思い出の釣り・これからの釣り

欧州の釣り、竹竿、その他、その時々の徒然の思いを綴るつもりです

スペインのブルーダン(Indio Acerado)

2016-02-28 11:50:14 | ハックル/Hackles
ブルーダン・コックハックルは英国のみならず米国のクラッシックな毛針を巻くには必要不可欠なハックルですが、戦後鶏卵、鶏肉の大量生産が主流になりゲームコックの血を引く鶏がほぼ死に絶えてしまうと、戦前でさえ入手が難しかったものが、途端に入手がほぼ不可能に近いハックルになってしまいました。
私は幸運にも戦前・戦中の本物のブルーダンを入手出来ましたのでその青色を帯びたグレーの色を知っておりますが、米国のジェネティック・ハックルにその色はありません。
ところが、コック・デ・レオンの名前で広く知られた、スペインのクエロ・デ・レオンの中のインディオという仲間には青灰色の鶏がいるようなのです。
それで、インターネットで色々調べてみたところ、そのハックルを売っているところをスペインに見つけました。善は急げで早速発注しましたが、スペインからチュニジアへ郵送で送るというリスキーな取引。やっぱりと言うべきか、一ヶ月経っても封筒が届きません。そこで郵便局に問い合わせ色々働きかけた末にチュニスの郵便局の郵送物の中に未配達で埋もれていたものをようやく引き取ることが出来ました。


これが今回入手したハックルの一部。これはIndio Acerado Claro (ペイル・ブルーダン)。どうも私のデジカメは金色を赤っぽく写す様で写真ではレッドが強く出た色に写っておりますが、戦前のオールド・イングリッシュ・ゲームコック(OEG)の青色は残念ながら無い物の、薄いグレーの上に薄い金色が乗ったハックルです。もう少し金色が散らばっていれば、タップス・インディスペンサブルのオリジナルハックルに近い感じです。


これがIndio Acerado Claroの近影です。


次はIndio Acerado Medio(ミディアム・ブルーダン)。


ペイル・ブルーダンよりも色が濃い目ですが、透明感に溢れたハックルです。


最後がIndio Acerado Oscuro (ダーク・ブルーダン)。これは色が濃く一見ブラックにも見えますが、多少ブラウントーンがかかった非常に濃いブルーダンと言えるでしょう。


近影はこの通りです。

これらのハックルは非常に有用な色であることは間違い有りませんが、OEGに比べバーブが細くその結果より柔らかいハックルと思われます。昔ですとドライに使うのは難しかったかも知れませんが、今のシリコン系等のフロータントを使えばドライフライとして十分使えるハックルと思います。
tomasgil.comを覗いて頂けましたら詳細がお分かりになります。尚、ハックルは鈎のサイズ別で販売されておりますが、私にとってはサイズが一回り小さいように思われます。例えば12番のサイズですと、16番に使って丁度良い様な感じです。
コメント
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