菊池のぶひろの議会だより

日本共産党 桜川市議会議員 菊池のぶひろの活動報告です

相模原事件の犯人は「正気」なのか「精神疾患」なのか

2016年07月30日 09時08分48秒 | 社会・経済
 相模原の障害者施設でおきた殺傷事件。この犯人の動機をめぐって、正気なのか、精神疾患なのか、メディアでは意見が別れている。

 今日の東京新聞「こちら特報部」では、和光大学名誉教授・最首悟氏を登場させ、「今回の事件は猟奇的な犯行ではない。植松容疑者は『正気』だったと思う。そして、口には出さずとも、内心で彼に共感する人もいるだろう」とインタビュー記事を載せている。

 まず、私は「最首悟」という名前を思い出した。1970年前の東大闘争の真ん中にいた1人であった。
 東京新聞によると、東京大学教養学部助手時代に東大闘争で、「助手共闘会議」結成に参加、助手を27年勤め、その後、和光大学教授をつとめ、今は、名誉教授である。氏には、三女の星子(40)さんがおり、ダウン症で複合障害を持つという。

 東京新聞の記事を要約する。

 「社会の敵排除」の確信犯 
 
 今回の犯行について、植松容疑者が薬物を使用していた可能性、犯行前の妄言などから「異常な人物」を強調する報道が続く。
 しかし、最首さんは、犯行の手口などに、同容疑者の「正気」を見る。警察の発表では、重複障害のある人たちが狙われ、刃物で頸動脈を次々刺している。

 「彼は被害者の家族には謝罪している。個人の倫理としては殺人を認めない。しかし、生産能力のない者は『国家の敵』や『社会の敵』であり、そうした人たちを殺すことは正義とみなす。誰かが国家のために始末しなくてはならないと考えている。確信犯だ」

 深刻なのは、犯行のそうした根拠を「異常な妄想」と片付けられない点だ。それが「いよいよ来たか」と思った理由である。

 こうした指摘を容易に否定できない社会的素地がる。

 1999年9月、当時1期目だった石原慎太郎都知事は重度障害者を視察後、「ああいう人(入所者)ってのは人格あるのかね」と発言。しかも4期も都知事に当選している。

 また、メディアが被害者氏名を公表しない件については、「健常者なら通常、発表して、悲しみを共有する。だが今回は公表すれば犠牲者を知る周辺で、『(あの人なら)仕方ない』という反応を恐れているのでは。だが、それは障害者は人間ではない、人間から外れていると見なすことにほかならない」と述べている。

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 東京新聞の記事は、この倍はある。多くのみなさんに、最首悟氏の全文を読むことを薦めします。

 そういえば、障害者学校を視察した茨城県教育員の方(美術館の副館長)が障害者の出産について、「問題発言」をし、その後辞任したのは、昨年の11月のことでした。
 私は、この発言も言語道断であると思いますが、その発言が教育委員会という公式の場で出されたこと、その発言を聞いた知事だけでなく教育委員の誰一人も「咎める」人がいなかったことに、「唖然」とした次第です。
 
 もし、私が県の教育委員であったなら、「長谷川さん、その発言は取り消すべきです」と、その場で進言します。


 
 

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