拝啓 夏目漱石先生

自称「漱石先生の門下生(ただのファン)」による日記

赤い照明/hydeの新譜の感想

2006-04-25 23:48:30 | 日記
●高校生のころ、授業後頻繁にある部屋に入り浸っていた。写真現像室、通称「暗室」である。写真部の部員が取った写真のフィルムを現像する部屋だが、写真部の活動自体が活発ではなかったため、この部屋は文化祭や球技大会など、行事の後ぐらいにしか使用されていなかった。写真部の人間以外この部屋の存在自体を知らない人が多いため、訪れるのは皆無に等しい。誰にも邪魔されずに好き勝手過ごすには絶好のお部屋。殆ど活動した覚えが無いものの一応写真部だった私は(あ、でも写真の現像はできる)事あるごとにこの部屋でいろんなことして過ごしていた。顧問の先生に内緒で勝手に合鍵を作ったりして。「暗室」は本当に良い。現像に使う酢酸の臭いが少々キツイものの、慣れてしまえばそんなもの。
で、具体的に「暗室」で何をしてたのか。…音楽聴いたりしていたな、やっぱり。仲の良い人を連れてきてダラダラ喋ってたこともあったな。ていうか殆どそう。外界から断絶されたような存在のあの部屋に一人でいるときは物凄く荒んだり落ち込んでいたりした時だけだ。あの部屋はなぜか外の音が一切聞こえず、また外に音もが漏れない構造になっていたので歌ったりしても大丈夫。この防音構造は数多ある他の部の部室との大きな違いだ。あと照明。写真現像の工程で赤の照明を当てるというのがあったため、赤のスポットライトが設置してあった。これがかなりお気に入りで。電気を消して、赤の照明だけを付けると…かーなりよい雰囲気になる。かなりね。暗室に入り浸った大きな理由はこの赤い光に惹かれたってことだろう。あの赤い光の下でいろーんなことをしたなぁ。ははは。

●hydeのアルバム『FAITH』を今日手に入れた。比喩ではなく本気で心臓に突き刺さりそうな鋭利な音像が広がっていてびっくり。かなりズッシリくる音が鳴りまくっております。シングル「COUNT DOWN」を聴いた時「こんなヘヴィーな曲シングルにすんなよー」と思ってたが、アルバムを聴いてみるとシングルで出せるギリギリ売れ線の曲はこの曲ぐらいしか無いことに気づく。凄い所に辿りついたなhydeさん。今夜は眠れない。これからじっくり聴きまくろう。それにしても今回歌詞が異様に宗教色が強くなっている。宗教を題材にした歌詞がかなり多い。一曲目のタイトルはなんと「JESUS CHRIST」。クローン羊を呼び起こさせる「DOLLY」なんて曲もある。全体を通じて伝わってくるのは「神など信じるものか!」という意志かなぁ。今回は初めて英語詞に対訳が付いているが、なかなか凄いこと歌ってるな。長年に渡って築いてきた今現在のポジションからこのようなメッセージを投げかけるのってかなりリスクがいると思うんだけど。メジャーな人でここまで濃いメッセージを歌詞にこめる人絶対彼以外いない。以下、一番驚いた「IT'S SAD」の歌詞の対訳から引用。

狂った時間を巻き戻してくれ
我々に殺す権利などない 自惚れるな
歴史上最悪の生物
我々が居なくなれば世界は平和である 余りに悲しい

さすがにこれを日本語で歌うのは重い。でも日本語訳付けたんだから同じか…?