思い出の釣り・これからの釣り

欧州の釣り、竹竿、その他、その時々の徒然の思いを綴るつもりです

Mur川釣行(2017年9月15日〜17日)

2017-10-08 15:46:47 | 欧州釣行記/Fishing Trips in Europe

会津大川釣行の一つ前の釣行で、オーストリアはシュタイヤーマルク州のMur川へまた出かけて来ました。
今年のMurau(ムーラウ)は天候不順で、9月15日〜17日の釣行期間中も天候に恵まれない悪条件下の釣りを強いられました。

9月15日の午後Mur川に到着、午後の釣りがOKになる15時に川に降ります。最初に向かったのはBodendorf釣区最上流のWandritsch橋より数百メートル下流にある瀬を釣ることの出来る中州。そこでドライフライを使ってグレイリングの釣りをするのが目的。そのため、1953年製のHardy Palakona Marvel (ハーディー・パラコナ・マーベル) 7'6''にKaizerシルクラインの1番(AFTM3〜4番)、それを収納するSt. George Juniorリールを組み合わせます。というか、これは目的と手段が倒錯していて、1953年製のMarvelを使いたかったからグレイリングのドライフライ釣りにしたというのが正確な表現。

道具の準備は終了。これから釣行です。

さて、目的地の中州へ行き、昨年尺以上のグレイリングを数釣りした現場の瀬にオールド・イングリッシュ・ゲームコックのハニー・ダンのハックル、スターリングのウィング、ゴッサマーシルクのオレンジ色のボディを持つ0番(15番)のドライフライを浮かべます。
昨年の釣行以降気がついたのですが、Mur川のグレイリングはこの鈎が大のお気に入りのようで、水深のある川の真ん中にこの鈎を浮かべるとゆっくりと底からグレイリングが泳ぎ上がって食いつくのがよく見えますし、瀬の釣りでは数メートル流れるとバシャと鈎をひったくります。
今回も、第二投目で、瀬に高く乗り流れて行くこの毛針をグレイリングが捉えます。間髪入れずに合わせると、華奢なマーベル 7'6''が胴から曲がって魚にプレッシャーを与え、それを嫌って魚はジャンプ。Mur川のグレイリングはその殆どがジャンプをするので、掛けた後のやり取りはスリリング。それでもこの華奢なマーベルは不思議と大きな魚の引きをいなす竿で、数分の戦いの後で、34cmのグレイリングはタモに導かれます。この日は他にもう一匹のグレイリングをドライフライで掛けた後が続かず、残念ですがそれで終了しました。
1953年製のマーベルは1930年代、1960年代のものと違い、胴調子のみでなく、竿先も曲げることが出来る竿。軽快な山岳渓流のドライフライ釣りにも向きそうな、二段構えの調子です。養沢を開設したブレイクモア氏の愛竿も1950年代のマーベルだったと見受けますが、養沢で軽快な釣りをするのにもピッタリだったことでしょう。

翌9月16日は曇り時々小雨。今回借りたFiat 500でも8フィート二本継用のロッドケースは十分収まります。チュニスでも一つ前のモデルのFiat 500を運転しているので、全く違和感はありません。因に、欧州やアフリカではマニュアルが圧倒的多数ですので、オートマしか運転出来ないと、レンタカーを借りるのに難儀します。レンタカーで欧州での運転を考える方はマニュアル練習が必須と言えるでしょう。

小雨模様の天気ですので、ウェットフライでの釣りにします。そこで、今シーズン連続登板のSawyer Nymph 8'10''に3Xリーダー、そしてSilver March Brownを結び前日と一緒に中州から流します。時間は10時30分頃。数投でコツコツとアタリを感じ合わせればグレイリングの抵抗が竿先を曲げます。大きさは尺上程度ですので然程の苦労なしにタモに納められました。

その後場所を少し下流に移し毛針をダウンクロスに投げればまたコツコツとアタリ。このアタリを合わせるプロセスは既に無意識の物になっているので、説明が難しいのですが、アタリを感じたら反射的に手が動くようになっております。で、上の写真の魚も余り苦労せずタモに収まりました。

中瀬の右岸は水の流れが極めてユックリな細い流れがあり、そこを戯れにアップストリームに流していたらアタリ。合わせるとブラウントラウトのちびっ子がかかりました。ブラウントラウトはグレイリングや虹鱒と違い流れが緩やかな場所に留まっている傾向が高いですが、将にその通りでした。

ブラウントラウトのチビ。

悪条件のせいか、その後が続かず、上流の橋の方に移り釣りを試みますが、漸くグレイリングが出ただけでその日の釣りは終了。

最終日の9月17日は朝から雨。小雨ならまだしも、時折雹まで振ってくる最悪の状況。中州は増水で渡るのが危険なため上流の橋の近くでの釣りに限定です。

こうなると岸の近くの流れが比較的緩いところを狙うしかないのですが、Connemara Blackを岸近くの大岩の近くに流したところ、虹鱒がヒットし、増水した強い流れに泳ぎ込み激しいジャンプを繰り返します。足下が非常に悪いので慎重にやり取りしますが、最後はテレスコピックタモのお陰で鱒を取り込むことに成功。33cmの比較的小型の鱒でした。それでもパワー溢れるファイトに感謝です。

鱒を釣ったらものすごい大雨になってきて、BarbourのLongshoremanジャケットの首筋のフードに水がたまり首を曲げた拍子に首筋に水が入ってしまい、もう潮時と釣りを切り上げ引き上げました。
2017年のシーズンは、特にMurauの天候不順のため、余り良い思いをすることが出来ず、残念でしたが、流石にもうこれで終わりですね。


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