某年金生活者のぼやき

まだまだお迎えが来そうに無い

水は流れるが川は残る

2013-09-03 15:03:33 | ぼやき
 キング牧師の50周年記念集会で、駐日アメリカ大使に予定されている故ケネディ大統領の娘さんが演説した。その中で、「日本では、水は流れるが川は残る、という」と言ったそうだ。キング牧師その他多くの方々がこの50年の間に流れ去ったが、市民権運動、格差是正の運動は太く大きく続いている、という意味だろう。方丈記をそんな風に理解するのか、と始めは異様な感じさえした。彼女はついでに「大使になるのは親の七光じゃないよ、日本についてもこんなに猛勉強してるよ」とアッピールしたかったのだろう。
 方丈記の「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」を上記のように理解したのは誰だろう。ケネディ嬢ではあるまい。日本通の学者だろう。こんな具合に「誤解」されるのだ。雰囲気が違うね。鴨長明は、うたかた・はかなさ・一期一会を描いたのに、ケネディ嬢ちゃんは誰かの紹介(解釈?)を手掛かりに、時空を越えて世代から世代へと太く続く社会運動と理解している。積極的人生観。こうした「誤解」は多分沢山あるのだろうな。しかし、日本でも、若い層にはこうしたケネディ的理解のほうが受けるかもしれない。古典の現代的解釈か。
コメント (1)
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