前回のMur川釣行の翌7月9日、Tさんと一緒に爆釣の湖ことEtrachseeに行って参りました。下界のMurauを8時30分に出発。山上湖に9時前くらいに到着。Landhaus Etrachseeで釣魚券を購入しましたが、女将さんは不在で別の年配の女性が相手をしてくれました。さらに「コーヒー飲むかしら?」「はい、喜んで」「じゃあ、ちょっと待っててね」、竿の準備等しつつ待つ事暫し、なんと魔法瓶にコーヒとカップ二つを準備してくれたのでした。心遣いに深謝しつつボートに乗り移り、さて、釣りを始めます。
宿のボート桟橋から沖へ離れたところまで漕ぎ竿を出します。
ボートには宿の方のご厚意のコーヒー。
山頂へ向かう登山道に面し、樹がこんもりと茂るかけあがりのある岸でまずは毛針を投げます。今回はボートからの釣りということでウェットフライでの釣り。最初に結んだのはSilver Doctor。幾つかバージョンがありますが、10番の鈎に結んだのは:
ウィング:赤・青・黄のグースをマリーし、その上からブロンズマラードを載せ、更にトッピングを載せる
ハックル:ブルー
ボディ:フラットシルバーティンセル、テイルの前に赤いウール
テイル:トッピング
ヘッド:赤いヘッドセメントで着色
というもの。マリーしたグースなしでも、アイルランド西部ではシートラウト用に良く効く毛針の様です。
と最初の数投で、Sawyer Nymph 8'10''竿の竿先がぐっと持って行かれます。かかったのは虹鱒。イワナよりも良く引く魚ですが、釣り上げてみると痩せた鱒でした。
鱒を釣った後、ウィングがばらけたので、マリーしたグースの青、黄が見えないですが、今回使ったSilver Doctorです。
その後もConnemara Black、Invicta、Silver March Brown等の私の定番毛針を投入しながら主にイワナを釣ります。
Etrachseeの良いところは兎に角魚影が濃く、且つ、毛針に積極果敢にアタックしてくる事。飽きる事なく釣りが出来ます。そこで、川ではなかなか結果を出していなかったButcherを結び投げ込みますと、イワナがアタック。毛針は何でも良いのかな?という感じです。
ただ、このButcher、春先の寒い時期のスコットランドのロッホでの釣りや、川の釣りでは欠かせない毛針と言われ、英国、アイルランドでは極めてスタンダードな毛針です。色の配色から、鱒は小魚と思ってアタックするのではと推測されている様です。
当日使ったButcher。ダークブルーのメタリックな色をしたダッククイルをウィングに使う定番ウェットフライです。
今回もTさんに釣り姿を撮影頂き深謝です。これは虹鱒をかけ最終生産モデルのPerfectから糸がジーっと出されてた冒頭の写真の後、戦い終わって虹鱒を愛用のタモですくったところ。このテレスコピックのタモは本当に重宝です。
35cmの虹鱒ですが、
こうやって写真に撮ると全然小さい魚にしか映らないです。
こんな風に13:00過ぎまで釣りをして、山上湖に別れを告げ、ウィーン空港に向かいます。途中のSpielberg(シュピールベルク:スピルバークと同じ綴りです)で何と、丁度F1のオーストリアGPをやっていて渋滞しないかと心配しましたが、無事通過し17時には空港到着。それから飛行機に乗り、フランクフルト経由でチュニスに到着したのは夜12:40を回っておりました。翌日は週末の強行軍の影響で死んでいたのは言うまでもありません。が、砂色ばかりの北アフリカから一時緑に溢れる環境にトリップし、良い心の洗濯になりました。