拝啓 夏目漱石先生

自称「漱石先生の門下生(ただのファン)」による日記

共通項の無い「同世代」

2007-05-25 18:55:33 | 音楽
約一年前、情報誌『ぴあ』でL'Arc-en-Cielのkenとライムスターの宇多丸が「ヘヴィメタル」をテーマに対談していた。kenがキューンレコード所属の様々なミュージシャン達とヘヴィメタをテーマに対談するという連載企画に、ヒップホップ畑の重要人物である宇多丸が登場したのだ。キューンレコードは電気グルーヴを筆頭に、テクノやヒップホップ、レゲエなどクラブミュージック寄りのミュージシャンが多く所属していて、ラルクみたいなロックバンドは少数派。そんな違うジャンルの人々(ポリシックスのハヤシ、DJ TASAKA、KAGAMI等…)とkenがメタルについて語り合うという乱暴な組合せが好きでチェックしていたのだが、今までで一番興味深いと思ったのが宇多丸との対談だった。
メタルについて語り合う前に、ヒップホップを全く聴かずにいたkenが宇多丸に、ヒップホップの人々がどのように曲を作っているのかを尋ねる所から対談が始まった。「普通のミュージシャンの作曲作業が絵を描くことだとすると、ヒップホップの場合は既存の絵の上から別の絵を描いたり傷を付けたり切り刻んだりして手を加えたりすること」と、丁寧に説明する宇多丸。逆にメタルをよく知らない宇多丸に対して、kenは「メタルとトランスは、皆が喜ぶという意味では一緒」と解説していた。二人は同世代のはずなのに(宇多丸はkenの一つ年下)聴いてきた音楽が全くカブっていないことにかなり興味を持った。
今回のような全くジャンルの違うミュージシャン同士の対談というと「音楽と人」でのhideとコーネリアスを思い出す。体育会系ヴィジュアルバンド・Xのギタリストとシニカルかつなよなよした渋谷系・コーネリアスの珍対談。やってる音楽の方向性や彼らのファン層などが全く違う二人であったが、実は思春期までは二人ともよく似た音楽を聴き、似たような雑誌を購読するなど、意外な共通点がいくつも浮かび上がっていた。それと比べていいのかわからないが、共通点無しのken・宇多丸とhide・コーネリアスは何が違うのだろう。
ちょろっと考えてみたが、単純に出身地の問題かもしれない。滋賀・米原出身のkenと東京・文京区出身の宇多丸。米原でメタルをコピーしまくってたkenと、東京に住み、日本に輸入されはじめたヒップホップの匂いをいち早く嗅ぎ付けたであろう宇多丸とでは、同じ世代に生まれながらも取り巻く音楽の環境が全然違う。今でこそシーモを中心に名古屋など、地方出身のラッパー達が注目を集めているが、「俺は東京生まれヒップホップ育ち」というフレーズが示すように、ジブラやK DUB SHINE、DJ OASIS、ライムスター等、日本のヒップホップの先駆者達の多く、さらにそれらに続いたリップやキックその他諸々のラッパー及びDJ達の殆どは、生まれも育ちも東京。逆にロックバンドになると、地方出身者が大多数を占める。関東出身者も多いが、東京都出身はあまり見当たらないのだ。この傾向は、ヴィジュアル系バンドに限定するとさらに強まる。ヴィジュアル系って、東京出身者が全然いないのだ。ちなみにhideもコーネリアスも神奈川育ちである。
ミュージシャンの生い立ちを根掘り葉掘り聞く、音楽誌『ロッキングオンジャパン』の名物企画「二万字インタビュー」。これを読むと、60年代末期~70年代前半生まれのロックミュージシャン達とラッパー達の音楽遍歴のあまりの違いに驚く。悪そうな奴とは大体友達であるジブラの生い立ちには、ロックの「ロ」の字も出てこない。同世代のラルクがUK暗黒ニューウェーブやハードロック聴いてた頃、ジブラはKRS-ONEとか聴いてたようだ。GRAPEVINEの田中とリップスライムのRYO-Zなんて「本当に同い年!?」って感じ。地方の人はヒップホップを知らないし(知ってからも興味を持たない)、東京の人はギターを買わない。明確に分かれている気がする。また、ヒップホップの曲を作るためにはネタとなるレコードとサンプラーとターンテーブルが必要。それらを買えるだけの裕福な家庭に生まれる事と、レコードが日本一大量に売られてる東京で育つ事。これらの要素が揃わないと必然的にヒップホップからは縁遠くなる気がする。実際、ラッパー達の生い立ちを調べると、東京生まれかつボンボンだったり、高学歴だったりと、本場アメリカのラッパーでは考えられない素性が伺える。その点、ロックやりたいならとりあえずギター一本とアンプがあればOKだ。
ただ、世代が下がるとこの傾向は崩れる。パンクとヒップホップを混ぜた音楽を展開し、両方の畑を(賛否両論あれど)活性化させたDragon Ashの降谷は、Xに憧れてギターやベースを買いつつもヒップホップに傾倒していったようだし、オレンジレンジ・NAOTOは沖縄育ちにもかかわらずクラブミュージックに傾倒している。先駆者たちの実例を沢山見てきて、情報も豊富だったため、幅広いジャンルの音楽に対峙できたのだろうか。

Kiss&Cry

2007-05-22 23:35:45 | 音楽
本ブログで何度も褒めまくっているので自分でも「またかよ…」という感じだが、宇多田ヒカルの新曲、またしても傑作である。日清カップヌードルのCMで現在流れている、夏発売予定だという新曲「Kiss&Cry」。先日ラジオで流れたのをMDに録って以来、家では本当にこれしか聴いてない気がする。宇宙を舞台にしたCMのアニメの世界感に合う、フワフワしつつもじっくり作りこまれた音の中で、例によって奔放すぎるメロディーが泳ぎまくり。そして、韻を踏む事以外は何にも縛られずに自由な発想で詞を書くという鉄壁のルールの下に生み出されたような、以前にも増してぶっ飛びまくりの歌詞。あれだ、日清が掲げてる「FREEDOM」というキャッチコピーそのものだ。あぁぁ、何もかもがレベルアップしてるー。宇多田ヒカルというミュージシャンにとって、「離婚」がこんなにプラスに作用するなんて…。いや、離婚前だって凄い曲沢山作ってたけどさ、『ULTRA BLUE』の頃とは比べものにならないぐらい開かれた曲になってるよ、新曲。
「Kiss&Cry」は、リズムだけなら原点回帰しているのかもしれない。R&Bを歌ってた頃を彷彿とさせる懐かしさが感じられる(なんとなくジャネットっぽい)。でもそこに乗るメロディーは相変わらず突飛。Aメロは何故か日本民謡風の歌い回しだもん。そしてBメロは、ファンなら絶対に聞き覚えのあるフレーズが使われている。全米デビュー盤『EXODUS』収録の「HOTEL LOBBY」のAメロを、大胆にもそのまま流用しているのだ。英語で歌ったあのメロディーに、日本語が上手いことハマっているのが不思議。「日本語に合うメロディーに英語は上手く乗らない。逆も然り」と彼女は以前語っていたが、ここではスムーズに変換がなされている。「鼓膜にあたるバスドラと 心地よくつくハイハット とろけるようなフリーセッションフリーセッションフリーセッション」という言葉が、「HOTEL LOBBY」のメロディーで歌われている。CMで使われてるキャッチーなサビに辿り着くまで反則連発である。なんでまた「HOTEL LOBBY」を使おうと思ったんだろ。よっぽど気に入ってたのかな。気に入ってた割には知名度が低いから「もう一花咲かせてやる」って感じで復活させたのだろうか。あの曲好きだから嬉しいな。
歌詞に関してはマジで耳を疑った。「どんぶらこっこ世の中浮き沈みが激しいな」以来の衝撃だ。

みんな夜空のパイロット
心を癒すムーンライト
今日は日清カップヌードルカップヌードルカップヌードル……

…スポンサーは大喜びだわな。この曲があらゆる場所で流れる度に、聴いた人は思い浮かべるんだ、日本一売れてるカップ麺のことを。早口で、エフェクトもかかってたから聞き間違いかと思ったけど、確かに「日清カップヌードル」って歌ってる。…NHKで歌えないねぇ。「プレイバックPart2」の「真っ赤なポルシェ~」どころの騒ぎじゃないぞ。宇多田、どういう発想してんだよ。もう今後彼女の歌詞の世界がどうなるか、予測不可能だよ。デスノだよデスノ。この他にも、「Kiss&Cry」には素敵な言い回しがいっぱい。「あなたの笑顔が僕の心にクリティカルヒット」というフレーズがお気に入りだなぁ。ここの部分の歌詞の乗せ方、見事過ぎる。応援メッセージが込められた歌詞なんだろうけど、「来年の誕生日までに このままじゃ何にも変わらない」というビクっとするようなフレーズも。あー、全文引用してしまいそうだ。いかんいかん。とにかく、この曲の発売日が早急に発表されることを願う。

追記
若い頃のチョウ・ユンファは劇団ひとりに似ているね。20年ぐらい前の彼の出演作を見て、「うわぁ、日に焼けた劇団ひとりじゃん」と爆笑。

追記2
「♪ダイヤモンドよりも柔らかくてあたたかな未来~手にしたいよ~」って、こういうことだったのか…?

「走ってきた道より、これから走る道に、いつもわくわくする」

2007-05-20 00:02:20 | L'Arc-en-Ciel
最近、ほぼ毎日何かしらのラルク情報が入ってきて嬉しい。去年一年間ほぼ活動してなかっただけにこの状況はこの上ない幸せだ。「めざましテレビ」で新曲のPVがちょろっと流れただけで一日を幸せに過ごせたし、その一週間後にフルでPVが流れた時は画面を思いっきり凝視してしまった。奇怪なダンサーがわらわらと登場し、ラルクらしからぬ原色バリバリの、まるで木村カエラあたりがひょっこり飛び出してきそうな超ポップな「SEVENTH HEAVEN」のPV、おもしれー。そして改めてバンドの持つ幅広い世界観に脱帽。「虹」「花葬」「叙情詩」などのPVと同じバンドとは思えないって。いつまでも新鮮な世界を提示し続けるラルクが大好きさ。
で、まだ新曲「SEVENTH HEAVEN」が発売されてもいないのに(発売日は5月30日。カップリングはパンクアンシエルによる「HONEY2007」)、夏にリリース予定というさらなる新曲の情報まで先日解禁。さすが4人全員がソングライターなバンド。相変わらず、シングル出す時はバンバン出すねぇ。その新曲は、サッカー選手・三浦カズ出演のスバルのCMに使われてる「MY HEART DRAWS A DREAM」!今、テレビつけると必ずと言っていいほど見かける、バンバン流れまくってる爽やかかつカッコイイCMである。カズとラルクという不思議な組み合わせがいいではないか。昨年秋の「麻生・ラルク事件」を思い出す(わけがない)。斬新だった「SEVENTH HEAVEN」に対し、ラルクの王道を感じさせる視界がパァーっと広がるようなあの曲の作曲者は、名曲打率が高すぎる&作る曲のカラオケ難度も高すぎるken。さすがだ、ほんのわずかしか流れてないけど心、既に鷲づかみだ。hydeのファルセット、伸びやかすぎる!これだよ、こういうの待ってたよ。早く出せよ、名曲じゃん!タイアップもかなりよさげだし、久々に売れるかもしれんよー。曲の使われ方もかなり印象的だ。一瞬ブレイクポイントがあるのが良い。なんかこれまで全く興味が無かったカズまでカッコよく見えてくるような、魔法のような曲だ。
先日放送された「キューン兄弟」という番組によると、既にレコーディングを終えたらしいラルク。それってアルバム完成したってことかな?これからリリース情報がどんどん決まっていくのかなー?某誌でhydeが「ツアーでは新曲をやりまくる」と語っていた。それ、楽しみすぎるぞ!とりあえず「SEVENTH HEAVEN」と「MY HEART DRAWS A DREAM」が聴けるのを楽しみにしながら(あれ、「SHINE」は…?)ライブの日を待とうと思う。
あ、そういえば、スバルのカズのCM並みによく見かけるのが、スピッツの「ルキンフォー」が使われてるトヨタのCM。発売から結構経ってるのに何故今頃になって使われたのか、ちょい謎だが、曲が流れた瞬間に空気感がスルっと変わるようなあのメロディーと声が健在の名曲がテレビで流れまくってるのは素敵なことだ。スピッツのアルバムもそろそろかな? 

SEVENTH HEAVEN(めざましテレビ)

SEVENTH HEAVEN(PV)

MY HEART DRAWS A DREAM(CM)

「すべらない話」第10弾

2007-05-17 20:03:45 | テレビ
先日「人志松本のすべらない話」第10弾の概要が発表された。以下、引用


第10弾は、満を持してゴールデンタイムに進出決定!!
史上最強15組の芸人によるお笑い頂上決戦が開幕!
衝撃の(秘)禁断実話大連発!! 果たしてMVS(Most Valuable すべらない話)の栄冠は誰の手に!?
さらに、各界から前代未聞の超豪華ゲスト50組が大集結!
誰もが次々に巻き起こるすべらない話に大興奮!

● プレーヤー
松本人志、千原ジュニア(千原兄弟)、宮川大輔、ほっしゃん。、河本準一(次長課長)、ケンドーコバヤシ、関根勤、木村祐一、東野幸治、宮迫博之(雨上がり決死隊)、大竹一樹(さまぁ~ず)、黒田有(メッセンジャー)、小籔千豊、小杉竜一(ブラックマヨネーズ)、後藤輝基(フットボールアワー)

● 超豪華ゲスト
秋元康、あびる優、安倍なつみ、糸井重里、伊藤裕子、石坂浩二、上原さくら、宇梶剛士、大沢あかね、小倉優子、梶原しげる、片瀬那奈、北島康介、ギャル曽根、黒谷友香、郷ひろみ、小林恵美、佐々木健介、佐田真由美、佐藤藍子、杉崎美香、杉本彩、鈴木杏樹、高樹千佳子、滝沢沙織、田丸麻紀、つんく♂、土岐田麗子、時東ぁみ、戸田菜穂、夏川純、原沙知絵、東原亜希、平山あや、福永ちな、藤井悠、北斗晶、保阪尚希、松井絵里奈、Mie、美川憲一、三津谷葉子、hiroko(mihimaruGT)、miyake(mihimaruGT)、矢口真里、安めぐみ、安田美沙子、山田優、優木まおみ、理衣、若槻千夏 (50音順)


なんか…なんか違う!!!変!嫌!こんなのすべらない話じゃねぇよー!だってこれ、元々は、芸人たちがひっそりと集まって、次々にすべらないエピソードを語っていくっていう、物凄くシンプルかつ原始的な番組をやりたいっていう考えの下に始まったわけでしょ?無駄に豪華にする必要ないよ…豪華ゲストなんていらないから、そして一時間でもいいから、深夜でひっそりとやってて欲しかったよ。年末のスペシャルで郷ひろみ等、豪華ゲストが数人来た時も特に彼らの必要性を感じることは無かった。それなのに増えてるよ…。あ、でもとんねるずのブレーンである秋元康が見に来るのは興味深いかも。
すべらない話をする芸人側も多すぎだろう…こんなに沢山いたら一エピソードしかオンエアされない芸人も出てくるんじゃ?「同じ話を何回もして、そのたびに爆笑をさらう」という初期の現象はもう二度と見られないねぇ、これじゃあ。ジュニアや宮川大輔、ほっしゃん、河本、ケンコバなどの常連陣の負担を減らそうとしたのかなぁ。尽きることなくネタ持ってそうだからこのメンバー+松本でも十分面白いものになると思うんだが…。今回一気に増えた初参加メンバー、興味があるのは東野ぐらいかなぁ。彼がどんな話をするかというよりは、「すべらない話」の空気の中で彼がどのように立ち回るのかが気になる。彼の持つ「病み」があの番組の雰囲気にどんな変化をもたらすのか…。



嵐みたいな風が吹く

2007-05-15 20:20:52 | テレビ
早くも今年のケンドーコバヤシのベストワークスの一つに挙げられている、去る1月25日放送の「アメトーーク ガンダム芸人VS越中詩郎芸人」。ここでケンコバは、プロレスファン(及びケンコバファン)以外には全く知られていないといっても過言ではないレスラー、ド演歌ファイターこと越中詩郎氏のモノマネを堂々披露し、彼を一躍時の人に押し上げてしまった。勿論ケンコバ自身もブレイクし、『日経エンタテイメント』誌においても「話題の人」「関西芸人達の兄貴的存在」として紹介されていた。youtubeでのケンコバ関連の映像はいつの間にか数十万回も再生されており(「人のプー」もアクセスされまくり)、一気に躍進。全国区のテレビ番組で見掛けることも格段に多くなった。全ては今年の「アメトーーク」がきっかけ…いや、その一ヶ月前に行われた「アメトーーク企画プレゼン大会」から既に面白かった。全国ネットのテレビに出ては高確率で場の雰囲気をさらう天才…「日本のスーパースター、王・長嶋・越中」「本来の日本の教育は読み・書き・越中にしなきゃいけない」「僕、獄中出産です」は名言であった。
さて、話を「ガンダムVS越中」戻すが、あの番組は「ガンダムと越中、どちらがより人を熱くさせるか」という無茶苦茶なテーマで進められた。熱烈なガンヲタとして有名な土田晃之率いるガンダム好き芸人側がガンダムが残した数々の圧倒的な記録(視聴率、グッズ売り上げ、影響力など)を紹介し、対するケンコバ率いる越中芸人が越中の「凄み」を無理矢理主張。アニメが30%近い視聴率を叩き出し、「越中さんじゃこんな数字取れない」と主張するガンダム芸人に対し、「それは放送局側が越中にチャンスを与えていないだけ」「越中VSグレート・ムタ戦なら30%行く」と主張するケンコバ。「ガンダムグッズの売り上げは夕張市の財政を余裕で救えるほど」と主張するガンダム芸人に対し、「夕張体育館での越中の試合めっちゃ湧いてた」「越中に興奮した客がビール飲んだ」と、実際に夕張に貢献したのは越中さんだと主張するケンコバ。しかし越中が夕張で試合した事実は無く、ケンコバいつもの虚言だったことがあっさり発覚…。
こんな調子でどう考えてもガンダム芸人はネタフリで、越中芸人の方がおいしかったわけだが、ガンダム芸人を率いる土田だけは、人生をガンダムに捧げた男だけあってどこかおかしかった。正攻法でガンダムの凄さをアピールする立場なのに、土田の主張も越中芸人並に十分おかしかったのだ。ガンダムの影響力の凄さについて土田は「ガンダムのキャラの名前を自分の子供に命名する人が多い」と主張した。そして「自分の娘は『アイナ・サハリン』というキャラから取って『土田あいな』という名前」「初対面の人にも『あ、ガンダムのキャラから取ったんですか?』とすぐ指摘される」と……。番組では普通に流されてたが、土田、おかしいだろ(笑)。彼の主張はケンコバの「『しろう』という名前の子供は皆、越中さんの影響」という発言並に強引だ。
「ただの越中の引き立て役になってたまるか」というガンヲタ・土田の意地を感じた、そんな瞬間。

お天気お姉さん

2007-05-12 19:42:30 | 日記
ここ数日のお天気についての駄文です。

●5月10日(木)
うー、今日は何度も通り雨と遭遇してしまい、全身びしょ濡れだ。「♪びしょ濡れでい~いじゃない」ってよくねー!電車に乗ってたり授業受けたりしているときは静かなのに、いざ屋外に出た途端に雨が降り出し、風に煽られ…自転車に乗りながらの雨風は肉体的にも精神的にも辛かった。折りたたみだったからしょうがないけど、激しい雨と向かい風の中、傘がベキョッと逆さに折れた時は「我、何故ここに身をば置く…」と一瞬心が壊れそうになった。で、ふと空を見上げると、ドス黒い雨雲の間から淡い青空がチラリと覗いており、さらに太陽までも見え隠れ…とっとと出てこいっちゅーねん。チラ見程度じゃ雨は上がらんよ…。決して暗い空ではないのに雨風は止まらない、なんともやりきれない、「♪今吹き荒れる~嵐の中そう抱き合って~確かめあ~って~」…そんな昼下がり。すれ違う車のドライバー達の視線が痛い。「な、なに頑張っちゃってんだあいつ、この嵐の中…」的な。で、やっとの思いで駅についたらお約束のように雨は上がっていた。そんな予感してたけどさ。本当についてなかったよ今日は。

●5月11日(金)
昨日とはうって変わって空は快晴!BLUE SKY COMPLEXも吹っ飛ぶような清々しい空気が充満する素敵な一日になりそう…朝、起きた直後は普通にそう思った。しかしベッドから出てトイレに行き、ドアを開けた瞬間、大文字で「突風」と書きたくなるような凄まじい風が吹き抜ける。この中を走るの?自転車で?ヒィィー!ていうか突風どころじゃないよ。神風だよこれは。追い風を受ける側のポジションに立てば、喧嘩弱い奴も勢いで勝てるよ多分。まあ、私はおもいっきり向かい風と戦ったわけだが。笑っちゃうよなぁ。急な坂道なのに自転車が自転しないんだもの。

●5月12日 
完膚なきまでの五月晴れ。そよ風がかなり気持ちの良い素晴らしく平穏な天気だ。昨日一昨日が嘘のよう…あまりに気持ち良かったので用事がてら金山周辺を散歩。ラルクの「Peping Tom」という曲がよく似合う、気持ち良すぎて深い眠りに落ちて行きそうな素敵な空気感。実際電車を待ってる間あれ聴いてたら、間奏のアコーディオンの旋律に心をわしづかみにされた。この名曲をyoutubeで紹介したいがマイナーすぎるので見つからなかった。ていうか映像多分無い。ライブでも一回も披露されてないはず…。生で聴いてトリップしてみたいが今後これが演奏されるのは皆無だろうなぁ。本人たちもこの名曲の存在を忘れていそうだ。

指揮者と作曲家

2007-05-07 01:15:04 | テレビ
『さんまのまんま』にダウンタウン松本が出る。
放送は6月…うっわぁ…録画だ録画。ダウンタウン大阪時代の伝説的人気番組『4時ですよーだ』以降、約20年もの間直接共演をしていない二人。その二人がついに…ガチでトークするなんて…。どんな空気になるんだろう。全然想像がつかないよ!
直接共演はしていないものの、2年前に『ダウンタウンDX』にさんまがVTR出演、ということはあった。同じ舞台に立つことが全くなく、不仲説までガンガン流れた両者だったから、このVTR出演は衝撃であった。さんまはそこで、ダウンタウンの二人のかなり懐かしのスキャンダルネタ(浜田、AV女優と不倫/松本、毛じらみ疑惑)を語った。
収録後、松本はさんまにお礼の電話をしたとラジオ番組『放送室』で語っていた。さんまと親しい今田に携帯番号を聞き、電話をしたら留守だったのでメッセージを残したら、折り返しで電話がかかってきて、そこで「この間のDXはどうも」みたいな会話を交わしたらしい。しかしおそらく性格の違いすぎる二人はそれ以上接点を持つことはもちろん無く、しかも松本はせっかく知ったさんまの携帯番号を何故か自分のメモリーに入れなかったらしい。自分の携帯のメモリーは100件以下に抑えときたい主義らしい…。この話を聞いて構成作家・高須は「さんまさんに電話…偉いやん松本!」と一瞬思ったが、「いやいや、普通大先輩が出てくれたら電話するのが当たり前や」と考えを改めた。多分さんまも「俺に電話してくるなんて、あのつっぱってた松本が…偉いやん…いや普通や普通」と思ったに違いない。
…とにかく、二人は共演する。多分松本の映画『大日本人』のプロモーションの一環だろう。何を話すんだ?これだけ直接共演を引っ張ってきた二人だから(浜ちゃん単体とさんまは何度か共演あり)単純に映画の話なんてしてもらっちゃ困るよね。二人が出会った時の第一印象とか、ぶっちゃけ互いの芸についてどう思ってるかとか、ディープなことを語って欲しいなぁ。さんまは、まだNSC在学中のダウンタウンをたまたま見て「なんか凄い二人がいる」と直感的に思ったというのは有名だが、そのこと詳しく聞きたいなぁ。松本は著書『松本裁判』で「音楽家に例えると自分は作曲家でさんまさんは指揮者タイプ」と語り、さんまのことを場の空気を自由自在に作れる人、どんな環境に放り出されてもとりあえず笑いを生み出せる人と称していた。そして逆に自分は笑いの空気を自由に作ることは出来ないが、波長が合えば大爆発できるタイプの芸人だと(だからこそ松本がウケる空気を作る手助けをしてくれるツッコミ界のドン・浜田は最高の相方)。
指揮者と作曲家の同席。それはいかなる空気をもたらすのだろうか。さんまのコントロール能力は松本に通用するのか?それともやはり松本も、さんまの指揮によって踊らされてしまうのか?…見ものだ!

ロマンティックもらった

2007-05-05 19:31:03 | 音楽
『しょこたん★かばー~アニソンに恋をして。~』を聴いた。しょこたんお気に入りのアニソン及びファンによるリクエストによって選曲されたアニソン全5曲を収録した、しょこたん入魂のミニアルバム。今日はそれについての感想を。
収録された5曲の中で私が知っていたのは「ロマンティックあげるよ」「乙女のポリシー」「残酷な天使のテーゼ」の3曲。これらを聴く限りではそれほど原曲から掛け離れたアレンジはされておらず、少々物足りない気がするが逆に言えば安心して聴ける。原曲に対して強く深い思い入れのある人にとっては「うーん…」と思い悩んでしまうこともあるかと思うが、しょこたんの歌声が好きな人には充分楽しめるものになっている。私も初めは「ロマンティックあげるよ」にかなり違和感を持ったけど、何度も聴いてるうちに曲のムードに引きずられて楽しくなってきた。それだけ原曲の魅力が普遍的ということだろう。一昔前、まだアニメのためだけの、アニメの世界観をしっかり表現したアニソン…ソニーやエイベックス等のミュージシャンに事務的に割り当てられただけの現在のアニソンとは一線を画す、キラキラギザギザと輝くアニソン達が並んでいる。
パッケージはピンクのスリーブケース付きでやたら派手。中の歌詞カードはブックレットではなく、写真二枚と、しょこたんのイラスト一枚の裏に歌詞が書かれている。その三枚から好きなものを選んでジャケ写真にできる仕様。イラストはドラゴンボール風味全開である。
それでは5曲それぞれについて軽く感想を。

■「ロマンティックあげるよ」
ご存知『ドラゴンボール』エンディングテーマ。精一杯の可愛さで本気で歌っている。原曲の程よいノスタルジーは掻き消されているが、コーラスやシンセ音の一部は忠実に再現されている。ヒロイン・ブルマに成り切って撮影されたPVが制作され、そのDVDがアルバムに付いていたが、可愛いんだか痛いんだか……いや、可愛いね。それにしてもブルマのコスプレって知らない人にはアウトドア好きの人の普段着にしか見えないなぁ。

■「乙女のポリシー」
『美少女戦士セーラームーンR』エンディング。これはしょこたんの声質で歌ったらハマるだろうな…と思ってたが、やはりハマっていた。しかし予想とは少し違ったハマり具合。いつものクイっと高音を張るような発声ではなく、マイルドな柔らかさを帯びた声で歌ってる。程よくエフェクト掛かってると思うけど…。個人的にアルバム内でベストトラック。イントロのキラキラ感がツボです。

■「BIN・KANルージュ」
『魔法少女クリーミーマミ』挿入歌。主人公はアイドル歌手のアニメだけあって、タイトルも曲調も、80年代アイドル風味。アレンジもあの頃にタイムスリップしたかのようなレトロさ。歌詞もブリブリブリッコである。振り付けとかもバッチリありそう。

■「残酷な天使のテーゼ」
『新世紀エヴァンゲリオン』オープニング。アニメファンからカラオケファンまで幅広い支持を受ける超有名曲。唯一生ドラムを使ったアレンジはアルバム中一番無難で、「カラオケか?」と思うほどそのまんま。ホーンとか、サンプリングか?でもAメロのアレンジはなかなかツボだ。歌は、恐らく何年もカラオケで相当鍛えたのだろう。こなれてる感じ。間奏の「♪パーリーヤーセーパーメーソー」みたいな部分も歌ったらしい。

■「青春」
『タッチ2』エンディング。ラストを飾るのはミディアムバラード。高音の印象がとにかく強いしょこたんだが、ここでは抑えて低音でじっくり歌っている。落ち着いた低い声を聴けるのは貴重ではあるが、そして決して悪い曲ではないが、「他にも良いのあったんじゃ?」とつっこみたくなる、なんだか物足りない曲。『タッチ』に思い入れがないからこう思っちゃうのかな。

そんなしょこたん、今日なーんとイベントで名古屋・アスナル金山に来てしまった。朝は三重の長島スパーランドでイベント、午後は金山でイベントやったとか。金山の会場、「しょこたんが来るにしてはかなり狭いんじゃ?」と思ってたら案の定、ブログの写真は人の海…。実は今日、3時ごろまで鶴舞の図書館にいて、「帰りに金山寄ってこうかな?」なんて思ってたんだけど、体調悪くなって急遽帰宅したんだよね。生しょこたん見たかったなー。

アニソンと言えば、アニメ『鋼の錬金術師』のオープニングテーマだったラルクの「READY STEADY GO」、先日初めてそのオープニングの映像をyoutubeで見た。あの作品を今まで見たことがないので気づきようがなかったけど、かなり粋なオープニング映像じゃんあれ!主人公っぽい二人が道をダーっと駆け抜ける映像が冒頭に流れ、よくわかんないけどキャラが沢山でてきて、最後は雨→雨上がり→青空に虹がパァーっと架かる。虹ですよ虹、ラルクだけに。アニメスタッフ、いいことやってくれてたのね、何気に。

FINAL ACT

2007-05-04 12:49:39 | 音楽
LUNA SEAのラストライブ「FINAL ACT」を観ている。これ、凄い記録映像だ。各メンバーのプレイヤーとしての実力が縦横無尽にスパークしまくっている。当時熱狂的ファンだった人にとっては涙無しには見られない映像かもしれないが、そうでない自分は見ていてただただ爽快。そして、「こんなに豪快に東京ドームで音を鳴らせるバンドがなんで解散したんだ?何が問題だったんだ?」と単純に不思議に思う。
彼らのアルバムを聴いてよく思うのは、「この人達は音楽を通して何かメッセージを伝えたい、という欲求が皆無なんだな」ということだ。普通なら制作者の意図が作品に直接的にも間接的にも滲み出てくるものだが、LUNA SEAにはそれが無い。歌詞は深読み無用のストレートさとナルシスティックさで溢れていて、所謂「メッセージ性」を排除してる印象があるし(普段聴いてるラルクや宇多田やhideや岡村ちゃんなんかと比べるとその違いは歴然)、各個人の高い演奏力は自分の思いをプレイで表現しているというよりは「この音で全ての人間をビビらせてやる」という一点のみに捧げられているように思う。そして彼らの鳴らす音に突き動かされた少年達がこぞってLUNA SEAをコピーし、我々は河村隆一の絶唱にビビったわけだ。ただ純粋に「畏怖」であろうとしている感じ。LUNA SEAが多くの熱狂的ファンに支えられていたと同時にびっくりするぐらい拒絶されていた要因は多分そこにある。
でも末期のLUNA SEA…『SHINE』辺りを聴いてると、所々に抑え切れずに溢れ出てしまったようなメッセージ性が感じられる。河村隆一節炸裂の「I for you」とか…。時期的には各メンバーのソロ活動が済んだ直後、特に河村隆一に至ってはLUNA SEAファンとは全く違う種類の人々から支持を集めまくり、結果的にバンド以上に売れてしまった直後。バンドが叩き出す音圧が凄みを増す一方で妙に湿っぽいメッセージまで混入してきた感のある『SHINE』。その二年後、「♪宇宙的に感じようよ」という耳を疑うようなフレーズが印象的な「Be Awake」という曲で幕を開ける『LUNACY』というアルバムを最後に彼らは終わる。ただただ音を研ぎ澄ましてロックを追究したいメンバーと、メッセージを鳴らしたいメンバーに分裂した末の解散…だったのだろうか。よくわからない。
解散という大きな節目なのにしんみりした淋しさが殆ど感じられない「FINAL ACT」では、ハイレベルな演奏と熱いボーカルを存分に楽しむことができる。くねっくねと腰を振るエロテロリスト、「俺様」ことSUGIZOに失笑しつつも彼の放つ華やかなオーラに釘づけ。偏見って恐ろしいな。こんな凄いバンドを今までずっとスルーしてたなんて。そして本当に勿体ないよなぁ…この先バンドを続けていけば必ず花開いたであろう可能性が、あのライブには詰まりまくってたのに。まぁ、いなくなった人々の事を考えてても仕方ないけど。