思い出の釣り・これからの釣り

欧州の釣り、竹竿、その他、その時々の徒然の思いを綴るつもりです

Thoughts on the LRH Dry-Wet fly rod

2023-11-26 22:30:15 | Hardy Palakona


Upon the latest comment to the article "Hardy L.R.H. Dry Wet 9'3" (E90785, 1953年製) dated 23.Aug.2014" I would like to express my thoughts on this rod as follows.

1. Lightness:
Among Hardy Palakona rods, this model is one of the lightest split cane rods, for it is constructed by double-built method; combining hard and steely cane on the surface of the rod with light pine in the core of the rod.
According to the "Angler's Guide", it weights 5 1/2 ozs approximately. Comparing with 9'6" Gold Medal, 3pcs weighting 6 3/4 ozs described in the same issue of the Angler's Guide, you can easily have an image of the unique lightness of the rod.

2. Balance:
I do not know exactly what effects at most for one to feel a rod "top heavy". I heard that American rods reduce its weight of the top section to avoid the rods to become "top heavy". The picture above shows the top sections of LRH Dry-Wet 9'3" and Payne 206L 9'. From top to bottom: LRH Dry-Wet (Top for Dry Fly Fishing), LRH Dry-Wet (Top for Wet Fly Fishing) and Payne 206L. Very fine top section of Payne 206L distinguishes itself from those of LRH Dry-Wet.
The Payne rod is quite lighter at hand compared with LRH Dry-Wet, but without top sections of both rods, I do not feel much difference in the weight of both rods. Probably practical and durable top of LRH Dry-Wet, or Hardy Palakona rods in general, make one feel that those rods are top heavy towards the quite light feel in hand given by American rods.

Angler's Guide proudly presents the balance of LRH Dry-Wet as:

"The balance of the rods is so perfectly distributed that the user has a feeling of confidence and pleasure quite unique; and in practice it will be found that they deliver the fly true to aim."

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"The 'L.R.H.' 'Palakona' rods are the result of exhaustive experiments on the part of Mr L.R.Hardy, covering a long period of patient testing, comparison and adjustment. They are, Mr Hardy declares, the finest fishing rods for their purpose that he has ever handled."

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"The total weight of the completely assembled outfit is:

9-ft 3-in 'Dry-Wet' rod 5ozs 8drms approx.
'Lightweight' Reel 3ozs 10drms approx.
30yds No.3 Corona 1oz 7drms approx.
20yds 18 lbs B/S silk backing
Total 10ozs 9drms approx."

As far as I fished with the rod, with my Hardy Spitfire Perfect 3 1/8 Reel, LRH Dry-Wet is quite light in hand and it will not cause any fatigue on me during a day long fishing. Sorry I am too used to fish with Hardy Palakonas, especially with long rods such as 10' Gold Medal, to give fair judgement for modern anglers. I, however, can recommend to use this rod as long and light version of Palakona to enjoy your fishing at rivers and lakes for trouts.

Tight Lines!/Petri Heil!

禁漁期間中のEtrachseeでの釣り最終日(2023年10月1日)

2023-11-19 18:50:11 | 欧州釣行記/Fishing Trips in Europe

禁漁中にもかかわらず釣りを許してくれたLandhaus Etrachseeの女将さんの好意に甘えた釣行も10月1日(日)の午前中で最後。昼からはウィーン空港までの3時間の車での旅に出発しなければなりません。
08:00からの朝食を手早く済ませ、部屋を片付け荷物をレンタカーに積み込み、宿の母屋で宿代・釣り代を全て支払いましたが、「今日(10月1日」の釣りはタダでいいわよ」とまた好意に甘えることになりました。
山の天気は快晴。とても気持ちの良い朝です。北アフリカでは見ることの出来ない緑の森林と透明な湖が心を癒してくれます。

1964年製のHardy Palakona Gold Medal 10'は塗料の進化により多少濡れてもウィーン空港からフランクフルト空港経由カサブランカ空港までの旅程で竹にダメージが残ることもあるまいと思い、最終日に使います。広い湖、且つ、水面から離れた船着場からの釣りでは長竿が使いやすく重宝します。St George 3"にDT5FのCortland Sylkを組み合わせた道具立てで湖にウエットフライを投げてやれば、Invictaに結構元気に引く虹鱒が食いつきました。

他にも体長はあっても痩せたアルプスイワナ

腹のオレンジが鮮やかなアルプスイワナ、他にも写真を撮らなかった多くのイワナ(ブルックトラウト、アルプスイワナ)が長い竹竿を曲げてくれ、今シーズン最後のオーストリアを楽しめました。

今シーズンの新たな現象として、魚が鉤がかりした後、藻に潜り込もうとすることに気づきました。上の写真は藻の塊ですが、

その中にはブルックトラウトが隠れております。この魚の様に藻の中に逃げ込んで釣られまいとする魚が増えました。これもフィッシングプレッシャーによる学習効果でしょうか。
10月1日ではありませんが、9月30日に桟橋から釣っていたら大物をかけ3Xのハリスを切られ逃げられました。この湖には70cmを超える大物も棲んでいて小物の数釣りではない釣りも楽しめそうです。次の機会があればまた挑戦したいと思います。

上の写真は宿の部屋で乾燥させているPayneの206L 9'とGold Medal 10'。日本では使いづらい竿かも知れませんが開けたオーストリアの川湖ではこのくらいの長さの竿は大変重宝致します。
オーストリア流の短い剛竿で遠投する釣りもありですが、今の私はゆったりした釣りが好きなので竿の長さがこのようになったというところです。
来シーズンはどのような釣りが出来るのでしょうか。

Soie Ephemera (ソワ・エフェメラ)

2023-11-11 21:21:05 | 毛針/Flies

2023年10月7日の記事「Mur川でのグレイリング釣り(2023年9月29日)」の最後にGossamerシルクが無くなって代用品を探すのが急務と書いておりますが、その代用品となるAu ver a soieのSoie Ephemeraを入手致しました。
左から、Soie EphemeraのBurnt Orange、1950年代以前に遡るであろうGossamer SilkのHot Orange、生産停止直前のGossamer Silkの6A Light Orangeです。
Skuesが良く使うHot Orangeのタイイングシルク、そしてオーストリアでの当たり毛鉤のボディに必要な色としてのHot Orangeの代用品を探す中で行き着いたのがフランスはパリで1820年創業されたAu ver a soie社の製品。
le ver a soieは蚕(かいこ)のこと。和訳すれば「蚕のところ」という名前の会社ですが、服飾用の絹製品の他、フライフィッシング用の製品製造も行っており、10数年前からシルクフライラインを販売しております。

今回はSoie EphemeraのBurnt OrangeをGossamerのHot Orangeの代用として入手しましたが、色調が多少より明るいものの立派に代用になりそうです。Gossamerは一巻き25mのところ、Soie Ephemeraは100mあり、それらを合計6巻き買いましたので多分もう一生困らないものと思います。

上の毛鉤をこれからも巻くことが出来、ホッと胸を撫で下ろしました。
https://www.pecheasoie.com/soie-ephemera-c2x23174792?XMLOpt1=-1&XMLOpt2=-1&RelatedPdtIDs=&PackagingID=
上のアドレスはAu ver a soie社のSoie EphemeraのWeb Pageのもの。
https://www.pecheasoie.com/soies-de-peche-c102x3195237
上は同社のシルクフライラインのもの。皆様のご参考までに。

箱根早川釣行(2023年11月2日)

2023-11-03 10:40:33 | 釣行記/Fishing Trips

昨日、箱根早川へ行ってまいりました。
年に一回の健康診断のため一時帰国しておりますが、人気の冬季C&R釣り場のある箱根早川も平日は人が少ないだろうと思い最寄駅を05:32発の小田原行き急行に乗り、小田原乗り換えで風祭駅に07:05到着。そこから5〜6分程歩きローソンに寄り一日券を購入、川には07:30前には到着致しました。
さすが人気の釣り場にて、平日を気にしなくても良さそうな年恰好の方々とその方々の車が既に数多く停まっており、これから入れそうな釣り場はかなり限定されておりました。

私が持参した釣り道具はHardy Palakona LRH Dry Fly 8'9''にSt. George 3"。この道具で水深の深いところを狙うのは難儀なため、水深が適当で鱒が潜むであろうところとなると選択肢は余りありません。既にルアーの方が入っていらっしゃいましたが、上流に移動される様子だったので、空くのをちょっと待たせてもらいました。
それにしても狙ったところにルアーを長距離飛ばす腕前には感服致します。モロッコで先日40年振りくらいでスピニングリールを使った私にはそんな芸当はとても無理です。

写真の小堰堤の主な流れ出しの筋にRamsbottom's Favouriteを流すと直ぐに反応があり、ウェットフライのアップストリームでの釣りの常ですが、何故か自分でも分からない内に合わせをくれるとフッキング。LRH Dry Flyを曲げてくれたのですが、この穂先の太い剛竿は逆に衝撃吸収力が足りないのか途中で鉤が外れてしまいました。
その後が続かず、毛鉤もConnemara Black、Invicta、Greenwell's Glory、Black Spider、Partridge & Orange、ニンフ等使いますが無反応。
淵ではなく瀬の方に魚影が見えたのでそこにSilver March Brownを流すと今度はフッキング出来ましたが、やり取りの最中にまた鉤を外されてしまいました。

こう場荒れすると魚も警戒するのか、更に後が続かず、魚影は見えてもウェットフライには反応しなくなりました。
日が昇って暑くなり、もう釣りもいいかと思ってきましたが、流石にボウズで帰るのも忍びないと思い、スレた魚のサイトフィッシングで威力を発揮する冒頭の写真のKiller Bugを結び魚の姿を探し待つこと数分。瀬の中に魚の姿が見えたのでそこに向かって数回投げると魚の口が開いた様な感じ、且つ、横に動いたので合わせるとフッキング。

今度こそは逃さないぞと慎重にやり取りしリールを何回か逆転させてくれたのは35cmの虹鱒でした。フランスはノルマンディーで購入した激安中国タモに納め、岸まで慎重に歩き写真を撮らせてもらいました。

もう若い頃のような釣欲もなく、11月とは思えない暑さの中釣りを続ける気力もなく、他の場所もちょっと見てみましたが魚影を見ることもなかったので見切りをつけることにし上がりました。13:32風祭発の電車に乗り小田原で乗り換え最寄駅には15:17には到着。
モロッコでの苦行を重ねた身にとっては、禁漁期間でも釣りが出来、且つ、電車移動で2時間くらいで釣り場に行ける日本は釣り師にとって何と良いところかと思ってしまいます。欧州の釣りは天然の魚と数多く出会えフィッシングプレッシャーも低いので格別ではありますが、釣期は限られます。色々考え合わせると日本の釣り環境は、20世紀末のどこに行ってもフィッシングプレッシャーの高さから釣れないという頃から、格段に良くなったものだと思わずにはいられません。