某年金生活者のぼやき

まだまだお迎えが来そうに無い

売春合法化?どうしたアムネスティ!

2015-08-19 01:47:00 | 苦肉の策
 近頃変なニューズが毎日出てくる。アイルランドのダブリンで8月にアムネスティ・インターナショナルの総会が開かれ(2年に一度開催)、何と「売買春」の合法化が承認されたという。アムネスティといえば世界各地の政治犯の解放を要求する人権擁護の国際的大組織(会員700万人)として知られる。時々大国の政治犯虐待などに抗議する。中国、北朝鮮等へも厳しい批判を良く送るが、あの国々には馬の耳に念仏だろう。日本にも支部が有る。それが今度は一転して(そう見える)売春宿もその経営者や客引きのチンピラ、売春婦も買う客も、全部犯罪者ではなく、合法化して取り締まりの対象から外せときめたらしい。
 理由は良く聞くものだ。犯罪にして取り締まろうとするから隠れて捕まえにくくなる、それよりは合法化して女性の虐待や幼児虐待などを取り締まれるようにした方が、売春婦たちの人権を擁護できる、というもの。江戸時代からの日本のようなものか。実はWHOや国連エイズ対策プログラム、指導的医学雑誌ランセット等も前から売春の合法化を唱えているのだそうだ。
 アムネスティのこの決定には実は隠された理由が有る、と消息通はいう。それは、性欲と性行動は人間の根源的な要求であって、買春の権利は人間の権利だというもの。但しアムネスティはその議論を避けて、性労働者保護の為には買売春の非犯罪化が必要とだけ言っているのだ、と。
 これに対して「搾取される者を守るために搾取する側を合法化するとは何だ」と各種人権団体などから大きな批判が起こっているらしい。オランダの麻薬合法化といい、今度の売春合法化と言い、どうも日本人にはついて行けない「自由」が世界の大勢らしい。
 アムネティといえば創始者のひとりショーン・マックブライドはアイリッシュでその功績によりノーベル平和賞を授与されているし(佐藤栄作と一緒に)、アムネスティ自身もノーベル平和賞を授与されている。また、アイルランドでは現在売春取締の強化が図られ、買う方も罰するとされている最中だ。「紅灯を消せ」(Turn off the red light,TORL)という運動が盛んになっている。それと全く反対の決定を、アイルランド人が育てた人権団体に地元のダブリンでされてしまっては、どうにも恰好がつかないだろう。変なことになったものだ。
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