某年金生活者のぼやき

まだまだお迎えが来そうに無い

夜の森の櫻 

2012-05-17 17:47:48 | ぼやき
 またまた他人の短歌ばかりで申し訳ない。自分で出来ないから仕方がないのだ。朝日歌壇から。四月を歌っているから少しずれているが。
1、「人もなき町の桜のトンネルは帰れぬ人の魂(たま)遊ぶ処(とこ)」(福島市)2、「満開の櫻並木の映像はわれの故郷 逃れて哀し」(東京都)3「どこまでも温しふくしまの里びとは よらんしょ こらんしょ あがらんしょ」(福島市)4「閖上(ゆりあげ)の被災地駆ける砂あらし廃墟の庭に残る三輪車」(さいたま市)5「『全壊』と赤札貼られたる家に燕入れず庭を翔びおり」(香取市)
 1と2、今まだ全町避難で住めない富岡町に夜の森という地区がある。津波に駅舎を全部さらわれて、プラット・ホームだけになった常磐線富岡駅の北隣の駅。津波にやられないでよかった。時期になると駅前から公園一帯が櫻で埋め尽くされる。桜の日本百景に選ばれている。毎年桜祭りで大賑わいだが、去年も今年も訪れる人はいない。行けないのだ。何年たっても此の無念さは消えないだろう。2と同じく、私もテレビの映像をみて感じた。しかし哀しいというより「くそっ」という気分だったようだが。
 5「はりつめた気持ちあらわすスーツきて 新入社員輝くあした」6「今日のことママにどこまで話そうか うがいしながらまだ迷ってる」
5は、孫娘の初出勤を見送った私の気持ちを良く歌ってくれている。6。孫娘の初デート。いや珍妙な話ばかりだった。ママも喜ぶだろうが、私からは言うまい。本人もじじいには言えるがママには言いにくいかも。「もっとましな子とでートしなさい」なんで言われそうだ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする