相模が丘の住宅街を南北に貫く全長1.6kmの緑道「相模が丘 仲良し小道」がある。この小道には64品種、220本の多種多様な桜の木が植栽されていることから「さくら百華の道」と呼ばれている。「桜」以外にも様々な花木が植えられ、一年を通じて楽しめるユニバーサル・デザイン設計の遊歩道である。「河津桜」は「小田急相模原駅」に近い始点に10本、イオンモール座間近くに3本が満開を迎えている。「河津桜」からバトンを受け今、「椿寒桜」が咲き始めている。例年では3月中旬が開花期であるが今年は暖冬の影響だろうか10日ほど早いようである。この桜はシナミザクラと寒桜とカンヒザクラの雑種でバラ科サクラ属、樹形は傘状、高木、花形は一重咲、花の大きさは中輪、花色は淡紅。松山市居相町「伊予豆比古命神社」(椿宮)に原木がある桜である。別名は初美人と言われるくらい美しい桜である。
相模原市南区下溝に四季の花が絶えない市民のオアシス的存在の「県立相模原公園」はある。当園は今、梅と河津桜、カンザクラが終焉を迎え、代わってカンヒザクラ、タマナワザクラ、オカメザクラ、コブシ、ミヤマガンショウ、が咲き始め鮮やかで華やかな彩りを見せ始めている。開花オンパレードの中、紅葉の丘先の「衆遊の庭」では春の代表的な樹木である「沈丁花」(ジンチョウゲ)が香り高い花を咲かせている。原産は中国、ジンチョウゲ科の常緑低木である。室町時代にはすでに栽培されていたようである。花の香りが「沈香」に似ていることと、十字型の花が「丁子」に似ていることに由来している。ちょうど今頃が開花時期で小さな花が毬のような塊になって枝先につけ始めたようである。花が白なので「シロバナジンチョウゲ」、ただ花の外側が淡紅色もあるようなので「ウスイロジンチョウゲ」かもしれない。春の「沈丁花」、夏の「梔子」、そして秋の「金木犀」が植物界では「三大香木」と言われている。(2402)
相模原市新戸の霊峰「大山」(雨降山)を望む緑豊かな地に建長寺の末寺、新戸の古刹の曹洞宗寺院「本鏡山常福寺」は鎮座している。当寺の創建は約700年前。本尊は釈迦如来。当寺は春は「桜」、秋は「彼岸花」と「萩」、晩秋、初冬は「紅葉」と「梅」と境内は美しく彩られる。境内に入る石段の前には樹齢400年を越える古木「しばの木」が聳えている。当寺は禅寺として江戸時代には「寺子屋」を開き、当地の学問の中核であった。寺号標より入山すると正面に入り母屋造りの「本堂」、右に庫裏がある。「山門」前の一画に植栽されている3本の「紅梅」が可憐なピンクの花びらを、「本堂」前の白梅がほのかな香りを放って見頃となっている。梅は百花に先駆けて咲く花木であり、2月も終わりに近づき三寒四温の日々か続き梅の花もピークを迎えようとしている。(2402)