明るく正しく強いブログ

朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

人懐っこい店員がいるお蕎麦屋さん 立川『みさき湾』

2024年05月21日 | そば、うどん
自宅周辺のウォーキングを始めたところ、歩行距離がどんどん伸びていき、立川市の地理が詳しくなった。
自分で書くのもナンだが、市内の飲食店で、20世紀から営業しているお店だったら、だいたいわかる気がする。
例外は、徒歩60分圏外の市北西エリア(西武拝島線沿線)と、スナック・おしゃれカフェや高級店など、興味のないお店。
居酒屋はともかく、食堂やラーメン店は、だいたい訪問しているはずだが、長年、存在を知りながら未訪問のお店が、2軒存在する。
1軒は、ラーメン屋なのに、店内から人生の先輩らしき方々の歌声が聞こえてきる、カラオケスナックのような怪しい店(苦笑)。
常連ばかりで一見客はツラく、衛生面にも問題があるそうで、訪問経験のある女性に「絶対行かない方がいい」と忠告された。

そしてもう1軒が、市街地から離れた住宅街にある、お蕎麦屋さんの『みさき湾』
正式名はみさき湾本店。「本店」が付く理由は、かつて西国立の方にも支店があったから。
お蕎麦屋さんといっても、調べたところ、うどんやラーメンもあるし、天丼などのご飯ものも提供。
さらには、もつ煮や餃子などのつまみもあり、通し営業なので昼間から飲めて、しかも値段が安い。
要するに、昔はあちこちにあった、食堂を兼ねたお蕎麦屋さんという、私好みのお店なのだが、入る勇気がなかった。

入店を拒んだ理由のひとつは、安すぎる価格。こちらはお店入口だが、


午後2~5時はタイムサービスで、「ら~めん」「たぬきそば・うどん」が各300円に!


金欠ゆえ、安価な店は大好きな私だが、安すぎるのも、ちょっと怖い。
そして、もうひとつの懸念材料が、飲食店では珍しい下記の貼り紙。


店内に「馴れ馴れしいワンコが2匹」いて、「犬の駄目なお客様はご遠慮ください」と告知しており、
犬だけでなく、動物自体が苦手な私は、入店を遠慮しなくてはならないのであった。
さっき書いたように、お店は住宅街にあり、「誰でもウエルカム」という姿勢ではなく、長年通っている常連を優遇していると思われ、
店内で犬を飼っている近隣住民向けのお店に、動物嫌いでヨソ者の私が行くのは、リスクが大きい。

…と、思っていたのが、ブログのネタにもなりそうだし、一度は行ってみるかと決心したのが今年の2月。
お店に到着し、思い切って入口ドアを開けると、2匹のワンちゃんが私に駆け寄ってきた!

※着席後に撮影

吠えられビビる私に、すぐさま男性店員が「犬は苦手ですか!?」と声をかける。
ここでハイと告げたら、中に入れてもらえないので、「だ、大丈夫です…」と返答し、入口近くの席に案内される。
すぐに冷水ポットとおしぼりを出され、しばらくすると「ご注文はお決まりで?」とたずねられる。


メニューを眺めて考える余裕もなく、とりあえず目についた「なべやき」うどんをオーダー。
こちらがメニュー表。タイムサービスで300円の「ラーメン」と「たぬき」は、通常でも450円と安い。


他の商品も全体的に安価で、私が頼んだなべやきうどんも、いまどき750円で提供している店は少ないはず。
左下に「一品での配達はご容赦下さい」と記されているように、現在も出前をやっているようだ。
酒類もあるようだが、初回ゆえ自重。なお、下記メニュー表は、最新訪問時にはなくなっていた。


吠えていたワンちゃんたちは静かになったが、それでも、見知らぬ客に興味があるのか、足元に寄ってくる。


さすがに嚙まれはしなかったが、何度かヒザを鼻で突かれ(舐められ?)、そのたびに「ひゃー」と情けない声を漏らしてしまった。
店頭の貼り紙どおり、本当に馴れ馴れしいワンコである(笑)。
店員はふたりいたが、彼らは終始無言で、店主らしき男性は客席に座り、ずーっとタブレットの動画を視聴しており、
もうひとりの男性店員も、調理前も調理後も客席に座って、やはりスマホを眺めている。
店員ふたりの関係は謎。親子や兄弟ではなさそうだし、師匠と弟子(?)なのかな。
先客に、ひとり酒をたしなむ初老の女性がいたが、店員たちとは会話せず、黙って飲み続けている。
3人とも無言で、妙に重苦しい雰囲気だったが、陽気なホール担当=ワンちゃんたちがいて助かった。
弟子(仮)店員が調理した、なべやきがこちら。グツグツ煮えたぎっている土鍋の中に、豊富な具材が盛られている。


「熱いのでお気を付けください」のような掛け声がなかったのは残念だが、これだけ具だくさんで750円はお得だよ。
海老天、ナルト、しいたけ、ワカメ、ネギの他、かまぼこ、竹の子、玉子焼きまで入っている。


うどんは柔らかいタイプだったが、土鍋の熱が加わる前は、もっとコシがあったのかも。
出汁は醤油ベースの関東風で、やや薄口。麺もツユも、昔から食べている昭和時代のお蕎麦屋さんのテイストだ。
麺と具をたいらげ、お会計を済ませ、弟子店員の「ありがとうございましたー」の声と、ワンちゃん店員に見送られて、お店を出る。
店員さんたちの愛想はなかったが、さっき書いたように、近隣住民向けのお店だろうから、一見客には仕方ない。
私も通い続ければ、そのうち愛想よくしてくれるはずだ。ちなみに、これまで3度訪問したが、まだその兆しはない(苦笑)。
その分、人懐っこい店員さんがふたりいるので、ヨシとしよう。

帰宅後、改めてネット情報を検索。店内で犬を放し飼いしていることは、やはり賛否両論あるようだ。
動物嫌いではなくても、衛生面で気にする方もいるのは仕方がないが、
入口ドアには、「食品衛生巡回指導実施店」のステッカーが貼ってあるので、たぶん大丈夫だ(?)。

※最近、24年度のステッカーに更新されていた

食べログの「メニュー」欄を確認してみたところ(レビューは当然見ない)、「肉じゃが」など現在提供していない商品はあるが、
価格は13年くらい据え置き。300円のタイムサービスも、10年前から続けている模様。すげえ!
せっかくなので、私もタイムサービスの恩恵を受けるべく、再訪時は16時台に到着。

前回同様、ワンちゃん店員たちに挨拶され(注:吠えられただけ)、着席&オーダー。
サービス価格のラーメン300円と、それだけでは申し訳ないので、「天カツ重」700円も注文。
2度目なので落ち着いて店内を見回すと、「みさき湾本店 創業昭和四十年」と記された、屏風のようなもの(?)があった。
1965年創業ということは、来年で60周年。立派な老舗である。
あと、厨房近くのタンスには、「ゴルゴ13」や「こち亀」などの漫画本が置いてあり、手に取って読んでいいのか迷っていたら、
本に混ざり、なぜかAVのパッケージ(しかもVHS)も並んでいた(苦笑)。店主の私物か?

しょーもない情報はさておき、例のごとく弟子店員が調理した、料理2品が完成。


ラーメンは、サービス価格とはいえ、チャーシュー、ナルト、メンマなど標準的な具は入っており、


横アングルを見ても、ちゃんと量があり、定価450円でも安い!


人生で初めて食べる天カツ重は、その名のとおり海老天1本とかつ煮半分を、玉子でとじたもの。あと、たくわんが付いてくる。


人間店員たちは、相変わらずタブレットなどに夢中で、誰も私を見ていないので、麺リフトも堂々とできる。


蕎麦屋のラーメンは、そばツユを合わせる和風タイプが多い印象だが、ここのは、純粋な中華風ラーメンであった。
なべやきにも入っていた海老天は、コロモ厚めの私好みなヤツ。とじた玉子や煮玉ねぎとも好相性だ。


ラーメンスープとたくわんだけ残してお会計。ちょうど千円だった。
帰り際、人懐っこい店員さんたちを撮影。前回訪問日より気温が上がってきたので服を脱ぎ、体毛もカットされて涼しげだ。


そして一昨日、軽く飲んでから食事をしようと思い、3度目の訪問。
日曜日だったので、常連客が何組かやってきて、ボトル焼酎などで飲み食いしている。
出前の注文も入っており、まさに犬の手も借りたい忙しさ。さすがの店主も、この日は厨房で働いていた。
手が空いたときを見計らい、「ビール」500円に「餃子」400円と「つくね」250円を1本オーダー。
ビールはアサヒの中瓶で、豆菓子がふたつ付いてきた。


先に大ぶりサイズのつくねが登場。軽い塩味で、付属の辛味噌を付けて食べる。


続いて餃子が焼き上がった。1人前6個で、1個あたり20グラムくらいだろうか。


どちらも味は悪くないが、たぶん自家製ではないと思う。違ったらゴメン。
ビールを飲み終え、常連客が頼んでいた、メニュー表にはない焼酎のウーロン茶割りを追加。価格は会計時に400円と判明。
ついでに、「モツ煮込み」400円と「もり」400円が一緒になった、「もつ煮込みセット」750円も注文。「モツ」と「もつ」は表記ママだ。
セットは、もりうどんやかけそばなども選べるようだが、みさき湾さんはお蕎麦屋さんなので、もりそばにした。
数分後、仕切りのある容器に盛り付けられた、もつ煮込みセットが完成。


セットには、ミニサイズだけど玉子焼き、サラダ、たくわんが付いてくるようだ。もっとも、私の希望は玉子焼きだけだが。


もりそば&蕎麦湯もアップ。容器面積が狭いため少なく見えたが、一般的なお店と同量くらいのはず。


もつ煮は、いろんな部位が入っており、煮込まれ柔らかくなった大根や人参も入っているが、これも自家製ではなさそう。
やや甘口に感じたので、さっきのつくねの辛味噌や七味を入れて、ビリ辛状態にすると、ウーハイが進む。
そばも、煮込みに浸して食べてみたが、以前、神楽坂の『翁庵』で試みたときと同様、あまりウマくなかった。


一方、もりそば自体は、麺は細くコシがあり、ツユは濃すぎず甘すぎず、「さすがは専門店!」とうなる美味しさ。
いつまでなのか不明だが、もりそばは現在、開店58周年セールで350円(※壁の貼り紙より)なので、一気に3枚くらい食べたいよ。
せっかくのそばツユだったが、もつ煮をつまんだハシでそばも手繰ったため、ツユに脂が浮いてしまった(嘆)。
それでも、蕎麦湯を注ぎ、ゴクゴクと飲み干し「ごちそうさまです」。
この日のワンちゃんコンビは、終始常連客に遊んでもらっており、私のところにはあまり寄ってこなかった。
動物は苦手だったくせに、相手にされないと、なんだかさみしいのが不思議(苦笑)。

ツッコミどころも多いお店だが、老舗蕎麦店、大衆食堂、居酒屋、そしてドッグカフェと、
多彩な顔を持ち、値段の安さは立川でも屈指だと思う、みさき湾さんに興味を持った方は、ぜひ一度足を運んでいただきたい。
私も、好物の「カツカレー」700円や「五目中華」650円を食べるため、またお店に行くつもりである。



みさき湾本店
東京都立川市富士見町2-10-9
JR立川駅から徒歩約14分、西立川駅からは16分くらいか
営業時間 11時~20時
定休日 木曜
HPがあったので、詳細はそちらで
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