つ、ついに…

2014年11月28日 | Weblog






▼ロングセラーになっている「ぼくらの祖国」(扶桑社)の続編、いや正編の原稿を脱稿しました。
 もう無理と何度も、何度も絶望感に襲われた年内発刊が事実上、確定しました。

 書名は、「ぼくらの真実」です。
 版元は、「ぼくらの祖国」と同じく扶桑社です。
(今回の中身は「哲学篇」です。来年に、「ぼくらの真実 実践篇」を出します)


▼きのう11月27日木曜、まず朝から正午近くまで総務省・消防審議会への出席。
 報酬を返上しているので少しでも赤字を減らすためにいつもは社有車を自分で運転して、かなり遠い会場へ向かうのだけど、今回は上記の新刊の原稿を1分でも5分でも書かねばならないからタクシーで行く。
 電車は、治安当局者から「なるべく避けてください」と言われている。
 高いタクシー代が正直、つらい。

 たてに揺れ(ピッチング)、に揺れ(ローリング)しかも急ブレーキを繰り返すタクシーの中で、パソコンの小さな字を追ってキーを打つ。
 ふだんはまったく平気だけど、もう10日ほど不眠不休だから大丈夫かなと思ったけれど、平気だった。
 長い審議会が終わって、またタクシーで独研(独立総合研究所)本社へ戻る。
 タクシー代がまた高額。
 せめて、会場を役所にしてくれないかな。ずっと近いから交通費も時間も助かる。

 来客まで懸命に、原稿執筆を続ける。
 そして中央省庁からキャリア官僚がふたり、日本の世界への発信をめぐる会議について説明に来られた。
 ところが、人間的には誠実な人たちなんだろうと考えたいけど、そのあまりに愚かな認識、国民を愚弄するような発言に憤激してしまい、「帰れ」。
 独研から追い出した。
 どっと疲れる。
 怒るのは嫌いだ。後味がたいへんに悪くて、エネルギーがほんとうに大きく削がれる。
 その会議について改善を求める電話を2本、かけてから、またタクシーで東京・有楽町のラジオ局、ニッポン放送へ。

 ニッポン放送も交通費が出ないから、ふだんは自分で車を運転していくのだけど、今日はここでもタクシー。
 乗った瞬間から懸命に、書く。
 このタクシーも車が古くて、揺れに揺れる。

 ニッポン放送に着いた段階で、「あと9枚から10枚ほど(400字詰め原稿用紙)で完成」というところまでこぎ着けていたので、なんと、マイクの前でニュースを分析し、問題提起しつつ、書く。
 飯田浩司アナも、スタッフみんなもそれを目撃して、びっくり。
 ぼくも実はびっくり。
 いざとなると頭を左右だか上下だかに切り分けて使うような、こんな事ができるとは自分でも思わなかった。

 報道ラジオ番組「ザ・ボイス」の生放送をそうやって終えて、またタクシーへ。
 ふたたび書く、書く。
 独研の秘書室から「どうしても予定通りに済ませておいてください」と要請されていた日程をこなしつつ、夜7時47分、本文の全文をついに脱稿。
 48分に、メールで編集者へ。
 ところが「受け取りました」というレスポンスがない。
 年内発刊が土壇場で無理になったのか、それとも編集者をはじめ校正、印刷などのスタッフの負担も大きい(…大感謝)から、寝てしまっているのか。
 いや、やっぱり最後の最後で間に合わなかったのかという黒い不安に苛まれながら、気を強く持って、あとがきを執筆。
 執筆しながら編集者に電話をして、ようやく受取を確認。
 なぜレスポンスが無かったのかは、よく理解できないままだけど、とにかく年内発刊は大丈夫だと聞いて、いくらか安心。
 
 あとがきを午後8時41分に完成、42分に送了。
 さらに、ぼく独自の表記基準を、これまでの本と同じく冒頭に置くために、それを読者に伝える一文を書いて、これで原稿はすべて送り終わった。


▼まだまだゲラ直しなどの苦しい作業は残っているけど、みなさん、年内に主要書店には確実に並ぶことが、定まりました。
 写真は、その新刊の表紙見本です。
 上が、帯を付けたところ、下は、帯を外したところです。

 お分かりと思いますが、今回の色の基調は、白と黒。
 そして題字を、和文も英文もぼくが筆で書いて、そのまま印刷する試みをしています。

 ぼくの書斎の机の上で写しました。
 表紙見本の下が、いつも持ち歩いている丈夫なノート・パソコン。
 その左には、電子辞書(あまり使わない)、ヘルシンキで呑んだシードルの瓶(神社でもらった紙の花を生けています)、ほとんど見えないけど坂本龍馬さんの絵が入ったコップ(筆立てに使っています)、そして右には、アテネで買った女神のコースター、日本製のライオン・コースター。ぼくは原稿を書きながら、むちゃくちゃに水を飲みます。
 さらにパリ郊外のモネの家で買った、ブリキの飴入れ。(飴は別に好きじゃないけど、睡眠不足と講演過多で、のどががらがら。のど飴が入っています)


▼ゆうべは原稿を脱稿したら、それで終わりじゃなくて、夜遅くに在京のテレビ局へ。
 会議室でコメント収録。
 ところが薄い壁一枚だけを挟んだ隣で、そのテレビ局の別番組のスタッフたちが大声で笑ったり、騒いだりして、こっちのマイクに入ってしまう。
 収録を中断せざるを得ず、こちらの番組のスタッフに注意してもらいに行ったけれど、まったく収まらないどころか、一段とひどくなった。
 やむを得ず、なんと番組参加者(一般的には出演者)のぼくが隣室のドアを開け、「隣で収録しているのになぜ騒ぐ」と注意すると、へらへら笑っているので、大憤激。
「ぼくは局の人間じゃない。このテレビ局の要請を受けて、視聴者のみなさんがご覧になるコメントを収録しているのに、その音声に入ってしまう騒ぎをなぜするのか」と怒る。
 そして、元の部屋に戻って収録を続けようとすると、その騒いでいた部屋からディレクターらしき男が追いかけてきて、睨む。
 ぼくが立ち上がって、「なんだ、この野郎」と迫ると、やっと謝る。
 なんという驕った体質だろうか。

 テレビ局に怒り、中央省庁にも怒って、疲れが何十倍jになった。
 怒るのはほんとうに嫌いだ。
 怒らざるを得なかったあとは、とにかく仕事全般をもうやめたくなる。
 しかし視聴者は、国民は関係ないからと、おのれに言い聞かせる。


▼それはさておき、きょう11月28日金曜は、午前にテレビ朝日の「ワイド・スクランブル」の生放送に参加してから、福島に向かいます。
 あすの29日土曜は、早朝にテレビ朝日の「ニュースなぜ太郎」の生放送に参加してから、陸上自衛隊の青野ヶ原駐屯地に向かいます。
 上の話とは関係ないですし、ふたつの生放送、よかったらご覧ください。


▼そして今日についてふたたび、お話しすると、福島から帰ったあと、早稲田大学の大隈講堂へ行きます。
 そこにお出でになると、どなたでも会えます。
 午後6時半から8時半までいます。

 会いたいな、というひとは、ここを見てください。


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