某年金生活者のぼやき

まだまだお迎えが来そうに無い

中学生の見た本当に怖い夢

2010-06-03 14:40:57 | ぼやき
 丁度65年まえの昭和20年6月。いまでも思い出すほど怖い夢を見た。中学三年生だった。
 護防剣を吊り三八式歩兵銃を担いで、両側に榊のびっしり植えられた幅の狭い境内を行進し、拝殿の前に整列した。30人くらいいたろうか。すると指揮官が「日本陸軍は無条件降伏をした。しかしまだ海軍があ―る」と怒鳴った。びっくりして起き上がった。鳥居をくぐったのまで覚えている。赤い色だったからお稲荷さんかもしれない。
 こんな話、他人に云ったらとんでもないことになる。けれど、とても黙ってはいられない。恐る恐る友人に打ち明けた。彼は気楽で「それは逆夢だ。日本が勝ったんだ」と喜んだ。本心かどうかはわからない。
 当時私は福島県の海岸に疎開していた。ある晩海ですさまじい音がした。翌日私の勤務していた部隊の隊長さんが「昨夜請戸の沖で海戦があった。敵の潜水艦を撃沈した」と教えてくれた。しかし、すでに浜の人たちから「昨夜輸送船がやられて死体が打ち上げられた」と聞いていたので、あまり喜べなかった。ドイツはもうだいぶ前に降伏して、これは大変ショックだった。そんなこんなで怖くなり、負けるんじゃないか、とビクビクしていたのだろう。他人に言えないから夢に出てきた。
 あのころは多くの人が、もう駄目だと思っていたのだろう。云えないから強がりばかり云う。まるで北朝鮮のアナウンサー。彼らを笑えない。ついこの間まで私たちがああだったのだから。
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2 コメント

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コメント有難う (団子の長男)
2010-06-07 00:40:30
 大きな顔をして「俺はとっくに負けるとわかっていた」などという人がいますが、そういう人に限って「必勝、神風、大和魂」などと無意味なことを大声でわめきたてていたのです。そういう大人を私たち当時の中学生はいっぱい知っています。同じ雰囲気で同じ空疎な文句をわめきたて、威張りかえっている輩が今増えていますね。
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北朝鮮笑えない (輝く次男)
2010-06-05 18:59:46
まさに敗戦までは日本も北朝鮮の放送と同じようだったのですね。当時のニュース映画を見る機会がありましたが、皇族のアップの場面には~脱帽~とかテロップ?が入っていましたよ。
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