思い出の釣り・これからの釣り

欧州の釣り、竹竿、その他、その時々の徒然の思いを綴るつもりです

Etrachsee釣行(2017年7月9日)

2017-07-23 16:00:00 | 欧州釣行記/Fishing Trips in Europe

前回のMur川釣行の翌7月9日、Tさんと一緒に爆釣の湖ことEtrachseeに行って参りました。下界のMurauを8時30分に出発。山上湖に9時前くらいに到着。Landhaus Etrachseeで釣魚券を購入しましたが、女将さんは不在で別の年配の女性が相手をしてくれました。さらに「コーヒー飲むかしら?」「はい、喜んで」「じゃあ、ちょっと待っててね」、竿の準備等しつつ待つ事暫し、なんと魔法瓶にコーヒとカップ二つを準備してくれたのでした。心遣いに深謝しつつボートに乗り移り、さて、釣りを始めます。

宿のボート桟橋から沖へ離れたところまで漕ぎ竿を出します。

ボートには宿の方のご厚意のコーヒー。
山頂へ向かう登山道に面し、樹がこんもりと茂るかけあがりのある岸でまずは毛針を投げます。今回はボートからの釣りということでウェットフライでの釣り。最初に結んだのはSilver Doctor。幾つかバージョンがありますが、10番の鈎に結んだのは:
ウィング:赤・青・黄のグースをマリーし、その上からブロンズマラードを載せ、更にトッピングを載せる
ハックル:ブルー
ボディ:フラットシルバーティンセル、テイルの前に赤いウール
テイル:トッピング
ヘッド:赤いヘッドセメントで着色
というもの。マリーしたグースなしでも、アイルランド西部ではシートラウト用に良く効く毛針の様です。

と最初の数投で、Sawyer Nymph 8'10''竿の竿先がぐっと持って行かれます。かかったのは虹鱒。イワナよりも良く引く魚ですが、釣り上げてみると痩せた鱒でした。

鱒を釣った後、ウィングがばらけたので、マリーしたグースの青、黄が見えないですが、今回使ったSilver Doctorです。

その後もConnemara Black、Invicta、Silver March Brown等の私の定番毛針を投入しながら主にイワナを釣ります。
Etrachseeの良いところは兎に角魚影が濃く、且つ、毛針に積極果敢にアタックしてくる事。飽きる事なく釣りが出来ます。そこで、川ではなかなか結果を出していなかったButcherを結び投げ込みますと、イワナがアタック。毛針は何でも良いのかな?という感じです。
ただ、このButcher、春先の寒い時期のスコットランドのロッホでの釣りや、川の釣りでは欠かせない毛針と言われ、英国、アイルランドでは極めてスタンダードな毛針です。色の配色から、鱒は小魚と思ってアタックするのではと推測されている様です。

当日使ったButcher。ダークブルーのメタリックな色をしたダッククイルをウィングに使う定番ウェットフライです。

今回もTさんに釣り姿を撮影頂き深謝です。これは虹鱒をかけ最終生産モデルのPerfectから糸がジーっと出されてた冒頭の写真の後、戦い終わって虹鱒を愛用のタモですくったところ。このテレスコピックのタモは本当に重宝です。

35cmの虹鱒ですが、

こうやって写真に撮ると全然小さい魚にしか映らないです。
こんな風に13:00過ぎまで釣りをして、山上湖に別れを告げ、ウィーン空港に向かいます。途中のSpielberg(シュピールベルク:スピルバークと同じ綴りです)で何と、丁度F1のオーストリアGPをやっていて渋滞しないかと心配しましたが、無事通過し17時には空港到着。それから飛行機に乗り、フランクフルト経由でチュニスに到着したのは夜12:40を回っておりました。翌日は週末の強行軍の影響で死んでいたのは言うまでもありません。が、砂色ばかりの北アフリカから一時緑に溢れる環境にトリップし、良い心の洗濯になりました。
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Mur川釣行(2017年7月8日)

2017-07-16 14:40:12 | 欧州釣行記/Fishing Trips in Europe

7月8日から9日にかけ一泊二日の強行釣行に出かけました。
行き先は何時ものオーストリアはMurau。Mur川と爆釣の湖Etrachseeです。
7月8日朝2:20発チュニス発のルフトハンザ便でまずはフランクフルトまで飛び、そこで朝06:50発のウィーン行きに乗り換え、朝08:10にウィーン空港に到着。そこでレンタカーに乗り換え、270km程を約2時間半運転し、Murauへ到着。さすがに、睡眠不足と運転の疲れがこたえ、宿でまずは昼食を食べ一服します。

今回のレンタカーはOpelのAstra。日本ではバブル崩壊後Opelは正規輸入では購入出来ないと思いますが、結構しっかりしたドイツ車です。GMが売却しPeugeotの傘下に入る事になりましたが、今後どのようになるのでしょうか。。。

昼食後、釣り券を購入し、Mur川のBodendorf釣区の最上流のWandritsch橋のたもとでブダペストから来られたTさんと落ち合いました。
Tさんは既に午前中に到着し、大型のブラウントラウトを5匹上げたとの事。今回は大型のブラウントラウトが頭にあったので、久しぶりにウェットフライを準備し一番上の枝鈎、Bob FlyにJock Scott(鱒用)、SecondにSilver March Brown、Lead FlyにはGreenwell's Gloryを結びました。Lead Flyは14番、他は10番です。10番という大きさは手持ちの鈎が10番までしかなかったからというトホホな事情で、それ以外の理由は有りません。
その3本鈎のチームを上流の橋の方に向け投げ、水中の大きな岩のある場所を通過させ下流に流します。何投かしたところで、自分より下流に毛針が流れ始めるあたりでコツンとアタリ。合わせると虹鱒がかかりました。サイズは30cm以下の若者サイズ。Silver March Brownにかかったものでした。若者にさようならをした後で何回かウェットフライを流したのですが、非情な事にそれ以上のアタリはなし。そうこうする内に毛針が根がかりしてしまい、仕方なく引っ張ると、何とシルクラインが切れてしまいました。
この切れたシルクラインは以前再生したPhoenixのもの。テーパーが終わり先端の細いところの中間くらいのところでしょうか、プッツリいかれてしまいました。
しかたなく、シルクラインを引っぱり出し、切れた方の端にコブを作り、バッキングラインの先端のループに8の字結びで結び1912年チェックのPerfectにシルクラインを巻き直し、今度はドライフライ用のリーダーを結び、先端には00番(16番)のSneck鈎に巻いたボディがオレンジシルク糸、ハックルがハニーダン、それにスターリングのクイルウィングというドライフライを結びました。そしてちょっと下流のグレイリングがドライに良く出る場所に移動です。上の写真の場所がそれです。

竿は以前ご紹介のHardy Fairy 9'。バットがしっかりしていてドライフライでもウェットフライにもとても使い易い調子の竿で、Marvelの様なマニアックなアクも無く、万人向けの竿という感じの印象です。それに再生Phoenixシルクラインを乗せて投げると楽に川の真ん中を越えて毛針を運ぶ事が出来ました。但し、後ろには樹があるので、最後はシュートになりますが。
それにしても、自分の釣り姿を見る事は全くないのでシルクラインの動き等参考になります。取りあえず問題なく投げているようでホッとしました。Tさんに感謝です。

毛針が水面を流れて行くと、川底からグレイリングが泳ぎ上がり毛針をくわえる姿を見る事が出来ます。グレイリング釣りの醍醐味はこれ。グレイリングが泳ぎ上がるまで毛針にドラッグをかけずに流し切る事が肝要です。

ドライフライに出たグレイリング。Mur川では、オレンジボディにハニーダンのハックルのフライがグレイリングにはアタリ鈎で、今回はノルマンディーで威力を発揮したGrey Dusterも試しましたが、グレイリングに見切られて帰られてしまいました。
また、オレンジコンドルのボディにレッドコックハックルにスターリングクイルウィングのオリジナルOrange Quillもこの川のグレイリングには気に入ってもらえず、ハニーダンハックルでないとダメでした。どういう理由かは判然としませんが、またせっせとこの毛針を結ばなければならないですね。
このように、ウェットフライで大型ブラウントラウトを狙うという当初の目論みはハズレましたが、尺越えグレイリングが何匹も水底から上がって来て、Fairyを曲げ、Perfetの1912年チェックの逆転音を響かせてくれました。チュニスから弾丸釣行を試みた甲斐があるというものです。
コメント (2)
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