社会空間研究所 建築・まちづくり通信

社会空間研究所の所員が建築・まちづくりに関する情報等を気ままに綴ったブログです。
2007年6月からスタートしました。

後藤新平展

2007-08-25 23:37:17 | デザイン
江戸東京博物館で開催されている「生誕150周年記念 後藤新平展-近代日本をデザインした先駆者-」に行ってきた。




そう「大風呂敷」で有名な、あの後藤新平の特集展である。
東京市長としての「大風呂敷」ぶりや関東大震災後の帝都復興に向けた功績は有名だが、もともとは外科医だったことや、晩年はボーイスカウト活動に多くを注いだことは知らなかった。
後藤新平のトレードマークともいえる、あの鼻眼鏡をかけて写る目つきの鋭い肖像画のイメージがあまりにも強すぎて、ボーイスカウト姿のやさしいおじいさんの顔つきは、すごく新鮮だった。

それにしても、改めて年譜を知ると、そのすごさに驚かされる。
○岩手水沢の下級武士の家に生まれ、幼い頃は朝7時から夜の10時まで、毎日のように筆写などに励んでいたそうだ・・・すごい。
○そして外科医になり、24歳で愛知医学校長兼愛知病院長(現名古屋大学医学部と付属病院)になったとのこと・・・若い。
○その後、国の内務省衛生局長になり、日清戦争絡みの検疫所の建設やアヘン政策などに携わっていくうちに、台湾総督府の主要ポスト、満鉄の総裁と上りつめ、都市政策・都市計画の面で才能が発揮されていく・・・すごい転身ぶり。
○日露戦争が終わると、国の中枢で逓信大臣、内務大臣、外務大臣などを歴任する・・・やっぱりすごい。
○そして、東京市長に抜擢されると、国家予算が15億円の時代に都市改造のための「8億円計画」を発表する・・・これが「後藤の大風呂敷」。
○8億円計画はほとんど実現されないが、関東大震災が発生したことを機に帝都復興院総裁となり、「帝都復興計画」というかたちで新平の構想が実を結び始め、今の東京の基礎をつくることになる。

政党政治を好まなかったようで、総理大臣になれる器をもっていながら総理大臣になることはなかったが、もし新平が総理大臣になっていたら、今の東京は相当かたちを変えていたような気がする。

9月9日(日)まで両国の江戸東京博物館で開催
-9:30~17:30(土曜は19:30まで、月曜休)
江戸東京博物館ホームページ
常設展観覧料(600円)で観られるが、1日がかりじゃないと、新平展+常設展をくまなく観ることはできないと思うので注意!(実際、僕は常設展をほとんど観られなかった)

〈関連情報〉
○ETV特集で5月に放映されたのを見逃した。いつ再放送されるかわからないので、どなたか録画していれば・・・。
○雑誌『東京人』の来月号が後藤新平の特集だったような・・・曖昧な記憶ですが。

(oba)
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ロックフィルダム

2007-08-18 21:14:08 | 気ままに
実家がある佐渡に帰省中、新しくできたダムがあると聞き、行ってきた。



考えてみれば、ダムをこんな間近に、そしてダムとして見たことはなかったかもしれない。
そしてコンクリートダムではなく、フィルダムだったことも、僕の驚きを増した。



このダムの建設によって、越後に比べて降水量(降雪量)の少ない佐渡の農業用水の確保や渇水対策が進んだことは確かだと思う。ただ、全国でダムの新規建設が問題視されているのも確か。しかし、島を離れて久しい僕には、本当にダムが必要だったのかどうかは判断できない。
ちなみに、聞くところによると事業費は1500億円だというから、ほぼ東京都庁舎の建設費と同規模ということになる。・・・ますます判断が難しくなってきた。。。

このダム、ロックフィルダムということで、ダム湖に面した山がひとつ削られていたが、切り出された岩が少し場所を移したと考えれば、大量のコンクリートでつくられたダムに比べれば、環境面への影響も長い目で見れば少ないと言えるのかもしれない。
そして、斜面には、建設汚泥を処理したものや活性鶏糞などと草木類の種子を合わせて吹き付け、緑化を図っているとのこと。
下流には親水護岸化された河川整備が行われている場所もあった。
また、近くには、山の斜面に小さな棚田がひろがる千枚田もある。そして何より、このダム湖の名前は、公募で選ばれた「朱鷺湖」。
来年、試験放鳥を控えているトキがこのダム湖の上を羽ばたく日が1日も早く訪れることを願いたい。





■小倉ダム
所在:新潟県佐渡市大字小倉字西ノ平地
河川:国府川水系小倉川
堤高/堤頂長/堤体積:64m/236m/1014千m3
流域面積/湛水面積:5.7Km2/26ha
総貯水容量/有効貯水容量:4450千m3/4200千m3
ダム事業者:北陸農政局
着手/竣工:1991/2006
※財団法人日本ダム協会ホームページダム便覧より引用

(oba)
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プロポーザル

2007-08-17 18:08:04 | 気ままに
最近、プロポーザル方式でコンサルタントを選ぶ自治体が多い。

プロポーザルの企画提案書をつくるのは、正直言って普通の仕事より大変。
1つの提案書をつくるのにず~と悩みます。

今回も3枚以内で提案書を作成するというプロポーザルがあった。
たかが3枚であるが、かなり悩んでしまった。
つくったら消しての繰り返し。
企画書がまとまっても、相手の考えに沿っているのだろうかということが心配になる。

しかし、相手も事業の進め方がわからないから企画提案書を求めてくるのかなとも思う。
なので、今回も思ったことをストレートに書いてみた。

企画提案書をつくるにあたって次のことをこころがけている。
 ・わかりやすく
 ・カラフルに
 ・図やイラストをいっぱい使って

あと、プレゼンテーションのときは、元気良く、熱意を持って・・・。

なかじ
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毎日あついですね~

2007-08-16 15:30:47 | 建築
毎日暑い日が続いていますね。
からだがおかしくなりそうです。(+ +)

関東地方の内陸部は特に暑い。40度越えとかになっています。

以前もブログに書きましたが、暑さの原因は、東京湾沿いに壁のように建ってしまった高層ビルのせいで、暖められた空気が海に抜けない説が有力のようです。

実際に私も以前、練馬区役所の高層棟から東京湾方面をみたときに、壁のように高層ビルが建っているのに驚きました。

私がボランティアしている子どもの施設で、子どもたちに、
「僕が子どもの頃は、32度でも気温が高くて驚いたよ」と言ったら、
「え、32度だったら涼しい方じゃん」と子どもたちに言われました。

今の子どもたちは、この異常な暑さに適応しつつあるのかもしれません。


■下のブログ「ミニ戸建て」について追伸

私もよくミニ戸建てについて、ハウスメーカーや建築設計事務所に勤めている友だちとケンカしたものです。
大抵、酒飲みながらなのですが、酒の勢いもあってマジでケンカしたこともありました。(^ ^;

彼らの言い分は、「みんな戸建てに住みたがっている。だから買いやすい戸建てとしてミニ戸建てをつくる。それが人々に幸せを提供していることだと思っている。」といことでした。

都市計画やっている人とハウスメーカーでは、ずっと平行線でした。

なかじ
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ミニ戸建てについて考える

2007-08-15 15:33:46 | 気ままに

ミニ開発等に関するプロポーザルがあり、その関係でミニ開発、ミニ戸建て等について書かれている記事や論文に、ちょっと目を通してみた。

これまで、ミニ戸建て等については、火災時の延焼危険の恐れ、通風面などの住環境の悪さから、社会的に批判の対象となってきたものであり、個人的にも否定的に捉えていた。
また、これらの建物は得てして外観デザイン等が悪いものが多かったことから、よけい非難されてきた。
あと、ミニ戸建ては周辺の不動産価値を下げるといった問題ももっているらしい。

しかし、
「多くの人が都心に住むことを求め、戸建てに住みたがっているわけであるから、そろそろ否定することはやめて、ミニ戸建て住宅開発が抱える問題に積極的に取り組み、新たな都市型ミニ戸建て住宅像を描く必要があるのでは・・・」といったことを何人かの人が言及していた。

そんなわけで、今年は少し都市型ミニ戸建てに目を向け、良質なミニ戸建ての事例を集めてみようと思った次第である。

肝心なプロポーザルはというと、今の知識と情報では、一定の水準に達するものを書けないと思い断念。
それにしても、プロポーザルは連戦連敗!!
もう少し日頃から、問題意識を持っていろいろなテーマについて、考えていないといけないと反省する、今日この頃である。

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安藤忠雄の愛犬の名は“コルビジェ”

2007-08-07 21:11:20 | 建築

2007/08/07

生誕120年を記念して東京・六本木の森美術館で「コルビジェ展」が開催されていることもあり、8/3の日経朝刊「春秋」でコルビジェが取り上げられていた。そして、8/5の日曜日、NHKで安藤忠雄と女性の漫画家がコルビジェの作品を訪ねる番組が放映された。

マルセイユの「ユニテ」はもっと人工的な空間と思っていたのだが、NHKの番組を見たらぜんぜん違っていた。建物に温かみが感じられ、風の道等環境に配慮した魅力的な住空間であった。そして、居住空間にいろいろな工夫が施されていることを知った。
学生の時、何を勉強してきたのか、いや何も勉強していなかった。ただ、遊び惚けていたのだ。

テレビとは関係なく、たまたま8/4にコルビジェの「伽藍が白かったとき」を池袋のジュンク堂で購入していたので、読み始めた。が、読みにくくて困った。はたして最後まで読めるだろうか・・・・。

ちなみに安藤忠雄の愛犬は「コルビジェ」らしい。

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つくばスタイルのロゴ募集についてほか

2007-08-03 20:45:07 | 気ままに

2007/08/03

茨城県のホームページを覗いたら、「つくばスタイル」のロゴ募集とあった。
つくばスタイルは、以前、社内の有志で住宅コンペに応募したことから関心があり、また性懲りもなく応募しようと思った、が、よく読んだら、最優秀賞は「な・なんと・・・たったの賞金3万円!!」。

つくばスタイルのロゴは、つくばをアピールするのに重要な意味を持ち、セールスの顔になるわけで、それを賞金3万円で手に入れようとは呆れてものが言えない。

中堅のサラリーマンであれば、たった1日分の人件費だよ。
1日でそんな良いアイデアがでるわけないでしょ!!
ソフトに対するコスト意識がいかに低いかがわかる。

そういえば、昨年茨城県は、百里基地の愛称を募集し「茨城空港」を採用した県である。
なぜ愛称が「茨城」なの。
愛称とはいわないでしょ!!
我が故郷の県がこのようにレベルの低い県だと思うと涙が出てくる。

ちなみに、僕は「メロン空港」とした。
メロンは百里基地周辺の地域の特産品である「アンデスメロン」に引っ掛けた。
メロンのネットと同じように、空港の開港によりいろいろな地域とのネットワークが広がるようにという願いを込めて。

これは自分が採用されなかったので怒っているのではありません。

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第3回上原を楽しむ会

2007-08-02 15:10:52 | まち歩き(東京)
7月26日に第3回上原を楽しむ会が行われた。
今回は、初ランチ。お店は“Casa Vecchia”イタリアンレストランです。

メニューはコースで、
 1.前菜 → 2.パスタ → 3.デザート・・・こんな流れ。
パスタとデザートは何種類かから選ぶシステムでした。

今回は、ランチということで禁酒。しかし、お店にはワインがズラ~り。
ワインが恋しかったなぁ。


お店の壁にサインがありました。
元メデガデズのギタリストだそうです。最近では、タモリ倶楽部によく出る日本語うまい外人の方がわかるかな。

~This place is awesome!~

なかじ
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