拝啓 夏目漱石先生

自称「漱石先生の門下生(ただのファン)」による日記

伝説の「アニメ特集番組」/思春期

2007-04-30 03:40:03 | テレビ
●うっわー!気づかなかった!あの伝説のアニメ番組『ダウンタウンのアニメデモミー賞』がyoutubeに上がってる!うっそぉ!懐かしすぎる!アニメデモミー賞…これほど録画しなかったことを後悔したダウンタウンの番組は無い。
1997年、フジテレビがお台場に移動したことを記念し、「それまでのフジテレビの数々の番組の歴史を振り返る」という「ザッツお台場エンターテイメント」という特番が放送され、さんまやタモリを司会に招いて「ドラマ特集」「バラエティ特集」「音楽番組特集」などが制作された。その一環として、ダウンタウン司会による「アニメ特集」として放送されたのが「アニメデモミー賞」。フジテレビのアニメから所謂「名場面」を選りすぐって放送するという番組だったのだが、ダウンタウンが司会ということでありがちな「名作アニメの感動シーン一挙放映!」的な番組にはならなかった。大量にアニメのストックがあるにも関わらず地味~なアニメを何度もとりあげ(『忍風カムイ外伝』『新造人間キャシャーン』『さすらいの太陽』ノミネートされすぎ(笑)!)、「演出が過剰すぎて笑ってしまう」というシーンばかりをピックアップし、そのシーンに出てたキャラクターに対して賞を与える、というコンセプト。「誰もが子供時代に夢中になったアニメを笑いのネタに変えて突っ込みまくる」ということを「フジテレビのアニメの歴史」として成立させてしまうという離れ業を、なんと生放送でやってのけてしまった、ダウンタウンのベストワークスの一つとして伝説になっているあの「アニメデモミー賞」がyoutubeで観られるなんて!番組冒頭で「感動の最終回とか一切放送しないから」「我々の切り口でシーンをピックアップしてるので、アニメファンは怒るかもしれん」「新しいアニメもないです、我々知らないから」と宣言しているとおり、とにかく斬新だった、斬新すぎたアニメ特番。4月にアップされたばっかりだ。本当、待ってたよ。…まぁ、私が気づかずに過ごしてて、以前アップされてたことあったかもしんないけどさ~。
アニメのVTRを観ながら二人で突っ込みを入れるのがいちいちおもしろい。電話のベルが鳴り続けるシーンで「あーこういうのイライラする」「はよ出たらええねん」とぐちる二人…。「最優秀ラブラブ賞」にノミネートされた『マジンガーZ』のマジンガーZとミネルヴァXのエピソードは、この番組でピックアップされて以降、数々のアニメ特集でも放送されるようになったという。とにかく笑えるもんなぁ…ロボット同士がイチャついてて…膝枕(笑)。ロボットがロボットに嫉妬(笑)。
特に笑える映像が大量にノミネートされたのは「最優秀やりすぎ賞」かな。過剰演出の極みのオンパレード。「最優秀ええ朝賞」の『新造人間キャシャーン』で、キャシャーンが鐘を鳴らすシーンは、当時キャシャーンなんぞ全く知らなかったが強烈に脳裏に刻まれました。

アニメデモミー賞

●『ダウンタウンのごっつええ感じ』がDVD化された際、最もガッカリしたのは、大好きな「思春期」シリーズがどの巻にも収録されていなかったことだ。松ちゃんの真骨頂である、「意味不明な世界観を設定して、誰にも突っ込みを入れさせず徹底的に貫き通す」という手法のコントである。この種のコントは「日本の匠をたずねて」「実業団選手権大会」「ロックバンド」「BIG MONEY DREAM AMERICA」「犬、逃げてるよ」などがDVDに収録されていたが、一番好きだったの「思春期」が入ってなかったからガッカリ…。
母親が思春期の息子の部屋に入ったら、イヤラシイことをしている真っ最中だった…こんな悪夢のシチュエーションをコントにしたのが「思春期」シリーズである。ただしこのコントでは「イヤラシイこと」が「餃子を焼くこと」「手品」「鉄の溶接」に摩り替わっている。「あなた達…何してるの…!餃子なんて焼いて…!イヤラシイ!」と取り乱す母親。「知ってんだよ、あんたが毎晩、オヤジと餃子焼いてること!」と反抗する息子(浜ちゃん)と彼女(今田)。騒ぎを聞きつけ必死の説教を試みる父親(松ちゃん)…。あぁ…これぞ究極の松ちゃんワールド…。ちなみにビデオ版には最高傑作「溶接編」が収録されていた。「溶接保護面だけはちゃんと付けなさい」は名言。
でも先日、youtubeで三編とも発見。いい時代になりました。

思春期「溶接編」…文句のつけどころが見当たらない。
思春期「餃子編」…「溶接編」とは打って変わってハードに
思春期「手品編」…最後の松ちゃんの表情がナイス



煌いた瑠璃色/引き金

2007-04-27 19:10:57 | L'Arc-en-Ciel
●先日ラジオでラルクの「SEVENTH HEAVEN」がオンエア解禁されたので、早速録音してipodで聴きまくっている。約2年振りの新曲ということでテンションがかなり上がっていることを差し引いて考えても、この曲の名曲ぶりは凄まじいものがある……。盲目的になっているわけでは断じてない。だってBSのアニメの主題歌になっているというもう一つの新曲「SHINE」の方は正直あんまりピンとこないもんな(ラルクの新曲で「あんまりピンとこない」と感じるのは実はかなり稀なことだが)。
でも「SEVENTH HEAVEN」は、もうバッチリだ。ハマりまくりだ。着うたでAメロをダウンロードして聴いた瞬間からこの熱は冷めるどころか上がりっぱなし。『True』というアルバムの二曲目で、マンチェスター風打ち込みロックとジプシー風のギターが絡み合ってひたすら快楽のツボを押しまくる「Caress of venus」が大好きな自分は「ずっと待ってたぜこういう曲!」とたまに発狂したくなるほどだ。やっぱねぇ、メジャーなロックバンドには珍しい、ライブで打ち込みのビートを素手で正確に叩けるyukihiroがいるんだからこういう曲も作らないともったいないよねぇ。生で聴くのが本当に楽しみ。はしゃぎまくるぞ、多分。
この曲は構成がちょっと変わっている。わかりやすいサビが見当たらないのだ。強いて言えば、バックの音が突如きらびやかになる「♪煌いた~瑠璃色が~」のあたりがサビっぽいけど、その部分は二回しか登場せず、しかもたいしたことなさげにシレ~っと流れていってしまう。「え?あれ?今のサビだった?もしかして…」みたいな。うーん、この冷静さと素っ気なさ、まさにラルクそのものかも。でもこの曲、全編がサビみたいなもんのような気もする。歌いだしの「♪我に続けさあ行こう~」の部分は即座に脳裏に刻まれたし。恐るべしこの曲の作曲者hyde…。ノリと勢いで作ったようなロックと、ドローンと酔いしれるようなバラードが彼の持ち味だと思ってたが、こんなダンスチューン作っちゃうとはねぇ。まぁ、4人でアレンジしてるうちにこうなったんだろうけど。どんな過程でこれが作られたのか知りたい。

●今月の『NANA』が久々に面白かった。以下ネタバレありで。



やっとストーリーが佳境に入ってきた(多分)。長かった…漫画の人気も大分落ち着いてきたようだし、いい加減最終回に向けて動き出してもいいころだもんな。連載開始時は私よりずっと年上だったナナたちだが、最近じゃレイラの年齢に近づきつつある。それほどあの漫画の世界で流れている時間は遅い。読み始めたころは15歳のシンと同学年だったんだぜ?どんだけ進みが遅いんだよ(笑)。今月号で物語の序盤から延々と張られてきた「悲しい未来」へのカウントダウンがやっとこさ始まったわけだが、まさかシンが引き金だとはねぇ。いや、初めからかーなり問題のある奴だったが、ナナがきっかけとなってバンドが転がり落ちるわけじゃないようなのが悲しいですな。バンドの初ライブツアーが決まり、しかも初日は横浜アリーナ(新人バンドの初ツアーだぜ?どんだけバブリーなんだ…)。しかしライブ当日になって「シンが警察にしょっぴかれた」という連絡がナナの下に届く。そして「来月に続く」だったが、一体何をしたんだシン。売春・酒・タバコ等、叩けば埃がバンバン出てくる人だからなぁ…どうなることやら。余談だが今月初登場したシンの腹違いの兄貴はかっこいいけどもーのすごく性格悪そうであった。


学びたい(倫社と現国ではなく)

2007-04-25 02:08:45 | 活字全般
私は「名刺」というものを持っていない。しかし今なら岡田あーみんの漫画『ルナティック雑技団』とともに、「わたくしこういう(物を好む)者です」と、この本を名刺代わりに差し出すだろう。松尾スズキ著『この日本人に学びたい』。松尾スズキがその独自の観察眼で毎回一人の著名人を分析し、その生き様を通して強引に何かを「学ぶ」というコラム集である。飯島愛から「過去を清算する生き方」を、松本人志から「動物だったら死んでいる、人間ならではの生き方」を、知念里奈から「沖縄の少女の悲哀」を、坂井泉水(ZARDの人)から「過去の積み重ねで今がある」ということを、…なんか間違ってるかもしれないがとにかく。著名人たちを毒のある、しかし愛のこもった視線で見つめ、その生き様から学びどころを探し出し、賞賛していく傑作コラムなのである。その中でも、前述の松本人志の回と、97年に神戸で起き、世間を震撼させた児童連続殺傷事件の犯人であり14歳の少年・通称「酒鬼薔薇聖斗」の事を扱った回は秀逸である。
前者では、人間が生み出した文化を「勉強もスポーツも出来ない奴が輝ける唯一のシステム」と位置づけ、芸の道という、他の動物には無い、人間の世界にしか無い道を歩く人々を賞賛する。もしもヒト以外の動物に生まれたならば、獲物を捕らえる技術・体力、若しくは狩りを指揮する知力なども無く餓死する。しかし人間に生まれたということで、人間だけが持つ芸術の世界で己の才能を開花させることができた人々。子供の頃から勉強が得意ではなく、体も弱かったという松尾自身はもろにこのタイプの人間であり、「(人間に生まれたから)私もなんとか生きている」と宣言している。そして、同じく勉強・スポーツが苦手だったお笑いエンペラー・松本人志を「動物だったら死んでる業界のトップランナー」とし、ついでに『新世紀エヴァンゲリオン』の監督・庵野秀明氏を「動物だったら死んでる業界の重鎮」として讃えている。かなり笑える上に、松尾スズキの「芸術」に対する真摯な思いが伝わってくるようで胸が熱くなること必至。
後者では、連続殺傷事件の犯人が逮捕される前、松尾の大学の同級生で、「サカキバラセイト」という名前の親友を持つ青年にまつわる衝撃のエピソードを聞き、「そいつが『あの事件』の犯人じゃ!??」と当時本気で戦慄したことを回想している。しかし結果的に捕まったのはご存知の通り松尾の同級生とは全くもって関係の無い14歳の少年。同級生に聞いたエピソード、全くもって無関係。はっきり言って、そのエピソードに出てきた青年が捕まった方が物語性がきちんと成立しているのにも関わらず、無関係だった。松尾が聞いたエピソードの他に世間レベルでは当時、事件との関連性がささやかれた事象がバンバン浮かび上がった。「小学校周辺をうろついていた南京錠を持った男」「ゴミ袋を持った鋭い目つきの男」…事態はさらに飛び火し、「薔薇」つながりで、「犯行声明の引用元と思われる曲の歌詞を書いた『鬼薔薇』いうバンド」「『薔薇族』という雑誌」にまで関連性が囁かれる。しかし、犯人逮捕後、これらの噂はいつのまにやらすっ飛んでしまった。このことから、現実に起こること全てに関係性・意味性があるとは限らない、関係ありそうに見えて実は皆無であるということを松尾は学びとる。学びとるというか、松尾の表現の根底にあるものは多分それだ。そして、そんな関係ない「ノイズ」のようなものに溢れて混沌としている状態こそがリアルであり、意味の無い事象をカットすればするほど物事はリアルから離れていく、と説く。そして、自分はノイズ混じりである真のリアルを描く作家でありたい、と宣言する。

「つくづく、ドラマ作りとはリアルから『ノイズ』をカットしてすっきりさせる作業なのだなぁと考える」
「ノイジーな部分をカットするということは、事実を口当たりよく歪めることになる」

これらの発言は、己の作品でリアリズムを追求しようとする表現者―小説家でも漫画家でも劇作家でもなんでもいいんだけど、そういう表現者を目指す人にとってかなりのヒントになってる気がしないでもない。あ、ヒントにしちゃダメか?まぁとにかく、リアルというものを考える際の良い指針にはなると思う。
「この日本人に学びたい」、お得な文庫版も知恵の森文庫から出てるので、是非読んでみて欲しい。というか文庫版の方がおすすめ。文章中に大量に登場する固有名詞に細かい注釈がついているのだ。劇団大人計画に所属する宮崎吐夢氏によるその注釈、わかりやすい上に笑える。彼は昔、毎日「徹子の部屋」を見て絵日記をつけていただけあって芸能情報にかなり詳しいのだ。注釈まで笑える本…。以下秀逸だと思った注釈を引用して今日の記事を締めたいと思います。それぞれ、割愛したりせずそのまんま引用してます。

安室奈美恵…友人の結婚式にSAMの実弟が来ていたので、司会をしていた私(宮崎)が「『CAN YOU CELEBRATE?』を唄ってくれませんか」と頼んだらアッサリOK。あまりのガードの甘さと人柄の良さに驚きました。 
『うなぎ』…今村監督も、もっとスゴイの何本も撮ってるのにコレといい『樽山節考』といい……日本人にとってカンヌというものがわからなくなる、そんな一本。
『デビルマンレディー』…「なんでいまさら?」という疑問を、「なぜウーマンではなく『マンレディー』なの?文法的にはあってるの?」という大疑問でねじ伏せて、もはや内容までああだこうだと言うとこまではいかなかった、いかさなかった作品。
『ジュラシックパーク』…映画。数億年前、恐竜の血を吸って、そのまま琥珀に閉じ込められた蚊からDNAを取り出してクローン技術を駆使して恐竜を作ったら、アー!こんなハズじゃ……みたいな話。
庵野秀明…シーサー似。

『オトナ帝国』だけじゃなくってよ

2007-04-21 20:26:11 | 映画
2001年の春に公開されたクレヨンしんちゃんの劇場版第9作『オトナ帝国の逆襲』で一応子供向け映画にも関わらず1970年に開かれた大阪万博世代を号泣させた事がきっかけで、やっと「クレヨンしんちゃんの劇場版は凄い」という事が認知され始めた。往年のファンである私としては「長かったな、ちくしょう…」という思いが無いわけでも無いが、とりあえずその素晴らしさが幅広い世代に広がり始めたことは喜ばしいことである。その次の第10作『アッパレ戦国大合戦』では文化庁メディア芸術祭で大賞を獲ったり、公民の教科書に載ったりなど、近年ではアカデミックな香りさえ漂う「クレヨンしんちゃん」(ホント?)。93年から毎年制作されてきた映画は今年でなんと15作目。子供の頃から見てたものが、大人になっても続いてるってのは感慨深いにもほどがある。このブログでも数回にわたって「クレヨンしんちゃん」について書いてきたが、今回は本当に傑作ぞろいな劇場版の中から、「しんちゃんビギナー」に向けてオススメ映画を選りすぐり、それについてちょこちょこと書いてみようと思う。もちろんネタバレなし。
93年に公開された記念すべき第一作目『アクション仮面VSハイグレ魔王』以来、毎年公開されている劇場版しんちゃん。今年公開された映画『クレヨンしんちゃん 歌うケツだけ爆弾』で15作目。この最新作は未見なのでコメントできないため記事に書けるのはこれ以前まで。その中から自信を持ってオススメできる傑作を独断と偏見と少しの客観性で選ぶとするならば、98年『電撃!ブタのヒヅメ大作戦』、99年『クレしんパラダイス!メイドイン埼玉』、2001年『嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』、2002年『嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦』この4つ。
『電撃!ブタのヒヅメ大作戦』はしんちゃんの落書きから生まれた救いのヒーロー豚・「ぶりぶりざえもん」が大フィーチャーされた映画である。下品で女好きなぶりぶりざえもんはしんちゃんそっくりでまるで彼の分身。そんなぶりぶりざえもんを巡って悪の組織と対決すストーリー。スパイ映画の要素満載で、派手なアクションを好む人におすすめ。ギャグのシーンも他と比べてレベルが高め。っていうかギャグだけなら一番面白いはず。笑いありスリルありちょっと切なさありの一大娯楽映画である。ちなみのこの映画では、漫画の原作者・臼井義人さんのホンモノの歌声が聴けるのも見所。あと、懐かしのヴィジュアル系バンド、シャズナのボーカル・イザムがゲスト出演している。何気にここも見所…か?
『クレしんパラダイス!メイドイン埼玉』は99年公開の映画『爆発!温泉わくわく大決戦』と同時公開された10分ほどのショートストーリーである。10分という短い時間にたたみかけられる濃密なギャグ世界、つい入り込んでしまうこと必至。「ふしぎの国のアリス」のパロディーはしんちゃんとその友達であるかすかべ防衛隊の魅力を余すことなく見せている。youtubeで観れるはず。
『嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』は世間で一番認知されているであろう傑作。評判が評判を呼び、普段しんちゃんどころかアニメを一切見ない人にも届いた記念碑的作品なのでオススメしないわけにはいかないだろう。最高傑作に挙げる人も多い。とにかく泣ける。私も劇場で、家で、大粒の涙をこぼした。毎度同じシーンで泣いてしまうのだ。しかし、「これはしんちゃんの映画ですよ。子供に向けた映画なんですよ!」というサインが随所に入っていて、はっとしてしまう。たとえばカーチェイスの場面とか。このサインが無く、一大感動巨編のままラストまで突っ走ってしまっていたらこの映画の世界から出て来れなくなってしまう人、多数だろうな。おもいっきり笑って、胸が一杯になるほど感動してみたい人におすすめ。くれぐれも「クレヨンしんちゃん」だということを忘れずに。
『嵐を呼ぶアッパレ! 戦国大合戦』は私が劇場で見た最後の映画。この作品で劇場版作品の底力を見た気がする。とにかく戦国時代の合戦のシーンがリアル。細部まで詳しく合戦時の様子が描かれている。「あぁ、こういう手順で戦争してたのかぁ」と思わず学習。戦国時代の武士の暮らしなどもきっちり描写されていて、「クレヨンしんちゃん」だということを忘れさせられる。背景画がリアルすぎて、ふとしたきっかけで戦国時代にタイムスリップしてしまったしんちゃんが合成に見える時も。しんちゃん置き去り気味で進む恋愛模様があるせいか、一部のファンからは「あまりにも『しんちゃん』の世界からかけ離れている」と言われたりしている異色作。その意味ではルパン三世シリーズでいう『カリオストロの城』といえる(そこまで極端に変貌してはいないけど)。戦国時代や武士道、又はラブストーリーが好きな人におすすめ。

残念な幸せ

2007-04-18 15:33:25 | 音楽
こうなることはある程度予測できたけど、アヴリル・ラヴィーンの音楽は激変した。彼女は頭のてっぺんから爪先まで一分の隙も無いポップアイドルに変貌した。「てゆーかアヴリルはデビュー当時からポップアイドルじゃん」という声が聞こえてきそうだが、まぁ、それはそうなのだが、少なくとも前作まではロックっぽい音で自身を武装し、内省的な歌詞を乗せて欲求不満気味に熱唱していた。その佇まいを単なる「アイドル」として片付けるには軽率だし、2ndアルバムの一曲目「TAKE ME AWAY」でヒリヒリするような世界との摩擦を真正面から歌い上げる様はロックのそれだったと思う。
でも新作では、もうロック的な音すら捨て去り、「私、幸せ!超最高!」とひたすら歌い叫ぶ相当テンションの高いポップな曲がずらりと並んでいる。前作で鳴っていた「混乱を止められない、どうしたら良いの!?」という葛藤は、どうやら結婚したことで綺麗さっぱり消え去ったらしい。人間としては幸福かつ素晴らしい変化だが、ミュージシャンとしてこれほど退屈で残念な変化もない。誰もが踊れる軽快なリズムとひたすら耳に心地良いバンドサウンドと楽しそうなボーカルで埋め尽くされた新作。多分この程度の音楽ならアヴリル以外のミュージシャンでも余裕でやれるだろう。下手したら高校のイケイケな軽音部員ですら鳴らしちゃうかもしれない。もの凄い武器を手に入れたがために、大事だったはずの宝物を惜し気も無く捨てちゃった感じ?
というわけで一大変化を遂げたアヴリルの新作『ベスト・ダム・シング』。これは彼女を待ち望む世界中のファン達にどのように受け入れられるのだろう。神経質で不安定な時期を脱却し、ハッピーなポップを手に入れてしまったアヴリルにどれぐらいの文化的価値が残っているのだろう。…まぁ、なんだかんだで売れまくるだろうな。仮に過去のファンが離れたとしても音自体は過去最高にキャッチーだし、ヴィジュアルも過去最高に可愛いから新しいファンが食いつくだろう。特に1曲目と5曲目と7曲目は彼女が忌み嫌うブリトニー・スピアーズが歌ってもハマりそうな王道のアメリカンアイドルポップだが、なんだかんだで沢山の人を魅了するだろう(PVでダンスまで披露してるぞ…)。マイケミカルロマンスが大ヒットしたアメリカでこういう音楽がウケないはずがない。日本しかり。
もし本人に「こんなにポップなアルバム作っちゃって大丈夫?」と突っ込んだら「良いのよ!私は笑顔で歌って踊れるような音楽がやりたいのよ!ていうか私が最高だと思ってんだからみんな喜んでついてくるわよ!」という強気な答えが返ってきそうだ。「I don't have to try」という曲ではステレオタイプ的な「自己中なアメリカ人」像を演じ(あ、彼女カナダ人だっけ)「いいからあたしに従いなさい!」と高らかに宣言しているが、多分アヴリルのファン達はどこかMだから、喜んでついていくだろう。
それにしても世界中にいるアヴリル・ラヴィーンのフォロワー達はこれからどうするのだろう。アヴリルのブレイク後、例によって似たようなアーティストがわんさか出て来たが、本家があんなに陽気な作品を作った今、世界にちらばる「アヴリル風シンガー」達は彼女の変化にどう対応していくのだろう。日本のYUIとかはどうするのかな。世界中がまたもやアヴリルに倣い、強気なガールポップで埋め尽くされるとしたら…恐ろしいねぇ(笑)。

きっかけは…

2007-04-16 14:20:24 | 映画
毎年沢山の邦画が制作され、ハリウッド大作にも負けない観客動員をするようになって久しい。「泣ける小説」としてヒットした作品はもれなく映画化されてきたし、大ヒット漫画も沢山実写化された。人気ドラマの映画化も当たり前のようにバンバン作られるようになった。毎日何かしらの映画の試写会や制作発表などのニュースが新聞やワイドショーを賑わせている。こんな状況、少し前の邦画界では本当に考えられなかった。少し前…大体2000年以前だろうか。勿論その頃にだって面白い映画は作られていたが、少なくとも大ヒットするのは宮崎駿アニメぐらいだったと思う。普通の人は「わざわざ映画館まで行ってなんで邦画なんか見に行くの?」ぐらいのノリだった。そういえば「世界のキタノ」は「たった公開一日目で『座頭市』の動員が『ソナチネ』を超えた」と笑ってた。
そんな状況を変えた作品、熱心な映画好きだけでなく一般の人々にも「邦画も良いのあるじゃん」と思わせたきっかけとなった作品。『踊る大捜査線THE MOVIE』『ウォーターボーイズ』『GO』がそれにあたると私は思う。
織田裕二以下、ドラマ版に出演した俳優達を勢揃いさせ、フジテレビの優秀なスタッフと莫大な予算を投入して気合いを入れて丁寧に作られた娯楽作品。ドラマの華やかさを一切損なわずに作られた文句無しのエンターテイメント。人気ドラマ『踊る大捜査線』の映画化は、深刻な地盤沈下が進んでいて何らかの変化を必要としていた当時の邦画界をとりあえず救った。地味な邦画界にドラマの華やかさが持ち込まれた。しかしテレビ局主導で様々な人気ドラマの映画化が粗製乱造され、その多くが駄作だったことは否めないが。ちなみに映画版『踊る~』の第二弾は駄作であった(と私は思う…)。
ブレイク直前の妻夫木聡を起用した『ウォーターボーイズ』は、「男のシンクロ」というどう考えてもおかしいスポーツを扱いながらも青春コメデイの「お約束」を徹底的になぞった、直球なのか変化球なのかわからない斬新過ぎる作品。「男のシンクロってこんなに笑えるものなのか。金かけなくても、アイデア次第で良いものはいくらでも作れるんだ」と感心させられた。また、妻夫木目当ての女の子がこぞって映画館につめかけたりもした。
窪塚洋介の代表作『GO』は青春映画の王道にして傑作だろう。行定勲監督のスマートな演出、原作のテイストを全く損なわずに自分の色を盛り込んだ宮藤官九郎のキレた脚本(「それ(朝鮮語)じゃあイマイチお宝な感じが出ねぇから、『”お宝ガールズ”買って来い』って日本語で言ったんすよ!」)、そしてただ道を全力疾走するだけで絵になるという特異な存在感を持つ窪塚洋介。これらの眩しすぎる要素が集まってできた奇跡のような映画。共演の柴咲コウも、注目された『バトルロワイヤル』とは全く違った魅力を発揮し実力を見せ付けた。この映画と『ウォーターボーイズ』がきっかけで、若手俳優が人気を得るためにはドラマよりも映画での活躍が必須条件になった感がある。故に邦画に注目が集まったんじゃないだろうか。
以上、近年の邦画の盛り上がりのきっかけを強引に分析してみた。悲しいのは、誰がどう見ても邦画界の重要人物であり、誰よりも将来が楽しみだった窪塚洋介が失速しちゃったこと、だね。『池袋ウエストゲートパーク』から『ピンポン』までの彼は本当に、もうまるで裸電球のように眩しかった…。
 

キュート…か?/序章/Jr/ロマンティック…か?

2007-04-13 17:07:29 | 日記
●ファンの間ではよく知られた話だが、L'Arc-en-Cielのギターのkenはミスタードーナツのメインキャラクターの「ポンデライオン」によく似ている。ken…立ち位置は向かって右側、タバコをプカーっと吹かしながらギター弾いてる彼である。なかなかワイルドな風貌だが、よく見ると童顔。瞳はつぶらだし、口元などはネコ科の動物のそれだ。…似てるよなぁ、ポンデライオンに…。近年はデビュー当時のように髭を剃って雑誌やテレビに出ているためそのポンデライオンぶりに拍車がかかっている。見た目も若返って素敵ですよ。もう去年の事になるけど、『タモリ倶楽部』に出演し「鉄道マージャン」なるゲームに参戦した時のkenの童顔ぶり、ポンデライオンぶりは、かつてダウンタウン松ちゃんに「君、口に飴ちゃんか何か入れて喋ってるやろ?」と指摘された独特のホワホワした声も手伝ってよりいっそう高まりを見せていた。
そんなken。最近また彼に似ているキャラを発見した。kenとベースのtetsuの故郷・滋賀県の彦根城のイメージキャラクター「ひこにゃん」猫である。みうらじゅんの提唱する「ゆるキャラ」に分類されそうなヴィジュアルの、のほほんとしたピンク色の猫。微妙に似てる。本人の出身地に関連するキャラという点もポイント高い。彦根に行く用事があったらぜひチェックしておきたい注目キャラですよ。
余談だが、kenは情報誌「ぴあ」で様々なミュージシャンと「ヘヴィーメタル」をテーマに対談するという妙な連載をやっている。対談相手として登場するのは主にラルクが所属するレコード会社「キューンレコード」のアーティスト。ヘヴィメタに全く縁の無さそうなテクノやヒップホップ系の人々が多いので毎回単純なメタル談議になっていないのが面白い。中でもヒップホップユニット「ライムスター」の宇多丸がゲストの回は、メタルに疎い宇多丸とヒップホップに疎いkenが強引に互いの守備範囲をネタに盛り上がる様が秀逸であった。

●二週間後までに卒論の序章を書いてくることになってしまった。まぁ、なんとなく方向性は定まって来た気はするが…憂鬱だ。序章だけで二千字も書くんだってさー。レポート並みだね。さすが卒論。でもまぁやるしかあーりませんね…。「そのテーマ結構面白いかもしれませんねぇ」と先生に言われたのを励みに頑張ろう。『雨月物語』なんてあらゆる方向から研究されつくされてるから「ちょっとありきたりだね」ぐらいにダメ出しされるもんだと思ってた。

●千原ジュニアが週刊誌に某タレントとの熱愛ネタをスクープされたそうな。ジュニア…大阪城ホールでの単独ライブを成功させるほどの人気を誇ったものの東京では長らく泣かず飛ばずだった人。初のレギュラー司会を任された番組の第一回目の収録が終わった直後にぶっ倒れ、生死の境をさまよった人。さらにバイク事故で重症を負い、またもや生死の境をさまよった人。そんなジュニアが週刊誌ねぇ…出世の証拠?
『やりにげコージー』(現在は『やりすぎコージー』)スタート以降、物凄い勢いで躍進したジュニア。私は島田紳助が暴力騒動で活動を自粛してる際に東野幸治とともにピンチヒッターとして出演した『松本紳助』でのジュニアの活躍ぶりが忘れられないな。松本と東野という、決して仲が悪いわけではないけどスムーズに会話するにはかなりの労力の要る二人の間に入り、潤滑油として見事なまでに機能していたジュニア。思えばあの番組で衝撃の「東野、娘のペットの亀の死骸をゴミ箱に捨てる」事件が聞けたんだったな。

●しょこたんがカバーした『ドラゴンボール』のエンディングテーマ「ロマンティックあげるよ」を聴いた。うーん…イマイチだ。もちろんしょこたん好きですが、原曲が好きすぎるからかなぁ。全然心に響かない。歌い方の問題だな。もっとこう…軽やかに…憂いを込めたほうが…。アレンジもなんか陳腐。でもこの曲と同時にアニソンカバーアルバムに収録される「乙女のポリシー」には期待だな。しょこたんの声質に合ってる、多分。
カバーアルバムの選曲、彼女のキャラを踏まえると意外性はあまりないけど「乙女のポリシー」はナイスチョイスだなぁと思う。『セーラームーンR』のエンディング。『セーラームーン』で一番の名曲は初代エンディングの「Heart moving」だけどあれはしょこたんの声質に絶対合わないだろうしね。

しょこたん☆かばー~アニソンに恋をして~曲目
1.ロマンティックあげるよ(「ドラゴンボール」エンディング楽曲)
2.乙女のポリシー(「美少女戦士セーラームーンR」エンディング)
3.BIN・KANルージュ(「魔法少女クリーミーマミ」挿入曲)
4.残酷な天使のテーゼ(「新世紀エヴァンゲリオン」オープニング主題歌)
5. 青春(「タッチ2」 エンディングテーマ)

俺の街/春ドラ何見る?

2007-04-12 20:19:27 | 日記
●小説などで「田舎であること」を描写する際、列車の両編成の少なさで表現する場合がよくある。「僕の地元は田舎の中の田舎。たったの二両しか連なっていない電車がのどかに走る静かな町だ。」…みたいな。しかし二両編成の電車…一応名古屋市民の私もよく利用している。二両しかないのに車内がガラガラなこともよくある。こういう光景を見てると「いくら賑わってるとはいえ、名古屋はやっぱり人口の少ない地方都市に過ぎないのだな」等と思う。さすがに通勤通学時間には超満員になるのだが、そんな車両が延々と連なってる東京の電車と比べたら可愛いものだろう。
とはいえ最近駅前に新しい商業ビル(ミッドランドスクエア)が出来たり、他にもいろいろと建設中だったりして活気に溢れているのも事実だろう。特に2年前の愛知万博開催以降の街の活気は目を見張るものがある。金沢に引っ越した友人は久々に名古屋に戻ってきた際、「なんか駅に人が増えた!ていうか街の雰囲気変わった!」と驚いていた。確かに変わったのだ。名古屋は地下街が網状に広がり賑わっているぶん地上にはあまり人がおらず、やたらと広い道幅を誇る(100m)道路があるせいもあり平日などは結構がらんとしてる印象があった。けれど今は上も下も人だらけ。地元放送局のニュース番組は「元気な名古屋を象徴するような賑わいです」とかよく言っている。実感は全くないけど、やっぱ名古屋は景気が良いのかねぇ。儲かってるとこは儲かってるのねぇ…。
「名古屋で遊びたい!」という人のために案内してあげられそうな観光スポットも万博前後でちょろちょろっと増えた。前は名古屋城か名古屋港水族館か大須ぐらいしかパッと思い付かなかったけど、今はいろいろあるな。先のミッドランドスクエアとかイタリア村とか中部国際空港とか。だからみなさん、どんと来い!(は?)観光や仕事目的で名古屋に来た人を唖然とさせるJR名古屋駅前の「大名古屋ビルヂング」があなたを待っているよっ!…なんであんな妙な名称を堂々と掲げてんだろう。センス疑うぜ。

●春のドラマが始まる季節。今期の注目作はなんといっても日テレ水曜10時の『バンビ~ノ』でしょう。嵐の松本主演。高級イタリアンレストランを舞台に、主演の松本が戦場のように慌ただしい厨房で揉まれながら料理人として成長していく、みたいなコメディーらしい。…まぁそんなのはどうでもいいんだ。内容なんてどうでも。私が興味あるのは脇役の北村一輝ただ一人!「レストランものだからコック役?似合うだろうなぁ~」とか思ってたらウエイター役だってさ!華麗な所作で客を魅了するホールのアイドル的存在だって…最高じゃん…そうだよね、あのルックスで厨房にいたら勿体ないよね。華麗に接客すべき。あぁ、早くみたいなウエイター北村さん。ていうか北村さんがウエイターとして働いてるレストランなら毎日行きたいぞ。
…いつからこんなに北村さんに夢中になったんだ自分。とにかく必見『バンビ~ノ』。たとえイマイチでも北村さん目当てで見続けるよ。『十四才の母』の時みたいにね(あのドラマの北村さんも素敵だった。下世話な週刊誌の編集長役!汚れた役ならなんでもハマるなぁ)。

春の嵐/名曲の嵐/マシュマロの嵐

2007-04-09 21:50:39 | 日記
●もう、自分をごまかすことは出来ない。今までずっと、気付かないフリをしていたけど、それもどうやら今日で限界。私…花粉症デビューしてしまった。明らかに風邪なんてひいてないのに、外に出ると鼻がムズムズする。たまにくしゃみが出る。目が痒くなる。これ絶対花粉症だよな。駅までの道を自転車で走ってたらいきなり涙が出て来たよ。その時ipodで聴いてたHYDEの「SEASON'S CALL」に感極まって泣いちゃったのかとも思ったけど…違うよなぁ。花粉にやられちゃったんだね。スギ花粉に。今日みたいなポカポカした春の日をのんきにぬくぬく楽しめる日はもう訪れないのかなぁ…あ、電車に乗ってれば平気だわ。名鉄電車のボックスシートに座り、スクリーンに映される映像のような車窓をぼんやりと眺めるのが唯一の「私の春の楽しみ」になりそうだなぁ…。
自他ともに認める「きっちりしぃ」(病的な几帳面)のダウンタウンの松ちゃんはかつて、「花粉症なんてなる奴は最低」と暴論を展開していた。彼曰く「花を咲かすために存在する花粉を人間が受信してどうする」と。「好きで受信してるわけじゃねぇんだよ!」と花粉症の皆さんに一蹴されそうな穴だらけの言い分。花粉症の他にも猫舌な人、やたらと食べ物を辛がる人、方向音痴な人、車の運転が下手な人などが松ちゃんにとって「許せない人」らしい。「イッラー」っとなるらしい。そんな松ちゃんも近年花粉症気味なんだとさ。…ど、どないやねん。

●WOWOWで放送された「L'Arc~en~Ciel 15th L'Anniversary Live」。録画だけしておいて観るのすっかり忘れていた。部分的にyoutubeにアップされてた動画を観てたのでビデオも観た気分になっていた。あぁ…行きたかったなぁ…このライブ本当に夢みたいなセットリストでさぁ。「the Fourth Avenue Cafe」と「metroporis」。この二曲が同時に入ってるなんてなんという贅沢。
ラルクはデビューから一貫してファンに媚びないというか、ファンの期待や要望をサラッと裏切りながらもなぜか成功してきたバンドだと思う。シングル3枚だのアルバム2枚だのを同時に出す等、買い手の懐事情を無視したリリース体系とか、微妙な選曲のベスト盤を何枚も出したりとか、平気で3年近く活動停止したりとか…びっくりする程サービス精神の少ないバンド。しかし15周年ライブはファン投票の結果を基にセットリスト組んだり、昔着ていた衣装を再び着て当時の雰囲気を再現したりと、とことんファンの要望に向き合った「ラルク史」に残るとてつもなく貴重なものだった。インディーズ時代の幻の曲「I'm in pain」やるなんてファンの期待に応えるというレベルではない。忘れてたよ、その曲のこと(笑)。そんな予想の裏切り方の痛快さがラルクらしさ。さて、今年はどんな反則技でファンを驚かせてくれるのか。新曲「SEVENTH HEAVEN」で大盛り上がりした後は『Are You Ready?2007またハートに火をつけろ!』なんてふざけたタイトルが冠されたホールツアーを待つ…。

●今日まで気づかなかったけど、岡村ちゃんの「マシュマロハネムーン」名曲すぎる!いやぁ、私は鈍感ですわ。でもこの曲ベスト盤にしか収録されてないからね、忘れがちになるよね。「♪快感直感同じ夜でもどんなにするかは僕しだい」…!楽しすぎる。名作詞家岡村ちゃん。



Avril/Dune/You

2007-04-02 18:52:29 | 日記
●昨日はエイプリルフールということで、去年に引き続き嘘をぶっこいてみました。すぐに嘘と見抜けそうなくだらん内容ですが、普段からああいうの作ってるんですよ。様々な事柄をエヴァのサブタイトル風に表記するのが好きなんですよ。一年ぐらい前に某ブログで「プロ野球をエヴァ風に語る」という某掲示板のスレッドが紹介されてて、それがやたら面白くて自分もやってみたくなって。手始めに自分のブログの記事のタイトルをエヴァのサブタイトル風にした。それは2ヵ月ぐらいかけて全28話分コンプリートした。…誰にも気付かれず。
エヴァと全く関係ないものをエヴァのサブタイトル風に表すのは、結構頭の体操になる。ダラダラ考えずに思い付きでパッパッと進めて行く。オススメである。これまでX JAPANの活動歴やドラマ『華麗なる一族』などなどをエヴァ化してきたが、『PLUTO』は英語のタイトルまでいじったので大変であった。今までは「くだらないなぁ…」とハードディスクに眠らせてたが、せっかくなのでエイプリルフールを期にお披露目。どんなくだらないこともこの日なら許されるだろ…。
ちなみに最近見かけたエヴァサブタイトルのパロディーの中で秀逸だと思ったのは越中詩郎バージョンかなぁ。ケンドーコバヤシが崇拝してるプロレスラー。「越中詩郎 エヴァ」でググれば、そこにはめくるめく越中ワールド満開だって!ケンコバが越中氏について熱弁している「アメトーーク」の映像、youtubeにあるのだが、なんと17万回以上も視聴されている。ケンコバ、最高。

●なんだか最近黄砂が凄いですねぇ。空気が物凄くパッサパサ。深呼吸するのが怖いぐらいだ。遠くどころか近くの景色も黄色いフィルターで覆われ、せっかくの桜も黄色く霞んで全く綺麗に見えない。でも不思議なもので、今日人に「なんか今日は黄砂が凄いね。ニュースで言ってたとおりだ」と言われるまでは「今日はどんより曇ってるなぁ」程度にしか思ってなかった。それなのに脳内に「黄砂」という単語が刻まれた瞬間、今自分がいる場所が砂にまみれた息苦しい世界に思えてしまう。必要以上に手を洗ってしまう。必要以上に外に出ていたくなくなってしまう。人間を洗脳するのなんて本当に簡単なのだなぁ、と思った。
それでも黄砂が酷いのは事実。去年までは愛知県はこんなに黄砂が飛んでこなかったはずなのに。中国の環境破壊は相当なスピードで進んでいるのだな。やめてよ。砂の街になっちゃうよ…♪砂の街は今日も~(DUNE/L'Arc-en-Ciel)。

●山崎まさよしの「全部、君だった」という曲が大好きだ。もう4年前の曲だが、発売当時ラジオで聞いた瞬間夢中になってしまい、以来愛聴している。淡々と連なってく展開、徐々に変化していくアレンジ、静かなのにエモーショナルなメロディー。どれをとっても完璧だ。突出した派手なサビがなくても十分盛り上がれる成熟しすぎのバラード。山崎まさよしに疎く、「全部、君だった」を聴いて以降も彼の音楽を深く掘り下げて聴いたことはなかったのだが、あの曲以上の名曲がもしもあるのなら聴いてみたいものです。