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思い出の釣り・これからの釣り

欧州の釣り、竹竿、その他、その時々の徒然の思いを綴るつもりです

新潟の渓へ

2025-04-20 13:39:45 | 釣行記/Fishing Trips

3月9日の早川釣行以来車を運転していなかったので大分気になっておりました。ネットで見ると車は動かさないでいるとエンジンオイルが下に溜まりエンジンがドライ状態になり危ないとか、稼働部品が固まるとかいう情報があり心配になってきたため、急遽長距離運転をすることに決定。行き先は土地勘もあるということで新潟県の中越地方とし、ノースカントリーハックルフライの3本仕掛けでの釣りをすることにしました。

朝5時前に出発。関越道をひた走り魚沼ICで下道に入りクネクネと山間の道を走って到着。車を野原に停めます。

さて、この川はモロッコ駐在前に来たことがあるところ。昨年の5月の連休でも来たところです。4月の水量はそんなに多くないのですが、今年は大雪に且つこのところの異常な高温で予想以上の水量です。

一番実績のあるポイントの直上の滝の水は多分通常の三倍程度。

そして普段は穏やかなポイントも強い水流でかき乱されております。

今回使った竿は30年前にHardyに作ってもらったCC de France。そこにSt. George 3'とプラスチックラインのDT5F。

リードフライにDark Wachet、ドロッパーにPartridge & Orange、トップドロッパーにWaterhen Bloa。それらトリオを激流の中に流すこと数回、手にコツンというアタリを感じ合わせると木端魚がかかっておりました。トップドロッパーを咥えたチビ岩魚。

ところがその後が全く続かずもう昼近くになりそろそろ帰京支度に入らなければならないため、場所を変え水源地の上流に入ってみることにします。上はサクラが咲く水源地。

結構急な坂を20分以上汗だくで歩いて行くと第二水源地に到達。そこのバックウォーターに流れ込む川で運試し。冒頭の写真はその川を上流に臨んだもの。雪を頂く山を背景に平坦な川が流れる様はまるでオーストリアの小川の様です。

しかしながらここでも水量が多く且つ魚が上擦るには冷たい雪解け水のせいでしょうか、魚の気配は全くなく、1日で往復600km超走った成果はチビ岩魚一匹だけに終わりました。
魚を釣りたいなら早川、養沢と色々ありますが、貧果でも人里離れた自然の中で過ごせたことに満足です。車も沢山走れてさぞ満足なことでしょう。
いつも通り過激な釣行の翌日は全身痛で苦しんでおります。

さて、gooブログのサービスが今年終了するとのこと。2008年ハンガリーから帰国して試しに投稿し、その後一年ほったらかしにして2009年から継続的に投稿してきましたがそろそろ進退を考える時期にきた様です。。。

早川釣行(2025年1月27日)

2025-02-09 08:38:21 | 釣行記/Fishing Trips

今年の初釣行は箱根早川でした。
1月27日(月)休暇を取得していたのですが、その日早川へ行こうと思い立ち朝06:30に出発。前回投稿したHardyに30年前作ってもらった竹竿を使うことが目的と言えば目的。

平日なので休日に比べれば人は少ないものの、やはり人気河川。各ポイントには釣り人の姿があります。それにしても魚の姿は全く見えず、全て川鵜に食べられたのか?と思うほど。そうこうしていると写真下の小堰堤に入れたのであれこれ試しましたが何ら反応なく撃沈。

そこから上流に歩いていき途中ですれ違った釣り人に「魚いないですね」と尋ねると、上流の堰堤のところに何匹かいるけどスレ切って反応しないとの返事。謝意を伝えその堰堤に歩いていきます。丁度空いていたので観察すると確かに魚が数匹いてその内の一匹はクルージングして羽化した虫を食べている様子。上の写真の真ん中より上に白い石が見えますが、そのすぐ下に左から右に斜めに映る影がその魚。

長野県の雄鶏のハックルを纏ったドライフライを上流から下流に流しで行くと、魚の目に留まり魚が毛鉤に近づいていき、こちらの期待も高まった瞬間、魚は毛鉤を見切って離れて行きました。

このハックルはバリバリに固いホワイティングのようなものではなく柔らかいのですが、それが水面に浮かぶと風に吹かれて動く様な感じです。英語の昔の本でbuzzと言われるような動きだと思いますが、これが魚にアピールするのか?こういう止水に近い場所ではそうしたことが魚に本物の餌と誤認させるのかも知れません。
ということで、その後ソフトハックルとかニンフとか頑張りましたが、そうしていると別の老齢の釣り人が乗り込んできて玉浮きをビュンビュン飛ばして釣り場を荒らしてしまい、結果坊主を喰らいました。
上の毛鉤は英国のJames Niceという人が戦後作ったBlue-Winged Oliveを模したものですが、ボディーの前半にブルーの蛍光フロスを巻き、その後全体を薄くイエローのフロスで巻くことでオリーブ色を表現するというもの。濡れると確かにオリーブ色になります。
それにしても寒い中の釣りは老眼オジサンにはとても辛かったです。

養沢釣行(2024年10月27日)

2024-11-04 17:08:04 | 釣行記/Fishing Trips

小渓流で使って愉しい竿を使いにシーズン最後の養沢へ行ってきました。

日本の夏の暑さとその長さには、北アフリカ在住経験のある私も辟易していたところですが、気温が30度もあるととても釣りをする気になれず、そんなこんなで帰国してから数えるほどしか釣りに行っておりませんでした。
秋から冬には箱根早川等冬季営業の大きな川での釣りが未だ出来ますが、そうした川では短竿でペナペナなものは使えません。そこで、10月最後の日曜日養沢に行くことに致しました。
相棒はF.E.Thomas Special 8' 3pcs。これは私の持つ竹竿の中で一番ペナペナな竿で、AFTM 3〜4のラインで近場を狙うのに適したもの。これに25cmの鱒が掛かれば竿は満月にしなりまるで他の竿で50cmの鱒をかけたかのようになります。
前日土曜日は何時もの様に近所の居酒屋で呑みますが、翌日の釣行を考え日本酒は避けビールのみにします。そして翌朝5時30分頃出発すれば7時前には養沢に到着です。電車釣行よりも早く到着してもらったのは9番のバッジ。

向かったのは遠藤前のポイント。数年前よりも浅くなりポイントが小さくなってしまってますが、ペナペナ竿で急流を釣るより多少ゆったりした所の方がやり易いと思っての選択。
先ずはTup'sから初めて色々とハックルドライフライを流しますが中々反応してくれません。それならとLunn's Particularを結んで上流に投げてドリフトさせると漸く虹鱒が毛鉤に襲い掛かります。それを合わせて引っ張り合いをすれば竿は満月、魚を中々寄せることが出来ません。

漸くネットに入れた魚は20数cmの虹鱒。HardyのMarvel 7'6''でもこんなに取り込みに苦労は致しません。このF.E.Thomas Specialは恐るべき竿であります。

ドライに出なくなれば、ウェットフライ、ニンフの登場。Pheasant Tail、90年代の 英誌Trout & SalmonにあったSpiderスタイルのInvictaを今から30年近く前に作ってずっと毛鉤箱に入れっぱなしにしていたもの、Partridge & Orange等で20数cmの虹鱒を更に追加致します。

遠藤前も何匹も掛けていけば魚の反応は鈍ります。そこで下流にいき橋の下で釣ってみます。

ここでもウェットフライとニンフで仲間の虹鱒を何匹か追加致しました。
この調子ですと、日本では春と晩秋・冬にしか釣りが出来そうになく、小渓流で使うのに丁度良いこの竿の出番も限られそうです。寒くなれば大川をより長く強い竿で攻める釣りに移ります。会津大川がもうダメになった後は箱根早川辺りになるのでしょうが、F.E.Thomasの2024年最後の出番の釣りになりました。
昼には上がり、家路に着きます。家に着いてシャワーを浴び衆院選の投票に向かいました。

養沢釣行(2024年8月11日)

2024-08-12 11:33:49 | 釣行記/Fishing Trips

久しぶりに戻った日本の今年の夏はアフリカも真っ青になる酷暑。とてもじゃないが釣りになど行けるか!というような日が続く中、3連休の中日、5月の連休中の新潟中部での釣り以来の釣りに行ってきました。
行ったのは久しぶりの養沢。

7時前には到着し、今回の釣行に持参した1992年製のGold Medal 8'に20年選手のSpitfire 3 1/8をセット、少しでも日陰がある上流に向かいます。

未だ気温が30度に達しない早朝では、ドライフライに疲れの見える虹鱒もアタックしてくれます。しかしながら8時を回るともう暑さで意識が朦朧としてきます。上着も汗で全面びしょ濡れ。もう堪らないと更に上流に移動します。

そうすると神谷堰堤が空いていたので入渓。日陰になっていることと、水飛沫で温度が低く感じられることで急速に汗が引き一息つけました。

この堰堤下に居る鱒も高水温でかなり疲れが見えますが、それでもドライフライ、その後はPhesant Tailニンフ、更にはアップストリームでのウェットフライに反応し更に何匹か追加することが出来ました。

水たまりに釣った虹鱒を入れてます。

ドライフライは幾つか試しましたがTup's Indispensableには反応なく、冒頭の写真のGrey Duster、黄色に染めたPeacok QuillにGingerのコックハックルとBlue Dunのヘンハックルを巻いたものに反応がありました。
かなり厳しいコンディションで昼過ぎに撤退しましたが、秋になるまで再訪は待った方が良さそうです。

今回、初めて車で養沢に行ってきました。電車釣行ですとどんなに早くても7:30頃到着、且つ、上流まで炎天下の中数キロ歩かねばなりませんが、車なら早朝に到着出来るし、上流への移動も楽々。こんなに楽をしていいのだろうかと罪悪感のある酷暑の釣行でした。
ただ、帰りは十里木ランドでの水遊びに向かう車のため反対車線は大渋滞。その影響と、更に中央自動車道の渋滞でマニュアル車のクラッチを踏む左足が痛くなりました。電車釣行では寝て帰れますが、その点車では楽あれば苦ありでした。

新潟の小渓での釣り(2024年5月3日)

2024-05-04 16:53:24 | 釣行記/Fishing Trips

5月3日、帰国して初めての国内での釣りに行ってまいりました。
向かったのは新潟の小渓。亡くなって既に四半世紀が経つ祖父母が昔住んでいた町の山奥にある小さな渓流です。

帰国後最初の釣りは放流魚ではない天然イワナで、と思っていたのでそこに向かった訳です。対象魚は大きくないので竿はF.E.Thomas Special 8'。これはHardyのMarvel 7'6''も青ざめるペナペナ竿。それにPflugerのMedalistリールとAFTM 3のシルクライン。

で、こんな誰も知らない川に釣りにくる奇特な人はいないだろうと思ったのが大間違い。渓に降りるとそこには釣り人のものと思われる足跡があり、また、水量はごく僅か。そんな渓流をドライフライで魚がいそうなところを叩きながら上流を目指しますが、魚信はなく徒労感が徐々に心を蝕みます。
暫く行くと結構水量のある淵に行きつきました。偏光レンズを通して見ると水底に魚が居るのが判りました。
そこでウェットフライ、ニンフと手を替え品を替え攻めますが、魚が毛鉤に触れた兆候は全く無く、老眼をおして替えたり作り変えた仕掛けも無駄な作業となりました。

淵を諦め、上流に登っていくとそこには堰堤が立ちはだかります。堰堤の落ち込みには水は少なく、そこでも試してみましたが、魚の感触はゼロ。

堰堤の上に登り、更に渓を見てみましたが、今年孵化したと思われる鱒類の子がかなりいて、その中には数cmの大きでパーマークがはっきり出ているものもあり、渓が堰堤で分断されても上流部に魚が生息していることが見て取れました。
いずれにせよ、釣りになりそうも無いので、林道に上がると青木ノ滝という標識がありました。その方に向かって歩いてみましたが、渓に降りるには藪漕ぎをしなければならず、蛭が出るこの谷で無駄に動き回るのも気味が悪く、滝の見学はパスします。

標識の場所から下流に向かい林道を歩くと鳥居がありました。登山道の入り口でしょうか。

徒労感を抱えて林道を下ると、川から数メートルの林道より、田んぼへの水を取るために作られた小堰堤の下の淵に魚が数匹いるのを発見。

最後の望みとドライフライ、ニンフと投入し魚の興味を探りますが、流れが殆ど無い水面と、その下で相当警戒心の強くなっている魚を振り向かせることは出来ません。そこで、オレンジ色のシルクボディにブルーダンのヘンハックルを纏わせたソフトハックルを細いシルクラインでふわりと落とし水面直下を引いてやるとようやくイワナがそれにアタック。一匹かけF.E.Thomas竿を満月にしならせながら、数メートル上の林道に上げようとすると途中で鉤が外れバラしてしまいました。
この場所で釣れなければもう後がないので、場所を暫く休めて観察すると、ファイトの後岩陰に一斉に隠れた魚達がまた隠れ家から出てきて泳ぎ始めたので、同じようにブルーダンのヘンハックルを柔らかく動かしながら毛鉤を引いていくとイワナがもう一匹アタック。
それを今度はバラさないように慎重にやり取りしながら竿を満月にしならせ林道まで上げたのがこのイワナ。モロッコ北部でカバーを無くしたネットに納め魚体を傷つけないように気を付けます。
20cmにも満たないこのイワナが帰国後初の魚となりました。
さて、今年はどんな釣りが待っているのでしょうか。

2024年初釣り(1月4日箱根早川)

2024-01-07 16:41:42 | 釣行記/Fishing Trips

年末年始に一時帰国した機会を利用し、1月4日箱根早川に行って参りました。

自宅から電車で二時間程度で鱒のいる川に行けるとはなんと幸せなことでしょうか。1月4日の仕事始めの日、仕事や学校に向かう人達と別の方向に早朝電車に乗り向かい風祭駅に07:05到着。そこから歩いてローソンで釣魚券を購入、早川に向かいました。
持参したのはPezon et MichelのSawyer Nymph 8'10''。東京の自宅に残した竿の中で適当な長さがあり、通勤電車に乗っても余り長すぎないものという観点で選んだもの。その竿にSt. George 3''を合わせました。

冬の早朝の寒さの中、日の差し込まない川に入ります。1月4日だというのにやはり人気の釣り場には人が多く、入る場所を探すと以前も入った堰堤が空いていたのでそこに入りました。

ウェットフライのアップストリームでRamsbottom's Favouriteから始めConnemara Black、Silver March Brown、Invicta、Greenwell's Glory、Partridge & Orange、等々試しますが、今回はウンともスンとも何ら反応なく、寒さの中、心まで折れそうな状況です。

そう言えば今日使っているのはSawyerの名前を冠した竿。ということもあってかなくてか、釣れない時の奥の手のニンフに変えます。
最初はKiller Bugですが魚が見えない状況では、流し終わるところでスッと引き上げるInduced Takeを試しても効来ません。Pheasant Tail 14番に変え、白泡の中でリーダーが見えないため、更に奥の手のヤーン目印を付けて白泡をアップストリームに流すと、目印を通じリーダーが不自然に動いたところで合わせをくれると魚の感触。Sawyer Nymphを何度か曲げてくれたのは40cmの銀色の虹鱒でした。冒頭の写真はその鱒が咥えたPheasant Tail鉤。

魚を釣ったのは10時過ぎですが、その後は全く続かず昼前にはもう上がることにしました。

新春の柔らかい日差しを浴びた風祭駅。今年は一体どのような釣りを出来るのでしょうか?

箱根早川釣行(2023年11月2日)

2023-11-03 10:40:33 | 釣行記/Fishing Trips

昨日、箱根早川へ行ってまいりました。
年に一回の健康診断のため一時帰国しておりますが、人気の冬季C&R釣り場のある箱根早川も平日は人が少ないだろうと思い最寄駅を05:32発の小田原行き急行に乗り、小田原乗り換えで風祭駅に07:05到着。そこから5〜6分程歩きローソンに寄り一日券を購入、川には07:30前には到着致しました。
さすが人気の釣り場にて、平日を気にしなくても良さそうな年恰好の方々とその方々の車が既に数多く停まっており、これから入れそうな釣り場はかなり限定されておりました。

私が持参した釣り道具はHardy Palakona LRH Dry Fly 8'9''にSt. George 3"。この道具で水深の深いところを狙うのは難儀なため、水深が適当で鱒が潜むであろうところとなると選択肢は余りありません。既にルアーの方が入っていらっしゃいましたが、上流に移動される様子だったので、空くのをちょっと待たせてもらいました。
それにしても狙ったところにルアーを長距離飛ばす腕前には感服致します。モロッコで先日40年振りくらいでスピニングリールを使った私にはそんな芸当はとても無理です。

写真の小堰堤の主な流れ出しの筋にRamsbottom's Favouriteを流すと直ぐに反応があり、ウェットフライのアップストリームでの釣りの常ですが、何故か自分でも分からない内に合わせをくれるとフッキング。LRH Dry Flyを曲げてくれたのですが、この穂先の太い剛竿は逆に衝撃吸収力が足りないのか途中で鉤が外れてしまいました。
その後が続かず、毛鉤もConnemara Black、Invicta、Greenwell's Glory、Black Spider、Partridge & Orange、ニンフ等使いますが無反応。
淵ではなく瀬の方に魚影が見えたのでそこにSilver March Brownを流すと今度はフッキング出来ましたが、やり取りの最中にまた鉤を外されてしまいました。

こう場荒れすると魚も警戒するのか、更に後が続かず、魚影は見えてもウェットフライには反応しなくなりました。
日が昇って暑くなり、もう釣りもいいかと思ってきましたが、流石にボウズで帰るのも忍びないと思い、スレた魚のサイトフィッシングで威力を発揮する冒頭の写真のKiller Bugを結び魚の姿を探し待つこと数分。瀬の中に魚の姿が見えたのでそこに向かって数回投げると魚の口が開いた様な感じ、且つ、横に動いたので合わせるとフッキング。

今度こそは逃さないぞと慎重にやり取りしリールを何回か逆転させてくれたのは35cmの虹鱒でした。フランスはノルマンディーで購入した激安中国タモに納め、岸まで慎重に歩き写真を撮らせてもらいました。

もう若い頃のような釣欲もなく、11月とは思えない暑さの中釣りを続ける気力もなく、他の場所もちょっと見てみましたが魚影を見ることもなかったので見切りをつけることにし上がりました。13:32風祭発の電車に乗り小田原で乗り換え最寄駅には15:17には到着。
モロッコでの苦行を重ねた身にとっては、禁漁期間でも釣りが出来、且つ、電車移動で2時間くらいで釣り場に行ける日本は釣り師にとって何と良いところかと思ってしまいます。欧州の釣りは天然の魚と数多く出会えフィッシングプレッシャーも低いので格別ではありますが、釣期は限られます。色々考え合わせると日本の釣り環境は、20世紀末のどこに行ってもフィッシングプレッシャーの高さから釣れないという頃から、格段に良くなったものだと思わずにはいられません。

湯川釣行(2023年5月30日)

2023-05-31 13:48:35 | 釣行記/Fishing Trips

アフリカ大陸初の鱒を釣り上げた10日後、奥日光は戦場ヶ原を流れる湯川のほとりに立っておりました。

湯川は最寄りの駅から車で一時間弱離れております。そのためモロッコでやっている電車プラスレンタカーでの日帰り釣行を行いました。まずは北千住発06:43発のリバティー華厳で東武日光に向かいます。東武日光には08:30前には到着しましたが、駅隣のレンタカーの営業開始は09:00。それまで駅で一休みです。

借りたのはホンダのN-Box。欧州・韓国車のレンタカーを欧州・モロッコでは数多く乗っておりますが、日本の軽自動車は非力でも移動手段としては良く出来ているものだとつくづく思います。

今回の道具立ては1992年製のHardy Gold Medal 8' 三本継にSt. George 3'、Cortland Sylk DT5F。
このGold MedalはHardyのロンドンはPall Mall通りのお店の創立100周年を記念して1992年に制作されたGold Medalのレプリカ竿ですが、オリジナルのGold Medalには設定のない8'の短竿に、焼きの強くないストロー色の竹でGold Medalの胴調子を出しており、先端も太く余り気を使うことなく使うことが出来る竿です。三本継なのも列車移動には楽。因みに、現時点で£2,290で同じ竿が英国のディーラーより売りに出されておりますが、私が入手した時の価格は3分の1以下で且つポンドも今より遥かに弱かったので購入したもの。今の価格で買おうとはとても思いません。

平日でもあり釣り人は少ないかと思ったのですが、とんでもない。休日の管理釣り場よりも多く、また、修学旅行の小学生の団体多数。これが狭い川とそれに沿って設けられた遊歩道に溢れております。そうした喧騒から出来るだけ離れるように、湯滝駐車場から下流に歩き竿を振れる場所に入ると直ぐに別の釣り人が近づいてくる。こうした圧迫感から逃げるように別の場所に入ることを繰り返します。

漸くプレッシャーが余りない場所に入り、様子を眺めると瀬の中でパシャっと魚の跳ねがありました。
ドライフライを試しますが出ないので、Black Spider (2021年4月18日を参照)に替え上流に投げ竿を立てて流すと手応えあり合わせると、

小さなパーレット鱒(ブルックトラウト)が釣れました。

上流を暫く攻めましたがもうウンともスンとも云わなくなったので下流の方にクロス・ダウンでGreenwell's Glory (2023年2月14日)を流すとサイズアップしたパーレットが下から泳ぎ上がって咥えました。

暫く上の魚を釣った場所で、試すと、冒頭に上げた写真のパーレットを加えることが出来ましたが、その後はなかなか後が続きません。沢山の人がいる中場所を変える気持ちも出ず、また、日帰りのため、ラッシュアワーに千代田線に乗るのも嫌なので釣りの時間を限定したこともあり、今釣っている場所で粘ることにします。

14時には上がることにし、もう少し下流でGreenwell's Gloryを流すと漸くヒット。上がって来たのはまたまたチビっ子パーレット。これで14時になり試合終了。四時間程度の釣りを終了することになりました。
モロッコの大観光地で釣りをする私ですが、湯川には他の釣り人が多数入っており、また別のプレッシャーが強く、繊細な私の神経ではかなり手強い釣り場であることを再度認識させられた日となりました。
それにしても、モロッコでも湯川でも、チビっ子いじめの釣り人と化しており、ちょっと残念。

箱根早川釣行(2022年10月28日)

2022-10-28 14:53:53 | 釣行記/Fishing Trips

10月28日早朝から昼まで箱根早川の冬季C&R区間で釣りをしてきました。
今週より健康診断等のため一時帰国休暇を取得しており、用事の合間に釣りを入れたものです。

最寄駅を05:32発の小田原行特急に乗車、小田原で箱根登山鉄道に乗り換え風祭駅に07:05に到着。モロッコでTGVに乗ってその後レンタカーとかと比べるととても楽ちんであっという間です。そして駅から10分強歩いてローソンに寄り日釣り券を購入、釣り場に到着。駅から15分程度でしょうか。
釣り場には平日の朝だというのに既に釣り人が何人も来ております。

太閤橋の下流にも人が入っているので兎に角人の入っていないところを探し、

太閤橋の上流にある堰堤には人が入っていなかったのでそこに入渓致します。
早川の怖いところは川石がツルツル滑ること。水苔が付く石が多く、東京に残してきたスパイク等付いていないLe Chameauのゴム長ですと川を渡るのに一苦労します。

最初はドライフライを試してみますが、全く無反応で空振り。川の流れは結構強くニンフを使うのも分が悪そうです。そこでアップストリームからサイドに流すウェットに変更し攻めてみます。
最初は得意のRamsbottom's Favouriteを流しますが、2回当たりがあったものの乗らず、その後はZulu、Soldier Palmer、Greenwell's Gloryと流しますが、無反応。そこで、Ramsbottom'sの様にマリードウィングを持ち、サイズがひと回り大きいSilver Doctorの簡易版を結び一回流してみます。
ナチュラルドリフトからサイド、ダウンストリームでのターンをやっても反応がないので、強い流れ三筋を横切り距離を投げ、ルアー釣りの様に、有無を言わせずリトリーブしてみると引っ張って直ぐアタリ!!余り大物ではないので時間をかけずに寄せてみるとそれは尺は余裕で超えている色の濃い虹鱒でした。以前ノルマンディーのLe Roy Moulinでの最初の釣行時、タモを忘れて地元のDecathlonで購入した激安中国製タモを東京に残しているのですが、そいつに虹鱒を納め写真撮影。

その後、Silver Doctorのルアー戦法で数投したのですが、ウンともスンとも言わないので再度毛鉤を交換、最初のRamsbottom's Favouriteに戻します。そしてその毛鉤をアップストリームで白泡の中に打ち込み出来る限りラインを張るように毛鉤に付いて行くと、全く説明が出来ないのですが体が反応し合わせると竿先がグンっと持って行かれます。

Pezon et MichelのSuper Parabolic 76リールに巻いたCortland Sylk DT5Fはあっと言う間にジーっと引き出され、バッキングラインが殆ど無いのに既にリールの半分以上が空。足元はツルツルの苔付き石が散乱し下手に動けない状況。鱒の動きが止まったら出来るだけラインを巻き取り、PPP Fario Club 8'5''竿の弾力を信じて巻き取ったラインを再度持って行かれない様に竿を立てて魚と力比べを致します。
魚は下流に泳いで行き、水面を破るその巨体がまるで鮭の様に見える中、魚の重量に水流がプラスされ、フロロカーボンの1 号に10番の鉤で無理に綱引きをすると切れるかも、と、心配が頭をよぎる中、魚にラインを引き出され、それを巻き取り、を繰り返し、自身もそろそろと移動して水深の浅いところに位置取り出来、そしてそこから更に魚とのやり取りを続けること15分程度でしょうか、漸く魚は疲れてきたようで徐々にラインを巻き取ることが出来、最後は激安中国タモに入りはしないまでも、そのタモで水流の弱い浅瀬に魚を誘導することに成功しました。
魚は体高が異常に高い虹鱒で、頭の先から尾鰭の切れ込んでいるところまでの長さが58cm。昨年から通う箱根早川で釣った最大の魚でした。

8時前から始めて10時前までに疲れる捕物をやってしまったため、後は気合が入らず、更に上流でちょっと試しましたが無反応なのに飽きて、11時過ぎに上がりました。釣りバック、Pezon et Michelの竿とリール、激安中国タモ、それに、それらとウェーダーを収納するリュックサック。

一式リュックに入れて朝買っておいたサンドイッチにお茶で腹を満たします。

風祭駅12:12分発の列車を待ちます。

駅の隣は有名な蒲鉾屋さん。何時も賑わっております。

Super Parabolic 76 Reelに今日の毛鉤。

上がシートラウト釣り用の簡易版Silver Doctor。今回はストリーマーの様に引いて流れを横切らせてやりました。
下が、日本とオーストリアで大物虹鱒を仕留めてきたRamsbottom's Favourite。これは英国ではシートラウト用の毛鉤だそうですが、二年前の会津大川の60cmの虹鱒もこれで掛けてますし、私にとっては虹鱒のウェットフライの当たり鉤です。
次回はこれでモロッコの鱒を掛けられれば良いのですが。。。

2021年10月9日会津大川釣行

2021-10-10 10:42:41 | 釣行記/Fishing Trips

緊急事態宣言のため今年の釣りシーズンの殆どは東京都内に留まることを余儀なくされました。その緊急事態宣言が解除され最初の週末は台風一過のタイミングで鉄道がきちんと運行されているのか分からず見送り、満を持して約1年振りの会津大川へ行くことにしました。
地元漁協による放流が無いなど、インターネットでは危ない情報が出ておりますが、どうせダメで元々と思い、朝06:42北千住駅初のリバティ号に乗り込みます。

約3時間電車の中で微睡みながら過ごし会津田島駅を出ると生憎の天気。こめや釣具店で券を購入した際に状況を伺ってみると、「具体的なことはホームページを見るように言われているけど、インターネットとか見ないからねぇ」と、漁協が何をやっているのか良く分からないとのお話でした。
丹藤橋に来ると先客が2人釣り支度をされているので、下流の方に雨の中をトボトボ歩いて行きます。

下流の河川敷公園で支度をすると、持参した1936年製のDe Luxe 9'のミドルセクションの一番上のFull Open Bridge Ringが欠損しているではないですか。放流の有無の疑問、雨、そして持参した竿の故障。前途を悲観するに十分な内容。

しかし、北千住への地下鉄移動も含め、片道4時間弱もかけて来た私には、「撤退」の文字はありません。士気は上がらなくても魚を見つけて毛鉤を鼻先に流しこむ以外の選択肢は無いと諦め、魚を探してあちこちウロウロすると、何と魚の影があるではないですか!出来るだけ気配を消して観察すると、大部分は丸々太った鯉。ただ、鯉の群の外側の流れに色がより薄い魚の影が辛うじて見て取れました。
昨年のことを思い出し、冒頭写真の重めに巻いたPheasant Tailを1号のフロロカーボンの鉤素に結びシルクラインを降って10数メートル程投げてその魚の影の近くを毛鉤が通過するようにします。故障中とはいえDe Luxe 9'は硬めのアクションで持ち重りせず、流石ドライフライアクションの竿という風にシルクラインを飛ばしてくれます。視認性は非常に悪いですが、リーダーの動きと魚の動きを注視すると毛鉤が通過すると思われるタイミングで魚がチラリと横に動いた感じがします。そこでアワセをくれると、いきなり重い手応え。
「掛かった!」
と心が弾むのと同時に「ジィィィ」とリールが逆転、シルクラインがどんどん出されて行きます。そのまま勝手に走られると障害物に絡まれ、一巻の終わりになるかもと、こちらも必死にラインをリールに巻き込みますが、その度ごとにラインを引き出されてしまう始末。
しかし、De Luxeの竹竿特有の弾力を最大限活用し、相手を出来るだけ開けた浅瀬に誘導していくと、漸く弱った魚は一気のダッシュをしなくなり、持参のテレスコピックタモに収まったのでした。

タモから出さずに体長を測ると56cmの虹鱒。ところどころ血の赤いスポットが出ていて、怪我をしたのか心配ですが、丸々太った魚でした。

エラに水を通し体力を回復させて水に返します。

そして暫く休んで鯉の群れの外側にいる魚影を狙ってPheasant Tailを再度投入すると、今度をリーダーがスッと引き込まれるのが見え、即アワセをくれると、再度重い手応え。しかし虹鱒の強烈な引きとは異なり、重さを活かした引っ張りです。

案の定、真ん丸のお腹をした鯉。相当な重さですが体長を測ることなく、即リリース。

その後、魚の姿を探し上流に移動して行くと、小さなハヤの群れの下流に虹鱒の姿を見つけ、あれやこれやと試して時間を過ごしましたが、散歩のお爺さんがやって来て万事休す。魚はサッと離れ、ジ・エンド。先に入っていた釣り人も撤退したようで、丹藤橋の下流で昨年最後に大鱒を釣ったポイントに最後のトライをしましたが、チンピラのアタリだけで14:00の撤収を迎えました。

15:00のリバティ号で帰宅するため、荷物をリュックに入れます。濡れたウェーディングシューズが背中の重量を増していますが、朝とは違い、心は軽く、会津まで足を伸ばして良かったと思えた一日となりました。

久しぶりのヴオーノさんの塩ラーメン。雨で濡れ、冷えた体に暖かさが戻ります。
さて、会津大川の状況ですが、やはり事前情報の通りで残念ながら2019年以前の面影はありません。それを知って釣り人もいない残念な状況ですが、私は長い竹竿を存分に振るという目的での釣行でありますので、行く甲斐はありますものの、魚を釣るのでしたら他により良い場所もあるのではないかと思わされた次第です。