KaizerのGreen Lineシリーズのシルクラインで最後に買ったものの1つを買って直ぐ使おうとしてリールに巻きフェルトでグリスを塗ったところコーティングが剥がれてしまい、また、ラインがねじれて使い物にならなくなった事がありました。もう10数年前の事で、その一回も使わずに再起不能になったシルクラインは悔しいので捨てずにとってありました。今から4年弱程前に行った、シルクラインの再生の経験から、先日見つけたそのシルクラインの再コーティングをする事にしました。
上の写真のように重曹を湯に溶かし、そこにシルクラインを漬け込んで古いコーティングを剥がします。以前のPhoenixのシルクラインはこれで直に全てのコーティングが取れたのですが、今回のKaizerは中々手強く、湯につけただけではコーティングが取れません。そこで、鍋にお湯と重曹を入れてぐつぐつ煮込み、漸くコーティングを取る事が出来ました。
この取れないコーティング。何を使ったのか判りませんが、最末期のKaizerの品質悪化の象徴のような気が致します。
コーティングを取ったシルクラインは手製の糸巻きに巻いてしっかり乾燥させます。これは前回の経験から作成したもの。炊飯器にぴったり収まるサイズで設計してあります。
コーティングを剥がしたシルクライン。中々取れなかった古いコーティングの名残がそこそこに残っております。
机にばらしたところです。
ブレイデッドループをつけた先端部分。
シルクラインのコーティングを剥がした地肌はこのような感じです。
トルコ製でありながら、ドイツの研究センターで開発したと銘打ち、わざわざブランド名の下にドイツ語でHausgeraete(家電)と入れたトルコのFakirブランドの空き箱で作ったシルクラインコーティング用の糸巻き。因に、多くのチュニジア人がFakirをドイツブランドと信じて買っております。。。。
乾燥した無コーティングのシルクラインを丸めて、前回Phonenixシルクラインのコーティングに投入した真空容器に置きます。
今回コーティングに使用するのは、年末・年始の一時帰国時●急●ンズで購入した亜麻仁油。一回加熱したボイル油の方が乾燥が早いというのでそれを使います。
亜麻仁油に漬け込んだシルクラインから、空気を抜いていくと細かな泡が立って、繊維の奥まで亜麻仁油が浸透していくのが良くわかります。
亜麻仁油が染み込んだシルクラインを糸巻きに再度巻き込み、炊飯器で保温します。写真のものは炊飯器に入れる前の状態で、未だシルクラインは亜麻仁油でテカテカしております。亜麻仁油は事によると数週間もかかるといった程、中々乾燥しないのですが、66度程度に保たれる炊飯器の保温温度が亜麻仁油を急速乾燥させるのです。昔のレシピ通り、12時間は炊飯器で保温し、しっかり亜麻仁油を乾燥させましょう。
コメントを頂き大変ありがとうございました。
拙記事がご参考になるようでしたら幸甚です。亜麻仁油は残り過ぎないように指で余分を落として炊飯器の保温機能で乾燥させ、それを10回繰り返すようにして下さい。油が多すぎると乾燥せずまた記事のごとく余分を落とすのに苦労致します。私の考える唯一のコツが必要最小限の油をつけしっかり乾燥させるというものです。
成功をお祈り致します。
そういえば、栄養士の友人から「亜麻仁油は紫外線にも弱いので容器をアルミホイルなどで巻いて遮光すると良い」とのコメントがありました。ご参考まで。
亜麻仁油の件、ありがとうございました。私の場合はもっぱらシルクラインと塗装用途での亜麻仁油との付き合いですが、参考にさせて頂きます。