明るく正しく強いブログ

朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

ランチでお世話になった、飯田橋界隈の安ウマそば店

2020年08月26日 | そば、うどん
以前チラッと書いたけど、私は週に数度、都内で日雇いの仕事をしていた。
よく派遣されたのが、飯田橋にあるオフィスで、昼メシは当然、この界隈の飲食店を利用することになる。
立川市在住のくせに、このあたりの飲食店のブログ記事が多いのは、そのためである。
ただし、さきほど「仕事をしていた」と過去形で記したように、その日雇い労働は、現在はやっていない。
理由は、派遣会社の社長とケンカしたからという、わかりやすい事情によるものである。
私を昔から知っている方なら、「またかよ! 職場で揉めて辞めるの何回目だ!?」とあきれているだろうが、
今回は珍しく、私はほとんど悪くなく(社長が頭を下げた)、一応、円満退職ということになっている。はず。
揉め事についてはまた別の機会に譲り、今回はあの頃食べたおソバ屋さんという、
いたって平和的な題材で、ブログを書いてみようと思う。

ランチ休憩は60分。私は運動不足解消のため、なるべくオフィスから離れた場所まで歩き、飲食店を選択していた。
ところが、ごくまれに目的のお店が、混雑や謎の臨時休業などの理由により入店できないことがあり、
そんなときに助けてくれたのが、早い、安い、ウマい、立ち食いソバ店であった。
そのうちのひとつが、以前紹介した『豊しま』さんである。

※豊しまさんの「厚肉そば」

今回紹介するのも、失礼ながら期待せずに入店したところ、予想以上に良店だった3軒である。
まずは、地下鉄江戸川橋駅からほど近い『山吹』さん。こちらは、連日客足の絶えない人気店である。
ソバやうどんの味もさることながら、「かつ丼」などのご飯ものも美味しいと評判。
中でも人気を集めているのが、店頭に提示してある、麺+ご飯のお得なセットメニュー。
たとえばこちら、かけうどんとカツカレーのセットは、なんと560円!

※私が食べたときは540円であった

揚げ玉無料なので、たぬきそばにもなる「かけうどん」は、単品だと320円。
正式名「ヒレカツカレー」は単品500円、ハーフサイズだから250円くらいかと思うだろうが、
このボリュームは絶対にハーフではあるまい。560円というのは破格なのである。
うどんも、茹で立てっぽい歯応えで美味しかった。大半の客がソバを頼むから、うどんは注文次第茹でるのかな。

また、昨年1月には、お正月らしいトッピング「揚げ餅」を、期間限定で販売していた。
貼り紙には「白米・玄米 各1個100円」との説明があり、券売機に「揚げ餅」ボタンはなく、店員さんに100円玉を渡す。
希望は玄米餅なのだが、店員さんはたずねてくれなかったから、白米餅が出てくるのかな…と思ったら、
両方出てきて感激! 各1個100円とは、それぞれ1個ずつ、計2個で100円という意味だったのか!


左のやや茶色っぽい方が玄米餅、右が白米餅。どっちもウマかったよ。
ちなみに注文したのは、「天丼」と「かけうどん」のセット+「揚げ餅」で660円。


新年早々のトリプル炭水化物、実にめでたいね!
こちらのお店は、朝6時からの営業だが、モーニングセットはさらに安いらしい。

続いての紹介は、住宅街っぽいところにポツンとある『稲浪(いなみ)』さん。
山吹さんは完全立ち食いだが、こちらにはイスもある。初訪問時は、下記のメニューを食べた。


2年前のことなので記憶が定かではないが、460円というメモが残っていたので、そこから判断すると、
「かけうどん」280円+「大盛」30円+「かき揚天」90円+「いなり」60円かと思われる。
大盛30円、いなり寿司60円は安い! しかもいなりは、値段以上のウマさ。※「いなり」90円説もアリ 
あと、レモンが付いてくるのも珍しいよね。途中で絞ると、かき揚げがフレッシュになった気がした。
こちらの名物は、珍しい野菜の天ぷら。春菊は他の店でもたまに見かけるが、
パクチー、明日葉、空心菜の天ぷらを置いているソバ屋は、あまりないだろう。
あと、卓上の七味などの他にも、薬味コーナーには、店主自家製の多彩な薬味が設置されている。
さっきの写真にも、丼の右側あたりに、緑色のブツが少し散りばめてあったはず。
右下のはオクラかと思ったら、青唐辛子を刻んだヤツでやんの。激しくムセたのでわかったよ。
別の日には、卓上の一味と、刻み紅生姜を乾燥させたモノ(正式名称不明)を大量にかけてみた。


刻み紅生姜の乾燥は、ペヤングの薬味でも見たことはあったが、実物を目にしたのは初めて。
当然、ペヤングのよりもウマい(ごめんよペヤング)。これって、カレーとかにも合いそう。
画像を見ると、刻み紅~(後略)は、赤唐辛子のタネみたいなのも混ざっているな。なるほど、辛かったワケだ。
この日頼んだのは、「かけそば」280円+「玉ねぎ天」90円+「コロッケ」90円で460円。やっぱり安い。


しいたけはサービス。小さい竹輪やこんにゃくが付く場合もあるとか。こういうささやかなオマケは好きだ。
お店の場所は、飯田橋駅から北上し、以前紹介した餃子店『PAIRON(パイロン)』の十字路を右折だ。

最後は、地下鉄後楽園駅の方がちょっと近い、やはり繁華街からは少し脇に入った『器庵(きあん)』さん。
ちょっと変わった屋号なのは、こちらは本業が陶器屋さんだから。
店内にも、値札付きのお皿がいくつか置いてある。ソバを喰ったついでに、皿も買っていく客はいるのかな?




こちらは奥にテーブル席もあり、立ち食い店ではないが、「かけそば」280円~など、お値段はやはり格安。
最初の訪問時に注文したのは、もりうどんとの「麻婆丼セット」550円。ソバ店で麻婆豆腐とは珍しい。


こちらの麻婆丼、見た目はフツーだし、実際食べてみても、よくある業務用っぽい味だったけど、

※ソバ用薬味のネギをもらった

実はこれ、自分でご飯と麻婆をよそるのである。これは画期的!
麻婆をよそるコーナーには、カレーもあり、別の客がたっぷりとカレーとライスを盛っていた。
このコーナーは、厨房の死角にあるため、何度もよそる輩がいるのでは? と心配になった。
といいつつ、次回は私もカレーとのセットにして、たっぷりよそってやろう…という野望を抱いた。
ちなみに、うどん自体もスルスルと食べ切ったけど、特に印象はなかったかなあ。


さて、それから数週間後、「カレーセット」をかけそばでオーダー。価格は500円。
カレーを超大盛でよそる予定だったが、下記画像のとおり、常識範囲の盛りになってしまった。


ちゃんと、死角を利用し、ご飯は大量に盛ったのだが、カレーソースが、なんと空っぽだった!
厨房からは死角ゆえ、店員さんも当然気づかず。最後のヤツ、ちゃんとお店の人に報告しろよ!
こういう、次の人のことを考えない、自分本位のヤツが多いから、世の中よくならないんだよな…って、
自分もついさっきまで、お店の損失を考えず、大盛りにしてやろうと考えていたくせに。
仕方なく、空いたカレーソース容器を厨房に持っていったところ、店員さんが「どうもすみません」と謝りながら、
ちょうど1人前のカレーソースを補充したくれた。あ、やっぱり1人前ね…。
1人前でも、ご飯はバカ盛りなので、お皿から少しこぼれてしまった。

※カレーソースの下にもご飯あり

実は、かけそばにもこっそりぶっかけて、カレーそばにしてやろうと企んでいたのだが、
それは明確なルール違反だから、みなさんも絶対にやらないように!
ちなみに(ご飯だけ)大盛カレーライスは、案の定ご飯が余ったため、卓上のキュウリのキューちゃんを利用して食べたよ。
あと、かけそばは、麺のコシとツユのコクがちょうどいい塩梅で、悪くなかったな。
会計時、食べログの投稿には、居酒屋風のツマミを記したメニュー表もあったので、
お店の方に聞いてみたところ、「昔はやってましたが、今は団体さんの予約がない限りは…」とのこと。それは残念。
でも、食べログ「メニュー」によると、昨年の増税後も値上げせず、頑張ってらっしゃる様子。
今度器庵さんに行く機会があったら、お皿も1枚くらい買って帰ろうかな。

仕事はないしコロナ騒動はあるしで、飯田橋界隈は今年になってから、まだ1度も訪れていない。
最近の価格については、先述したように食べログの「メニュー」への投稿画像を参考にさせていただいた。
親愛なる(大笑)食べロガーの皆さん、どうもありがとう!
お前らが、お店の迷惑も考えず垂れ流している、くだらねえ批評文や点数評価は見るに堪えないが、
住所や価格などのデータだけは、そこそこ参考にしているぞ。
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若さを感じる(?)しょっぱウマいラーメン 立川『くぼ鷹』

2020年08月20日 | ラーメン、つけ麺など
ちょっと前に、ラーメンチェーン『天下一』のとつげきラーメンを紹介したとき、
「ちゃんと数えたわけではないが(略)、通算70回以上訪問している」と書いた。
だが、私が生涯で通った回数が一番多いのは天下一ではなく、『麺処 井の庄』立川店であり、
通算来店数は168回! ちなみに、お店のオープンは2009年の9月だ。
実は私、2005年以降に食事したラーメン店を、エクセルに漏らさず記入しており、
168という回数は、その【正田ラーメンデータベース(仮)】に残っている数値なので間違いない。

井の庄の本店は練馬区にあり、名物はカップ麺にもなった「辛辛魚らーめん」と、「濃厚つけめん」。
立川店に通い詰めた理由は、その濃厚つけ麺を気に入ったのと、終電で帰ってきても営業していたから。
深夜に酩酊した状態で、濃厚魚介豚骨タレにつけて食べる中太麺は、最高にウマかった。

※『井の庄』立川店の「濃厚つけめん」880円

開店当初は週2で通っており、ちょうどその頃、私の高血圧が発覚(苦笑)。原因は井の庄だけではないだろうが。
それでも懲りずに通い続けているが、最近は年に3回ほどしか足を運んでいない。
理由は閉店時間が0時に早まったことと、実は「濃厚つけ麺」がツラくなってきたから。
「ああ、年齢を重ねるにつれ、濃厚な味がキツくなったのか。やだやだ、トシはとりたくないねえ…」
と思った方もいるだろうが、その逆である。具材の煮豚やつけダレの味が、明らかに薄くなっているのだ。
手抜きなのか、あえて薄口にしているのかはわからんが、濃厚時代を知ってる者には、最近のつけ麺は残念である。

トシをとったのは事実だが、私はまだまだ、若いモンには負けないくらい、濃い味が大好きである!
そんな私の最近のお気に入りが、今回紹介する立川の『くぼ鷹』さん。
実はこちらのお店は井の庄グループであり、店舗も井の庄立川店と同じ施設内に存在している。
どうだい、今回はちゃんと、前置きが長かった理由があったんだぜ(笑)。
ただし、メニュー自体は井の庄とはまったく異なり、独自の麺・スープ・サイドメニューで勝負している。

くぼ鷹さんのオープンは今年1月で、初訪問は、まだコロナ騒動もなかった2月の上旬。
酔ってベロベロの状態で、電車で立川に帰ってきたにもかかわらず、うっかり立ち寄ってしまったのだ。
以前、完全に記憶をなくした状態で、桜上水の『あぶら~亭』で、油そばと餃子を食べたことがあると語ったが、
このときは、ほんの少しだけ記憶が残っていた。ただし、撮影したことは覚えていなかったので、
翌日デジカメを確認したところ、写真が残っていてちょっとビックリ。


上記写真は、基本メニューの「豚醤らーめん」780円と、「白米 並盛り」100円だと思われる。
以下のように、わざわざラーメンだけを撮り直し、


さらに、お得意のダブル炭水化物=ミニラーメン丼まで撮影しているのが、我ながら気持ち悪い。


さっき書いた「少しだけ残っていた記憶」とは、麺が縮れていたことと、ネギの形が変わっていたこと、
そして、スープが濃かった…というか異様にしょっぱかったこと、である。
最近、店内の貼り紙に「和歌山ラーメンを意識している」ようなことが記されているのに気づいたが、
私の知る限り和歌山ラーメン以上のしょっぱさで、シラフではキツそうだな…と感じたのをうっすらと覚えている。

くぼ鷹さんは豚骨醤油の「豚醤らーめん」と、豚骨煮干しの「煮干豚らーめん」の二枚看板である。
再訪時はその「煮干豚らーめん」780円と、白米の並を注文。ほろ酔い程度だったので、ちゃんと記憶はある。


ノリの手前にある煮干しの粉が加わった以外は、豚醤らーめんと見た目はそっくり。
「ハリハリネギ」と呼ぶらしい、長めに切られた万能ネギに、井の庄と同じやや太めのメンマ、
低温調理っぽいチャーシューが2枚。1枚はご飯に乗せてミニチャーシュー丼に。やることはいつも変わらず。


個性的なのが中細の縮れ麺。例えは悪いかもしれないけど、日清カップヌードルの麺を上等にしたみたい。
ただし、もっとも個性的なのはやはり、豚骨に煮干しの風味が加わった、例のしょっぱいスープである。
無論、濃いテイストが好きな私はすごく気に入った。「しょっぺえけどそれがイイ!」と。

それから数日後、お店のツイッターをのぞいてみたところ、
「食べログなど、しょっぱいという意見が多数でしたので、スープなど一度調整しました。」という投稿を発見。
文頭の「食べログなど」は、バカな食べロガーが調子に乗るので、余計だったと思うが、
どうやら、しょっぱさを和らげた様子なので、ついにシラフ状態で3度目の訪問。
注文したのは「豚醤味玉らーめん」900円と、


角煮乗せライスの「角煮がどーん」。定価300円がサービス価格で200円だった。


豚骨醤油ラーメンにはよく合う、無料の「生にんにく」ももらった。


リニューアルした(?)豚醤らーめんは、以前との違いはよくわからないが、変わらず濃厚で私好みの味。
同じ豚骨醤油でも「家系」のような豚臭さや甘味はなく、醤油のコクをダイレクトに感じる。
いつまでも熱々だし(理由は後述)、ここのスープは、かなりのストロングタイプではないか。
なお、くぼ鷹さんのライスは、普通の硬さに炊かれているのだが、私の好きな『武道家』のように、
パサパサの米を提供していたら(笑)、スープをほどよく吸ってしまうため、何杯でも食べてしまうところだ。
ちなみに、このときも角煮入りの「ミニラーメン丼」を作成してしまった。


とりあえず、調整後も相変わらずしょっぱウマいラーメンだったので、ひと安心。
さらに数日後、スープが熱々だった理由を撮影し忘れたため、またまたくぼ鷹さんを訪問。
券売機に掲示されていた「今ならお得!」のキャッチコピーに誘われ、「豚醤全部乗せ」1150円をオーダー。

※画像右上部分が欠けているのは、私が使用したティッシュが写りこんでいたのをカットしたため

盛りつけられた10枚のチャーシューを、熱々かつ濃い味のスープに沈めて温める。
こちらのスープが熱々なのは、脂が混ざっているだけでなく、この丼の形も理由のひとつだと思う。

※ティッシュ残っていて失礼

通常より高さがあり、形状も逆三角形のよう。これだと底の方は熱が逃げにくく、なかなか冷めない。
さらに、提供前に丼を温めており、店員さんも「熱いので気をつけてください」と告げてから渡すが、
本当に熱いので驚かされる(笑)。うっかり丼を落としちゃった客はいないのかね?

ちなみに「今ならお得!」と称したこの全部乗せラーメン、あとで計算してみたところ、
どうやらチャーシューが3枚分多いようであった。個人的には味玉増しの方がうれしい。

さっきも書いたが、こちらのウリは豚醤らーめんと煮干豚らーめんなのだが、
店主の出身地である、北海道の名物料理「蝦夷豚丼」800円も、ポスターで大きく宣伝されている。
興味があったので、先日訪問したときは、ハーフサイズの「ミニ蝦夷豚丼」と、未食の「背脂ニボシ」をチョイス。
背脂単品は50円で販売しているので、豚醤らーめんとのセットも可能なはず。
注文後に豚肉と玉ねぎを炒め…しばらくしてミニ蝦夷豚丼330円がやってきた。

※見えないけど紅ショウガもついてる

こちらのメニューは、マヨネーズ、ラー油、マスタード、ツユだく、玉ねぎ増しなどもOKなので、
マヨとラー油をお願いした。なおミニ蝦夷豚丼は、麺類とのセットが条件で、単品注文は不可らしい。


その後、背脂ニボシ830円が登場。しょっぱいスープと、甘い背脂との組み合わせはなかなか美味。


さらに、本当は使っていいのかわからんが、豚丼のサービスであるマヨネーズも、ラーメンに浮かべてみた。


これがねえ、見た目はよろしくないけど、メタクソにうめえ!
背脂とマヨネーズを混ぜたのは、おそらく人生初だけど、こんなに合うとは知らなかった。
麺を食べ切り、具材も食べ切り、残ったのは背脂とマヨが溶けこんだ、濃厚豚骨煮干しスープ。
私と同世代の方は、大半が残すのだろうが、私は迷うことなくレンゲを口元に運び続けた。
こんな絶品スープを飲まないなんて、絶対に人生の損失だよ!

お店のすぐ隣には、以前紹介した『立川マシマシ』さんもあり、いつも行列ができているけど、
くぼ鷹さんの客入りは、正直よろしくない。並ぶくらいなら、こっちで食べればいいのに。
現時点では、ここのラーメンのすごさを知らない方は多いと思う。もったいないな。
若い世代には、絶対支持される味だと思うし、実際においしいと感じる私は、まだまだヤングなのだろう…と自画自賛。
「ヤング」という単語を使用している時点で、もはやオヤジなのだが、それでも自分の若さを再確認するため、
なにより唯一無二のしょっぱウマいラーメンを味わうために、くぼ鷹さんには今後も通い続けるぞ。



煮干豚骨 くぼ鷹
東京都立川市錦町1-2-16 立川アーバンホテル「らーめん たま館内」
JR立川駅から徒歩約2分半 多摩都市モノレール立川南駅からは徒歩約3分
営業時間 月~土11時~15時、18時~22時 日・祝は20時まで
定休日 年末年始ほか


※残念ながら、8月末で閉店なさったようです
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オカズだらけの飲める食堂 所沢『くるま』

2020年08月09日 | 定食、食堂
先日、惜しまれつつも閉店した、所沢の老舗居酒屋『百味』(ひゃくみ)。

※詳細は拙ブログ「所沢の「ザ・昭和居酒屋」『百味』が閉店していた…」にて

ところがその後、看板と入口横の壁に貼ってあった文面が、「またお会いしましょう」に変わっていると聞いた。
私も実際に見に行ったところ、下記のように「またお会い出来るのを楽しみにしています」と、さらに変化。


なんだか、そのうち復活しそうな雰囲気だよね。地元の呑み助たちも、再開の日を待ち望んでいるに違いない。

以前も書いたが、百味がある所沢のプロぺ通りは、チェーン店や若者向けのしゃらくさい店ばかり。
しかも、頭の悪そうな呼び込みの男たちが常に跋扈しており、不快感がさらに増す。
そんなプロぺ通りだが、百味の他にもう1軒だけ、飲める酒場…というか食堂がある。
それが、今回紹介する『くるま』さん。呼び込み連中を追っ払い、通りの途中の脇に入ると、下記の看板がある。


<定食・うどん・ラーメン>と、食事メインのお店なのだろうが、私の訪問時は明らかに酔客の方が多い
ただ、食事だけのオーダーもOKだし、飲み客でもお通し代や席料を取られることもない。
店内にはテーブル席が多数配置されており、入ったことはないが、奥に小上がり席もある。
主なメニューは下記のとおり。これは【一品料理】で、和洋中いろいろ揃っている。


【一品料理】その2。「刺身盛り合わせ」以外は、「生たまご」90円など(笑)、安価なメニューばかりだ。


ややピンボケのこちらは、食事メニューの【中華】。食事は他にも、そばうどん、ご飯もの、定食や各種セットもある。


あと、こちらが【お飲み物】。酒類に混ざって「玉子スープ」や「なめこ汁」が記載してあるのが面白い。


ちなみに「ラースー」はラーメンスープのことらしい。斬新なメニュー名だね。
とにかく、くるまさんはオカズだけでなくメニュー自体が豊富で、何度通っても飽きる心配のないお店だ。
以下で、これまでに注文してきた料理を紹介していく。値段は、さっき載せたメニュー表を参考にしているが、
撮影したのはだいぶ前(昨年10月の増税より前)なので、現在の価格とは違うかもしれない。
まずは、「餃子の大将」を自称する、餃子マニアの私が真っ先に選んだ「ぎょうざ」320円。


自家製かどうかは判断が難しいが、仮に既製品だとしても、あまり食べたことのないテイストだった。
こちらは友人が頼んだ「ツナサラダ」520円。ポテサラも混ざっているのがありがたいね。


サラダとはいえ予想以上にボリューミーな一品に、カロリーを気にしている友人は困った様子だったが、
そもそも、飲んでいるときにカロリーを気にするのは間違いであろう。
これも友人が頼んだ、「オニオンスライス」270円と「豚キムチ」550円。豚キムチって、カロリー高くないのか?


全体的に量多めで味付けも濃いめ。なお、ドリンクは最初にビール、その後は焼酎ボトルを入れたため、お会計は安かった。
そういえば画像はないけど、お冷が保冷カップで出てくるのがうれしいね。

別の日には、ひとりで日が沈む前の酒を楽しんだ。
前回餃子を頼んだので、今度は「シューマイ」420円を。肉の脂身が甘くておいしい。


日替わり定食を頼んでいる客が多かったため、私も便乗して「日替わりAのオカズだけ」を追加。
この日の「日替わりA」は、コロッケ+唐揚げで、価格は620円だった記憶。ご飯抜きなので、そこからさらに200円引き。


上の画像ではわかりづらいが、唐揚げがなかなかのビッグサイズで、焼売の3個分くらいある。


ここの焼売だって、有名な『崎陽軒』のよりは大きいので、唐揚げがデカすぎるのである。無論、味も良かった。
日替わりは、オカズ+小どんぶり+麺類というセットもあり、麺類はうどんやそばなど5種から選ぶのだが、
選択肢にそうめんもあるのが珍しい。隣のテーブルで、おっさんが食べていたそうめんがウマそうだった。

くるまさんは鶏の唐揚げだけでなく、わかめの唐揚げもあった。


正式名は「三陸産わかめの唐揚げ」で、確か300円くらい。壁の貼り紙メニューゆえ期間限定商品のようだ。
揚げたワカメは初めて食べたが、まわりのコロモが、薄い割には味が濃すぎた(笑)。
味が濃いといえば、先日食べた「肉じゃが」370円も、しっかりと煮込まれていた。


私はこういう、完成から少し時間が経過したと思われる、味の浸みた肉じゃがが好きだ。
同行した友人と、「メシが欲しくなるな」と意見が一致。ただし、ふたりとも最近食が細くなり、ご飯は注文せず。
せっかく食事メニューが豊富なのだから、たまには食べてみようかな。

最後に紹介するのは、こちらのオリジナル商品「ちくわカレー」390円。
お店が「オリジナル」と名乗ったわけではないが、私自身は、人生で初めて目にした料理だ。
いろいろ想像していたのだが、運ばれてきた料理は、予想外のビジュアル。


その正体は、カレー粉を混ぜた粉で揚げたもの、であった。青海苔ならば「磯辺揚げ」だが、カレー粉だと名称は?
この「竹輪の印度揚げ」(←勝手に命名)、お子さんも喜ぶだろうし、家庭のオカズにも適していると思う。
あと、まだ頼んだことはないけれど、ここの「カレーライス」は絶対ウマい気がする。

くるまさんも、最近は11時~21時と、短縮営業となっている。
一日も早いコロナ問題の収束と、冒頭で触れた『百味』さんの復活を願いつつ、
私は今後も、こっそり所沢を訪問しようと思っている。「県外移動とはけしからん!」という意見もあるだろうが、
私が住む立川から所沢は、電車で30分もあれば着く。都内に行くよりよっぽど近いぞ。
そもそも、私に文句をいう前に、マスクもせずに話しかけてくる、プロぺ通りの呼び込みを何とかしてくれ。

最後に、今回のタイトルなのだが、店名『くるま』→くるまといえば、車寅次郎→寅さんの得意な口上→
結構毛だらけ、猫灰だらけ…から発想したとは、誰も気づいていないだろう。
ほぼ原型をとどめてないので、気づかなくて当然なのだが。…この最後の3行、明らかに蛇足だったね。



定食くるま(お店のツイッターの表記より)
埼玉県所沢市日吉町10−19
西武線所沢駅から徒歩約3分
営業時間 10時~0時、最近は11時~21時
定休日 日、祝
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安い、ウマい、卒業できない(?)名門大学 分倍河原『ホルモン大学』

2020年08月04日 | 定食、食堂
新型コロナウイルス騒動以外にも、なにかと不愉快なことの多い今日この頃。
たとえば母校野球部の準々決勝敗退とか(笑)。笑ってられない試合内容だったが。
こうなったら、ウマいもんでもガッツリ食べて、気分を晴らすしかない…
そんなとき、私がよく利用するのが、分倍河原の焼肉屋さん『ホルモン大学』


お店の場所は、以前紹介した、ラーメン居酒屋『しょうちゃん』のすぐ近く。

※しょうちゃんの「W背脂こってり豚骨ラーメン」

以降で、こちらのお店について語っていくが、料理などの画像はこれまでに撮りためたもので、
母校敗戦で大量ヤケ喰いしたわけではないので誤解のないように。

創業は1972年。お父さん、お母さん、息子さんで営む、家族経営の庶民的なお店である。
店内はテーブル席3つとカウンターに5席。カウンターには写真のロースターがふたつ設置してある。


ホルモン大学さんのおすすめポイントは、ズバリ「安さ」
こちらがメニューの表面。お肉などの焼き物や食事類ほか。毎度のことながら、影が映りこむヘタな撮影ですまん。


裏面にはドリンクや一品料理。厨房やお店のサイズを考慮すると、品数豊富である。


お肉の最高値は「牛タン塩」の580円。「キリン瓶ビール」も大瓶で500円。格安チェーン店よりも安いぞ。
もちろん、量が少ないわけでもなく、こちらは「バラ塩」350円と「豚ホルモン」300円。


1人前としてはじゅうぶんな量だし、豚ホルモンはつい最近まで250円だった。
下記画像は、ホルモン1人前を焼いているところ。大小サイズは異なるが、全部で13切れもあった。


肉が丸まらないよう、切れ目が入っているのも嬉しい。タレに漬けこむ手間などを考えると、300円でも破格である。
こちらのお店には、友人たちとも訪問したことがあるが、大半はカウンター席でのひとり焼肉だ。
「最初はタン塩」「濃い味はあと回し」「火は通しすぎない」「野菜も喰おう」など、焼肉にもセオリーがあるようだが、
好きなモノを、好きな順番で、好きな焼き加減で、好きなだけ食べるのが私の流儀だ。
以前、珍しく“最初は塩”を試してみようかと、「肩ロース」「ピートロ」「カルビ」の塩を先に食べたところ、


すぐにお腹いっぱいになってしまい、その日は結局、一番好きな部位のタレ焼きを、あまり食べられず(苦笑)。
トシのせいか、最近は胃が小さくなったよ。まあ、「あまり食べられず」と言いつつ、しっかり2人前たいらげたが。
私が好きな部位は、脂が乗った「カルビ」や「肩ロース」など、わかりやすい味の部位(←子供かよ)。

※「カルビ」1人前をすべて焼いたところ

そして、さきほど「一番好きな部位」と記した、ここの一番のオススメはハラミである。


メニューには「ハラミ」としか記載されていないが、タレでも塩でも注文可能(「肩ロース」も同様)。
下記画像は、塩とタレをそれぞれ焼いたところ。さっき、ホルモンの画像にも映っていた白い物体は「ニンニク」だ。


歯応えよく、脂も適度で、旨味はしっかり。そんな素晴らしいお肉が1人前450円!
ホルモン大学より高いハラミを出す店は多い。というか、ここより安い店は希少だが、味で上回っている店はほとんどない。
私自身は、高級焼肉店で食べた経験はほとんどないし(叙々苑くらい)、価値観は人それぞれ異なるけれど、
ハラミはここのでいい。と最大文字で主張しておく。

他に、私が毎回必ずオーダーするのが、この「つつみ菜」250円で、写真は2人前(奥はハラミ)。


野菜嫌いゆえ(←やっぱり子供か)、飲食店ではサラダなど滅多に注文しない私が、唯一欲する野菜料理、
それが焼肉屋のサンチュであり、ホルモン大学のつつみ菜である。熱々の肉を包んで食べると実にウマい。
そして、もうひとつ必ず頼むのが、さっきのホルモンやハラミの画像に映りこんでいた「ニンニク」100円だ。

※ハラミ画像のアップ

ロースターの端っこに置き、弱火というか余熱でじっくり焼くと、ホクホクの食べ頃になる。


見た目はよろしくないけど、食べるとおいしいし、臭みもなくスタミナも抜群。
そもそもニンニクは、生だとお腹を壊したりするから、じっくり加熱するといいんだよね(←漫画「美味しんぼ」で得た知識)。

ホルモン大学さんには、キムチやサラダの他、「野菜炒め」や「ジャン玉」などの一品料理もある。
ジャン玉とはジャンボ玉子焼きの略で、ジャン=打鐘ではないのでご注意を。このネタ、競輪ファンにしか伝わらないね。
「ライス」を頼むお客さんが多いが、「チャーハン」も人気商品。これら焼肉以外のメニューは、お母さんの担当だ。
私も「チャーハン」と「味噌ラーメン」を食べたことがあるが、先日は初めて「ラーメン」500円を注文。


具材はネギ、ニラ、人参、モヤシ、ワカメ。お肉は入ってないので、残っていたハラミを追加。


焼肉のシメゆえ味は薄口。濃い味が好きな私は、残った焼肉タレを混ぜた。
ラーメンを食べ終えひと息ついていた私に、お父さんが「どうぞ」とお水を持ってきてくれた。


以前は、肉類の調理はお父さんが担当していたが、近年は息子さんに任せ、自身はサポート役に徹している。
さらに今年からは、爪のネイルが鮮やかな、若い女の子が手伝うようになった。
聞いてみたところ、やっぱり店主夫妻のお孫さんで、お店で働く息子さんの姪にあたるお嬢さんらしい。
二代目、さらに三代目候補まで出現し、ホルモン大学さんの将来は安泰のようだ。
もちろん、お父さんとお母さんもまだまだ元気だし、これからも現役で頑張ってほしいよ。
お会計してお店を出たら、入口近くの壁面に、写真の「感染防止徹底宣言ステッカー」が貼ってあった。

※ピンボケ失礼

8月中は、22時までの営業となるが、感染対策はしているようなので、安心して食事ができる。
さすがの私も最近は、お店を出たらすぐにマスクを装着する。正直、息苦しいし面倒ではあるが、
マスク内に閉じ込められた、焼肉の香りを食後もしばらく楽しめるのは悪くないかな。
ちなみに、店内には煙を吸うダクトもないため、帰宅後も服についた匂いでメシが喰えるぞ(ウソ)。

最後に、屋号『ホルモン大学』の由来について。以前、テレ東の「アド街ック天国」の分倍河原特集で紹介された際、
お父さんが「オレが大学行けなかったから、この名前にしたんだ」というようなことを語っていたが、
それはお父さんの照れ隠しであり、事実とは異なる。
だいぶ前に、私がご夫妻に聞かせていただいた由来は、以下のとおりであった。
「府中には東芝とかNECとか大きな会社があるでしょ。
このお店ができた頃(注:今から50年ほど前)は、地方から来た若い社員が、この周辺に大勢下宿していてね。
みんな高校を出たばっかりで、食べたい盛りだけど、そんなにお金は持ってないでしょ。
そんな若い子たちでも、安い値段設定で安心して焼肉を食べられるよう、この店名にしたんだよ」


そう、ちょっとユニークな『ホルモン大学』という屋号には、
「大学生くらいの世代の若者たちに、たくさんのお肉を安く食べさせてあげたい」
という、ご夫妻の愛情が込められていたのである。この逸話を聞いたとき、感動したのは言うまでもない。
とりあえず、東芝やNECはこちらのお店に、「社員がお世話になりました」と、巨額の寄付金を贈呈するべきだな。

若者ではない私が、こちらに入学(初訪問)してから、およそ10年の月日が流れた。
最近では他の焼肉店に行っても、「ホルモン大学の方が安くてウマい…」と母校(?)への愛情は募るばかり。
現在10年生の私だが、ホルモン大学は一生卒業しないつもりだ。
今後、書く機会はなさそうだが、履歴書には「最終学歴:ホルモン大学」と記入する。



ホルモン大学
東京都府中市美好町1-40
JR&京王線分倍河原駅から徒歩約5分
営業時間 火~土 17時~23時 日・祝は17時~22時 食事のラストオーダーは1時間前
定休日 月曜、年末年始
※人気店なので予約した方がいいです
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