集院静さんも、生前に連載していたエッセイで、上記と同様のことを指摘していた。
バントよりもフルスイング、それが私の理想であり、選手もそっちの方が得意なはず。

前任の小倉全由監督が、野球部OBたちの批判を受けながらも、それまでのスモールベースボールを捨てて、
打撃力の強化を貫き、三高を甲子園常連校、そして全国区の強豪に育て上げたのは周知のとおり。
三木現監督も、そんな小倉野球を受け継いでいるはずで、だからこそ、春季大会の結果は残念だった。
無論、今回の敗戦を無駄にせず、新たな戦略を練っているのは間違いなく、
夏大会までには必ず、練習試合を観戦し、チームの新たな戦いぶりを確認しておきたい。
そういえば、退任後もたびたび、三高野球部の試合に足を運んでいた小倉さんだが、今年からU-18日本代表の監督に就任。
4月は彼らの強化合宿に参加しており、球場には来られず。小倉大明神が見守っていなかったのも、敗因のひとつかもしれない。

夏の甲子園をかけた、西東京大会の開幕まで、あと2ヶ月少々。今年はノーシードゆえ、例年より早く初戦を迎える。
どんな戦略で挑むのかはさておき、今年もまた、下記画像の校舎空白部分に、


 硬式野球部 甲子園出場」のような垂れ幕が提示されるのを願ってやまない。ガンバレ三高!
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「強打の三高」復活! -日大三高野球部2024-

2024年01月24日 | 高校野球
年末年始の芸能界最大の話題となったのが、週刊文春がスクープした、松本人志氏の性加害問題。
そんな文春が、昨年11月にスクープしていた事件は、他のマスコミが追随しなかったためか、私も年が明けるまで知らなかった。
その事件とは、【早稲田実業野球部員が盗撮で警察連行《2年ぶり2度目》】である。 ※詳細はこちら

被害者がいるので、「2年ぶり2度目」などと、甲子園出場を報じるようにおちょくっているのは、けしからんが、
一番けしからんのはもちろん、実行犯の部員と、監督ら早実の責任者たちである。
なにしろ、早実野球部は4年前にも、部員による性行為動画の拡散問題で出場辞退をしており、
さらに文春の記事によると、2年前にも盗撮事件があったそうではないか。学校側が隠蔽したのか、全然知らなかったぞ。
4年間で3度もわいせつ事件を起こす高校の部活なんて前代未聞だし、
こんな不祥事まみれのチームは、出場辞退どころか、日大アメフト部みたいに廃部させるべきだろう。
おそらく、当事者だけを退部・退学させ、春季大会はわからんが、甲子園出場がかかる夏の大会には、シレっと出場してくるんだろうな。
出場の是非はさておき、ファンや高野連には、もうこんなチームは応援するな! と訴えたい。
特に高野連は、早実の観客動員力=入場料収入を期待するのか、過去の試合では、審判が露骨に有利な判定を下してきたが、 ※本当
今後は、そのような姿勢は改め、公平なジャッジを指導・遂行させていただきたい。

さて、そんな不祥事まみれの最低野球部とは対照的な、明・正・強をモットーとする、日大三高野球部
そんな彼らの2024年度チームの秋大会の戦いぶりについて、以下で語っていこう。
こんなコト書いたあと、不祥事が発覚したら相当恥ずかしいので、部員には「どうか事件を起こさないでくれ」と切に願う(笑)。

甲子園では2勝し、例年よりも新チームへの移行が遅れ、不安もあった秋季ブロック予選。
今年は特別サービスとして、ベンチ入りメンバー20名を以下に転記した。左から背番号、姓名、学年、身長、体重、投打で、赤字が主将。

1 谷亀 和希   2年 179 78 左・左
2 多田 大輝   2年 171 68 右・右 
3 染谷 恒成   2年 183 83 左・左
4 清水 太一   2年 171 71 右・右 
5 飯田 拓音   2年 177 78 右・右
6 松岡 翼    1年 170 63 右・右
7 岡本 弦士   2年 183 93 右・右
8 土井 貴仙   2年 175 76 右・右
9 畠山 将豪   2年 175 76 左・左
10 伊藤 遙亮   2年 170 65 右・右
11 織田 大成   2年 185 90 右・右
12 西鍛治 玄太  2年 182 81 右・右
13 内田 愁也   2年 172 82 右・右
14 中島 英作   2年 171 72 右・右
15 永野 翔成   1年 181 90 右・右
16 金久保 大空樹 2年 170 85 右・右
17 山住 祐樹   2年 175 79 右・右
18 近藤 優樹   1年 170 87 右・右
19 本間 律輝   1年 174 71 右・左
20 内田 流空   2年 170 72 左・左


キャプテンの土井は、夏大会はスタンドで、2年生ながら応援団長を務めた。 ※例年は3年生
前チームで、夏大会でもベンチ入りしていたのは、谷亀と畠山のサウスポーふたりだけ。
谷亀の背番号1は予想どおりだが、畠山が10番ではなく、ライトの9番とは驚いた。
難読名の読みを補足しておくと、7番の岡本は「ゆずと」、16番の金久保は「だいすき」、20番の内田は「るーく」らしい。
機会があったら、下の名前で声援を送りたいが、おっさんの私に「だいすきー!」と呼ばれるのは、金久保もイヤだろうな。
全体的に、身体の大きい選手が多く、80kg超えが8人で、身長は全員170cm以上。無論、これからさらに大きくなるはずだ。

三高グラウンドで行われた、初公式戦の相手は、文京区の昭和一。私の地元立川市にある方は、「昭和一学園」と表記するらしい。
失礼だが、過去の実績を踏まえれば、負けるはずのない相手である。なので結果だけ先に記す。
ブロック予選 1回戦 日大三10-1昭和一 ※8回コールド


三高のヒットは、私の判断では12本、もらった四死球はたくさん。もっと早い回で終わらせてほしかった。

※試合後の挨拶

三高の先発は、18番の1年生近藤。下記画像は、別の日に八王子球場で撮影した、投球練習シーンである。


私好みのぽっちゃり体型で、妙に大物感が漂う、近年の三高にはいなかったタイプの1年生だ。
投球の際は、ベンチや審判からの指示に対し、頭を下げ「ハイ、わかりました!」という態度ではなく、
片手を上げ、「ああ、わかったわかった」といわんばかりの応対を見せる。左右違うが、体型的にも往年の江夏豊みたい。
打席に立てば大リーガーのように、バットを小刻みに振り動かし、打つ気満々。打撃も好きなのだろう。
四球で一塁に向かう際は、ベンチから出てきた控え選手に、手袋などを放り投げるように渡す。
日常ではさておき、グラウンド上の彼は大物…というか、要するに生意気なのである(笑)。
近藤は5回まで投げ、被安打3の1失点。制球力はあるので、ボールにもっと体重が乗り、球速が上がってくると面白い。
6回からはエース候補の谷亀が登板し、3回を被安打1の無失点と無難にまとめた。

攻撃陣の方は、フライアウトの多さ、残塁の多さは近年同様。盗塁もいくつか決めたが、どうせ強豪相手には走らないのも、毎年恒例。
ただ、身体が大きいからそう見えるのか、みんなスイング自体は鋭く、芯に当たれば飛びそうな印象だ。

2戦目の決勝戦は、観戦できなかったが→ブロック予選 決勝 日大三10-0都立桜町 ※6回コールド
この結果も順当だったが、3回まで無得点だったことや、四番がレフト谷亀だったと聞いて、ちょっと驚いた。
予選だから、いろいろ試しているのだと思うが、谷亀って、四番打つほど打撃よかったかなあ?
三高の先発投手は、背番号10の伊藤。6回を投げ無失点、打者としても長打を放ち、4打点の大活躍だったらしい。
畠山や近藤も含め、今年のピッチャーは打撃も悪くないのは好感が持てる。

数日後、各ブロックの予選を勝ち抜いた64校による、秋季都大会の本戦が開幕。
ベンチ入りメンバーは、ブロック大会に登録された20名のうち、15番の永野が、山口稜我とチェンジ。
山口は右投げ右打ちの1年生で、ポジションは投手。身長体重は、サイト「球歴.com」によると178cmの64kg。

初戦は八王子球場にて、相手は都立小山台。近年はたびたび上位に進出する、侮れない相手だ。
三高の先発は、背番号9の畠山。前チームのとき、どこかとの練習試合で完投勝利を収めたと聞いたことがあるが、
この試合では、スライダーを多投するも序盤から打ち込まれ、5回0/3を投げ被安打8の失点4。
日刊スポーツには「試合をつくった」と評されていたが、自責点4では作ったとは言えないでしょ。
6回途中から伊藤が登板し、4回を被安打2の無失点で切り抜けた。
伊藤と主将の土井は、1年秋にもベンチ入りしていたし、元々期待が高かった選手なのかも。

打線は、3回に6点を奪い逆転するも、その後は淡白な攻めが続き、コールドに1点足りず、9回までやってしまった。
打順やメンバーは、ブロック予選とは変化があったが、一番センター土井と、二番ライト本間は固定。
背番号19の1年生ながら、スタメン抜擢された本間は、バントに四球にヒットなど、無駄な凡退はなし。
1年生で唯一のひと桁背番号をもらったショートの松岡や、先述の近藤ともども、来年の夏まで応援したい。
試合結果は→秋季東京都大会1回戦 日大三10-4都立小山台


試合後のスタンドへの挨拶。三高はこれで、対都立戦の連勝を172に伸ばした。


2回戦の相手は、よりによって二松学舎大付。近年の東京屈指の強豪で、ブロック予選でも帝京を破っている。
強力打線をエース谷亀がどこまで抑えるか、そして、ここまで3試合で30得点を記録した、三高打線の真価が問われる一戦である。

三高の先発は、予想に反し畠山。ブロック予選では元気だった谷亀だが、負傷などのアクシデントがあったのか、最後まで登板せず。
球速も変化球の切れも平凡な畠山は、二松打線の餌食となり、初回からタイムリーや押し出しやらで5失点。
2回にも1点奪われたところで、早くも近藤に交代。後続は抑えたが、3回には不運な内野安打がきっかけで3失点し、伊藤に継投。
三高打線は、初回と2回に1点ずつ返すも、2回と3回の好機で併殺。なかなか得点差が詰まらない。
5回表、伊藤が三者凡退に抑えると、その裏内野ゴロやタイムリーで3点を返し、5-9で前半終了。

6回表、さっきの回にタイムリーを放った土井が、センターからの好バックホームで、走者を刺し追加点を許さず。
その裏、無死一塁から今試合3度目の併殺も、織田がソロ本塁打を放つ。さらに走者をふたり出し、相手先発投手をKOも1点どまり。
7回は両チームとも三者凡退で、迎えた8回表。内野安打で無死の走者を出すと、何でもないフライが二塁打になったりと、ミスが重なり4失点。
山口に投手交代も、直後にタイムリーを浴び、この回一挙6点を奪われ9点差に。
裏の攻撃では、岡村が2ランを放つも後続が倒れ、7点差でコールドゲームが成立。
秋季東京都大会2回戦 日大三8-15二松学舎大付 ※8回コールド


三高の攻撃陣は、二松のエース格である祖父江投手らを打ち込み、8回までに15安打を浴びせ8得点。
待望のホームランも2本飛び出し、強豪チームの好投手にも打撃が通用することを証明。
鋭い打球が多く、今回タイトルどおり、「強打の三高」と呼んでいい迫力ある打線であった。

ただし、谷亀不在の投手陣が踏ん張れず、被安打19の15失点とはいただけない。もっとも、守備陣に足を引っ張られたのも事実だ。
「打てる選手と守れる選手だったら、打てる方を優先的に使う」のが、前監督の小倉全由さんのポリシーであり、
三木有造現監督も、その伝統を受け継いだのだろうが、さすがに今年は守りが悪すぎた(苦笑)。
失策は2だが、私の判断では、記録に残らないミスが計5個あり、それがことごとく失点に繋がってしまった。
初回先頭打者のファウルフライ落球から始まる、守乱続きのバックに、畠山ら投手陣の気力は大いに下がったはず。
小倉さんはこの日も、球場に足を運んでおり、試合後は、ファンや生徒・OBから「小倉さんこんにちは」などと挨拶を受けるたび、
「あっどうも。今日の試合は申しわけありません!」と開口一番、チームに代わって謝罪していたそうだ。
小倉さんらしい応対だが、前監督に謝罪をさせまくった、現チームには猛省を促したい。

あさって1月26日には、「春の甲子園」こと第96回選抜高校野球大会の出場校が決定する。
東京からは例年、秋季大会で良績を挙げた1~2校、つまり優勝校か準Vのチームが選抜されるのだが、
日大三は2回戦敗退=ベスト32で終わったため、ハナっから対象外。お陰で、緊張とは無縁な、平和な日々を送っている(苦笑)。

投手陣はイマイチで、守備陣は壊滅的、ただし打線の破壊力は東京屈指(たぶん)と、今年の「土井組」はかなりアンバランスだが、
バカバカ打ちまくるバカチームが大好物の私にとっては、実に応援意欲をそそられるチームである。
さすがに守備は、冬の合宿などで鍛えられただろうし、谷亀が復調すれば、大量失点は防げそう。
3月から解禁される練習試合や、4月開幕の春季都大会で、成長を確かめたいものである。メシ食って太っただけだと困るが(笑)。

昨年、淵野辺駅近くにある、牛汁とハンバーグが美味しい『上海ジミー』を紹介したとき、
「淵野辺駅は相模原市なので、街中では三高の甲子園を祝う応援幕は見られなかった」と記したが、
学校がある町田市は、さすがに無視はせず、市役所では下記の垂れ幕を掲示していた。


伝統の強打を復活させ、今年もまた、上記垂れ幕=夏の甲子園出場を果たしてほしい。頑張れ三高!
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最後に、ちょっと補足 -日大三高野球部2023-完結編

2023年10月03日 | 高校野球
秋の都大会がベスト4春の都大会もベスト4
そして夏の西東京大会で優勝し、甲子園では2勝しベスト16に進出と、
1年間安定した成績を残した、2023年度の日大三高硬式野球部。

※今年9月、母校にて撮影

コロナの影響はだいぶ薄れたとはいえ、監督の途中交代という、
21世紀では初の緊急事態を乗り越えての良績ゆえ、選手たちには例年以上の称賛を送りたい。
秋大会初戦の時点では、攻めも守りも粗削りな印象で、上位進出は難しそうだと思ったものだが、
よくよく考えてみたら、攻撃も守備も雑なのは、近年の三高の伝統である。
一応、【三高野球部5つの誓い】のようなモノもあるようで↓
①サインは一発で決める
②塁に出たら殺されない
③間に合わないところには投げない
④甘いボールは見逃さない
⑤最後まで油断しないし、あきらめない

無論、誓いを破っても厳しい罰則などはなさそうだし、実際しょっちゅう破っている(嘆)。
上記5ヶ条以外は、特に「あれしろこれしろ」と口うるさく指導せず、ある程度は部員に任せている印象。
今年の夏の甲子園を制した、神奈川の慶応ほどではないだろうが、
日大三も、いわゆる強豪と呼ばれる野球部の中では、結構自由度が高いチームだと思える。
とはいえ、強振するのは構わないが、フライばかりポンポン打ち上げるのは、ちょっとカンベンしてほしい(苦笑)。

今名前が出たので、今夏の慶応フィーバーについて、高校野球ファンの視点で語ってみる。
勝ち上がるにつれて慶応を推す声が増していき、その後は一転、アンチが増えた、と記憶しているが、
これは要するに、マスコミ関係に多いとされる、慶応大学卒の人間が称賛記事を発信し、
それに反発したライターや編集者(早大卒?)が、批判記事で応戦し、賛否両論の大騒ぎになったのだ、と私は解釈した。

慶応高校を肯定する意見が、
「野球だけでなく、学業も優秀な文武両道チーム」
「髪型だけでなく戦術や練習法も生徒に任せ、従来の勝利至上主義や、根性論を否定する戦い方が素晴らしい」など。
反慶応の意見は、チームに対してではなく、アルプス席の慶応生以外の応援客に向けてが大半で、
「とにかくうるさい」「慶応高校OBでもないのにウザい」「守備のときは応援を控えるべき」、
さらには「立ち上がって肩組んで“若き血”を熱唱するのは迷惑」「エリート意識が鼻につく」などの苦言が見られた。

慶応高校・森林貴彦監督の持論をインタビューで読んだが、「指導者側の努力不足が体罰や恫喝を招く」など、
納得できる部分も多く、野球指導者として一流なのは間違いない。
ただし、今年のチームの全国制覇は、中学時代から野球で有名だった逸材が揃っていたことが要因であり、
慶応高校野球部に入れば、誰でも上手になれるわけではない、と伝えておきたい。 ※そう思っている人が結構いた

私が考えされられたのは、観客席の慶応ファンへの批判の方で、
決勝戦の外野席では、酔って騒いで、周囲に注意されたら逆上して暴れたバカがいたらしい。
そんな輩は擁護できないが、「応援がうるさすぎた」という批判は、どうかなあ。
実際、決勝戦では、相手校が外野フライを落球したが、あれも「大声援に妨げられたから」という意見もあった。
厳しい表現になるが、あれは落とした選手の集中力及び技量不足だろう。
過去にも、大音量の吹奏楽部を擁するチームや、耳障りなOB応援団が駆けつけたチームもあった。
後者のチームは、私の大嫌いな早稲田実業のことで、数年前の清宮フィーバーの頃は、
慶応の「若き血」以上に、早稲田の「紺碧の空」の合唱が、頻繁かつやかましくて、実に不愉快であった。
清宮在籍以前も以後も常にうるさく、はた迷惑な高校と戦ってきた、我が母校の苦労を知る者としては、
今年の慶応だけを責めるのはおかしい! と訴えておく。

閑話休題、今回のテーマである日大三高2023年度チームについて。
チーム情報の漏洩に繋がるので、本ブログでは公開していなかった、練習試合の結果を以下で発表しよう。
私が実際に見た試合や、信用しているルートから寄せられた情報なので、正確さには自信を持っているが、
あくまで「私の知る限り」なので、下記以外の高校とも練習試合は実施している。

<3月>
4日 日大三6-2関東一(東東京)
春の都大会準決勝では敗れたが、練習試合ではかつての師匠・小倉全由監督が、愛弟子の米澤貴光監督に勝っていた。
5日 日大三6-3前橋育英(群馬)
ここで触れたように、相手父母(特にババア)の言葉遣いが悪くウンザリ。
15日 日大三3-9日大三島(静岡)
「どちらが真の“日大三”か決定戦」は、松山遠征の疲労が残っていたか、本家日大三がまさかの敗戦(涙)。
21日 日大三6-2日本航空(山梨)
2年生の谷亀が先発し、6回1失点。他県の強豪に勝つとは、さすがは新年度のエース候補。
22日は、試合はなく、母校グラウンドにて小倉前監督最後のノック
31日は、発表済みの日大三3-3帝京。詳細はこちら

4月、5月は練習試合の観戦に行かず、情報もなし。申しわけない。

<6月>
18日 日大三11-3中京大中京(愛知)
全国区の強豪に7回コールド勝ち。針金が2打席連続本塁打を放ち、「ついに覚醒!」との評判飛び交う。
ただし、エース登板時は無得点だった模様で、その傾向は以降も続いたのである。
25日 日大三5-5横浜(神奈川)
この試合は生観戦し、スコアも盗撮。ご覧のとおり、最終回に3点差を追いつかれる惜しい引き分け。


安田は完投間近で、味方守備陣に足を引っ張られ降板。リリーフの増田は判定に泣き、押し出し四球で失点。
9回の守りでは、二塁手のエラーもあったが、一死満塁から内野ゴロで本塁封殺も、
捕手が一塁に投げず(投げてアウトだったかは微妙だが)、三塁走者を待ってタッチしたのも不可解。
満塁の状況を忘れてしまったのか、それともフォースアウトを知らないのか。どちらにしても残念なプレイだ。
打線も、横浜のエース杉山が登板した5回以降は沈黙。期待の針金も無安打で途中交代。
相手は神奈川大会決勝で、のちに全国制覇する慶応を追い詰めた(5-6の惜敗)実力校だったとはいえ、
西東京開幕前に、負けに等しい引き分けを目の当たりにし、落胆したものである。

白星に飢えていたのか(?)、試合後は三高グラウンド近くの白いあじさいを撮影し、


さらに、もつ煮専門店『マボロシ』で一杯やったら、酔いと熱中症でフラフラになった…のがこの日。

<7月>
2日 日大三3-2平塚学園(神奈川)
7回まで無得点も、8回に平塚のエース駒井が降板した直後に3点を奪い逆転。2番手以降の投手は攻略するようだ。
7日の帝京戦は、ここで詳細を紹介したように10-10。帝京エース高橋から、針金がホームランを打ち拍手喝采。

以上、全国の強豪相手に健闘した2023年度野球部だったが、そもそも三高は毎年、練習試合は結構強い(特に三高グラウンドでは)。
エース級を打てないのが不安であり、もし東海大菅生と対戦していたら、日當に抑えられたかも?

だがしかし、我が母校にも、U-18日本代表にも選出された不動のエース・安田虎汰郎がいたではないか!

※彼の故郷である、鴨川市のHPより拝借

今年のチーム最大のポイントは、彼の成長にあったといえるだろう。
一昨年の1年生の秋大会では、国学院久我山にメタクソに打たれ、屈辱の5回コールド負け。
背番号1で迎えた昨年の秋大会では、準決勝で惜敗。その試合での球速はMAX134。
春大会では、球速表示がおかしい(?)八王子球場だったとはいえ、球速MAXは137程度。
ところが、夏大会前にどこかで140超を記録したと聞き、実際に夏の準々決勝では神宮球場で143kmをマーク。
以前は、左打者にのみ有効とされたチェンジアップも、甲子園で魔球と呼ばれるほどの切れ味を見せ、
球速・決め球、さらに精神力も含め、気が付けば全国レベルの投手に成長していた。

彼は、スポーツ報知のインタビューで、金田正一さんに憧れ足腰を鍛え、小山正明さんの制球力と、村山実さんの闘志を兼ね備えた投手になりたい」と、昭和の野球ファンが喜ぶ発言をしてくれた。
ただ、私も昭和生まれだが、上記3名の現役時代はさすがに知らない。安田め、平成生まれのくせに相当なマニアだな。
私が知っている世代で例を挙げるならば、「北別府学さんの制球力と、津田恒美さんの闘志」になるかな。
 (C)ベースボールマガジン社
※今年6月にお亡くなりになった、北別府さんのご冥福をお祈りいたします

上記レジェンド投手たちには及ばないが、三高からもここ数年、山﨑福也、櫻井周斗、井上広輝らプロ入りした選手、
さらには全国制覇を遂げた吉永健太朗ら、素晴らしい投手を多数輩出しているが、
失礼ながら、彼らは三高が育成したのではなく、勝手に育った印象がある。
辛抱強くチャンスを与え、自身も努力を積み重ね、肉体や精神を鍛え上げて期待に応えた、
安田こそが、唯一無二の三高育ちの名投手かもしれない。
彼の台頭なくて、2023年度チームの躍進はなかった。安田よ、どうもありがとう!

無論、安田を支えた、キャプテン二宮士らの活躍も忘れてはいない。
顔も面白い面々が多いが(失礼)、それ以上に彼らは、この1年間、面白い野球を披露してくれた。
引退した3年生たちは、次の舞台でもぜひ、三高魂で頑張ってください。
2年生以下は、先輩たちの伝統を継ぐべく、日々奮闘してほしい。とりあえず、メシ喰って身体を大きくしよう(笑)。
ただ、昨日は今年の秋大会抽選が行われたのだが、2戦目の相手が、どうも二松学舎らしい…
今年のキャプテンもクジ運は悪いのかもしれないが、明るく正しく強い三高野球を見せてほしいね。
 
※「日大三高野球部2024」につづく

<おまけ>
ここまで料理の写真がなかったので、甲子園初戦の試合前に球場内で食べた、「カレーうどん」800円の画像を掲載。


ただでさえウマくなかったのに、地べたに置いたから余計マズそうに見えるな。
甲子園球場のカレーソースは現在、1人前ずつ真空パックに入っているのを、注文ごとに開封・提供している。
中身は同じだろうけど、カレーライスは、大きな鍋から注いでいた1杯500円の時代の方が、絶対にウマかった。
まあ、カレーの味はともかく、甲子園球場は大好きなので、来年以降も足を運ぶつもりである。頼むぜ、三高野球部!
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夏の甲子園では3回戦に進出 -日大三高野球部2023-

2023年09月05日 | 高校野球
もう9月に入ったけど、先月甲子園に出場した、母校・日大三高野球部の試合を振り返ってみる。
昨年の聖光学院戦と同様、初戦は球場で生観戦しようと思い、関西の天気予報をチェックしながら、
試合3日前に、往復の新幹線とホテルがセットになったツアーを申し込み、甲子園の入場券も確保。
去年ここで文句言ったけど、雨天順延でも払い戻しはしない
そして、転売ヤーの高値販売も野放しにしている、高野連の対応は絶対におかしい。
対策はいたって簡単、前売りや指定席券は廃止し、当日に自由席を販売という、以前のやり方に戻すだけでいいのに。

幸い、天候は大きく崩れることなく、甲子園球場は日程を順調に消化していき、


三高は当初の予定どおり、大会4日目の8月9日、第二試合に登場。


相手は兵庫代表の社(やしろ)。公立校とはいえ、激戦区の兵庫県を勝ち抜き、昨年夏から3季連続で甲子園に出場。
ある意味、三高より格上もいえる。まったく二宮(主将)め、相変わらず悪いクジを引きやがって…。
ところで、私が購入した席は「内野一塁側・中段・12段71番」だったのだが、 

※中段のどの席になるかは、客側は選べない

中段エリアの一段上がった場所の一番前で、しかも右端だったため通路に出やすく、快適であった。 


しかも、私の座った位置はこの日、11時頃から銀傘の日陰に入り、日光を遮断。
チームのクジ運はよくなかったが、私が引いたクジ=購入した座席は、なかなか恵まれていたようだ。
試合開始前、両チームのスタメンが発表された。三高はエース安田など、西東京大会の準々決勝以降と同じメンバー。


その直後にベンチから出てきた、個人的に一番頼りにしている古賀、秘密兵器から主軸にレベルが上がった針金、
そして、あまりアテにしていない意外性の男(?)、森山らの素振りを撮影。


この直後にプレイボールとなったが、普段の試合と同様、観戦と応援に集中したため、写真は一切なし。
ここからは試合経過を簡単に記述。表が社で裏が三高。
1回裏 先頭の古賀がヒットで出塁し、一死二塁のチャンスも、二宮らが凡退し無得点。
2回裏 ヒットで出塁した針金が盗塁を決める(エンドランで打者が空振り)も、やはり後続倒れ無得点。
3回裏 ヒットの安田を二宮がセンターオーバー二塁打で還し先制。場内がどよめいたので、一瞬入ったかと思ったよ。
5回表 ここまで走者を出していない安田が、二死から初安打を浴びる。ひそかに完全試合を期待していたのに。
5回裏 森山の二塁打が飛び出し、池内の犠牲フライで追加点。その後、二宮がヒットで続くも、一塁走者古賀の暴走でチェンジ。
不満の残る攻めだったが、珍しく森山が打ったのだから、儲けものと思っておこう。
6回裏 二死から針金の二塁打などでチャンスを作るも森山が凡退。ランナーがいるときはダメか。
7回表 先頭打者四球からバントで送られ、この試合最初のピンチも、後続を抑える。
7回裏 二死から池内、二宮が連続ヒット。相手の悪送球があり、池内が一気に生還し3点目。
二宮はこの日3安打。クジ運の悪さを自らのバットで挽回した形となった。
8回裏 またまた二死から大賀ヒット、森山二塁打でチャンスを作るも、安田は最終回の投球に専念するため(?)凡退。
三高打線は11安打を放つも、後半は二死からの攻勢が目立ち、さらに岡村と佐々木が無安打のため繋がらず、3点どまり。
9回表 三者凡退に抑え2安打完封。安田の生涯最高(たぶん)のピッチングで三高勝利!


甲子園球場 第105回全国高校野球選手権記念大会
8月9日 1回戦 対社(兵庫)

社000000000→0
三00101010×→3


5年ぶりに耳にした、聖地甲子園での勝利の校歌は、やはり格別である。


お土産売場では自分用に、最初の方に載せた、この日の試合を示す「対戦看板のマグネット」800円を購入。

※自宅冷蔵庫に貼り付け

なお、マグネットは上部分のみなので、掲示物を貼る場合は、上下逆にしなくてはいけない…。


ハナシは戻って、お土産購入後、球場の外を歩いていたら、小倉全由前監督に遭遇。
私が声をかけようとした瞬間、別のオバハン団体(生徒の母親?)が近付き、記念撮影を要求。
それを見た他の観客も集まりだし、いつの間にか、小倉さんとの記念撮影を待つ行列ができてしまった。


笑顔で応じていた小倉さんだが、クソ暑い中、長時間立ちっぱなしでの撮影は、かなり気の毒。
私が割って入り、「炎天下だし、小倉さんに申しわけないだろ!」と注意すべきだったかなあ。
ちなみに、私が伝えたかった言葉は、「監督、教え子たちの甲子園勝利、おめでとうございます」だ。
前監督の名声をさらに高める、初戦突破を成し遂げたメンバーたちを誇りに思った、この日の甲子園であった。

当日の夜、宿泊先で「熱闘甲子園」を視聴し、試合を振り返ったのだが、
キャスターの斎藤佑樹が、安田とのインタビューも交え、彼の投球についてくわしく解説していたのだが、
「安田はチェンジアップだけでなく、球速はあまりないが、タテ回転のストレートも武器」などと、
対戦相手のヒントになりそうなことを、ベラベラしゃべってやがる。
OBになってもまだ、三高の邪魔をしやがるとは…だから早実は嫌いなんだ(怒)

試合の翌日には帰京し、2回戦からは現地観戦はせず、自宅でテレビ観戦。
2023年度チームの試合は、普段はバックネット裏からの観戦が主体で、テレビで観るのは初めてなので、
選手の顔は投手の安田くらいしか知らなかったが、今年の三高、面白い顔のヤツが多いな(笑)
2回戦の相手は、これまた公立校で、春夏通じて甲子園初出場の鳥栖工。
初戦は辛勝だったようだし、西東京の予選みたいに楽勝かと思ったが、そうは行かないのが甲子園。

先発した2年生左腕の谷亀が、初回二死から連打を浴び先制される。
タイムリーになった三遊間への打球は、ショートが横っ飛びしていれば、走者は三塁どまりだったはずなのに。
その裏、二宮のタイムリー二塁打ですぐに追いつくも、2回表もピンチを迎えたところで谷亀から安田に継投。
4回裏に一死満塁の好機を逃した直後の5回表、安田が相手打線を三者三振に抑え、1-1で5回終了。
6回裏、森山のタイムリー二塁打で逆転。関西出身だからか、普段と違い甲子園だと打つんだな。
7回裏は二宮の二塁打などで無死二、三塁も無得点。二宮、ここまで初戦から7打席連続安打。
二宮は、昨年の聖光学院戦でも2打数2安打を記録しており、甲子園での打率は相当高い。
8回裏に、安田が自ら二塁打を放ち、池内がタイムリーで還し3点目。最終回も安田が抑え、三高が逃げ切った。

8月14日 2回戦 対鳥栖工(佐賀)
鳥100000000→1
三10000101×→3


スコアボードの写真は当然なく、撮影したのはテレビに映った、退場していく三高メンバーの画像のみ。


相手の鳥栖工は、三高の攻撃を粘り強く凌ぐ、いいチームだった。
話題になっていた、ベンチから終始檄を飛ばしていた女子マネージャーも、敵ながらアッパレだった。
試合中は常に険しい表情で、「オイこらお前、絶対打てよこのヤロウ!」などと叫んでいたと思うが(違うか)、
敗戦決定後は一転、穏やかな表情を見せて仲間を労っていたのには、ちょっとウルっときたね。
彼女や鳥栖工部員のためにも、三高にはこの後も勝ち続けてほしかった

3回戦の相手は、春夏通じて3度目の出場となるおかやま山陽。
過去の甲子園では未勝利だったが、今大会では日大山形、大垣日大を破り2勝を挙げている。
日大系列では実績最上位の三高としては、負けるわけにいかなかったのだが、エース安田が序盤から打ち込まれてしまう。
先述したように、数日前に斎藤佑樹が絶賛、そして解説したストレートを、おかやま打線がキッチリ捉える。
5回裏には、ショートの悪送球とレフトのファウルフライ落球もあり、致命的な4失点。
ふたつのエラーがなかったら、2失点くらいで済んだだろうが、ショートもレフトも下手だから仕方がない。
次の回の攻撃で、チャンスで登場した代打が見逃し三振に倒れたところで、さすがの私も敗戦を覚悟した。
それでも、5点差で迎えた最終回、大賀と森山の連打で無死一、二塁となったときは、最後の反撃を期待してしまった。
次打者は二遊間へのライナー併殺。あの打球が抜けていたら、二塁走者が生還できなくても無死満塁。
そこからは、安打製造機の古賀、西東京では打率.500を誇った池内、7打席連続安打を含め、甲子園では絶好調の二宮、
そして、2回戦から四番を任されている、最後の夏で素質開花の針金らが控えていた。
ひょっとしたら、甲子園史上に残る逆転劇が見られたかも…と期待したくなる打線だったし、
いろいろ不満も述べたが、今年の三高、結構いいチームだったよ

8月17日 3回戦 対おかやま山陽(岡山)
三001001000→2
お11004001×→7


観戦中は飲酒しまくっていたため、試合終了後は即、現実逃避するかのように意識を失う。
なので写真はまったくなく、今回はスポニチさんのサイトから画像を拝借。
 (C)スポーツニッポン

泣くな二宮、泣くな安田、君たちはよく頑張った!
彼らだけでなく、三高の選手たちは、持てる力を存分に発揮したと思われる。
甲子園で3回戦進出=全国ベスト16は胸を張っていい大健闘だ。
2023年度チームの皆さん、3回戦進出おめでとう、そして1年間お疲れさまでした

すでに2年生主体の新チームが発足し、次の日曜日には公式戦初戦を迎えるが、
今年のチームについては、甲子園での慶応応援団問題も絡めて、最後にもう一度語ってみたい。
次回高校野球ブログ「日大三高野球部2023 完結編」に続く。
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ああ、栄冠は三高に輝く -日大三高野球部2023-

2023年08月01日 | 高校野球
前回の高校野球ブログでは、日大三高の西東京大会・準々決勝までの4試合の短評を綴った。
今回はその続き。準決勝の試合…ではなく、まずは準々決勝の試合後から。

※準々決勝終了後の校歌斉唱

第一試合の日大三-駒大高戦の途中、私の斜め前の空いてる席に、年配の夫婦が着席した。
当日私が座っていたのはもちろん、三高ベンチがある一塁側寄り。
女性の方は、「WASEDA」のロゴ入りタオルで頭を覆っている。早大関係者か、単なるファンなのかは不明。
第一試合は、一応三高を応援していたようだが、第二試合の日大鶴ヶ丘-早稲田実業戦は、案の定早実を応援。
別にどの高校を応援しても構わないが、この夫婦が座っている一塁側は、第二試合は日鶴サイドなのである。
このような場合、第一試合終了後に、早実サイド=三塁側の空いている席に移動するべき。
旦那は静かだったが、ババア(失礼)の方は早実の優勢に拍手喝采。同じことを三高戦でやったら、私は絶対に許さない。

上記のような、甲子園の阪神サイドで巨人を応援するような非常識な客は、だいたい早実ファンである。
このとき、「にわかファンが多く、勝ち上がると球場が混むので(中略)とっとと負けてほしい」と、
早実の早期敗退を願った理由が、わかっていただけたであろうか。
高校野球でヤジを飛ばす私がいうのもおかしいが、最低限の観戦マナーは守れ!
第二試合も最後まで観戦する予定だったが、ババアが不快だし、炎天下の応援もしんどかったので、
早実3-0日鶴の時点で球場を出た。帰宅後、「日鶴逆転コールド勝ち」を知り、小躍りしたのは書くまでもない。

準決勝が行われたのは、準々決勝から4日後。平日だし早実ファンもいないし、ちょうどいい混み具合であった。
この日の相手は明大中野八王子。昨年の秋大会でも対戦し、三高が10-3でコールド勝ちしているが、
明中八打線はなかなか強力で、得点こそ3点にとどまったが、積極的なスイングで鋭い打球を飛ばしていた。
この日も、ある程度は打たれる覚悟はしていたが、さすがに初回4失点は予想できず。
エラーもあったとはいえ、エース安田の乱調に、一瞬「夏の終わり」が頭をよぎったことを、告白しておく。
その後、三高打線が2点を返し、迎えた4回表。明中八は一死一塁の場面で、次打者が一、二塁感に鋭いゴロを放つも、
セカンド古賀が好捕し、4-6-3のダブルプレイで無得点。徐々に三高ペースになっていく。
その裏の三高は、個人的に期待していた針金が、今大会初ホームランを放つと、以降の打線も繋がり逆転。
5回以降も得点を重ね、終わってみれば本塁打4本、14安打の14得点でコールド勝ち。

7月27日 準決勝 対明大中野八王子 (神宮球場)
明400000→4
三110543×→14  ※6回コールド



試合後の挨拶。校歌斉唱シーンも撮影したが、冒頭の画像とほぼ同じなので、掲載は控える。


明中八(略し方、合ってる?)を、「明正強」が校訓の日大三が撃破し、2年連続の決勝進出が決定。
準決勝第二試合は、ノーシードから勝ち上がった日大鶴ヶ丘が、シード校の早大学院を6-2で退け、
今年の西東京決勝は、5年ぶりの三高-鶴ヶ丘の日大対決となった。
ちなみに、5年前の結果は下記のとおり。 ※詳細はこちら


三高はここまで5試合だが、日鶴は他校より多い7試合を戦っており、さすがに疲労が残っていそう。
個々の能力は非凡だろうが、失礼ながら、プロが注目するような投手や打者は不在(あ、これは三高もだ)で、
普通にやれば勝てそうに思えるのだが、そんな楽な相手ではないのが日鶴である。
2年前ここで、「三高の最大の武器は、伝統や実績から生じる威圧感で、それが通用しないチームは西東京では数校」
と記したが、その数校のうちのひとつが、日大鶴ヶ丘だ。
明らかな格下校に苦戦しておきながら、三高相手だと俄然張り切り、普段以上の力を発揮し接戦に持ち込む…
そんなシーンを過去に何度も見てきたし、下馬評を覆し負かされたこともある。 ※例:2010年夏の準決勝
実際、5年前の決勝だって、試合前は楽勝の噂もあったのに、9回表まで同点だった。
今年の決勝も、簡単なゲームにはならないことを覚悟し、前日からの緊張を引きずったまま、神宮球場へ向かった。

以前も書いたように、試合中の私は基本、勝敗が決するまで撮影はしない。
なので、決勝戦で初めて押したシャッターは、下記の試合終了直後のシーンであった。


結果を先に載せてしまったが、以下で試合経過を簡単にリポート。赤字部分は、私が重視したポイントだ。
1回表、日大鶴ヶ丘の攻撃。三高の先発はエース安田で、危なげなく三者凡退。
1回裏、日大三の攻撃。日鶴も背番号3ながら実質エースの比江島が先発。こちらも三者凡退と、上々の立ち上がり。
2回表、エラーと安打で一、二塁のピンチも無得点に抑える。
2回裏、私がひいきにしている、針金の2試合連続ホームランで先制。 1-0
3回は、両チームとも3人で攻撃を終え、無得点。
4回表、日鶴の四番後藤がソロ本塁打を放ち、同点に追いつく。 1-1
4回裏、三高は針金のヒットなどで一、二塁のチャンスも得点ならず。
5回表、先頭打者がセーフティバントで出塁し、その後右中間への大飛球もあったが得点を許さず。裏の三高は三者凡退。

前半戦終了。スコアは同点だが、接戦に慣れている分、日鶴のペースといえよう。
この試合は、1時間48分という短時間で終わったのだが、それは日鶴・比江島のテンポの良い投球のお陰である。
三高打線も、間を嫌って打席を外したりしたのだが、そのたびに球審に「戻れ!」と叱られる。
さらに球審は、5回表終了時には、ベンチへ戻りかけた投手の安田にも、なにやら注意をしていた。
その注意を気にしたのか、10分間のクーリングタイムからの再開後、安田が突然乱れる。

6回表、四球、四球、安打で無死満塁。準決勝の初回は、同条件から4点奪われたが、決勝戦の安田は奮起し、
三振、三振、二ゴロに抑え、絶体絶命のピンチを無失点で切り抜ける
6回裏、二死二塁の好機に、この日本塁打と安打の針金は申告敬遠。後続倒れ無得点。
日鶴め、秘密兵器・針金との勝負を避けるとは…さてはこのブログを見てやがるな(←絶対見てない)。
7回表、3回以来の三者凡退。三高、守りから流れを作ったか。
7回裏、先頭の森山が死球で出塁。送りバントで二進のあと、古賀のタイムリーが飛び出し勝ち越し! 2-1
8回表、またまた三者凡退。場内のムードも、三高勝利に傾いてきた印象。
8回裏、安打で出塁した二宮がパスボールで二進。四番岡村が送りバントを決め、一死三塁。
昨年の浅倉もそうだが、今年も三高の四番は、デカい図体に似合わずバントが巧い(笑)。
その後、チャンスに弱い佐々木の凡退と針金の申告敬遠で、二死一、三塁となるのは予想どおり。
6回表は同様の場面で凡退した大賀だったが、今度は意地のタイムリーを放つ! 3-1
双方にとって大きな追加点であり、私の涙腺も、そろそろ緩くなってきた(恥)。
9回表、一死からヒットが出るも、安田が後続を断ち、3-1で試合終了。
日大三、2年連続19回目の優勝!


7月29日 西東京大会決勝 対日大鶴ヶ丘 (神宮球場)
鶴000100000→1
三01000011×→3


両チームとも先発投手が踏ん張り、致命的なエラーもなく、決勝戦にふさわしい引き締まった好試合であった。
優勝が決まりマウンドに集結する、選手たちの画像を再掲。


ネットの動画で確認したが、昨年はベンチの先輩に肩を貸し、歓喜の輪に入れなかった二宮も、
今年は喜びを爆発させた。あまりに喜びすぎて、帽子をなくしたのがマヌケだったが(笑)。 ※他の部員が拾っていた
両チームの挨拶は撮り忘れたが、その後の表彰式及び閉会式の模様は撮影。


以前から思っているのだが、負けたチームも閉会式に出すのは、どうにも気の毒である。
以下、開会式で返還した、優勝旗を再度受け取る二宮主将。


優勝メダルを授与される部員たち。


お偉いさんたちのかったるい挨拶(猛暑のためか、例年より短め)を聞き終え、退場していく選手たち。


ここからは、三高だけの記念撮影。助監督など、関係者を含めた集合写真。


左端に立っている小倉前監督にも、大きな歓声が飛んでいた。


その後は三木新監督の胴上げ。毎年のことながら、アングルと撮影者の腕が悪く、こんな写真しか撮れない。


小倉さんも胴上げされたが、撮影に失敗したので、


またまた日刊スポーツさんのネット記事から、素晴らしい写真を拝借。
 (C)日刊スポーツ

これまで、何度かネット画像を無断掲載してきたが、私も以前、高校野球観戦中の某芸人さんの近くにいたとき、
芸人さんが中央で、私が端っこにいた画像を、無断掲載されたことがあるので、これでおあいこ(?)である。

史上最悪レベルのくじ運により、初戦から強豪・国士舘との激突。
準々決勝での伏兵・駒大高の台頭、そしてタイブレークに持ち込まれる苦戦。
準決勝での初回4失点、迎えた決勝戦では、兄弟校との1点を争う死闘。
さらには、東海大菅生や二松学舎、全国各地でも実績校・有力候補が早期敗退する波乱も続いた。
これらの危機や苦難、不安要素をすべて乗り越え、西東京の頂点に立った日大三高野球部。
そんな彼らの活躍に、ただただ称賛を送りたい。野球部の皆さん、おめでとう、そしてありがとう!

おっと、今年のチームの戦いは、まだ終わったわけではない。
球場外で配布されていた、号外記事にもあるように、6日からは甲子園での激闘が待っている。


栄冠は三高に輝く! かは定かではないが、
日大鶴ヶ丘ら、西東京131校の想いを背負い、全国の強豪相手に挑んでいただきたい。

【日大三高野球部2023】は、もう少し「つづく」。
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血潮湧き立つ準々決勝! -日大三高野球部2023-

2023年07月24日 | 高校野球
高校野球の西東京大会が開幕したのは、前回高校野球ブログをアップした当日の7月8日。
そのとき末尾で記したように、我が母校日大三の初戦は、6日後の14日。
対戦相手は国士舘。私の見解では、西東京ノーシード校では最強のチームである。

三高の夏大会初戦といえば、秋春の都大会の実績からも、勝って当然の相手と対戦することが多い。
ファンである私の場合、球場では久々に会う常連観戦者たちと「今年も始まりましたね」などと挨拶を交わし、
互いが観た練習試合の情報などを交換しながら、全国制覇への夢を語る、ゆる~い雰囲気で迎えるのが常であった。
だが、今年の初戦は21世紀では最強、つまり三高にとっては最悪の相手。
自分が出場するわけでもないのに、試合2日前くらいから、私は異常に緊張してしまい、
前夜はなかなか寝付かれず、朝も目覚ましナシで飛び起きる始末であった。

試合が行われる八王子球場には、普段より早く到着。ノック練習も見ていたはずだが、あまり覚えていない。


試合後、三木新監督は「緊張してノックをうまく打てなかった」と語っていたらしいが、私は気付かなかった。
数分後に始まる、試合への不安が大きく、悶々としていたのであろう。
何人かの常連と挨拶はしたが、お互い言葉数は少なめ。その後、国士舘ファンの知人に会ったときは、
「なんで2番(くじ)引いたんですか!?」と、ついつい理不尽な抗議をぶつけてしまった(笑)。
第一シードで1番くじの日大三に対し、国士舘が2番くじを引いた瞬間、抽選会場ではどよめきが起きたらしい。

苦戦を覚悟した一戦だったが、心強い援軍が、私の前方に着席しているのを発見。
日刊スポーツの評論家に就任した、日大三高前監督の小倉全由さんである。

※囲みの中の人物が小倉さん

小倉さんの目の前で、無様な試合は許されないはず。勝ってくれ三高!
とまあ、試合前は不安で仕方なかった一戦だが、結果は周知のとおり。


7月14日 3回戦 対国士舘 (八王子球場)
三20365→16
国00200→2  ※5回コールド


どちらのチームも予想していなかったと思われる、5回コールドの圧勝。
一昨年秋、日大三が国学院久我山に3-14で負けた試合と、似たようなケースだ。
国士舘は大会前、コロナ感染者が出たそうだし、背番号4の選手も、腕に包帯らしきモノを巻き、不出場だった。
チーム状態が万全ならば、こんなに差は付かなかったはず。くじ運も含めツキがなかった。

とはいえ、三高の戦いぶりも素晴らしかった。特に15安打を放った打撃陣は文句なし。
ほとんどのヒットが当たり損ねではなく、しっかり捉えた低いゴロやライナーで、フライアウトも少なめ。
中でも、タイムリーを3本打った佐々木が、この日のMVPだろう。
選手の弱点などは明かさないのが拙ブログのポリシーだが、ここだけのハナシ、普段の佐々木はチャンスに弱い(笑)。
そんな彼の活躍が嬉しく、試合中は滅多に写真を撮らない私だが、ほぼ勝敗が決した5回表には、塁上の佐々木を撮影。


毎度のことながら、表情がわからない低レベルな画像でスマン。
とりあえず、オレの緊張はムダだった(苦笑)、初戦の快勝であった。

2戦目は都立立川高校との対戦。私の地元にある、近隣地区の秀才が揃う伝統校だ。
ただし、勉強はともかく、野球は当然三高の方が優秀で、危なげなくコールド勝ち。


7月17日 4回戦 対都立立川 (八王子球場)
立000000→0
三314101×→10  ※6回コールド


地元の高校に申しわけないが、これで三高は対都立校170連勝を達成。

八王子球場での最終戦となる、3戦目の相手は拓大一高。
5回戦からはスコアボードに、出場選手の名前と、球速が表示される。
ただし、球速は拓大一の投手はほぼ110km台、三高もMAXが132km(安田)と、他球場より10kmほど遅かった。
書き忘れていたが、三高は初戦が背番号1のエース安田の先発・完投。
2戦目は17番畠山、19番伊藤、18番高坂の継投。この3人は、7月の帝京との練習試合でも登板し、打たれまくっていた。
そして拓大一戦が、背番号11の谷亀、同10の増田、最後はエース安田の継投。

三高打線は、90~110(実際は100~120?)km台の緩急に苦しみながらも、6回表終了時に6-1とリード。
この時点で私は、「勝負あり」と判断し、その後の試合展開の記憶が、あまりない。
理由は次の準々決勝、言い換えれば東海大菅生戦のことで、頭が一杯になっていたからである。

私にとって菅生は、西東京最大の強敵として、国士舘以上に意識していたチームだ。
相手は当然、エースの日當が先発だろう。夏大会の登板機会は少なく、体調面に問題はなさそう。
昨秋は、池内の2ランによる2点しか奪えなかった、三高打線が攻略できるのか。
また、秋はたまたま3点に抑えたが、安田の投球が菅生打線に通用するのか…などと悩んでいるうちに、
悪送球と後逸のダブルエラーなとで拓大一に2点差に詰められ、「準々決勝どころじゃねえや」と我に返ったのが8回表。
その後はリリーフの安田が踏ん張り、最終回には自らタイムリーも放ち、逃げ切った。


7月20日 5回戦 対拓大一 (八王子球場)
三012003001→7
拓000100300→4


この勝利により日大三は、あえて最大フォントで記すが↓
西東京大会23年連続ベスト8進出が決定。
21世紀では全国で唯一、三高だけの快挙のはずだが、どのマスコミもこの偉業を報じないのはなぜだ。

予想外の接戦であったが、楽勝続きで菅生戦を迎えるよりは、選手の気持ちが引き締まってよかったかも。


上記画像の整列を終え、三高ベンチに戻ってくる選手たちに、「菅生なんかに絶対負けるなよ!」と檄を飛ばす。
菅生「なんか」とは、無礼な表現かもしれないが、暴力的指導で教え子を退部・退学に追い込んだ監督を、
なんだかんだ理由を付けて、すぐに復帰させるようなチームは、侮蔑・罵倒して当然である。
退学になった生徒、つまり被害者側は転校先の野球部では、規定により1年間、公式戦には出られない。
彼の高校2年時の出場機会を奪った、加害者側の指導者が即復帰できるのは、どう考えてもおかしい。

私の正論(暴論?)はさておき、三高にとって菅生は、昨秋大会で敗れた、倒さねばならない敵であることには変わらない。
三高の選手も気合が入っているだろうし、部外者の私も、これから準々決勝までの3日間、
国士舘戦以上に緊張しそう…というか、すでに緊張し始めたので、試合後は西八王子『かなえ』で昼から一杯。

※生ビール&アジフライの「ワンコインセット」500円

酩酊し、気を紛らわせてから帰宅した私を待っていたのは、「東海大菅生5回戦敗退」のニュース。
国士舘のときもそうだったけど、オレの緊張はなんだったんだ(苦笑)!

舞台を神宮球場に移し、迎えた準々決勝。相手は、菅生をタイブレークで破った駒大高だ。
「菅生じゃないなら、どこが相手でも楽勝だろ」と油断していた私と同様、
選手も気を抜いていた…とは思えないが、変則フォームの相手投手から、打撃陣が凡打の山を築く。
佐々木のソロ本塁打で先制も、中盤に安田がストレートを捉えられ、1-2と逆転を許す。
この日の安田は、自己最速(らしい)の143kmを記録するなど、調子自体は悪くなかった。
安田は140km台の速球を度々投じており、やはり八王子球場のスピード表示は、おかしかったようだ。

8回裏、私が一番頼りにしている打者、古賀が三塁打を放ち、池内の犠牲フライで同点に追いつく。
だが、古賀は9回裏の好機では内野ゴロに倒れ、同点のまま延長10回、タイブレークに突入。
無死一、二塁から始まる変則的ルールだが、駒大高はすでに2度経験し、これで3戦連続らしい。
延長戦を行なってからPK合戦になるサッカーのように、高校野球も12回くらいまでは、普通の延長戦にしてほしい。

10回表、駒大は二死二、三塁のチャンスで、打者が痛烈なライナーを弾き返すも、
三高のショート森山がジャンプし、グラブの先でボールをつかみ捕るファインプレイで無得点。
1年秋からレギュラーだった森山だが、「よくやった」と称賛するのは、これが初めて(失礼)。
その裏、三高は先頭の池内が死球で、無死満塁となり、ここからは打順はクリーンアップ。
逆転された6回以降、終始血圧上がりっぱなしの私だったが、ようやく勝利を確信し、
絶好機で打席に向かう、キャプテン二宮を撮影。変な写真ばっかりですまんね。


撮影後、「二宮~! なんでもいいから頼む!」と激励。この場合の「なんでもいい」とは、
ヒットはもちろん、外野への犠牲フライや、前進守備の野手でも間に合わないゴロでもOKという意味だったのだが、
二宮は浅い外野フライで、走者そのまま(溜息)。気持ちを切り替え、次打者の岡村に「決めてくれ!」と再度の激励。
岡村は期待に反し、キャッチャーフライも、相手捕手が落球。
これだけチャンスをもらって無得点だったら、次の回に絶対にやられる…。
気付けば普段の菅生戦と同様、ヘタすりゃそれ以上に緊迫した試合になっているではないか!
結局、岡村は平凡なファーストゴロに倒れるも、一塁手のバックホームが悪送球となり、幸運なサヨナラ勝ち。

7月23日 準々決勝 対駒大高 (神宮球場)
駒000002000 0→2
三010000010 1×→3  ※延長10回タイブレーク



試合後の整列。惜敗に涙する、駒大高の選手もいた。


ベスト8以降では恒例となった、勝利チームの整列&校歌演奏。


校歌を聞きながら、一緒に観戦していた友人に対し、私は何度も「勝ててよかった…」とつぶやいた。
「菅生の分まで」とは絶対に思わなかっただろうが、「駒大の分まで、残りの試合も勝たねばならぬ!」と、
母校のさらなる奮闘を願わずにはいられない、血潮湧き立つ一戦であった。駒大高、侮ってすまなかった!

以上、日大三の準々決勝までの道のりを、私の(どーでもいい)心情も交えながら、簡単に振り返った。
菅生の脱落で甲子園は確定かと思いきや、駒大との苦戦を目の当たりにしたことで、自信が揺らいできた。
今後は、どこが相手でも最後まで気を緩めず、そして劣勢でもあきらめず、精一杯の声援と拍手を送ろうと誓った。

最後に、球場入口で販売している、今大会の「出場校選手名簿」の表3に載っていた、
昨年大会の西東京優勝チーム、つまり日大三の胴上げ画像を撮影・転載する。


監督は代わったが、上記画像のようなシーンを、今年も拝むことができるのを信じ、本稿の締めとする。

※次回高校野球ブログ「ああ、栄冠は三高に輝く(仮称)」につづく
※※8月1日追記 ブログ書きました→「ああ、栄冠は三高に輝く(正式タイトル)」
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