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朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

70年超の歴史を誇る「牛汁」 淵野辺『上海ジミー』

2023年10月27日 | 洋食屋さん
私の母校・日大三高は、町田市の図師町という、どの鉄道駅からも歩くには遠い場所にある。
今も昔も、生徒の大半はバスで通学しており、私はJR横浜線の淵野辺駅発のバスを利用していた。
下校バスで淵野辺に戻ってくるのが16時台。帰宅部のくせに、育ち盛りゆえ腹は減る。
ただし、メシを喰うのはもっぱら、ふたつ隣の町田駅周辺や、友人が多く住んでいた八王子駅界隈。
淵野辺駅で立ち寄ったのは、どちらも現在はないが駅に隣接していた、『ドムドム』と立ち食いソバ店(店名記憶なし)くらい。
私だけでなく友人たちも、駅周辺に行きつけの店はなく、すぐに電車に乗り先述のエリアに移動していた。
今でこそ、『餃子の王将』や『すき家』などのチェーン店が存在するが、
あの当時、16時台に開いていて金欠高校生でも入れるようなお店が、淵野辺にあったのかは疑問である。

なので、今回紹介する『上海ジミー』も、在学中は既にあり、駅からも遠くなかったのだが、
訪問したことはなく、私が存在を知ったのは、21世紀に入ってから。
三高グラウンドで行われた練習試合を観戦した帰り、たまたま淵野辺駅周辺を探索していたときに発見したのだ。
変わったネーミングの屋号に惹かれて入ってみたら、提供された商品が、なかなか美味しかったのである。
初訪問時に食べたのが、お店の名物らしい「牛汁(ぎゅうじる)」
サイズは小と大があり、価格は小が当時600円で現在は700円、大は今も昔も+200円。
私がオーダーしたのは、小600円と「ライス」の小180円。だいぶ前なのに、珍しくガラケーではなくデジカメだ。


小と言いつつ、牛汁もライスもそこそこ量がある。特にライスは、中の間違いでは? と当時の記憶を疑っている。
牛汁は、豚汁とは違い野菜はなく、牛スジ肉と薬味のネギのみというシンプルな構成だが、メチャクチャ美味しい。
脂身は多いけれど、ドロドロではなくサラリとしており、臭みやしつこさはなく、牛肉独特の旨味やコクが豊富。
牛丼とは違うし、牛スジ煮込みでもなく、焼肉屋のカルビスープや、洋食店のビーフシチューとも異なる。
まさに他では食べられない、上海ジミーさんオリジナルの料理だ。

その後も、母校グラウンドに行くため、淵野辺駅を度々利用しているが、試合があるのはだいたい、お店定休日の日曜。
なので2度目の訪問は昨年。牛汁が食べたくなり、三高野球部とは関係なく、夜の時間帯に訪問。

前回同様、1階のカウンター席に着席。団体客は2階席へ案内されるが、私は利用したことがない。
厨房も1階だけなので、料理は昇降機で2階に運ばれ、客が自ら受け取るシステムらしい。
以前はご夫婦だけだったが、最近は息子さんと娘さんも加わり、4人体制で営んでいる。
娘さんが、お店のツイッター(X)を始めたようで、そちらからお店の外観画像を拝借。

 
隣の建物もお店の所有物件のようで、下記貼紙や石塚英彦さんのロケ訪問時の写真などが掲示してある。


SINCE1951ということは、今年で創業72年。息子さんたちで三代目となる老舗店である。
相模原や町田を紹介するサイトが、お店に取材した記事によると、名物の牛汁は、
「中国の道端で肉を岩塩で煮込んでいたのを、初代店主が見て発案した」と二代目の現店主が証言。
屋号の命名も初代で、「古き良き時代の中国と米国のフュージョン」だと現店主は解釈したとか。
相模原市には米軍基地があり、かつてはお店にも、米兵が大勢来店していたようだ。

2度目の訪問では、70年超の歴史を誇る牛汁で、「キリンラガービール中瓶」550円を飲むことに。


今回も小サイズにしたが、決して少なくないので、牛丼みたいに「並・大」という呼称の方がわかりやすいかも。


途中で、卓上の七味と紅生姜を加えたら、牛丼っぽい味になった。


牛汁ファンは多いようで、私の訪問時は毎回、お持ち帰りの購入客が、次から次へとやってくる。

瓶ビールをお替わりし、さらに壁の黒板に記載されているメニューから「キャベ玉」550円を追加。
こちらは、ちゃんとしたメニューブックもあるが、注文後はすぐ回収されるので、撮影したことはない。
黒板メニューも含め、気になる方は、お店ツイッターでも誘導している、食べログで確認してほしい。

キャベ玉とは、要するに【ニラ玉のキャベツ版】であるが、思いのほか量が多い。


ハシとほぼ同じ幅の大きな鉄板に、キャベツの千切りと玉子を炒めたものが盛られており、


味付けも塩コショウのみとシンプルだが、ビールにぴったりのおつまみである。
醤油を垂らしたり、残った牛汁を加えると、さらにウマさ増幅!


結構満腹になったので、健康を考えて退散…というのはウソで、実は近くの『梅吉』で、シメを食べていたりする。

上海ジミーさんではその後も、何度か通っているので、以下で食べたメニューを紹介していく。
なお、下記の料理以外にも、ほぼ毎回牛汁や瓶ビール、さらに「ウーロンハイ」400円も頼んでいる。

まずは、レギュラーメニューの「カレーライス」。こちらも小中大とあるが、飲み食いした後なので、
一応小600円を選択したのだが、出てきたカレーは、一般的には普通サイズであった。


さっきも書いたが、上海ジミーさんの「小表記」は、全然小じゃないので気をつけよう(笑)。
横アングルも撮影したが、よく見るとカレーには、溶けた食材のような粒々が残っている。


食べてみると、各種素材が溶け込んだような味わいながら、野菜由来の甘味よりも、ピリッとした辛さを感じる。
スパイシーなカレーに食欲をそそられ、そこそこ満腹だったにもかかわらず、すぐに食べ終えた。
こちらには「インディアンカレーホットカレーライス」(700円~)という商品もあるのだが、
お母さんいわく、「辛いのが苦手な人はやめた方がいい」レベルらしいので、私は遠慮しておく。

ここからは、黒板の日替わりメニュー(?)から紹介。こちらもシメに食べた「焼ソバ」は、なんと290円!


麺は、スーパーなどで3袋入りで売っている廉価タイプで、具材もひき肉少々とモヤシのみだが、なぜかウマいのである。
味付けは市販のソースではないので、お店独自の焼きそば専用のタレかも…それは違うか。
懐にもやさしいこちらの商品は、牛汁と一緒に食べても美味しいはずだ。

続いては、こちらも390円と、お得価格の「おつまみ生姜焼き」。


やや大きめに刻まれた豚肉と玉ねぎは、歯応えがあってビールが進んだよ。
見た目よりしょっぱくないのは、こちらがやはり、居酒屋ではなく洋食店だからだろうか。

洋食店ならではのメニューとして「オムレツ」480円もある。チーズ入り680円もあったが、まずはプレーンを注文してみた。
白く大きなお皿に、黄色いオムレツと茶色いデミグラスソースと、正統派のビジュアル。


実際食べてみたら、玉子のとろけ具合、バターの風味、デミグラスソースの旨味と、すべてが完璧。
もちろん、「中身が生」なんて失敗もなく、ちょうどいい半熟具合。


生姜焼きもこのオムレツも、三代目候補のお兄さんが、チャチャッとテキトーに作ったように見えたのだが(失礼)、
オムレツは素晴らしい完成度で、お店名物の牛汁と同じくらい感銘を受けた。
とにかく、こんなにウマいオムレツ、久々に食べたよ!
牛すじ肉とオムレツを合わせた、「オム玉丼」という魅惑の商品もあるので、近日中に食べてみようと思っている。

最後に、牛汁と並ぶ上海ジミーさんの推奨メニューである、「100%ビーフハンバーグ」を紹介。
訪問したのは7月31日。母校野球部が甲子園出場を決めた2日後である。
最初の方に記載したように、日大三高生は、過去も現在も淵野辺駅商店街との関係が深くないのか、
「日大三高 甲子園出場おめでとう」のような応援幕は、街中では見かけなかったが、
駅構内に、下記の自家製らしき貼紙を発見。淵野辺駅長さん、どうもありがとう


そもそも、淵野辺は相模原市=神奈川なので、町田市にある西東京代表の三高は、無関係ともいえる。

閑話休題、上海ジミーのビーフハンバーグについて語ろう。
基本の量が180グラムで、「デミグラス」、「テリヤキ」、相盛りの「デミテリ」などの価格は1000円で、
その他「カレー」1350円や「チーズ」1450円もあり、各種ライスは別。 ※ランチタイムは、小ライス付きで少々お得
さらに、240グラムが+300円、300グラムが+600円で、450グラムの1ポンドは+1350円。
サイドメニューとして、「目玉焼き」や「もやし特盛」などが120円、「ミニサラダ」200円もある。
この日の私は、前回食べたオムレツのソースが気に入ったので、デミグラスの240グラム、目玉焼き付きを注文。
しばらくすると、熱々の鉄板にソースをぶっかけられた、ハンバーグ一式1420円が登場。
ただ、煙モクモク状態だし、しかも熱々ソースが飛び散りそうでおっかないので、撮影したのは提供から数秒後。


横アングルも撮影したが、まだ煙が出ている。お楽しみのデミソースも、だいぶ蒸発してしまった。


ここのハンバーグはご覧のとおり、縦長に二等分し、中まで火を通した状態で提供される。
具材はモヤシ、ベーコン、追加の目玉焼き。溶けたバターとデミソースが絡み、すべてがウマくなる。
肝心のハンバーグも、粗めに挽いた牛肉の旨味と歯応えが心地よく、肉臭さは皆無。


目玉焼きを崩し、とろ~り黄身ちゃん画像も撮りたかったが、またまたタイミングを逃してしまった。


ハンバーグ自体も美味しかったし、付け合わせもそれぞれ良かったが、さっきも少し触れたように、
期待していたデミソースが、鉄板に熱されたことで、減ってしまったのが残念であった。
実は、最初に紹介した、牛汁+小ライスを食べた初訪問時に、「ハンバーグ・テリヤキ180グラム」を食べていたので、


次回はカレーかチーズを、300グラム…イヤ、1ポンドで食べてみたいね。
あと、こちらはハンバーグの種類だけでなく、チキンソテーやビーフステーキ、チャーハンや丼もの、
さらに黒板メニューもあり、とにかく品数豊富なのがありがたい。

ここ上海ジミーさんでは、三高生は見たことはないが、近隣の大学生らしき若者や、ラグビー体型の中年男性をよく見かける。
若者たちはライス大盛を躊躇なく注文し、ラガーマン風おやじはさらに、肉増量・牛汁&サラダ付きで食べている。
なのでお会計は、飲み客の私と同等の額になっているが、食後の表情は、実に満足そう。
最近、食べる量が減ってきた私には、うらやましくて仕方がないよ。



上海ジミー
神奈川県相模原市中央区淵野辺3-5-2
JR淵野辺駅から徒歩2分以内
営業時間 11時半~14時、17時~21時
定休日 日曜、祝日、夏休みなどあり
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