センバツ高校野球、通称「春の甲子園」が閉幕し4月に入ると、東京では春季都大会の本戦が始まる。
以前も記したが、出場するのは昨年の秋大会本戦に参加した64チームと、3月の予選を勝ち抜いた48チームの計112チーム。
秋ベスト16のチームはシードされて2回戦から登場。春大会でもベスト16に入ると、夏の東西東京大会のシード権を獲得できる。
我が母校日大三は昨秋、2年連続のコールド負けを喫したが、その試合がベスト8だったため、春は一応シード校として参加。
今年は、母校グラウンドでの対外試合を観戦しておらず、唯一知っていたのは、マスコミが報じた群馬・健大高崎との練習試合。
昨春も相手グラウンドで練習試合(ダブルヘッダー)を行ない、2-12、3-13と完敗していたが、
今年も、互いのレギュラーが出場した第一試合は、5-16の7回コールドで惨敗。
序盤から打ち込まれた模様で、5得点は「せっかく東京から来てくれたんだから」と、相手が接待してくれたのではないか。
控え選手主体の第二試合は、1-3の惜敗。この二試合目、健大高崎は控えでも、三高は一軍だったのでは、と心配になったが、
現地観戦した方に、「三高も控えだった」と聞いてホッとした。とはいえ、今年も連敗したことに変わりはない。
昨年の選抜で優勝、今年の大会でもベスト4進出と、全国最上位レベルの強豪相手とはいえ、不本意な結果であった。
昨秋大会に直近の練習試合と、コールド負け続きで実力に疑問符が付く日大三だが、
春大会の組み合せは久々にクジ運に恵まれ、相手には悪いがベスト8進出は間違いなさそう。
試合が行われるのは、すべて八王子市民球場。球場がある富士森公園付近は、今年も桜が咲いていた。

こちらは球場へと続く通路の桜並木。

花見シーズンゆえ、酒盛りをしている客や、花見客向けの屋台も出ていた。

桜と同様、開花が待たれる三高野球部にハナシを戻そう。
ベンチ入りの20人は、このとき紹介した秋大会のメンバーから、新2年生の森山と根本に代わり、新3年生の谷津輝と前川凌太が新たに加わった。
谷津は背番号18、181センチ71キロ、右投げ右打ち、前川は背番号19、180センチ70キロ、右投げ左打ち。
谷津は2回戦で投手として先発。前川は終盤の代走や守備固めで何度か出場している。
新戦力の台頭は嬉しいが、2年生のベンチ入りが、田中諒と大鳥だけなのは、夏以降のことを考えると不安だよ。
先述したように三高は2回戦からの登場。初戦の相手は東東京の正則。
初回から打線が火を噴き、4点、5点と得点を重ねる。七番の蔦田が満塁ホームランを放ち、八番の櫻井は三塁打を2本記録。
下位打線でも長打が出るのは、さすがは強打の三高。蔦田はその後、打順が五番になった。
守っては、公式戦初登板の谷津が4回を被安打1の無失点。最後の回は左腕の細谷が締め、危なげなくコールド勝ち。
4月6日 春季東京都大会2回戦 日大三13-0正則 ※5回コールド

試合後の両チーム挨拶と、

応援スタンドへの挨拶。この日は吹奏楽部が来場していたが、春大会の2回戦では珍しい。

間抜けなエラーや走塁ミスもなく、とりあえず文句ナシの2025年初戦であった。
次の3回戦は、同日に巣鴨のプロレスショップ『闘道館』にて、マイティ井上さんの追悼トークイベントがあり、そちらに参加したため観戦できず。

※詳細は別の機会にリポートする…かも
午前中の第一試合だったらハシゴしたのだが、第二試合でちょうどイベントの時間と重なってしまったのでね。
3回戦の相手は、球場近くに学校がある八王子実践。スコアボードの画像はないが、結果だけ記載。
4月12日 春季東京都大会3回戦 日大三10-1八王子実践 ※7回コールド
観戦した方に聞いたが 八王子実践のエースは、ストレートが速く、なかなかの好投手だったそうだ。
まあ三高の選手たちは、そういった好投手を攻略するため、厳しい練習を積み重ねてきているわけで。
投手は、背番号1の川上から、10番近藤へのリレー。打線は本塁打こそなかったが、13安打の猛攻。この日もエラーはなかった模様。
三高はこれでベスト16進出となり、夏の西東京大会のシード権を獲得!
4回戦の相手は、秋ベスト16でシード校の早大学院を破った、都立府中東。
この日はちゃんと観戦したが、撮影したのはいつもと同様、下記の試合終了時のスコアボードと、

試合後の両チーム挨拶だけ。

4月19日 春季東京都大会4回戦 日大三8-0都府中東 ※7回コールド
3回まで無安打だった三高打線は、二巡目からは徐々に相手投手を捉え、そつなく加点し圧倒。
投げては背番号11の山口が、被安打4で7回完投勝利。驚いたことに、この日も守備陣にエラーはなし。驚くことはないか。
実際今年は、三遊間のゴロをサードが捕ったり、走者一、二塁の場面で、三塁フォースアウトを奪うなど、好守備が目に付く。
「そんなの当たり前のプレイだろ」と突っ込まれそうだが、その当たり前の守備ができず、三遊間のゴロは全部ショートに任せたり、
三塁に投げればいいのに、ショートが無理して一塁に悪送球してきたのが、過去の三高内野陣である(苦笑)。
ベスト8に進出した日大三だが、さっき書いたように、ここまでは失礼ながら、勝って当然の相手ばかり。
次の試合は一転、秋大会準優勝でセンバツ甲子園に出場した早稲田実業と、一気に相手強化。
ウチと当たる前に負けるのを願っていたが、早実も三高以上にクジ運に恵まれ、余裕の三連勝。
昨夏の西東京大会決勝で対戦し、9-10で敗れ甲子園出場を阻まれた相手だけに、連敗は避けたいが、
突出した投手が不在の三高は、早実打線相手では分が悪い…というのが戦前の私の見解であった。
試合前、富士森公園の花壇を撮影。この花を見るのは今日が最後=どうせ来週の準決勝に来ることはない、と思ってね。

数時間後、そんな弱気かつ腑抜けな私の予想を裏切り、後輩たちが三高魂を見せてくれたのである。
早実の先発投手は、昨夏の決勝でも対戦した左腕エース中村。温存説もあったので、出てきてビックリ。
一方の三高は、絞ったとはいえ現在もややぽっちゃり体型の選手が投球練習をしており、先発は近藤と判明。

昨秋からリリーフ登板ばかりだが、心技体の心、というか度胸は、投手陣ではナンバー1だと思えるし、
秋大会でも触れたように、妙に運がいいラッキーボーイ的存在でもあるため、彼に先発を任せたのは納得である。
近藤は球審の判定に泣かされ、ボール先行のカウントが続くも、なんとか無失点で抑える。
一方の打線は、2回裏に2本のヒットで一死一、三塁のチャンスを作るも、次打者がセカンド正面へのゴロ。
併殺でチェンジかと思いきや、セカンドが弾いたため走者がひとり残り、三塁走者が生還。棚からぼた餅の先取点だ。
さらに4回には、先頭の田中が二塁打、次打者が送りバントも投手の真正面で、当然サードに送球。
完全にアウトのタイミングだったが、その送球が大きく逸れ、これまた幸運な追加点。
近藤は、早実打線に臆するとなく(のように見える)、攻めの投球で得点を許さず。
いい当たりを打たれるも、外野手の正面だったり、名手松岡へのゴロだったりでチャンスを与えず、6回まで無失点。
打席では、2度ショートゴロを放つも、2度とも相手がエラーし出塁。近藤、やっぱりツイてる!
ところが、次打者がバントできず、そのまま残塁。この日の三高はバントの失敗が目立った。
この日は土曜日だったので、7回には両チームの吹奏楽部やチアガールが、授業を終えて球場に到着。
表の守備では、近藤が簡単に二死を奪うも、六番打者がレフトへ本塁打を放ち、早実スタンドは大騒ぎ。
2-0と打者有利なカウントからの甘い球だったが、それを逃さないのはさすが。
失点にも近藤は動じず(のように見える)、次打者を打ち取ると、8回も三者凡退に抑える。
ラッキーな2点をもらった三高だが、バント失敗で流れを悪くし、追加点を奪えず。
2-1で迎えた8回裏の攻撃は、この日唯一バントを成功させていた松岡から。
ようやく自分の打撃ができる機会を迎え、気合を込めてカウント3-2からの直球を強振。
打球は一直線でレフトスタンドに飛び込む、さっきの早実のホームランよりもデカい、完璧な一撃。
打った瞬間、入るのはわかったが、松岡は普段、バントばかりやらされている印象だったため、
古いハナシだが、巨人の川相昌弘が本塁打を放ったときのような意外性があった。
待望の追加点に、三高打線もようやく着火し、次の本間主将もライトへ二者連続のホームラン。
彼の本塁打は何度も見ており、驚きはしなかったが、勝利を確信したため涙腺が…おっと、春大会で泣いてはイカン。
エース中村をKOし、その後も三塁打、二塁打、四球、ヒットと打線が繋がり、スコアは6-1に。
なおも無死一、二塁とチャンスは続いたが、次打者のバントが小飛球になり、二塁走者が飛び出し併殺。
失敗した打者も、飛び出した走者もけしからんが、一番ダメなのは、バントを指示したベンチであろう。
この回は4点止まりでコールド勝ちこそ逃したが、最終回も近藤は威風堂々と(のように見えるのだから仕方ない)マウンドに上がり、
見事三者凡退に抑え試合終了。早実相手に昨夏のリベンジを果たした!
4月26日 春季東京都大会準々決勝 日大三6-1早稲田実業

試合後の挨拶に続き、ベスト8からは、勝利チームの校歌が場内に流れる。

近藤がラッキーボーイなのは承知だったが、まさか早実相手に9回1失点・被安打3の完投勝利とは!
昨夏の決勝戦は、負傷のため不在だったが、彼がベンチ入りしていたら、早実に勝っていたかもしれない。
もうひとり、守備では確実にゴロを捌き、バントを確実に決め、ホームランで打線に火をつけた松岡も、この日のヒーローだ。
松岡以外の野手も、守備中はけっこう声を出していたし、今年の内野陣、いいかもしれない。
早実のエラー3(併殺崩れもあるので実質4)に対し、三高は0。春大会はいまだノーエラーだ。
それにしても、昨夏と今春の甲子園に出場した打者が複数いて、全国の好投手を打ち込んできた早実打線が、
この日の最速が134キロで、運と度胸だけが取り柄(←それは言い過ぎ)の近藤を、打てなかったのが不思議。
三高も、昨秋の二松学舎大附戦で、球速120キロ台の平凡な左腕に抑えられたし、「打線は水もの」とはよくいったものだ。
なにはともあれ、春大会では三高が早実を破り、両校の通算対戦成績は24勝23敗と再び勝ち越し。
夏大会で、さらに勝ち星の差を付けたいが…正直早実とはもう当たりたくないね。
予想外(?)の準々決勝快勝で、三高は5月3日の準決勝に進出。
次の試合に勝つと、翌日の4日に決勝戦、さらに東京の春大会上位2校として、茨城開催の関東大会に出場することになる。
個人的なことだが、4日は競輪の日本選手権決勝戦があるし、茨城は遠くてメンドーだから、
早実を破ったことだし、準決勝で負けてもいいか、なんて準々決勝終了直後は思っていた。
ところが、準決勝の相手が、帝京に逆転勝ちした東海大菅生に決定。これまた、負けたくない相手である。
当然、3日の応援には力が入るし、菅生に負けたらタダじゃおかねえ…って、我ながら態度がコロコロ変わるな。
準決勝に決勝、そして競輪の大レースと、今週末は三連勝を狙うことになる。
競輪はともかく、母校野球部には勝ってほしい。ガンバレ三高!
以前も記したが、出場するのは昨年の秋大会本戦に参加した64チームと、3月の予選を勝ち抜いた48チームの計112チーム。
秋ベスト16のチームはシードされて2回戦から登場。春大会でもベスト16に入ると、夏の東西東京大会のシード権を獲得できる。
我が母校日大三は昨秋、2年連続のコールド負けを喫したが、その試合がベスト8だったため、春は一応シード校として参加。
今年は、母校グラウンドでの対外試合を観戦しておらず、唯一知っていたのは、マスコミが報じた群馬・健大高崎との練習試合。
昨春も相手グラウンドで練習試合(ダブルヘッダー)を行ない、2-12、3-13と完敗していたが、
今年も、互いのレギュラーが出場した第一試合は、5-16の7回コールドで惨敗。
序盤から打ち込まれた模様で、5得点は「せっかく東京から来てくれたんだから」と、相手が接待してくれたのではないか。
控え選手主体の第二試合は、1-3の惜敗。この二試合目、健大高崎は控えでも、三高は一軍だったのでは、と心配になったが、
現地観戦した方に、「三高も控えだった」と聞いてホッとした。とはいえ、今年も連敗したことに変わりはない。
昨年の選抜で優勝、今年の大会でもベスト4進出と、全国最上位レベルの強豪相手とはいえ、不本意な結果であった。
昨秋大会に直近の練習試合と、コールド負け続きで実力に疑問符が付く日大三だが、
春大会の組み合せは久々にクジ運に恵まれ、相手には悪いがベスト8進出は間違いなさそう。
試合が行われるのは、すべて八王子市民球場。球場がある富士森公園付近は、今年も桜が咲いていた。

こちらは球場へと続く通路の桜並木。

花見シーズンゆえ、酒盛りをしている客や、花見客向けの屋台も出ていた。

桜と同様、開花が待たれる三高野球部にハナシを戻そう。
ベンチ入りの20人は、このとき紹介した秋大会のメンバーから、新2年生の森山と根本に代わり、新3年生の谷津輝と前川凌太が新たに加わった。
谷津は背番号18、181センチ71キロ、右投げ右打ち、前川は背番号19、180センチ70キロ、右投げ左打ち。
谷津は2回戦で投手として先発。前川は終盤の代走や守備固めで何度か出場している。
新戦力の台頭は嬉しいが、2年生のベンチ入りが、田中諒と大鳥だけなのは、夏以降のことを考えると不安だよ。
先述したように三高は2回戦からの登場。初戦の相手は東東京の正則。
初回から打線が火を噴き、4点、5点と得点を重ねる。七番の蔦田が満塁ホームランを放ち、八番の櫻井は三塁打を2本記録。
下位打線でも長打が出るのは、さすがは強打の三高。蔦田はその後、打順が五番になった。
守っては、公式戦初登板の谷津が4回を被安打1の無失点。最後の回は左腕の細谷が締め、危なげなくコールド勝ち。
4月6日 春季東京都大会2回戦 日大三13-0正則 ※5回コールド

試合後の両チーム挨拶と、

応援スタンドへの挨拶。この日は吹奏楽部が来場していたが、春大会の2回戦では珍しい。

間抜けなエラーや走塁ミスもなく、とりあえず文句ナシの2025年初戦であった。
次の3回戦は、同日に巣鴨のプロレスショップ『闘道館』にて、マイティ井上さんの追悼トークイベントがあり、そちらに参加したため観戦できず。

※詳細は別の機会にリポートする…かも
午前中の第一試合だったらハシゴしたのだが、第二試合でちょうどイベントの時間と重なってしまったのでね。
3回戦の相手は、球場近くに学校がある八王子実践。スコアボードの画像はないが、結果だけ記載。
4月12日 春季東京都大会3回戦 日大三10-1八王子実践 ※7回コールド
観戦した方に聞いたが 八王子実践のエースは、ストレートが速く、なかなかの好投手だったそうだ。
まあ三高の選手たちは、そういった好投手を攻略するため、厳しい練習を積み重ねてきているわけで。
投手は、背番号1の川上から、10番近藤へのリレー。打線は本塁打こそなかったが、13安打の猛攻。この日もエラーはなかった模様。
三高はこれでベスト16進出となり、夏の西東京大会のシード権を獲得!
4回戦の相手は、秋ベスト16でシード校の早大学院を破った、都立府中東。
この日はちゃんと観戦したが、撮影したのはいつもと同様、下記の試合終了時のスコアボードと、

試合後の両チーム挨拶だけ。

4月19日 春季東京都大会4回戦 日大三8-0都府中東 ※7回コールド
3回まで無安打だった三高打線は、二巡目からは徐々に相手投手を捉え、そつなく加点し圧倒。
投げては背番号11の山口が、被安打4で7回完投勝利。驚いたことに、この日も守備陣にエラーはなし。驚くことはないか。
実際今年は、三遊間のゴロをサードが捕ったり、走者一、二塁の場面で、三塁フォースアウトを奪うなど、好守備が目に付く。
「そんなの当たり前のプレイだろ」と突っ込まれそうだが、その当たり前の守備ができず、三遊間のゴロは全部ショートに任せたり、
三塁に投げればいいのに、ショートが無理して一塁に悪送球してきたのが、過去の三高内野陣である(苦笑)。
ベスト8に進出した日大三だが、さっき書いたように、ここまでは失礼ながら、勝って当然の相手ばかり。
次の試合は一転、秋大会準優勝でセンバツ甲子園に出場した早稲田実業と、一気に相手強化。
ウチと当たる前に負けるのを願っていたが、早実も三高以上にクジ運に恵まれ、余裕の三連勝。
昨夏の西東京大会決勝で対戦し、9-10で敗れ甲子園出場を阻まれた相手だけに、連敗は避けたいが、
突出した投手が不在の三高は、早実打線相手では分が悪い…というのが戦前の私の見解であった。
試合前、富士森公園の花壇を撮影。この花を見るのは今日が最後=どうせ来週の準決勝に来ることはない、と思ってね。

数時間後、そんな弱気かつ腑抜けな私の予想を裏切り、後輩たちが三高魂を見せてくれたのである。
早実の先発投手は、昨夏の決勝でも対戦した左腕エース中村。温存説もあったので、出てきてビックリ。
一方の三高は、絞ったとはいえ現在もややぽっちゃり体型の選手が投球練習をしており、先発は近藤と判明。

昨秋からリリーフ登板ばかりだが、心技体の心、というか度胸は、投手陣ではナンバー1だと思えるし、
秋大会でも触れたように、妙に運がいいラッキーボーイ的存在でもあるため、彼に先発を任せたのは納得である。
近藤は球審の判定に泣かされ、ボール先行のカウントが続くも、なんとか無失点で抑える。
一方の打線は、2回裏に2本のヒットで一死一、三塁のチャンスを作るも、次打者がセカンド正面へのゴロ。
併殺でチェンジかと思いきや、セカンドが弾いたため走者がひとり残り、三塁走者が生還。棚からぼた餅の先取点だ。
さらに4回には、先頭の田中が二塁打、次打者が送りバントも投手の真正面で、当然サードに送球。
完全にアウトのタイミングだったが、その送球が大きく逸れ、これまた幸運な追加点。
近藤は、早実打線に臆するとなく(のように見える)、攻めの投球で得点を許さず。
いい当たりを打たれるも、外野手の正面だったり、名手松岡へのゴロだったりでチャンスを与えず、6回まで無失点。
打席では、2度ショートゴロを放つも、2度とも相手がエラーし出塁。近藤、やっぱりツイてる!
ところが、次打者がバントできず、そのまま残塁。この日の三高はバントの失敗が目立った。
この日は土曜日だったので、7回には両チームの吹奏楽部やチアガールが、授業を終えて球場に到着。
表の守備では、近藤が簡単に二死を奪うも、六番打者がレフトへ本塁打を放ち、早実スタンドは大騒ぎ。
2-0と打者有利なカウントからの甘い球だったが、それを逃さないのはさすが。
失点にも近藤は動じず(のように見える)、次打者を打ち取ると、8回も三者凡退に抑える。
ラッキーな2点をもらった三高だが、バント失敗で流れを悪くし、追加点を奪えず。
2-1で迎えた8回裏の攻撃は、この日唯一バントを成功させていた松岡から。
ようやく自分の打撃ができる機会を迎え、気合を込めてカウント3-2からの直球を強振。
打球は一直線でレフトスタンドに飛び込む、さっきの早実のホームランよりもデカい、完璧な一撃。
打った瞬間、入るのはわかったが、松岡は普段、バントばかりやらされている印象だったため、
古いハナシだが、巨人の川相昌弘が本塁打を放ったときのような意外性があった。
待望の追加点に、三高打線もようやく着火し、次の本間主将もライトへ二者連続のホームラン。
彼の本塁打は何度も見ており、驚きはしなかったが、勝利を確信したため涙腺が…おっと、春大会で泣いてはイカン。
エース中村をKOし、その後も三塁打、二塁打、四球、ヒットと打線が繋がり、スコアは6-1に。
なおも無死一、二塁とチャンスは続いたが、次打者のバントが小飛球になり、二塁走者が飛び出し併殺。
失敗した打者も、飛び出した走者もけしからんが、一番ダメなのは、バントを指示したベンチであろう。
この回は4点止まりでコールド勝ちこそ逃したが、最終回も近藤は威風堂々と(のように見えるのだから仕方ない)マウンドに上がり、
見事三者凡退に抑え試合終了。早実相手に昨夏のリベンジを果たした!
4月26日 春季東京都大会準々決勝 日大三6-1早稲田実業

試合後の挨拶に続き、ベスト8からは、勝利チームの校歌が場内に流れる。

近藤がラッキーボーイなのは承知だったが、まさか早実相手に9回1失点・被安打3の完投勝利とは!
昨夏の決勝戦は、負傷のため不在だったが、彼がベンチ入りしていたら、早実に勝っていたかもしれない。
もうひとり、守備では確実にゴロを捌き、バントを確実に決め、ホームランで打線に火をつけた松岡も、この日のヒーローだ。
松岡以外の野手も、守備中はけっこう声を出していたし、今年の内野陣、いいかもしれない。
早実のエラー3(併殺崩れもあるので実質4)に対し、三高は0。春大会はいまだノーエラーだ。
それにしても、昨夏と今春の甲子園に出場した打者が複数いて、全国の好投手を打ち込んできた早実打線が、
この日の最速が134キロで、運と度胸だけが取り柄(←それは言い過ぎ)の近藤を、打てなかったのが不思議。
三高も、昨秋の二松学舎大附戦で、球速120キロ台の平凡な左腕に抑えられたし、「打線は水もの」とはよくいったものだ。
なにはともあれ、春大会では三高が早実を破り、両校の通算対戦成績は24勝23敗と再び勝ち越し。
夏大会で、さらに勝ち星の差を付けたいが…正直早実とはもう当たりたくないね。
予想外(?)の準々決勝快勝で、三高は5月3日の準決勝に進出。
次の試合に勝つと、翌日の4日に決勝戦、さらに東京の春大会上位2校として、茨城開催の関東大会に出場することになる。
個人的なことだが、4日は競輪の日本選手権決勝戦があるし、茨城は遠くてメンドーだから、
早実を破ったことだし、準決勝で負けてもいいか、なんて準々決勝終了直後は思っていた。
ところが、準決勝の相手が、帝京に逆転勝ちした東海大菅生に決定。これまた、負けたくない相手である。
当然、3日の応援には力が入るし、菅生に負けたらタダじゃおかねえ…って、我ながら態度がコロコロ変わるな。
準決勝に決勝、そして競輪の大レースと、今週末は三連勝を狙うことになる。
競輪はともかく、母校野球部には勝ってほしい。ガンバレ三高!