社会空間研究所 建築・まちづくり通信

社会空間研究所の所員が建築・まちづくりに関する情報等を気ままに綴ったブログです。
2007年6月からスタートしました。

駒沢公園のカフェレストラン設置の事業スキーム

2016-09-29 20:33:00 | 公園

第二弾として、『駒沢オリンピック公園』を取り上げます。

都立駒沢公園では、現在、民間事業者により「レストラン・カフェ」の整備が進められています。

オープン予定は2017年春。

主目的は新たな賑わいの創出であり、あわせて災害時の防災機能の強化です。

■イメージ図

イメージ写真・配置図出典:http://park.tachikawaonline.jp/news/park/15571/


1.事業者に与えられた条件

◎新たな賑わいの創出

◎公園景観に調和した空間づくり

 建物は美しい緑を活かした外観とし、利用者が憩い、安らげる空間を確保する

◎防災機能の強化

 発災時には建物を公園協会が運営する防災施設に転用し、帰宅困難者対応や地域住民の支援を行う

2.レストラン・カフェの運営形態

公園協会が東京都から都市公園法第5条第1項の基づく設置許可を受け、

民間事業者は協会と共同事業契約を締結し、レストランカフェを設置運営する。

建物の設計、建設、運営はすべて事業者が行う。

この形は都立公園で初めてのケースのようです。

事業者と協会との役割分担は次のとおりです。

3.事業期間

契約期間は10年。1回限り更新できるので最長20年。

4.使用料

1か月の営業区域使用料=927円/㎡×使用面積(㎡)

面積は約340㎡ですので、使用料は約32万円/月です。

そのほか、上下水道・ガス・電気などの地下管路を敷設する場合は占用料を公園協会に納付。

5.公益還元

公益還元として、飲食店の売り上げのうち事業者が提案する歩合(8%程度を想定)を公園協会が管理する基金(都立公園サポーター基金)に寄付する。

※この基金がどう使われるかわかりませんが、個人的には、原則、駒沢公園の魅力アップに使われるほうが、事業者にとって理解が得やすく、事業への張り合いもでるのではと考えます。

 資料:駒沢オリンピック公園飲食店(レストラン・カフェ)事業者募集要項(公益社団法人 東京都公園協会)

 

▽多くの人で賑わう駒沢公園。駒沢公園は幅広い層に愛され、思い思いのパークライフを楽しんでいる。レストランカフェがオープンすることでさらなる賑わいが生まれそうだ。が、一方で来園者が多すぎるというのも・・・・・・。

コメント
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