某年金生活者のぼやき

まだまだお迎えが来そうに無い

米寿の同期会ー下手な川柳

2016-04-02 11:10:14 | 楽しいひと時
 福島県立双葉中学(現高校)の同期会を銀座の三笠会館で催した。出席者10名。避難先の「いわき」から来てくれる友もいて、にぎやかだった。70年前の敗戦時には揃って3年生だったから皆かなりの爺さん(女子は何人かと後で若い友人に聞かれたが、当時中学は男だけだった。女学生は別の町に通っていて、こっちは通学列車―常磐線―の中で憧れてちらちら見るだけ。話かけたら、不良!と大騒ぎになった。)生存する同期生42名中10名が元気に出席したから、良い出席率だ。しかし常連のうち二人も奥さんの介護で出席できなくなった。奥さんの付き添いなしには出席できないのもいる。
 口は皆達者で話が終わらない。たまらず、勝手に司会役をやるやつが出て、「はい次!皆にしゃべらせろ!」とどなる。しゃべり手は素直に「はい、どうも」てなことを言いながらまたしゃべる。どうも賑やかな会だ。こんな同期会を、年二回やる。大震災の後、一年一度ではその間に死ぬ奴も出て「会っときゃよかった」と悔やむから、二回やれ、ということになった。
 そう言えば、あの大震災の年には、九段会館で靖国神社の櫻を見ながら同期会を催す予定になっていた。直前の大震災で、何と九段会館でも死者が出て休館になった。私達の会も秋に延期。幸い同期生に死傷者は出なかった(らしい)が、地元に住んでいた連中は皆知らぬ土地へ避難させられた。知らない土地で苦労したろう。老人性うつ病で入院させられた人もいる。発表される放射能の数値が如何に低く抑えられているか、を毎日自分で測った数値を示しながら力説する元教育委員もいる。私には彼らの辛さの10 分の一もわからないのが申し訳ない。
 来年は数え年でみな88歳。『米寿を迎えて』てな文集を作ろう、原稿書けよ、と提案したら「誰も読まないから紙の無駄だ」という。でも多分皆書くだろう。目立ちたがり屋だから。
 双葉町役場が「ご老人の同期会は珍しい、徘句や川柳をつくってください、広報に全部載せますから」と頼んできたという。選ばず何でも載せてくれるなら、と下手なのを作った。以下本邦初公開の拙句。下手すぎて広報には載せられないだろう。

 櫻(はな)開く 米寿のつどい 故郷(さと)の酒

 まだ続く 昔がたりの なつかしさ

 あだ名だけ 思い出せたる われらが師

 前田川 天王山 とわが校舎 (中学のすぐ南にある丘と川の名)
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