Our World Time

夜の光

2006年06月26日 | Weblog



▼みなさん、ご無沙汰しています。
 いまタイのバンコクにいます。
 6月26日の月曜、タイ時間未明0時半すぎ、日本時間未明2時半すぎです。
 タイの母なる流れ、チャオプラヤ河を、夜の稲妻がときどき青白く照らし、激しい雷雨が河面(かわも)と大地を叩いています。

 6月22日の木曜早朝に都内を出発、その日の夕刻にバンコクに着いてから、まず車で4時間半ほど南下した地に入りました。
 その地域には、国王が滞在されています。

 その地で2夜を過ごし、バンコクに戻り、ここでも2夜を過ごして、もう今日の月曜夜には日本へ向けて出発するという、短い旅程です。

 日本を出発する前は、北朝鮮がテポドン2号の発射準備を整えたとメディアで報じられた時期でしたが、すくなくとも当分は発射しないと踏んだうえでの、出発でした。
 もっとも、発射はまだだという確証があったのではありません。もしもタイ滞在中に発射してしまえば急遽、帰国することになっていました。
 幸い、タイ訪問中に、発射はありませんでしたが、さぁ、問題はむしろこれからです。
 テポドン2号の騒ぎは、それが発射されてもされなくても、北朝鮮の独裁が崩壊していく過程の一つとして起きているからです。


▼バンコクで嬉しかったことの一つは、長い友と再会したことです。
 この友だちは今、朝日新聞のアジア総局長としてバンコクに赴任しています。
 ぼくが共同通信に入って、初任地の県警本部記者クラブで一緒になり、医学部不正事件の取材などで競い合って以来の、ほんとうに長い友だちです。

 彼は、結婚式の引き出物が「日本国憲法」という本だった護憲派、ぼくは改憲派、というより「わたしたち自らの手で、わたしたちの最高法規をつくろう」という立場ですが、立場の違いが友情に水を差したことは一度もありません。

 それは、たとえば中国や韓国に、その軍部にすら、ぼくと本音の討論、いや「闘論」ができる友だちがいるのと、ちょっと似ています。


※写真は、なんだか不思議な写真のようにみえるでしょうが、シャム湾(タイランド湾)で夜、テロリストや海賊に備えて警戒するタイ海軍の艦艇です。
 バンコクから車で4時間半ほど南下した地点で、撮りました。
 海浜に立って、遠い沖合を、携帯電話のカメラで撮ったのです。

 これら艦艇は、テロや海上犯罪にちゃんと備えていることを見せるために、みずからを明るい光で照らしています。
 シャム湾は、タイのチャオプラヤ河やベトナムのメコン河といった大河が注ぎ込む、浅く、そして広大な湾です。
 この湾の水はやがて、南シナ海へつながります。