某年金生活者のぼやき

まだまだお迎えが来そうに無い

弟の訃報

2014-07-31 21:33:03 | ちょっと面白い話
 義弟が最近亡くなった。私よりはるかに若い。今年になって私より10歳も若い人々が何人も亡くなった。その度に落ち込む。お前もそんな年になったのだ、順番がちょっと違うだけだよ、と、どこかで誰かが言っている。でも悔しい。彼等にはまだまだ力があった、凄い仕事が出来る男たちだった、と。
 義弟は凄いアコーディオン弾きだった。独学で、古典曲から流行の歌まで、何でも即座に弾きこなした。シベリアから引き上げてきた人々を中心に活動していた帰還者楽団、名を変えてカチューシャ、そして新宿の歌声と、節を屈することなく、一途に音楽の道を突っ走ってきた。峠三吉の詩「にんげんをかえせ」に曲を付け、広島の大会に呼ばれて演奏した。嫁さん(義妹)が、生まれて初めて新幹線に乗った、と喜んでいるのを聞いたときは、悲しいほど嬉しかった。あんなに夫婦で音楽一筋(しかもみんなの好きな、一本筋の通った歌ばかり)に一生暮らしてきた人は珍しい。音楽の友社から彼の作曲や編曲がいくつも出版されている。今となっては貴重な彼の足跡の一つだ。
 

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