拝啓 夏目漱石先生

自称「漱石先生の門下生(ただのファン)」による日記

先生、まるで夢の中にいるようです

2006-04-03 21:29:55 | 音楽
初めに断っておくが、今日の記事の内容は少しぼんやりしたものになるだろう。意味不明かも。「このアルバムを聴け!」ということを言うためによくわからないことをダラダラと書くと思う。だから適当に流し読みしてください。


最近ラルクの初期の作品ばっかり聴いている。93年にインディーズで1stフルアルバム『DUNE』をリリースしてから今年でもう13年。その中でどこまでが「初期」なのかは人によって意見が分かれるかもしれないが、普通に考えると1stから3rdアルバム『heavenly』までだろう。ラルクが本格的にブレイクしたのはこのアルバムと、その次のアルバム『True』との間の期間、96年の夏~秋にかけてである。ラルクの初期はブレイク前までで区切っていいと思う。そんな初期のアルバムを聴きまくってる、というわけだ。
『DUNE』『Tierra』『heavenly』。今現在のラルクが奏でる音楽とは随分違って聴こえるこれらの作品。まず音が軽い。今のラルクを支えつつ引っ張るものといえばブリッブリにうねりまくるベースだが、この頃はまだ控えめ。歌声は艶かしい色気があるもののやっぱり軽く、人によっては拒否反応が出る可能性がある。ただ、一切ダレずにキレを維持する、独特の中毒性を孕んだメロディーラインはこの頃から健在なのはさすが。ブレイク前だからしてメジャー感は驚くほど漂ってこないが、その分これらの作品が醸し出す異国情緒のような雰囲気は癖になる人はもうとことん屈服してしまうだろう。でも、そんな独自の美意識を打ち出した曲に混じって、物凄くポップでシングルで出せばヒットしそうな曲も存在していたりする。なかなかスリリングな構成のアルバムである。「夢の上に夢を重ねる」みたいな世界を猛スピードで駆け抜けるような歌詞もこの頃ならではの魅力(適した言葉がみつからない)。
これらの初期の雰囲気は、次のアルバム『True』以降からは殆ど漂ってこない。また違った、禍々しい魅力を放つようになるのだが、定期的に訪れる「初期ラルクにはまる時期」の間は、それ以降のラルクを聴けなくなる。特に9枚目のアルバム『SMILE』は全く別のバンドみたいでこのときだけは受け入れられなくなる。
しかし最新アルバム『AWAKE』収録曲であり、以前の記事にも書いた「叙情詩」だけは初期のあの匂いがするから聴ける。多分作曲者がギター担当のkenだからだろう。初期のラルクの曲は彼が作った曲がとても多い。ラルクはメンバー4人全員が楽曲を作れる珍しいバンドだが、個人的にはkenの作る曲に感銘を受けることが一番多い。この人は昔から現在まで作曲偏差値(?)高すぎで、「虹」「winter fall」「花葬」「侵食」等が彼の曲である。ラルク初期では、『DUNE』収録の「As if in a dream」、『Tierra』の「wind of gold」、『heavenly』の「ガラス玉」などの名曲を残している彼。これらの曲は歌詞も素晴らしいぞ。まあそんなの個人の趣味といっちゃあそれまでだけどさー、「なんでここまで自分の趣味のど真ん中をついてくるかなぁ?」って考えたくなる程大好きなんだもの。不思議だよ。


今ね、ちょうど「As if in a dream」聴いてるのー。名曲は文章を乱すよねー。