拝啓 夏目漱石先生

自称「漱石先生の門下生(ただのファン)」による日記

サンタ祭/今週の『HUNTER×HUNTER』感想

2007-10-31 18:24:37 | 漫画
●ラルクの新曲「Hurry Xmas」のPVが久々に良かったので感想を。ラルクのPVって昔は「Piecese」「STAY AWAY」あたりを筆頭に名作揃いだったんだけど、2004年の復活以降は、ぶっちゃけ力作は見当たらなかった。唯一「叙情詩」のPVが近年稀に見る傑作だったが、他のは別に…。2007年に入ってからも、曲の粒は揃いまくってるものの普通のPVが続き、「もうPVにお金かけるのやめたのかな?CDが売れない時代って大変だー」と思っていたのだが…「Hurry Xmas」は凄かった。初めて曲を聴いた時、アレンジがゴージャス過ぎて笑ってしまった私だが、PV見た時も笑っちゃったよ……サンタ祭が起きてたもん。
クリスマス直前、沢山のサンタクロースが集結し、年に一度の大仕事のためテンション上げてパーティーしている。その、一面サンタだらけのパーティー会場で歌うラルク、というPVである。出てる沢山のサンタさんのノリが、「子供には見せられないなぁ、こんな姿」みたいな感じで最高。酒ガンガン飲んでるし。そんな場所で歌うラルクは、珍しく笑顔。PVで彼らが笑ってるって、激レアだよ。サンタさん達、初めは若干怪訝そうにラルクのライブを眺めるものの、サビに突入するとフィーバー。素敵です。曲が終盤に差し掛かると、さらにサンタが密集してる部屋(サンタが着替えとかしてたりプレゼントが保管してあったりする)にラルクが「Hurry Xmas~!」と強引に乱入。メンバーの周りにサンタがわらわらと寄って来てさらに盛り上がる会場。終いにはプレゼント放り投げてるし、酔い潰れて地べたに座り込んでる人も居るし。笑顔で歌うhydeの頭上にもプレゼントが落下…。そんな狂乱の宴の間に、寝ぼけた子供(外国人。ラルクの映像に登場する外国人の子供は皆、超可愛いぞ)がひょっこりやって来て…。
久々に何度でも見たくなるようなの来たなぁ。終始目が離せない。一面サンタだらけだからその中に埋もれたラルクを発見する楽しみもある。このPVでのラルク、なぜか腕にタトゥーのようなペイントを施しているが、あれには何の意味が…hydeは首筋にキスマークも入ってるよ。意図はよくわからないけど、妙にめでたい感じはするね。このシングル、初めてPV入りのDVD付いてくるから普段より気合い入れて作ったのかなー。

「Hurry Xmas」PV

●今週の『HUNTER×HUNTER』で、ネテロの圧倒的な強さが発覚。あのネフェルピトーを吹っ飛ばしてしまいましたよ。まぁ、多分吹っ飛ばされただけなのでしばらくすれば戻って来るだろうけど驚きの展開。ネテロ、「ゼノじいちゃんと互角?」とか思ったけど大きな勘違い。ゼノが乳飲み子の時、既にネテロはジイさんだったなんてね。ネテロはヨークシン編で一瞬出て来たゾルディック家の長老・マハと同世代らしい。ゼノとは世代もキャリアも全く違う。そんなネテロが恐らく遥か格下の若きハンターチームを率いているなんて…。雷禅が暗黒武術会終了後の浦飯チームを率いるぐらいの不自然さを感じる(さすがにそこまでの差は無いか?)。ていうかピトー、これからどうなるんだ!君の必殺技らしい「黒子無想(テレプシコーラ)」を拝めるのは何時!?…ゴンと戦う時かな。…それっていつだよ。予定されている10週連続掲載の中で、ゴンとピトーは対面すらしない気がしてきた。毎回凄く面白いんだけど、いくらなんでも展開遅すぎ。あの…二人の対決、かれこれ4年ぐらい待ってるんですけど…。



がんばっていきまーっしょい

2007-10-25 00:08:08 | 音楽
私が中学生活を送った1998年~2001年。この3年間は、ラルクが一番派手に活動していた所謂全盛期である。それはもう夢中だった。魅了されまくった。だが、今日の記事の主役はラルクではない。ラルクと殆ど同時期に派手に活躍していたアイドルグループ…モーニング娘。の思い出を、今日は振り返ってみようと思う。
モーニング娘。は、ラルクがシングル「winter fall」を出した日にメジャーデビューした。1998年1月28日。その日はhide「ROCKET DIVE」が発売された日でもあり、なかなかの慌ただしさである。当時私は小6。既にラルヲタだった私は当然、モーニング娘。に興味を持つことなどこれっぽっちも無かった。当時のモーニング娘。を語るには絶対ハズせない重要番組「ASAYAN」も見ていなかったし。しかし中学に入り、私は意に反してモー娘に詳しくなってしまった。入部したバレーボール部の同級生達が揃って「ASAYAN」及びモー娘ファンだったからである。モー娘がデビューする前、オーディションの時期から彼女達を見守っており、モー娘の知識も豊富だった部活仲間たち。練習の合間や練習終了後にみんなでダラダラと喋る時の話題はとりあえずモー娘の事が中心だった。私は殆どラルクにしか興味なかったから、もちろんみんなの会話をポケーっと聞いているだけだった。寂しい気もしたけど、会話に入るためだけに興味の無いモー娘を聴くのも面倒だったから放っておいた。
でも、聴かずともモー娘の曲は耳に入ってくる。新曲が出ると、彼女達はすぐに曲を覚え、カラオケで熱唱していたから。カラオケだけじゃない。日常的にもガンガン歌っていた。しかもパート分けをして。「あたし、なっちのパート歌うよ」「じゃあ私明日香の所歌うね」…初期のモー娘。はメインボーカルを安倍なつみと、真っ先に脱退した福田明日香の二人がつとめていたので、二人のパートを交互に歌ったりハモったりするのが部内で流行っていたのである。それらを聞いていたため、ラルヲタのくせにその当時の…98年~99年ごろのモー娘の曲が脳内にいまだに刻み込まれてしまっている。「LOVEマシーン」で一気に大ブレイクし、国民的アイドルの地位に上り詰める前までは一部の熱狂的モーヲタ(男率激高)に支えられていた、というイメージの強いモー娘だが、大ブレイク前も女子中学生からの支持は熱かったのだ。とりあえず私の母校のバレー部では熱かった。
「LOVEマシーン」といえば、このシングルからグループに加入した後藤真希を選出したオーディション。この頃の「ASAYAN」はチラチラとチェックしていた。当時のモー娘最新アルバム『セカンドモーニング』が当たり前のように部内でヘビロテされており、私もその流れで耳にし、うっかり「お、良いアルバムかも?」と思ってしまったのだ。あのアルバム、良質で抜かりないとんでもないアルバムだと今でも思う。「LOVEマシーン」とかよりよっぽど好きさぁ。…でまぁ、あのアルバムのおかげでちょっと興味もって、オーディション見始めて。ちなみにうちの部内では、かなり早い段階で「この金髪の後藤って子が選ばれると思う」という結論に達していた。まぁ、誰が見てもそう思ったよね。あのオーディションは素人時代の倖田來未も参加してたらしいけど、彼女のことは全く覚えてないっす。去年ぐらいにそのときの映像見てびっくらこいたっす。
それにしても、あの子たちのモー娘熱、というか「ASAYAN」熱は凄かったな。モー娘だけじゃなく、あの番組から出てきた「太陽とシスコムーン」とかも応援してたもんな。あんまり売れなかったけど、良い曲多かったよね、「太陽とシスコムーン」。ていうかあの時代のつんくプロデュース作品はどれも名作扱いされてるようで。『セカンドモーニング』やモー娘から派生したユニット・タンポポのアルバム『TANPOPO 1』などね。太陽とシスコムーンのアルバムも、業界人モーヲタの第一人者であるライムスター・宇多丸大絶賛。「私の部活仲間、意外と玄人好みで高品質なモノを聴いていたんだなぁ…」という事が、後になって判明したのでした。

で、なんでいきなりこんな記事書いたかというと、ブックオフで100円で買ったタンポポのアルバム(『TANPOPO1』『All of タンポポ』)が異様にツボで。さらにニコ動でモー娘。関連のすーばらしい動画を一本見つけて。近日これらの感想も載せる予定。

着飾った街はもう幻想さ

2007-10-23 22:12:12 | L'Arc-en-Ciel
ラルクの新曲「Hurry Xmas」を聴いた(今年のこのブログ、こういう書き出しの記事多いな。それだけ活動が活発なので…)。ジャズテイストのクリスマスソングである。もうホーンがプップクジャンジャン鳴り響いてて、クリスマス仕様のディズニーランドのBGMみたいな仕上がり。「ミッキーマウスレビュー」って感じ?ラルク…冒険しすぎ(笑)。ジャズだからして、リズム隊に要求されるレベルも普段より高度。妙にテンポ速いしね(なんてったって「Hurry」だし)。今までのラルクでは聴く事のなかったベース&ドラムが聴ける。特に、ブラックミュージック全般に殆ど興味無さそうに思えたtetsuの演奏が新鮮。今年のラルクはディスコパンク、U2直系ギターロック、キュアー風アニソン、そしてジャズ歌謡と、シングル4曲だけで異様に幅広い音楽性を見せ付けてくれている。なんなの?ねぇ、なんなのさ。
この曲、確認したわけではないが、おそらく今年のツアーのオープニングSEとして流れてた曲だと思われる。星がキラキラ輝く映像が流れたのだが、その時使われてたインストが多分この「Hurry Xmas」。いやぁ…驚いた。あれもラルクの新曲だったなんて!やられたよー。
曲調もラルク史に於いてかなり斬新だが、歌詞も今回凄い。タイトル「Hurry Xmas」が示す通り、「あぁ~、早くクリスマスにならないかなぁ~パーティーしてぇよ~!!」という気分が詰め込まれている。しかも、クリスマス系の単語を列挙し、クリスマスの様子を具体的に描写。「具体的」ほどラルクの歌詞に似合わない言葉も無かったのだが…。「ねぇ早く聖夜にならないかな」「雪が降り積もればいいのに今年も降りそうにない」「プレゼントはまだ隠しておいて」「柊のリースキャンディーケーン飾りたてたツリーあの子喜んでくれるかな」……楽しみにし過ぎ。ウキウキし過ぎだよ(笑)。最後の「Thank you Jesus」が唯一ラルクっつーかhydeっぽい。hydeっぽいと言えばメロディー、ノリと勢いとスピード感で最後まで突っ走るこのメロディーは、雰囲気こそまるで違うものの「HEAVEN'S DRIVE」「HONEY」あたりを思い出す。せっかちな曲をたくさん作る人・hyde。
「MY HEART DRAWS A DREAM」「DAYBREAK'S BELL」と、王道の名曲をリリースした後、もの凄い変化球をぶん投げてきたラルク。この曲のイントロが流れてきた瞬間、笑ったもんなー。聴いてる間中ずーっとニヤニヤしてしまう。あまりにもハッピーな雰囲気で。今年出たシングルたちの歌詞の世界観は見事にバラバラだけど、根本は多分同じだろう。「あなたの笑顔があれば私は幸せ」。アルバムが超楽しみになってきた…。もちろん「Hurry Xmas」も。買うよ、付属のDVDのために。浜松のライブの思い出が詰まっているはずだもの

youtube
ニコ動

今週のHUNTER×HUNTER感想(当然ネタバレあり)

2007-10-22 20:29:27 | 漫画
たまらん…たまらんよ冨樫…最高だよ今週の『HUNTER×HUNTER』も…。待ってて良かった。本当に良かったよ。たったの20ページ弱にあれほどの緊張と興奮が詰まっているなんて。もうね、今週号、読み終わった瞬間あまりの面白さに発狂しそうだった。コンビニで立ち読みという状況だったから抑えてたけど、本当、叫びたかったんだよ。あそこまで興奮したのはラルクのライブ行って、一曲目の「SEVENTH HEAVEN」のイントロのギターリフ聴こえてきた瞬間以来だよ。素晴らしい。
今回本当に凄かったよね。ネフェルピトーファンの自分としては、ピトーが超久々に臨戦態勢に入るという展開に大満足。カイトと戦って以来、実に4年ぶりに、最凶念能力者の一人としての片鱗を見せてくれた。いやぁ…可愛くてカッコよくて不気味で最高だったねぇ。敵の存在に気づく→警戒→相手が猛者だと判り興奮。この一連の流れでピトーの魅力が一気に引き出されていた。カイトとの一戦が終わってからはずーっとクールかつおとぼけキャラだったピトーだが、やっぱ本性はこっち、読者として拝みたいのはこっちのピトーだね。
で、そんなピトーの前に現れたのは、「古い知人に会いに行く」と告げて一旦退却したネテロ会長(「心」Tシャツ着用済)&古い知人・キルアの祖父ゼノじいちゃん!ゼノじいちゃん…なんと7年ぶりの登場。ネテロの言う「古い知人って誰だ?」論争は、この発言のあった3年前ぐらいからちょろちょろとあったが、真相はわりとベタでしたね。当てた人も多いのでは。あー、ゼノでよかったよ。「ありえないよなぁ…?」と思いつつも、もしジンが出てきたらどうしよう、とボンヤリ思ってたので。ジン登場=最終回近いって感じだしさ。
7年前、幻影旅団の団長とのバトルにて、オーラを変化させて作り出した龍を操って攻撃するという渋すぎる能力(変化系だよね?)を少し披露しただけだったゼノだが、今回は敵が敵だけに、さらに凄いモノが拝めると期待。実際凄かったしね、今週も。龍を操る技、かなり応用が効くようで。あんなの見たら好戦的なピトーは大興奮、護衛そっちのけで降り注ぐ龍にくぎづけでしょう(でも狙うのはピトーでなく王なんだよね?)。で、そんなゼノの孫・キルアだが、やっぱり彼はゴンのネフェルピトーへの復讐のサポートにまわるのだろうか。華のあるキャラなのでピトーはゴン一人にまかせて、他の護衛軍とのタイマンを勝手に期待しているのだが…。
圧倒的に格上の敵に対し、修行&パワーアップで対抗するのがドラゴンボールならば、入念に策を張り巡らしてギリギリで対抗しようとするのがHUNTER×HUNTER。読後の快感はどちらの漫画も格別だが、何度も何度も読み返して味わえるのはやっぱHUNTER×HUNTER(グリードアイランド編なんて何度読み返したことか)。どんなやり方で王軍団に挑むのか…。そいえばハンターチームのメンバーはイカルゴ以外全員プロハンターなんだろうけど、ゼノじいちゃんもライセンス持ってんのかな?

『PLAY』/安室奈美恵

2007-10-20 21:25:00 | アルバムレビュー
『PLAY』/安室奈美恵

1. HIDE&SEEK ★★★★
冒頭のホーンに意表をつかれ、天井無しで曲のテンションがグイグイと上がっていく。マーチ風、軍隊風なビート。このアレンジが、ムチを手にしたジャケに繋がったのだろうか。「いつ息継ぎするんだ?」と心配してしまうような難易度の高そうな曲を、余裕で歌いこなす安室、頼もしい。

2. FULL MOON ★★★★
冒頭で銅鑼がボォォ~ンと鳴り響く。これまた意表をつくアレンジ。ゆらゆらしたファルセットで色っぽく歌う。ポヤーンとしたエフェクトがかかったボーカルが色気増幅。タイトルにあるように、満月の力で発情しちゃった、みたいな曲。わかりやすい盛り上がりポイントが無いのでボーっとしながら聴いてると、淡々としていて印象に残らない曲にしか思えないかもしれないが、このボンヤリ感はハマると病みつきになる。

3. CAN'T SLEEP, CAN'T EAT, I'M SICK ★★★
ちょっとイライラしてる時に聴くと軽くムカっとくるような陽気なホーンのループが楽しい曲。洋楽R&Bから直輸入したような曲だが、一曲の中で声質をコロコロと変えて歌う点になんとなく安室らしさがうかがえる。囁くような歌唱で、曲名から伺える色ボケぶりを見事に表現している。

4. IT'S ALL ABOUT YOU ★★
色ボケしてたと思ったらこの曲では相手に愛想を尽かしたかのように攻撃的。ノイズが随所でガーガー鳴りまくり。アルバム中で最もぶっ壊れた安室を堪能できる一曲。そんなもの堪能したくない人には用の無い一曲か。

5. FUNKY TOWN ★★★
CMでよくかかってた曲。ノリノリで踊る安室が目に浮かぶ。キャッチーかつファンキー過ぎてアルバムの中で妙に浮いている気がするが曲自体は良い。「アーゥ!」「ウー!ハッ!」という、荒っぽい男の合いの手のループにまで耳を澄ませて笑おう。終盤にブレイクタイムも用意されているので、安心して踊りながら聴くのがベストだろう。

6. STEP WITH IT ★
スタイリッシュなR&Bだが、1~5曲目に妙にアクの強い曲ばかりが揃ってしまったのであまり印象に残らない。こういうのならクリスタルケイとかも歌ってそうだしな。歌詞はそこそこ過激。「FUNKY TOWNで男と踊り狂い、その後…」みたいな。

7. HELLO ★★
「私、今忙しいからあなたからの電話に出てるヒマないの」みたいな曲。電話のベルの音が良いアクセントになっている。男に振り回されないカッコイイ女・安室を演出したのだろう。個人的にこんなじらしプレイをされてもムカつくだけだが、M男は喜ぶだろう。

8. SHOULD I LOVE HIM? ★★★★
コーラスを重ねた切ないバラード。前曲は男を振り回す女だったが、今度は逆に翻弄されている。ここまで殆ど攻めっぱなしだったのでここらでクールダウン。安室の歌うバラードというと大味で壮大、みたいなイメージがあったが、この曲は、ちゃんとアルバムのカラーに合うシックなものになっている。

9. TOP SECRET ★★
また攻めモードに戻る。アグレッシブに歌ったり囁いてみたり。インパクト大のスリリングなシンセがイントロで鳴り、かなり期待を煽られるが、サビの盛り上がりが今ひとつ。…いや、確かに盛り上がってるのだが、もう一ひねり…。全体を貫くシリアスな雰囲気はかっこいいけれども。

10. VIOLET SAUCE(SPICY) ★★★
ヘヴィーなギターのリフが随所でうなる、終始ミステリアスでロックな曲。サビの「dip it in the sauce」の部分が延々繰り返されるので、一通り曲を聴いただけであのメロディーが耳から離れなくなる。歌詞にあるように「マインドコントロール」されるのかもしれない。曲の終わり方に幻惑される。

11. BABY DON'T CRY ★★★★
雨上がりの爽やかな空気を感じさせる、軽やかなミディアム曲。水滴が日に照らされてキラキラしてる感じも音からなんとなく想像できる。寂しげ歌い出しから優しく元気付けるような開放的なサビへの展開と歌詞が密接にリンク。
苦労人・安室が歌う「諦めないで」「良くなる方にとらえたら?」というメッセージは重く響き、説得力もある。どうでもいいが、「don't cry」と「どのくらい」をかけた曲って多いなぁ。

12. PINK KEY ★★★
エンドロールのような曲。一曲目を盛り上げた鼓笛隊たちが再びやってきたような趣き。前向きな歌詞で埋め尽くされた、実に軽く可愛らしいポップス。終盤の「Now is time to find your way」から冒頭の「left right」に戻る展開は感動的。

総評 ★★★☆
本格R&Bを取り込み、持ち前の歌唱力で表現するというスタイルもなんとなく定着した安室。とにかく濃いトラックばかりだが、洋楽直輸入の楽曲に染まりきっているわけではなく、いくつかの曲では全盛期のアイドル性も微かに感じられる。故に「路線変更後の安室はちょっと…」な人でも結構聴けるのでは。普段R&Bを聴かない人も、人によっては一癖も二癖もあるトラックにハマる可能性があるので、試聴して一曲目か二曲目のイントロに心を掴まれたら、レンタルするなりして全部聴いてみることをすすめる。「HIDE&SEEK」聴いて腰が動くか動かないかで聴くべきか否かが決まる。一曲の中で、R&B仕様だったりJ-POP仕様だったり、囁いてみたり呟いてみたり鼻歌を歌ってみたり、様々なボーカルスタイルに挑戦しまくっているので飽きにくい。


 

そのヘッドホンは何処に繫がるの?

2007-10-19 16:20:56 | L'Arc-en-Ciel
●今日のNEWS23に岡村ちゃん出演。これは必見だぁ。

●やっと発表された。11月21日発売のラルクのニューアルバム『KISS』のジャケ写真&収録曲!ジャケはこれまた変化球ですなぁ。アルバムタイトルに合わせ、ラルクのイメージとは対極にある「可愛さ」満点。こういうジャケを見ると、コーネリアスとかカヒミ・カリィとかピチカートファイブとか、所謂渋谷系のミュージシャンを思い出す。これまた冒険したなぁ、ラルク。このジャケは地味な仕掛けが施されてるらしい。この絵を、顔が向かい合うように並べると、黒い部分が杯のように見える、という仕掛け。「ルビンの杯」みたいなトリックアートなジャケ。ラルヲタには賛否両論だろうけど、私は大歓迎だなぁ、こういうトボけた感じのイメチェンは。
で、収録曲。今年の夏のツアーで披露されていたたくさんの新曲をほとんど収録している。

01. SEVENTH HEAVEN
02. Pretty girl
03. MY HEART DRAWS A DREAM
04. 砂時計
05. spiral
06. ALONE EN LA VIDA
07. DAYBREAK'S BELL
08. 海辺
09. THE BLACK ROSE
10. Link -KISS Mix-
11. 雪の足跡
12. Hurry Xmas

アルバムを聴いていないにも関わらず、全く知らない未知の曲がたったの4曲しか無いという状態だ(「spiral」「ALONE EN LA VIDA」「海辺」「Hurry Xmas」)。なんだか寂しいけど、ライブで聴いた新曲をちゃんとした形でまた聴けるという喜びのほうが勝る。特に「Pretty girl」と「雪の足跡」。ライブでの印象が未だ強烈な二曲だけど、脳内再生し続けるのもそろそろ限界。やっとCDで聴けるんだねぇ…。「Pretty girl」は超ハジけた夏ムード満点の曲、「雪の足跡」はパイプオルガンの響きが感動的なバラード。両方とも名曲だったなぁ。
このようにズラーっと並んだ曲名を見てると、物凄くカラフルでポップなアルバムを想像してしまうが、果たしてどうなることやら。「海辺」ってこれまたラルクらしからぬめちゃくちゃストレートな曲名だが、どんな曲なのさ。とりあえず今一番楽しみなのは、先行シングルとしてリリースされる「Hurry Xmas」。なんとジャズ風らしい。この曲のジャケも先日公開されたが、一見可愛いけどよく見るとマッドなトナカイの絵だった。良いよ良いよー。

したたかに/さざなみ/よあけのかね

2007-10-17 18:26:37 | 音楽
●最近、KAT-TUNの「SIGNAL」という曲が、実は凄く自分好みな曲だということに気づいた。去年ドコモのCMでバンバン流れていた「♪What's goin' on し~なやかに~」とかいう曲。去年の曲で、当時は普通にスルーしてたけどひょんな事がきっかけできちんと耳を傾けてみたら、すーごいカッコイイ曲じゃないですかコレ。延々と続くギターのカッティングのループと、たまに聞こえる咳払いがもう耳から離れない。盛り上がってなんぼなアイドルの曲なのに、単調なメロディーの繰り返しでここまで引っ張るのも珍しいよなー。大ヒットしたデビュー曲「Real face」よりも全然カッコイイぞ。これはちょっと、楽しむのはジャニヲタだけなんて状態じゃ勿体無いんじゃないかと思います。気づくの遅いって?KAT-TUNは守備範囲外なものでねぇ…。

●スピッツ新作『さざなみCD』を買ってから一週間。良いアルバムだと思う。ファンなら「次はこういう展開のメロディーが来るだろうな…」となんとなく予測出来そうな程、所謂スピッツ節全開の曲ばかり。でも過去の作品の焼き直しでは決してなく、じっくり聴けばなんとなく新しさに気付くような…そんな感じ。スピッツって昔からずーっと音楽性を変えず、独自の魅力を守りながら活動してるイメージだから新曲聴いても「あぁ、いつものスピッツだね」ぐらいにしか思われないんだろうけど、例えば10年前に出た「チェリー」と今作収録の「ルキンフォー」は、聞き比べてみればもう全体違うわけで。おそらく、微かな変化を積み上げまくってきたのだろう。行列の出来るラーメン屋さんが客をキープするために、スープの味を守ってるフリして微妙に変化させてるみたいに(味を一切変えないまま営業続けてると、客は何故か「最近この店の味変わったなぁ」と思ってしまうらしい。何も変わってないはずなのに)。
個人的にスピッツは秋のイメージがあるが、今作もまさに今の時期にぴったりな曲がずらりと並ぶ。特に1曲目「僕のギター」と8曲目「P」は、冬が近づいてどんどん寒くなっていく晩秋の空気感をモロに音像化させたような曲で、聴いてると風景変わる。この二曲と「漣」が私的ベストトラックかなぁ。巷では「桃」が「ロビンソンっぽい!」と人気らしいけど。
『さざなみCD』、本当に良い曲ばかりだけど、ちょっとまったりし過ぎな気もする。弾けまくった曲や暗く切ない曲が入っていればなぁ。

●ラルクの「DAYBREAK'S BELL」をカラオケで歌って来た。予想通りサビの英語の部分で撃沈。もっと練習しなければ。なんか、ラルクの新曲が出るたびにカラオケで歌うために頑張る、という事が久々に出来て嬉しいな。懐かしいよこういうの。ラルクの曲は大体難易度高いので挑戦のしがいがあるってもんです。

売れている…

2007-10-10 18:26:42 | 漫画
あの…コミック単行本売り上げランキング、文教堂もアマゾンも『HUNTER×HUNTER』24巻が一位っていうのは問題だと思うんだが(笑)。特に、同日発売した、冨樫と違って真面目にジャンプで連載を重ねてきたであろう人気漫画『BLEACH』や『銀魂』の新刊が『HUNTER×HUNTER』より下というのは…大丈夫か、ジャンプ編集部。両方とも読んだことないからわかんないんだけど、ジャンプの人気を支え続けているであろう人気漫画が、1年8ヶ月も休載してた漫画に売り上げで負けてどうするんだよ(笑)。そういえば『BLEACH』って、いつのまにか『HUNTER×HUNTER』の巻数を余裕で超えてたのね。30巻だってさ!私の記憶が確かなら、『HUNTER×HUNTER』の23巻と同時に『BLEACH』の21巻か22巻が発売されたはず。当時「ハンターより大分あとに始まったはずのこの漫画だが…いつか抜かれるんだろうなぁ」なんて思ったが、案の定、6巻分も差がついてしまいました。でも売り上げはハンターのが上…これじゃあ冨樫がまた余裕こくんじゃない?「ほーら、どれだけ休載しようが待っててくれる人は大量にいるじゃん」って、再確認しちゃうんじゃないの?ダメだよこんなの!他のジャンプの漫画家だって、腹の底では「毎週頑張っても、結局この人にはかなわないんだなぁ」と失望してるかもしれない。…でも私も喜んで冨樫との再会を受け入れ、他の漫画など目もくれず、新刊をフラゲした人間の一人。現在、『HUNTER×HUNTER』の人気に勝てるジャンプの漫画って、『ワンピース』ぐらいだよね(あ、『ナルト』もか?)。『HUNTER×HUNTER』と『ワンピース』がジャンプの二大看板連載で、『少年マガジン』に抜かれてしまった売り上げを取り戻そうと必死こいてたのが私が中学生だった98年~2000年ごろだったか。懐かしいな。
それにしても最近のジャンプの人気漫画って本当に長期連載だねぇ。『ドラゴンボール』が記録した42という巻数、ワンピースはとっくに超えちゃってるよ。ナルトも新刊は38巻らしいから、ドラゴンボール超えは時間の問題。私の中の「ジャンプの長期連載漫画の代表作」って『ドラゴンボール』の全42巻と『スラムダンク』の全31巻なんだけど(もはや別格の『こち亀』と『ジョジョ』は除く)、現在ジャンプで連載中の作品たちはこれらの数字を余裕で超えていくだろう。「人気連載は終われない」というジャンプ漫画の伝統は、昔よりもさらにパワーアップしているようだ。
考えてみれば、久々にジャンプを手にとり、目次を見て驚いたのは、連載されている漫画のラインナップが私が中高生のころと殆ど変わっていないという事実。『ワンピース』『ナルト』『テニスの王子様』『BLEACH』『アイシールド21』『銀魂』…ジャンプの人気上位作品ってこのあたりだと思うんだけど、この並びは私が高校生のころからずっと変わっていない。巻数を余裕で20巻以上重ねながらも、いまだに終わらず続いてる作品がこんなにもあるのだ…。これはつまり、新しい漫画家が未だ育ちきっておらず、主力連載を終わらせたらマジに売り上げに影響する、ということなのだろう。そりゃあ冨樫を歓迎するしかないよ、1年8ヶ月休載なんてナメたマネされても…。「君も みんなも そして僕だって この時を待っていた!!」なんて煽り文載せて大歓迎した少年ジャンプ編集部に対して「うわぁ、狂ってるよ(笑)」と思ったけど、本気で冨樫を待ってたんだろうなぁ…。 
ただ、最近のジャンプの人気漫画家はヤル気がありすぎて、「連載が永遠に終わらなくても全然OK!いくらでも描くぜ!」という心境だから連載が長期化している、という説も捨てがたい。

血の海

2007-10-09 20:28:40 | L'Arc-en-Ciel
L'Arc-en-Cielの新曲「DAYBREAK'S BELL」とスピッツの新アルバム『さざなみCD』をまとめてフラゲしてきた。うーん、なんという充実感。今年は欲しいCDが同じ日にまとめて出るって事が多くて楽しいな。今日の記事はとりあえずラルク新曲の感想。スピッツのアルバムはこれから聴きこむ予定。


■「DAYBREAK'S BELL」
『機動戦士ガンダム00』オープニングテーマ。ガンダムヲタクの間では早速「曲と映像が全然合ってない!」「やっぱラルクじゃダメだ!」と非難の嵐みたいですね。でも私はガンダムヲタクではないのでアニメにマッチしていようがいまいがどうでもいいです。寧ろヲタク達の大事なガンダムを蹂躙してしまったラルクを痛快に思います(すいません、ガンヲタのみなさん)。色んな意味でガンヲタに傷を遺したっぽい「DAYBREAK'S BELL」、最高じゃありませんか。大体、ロックバンドとロボットアニメって組み合わせ、今まであったのかしら。ほとんどが、打ち込み系のアッパーに曲だよね、ロボットアニメのオープニングって。対してラルクの新曲はダークなバンドサウンド…始まる前からラルクとガンダムのミスマッチは予測出来るよね。皮肉にもこの曲の歌い出し「ねぇこんな形の出会いしかなかったの?悲しいね」が、現在のラルクとガンヲタの関係を思わせる(笑)。
しかし曲自体はこれまた本当に良いんだよなぁ。今年のラルクどうしちゃったんだろ、マジで。2005年頃とは比べものにならんな(あの頃のラルクにだって満足してたハズなのに…)。抑え気味のボーカル、シリアスなピアノ、好き勝手過ぎるベース、ベースではなく歌に徹底的に寄り添った大暴れドラム、リズム隊とボーカルを際立たせるため身を引いたギター……これぞラルクだよ!スリリング過ぎるよ!今回本当にリズム隊が凄いや。特にAメロのドラム。一聴しただけでは「何考えてんだっ!わけわからん…」と思われるかもしれないが、そしてベースも悪ノリしすぎだが…聴き込むと抜け出せないよ。対して極端に見せ場の少ないギターken。それでも彼がこの曲の作曲者なんだよなぁ…「My wishes overthir airspace」ってフレーズ、ラルヲタなら悶絶の、必殺のken節だ。逆にラルク嫌いだと耳を塞ぎたくなるような濃いメロディー。

■「夏の憂鬱[SEA IN BLOOD 2007]」
パンクアンシエルによる、最近またライブで脚光を浴びるようになった95年の楽曲のカバー。パンクというか、もうメタルですな、完全。爆笑です。ロマンチックなイントロから、原曲の「切なさの嵐」が微塵も感じられぬ怒涛の展開へ。最後のさざ波の音がシュール過ぎる。
最近じゃすっかりお馴染みの日本通ギタリスト・マーティーフリードマンがJ-POPを語る雑誌の連載で、この曲にバカ受けしていた。さすが元ヘビメタバンド(メガデス)のスーパーギタリスト。互いのパートをチェンジしたバンドなのに演奏が上手い事に驚き、「ラルクもメタラーだったんじゃないの?」とコメントしてたが、正解だよ(笑)。まぁ、パンクアンシエルももう4年目で、楽曲も8曲目。そりゃあ演奏上手くなるよ。ギタリストが2バス踏めるようになるよ…。
今回のようなメタルもあればメロコアもあり。ラルクの4人がやってるだけあって、音楽性が幅広いね、パンクアンシエルも。

■特典
「わくわくペーパークラフト」に加え、今回ガンダムの曲ということでガンダムステッカーとカードが封入されていた……要らないってば!! 


追記
私が毎週チェックしてる「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」というラジオ番組のポッドキャスト、10月6日分が過去最高に面白いから興味のある人はぜひ。
http://www.tbsradio.jp/utamaru/podcast/index.html
テーマは「ノーナリーブス西寺郷太による『マイケル・ジャクソンと小沢一郎についての一考察~ポップ・ミュージックと戦後日本政治の"申し子"の共通点~』」。これはマジに凄いですよ。目からウロコが落ちます。

海を越えて

2007-10-06 01:07:46 | 音楽
youtubeでラルクの映像を検索していると、外国人がラルクの曲をカラオケで歌ったり、コピーしてたりする映像を多々見かける。「あぁ、ラルクって本当に海外でも人気あるんだなぁ」と思わされる瞬間である。海外で人気のある日本人アーティストは別にラルクに限ったことではないけど、やっぱ凄いことだと思うし、なにより不思議な感じが…。ラルクの海外での人気の理由は、やはりアニメの主題歌を歌ったことが大きいだろう。海外のアニメ好きが選ぶアニソンランキングみたいなのを見てみると、大抵ラルクの「Driver's High」が上位に入っている。地味にアニメ『GTO』の主題歌だったこの曲だが、海外のアニヲタの場合、アジアだろうが欧米だろうがこの曲を好きなアニソンに挙げる人が多い。「Driver's High」がアニソンなんて意識、まったく無かったから驚いたなー。
で、海外のファンがラルクを歌ったりコピーしたりしてる映像、これが本当に傑作ぞろいで。カタコトの日本語で必死に、あの音域広すぎるメロディーを歌う外国人の姿を見てると、笑いをこらえながらも「が、がんばれ!!」と応援してしまう。しかしネイティブだけあって、英語の部分だけは超カッコいいのな。コピーバンドの場合も、日本人のそれとは雰囲気が全然違う。素人のくせに狂ったノリを見せてくれるのだ。日本人だとテレがあるからあそこまでハイテンションでいられないよなぁ…。
ニコニコ動画には、youtubeにちらばる海外ラルヲタたちの名珍パフォーマンスを集めたものがいくつかアップロードされている。「海外ラルヲタ」で検索すると多分出てくると思うが、普通に笑える映像だらけなのでラルクファン以外にも薦めたいおもしろ動画。海外で人気なのはやっぱり全盛期のシングルだったり、アニソンになった曲ばっかりなのかな?と思ってたら期待裏切られた。『heavenly』収録の隠れた名曲「ガラス玉」をコピーする外人たちの映像まであったぜー。「ガラス玉」なんて日本人すらやらないだろ。歌も演奏も難易度高すぎるし。
海外ラルヲタのパフォーマンスの中からベストアクトを一組選ぶとしたら、「flower」をリコーダーでカバーしたブラジル人の男の子だろうか。衝撃かつ笑劇。シュール過ぎるっつーの。小学生なら誰でも持ってるソプラノリコーダーで、非常に滑らかに軽やかに「flower」のメロディーを吹くのよ…タンキングもばっちりでさぁ…なぜかカメラ目線ってのも笑える。登録してるプロフィールが本当なら、彼はリオデジャネイロ在住の大学生。好きな音楽はヘヴィメタ・ジャズ・そしてJ-ROCK。好きなアーティストのところにストロークスやアーティックモンキーズと並んでラルクを挙げてるのを見ると非常に新鮮。日本じゃこんな子絶対居ないわ。よく見ると、デスノートの「L」のロゴが入ったTシャツ着てるのな、彼。日本の音楽が好きで、日本の漫画も好きで…日本の裏側・ブラジルにもちゃーんといるんだよ、ヲタクが。

ベストアクト・flowerをリコーダーでカバーするブラジル人大学生