某年金生活者のぼやき

まだまだお迎えが来そうに無い

自衛隊に感謝決議?

2011-06-25 01:34:36 | ぼやき
 えらく時代がかったタイトル。自分でも驚いている。先日大和市議会で「みんなの党」の新人議員二名が出そうとした決議案。東日本大震災で自衛隊が活躍している。それに対して、有難うございます、という「自衛隊感謝決議」なるものを出そうと「みんなの党」のお二人が考えたそうだ。しかし、四人議員がいないと提案できないそうで、数が足らず駄目になったとか。
 何を考えているのかね。自衛隊員さん有難う。それはそうだ。いち早く駆け付けたアメリカさんにだって有難うだ。もっと言えばヴォランティアの皆さん、本当に有難う。食料から薬、ゴーグル、手袋まで一切合財自分持ちで、「被災者の写真を撮らないで」「物をもらわないで」「いいことをしに来たと言う顔をしないで」と厳重に注意されながら黙々とガレキをかたずけている皆さん。本当に有難う。
 そうした立派な皆さんのなかで、どうして自衛隊にだけ「感謝決議」を市議会で出そうというのだろう。「みんなの党」てのはおかしいんじゃないか。出すなら第一に「ヴォランティアさん有難う決議」でしょう。何度も書くようだけれど、自衛隊さんにも大変有難うですよ。だけど、彼らの一番の出番は災害救助でしょう。広瀬隆など、災害救助隊という風に名前と役割を変えろと言っている。そのために訓練もし、装備も国が揃え、給料ももらい、災害救助の特別手当ももらって活躍している。迷彩服だと遠くからは見えにくいから、目立つ色の服にしたらいいと思う。その方が二次災害が防げる。
 何故自衛隊なのか。決議文の案には「一旦緩急アレバ義勇公ニ奉ジ」という文言が入っていたそうだ。ご存知のように、これは昔の教育勅語の一部分。教育勅語か。私はいやなことを思い出した。戦争中(アフガン戦争じゃないよ)大学や国防婦人会その他色々の組織で「皇軍感謝決議」というのを出した。大学では学生大会を開き、決議が提案され議論された。東京商大(現一橋大)でも学生大会で決議の提案があったそうだ。しかし、討論の過程で、ある学生が「諸君、恥ずかしくないか」と必死の批判をして取りやめになったという(私ら戦後の後輩は栄光の伝統として何度も聞かされた)。恥ずかしくないか、というのは「社会科学の学徒として、時代に対する批判精神を失って恥ずかしくないか」という意味。よく言えたな。その学生さんはそれからどうなっただろう。
 これから、この自衛隊感謝決議案のような具合に、便乗右翼や火事どろ右翼がちょろちょろ出てくるだろう。そういえば、議会の憲法改正を三分の二から二分の一に変えるのも火事場泥棒もどきにちょろっとやるつもりらしい。油断大敵。
 

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