思い出の釣り・これからの釣り

欧州の釣り、竹竿、その他、その時々の徒然の思いを綴るつもりです

Kite's Imperial

2013-02-17 12:41:28 | 毛針/Flies
入手した古いマテリアルを使って毛針を巻いてみる事に致しました。


目が良く見えず出来映えが非常に恥ずかしいのですが、Kite's Imperialを巻いて見ました。
Kite's Imperialは、1960年代のBBCの番組"Kite's Country"への出演で人気を博したOliver Kite少佐が巻いた毛針で1962年に発表され、今日まで少なくとも欧州では(というか少なくとも英語圏、独語圏では)人気のある毛針です。春先から羽化してくるLarge dark olive dunのイミテーションとして適しているように思います。尚、Kite少佐の姿は今でもYouTube等で見る事が出来ます。
Kite少佐はフライフィッシングを心から楽しんでいる様子をテレビを通じて英国の家庭に届け、結果、有名になったとの事。その過程で彼にフライフィッシングを手ほどきしたFrank Sawyerとの葛藤があった話等、逸話は幾つかあるようですが、それは別として、Kite's Imperialというドライフライに名を残す事が出来た方です。

使ったのは、Spriteの14番トラウトフック、ハックルはBlue Dun Gold Tippedとあるハニー・ダン、テイル(ウィスクス)は濃いめのハニー・ダン、ボディはヒーロンハールにGold Wire、スレッドはゴッサマー・シルクの紫色です。


太陽の光に当てると黄金色に輝きます。


肉眼で見ると、黄金色の他にブルーが見えたりもします。


太陽光が直接あたらないと非常に透明になります。


富士山(写真では見えませんが)を背景に。

他にも、幾つか毛針を巻いて見ましたが、魚を釣る前に自分が釣られているというのが良く分かる気分です。
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英国の古いハックル(続き)

2013-02-11 15:22:08 | ハックル/Hackles
英国から入手した古いマテリアルは余りにアイテムが多すぎて全く整理出来ておりません。今はその中から稀少品だけを選別してビニール袋に入れたりしております。

前回投稿したものは夜写真を撮ったので、ダンの系統のものを中心に幾つか選び写真を撮ってみました。


Honey Dun
写真ではなかなか見づらいのですが、レッドかかった太陽の光に輝くファイバーを持ち、リストにはブルーがしっかり入ったハックルです。


Blue Dun Gold Tipped
ペイル・ブルー・ダンですが、金色がファイバーに強く出ていて、ペイル・ブルー・ダンのリストが入ったハニーという感じのハックルです。


Blue Dun
これは一番ブルーが全体に強いダンですが、ファイバーの先端はハニーの色が所々に出ているハックルです。


Blue Dun
ブルー・ダンですが、上のものよりもハニー色がファイバーの先端に多く出ているハックルで、ハックルによりブルー・ダン、ハニー・ダンどちらにも見えるものです。


Black Andalusia
ブラックと記載されてはおりますが、先端は赤みがかった黒、リストはダンと言えそうな色です。これで毛針を巻いて見ましたが、非常に透明感が強いハックルで太陽光にあてると赤色がキラリと輝く毛針になりました。


E. Viniardのハックル・フェザー染色見本が中にありました。このマテリアルの最初の所有者は1910年代からマテリアルの購入を初め、1950年代よりVeniardからかなりのマテリアルを購入してきた様子です。


その中身


ハックルが詰まった小箱でDunの系統のもの幾つかをピックアップしてみました。Messeena、Dr. G.S. Lafferty、Thos Waddintonとありますが、それらからマテリアルを購入していた様です。Dr. Laffertyとは別途書簡があり、マテリアルについてのやり取りが書かれておりました。


左:Blue Dun Pale Cock, Messeena 1942
右:Golden Dun Cock, Messeena 1942


左:Light Blue Dun Gold Tipped Henny Cock, Messeena 1942
右:Blue Dun Gold Tipped Cock, Thos Waddinton


左:Medium Rusty Dun Cock, Dr. G.S. Lafferty, Bradwell 1945
右:Medium Honey Dun Cock, Dr. G.S. Lafferty, Bradwell 1945

これら、小箱に入ったものとは別に、小さな紙封筒に小分けされたハックルも幾つかあります。その中でダン系統のものを下記載せてみます。


Honey Dun


Rusty Dun

Andalusiaで毛針を巻いたと書きましたが、目が非常に悪くなったようでどうにも細かいところが見えず、また遠近感がつかめません。とうとう老眼になってしまったのでしょうか。。。。
コメント (2)
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英国の古いハックル(ハニーダン他)

2013-02-05 22:12:21 | ハックル/Hackles
英国のとあるアンティーク釣り具を扱っているところから、古いフライタイイング・マテリアルに興味がないかと問い合わせを受けました。
何でも、1910年代から始まるマテリアルのコレクションで、今は亡くなった医師の家族が引き取ってくれる人を探しているという話でした。
取りあえず幾つかのアイテムのリストと写真をもらい検討、購入する事にしました。
家に届いて、兎に角アイテムの数の多さにタジタジとなっておりますが、取りあえずいいハックルが手に入りました。


ハニーダン、ブルーダンです。


これは、Blue Dun Gold Tippedと元の持ち主はそれを入れた封筒に記載しておりましたが、ブルーのリストが入ったハニーです。


これもブルーのリストが入ったHoney Dunですが、色が多少濃くレッドかかっております。写真ではなかなか実際の色をそのまま再現出来ていないのですが、なかなか結構な感じです。


他にもこの写真のように、ドライフライに巻くだけの状態に処理したハックルを納めた紙の小箱が数十個あります。これはHoney Dun(1942年のもののようです)ですが、他にもブラッシーダンとか珍しいハックルが沢山あります。

また、そうしたハックルのサプライヤーと交わした1940年代の手紙等も仲に入っており、かなりの達筆で解読が難しいのですが、時間があれば読んでみたく思います。

パーソルズのゴッサマーシルク、小瓶入りのシールズファー、ピクリン酸で染めたピーコッククイル、等等、古い英国のフライタイイングを垣間みるコレクションです。
コメント (2)
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