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某年金生活者のぼやき

まだまだお迎えが来そうに無い

カクテル「かみかぜ」

2012-11-14 01:46:47 | ぼやき
 知人の息子がアメリカの大学(学部)に入学し、寮に入り、まだ18歳なのにバーテンの資格を取った。寮のバーでアルバイトをした。「バーで働いて一番気を付けることは何だ」と聞いたら「マイナーに気をつけろ」だという。マイナーつまり未成年者に飲ませると資格停止など大変なことになるそうだ。「それじゃ、君は酒を飲んだことがないんだ。自分で作ったカクテルの味を知らないんだ」とからかったら、困っていた。まだ飲めない年齢の人にもバーテンの資格を取らせる。変な国だ。
 作れるカクテルの一覧表を見せてもらった。中に「カミカゼ」というのがあった。何をどう組み合わせるのか知らないが、特攻隊の神風のことだ。日本ではもう若い人の間では死語に近く、その意味するところは殆ど理解されなくなっているのに、アメリカではカクテルの名前にまでなって大学生が寮のバーで飲んでいる。そのうち日本でもはやって、「カミカゼ」というのは「マティーニ」に似たカクテルとだけ記憶されるようになるかもしれない。丁度「ブラディ・メリー」が女の子を酔わせるためのカクテルの名とだけ知られていて、昔キリスト教の坊さんを沢山死刑にしたイギリスの女王様のあだ名だということが忘れられているように。
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チェイサーと水割り

2012-11-14 01:10:31 | ぼやき
 1965~6年、ロンドン大学の寮に住んだ。最初驚いたのは地下階にバーがあり、寮生がバーテンをしていることだった。私もやらせてくれと言ったが、バーテンのライセンスを持っていないので駄目だった。
 ウイスキーを頼み、水もくれといったらびっくりされた。「何のためか」という。「ウイスキーと一緒に飲む」というと「何故そんなもったいないことをするか」ときた。「ではchaserには何を飲むんだ」「もし飲むならビールだ」ときた。うへ、余計酔っ払いそう、とびっくりした(昔はあまり酒を飲まなかったから。)「では水割りはどうだ」と聞くと「あんなもったいない飲み方をするのはアメリカ人だけだ」と馬鹿にしていた。後で念のために辞書をひいたら、Chaserの説明に「強い酒の後で飲む弱い酒」とあった。私は、チェイサーと言えば水だと思っていた。お恥ずかしい話。
 アイルランドで有名な映画に「ライアンの娘」というのがある。アイルランド西海岸の寒村の話で、始めの方に、若いイギリス人将校がパブでウイスキーを注文する場面がある。店番のアイルランド娘が「水は?」と聞き、水割りを作って差し出す。それを見たら「うへッ」となって、あとはどのシーンも嘘っぽく見えてしまった。1916年にアイルランドの寒村で水割りを出すわけがない。こんな間違いをするのは・・・と思ってみたら、監督はアメリカ人だった。それだけで、あの映画はだめ、と決めた。
 昔、「ブランディー、水で割ったらアメリカン」というTVコマーシャルがあった。そうだそうだ、と喜んでいたら、やがて「お煎餅割って日本だなァ」と浴衣を着たおじさんがしみじみ言うコマーシャルが流れるようになった。何の宣伝だかわからないが、今までで一番心に残るコマーシャルだった。
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機銃掃射

2012-11-12 16:36:51 | ぼやき
 昨夜仲間たちと痛飲した。それは毎度のことだが、昨夜は、そこでの私の話を書けと散々言われた。戦時中の子供にとっては別に特別なことではないのだが、書かないと「飲み過ぎて、書けと言われたことを忘れたな」と誤解されるので、此処に書いておこう。
 福島県浜通りの双葉中学に通っていた中学3年生のある日(昭和20年春)、通学に使っていた常磐線が空襲で不通になり、線路を歩いて帰った。何故か、下級生と二人だけだった。いきなりP51という、めちゃくちゃにカッコいい米戦闘機が上空で旋回し、機関砲をうちながら私にまっすぐ向かってきた。いや怖かった。線路の土手にうっぷして顔を地面にこすりつけ、びくとも出来ずにへばりついていた。動くもの何にでも攻撃すると聞いていたから全然動けず、顔も上げられない。お陰で、後になって空襲の話などで「操縦するアメリカ兵の顔をみた」という話を聴く度に「ほんとかな」と思ってしまう。横を見るときは高いから操縦士など見えない。見えるのは自分に向かって急降下して来るときだろう。そんな時は怖くて顔の確認どころじゃなかった。
 こうした艦載機(戦闘機)の来襲は学校から3キロばかり南にある飛行場の攻撃が主目的のようだった。日本の飛行機は迎撃しない。飛ぶのはいつも敵機が帰ってからだった。飛行場も飛行機も大丈夫だったよ、というデモだったのか。赤とんぼと言われた複葉の練習機ばかり。それで特攻隊の訓練をしている、という噂だった。子供心にも「あれじゃ駄目だ」と思った。
 戦闘機の機銃掃射を受けたことは何度もあるが、自分に向って火を吹いてきたのはあれが二度目だった。最初は其の少し前、2年生の3月末。九州の久留米の近くを汽車で旅していた時。いきなり急停車し、線路わきの雑木林に飛び込めと怒鳴られた。とたんにバリバリと機銃掃射。あれは機関銃だったろう。列車が狙われた。林の中だから木にしがみついて見ていた。誰かに当たったらしいが怖くて見に行けない。しばらくして列車にもどったら屋根や窓が無残に壊されていた。しかし、汽車は動きだした。機関車はとンネルに入っていて無事だったのだ。沖縄戦が始まったのは此のすぐ後だった。
 P51にやられた中学の傍の飛行場には戦後原子力発電所ができた。戦争中は特攻要員の訓練に使われ、戦後は原子力発電に使われ、そのあげく爆発して学校(現双葉高校)も双葉町も全然人の住めないところにしてしまった。運の悪い土地だ。土地の神様はさぞ人間を恨んでいることだろう。
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煎餅で歯折れ

2012-11-07 16:14:41 | ぼやき
 昨夕、煎餅を齧ったら歯が折れた。歳かね。歯に弾力がなくなっているのだろう。
 吹矢で腹がへりすぎていると上手く当たらないので、練習に行く前にちょっとつまんだのだ。いや困った。私は筒をがっちり噛んで固定するので、歯にひびが入って痛くなっては、とても吹けない。それでも練習には行った。案の定成績は散々だった。普段、最低180点台にはなるのに、なんと172点。これでは5段にもならない。「これで俺の吹矢人生は終わりか」と先日の乳首肺ガン騒ぎと同じように、惨めな気分で帰ってきた。
 今朝早速歯医者さんに予約の電話を入れた。「今キャンセルがあったから、すぐ来なさい」と。大喜びで飛んで行った。「ボンドでくっつけて歯を残してくれませんか」と頼んだが、歯にきく接着剤はないそうで、「麻酔して神経を抜き、痛くないようにします」「義歯を作って前歯につけましょう」等々お医者さんが治療法を言ってくれる。「ちょっと、ちょっと」と私。「今日の夕方酒を飲めますか?」
 お医者さんは笑って受け合ってくれた「大丈夫飲めますよ。2時間もすれば麻酔はさめるから」と。いや、一安心。でも、念のため液体を主にして、固形物はあまり口にしないようにしよう。
 今年は親知らずなど2本も抜いたから、今日で自前の歯はとうとう26本になってしまった。人間、歯から衰えてゆく、とも聞いている。これからは朝の歯磨きもまじめにやろう。煎餅も食べるのをやめよう。まだ間に合うといいのだが。
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予感

2012-11-06 15:26:58 | ぼやき
 家内の亡くなる前の年に、ちょっと変なことがあった。
 まだ59歳なのに、「還暦だから、皆で旅行しよう」と言い出した。伊豆の下田近くに良い家庭的なホテルがあって、そこに二人で行ったことがある。家内はそれがとても気に入っていて「私の還暦には家族中みんなでゆこう」ときめていた。だが、前の年に還暦祝いをするのは・・・とちょっと気になって、娘に相談した(家内に直接言うと怒りそうだから。)「還暦はもともと数え年でやるんだから良いんじゃない。今年は予行演習にして来年本祝いをやっても良いし」と素晴らしい答え。トンビが鷹を生んだというか、出藍の誉れというか(女にもこういうのかな)、親父(私)は鼻の下を伸ばして喜んだ。ジジ・ババ、親4人孫3人と全員そろって出かけた。
 ホテルでは素晴らしいフランス料理に満足し、芝生の東屋で涼みながら酒を楽しんだ。翌日は下田港のクルージング。孫たちはライブ・ジャケットを着てヨットから小ボートに乗り移り、洞窟などの探検までして大喜び。昼飯では、ひょこひょこ動くあじの生き作りが可哀そうだと婿さんが食べられないので、皆がからかって大喜び。楽しい2日間だった。
 翌年は本祝いだというのに、本番直前の3月15日に家内はあの世に行ってしまった。「あの還暦騒ぎは何だったのだろう。まさか、予感があったわけではないだろうに」と今でも不思議に思っている(そういえば、いきなりベーコン・エッグの作り方を教えてくれたのも変だ。)
 何故こんなことを思い出したのだろう。焼きが回ったかナ。仕事をしよう。山ほどあるから。
 
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